JP2825007B2 - 差動歯車組立体およびその組立方法 - Google Patents

差動歯車組立体およびその組立方法

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JP2825007B2 JP50339588A JP50339588A JP2825007B2 JP 2825007 B2 JP2825007 B2 JP 2825007B2 JP 50339588 A JP50339588 A JP 50339588A JP 50339588 A JP50339588 A JP 50339588A JP 2825007 B2 JP2825007 B2 JP 2825007B2
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【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、差動装置を介しての動力伝達を分担する複
数の歯車列を含むタイプの車両用差動歯車組立体(以
下、差動組立体または組立体と略称することもある。)
に関し、特にそのような歯車列の構成に関する。
多数歯車列の差動組立体は、該組立体の各歯車部材を
特定の順序で、かつ明解な回転位置で装着することを要
することが多い。これらの特殊な組立て手順は、(a)
密集した組立を妨げる歯車列の間の干渉を排除し、かつ
(b)歯車列の間で負荷を均等に分担するよう保証する
ために必要とされる。
背景技術 本発明で検討しているタイプの差動組立体は全体的に
(グリースマン:Gleasmanへの)米国特許第2859641号に
示されている構成のものである。前記特許は差動組立体
の構造の特定の細部を示すに必要な程度まで参照するた
めに本明細書に組み入れてある。
このタイプの差動装置は回転可能の歯車ハウジング
と、ハウジングの側部に形成した孔に受け入れられた一
対の駆動車軸と、前記車軸を駆動するためにハウジング
の主本体部内に装着した差動歯車装置とを含む。歯車ハ
ウジングの本体部分は、従来の要領で車両の駆動軸から
差動装置へ動力を入力させるリングギヤあるいはその他
の手段を装着するために一端に形成したフランジを含
む。歯車ハウジングの他端にはキヤツプが設けられ、該
キヤツプはハウジングの一体部分として形成されるか、
あるいは着脱可能にハウジングに固定すればよい。
「軸線交差複合遊星歯車複合体」として言及する歯車
装置は各車軸端に結合された一対のヘリカルウオーム即
ちサイドギヤを含み、該サイドギヤは、サイドギアの各
々と関連し、かつ相互に噛み合つて車軸端の間でトルク
を伝達したり、分割する所謂トランスフアギヤに結合さ
れている。前記トランスフアギヤは、歯車ハウジングの
主本体部分に形成されたスロツトあるいはウインドウ内
に対にして取り付けられており、一対の各トランスフア
ギヤは、サイドギヤの回転軸線及び歯車ハウジングに対
して概ね垂直である回転軸線上で回転する。
トランスフアギヤは実際には組合せ歯車であつて、即
ち各歯車の中間部分がウオーム歯車部分を構成し、一方
歯車の外端には一体の平歯車部分が形成されている。歯
車装置は、所定の対の組合せ歯車に対して、第1の組合
せ歯車のウオーム歯車部分が一方のサイドギヤと噛み合
い、一方、第2の組合せ歯車のウオーム歯車部材が他方
のサイドギヤと噛み合い、各組合せ歯車の平歯車部分が
相互に噛み合う。
このタイプの差動組立体の一例において、3個の組合
せ歯車からなる1組が、各サイドギヤの周囲で約120度
の間隔をおき、かつ第1の平面に各々の回転軸線を位置
させて配置されており、これら3個の組合せ歯車の各々
が、第1の平面に対して平行の第2の平面において第2
のサイドギヤに対して同様に配設された3個の組合せ歯
車からなる第2の組の組合せ歯車と対とされている。
組合せ歯車対の各々は、サイドギヤを相互に接続する
個別の歯車列の一部と考えてよい。単一の歯車列のみを
用いてサイドギヤの間で限定された量の動力を伝達する
ことができるが、1対以上の追加の対の組合せ歯車を用
いて、差動装置の動力伝達性を増大させる追加の歯車列
を形成し、駆動車軸の間でトルクを分割するための付加
的な摩擦面を提供する。しかしながら、一旦第1の歯車
列が使用されサイドギヤを作動的に接続すると、2個の
サイドギヤの相対回転位置が設定され、追加の歯車列
は、サイドギヤの間の前記の設定された回転関係を保つ
要領で組み立てる必要がある。さもなければ、追加の歯
車列は適正に適合して噛み合わない。
2個のサイドギヤと適正に噛み合うよう各歯車列を適
合するに要する歯車列の間の関係は「タイミング」と称
することができる。周知の構成においては、歯車列の間
で必要なタイミング関係を保つために、各組合せ歯車を
特性の順序で、かつ他の組合せ歯車に対する明確な回転
位置において各組合せ歯車を装着する必要があつた。前
記特定の回転位置は組合せ歯車を単に見ただけでは簡単
に確認することはできず、必要なタイミング要件を満足
しない可能性のある装着位置が多数あるので、試行錯誤
による組立て手順は非実用的である。また、対となつた
組合せ歯車を正確でない位置で噛み合つた状態に取付け
る可能性があり、そのため異なる歯車が負荷を均等に分
担するのが妨げられる。
従つて、歯車列が適正に組み立てられるよう保証する
ために特殊な組立て手順が使用されてきた。そのような
手順の例は(全てベンジヤミン:Benjaminへの)米国特
許第3849862号、同第3875824号および同第3902237号に
記載されている。これらの特許は歯車ハウジング内で特
定の順序及び回転位置において組合せ歯車を装着する特
殊な手順を開示している。各組合せ歯車の同じ相対位置
に基準マークが位置され、この基準マークによつて歯車
列の間で正確なタイミング関係をとるために各組合せ歯
車を他方の組合せ歯車に対してどれだけ部分的に回転す
ればよいかを割り出す。
しかしながら、これらの手順は厄介で、かつ時間がか
かる。典型的には、各組合せ歯車上の基準マークを識別
し、各歯車を特定の回転位置で、かつ他の組合せ歯車の
各々に対して所定の順序で取り付ける必要がある。差動
装置内で用いられている新しい歯車設計のものの各々に
対して種々の手順が必要とされ、また差動組立体におい
て1個以上の歯車を取り替えるために歯車列を部分的に
再組立てする場合、設定された手順では簡単に対応でき
ないという別の問題をもたらす。
例えば、米国特願第06/895870号に記載のもののよう
な周知の差動装置のタイプに対する修正も、歯車列の間
のタイミング関係に悪影響を与える。前記の先願は、サ
イドギヤのより大きな面積にわたつて接触摩耗を分配す
るために、サイドギヤの軸線方向長さにわたつて組合せ
歯車の対が相互に対してシフトする歯車装置を開示して
いる。サイドギヤの軸線方向長さにわたつて組合せ歯車
の対の相対位置のシフトを行うには、すでに設定されて
いる組立て手順を修正することを要し、これは今でさえ
難しい手順をさらに複雑にする。
前記と同じ差動歯車組立体に別の歯車タイミング関係
があり、その関係は、各組合せ歯車の第1の平歯車部分
を同じ組合せ歯車の第2の平歯車部分に対して周方向に
ずらす(即ち、所定の角度分だけ周方向にずらす。以
下、この明細書において、歯車をその周方向にずらすこ
とを割り出すと称し、周方向へのずれを割り出しと称す
る。)一般的な方法に関する。この相対割出しは各組合
せ歯車対の部材の間で動力を滑かに伝達しやすくするた
めに行われる。例えば、(グリースマン:Gleasmanへ
の)米国特許第3735647号は、1/2円周ピツチの相対位置
(即ち、歯車の1の歯から次の歯までの円周方向距離の
半分)を避けるように選定した、所定量だけ相互に対し
て割り出された各組合せ歯車の同心的な第1と第2の平
歯車部分を開示する。各組合せ歯車の平歯車の相対割出
しと関連したタイミング関係は、各組合せ歯車対の2個
の部材が別々に設計されることを要する。例えば、もし
組合せ歯車対の一方の部材の第1の平歯車部分が、同じ
組合せ歯車の第2の平歯車部分に対して時計方向に1/4
ピツチだけ相対的に割り出されるとすれば、組合せ歯車
対の他方の部材の第1の平歯車部分を、反時計方向で関
連の第2の平歯車部分に対して1/4ピツチだけ相対的に
割り出す必要がある。前述のような差動組立体において
組合せ歯車の2種類の設計が必要とされるので、差動装
置の製作並びに組立てにさらに複雑さやコストが付加さ
れる。
発明の開示 本発明は、多数の歯車列差動組立体の特殊なタイミン
グ要件に係わる前述の問題を克服することを指向する。
このことは、差動組立体内の歯車部材を歯の数との特定
の関係で設計することにより本発明において部分的に達
成される。即ち、差動装置内の全ての歯車の歯数は、組
合せ歯車が、相互に適正に噛合し、及びウオームホイル
位置の各単位ピツチ及び組立体の事実上いずれかの希望
する順序でサイドギヤとも適正に噛合するよう選択され
る。
改良された多数歯車列組立体の一タイプは差動歯車装
置において適正な歯数を決定する上で2つの特定要件を
用いて構成している。まず、各組合せ歯車の第1と第2
の平歯車部分における平歯車の歯の数が、同じ歯車のウ
オーム歯車部分の歯の数の整数倍と正確に一致すること
が重要である。第2に、ウオーム歯車の前述の歯の数と
サイドギヤの歯の数との積で表わされる量の2倍を、歯
車列の数で割つた商が整数に等しいことが重要である。
本発明の前記の二要件を満足させることにより、組合
せ歯車の広範囲の容易に認めうる回転位置において容易
に組み立てうる、差動組立体における交差軸線歯車複合
体用の多数の歯車列を構成することができる。組合せ歯
車を多数歯車列に組み立てうる回転位置の数は前述の通
りであるので、組合せ歯車のウオーム歯車部分のいずれ
の希望する歯をも対応するサイドギヤと噛み合せるよう
適合させることが可能である。本発明によればまた、多
数歯車列の間のタイミングのとれた正しい関係を乱すこ
となく、1個以上の組合せ歯車を容易に取り換えること
ができる。
本発明はまた、組合せ歯車の対がサイドギヤの長さに
わたり軸線方向に相互に対してシフトされる前述のタイ
プの差動歯車列を組み立てる際も同じ利点を達成する。
実際に、本発明によれば組合せ歯車対の間のオフセツト
(即ちシフト)の量を制御することにより、差動装置内
での歯車組立を簡素化するという本発明の要件を満足さ
せる歯数を、広範囲に選択できる。
本発明の別の重要な特徴は、1/2円周ピツチだけ各組
合せ歯車の同心の第1と第2の平歯車部分を相対的に割
り出すことである。(本発明のこの点については、半分
ピツチ割り出しに関して米国特許第3735647号において
表示されている限定項目は適用できそうにない)相対回
転の一方向(例えば時計方向)において2個の同心状の
歯車部材の間の半分の円周ピツチの割出しは、反対方向
(例えば反時計方向)における同じ量の相対回転と等価
なので、組合せ歯車対の双方の部材に対して、組合せ歯
車の設計は1回だけでよい。つまり、組合わせ歯車の対
の双方の部材を同一に設計することができる。そして、
双方の部材を同一に設計することにより、いずれの部材
を一対のサイドギヤのいずれと噛み合わせるかを任意に
選択することができる。
本発明のさらに別の特徴は、各組合せ歯車の平歯車部
分とウオーム歯車部分との角度位置の間で固定的な関係
を設定し、これにより、組合せ歯車を、サイドギヤとの
噛み合い位置に関して反転可能で、しかも他方の組合せ
歯車の各々との同じタイミング関係を保つことができる
ようにすることである。組合せ歯車のウオーム歯車部分
と平歯車部分の横断平面(即ち歯の長さの中間点におい
て各歯車の軸線に対して垂直の平面)から視ると、ウオ
ーム歯車の歯は第1と第2の平歯車部分に対して角度を
つけて位置されていることによつてウオーム歯車の歯の
厚さの中心を通る半径方向の線が、平歯車の歯の厚さの
各中心を通る半径方向中心線間において測定された平歯
車部分間の角度割出し分を二分する。換言すれば、平歯
車割出しは、ウオーム歯車部分周りの角度位置にある先
端間で分割されており、これによりまたウオーム歯車の
歯を均等に分割する。
前述の平歯車とウオーム歯車の歯数との間の整数倍関
係並びに第1と第2の平歯車部分の間の半ピツチ割出し
関係と組合せて、前記の特徴により、共通に設計された
任意の組合せ歯車のウオーム歯車の任意の歯の両側面
が、任意の順序で両サイドギヤに噛み合うようにでき
る。このように、本発明は、前述のような差動歯車複合
体の組立てに対して課してきた従来技術の制限の事実上
全てを排除している。また、このことが簡素化され、コ
ストの低い歯車列構成により達成しうることも重要であ
る。
前記およびその他の特徴や利点は以下の詳細説明から
明らかとなり、以下の説明においては簡単に下記する添
付図面を参照する。
図面の簡単な説明 第1図は、内側の歯車構造を示すために一部破断して
断面で示す公知の差動歯車組立体の斜視図、 第2図はサイドギヤを差動装置内で作動的に接続する
複数の歯車列の中の1個を概略図示する図、 第3図は本発明により設計した歯車のウオーム歯車部
分と平歯車部分とを示す組合せ歯車を軸線方向から見た
断面図、 第4図はサイドギヤの周囲の各種位置(離れた断面で
示す)における同じサイドギヤと噛み合つた2個の組合
せ歯車対において使用する、第3図に示す組合せ歯車の
断面図、 第5図は第4図と同じタイプの図であるが、2対の組
合せ歯車がサイドギヤの長さにわたり相互に対してシフ
トしている図、 第6図は歯車の平歯車部分間を半ピツチで割出してい
ることを示す組合せ歯車の端面図、 第7図は各歯車部分の各々の横断面において見えるウ
オーム歯車部分と両平歯車部分における歯車の歯の外形
を示す組合せ歯車の拡大端面図である。
発明を実施するための最良の態様 第1図を参照すれば、本発明による差動歯車組立体と
全体的に類似の公知の差動歯車組立体は、一端でエンド
キヤツプ12と他端でフランジ14を含む差動歯車ハウジン
グ10を含む。フランジ14は、従来の要領で車両の駆動歯
車列から動力の入力を受け取るためのリングギヤ(図示
せず)を取り付けるようにされている。また、差動歯車
ハウジング10は一対の隔置されたトラニオン16(その中
の一方のみを示す)を含み、該トラニオンは、従来の車
軸ハウジング内で差動ハウジングが回転可能に取り付け
られるベアリングを受け入れるようにされている。トラ
ニオン16は各孔18において車軸端20,22を受け入れてお
り、該車軸端はハウジングの主本体部内で歯車複合体と
係合するように延びている。つまりトラニオン16が車軸
端20,22を受け入れる手段になっている。特に、車軸端2
0,22は、それぞれサイドギヤ26、28の対応するスプライ
ンと係合している。サイドギヤはウオームギヤあるいは
ヘリカルギヤタイプであることが知られている。
各サイドギヤ26または28は、3個の組合せ歯車30と噛
合つている。これら組合せ歯車は関連のサイドギヤの周
囲で120度の間隔をおいて配置され、かつ全体的にサイ
ドギヤのピツチ面に対して接線関係で係合して配置され
ている。第1図に関して、3個の組合せ歯車の中の2個
のみが各サイドギヤ26または28と関連して示されている
ことが理解される。3個の組合せ歯車の各々には、砂時
計形状のウオーム歯車部分(中間歯車部)32により画成
しうる中間部分と、平歯車部分(端歯車部)34により画
成しうる一体の端部分とが形成されている。ウオーム歯
車部分あるいは平歯車部分のいずれかをヘリカルギヤで
代替することが可能なので、ウオーム歯車とか平歯車と
いう用語は組合せ歯車部分を相互に区別させるためのみ
に以下用い、歯車のタイプを限定するものではない。
各サイドギヤは、3個の関連した組合せ装置30のウオ
ーム歯車部分32と噛み合う。一方のサイドギヤに関連し
た各組合せ歯車の平歯車部分34は、2個のサイドギヤの
うちの他方と関連した隣接の組合せ歯車の平歯車部分と
噛み合う。この装置は、時には「交通軸線複合遊星歯車
複合体」と称され、車軸端20,22の間でトルクを転送
し、かつ分割する。
各組合せ歯車30はシヤフト36の周りを回転するよう取
り付けられ、該シヤフトの端部は組合せ歯車を越えて延
び、歯車ハウジング10の主本体部内で前記歯車を取り付
けるよう作用する。シヤフト36はまた、組合せ歯車の回
転軸をそれぞれ形成し、サイドギヤの回転共通軸心と車
軸端とに対して概ね垂直に延びる。一方のサイドギヤ26
または28と関連した3個の組合せ歯車30の各々は他方の
サイドギヤと関連した組合せ歯車と対とされているの
で、歯車ハウジング10には、該ハウジングの周囲から内
方に延びる、3個の周囲に配設された「ウインドウ」即
ちスロツト38が形成されている。
ハウジングに形成された各ウインドウ38に受け入れら
れた各対の組合せ歯車30は、それぞれの車軸端20、22に
回転不能に連結されたサイドギヤ26、28を作動的に接続
する個別の歯車列を少なくとも部分的に形成する。第1
図に示す差動歯車組立体の上記説明から、サイドギヤを
作動的に接続するために3つの個別の歯車列が形成され
ており、各歯車列は、歯車ハウジング10に形成された3
個のウインドウ38の1個に受け入れられた組合せ歯車の
対により、少なくとも部分的に形成されている。
前記歯車列の1つを第2図に概略図示し、第2図にお
いては、第1図に示す従来技術による歯車組立体と共通
なエレメントについては同じ番号で指示する。車軸端20
または22のいずれかは、歯車ハウジングへの動力入力方
向および歯車ハウジングに対する車軸端の相対的な回転
方向によつては、図示した歯車列への入力と見做すこと
ができる。例えば、車両のエンジンからの動力を受け車
両が曲がろうとしている状態においては、曲がる進路の
内側の駆動輪と関連した車軸は差動歯車列への「入力」
と見做すことができ、外側の駆動輪と関連した車軸は歯
車列の「出力」と見做すことができる。この点に関し
て、入力および出力という用語は駆動車軸間のトルク転
送のみを言及し、集約的に歯車ハウジングと駆動車軸と
の間のトルク転送に係わるものではない。
このように一方の回転方向(例えば左回転)において
は、左側の車軸端20を図示した歯車列への入力と見做す
ことができる。左側のサイドギヤ26は車軸端20と回転不
能に連結され、一対の組合せ歯車の一方の部材40と噛み
合う。詳しくは、サイドギヤ26は組合せ歯車部材40のウ
オーム歯車部分42と噛み合う。それぞれ対となつた平歯
車部分44、54および46、56の噛合いを介して、トルクが
一方の部材40から他の組合せ歯車の部材50に伝達され
る。平歯車部分44と46とは組合せ歯車部材40のウオーム
歯車部分42に対して固定した回転位置で同心状に取り付
けられ、かつ平歯車部分54と56は、他方の組合せ歯車の
部材60のウオーム歯車部分52に対して同様に取り付けら
れている。ウオーム歯車部分52は同心状の平歯車部分5
4、56と共に回転し、左側のサイドギヤ26の回転とは反
対方向に右方のサイドギヤ28に回転を伝達する。例示し
た歯車列はサイドギヤ28により回転する右側の車軸端22
で終つている。
一旦歯車列が組み立てられると、サイドギヤの相対位
置はそれらを相互に接続するこの歯車列により関連づけ
られる。いずれかのサイドギヤを回転させると、他方の
サイドギヤが反対方向に同じだけ回転することになる。
サイドギヤを相互に接続する歯車列を追加するときは、
最初に組み立てられた歯車列によつて決まつた相対位置
を保存するように追加の歯車列を構成する必要がある。
第1の歯車列により設定された同じ相対位置でサイドギ
ヤを相互に接続するように追加の歯車列が構成されない
とすれば、いずれかの追加の歯車列は噛み合い篏合せ
ず、あるいは少なくとも等量の荷重を伝達することはで
きない。
この状態は、サイドギヤの周囲で角度間隔をあけて追
加の歯車列を位置決めしなければならないので複雑化さ
れる。例えば、もし差動歯車組立体が3対の組合せ歯車
(即ち3個の歯車列)を含むとすれば、関連の歯車列は
サイドギヤの周りで120度の間隔をおいて位置させるこ
とができる。しかしながら、歯車列の回転はサイドギヤ
の等量ではあるが反対方向の回転を必要とするので、前
記の間隔は120度の第1の歯車列の回転位置(即ち、サ
イドギヤの間で設定された回転関係に対応する位置)に
対応しない。従つて、サイドギヤの周りでの120度の間
隔での歯の位置の間の差、および反対方向の120度回転
のサイドギヤの歯位置間の差は追加の歯車列の設計並び
に配置によつて補正する必要がある。
例えば、それぞれ11の歯を有し、その周囲で120度の
間隔で均等に隔置された3対の組合せ歯車により相互に
接続すべき2個のサイドギヤを検討する。各120度の間
隔はサイドギヤの歯の3および2/3の空間(サイドギヤ
の全歯のうちの(3+2/3)枚の歯に対応する空間)を
網羅することになる。従つて、一旦最初の歯車列(即ち
組合せ歯車対)が2個のサイドギヤと噛み合うよう適合
されると、追加の歯車列(即ち、追加の組合せ歯車対)
は第1の歯車列の端部の位置に対して3および2/3のサ
イドギヤの歯の間隔をおいて噛み合うよう適合させる必
要がある。しかしながら、もし追加の歯車列が同様に設
計されているとすれば、追加の歯車列はサイドギヤと等
量であるが反対方向の位置をとるはずである(即ち、あ
たかも第1の歯車列がそのような特定の量だけ回転され
たかのように)。このように、第1の歯車列はサイドギ
ヤにおいて両方向で測定したサイドギヤの3および2/3
の歯に対応する間隔で(例えば一方のサイドギヤではプ
ラス側の3および2/3の歯および他方のサイドギヤの周
りでマイナス側の3および2/3の歯分)噛み合うよう適
合することを要するが、前述のように、双方のサイドギ
ヤの周りで同じ回転方向において別々の間隔(例えば12
0度)でのみ(例えば双方のサイドギヤの周りのプラス
3および2/3あるいはマイナス3および2/3の歯分)追加
の歯車列を組み付けることが可能である。
歯車の周りでの1円周ピツチ(即ち一方の歯から次の
歯までの間隔)の間隔で歯車の歯の相対位置が繰り返さ
れるので、サイドギヤの周りのピツチの端数部分を測定
することにより歯の位置を明らかにする。例えば歯車列
の間の3および2/3分の歯の間隔の中の2/3の歯部分のみ
は、均等間隔の歯車の歯に対する円周方向の歯の差位置
を規定する。しかしながら、プラスの2/3の歯ピツチと
マイナスの2/3ピツチとの間隔位置は歯の位置の差を示
す。マイナスの2/3ピツチの歯の位置は実際にはプラス1
/3ピツチの歯の位置に対応する。このように、本発明の
例によれば、第2の歯車列の終りはプラスの1/3ピツチ
の歯位置においてサイドギヤの一方と噛み合うものと考
えられるが、歯車列のその端部にはプラスの2/3ピツチ
の位置のみが得られる。もし第2の歯車列をサイドギヤ
と噛み合うよう適合させるとすれば、追加の歯車列の各
終り位置が前記のピツチの差を補正するよう調整される
必要がある。
これは、ウオーム歯車の歯で測定した割出しの分数部
分が、必要な1/3ピツチの差と等しくなるまで、一対の
組合せ歯車の一方を他方に対して1以上の平歯車部分の
空間部分だけ割り出すことにより達成することができ
る。そのような割出しは、一対の組合せ歯車の平歯車部
分を噛合いから外し、一方の組合せ歯車を他方に対して
回転させ、歯車を異なる平歯車噛合いに代替することを
含む。ある公知の設計においては、この目的に対して平
歯車部分の間の1以下の相対回転位置が有効である。そ
の他の位置は、対となつたウオーム歯車部分の歯の間の
必要関係を近似させるのみで、歯車列の一方は他方に対
して僅かに進んでいるかあるいは遅れており、そのため
サイドギヤ間で比例しない量の荷重を伝達することにな
る。
本発明の重要な特徴は、組合せ歯車対をサイドギヤと
噛み合うよう位置決めするに有効な組合せ歯車対の間の
割出し位置の数が大きく増え、かつそのような位置が特
殊なタイミングマークに頼らなくても容易に確認できる
ことである。本発明によれば、組合せ歯車の平歯車部分
における歯の数は、同じ組合せ歯車のウオーム歯車部分
の歯の数の整数である倍数とされる。
前記の関係を第3図において例を通して示す。組合せ
歯車の軸心方向から見た概略断面図が、ウオーム歯車部
分62と平歯車部分64とを含むものとして示されている。
ウオーム歯車部分62は、数が6個の歯66を含み、平歯車
64は数が18の歯68を含む。平歯車部分はウオーム歯車部
分の歯の3倍の数の歯を含む。この例示した関係は以下
の式により一般化できる。
(1)ns=n*k 「ns」は平歯車部分の歯の数(例えば18)に等しく、
「n」はウオーム歯車の歯の数(例えば6)に等しく、
「k」は整数の倍数(例えば3)である。
第3図における半径方向の線60は、ウオーム歯車部分
62の円周を1ピツチ間隔に分割する。平歯車部分とウオ
ーム歯車の歯の整数の倍数の関係により、半径方向の線
60でマークしたウオーム歯車部分の各ピツチ間隔におい
て平歯車部分の位置のパターンが繰返されることにな
る。平歯車部分におけるウオーム歯車の歯の数は正確に
3倍であるため、図示した組合せ歯車を平歯車部分の1
個の歯の空間分だけ回転させることによりウオーム歯車
部分が1/3ピツチ分だけ(即ち、ウオーム歯車の歯の1/3
分)割り出される。
第4図は、サイドギヤの周囲で120度の間隔をおいて
同じ対のサイドギヤを接続する2対の組合せ歯車の関係
を概略図示する。サイドギヤは破断した断面で示し、単
一の平面上で組合せ歯車対の歯の位置を比較できるよう
にしている。実際には、図面上の各対の組合せ歯車の断
面を含む平面は、120度の間隔であけられている。ま
た、組合せ歯車は前述の例のものと等しい歯数を有し、
サイドギヤは11個の歯を含む。
組合せ歯車70と72とはサイドギヤ90、92を接続する第
1の歯車列を表わす。第1の歯車列はサイドギヤ間の回
転関係を設定し、該回転関係は、それぞれ組合せ歯車7
0、72のウオーム歯車部分74、78の歯の回転位置により
部分的に規定される。この関係は等量であるが、サイド
ギヤ90、92の逆回転において保たれる。
組合せ歯車80と82とはサイドギヤの周囲で120度の回
転関係をおいてサイドギヤ間で組み立てられる第2の歯
車列である。この新しい位置において、サイドギヤの歯
は、同じ方向において3 2/3のピツチ分だけ双方のサイ
ドギヤが回転したことを示す位置において、組合せ歯車
対と適合される。従つて双方のサイドギヤの破断部分9
4、96および98、100の間の、断面で示す歯の位置は、2/
3ピツチだけ相互に対してシフトされる。しかしなが
ら、噛み合つた組合せ歯車80、82のいずれかが3 2/3ピ
ツチ分回転してサイドギヤの新しい回転位置と適合した
とすれば、他方の組合せ歯車は反対方向に等量回転し、
他方の組合せ歯車およびそれと噛み合わせるべきサイド
ギヤとの間に1/3のピツチ差を発生させる。
従つて、組合せ歯車80と82は、まず組合せ歯車の一方
を他方との噛合せから外し、一方の組合せ歯車を、他方
の組合せ歯車に対して平歯1つ分だけ割出し、ウオーム
歯車部分84、88の相対的な歯位置を1/3ピツチの距離だ
け調整することにより、サイドギヤ90、92と噛み合うよ
う組み立てられる。第3図を参照すれば、各組合せ歯車
の平歯車部分とウオーム歯車部分との間の歯の整数の倍
数の関係により、組合せ歯車のウオーム歯車部分の各ピ
ツチ間隔において、同様の1/3ピツチ調整を可能とする
ことが認められる。換言すれば、本発明によれば、追加
の歯車列の組合せ歯車のいずれかのウオーム歯車部分の
任意の1の歯をサイドギヤと噛み合わせるよう適合する
ことができる。これらの位置は、組合せ歯車の平歯車の
噛合いの間の残りの位置が、ウオーム歯車の歯の位置を
少なくとも1/3ピツチ分エラーとさせるので容易に確認
することができる。
組合せ歯車の平歯車部分とウオーム歯車部分との間の
歯の数が整数の倍数となるよう選定されることによつて
平歯車部分を割り出すことにより実施しうるウオーム歯
車部分間の分数ピツチ調整がサイドギヤの周囲で間隔を
おいて追加の歯車列を噛み合せるのに要する分数の差異
と対応することが本発明の別の重要な特徴である。サイ
ドギヤの歯と、歯車列の数と、前記整数の倍数kとの関
係は以下の数学式において要約される。
「N」はサイドギヤの歯数に等しく、「W」は組合せ
歯車の対(歯車列)の数に等しく、「I」は整数の値に
等しい。
前記式において歯車列の数により割られたサイドギヤ
の歯の項(N/W)は、歯車列間に存在するサイドギヤの
歯数を表わし、このN/Wの商のあまり値である分数は、
隣り合う歯車列に噛合されたサイドギヤ間でのピツチ差
を表わす。通常、整数の倍数kは、ウオーム歯車のピツ
チ単位で測定した平歯車の割出し量が、歯車列間の分数
ピツチ差の最低の分母にちようど等しくなるように選択
される。
例えば、もしNがサイドギヤの11個の歯を示し、Wが
3個の歯車列を表わすとすれば、分数「N/W」の最小の
分母はちようど3である。従つて、式(2)は3に等し
い整数の倍数kにより満足させられる。
しかしながら、本発明によれば、式(2)の右項はま
た2の係数により掛けられている。この係数は、1/2ピ
ツチで割り切れる歯車列間のピツチ差の倍数を解の中に
含めることにより式を満足させる整数の倍数kの値を選
定する可能性をふくらませる。プラスとマイナス方向に
1/2ピツチ分だけ歯車を回転させると同等の歯位置にな
る。従つて前記ピツチ間隔では、追加の歯車列の組合せ
歯車の対は、第1の歯車列によりサイドギヤ間に設定さ
れた関係を補正するように、第1の歯車列に対して割り
出すことを要しない。
一般的に、サイドギヤと組合せ歯車の該サイドギヤと
噛み合つたウオーム歯車部分とを、サイドギヤの歯の数
がウオーム歯車の歯数によつて均等に割り切れないよう
に設計することが好ましい。これにより、各ウオーム歯
車の歯が、サイドギヤの一連の回転の間、異なるサイド
ギヤの歯と噛み合うのを保証する。
以下の表は、本発明を実施する上で特に適していると
考えられる一連の構成を列挙したものである。各構成は
サイドギヤの周囲で120度の間隔で位置された3個の組
合せ歯車の対を含む。
また、同じサイドギヤと噛み合つた組合せ歯車のセツ
トの各軸線を、サイドギヤとの噛合平面からずらすこと
ができる。換言すれば、組合せ歯車対はサイドギヤの軸
線長さにわたつて相互に対してシフトすることができ
る。このため、各組合せ歯車対がサイドギヤの長さにわ
たつた異なる位置で2個のサイドギヤを噛み合わせるこ
とによりサイドギヤの大きな面積にわたつて接触摩耗を
配分することができる。サイドギヤの長さ方向にわたる
接触位置の前述のシフトは、サイドギヤの軸線方向ピツ
チ(即ち、サイドギヤの軸線に沿つて測定した一方の歯
から次の歯までの空間)の単位で測定することができ
る。
これらのシフトはまた、サイドギヤに沿つた軸線方向
ピツチ間隔単位に対応する量だけ組合せ歯車対の間の円
周ピツチの間隔を変えるという効果も有する。例えば、
1/3軸線方向ピツチの組合せ歯車対の間のシフトは、サ
イドギヤの周囲で組合せ歯車対の円周方向位置を1/3円
周ピツチ分変えることになる。
第5図は、組合せ歯車対104の軸心114と組合せ歯車対
102の軸心112とが、サイドギヤ116、118に沿つて約1/3
軸線方向ピツチ分相互に対してシフトした以外は、第4
図と同様に構成されている。これはまた、ウオーム歯車
部分106、108と合わされるサイドギヤの円周ピツチ位置
を、サイドギヤの周りで120度の間隔で組合せ歯車対を
位置させることに生じるものより、さらに1/3ピツチ分
変える効果を有する。
従つて、もし組合せ歯車の対が相互に対してサイドギ
ヤの長さにわたつてシフトされるとすれば、式(2)
は、歯車対の間の付加的なピツチ差を補正するよう以下
のように修正する必要がある。
「Na」は隣接する歯車列の間の軸線方向ピツチ単位で示
すシフトであり、「I2」は整数値である。
Naの単位のサイドギヤの間の軸線方向シフトは、サイ
ドギヤの歯数Nおよび歯車列Wとの特定の組合せを補正
するために使用できる。さもなければ、整数倍数kが式
(3)を満足させるには不当に大きい値を必要とする。
通常、組合せ歯車の平歯車部分に、予想される荷重を支
持するに十分な歯厚を提供するには、整数倍数kを3以
下に限定することが好ましい。
第6図は、同じ組合せ歯車の平歯車部分の間での本発
明の別の重要なタイミング関係を示す組合せ歯車対の端
面図である。図示した組合せ歯車120は、一方あるいは
他方の平歯車部分が全ての回転位置において組合せ歯車
対の他方の部材の平歯車部分としつかりと噛み合つた状
態に留るよう、第2の平歯車部分126に対して割り出さ
れた第1の平歯車部分122を含む。半径方向の線124、12
8はそれぞれ平歯車部分122と126とを均等の円周ピツチ
間隔に分割する。半径方向の線は、双方の平歯車部分に
おける対応する円周位置の基準となるので、半径方向の
線124、128の間の角度方向の隔たりは、一方の平歯車部
分の他方の平歯車部分に対する回転割出しを示す。
組合せ歯車120の場合、第1と第2の平歯車部分の間
の回転割出しは1/2円周ピツチに等しい。1/2ピツチに関
する前述の説明と関連して、平歯車部分の間の相対位置
は、平歯車部分の間の相対回転のいずれの方向において
も、1/2ピツチ割出しについては同一であることが注目
される。従つて、平歯車部分で1/2ピツチ割出しを有す
る一対の同じ設計の組合せ歯車部材を、相互に噛合うよ
う適合させることができる。このため同じ設計の組合せ
歯車を個別のサイドギヤに関連した双方のセツトの組合
せ歯車において用いることができるようにする。
しかしながら、差動組立体の全てに今や同一設計の組
合せ歯車を用いることができるが、ウオーム歯車部分の
歯と平歯車部分の歯との間で特殊な関係が設定されない
限り、同じサイドギヤの周囲に装着した各組合せ歯車の
第1と第2の平歯車部分の方向を、同じに保つ必要があ
ることに注目すべきである。これは、組合せ歯車が反転
されると、ウオーム歯車部分と平歯車部分の歯の対向す
る側面が噛み合うようになり、ウオーム歯車の歯および
一方の平歯車部分の平歯の作動側面間の相対角度関係
が、ウオーム歯車部分と他方の平歯車部分の平歯の対向
側面間の相対角度関係と相違しうるためである。
このように、もし同じサイドギヤと噛合つているその
他の組合せ歯車とのタイミング関係を乱すことなく組合
せ歯車が反転されるとすれば、ウオーム歯車部分と各平
歯車部分との間の角度関係を検討する必要がある。第7
図はウオーム歯車部分の歯と特定の角度関係にある双方
の平歯車部分の歯を示す組合せ歯車130の極めて拡大し
た軸線方向の図である。第1の平歯車部分の平歯車の歯
132と、ウオーム歯車部分のウオーム歯車の歯134と、第
2の平歯車部分の平歯車136とは、それぞれの横方向平
面において見られるものと理解され外形でそれぞれ示
す。しかしながら、ウオーム歯車部分の歯134と、第1
の平歯車部分により隠されている第2の平歯車部分136
の部分とは点線で外形を示している。また、ウオーム歯
車部分の歯が示されている横断平面は、ウオーム歯車部
分の歯の長さの中間に位置しており、組合せ歯車の作動
取付位置に関しては、サイドギヤの軸線を含むものであ
ることを注目することが重要である。
半径方向の作図線144、142および146は、ウオーム歯
車部分の歯134および組合せ歯車130の第1の平歯車部分
の歯132のあるもの、および第2の平歯車部分の歯136の
あるもののそれぞれの中心を通して描かれ、組合せ歯車
軸心138の周りでの歯車の歯の相対角度位置を示す。特
に、半径方向の線は、外形を示す歯車の歯の横方向円弧
歯厚の中間点に交差するものと理解される。前記中間点
は歯車の各円周の周りの角度位置を決め、その角度位置
では両側の歯のプロフイルは対称形であることに注目す
ることが重要である。勿論、円形の歯みぞ幅の中間点を
選択することにより同じ基準特性を得ることができる。
本発明によれば、第1と第2の平歯車部分の歯の角度
位置が、ウオーム歯車部分の歯134の半径方向の線144が
第1と第2の平歯車部分の歯の半径方向の線142、146の
角度方向割出し「a」を二分するように、ウオーム歯車
部分の歯に対して調整される。図示した組合せ歯車にお
ける第1と第2の平歯車部分の間の円周方向割出しは、
平歯車部分の1/2ピツチである。従つて、ウオーム歯車
部分の歯は、組合せ歯車の両端部の平歯車部分の歯に対
してb1およびb2の均等角により平歯車部分の1/4ピツチ
分割出しされる。
前記の調整により、各組合せ歯車における対向面間の
均等な角度関係が設定され、組合せ歯車を反転してもウ
オーム歯車部分と各平歯車部分との回転位置の間の同じ
タイミング関係が保存されることが理解できる。この新
規な設計の組合せ歯車は、ウオーム歯車部分に対する第
1と第2の平歯車部分のいずれかの希望する方向におい
て作動歯車組立体に装着することができる。
産業上の適用性 多数歯車列差動装置に対する前述の歯数と位置との間
の特殊な関係により、極めて単純化された組立て方法が
可能になる。例えば、本発明は、(a)組合せ歯車のウ
オーム歯車の歯のいずれかをサイドギヤと噛み合せる、
(b)いずれの所定の順序においても組合せ歯車を取り
付けする、(c)各組立体の全てに同じ組合せ歯車を使
用する、(d)ウオーム歯車部分に対して第1および第
2の平歯車部分のいずれかの方向で組合せ歯車を装着す
ることができる。
また、本発明は歯車装置の要素の自動化製作および組
立てに対して多数の利点を有する。多分最も重要な特徴
は、組合せ歯車の特定の方向を識別するために使用して
きた特殊なタイミングマークを排除することであろう。
例えば、タイミングマークは通常、平歯車部分が形成さ
れてウオーム歯車部分を形成すべくホブ加工する直前に
設定されるものである。使用中にホブが摩耗した後、公
知の方法では軸線方向のウオーム歯車をその軸線方向に
1ピツチ増分することにより新しい切削刃を露出するよ
うホブをシフトすることを要する。例えば、(ヒルカー
ト他:HILKERT et alの)米国特許第3748962号はこの
目的に対して適当なタイプのホブシフト機構を開示して
おり、この周知の方法の詳細を提供するに必要な程度ま
で参考のために本明細書に含めている。
しかしながら、タイミングマークの設定ずみの方法を
保存するために使用したウオーム歯車部分1ピツチ増分
のホブのシフトは、新しい刃先を露出するに要する量を
上廻る可能性がある。従つて、ホブの刃先の全てが均等
に使用されず、このためホブの寿命を短くしている。
本発明による、ウオーム歯車部分と平歯車部分の歯と
の間の整数倍数の関係は、そのようなタイミングマーク
に対する必要性を排除し、平歯車部分の軸線方向ピツチ
の増分によりより小さい距離でのホブのシフトを可能と
する。例えば、3に等しい「k」の場合、ホブのシフト
位置の数の2倍がホブの長さにわたつて使用可能にな
る。この付加的な柔軟性によりホブの寿命を延し、ホブ
の研ぎ時と最終的な取換時との間でより多くの部分を生
産することができる。
タイミングマークを排除することにより自動化組立て
に係わる利益も明らかである。従来は、各組合せ歯車に
タイミングマークを位置させ、組立体内に歯車を装着す
る前に所期の位置に従つて所定量だけ組合せ歯車を廻す
必要があつた。この作業の困難性のため時代遅れの手作
業の代りにロボツトのような自動組立て技術を使用する
ことが妨げられてきた。しかしながら、タイミングマー
クの排除を含む、本発明に係わる多くの新規な組立て柔
軟性は、軸線交差歯車複合体の組立てをより自動化させ
やすくするものと考えられる。
本発明を軸線交差の差動歯車装置の通常の歯車構成を
特に参照して説明してきたが、差動歯車装置のその他の
構成も本発明により計画されたタイミングの改良から利
益を得ることになる。例えば、通常の歯車構成に関して
開示したタイミングの検討については差動装置の中央に
アクセスできるよう組合せ歯車の間に中間のアイドルギ
ヤを位置させた多数歯車列装置に対しても適用される。
代替的に、駆動車軸間の速度比を変えるために種々サイ
ズのサイドギヤを含めることも可能である。その場合、
本発明の教示は各サイドギヤに関連した歯車複合体に個
別に適用される。本発明の精神と以下の請求の範囲内で
前記およびその他のエレメントの修正並びに再配置が可
能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭48−16334(JP,A) 特開 昭49−43323(JP,A) 特公 昭46−3407(JP,B1) 実表 昭60−500009(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16H 48/20 F16H 48/00

Claims (20)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車軸端(20,22)を受け入れる手段(16)
    を有する回転可能の歯車ハウジング(10)と、 前記ハウジング(10)内に配置され、共通の軸線(15)
    の周りで前記車軸端(20,22)と共にそれぞれ回転する
    サイドギヤ(26,28)と、 前記共通の軸線(15)に対して垂直に延びた各軸線(11
    2,114または138)の周りで回転可能の対となった組合せ
    歯車(30,120または130)とを備え 前記組合せ歯車(30,120または130)の各々が、いずれ
    かの端部に端歯車部(34)が形成された中間歯車部(3
    2)を含み、 各組合せ歯車の対の一方の部材(40)の中間歯車部(4
    2)が前記サイドギヤ(26)の一方と噛み合い、各組合
    せ歯車対の他方の部材(50)の中間歯車部(52)が他方
    のサイドギヤ(28)と噛み合い、各対の前記組合せ歯車
    の一方の部材(40)の端歯車部(44,46)が各対の組合
    せ歯車の他方の部材(50)の端歯車部(54,56)と作動
    的に接続され、 前記対の組合せ歯車(30,120または130)の各々が前記
    サイドギヤ(26,28)を作動的に接続する個別の歯車列
    を部分的に形成する差動歯車組立体において、 前記各組合せ歯車(30,120または130)の前記中間歯車
    部(32)がn個の歯を含み、各組合せ歯車(30)の前記
    端歯車部(34)がns個の歯を含み、前記端歯車部(34)
    の歯数nsが、次の数学式で示すように、前記中間歯車部
    (32)の前記歯数nの整数k倍に等しいことを特徴とす
    る差動歯車組立体。 ns=k*n ここに、整数kは1より大きい整数である。
  2. 【請求項2】請求の範囲第1項に記載の組立体におい
    て、さらにW個の前記個別の歯車列と、N個の歯数の各
    サイドギヤ(26,28)とを含み、各サイドギヤ(26,28)
    の各々の歯数Nと、前記整数kと、前記歯車列の個数W
    とが、次の数学式においてIが整数となるように、それ
    ぞれ定められていることを特徴とする差動歯車組立体。 I=2(N*k)/W
  3. 【請求項3】請求の範囲第2項に記載の組立体におい
    て、前記組合せ歯車(30,120または130)の前記中間歯
    車部(32)のいずれかの端部の前記端歯車部(34)が、
    前記組合せ歯車(30,120または130)の前記中間歯車部
    (32)に対してそれぞれ固定した回転位置にある第1の
    端歯車部(122)と第2の端歯車部(126)からなり、前
    記第1の端歯車部(122)が前記第2の端歯車部(126)
    に対して隣接する2つの歯の間の円周ピッチの1/2だけ
    周方向にずらされていることを特徴とする差動歯車組立
    体。
  4. 【請求項4】請求の範囲第3項に記載の組立体におい
    て、各組合わせ歯車(30,120または130)の前記中間歯
    車部(32)に対する前記第1(122)と第2(126)の端
    歯車部(34)の前記の各々固定された回転位置が、前記
    組合せ歯車の軸線(138)から延び、かつ前記中間歯車
    部(32)および前記第1(122)と第2(126)の端歯車
    部(34)の各歯(134,132,136)の横方向の円弧歯厚の
    中間点に交差する半径方向の線(144,142および146)に
    より示され、 前記中間歯車部(32)の歯(134)と関連した半径方向
    の線(144)が、前記サイドギヤ(26,28)の前記共通軸
    線(15)を含む前記中間歯車部(32)の横断平面に位置
    し、 前記第1(122)と第2(126)の端歯車部(34)の歯
    (132,136)と関連する前記半径方向の線(142,146)
    が、前記第1(122)および第2(126)の端歯車部(3
    4)の各横断平面に位置し、 前記第1(122)と第2(126)の端歯車部(34)の間の
    前記周方向へのずれ角度が、前記第1の端歯車部(12
    2)の歯(132)と関連した前記半径方向の線(142)
    と、前記第2の端歯車部(126)の隣接する歯(136)に
    関連した前記半径方向の線(146)との間における、前
    記組合せ歯車の軸線(138)周りの角度測定値(a)に
    よりさらに規定され、 前記中間歯車部(32)に対する前記第1(122)と第2
    (126)の端歯車部(34)の前記のそれぞれ固定された
    回転位置は、前記中間歯車部(32)の歯(134)と関連
    し、前記組合せ歯車の軸線(138)の周りにおける前記
    第1(122)と第2(126)の端歯車部(34)の間の角度
    測定値(a)を二分し、および前記第1の端歯車部(12
    2)と歯(132)と前記第2の端歯車部(126)の前記隣
    接の歯(136)とそれぞれ関連する前記半径方向の線(1
    42,146)の各々と等しい角度(b1,b2)を形成する前記
    半径方向の線(144)によりさらに規定されることを特
    徴とする差動歯車組立体。
  5. 【請求項5】請求の範囲第4項に記載の組立体におい
    て、整数kが、前記の個別の歯車列の配置数に等しいこ
    とを特徴とする差動歯車組立体。
  6. 【請求項6】請求の範囲第5項に記載の組立体におい
    て、前記の整数kが3又はそれ以下であることを特徴と
    する差動歯車組立体。
  7. 【請求項7】請求の範囲第4項に記載の組立体におい
    て、前記サイドギヤの歯数Nが、前記中間歯車の歯数n
    により割り切れない数であることを特徴とする差動歯車
    組立体。
  8. 【請求項8】請求の範囲第1項に記載の組立体におい
    て、前記組合せ歯車(30,120また130)の前記中間歯車
    部(32)のいずれかの端部の前記端歯車部(34)が、そ
    れぞれ前記組合せ歯車(30,120または130)の前記中間
    歯車部(32)に対して固定された回転位置にある第1の
    端歯車部(122)と第2の端歯車部(126)とによって形
    成され、 各組合せ歯車(30,120または130)の前記中間歯車部(3
    2)に対する前記第1(122)と第2(126)の端歯車部
    (34)の前記のそれぞれの固定された回転位置が、前記
    組合せ歯車の軸線(138)から延び、かつそれぞれ前記
    中間歯車部(32)と前記第1(122)と前記第2(126)
    の端歯車部(34)の横方向の円弧歯厚の中間点に交差す
    る半径方向の線(144,142,146)により示され、 前記中間歯車部(32)の歯(134)と関連した前記半径
    方向の線(144)は、前記サイドギヤ(26,28)の前記共
    通軸線(15)を含む前記中間歯車部(32)の横断平面に
    位置し、 前記第1(122)と第2(126)の端歯車部(34)の歯
    (132,136)と関連した前記半径方向の線(142,146)
    は、前記第1(122)と第2(126)の端歯車部(34)の
    各横断平面に位置し、 前記第1の端歯車部(122)と前記第2の端歯車部(12
    6)との間の前記周方向へのずれは、前記第1の端歯車
    部(122)の歯(132)と関連した前記半径方向の線(14
    2)と、前記第2の端歯車部(126)の隣接する歯(13
    6)に関連した前記半径方向の線(146)との間におけ
    る、前記組合わせ歯車の軸線(138)の周りの角度測定
    値(a)によりさらに規定され、 前記中間歯車部(32)に対する前記第1(122)と第2
    (126)の端歯車部(34)の前記のそれぞれ固定された
    回転位置は、前記中間歯車部(32)の歯(134)と関連
    し、前記組合せ歯車の軸線(138)の周りの前記第1(1
    22)と第2(126)の端歯車部(34)の間の前記角度測
    定値(a)を二分し、および前記第1の端歯車部(12
    2)の歯(132)と前記第2の端歯車部(126)の前記の
    隣接する歯(136)とにそれぞれ関連した前記半径方向
    の線(142,146)と等しい角度(b1,b2)を形成する前
    記半径方向の線(144)によりさらに規定されているこ
    とを特徴とする差動歯車組立体。
  9. 【請求項9】請求の範囲第8項に記載の組立体におい
    て、前記中間歯車部(32)が、前記第1(122)と第2
    (126)の端歯車部(34)に対して、前記端歯車部の隣
    接する2つの歯の間の円周ピッチの1/4に相当する角度
    (b1とb2)だけ周方向にずらされていることを特徴とす
    る差動歯車組立体。
  10. 【請求項10】車軸端(20,22)を受け入れる手段(1
    6)を有する回転可能の歯車ハウジング(10)と、 前記ハウジング(10)内に配置され、共通の軸線(15)
    の周りで前記車軸端(20,22)と共にそれぞれ回転する
    サイドギヤ(26,28)と、 前記共通の軸線(15)に対して垂直に延びた各軸線(11
    2,114または138)の周りで回転可能の対となった組合せ
    歯車(30,120または130)とを備え 前記組合せ歯車(30,120または130)の各々が、いずれ
    かの端部に端歯車部(34)が形成された中間歯車部(3
    2)を含み、 各組合せ歯車の対の一方の部材(40)の中間歯車部(4
    2)が前記サイドギヤ(26)の一方と噛み合い、各組合
    せ歯車対の他方の部材(50)の中間歯車部(52)が他方
    のサイドギヤ(28)と噛み合い、各対の前記組合せ歯車
    の一方の部材(40)の端歯車部(44,46)が各対の組合
    せ歯車の他方の部材(50)の端歯車部(54,56)と作動
    的に接続され、 前記対の組合せ歯車(30,120または130)の各々が前記
    サイドギヤ(26,28)を作動的に接続する個別の歯車列
    を部分的に形成する差動歯車組立体において、 前記各組合せ歯車(30,120または130)の前記中間歯車
    部(32)がn個の歯を含み、各組合せ歯車(30)の前記
    端歯車部(34)がns個の歯を含み、前記端歯車部(34)
    の歯数nsが、次の数学式で示すように、前記中間歯車部
    (32)の前記歯数nの整数k倍に等しいことを特徴とす
    る差動歯車組立体。 ns=k*n ここに、各対(30,120,130)の組合わせ歯車部材(32,3
    4)が同一の歯数を有し、各対(30,120,130)が車軸端
    (20,22)の回りに等しい角度間隔をもって配置され、 さらに、W個の前記個別の歯車列と、N個の歯数のサイ
    ドギヤとを含み、前記対の組合せ歯車(102,104)が前
    記サイドギヤ(26,28)の前記の共通の軸線(15)に沿
    ってサイドギヤの軸方向ピッチのNa個分だけ相互に変位
    されており、前記の歯車列の数W、前記のサイドギヤの
    歯数N、前記軸方向ピッチの数Na、および前記の整数倍
    数kは、次の整数値Iの数学的表現によって関連付けら
    れている。 I={2(N*k)/W}+2(Na*k)
  11. 【請求項11】請求の範囲第10項に記載の組立体におい
    て、前記組合せ歯車(30,120または130)の前記中間歯
    車部(32)のいずれかの端部の前記端歯車部(34)が、
    前記組合せ歯車(30,120または130)の前記中間歯車部
    (32)に対してそれぞれ固定された回転位置にある第1
    の端歯車部(122)と第2の端歯車部(126)とにより形
    成され、前記第1の端歯車部(122)は前記第2の端歯
    車部(126)に対して隣接する2つの歯の間の円周ピン
    チの1/2だけ周方向にずらされていることを特徴とする
    差動歯車組立体。
  12. 【請求項12】請求の範囲第11項に記載の組立体におい
    て、各組合せ歯車(30,120または130)の前記中間歯車
    部(32)に対する前記第1(122)と第2(126)の端歯
    車部(34)のそれぞれの固定された回転位置が、前記組
    合せ歯車の軸線(138)から延び、かつ前記中間歯車部
    (32)と前記第1(122)と第2(126)の端歯車部(3
    4)との各歯の横方向の円弧歯厚の中間点に交差する半
    径方向の線(134,142および146)により示され、 前記中間歯車部(32)の歯(134)と関連した前記半径
    方向の線(144)が、前記サイドギヤ(26,28)の共通軸
    線(15)を含む前記中間歯車部(32)の横断平面に位置
    し、 前記第1(122)と第2(126)の端歯車部(34)の歯に
    関連した前記半径方向の線(142,146)が前記第1(12
    2)と第2(126)の端歯車部(34)のそれぞれの横断平
    面に位置し、 前記第1(122)と第2(126)の端歯車部(34)の間の
    周方向へのずれがさらに、前記第1の端歯車部(122)
    の歯(132)と関連した半径方向の線(142)と、前記第
    2の端歯車部(126)の隣接する歯(136)と関連した前
    記半径方向の線(146)との間における前記組合せ歯車
    の軸線(138)周りの角度測定値(a)により規定さ
    れ、 前記中間歯車部(32)に対する前記第1(122)と第2
    (126)の端歯車部(34)のそれぞれの固定された回転
    位置は、前記中間歯車部(32)の歯(134)と関連し、
    前記組合せ歯車の軸線(138)周りの前記第1(122)と
    第2(126)の端歯車部(34)の間の前記角度測定値
    (a)を二分し、および前記第1の端歯車部(122)の
    歯(132)と前記第2の端歯車部(126)の隣接する歯
    (136)とにそれぞれ関連した前記半径方向の線(142,1
    46)の各々と等しい角度(b1,b2)を形成する半径方向
    の線(144)により、さらに規定されることを特徴とす
    る差動歯車組立体。
  13. 【請求項13】請求の範囲第12項に記載の組立体におい
    て、前記中間歯車部(32)が前記第1(122)と第2(1
    26)の端歯車部(34)に対して端歯車部の隣接する二つ
    の歯の間の円周ピッチの1/4に相当する互いに等しい角
    度(b1,b2)だけ周方向にずらされていることを特徴と
    する差動歯車組立体。
  14. 【請求項14】請求の範囲第13項に記載の組立体におい
    て、前記整数kが3又はそれ以下であることを特徴とす
    る差動歯車組立体。
  15. 【請求項15】請求の範囲第2項に記載の組立体におい
    て、整数kが、前記の個別の歯車列の配置数に等しいこ
    とを特徴とする差動歯車組立体。
  16. 【請求項16】請求の範囲第15項に記載の組立体におい
    て、前記の整数kが、3に等しいか又はそれ以下である
    ことを特徴とする差動歯車組立体。
  17. 【請求項17】請求の範囲第15項に記載の組立体におい
    て、前記サイドギヤの歯数Nが、中間歯車部の歯数nで
    割り切れないことを特徴とする差動歯車組立体。
  18. 【請求項18】請求の範囲第1項に記載の差動歯車組立
    体を組み立てる方法において、 歯車ハウジング(10)内にサイドギヤ(26,28)を装着
    するステップと、 各組合せ歯車の対の一方の部材(40)の中間歯車の歯
    (66)のいずれか1個を、一方のサイドギヤ(26)に噛
    み合わせて配置することにより、前記一方の部材(40)
    を前記サイドギヤ(26)の一方と噛み合い状態にして装
    着するステップと、 前記一方の部材に対して他方の部材を整数k以下の端歯
    車部の歯の分だけ周方向にずらし、かつ前記他方の部材
    (50)の前記中間歯車部の歯(66)のいずれか1個を、
    前記他方のサイドギヤ(28)と噛み合わせて配置するこ
    とにより、各組合せ歯車対の他方の部材(50)を、前記
    一方の部材(40)と前記サイドギヤ(28)の他方とに噛
    み合った状態で装着するステップとを含むことを特徴と
    する差動歯車組立体の組立方法。
  19. 【請求項19】請求の範囲第18項に記載の方法におい
    て、前記組合せ歯車(30,120または130)の前記中間歯
    車部(32)のいずれかの端部における前記端歯車部(3
    4)が、前記組合せ歯車(30,120または130)の前記中間
    歯車部(32)に対してそれぞれ固定された回転位置にあ
    る第1の端歯車部(122)と第2の端歯車部(126)とに
    より形成されており、 1個以上の前記組合せ歯車(30,120または130)の第1
    (122)と第2(126)の端歯車部(34)が前記サイドギ
    ヤ(26または28)と噛み合った少なくとも1個の他方の
    組合せ歯車(30,120または130)の第1(122)と第2
    (126)の端歯車部(34)に関して反転された状態で、
    1個以上の前記組合せ歯車(30,120または130)を同じ
    サイドギヤ(26または28)と噛み合わせて装着するステ
    ップを含むことを特徴とする差動歯車組立体の組立方
    法。
  20. 【請求項20】請求の範囲第19項に記載の方法におい
    て、前記中間歯車部(34)に対する前記第1(122)と
    第2(126)の端歯車部(34)の各々固定された回転位
    置が、前記端歯車部の隣接する2つの歯の間の円周ピッ
    チの1/2だけ周方向へ互いにずらされた位置としてさら
    に規定され、 同一設計の組合わせ歯車(30,120または130)を、前記
    サイドギヤ(26,28)の双方と噛み合う前記中間歯車部
    分(32)に対する前記第1(122)および第2(126)の
    端歯車部(34)の前記それぞれの固定された回転位置に
    より規定されるように装着するステップを含むことを特
    徴とする差動歯車組立体の組立方法。
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