JP2821329B2 - 二電子積分一次微分計算装置 - Google Patents
二電子積分一次微分計算装置Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は計算科学分野における分
子軌道法の計算装置に関し、特に非経験的分子軌道法に
おける二電子積分一次微分を効率良く計算することがで
きる二電子積分一次微分計算装置に関する。
子軌道法の計算装置に関し、特に非経験的分子軌道法に
おける二電子積分一次微分を効率良く計算することがで
きる二電子積分一次微分計算装置に関する。
【0002】
【従来の技術】非経験的分子軌道法において用いられる
計算量として、二電子積分(電子間反発積分)と、その
関数中心座標による一次微分である二電子積分一次微分
がある。
計算量として、二電子積分(電子間反発積分)と、その
関数中心座標による一次微分である二電子積分一次微分
がある。
【0003】まず最初に二電子積分について説明する。
【0004】図20(a)に示す式が、二電子積分(i
j|kl)の定義式である。同式において、χi (r1
−Ri ),χj (r1 −Rj ),χk (r2 −Rk ),
χl(r2 −Rl )は原子軌道(原子軌道関数)であ
り、分子軌道法においては、図20(b)に示すよう
に、或る基底関数系で展開されて用いられる。ここで、
Ri,Rj,Rk,Rl は関数中心座標である。
j|kl)の定義式である。同式において、χi (r1
−Ri ),χj (r1 −Rj ),χk (r2 −Rk ),
χl(r2 −Rl )は原子軌道(原子軌道関数)であ
り、分子軌道法においては、図20(b)に示すよう
に、或る基底関数系で展開されて用いられる。ここで、
Ri,Rj,Rk,Rl は関数中心座標である。
【0005】図20(a)の式において、i,j,k,
lをそれぞれ1から計算対象となる分子に関する原子軌
道数N(正整数)まで変化させたときの二電子積分の集
合(二電子積分の対称性により重複するものは除く)が
求める計算量となる。
lをそれぞれ1から計算対象となる分子に関する原子軌
道数N(正整数)まで変化させたときの二電子積分の集
合(二電子積分の対称性により重複するものは除く)が
求める計算量となる。
【0006】このとき対象となる二電子積分の計算量は
膨大なものとなるが、要求される計算精度に照らして考
えると、必要でない、値の小さな二電子積分も存在す
る。このような値の小さな二電子積分をシュワルツの不
等式を利用して省略し、値の大きな二電子積分に対して
のみ計算処理を実行するのが二電子積分に関する省略計
算処理である。
膨大なものとなるが、要求される計算精度に照らして考
えると、必要でない、値の小さな二電子積分も存在す
る。このような値の小さな二電子積分をシュワルツの不
等式を利用して省略し、値の大きな二電子積分に対して
のみ計算処理を実行するのが二電子積分に関する省略計
算処理である。
【0007】従来、二電子積分の省略計算方式として
は、クレメンティの方式(例えば「Computer
Physics Communications,29
(1983)p301〜306」参照)や、GAMES
Sの方式(例えば「Gamess User’s Gu
ide(7,Feb,1989),Depertmen
t of Chemistry,North Dako
ta University and Ames La
boratory−USDOE,Iowa State
University」参照)等があった。
は、クレメンティの方式(例えば「Computer
Physics Communications,29
(1983)p301〜306」参照)や、GAMES
Sの方式(例えば「Gamess User’s Gu
ide(7,Feb,1989),Depertmen
t of Chemistry,North Dako
ta University and Ames La
boratory−USDOE,Iowa State
University」参照)等があった。
【0008】何れの方式も、予め計算対象となる二電子
積分(ij|kl)に関する上限値|(ij|ij)|
と|(kl|kl)|を計算しておき、図20(c)に
示される二電子積分に関するシュワルツの不等式を用い
て、要求される計算精度に照らして計算不要と考えられ
る値の小さな二電子積分を計算対象から除外し、残りの
二電子積分について処理を行うものである。
積分(ij|kl)に関する上限値|(ij|ij)|
と|(kl|kl)|を計算しておき、図20(c)に
示される二電子積分に関するシュワルツの不等式を用い
て、要求される計算精度に照らして計算不要と考えられ
る値の小さな二電子積分を計算対象から除外し、残りの
二電子積分について処理を行うものである。
【0009】次に二電子積分一次微分について説明す
る。
る。
【0010】図20(d)に示す式が二電子積分一次微
分∂/∂Rm (ij|kl)の定義式であり、図20
(a)の二電子積分の定義式と同じ記号は同じ意味を示
し、δimはRm =Ri のとき1, Rm ≠Ri のとき0、
δjmはRm =Rj のとき1, Rm ≠Rj のとき0、δkm
はRm =Rk のとき1, Rm ≠Rk のとき0、δlmはR
m =Rl のとき1, Rm ≠Rl のとき0となる演算子で
ある。
分∂/∂Rm (ij|kl)の定義式であり、図20
(a)の二電子積分の定義式と同じ記号は同じ意味を示
し、δimはRm =Ri のとき1, Rm ≠Ri のとき0、
δjmはRm =Rj のとき1, Rm ≠Rj のとき0、δkm
はRm =Rk のとき1, Rm ≠Rk のとき0、δlmはR
m =Rl のとき1, Rm ≠Rl のとき0となる演算子で
ある。
【0011】図20(d)の式において、i,j,k,
lをそれぞれ1から計算対象となる分子に関する原子軌
道数N(正整数)まで変化させ、なおかつmを1から当
該分子の関数中心座標数Mまで変化させたときの二電子
積分一次微分の集合が、求める計算量である。
lをそれぞれ1から計算対象となる分子に関する原子軌
道数N(正整数)まで変化させ、なおかつmを1から当
該分子の関数中心座標数Mまで変化させたときの二電子
積分一次微分の集合が、求める計算量である。
【0012】従来、このような二電子積分一次微分の計
算方式としては、シュレーゲルの方式(例えば「J.C
hem.Phys.,77(1982)p3676」参
照)や、ポープルの方式(例えば「J.Chem.Ph
ys.,80(1984)p1976」参照)等があっ
たが、これらの方式では、図20(d)の式において、
i,j,k,lをそれぞれ1から計算対象となる分子に
関する原子軌道数Nまで変化させ、なおかつmを1から
当該分子の関数中心座標数Mまで変化させたときの二電
子積分一次微分の集合全体(二電子積分の対称性により
重複するものは除く)を計算することを前提としてい
た。
算方式としては、シュレーゲルの方式(例えば「J.C
hem.Phys.,77(1982)p3676」参
照)や、ポープルの方式(例えば「J.Chem.Ph
ys.,80(1984)p1976」参照)等があっ
たが、これらの方式では、図20(d)の式において、
i,j,k,lをそれぞれ1から計算対象となる分子に
関する原子軌道数Nまで変化させ、なおかつmを1から
当該分子の関数中心座標数Mまで変化させたときの二電
子積分一次微分の集合全体(二電子積分の対称性により
重複するものは除く)を計算することを前提としてい
た。
【0013】なお、二電子積分あるいは二電子積分一次
微分の計算においては、「シェル」という概念が導入さ
れる。ここで、シェルとは、原子軌道から角運動量成分
の違いだけを除いたものであり、従って、角運動量成分
のみが異なる原子軌道は同一シェルに含まれる。図20
(b)中のnX,nY,nZ の和が角運動量に相当し、この
和が0,1,2,…であるシェルをsタイプ,pタイ
プ,dタイプ,…のシェルと呼ぶ。
微分の計算においては、「シェル」という概念が導入さ
れる。ここで、シェルとは、原子軌道から角運動量成分
の違いだけを除いたものであり、従って、角運動量成分
のみが異なる原子軌道は同一シェルに含まれる。図20
(b)中のnX,nY,nZ の和が角運動量に相当し、この
和が0,1,2,…であるシェルをsタイプ,pタイ
プ,dタイプ,…のシェルと呼ぶ。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】図20(a)と図20
(d)とを比較すると明らかなように、二電子積分一次
微分の定義式は二電子積分より複雑な構造を持つため、
その計算量は二電子積分自体よりも更に膨大なものとな
る。
(d)とを比較すると明らかなように、二電子積分一次
微分の定義式は二電子積分より複雑な構造を持つため、
その計算量は二電子積分自体よりも更に膨大なものとな
る。
【0015】非経験的分子軌道計算法において最も時間
のかかる部分はこの二電子積分一次微分の計算である。
従って、図20(d)のi,j,k,lを1からNま
で、mを1からMまで変化させたときの集合全体を計算
することを前提としていた従来方式では実行速度はかな
り低下する。このため、その高速化を実現しない限り大
きな分子に対して非経験的分子軌道法は有用な手法とは
なり得ない。
のかかる部分はこの二電子積分一次微分の計算である。
従って、図20(d)のi,j,k,lを1からNま
で、mを1からMまで変化させたときの集合全体を計算
することを前提としていた従来方式では実行速度はかな
り低下する。このため、その高速化を実現しない限り大
きな分子に対して非経験的分子軌道法は有用な手法とは
なり得ない。
【0016】本発明はこのような事情に鑑みて提案され
たものであり、その目的は、二電子積分一次微分の計算
をより高速に実行し得るようにすることにある。
たものであり、その目的は、二電子積分一次微分の計算
をより高速に実行し得るようにすることにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の二電子積分一次
微分計算装置は上記の目的を達成するために、二電子積
分一次微分計算の対象とする分子の分子情報および計算
閾値を入力する入力手段と、該入力手段によって入力さ
れた分子情報および計算閾値に基づき当該分子にかかる
二電子積分一次微分の省略計算を実行する二電子積分一
次微分計算手段と、該二電子積分一次微分計算手段で求
められた二電子積分一次微分を出力する出力手段とで構
成され、且つ、前記二電子積分一次微分計算手段は、入
力された分子情報から把握できる2シェルの各組み合わ
せ毎に、二電子積分一次微分計算に関するシュワルツの
不等式から導出した各タイプ別の見積り計算式に従って
二電子積分一次微分計算値の概略を見積り、その見積り
値が計算閾値を超える2シェルの組み合わせのみを該当
するタイプ別の記憶領域に、見積り値の大きさで分類し
て格納する見積り計算部と、計算対象とする分子の分子
情報から把握できる二電子積分一次微分の関数中心座標
による計算対象グループ毎に、前記見積り計算部中の記
憶領域に格納された該当する2シェルの組み合わせにつ
いて、二電子積分一次微分の計算を実行し、その際好ま
しい実施例では、二電子積分一次微分計算に関するシュ
ワルツの不等式から判断して計算閾値を超えると推測さ
れる見積り値を持つ2シェルの組み合わせについてのみ
計算を行い、更に二電子積分一次微分の並進不変性を利
用して一部の計算の結果を他の計算の結果から求める、
一次微分省略計算部を備えている。
微分計算装置は上記の目的を達成するために、二電子積
分一次微分計算の対象とする分子の分子情報および計算
閾値を入力する入力手段と、該入力手段によって入力さ
れた分子情報および計算閾値に基づき当該分子にかかる
二電子積分一次微分の省略計算を実行する二電子積分一
次微分計算手段と、該二電子積分一次微分計算手段で求
められた二電子積分一次微分を出力する出力手段とで構
成され、且つ、前記二電子積分一次微分計算手段は、入
力された分子情報から把握できる2シェルの各組み合わ
せ毎に、二電子積分一次微分計算に関するシュワルツの
不等式から導出した各タイプ別の見積り計算式に従って
二電子積分一次微分計算値の概略を見積り、その見積り
値が計算閾値を超える2シェルの組み合わせのみを該当
するタイプ別の記憶領域に、見積り値の大きさで分類し
て格納する見積り計算部と、計算対象とする分子の分子
情報から把握できる二電子積分一次微分の関数中心座標
による計算対象グループ毎に、前記見積り計算部中の記
憶領域に格納された該当する2シェルの組み合わせにつ
いて、二電子積分一次微分の計算を実行し、その際好ま
しい実施例では、二電子積分一次微分計算に関するシュ
ワルツの不等式から判断して計算閾値を超えると推測さ
れる見積り値を持つ2シェルの組み合わせについてのみ
計算を行い、更に二電子積分一次微分の並進不変性を利
用して一部の計算の結果を他の計算の結果から求める、
一次微分省略計算部を備えている。
【0018】
【作用】本発明の二電子積分一次微分計算装置において
は、入力手段が、二電子積分一次微分計算の対象とする
分子の分子情報および計算閾値を入力すると、二電子積
分一次微分計算手段の見積り計算部が、入力された分子
情報から把握できる2シェルの各組み合わせ毎に、二電
子積分一次微分計算に関するシュワルツの不等式から導
出した各タイプ別の見積り計算式に従って二電子積分一
次微分計算値の概略を見積り、その見積り値が計算閾値
を超える2シェルの組み合わせのみを該当するタイプ別
の記憶領域に、見積り値の大きさで分類して格納し、次
いで、一次微分省略計算部が、計算対象とする分子の分
子情報から把握できる二電子積分一次微分の関数中心座
標による計算対象グループ毎に、前記見積り計算部中の
記憶領域に格納された該当する2シェルの組み合わせに
ついて、二電子積分一次微分の計算を実行し、その際好
ましくは、二電子積分一次微分計算に関するシュワルツ
の不等式から判断して計算閾値を超えると推測される見
積り値を持つ2シェルの組み合わせについてのみ計算を
行い、更に二電子積分一次微分の並進不変性を利用して
一部の計算の結果を他の計算の結果から求め、そして、
出力手段が、求められた二電子積分一次微分を外部に出
力する。
は、入力手段が、二電子積分一次微分計算の対象とする
分子の分子情報および計算閾値を入力すると、二電子積
分一次微分計算手段の見積り計算部が、入力された分子
情報から把握できる2シェルの各組み合わせ毎に、二電
子積分一次微分計算に関するシュワルツの不等式から導
出した各タイプ別の見積り計算式に従って二電子積分一
次微分計算値の概略を見積り、その見積り値が計算閾値
を超える2シェルの組み合わせのみを該当するタイプ別
の記憶領域に、見積り値の大きさで分類して格納し、次
いで、一次微分省略計算部が、計算対象とする分子の分
子情報から把握できる二電子積分一次微分の関数中心座
標による計算対象グループ毎に、前記見積り計算部中の
記憶領域に格納された該当する2シェルの組み合わせに
ついて、二電子積分一次微分の計算を実行し、その際好
ましくは、二電子積分一次微分計算に関するシュワルツ
の不等式から判断して計算閾値を超えると推測される見
積り値を持つ2シェルの組み合わせについてのみ計算を
行い、更に二電子積分一次微分の並進不変性を利用して
一部の計算の結果を他の計算の結果から求め、そして、
出力手段が、求められた二電子積分一次微分を外部に出
力する。
【0019】
【実施例】次に本発明の実施例について図面を参照して
詳細に説明する。
詳細に説明する。
【0020】図1を参照すると、本発明の二電子積分一
次微分計算装置の一実施例は、入力手段1と、二電子積
分一次微分計算手段2と、出力手段3とで構成されてい
る。
次微分計算装置の一実施例は、入力手段1と、二電子積
分一次微分計算手段2と、出力手段3とで構成されてい
る。
【0021】入力手段1は、二電子積分一次微分計算の
対象となる分子の分子情報および計算閾値ε(ε<1)
を図示しない磁気ディスク装置等から入力する手段であ
る。
対象となる分子の分子情報および計算閾値ε(ε<1)
を図示しない磁気ディスク装置等から入力する手段であ
る。
【0022】二電子積分一次微分計算手段2は、入力手
段1によって入力された分子情報および計算閾値εに基
づき当該分子にかかる二電子積分一次微分の省略計算を
実行する手段であり、見積り計算部21と一次微分省略
計算部22とを含んでいる。
段1によって入力された分子情報および計算閾値εに基
づき当該分子にかかる二電子積分一次微分の省略計算を
実行する手段であり、見積り計算部21と一次微分省略
計算部22とを含んでいる。
【0023】見積り計算部21は、入力された分子情報
から把握できる2シェル(2つのシェルのペア)の各組
み合わせ毎に、二電子積分一次微分計算に関するシュワ
ルツの不等式から導出した各タイプ別の見積り計算式に
従って二電子積分一次微分計算値の概略を見積り、その
見積り値が計算閾値εを超える2シェルの組み合わせの
みを該当するタイプ別の記憶領域に、見積り値の大きさ
で分類して格納する部分である。
から把握できる2シェル(2つのシェルのペア)の各組
み合わせ毎に、二電子積分一次微分計算に関するシュワ
ルツの不等式から導出した各タイプ別の見積り計算式に
従って二電子積分一次微分計算値の概略を見積り、その
見積り値が計算閾値εを超える2シェルの組み合わせの
みを該当するタイプ別の記憶領域に、見積り値の大きさ
で分類して格納する部分である。
【0024】一次微分省略計算部22は、計算対象とす
る分子の分子情報から把握できる二電子積分一次微分の
関数中心座標による6通りの計算対象グループ毎に、見
積り計算部21中の記憶領域に格納された該当する2シ
ェルの組み合わせについて、二電子積分一次微分の計算
を実行する部分であり、その際、二電子積分一次微分計
算に関するシュワルツの不等式から判断して計算閾値ε
を超えると考えられる見積り値を持つ2シェルの組み合
わせについてのみ計算を行い、且つ、二電子積分一次微
分の並進不変性を利用して一部の計算の結果を他の計算
の結果を利用して求めるといった省略計算を行う。
る分子の分子情報から把握できる二電子積分一次微分の
関数中心座標による6通りの計算対象グループ毎に、見
積り計算部21中の記憶領域に格納された該当する2シ
ェルの組み合わせについて、二電子積分一次微分の計算
を実行する部分であり、その際、二電子積分一次微分計
算に関するシュワルツの不等式から判断して計算閾値ε
を超えると考えられる見積り値を持つ2シェルの組み合
わせについてのみ計算を行い、且つ、二電子積分一次微
分の並進不変性を利用して一部の計算の結果を他の計算
の結果を利用して求めるといった省略計算を行う。
【0025】出力手段3は、二電子積分一次微分計算手
段2で求められた二電子積分一次微分を磁気ディスク装
置等に出力する手段である。
段2で求められた二電子積分一次微分を磁気ディスク装
置等に出力する手段である。
【0026】次に二電子積分一次微分計算手段2におけ
る計算原理を説明する。
る計算原理を説明する。
【0027】二電子積分一次微分計算手段2の一次微分
省略計算部22は、計算の効率化を図るために、二電子
積分一次微分をその関数中心座標に従って図2(a)に
示す6通りの計算対象グループに分類し、その各々毎に
計算を進める。なお、図2(a)において、A,B,
C,Dは関数中心座標を示す。図2(a)に示す分類は
以下のような考えの下に為されたものである。
省略計算部22は、計算の効率化を図るために、二電子
積分一次微分をその関数中心座標に従って図2(a)に
示す6通りの計算対象グループに分類し、その各々毎に
計算を進める。なお、図2(a)において、A,B,
C,Dは関数中心座標を示す。図2(a)に示す分類は
以下のような考えの下に為されたものである。
【0028】図20(d)に定義式が示された二電子積
分一次微分を関数中心座標で分類すると、 (1)4種類の関数中心座標で構成されるタイプ (2)3種類の関数中心座標で構成されるタイプ (3)2種類の関数中心座標で構成されるタイプ (4)1種類の関数中心座標で構成されるタイプ に大別できる。
分一次微分を関数中心座標で分類すると、 (1)4種類の関数中心座標で構成されるタイプ (2)3種類の関数中心座標で構成されるタイプ (3)2種類の関数中心座標で構成されるタイプ (4)1種類の関数中心座標で構成されるタイプ に大別できる。
【0029】先ず、それぞれ異なる4種類の関数中心座
標をA,B,C,Dとすると、上記(1)の4種類の関
数中心座標で構成されるタイプは、(AB|CD)と表
記できる。これが図2(a)の第6の計算対象グループ
に相当する。
標をA,B,C,Dとすると、上記(1)の4種類の関
数中心座標で構成されるタイプは、(AB|CD)と表
記できる。これが図2(a)の第6の計算対象グループ
に相当する。
【0030】次に、それぞれ異なる3種類の関数中心座
標をA,B,Cとすると、上記(2)の3種類の関数中
心座標で構成されるタイプには多数のものが存在する
が、二電子積分に関しては図2(b)に示すような対称
性があるので、これを考慮すると、以下の6つで代表す
ることができる。 (AB|CC),(CC|AB),(AB|AC),
(AB|CA),(BA|AC),(BA|CA)
標をA,B,Cとすると、上記(2)の3種類の関数中
心座標で構成されるタイプには多数のものが存在する
が、二電子積分に関しては図2(b)に示すような対称
性があるので、これを考慮すると、以下の6つで代表す
ることができる。 (AB|CC),(CC|AB),(AB|AC),
(AB|CA),(BA|AC),(BA|CA)
【0031】この6つを更に、前半あるいは後半2つの
関数中心座標が互いに等しいか否かで分類すると、前半
2つの組と後半4個の組に分類でき、その前半2つの組
が図2(a)の第4の計算対象グループに相当し、後半
4つの組が第5の計算対象グループに相当する。
関数中心座標が互いに等しいか否かで分類すると、前半
2つの組と後半4個の組に分類でき、その前半2つの組
が図2(a)の第4の計算対象グループに相当し、後半
4つの組が第5の計算対象グループに相当する。
【0032】次に、それぞれ異なる2種類の関数中心座
標をA,Bとすると、上記(2)の2種類の関数中心座
標で構成されるタイプには多数のものが存在するが、図
2(b)の対称性を考慮すると、以下の7つで代表でき
る。 (AB|BB),(BA|BB),(BB|AB),
(BB|BA),(AA|BB),(AB|AB),
(AB|BA)
標をA,Bとすると、上記(2)の2種類の関数中心座
標で構成されるタイプには多数のものが存在するが、図
2(b)の対称性を考慮すると、以下の7つで代表でき
る。 (AB|BB),(BA|BB),(BB|AB),
(BB|BA),(AA|BB),(AB|AB),
(AB|BA)
【0033】この7つを更に、4つの関数中心座標のう
ち1つだけが異なるか否かで分類すると、前半4つの組
と後半3個の組とに分類でき、前半4つの組が図2
(a)の第1の計算対象グループに相当し、後半3個の
組を更に前半および後半の2つの関数中心座標が等しい
か否かで分類すると、(AA|BB)と、(AB|A
B)おび(AB|BA)とに分類でき、前者が図2
(a)の第2の計算対象グループに相当し、後者が第3
の計算対象グループに相当する。
ち1つだけが異なるか否かで分類すると、前半4つの組
と後半3個の組とに分類でき、前半4つの組が図2
(a)の第1の計算対象グループに相当し、後半3個の
組を更に前半および後半の2つの関数中心座標が等しい
か否かで分類すると、(AA|BB)と、(AB|A
B)おび(AB|BA)とに分類でき、前者が図2
(a)の第2の計算対象グループに相当し、後者が第3
の計算対象グループに相当する。
【0034】次に、二電子積分一次微分に関しては図2
(c)に示す並進不変性が成立するので、上記(1)の
1種類の関数中心座標で構成されるタイプの値は0であ
り、計算対象から除外できる。
(c)に示す並進不変性が成立するので、上記(1)の
1種類の関数中心座標で構成されるタイプの値は0であ
り、計算対象から除外できる。
【0035】以上のことから、二電子積分一次微分の計
算は、図2(a)に示す6つの計算対象グループについ
て実行すれば足りることになる。
算は、図2(a)に示す6つの計算対象グループについ
て実行すれば足りることになる。
【0036】さて、次に、二電子積分一次微分計算手段
2では、上記の6つの計算対象グループ毎の計算に際し
て、以下の(1),(2)により、二電子積分一次微分
の計算量を削減するようにしている。 (1)二電子積分一次微分の並進不変性を利用した省略
計算 (2)二電子積分一次微分に関するシュワルツの不等式
を利用した省略計算
2では、上記の6つの計算対象グループ毎の計算に際し
て、以下の(1),(2)により、二電子積分一次微分
の計算量を削減するようにしている。 (1)二電子積分一次微分の並進不変性を利用した省略
計算 (2)二電子積分一次微分に関するシュワルツの不等式
を利用した省略計算
【0037】(1)の二電子積分一次微分の並進不変性
による省略計算とは、図3および図4のA欄に示す図2
(a)の各グループに属する二電子積分一次微分の全計
算量のうち、B欄に示す計算量だけ実際に計算し、残り
のC欄に示す計算量は、図2(c)に示す並進不変性を
利用してB欄の計算結果からC欄に示す式によって求め
ようとするものである。
による省略計算とは、図3および図4のA欄に示す図2
(a)の各グループに属する二電子積分一次微分の全計
算量のうち、B欄に示す計算量だけ実際に計算し、残り
のC欄に示す計算量は、図2(c)に示す並進不変性を
利用してB欄の計算結果からC欄に示す式によって求め
ようとするものである。
【0038】次に(2)の二電子積分一次微分に関する
シュワルツの不等式を利用した省略計算では、以下の2
段階の省略を行う。 (a)図5に示すシュワルツの不等式から導出される図
6に示す種々の不等式を使用して、要求される計算精度
に照らして必要でない、値の小さな二電子積分一次微分
となる2個のシェルの組み合わせを見積り計算部21の
段階で計算対象から除外する。 (b)更に、(a)で省略しないと判定された2個のシ
ェルの組み合わせと他の2個のシェルの組み合わせとを
用いて一次微分省略計算部22で二電子積分一次微分の
計算をする際に、図20(c)のシュワルツの不等式か
ら判断して、要求される計算精度に照らして必要でな
い、値の小さな二電子積分一次微分となる2個のシェル
の組み合わせ同士を計算対象から除外する。以下、これ
について詳述する。
シュワルツの不等式を利用した省略計算では、以下の2
段階の省略を行う。 (a)図5に示すシュワルツの不等式から導出される図
6に示す種々の不等式を使用して、要求される計算精度
に照らして必要でない、値の小さな二電子積分一次微分
となる2個のシェルの組み合わせを見積り計算部21の
段階で計算対象から除外する。 (b)更に、(a)で省略しないと判定された2個のシ
ェルの組み合わせと他の2個のシェルの組み合わせとを
用いて一次微分省略計算部22で二電子積分一次微分の
計算をする際に、図20(c)のシュワルツの不等式か
ら判断して、要求される計算精度に照らして必要でな
い、値の小さな二電子積分一次微分となる2個のシェル
の組み合わせ同士を計算対象から除外する。以下、これ
について詳述する。
【0039】図6中に現れるEmax ,Gmax は図7に定
義されるように、|(ii|ii)|,|(i’i’|
i’i’)|の最大値であり、εは入力手段1から入力
された計算閾値である。
義されるように、|(ii|ii)|,|(i’i’|
i’i’)|の最大値であり、εは入力手段1から入力
された計算閾値である。
【0040】図6の各々の不等式の意味は以下の通りで
ある。
ある。
【0041】図6(a)の不等式 この不等式は、|(i’j|kl)|の値は、いかなる
i,jの組み合わせでも、若し(Emax ・Gmax )1/2
|(kl|kl)|がε2 以下となるk,lの組では、
εより大きくならないという意味である。従って、|
(kl|kl)|なる基本見積り計算値がε2 /(Ema
x ・Gmax )1/2 以下となる2シェルの組は(i’j|
kl)計算時におけるk,lの組から除外できることに
なる。
i,jの組み合わせでも、若し(Emax ・Gmax )1/2
|(kl|kl)|がε2 以下となるk,lの組では、
εより大きくならないという意味である。従って、|
(kl|kl)|なる基本見積り計算値がε2 /(Ema
x ・Gmax )1/2 以下となる2シェルの組は(i’j|
kl)計算時におけるk,lの組から除外できることに
なる。
【0042】図6(b)の不等式 この不等式は、|(i’j|kl)|の値は、いかなる
k,lの組み合わせでも、若しEmax |(i’j|i’
j)|がε2 以下となるi,jの組では、εより大きく
ならないという意味である。従って、|(i’j|i’
j)|なる基本見積り計算値がε2 /Emax 以下となる
2シェルの組は(i’j|kl)計算時におけるi,j
の組から除外できることになる。
k,lの組み合わせでも、若しEmax |(i’j|i’
j)|がε2 以下となるi,jの組では、εより大きく
ならないという意味である。従って、|(i’j|i’
j)|なる基本見積り計算値がε2 /Emax 以下となる
2シェルの組は(i’j|kl)計算時におけるi,j
の組から除外できることになる。
【0043】図6(c)の不等式 この不等式は、|(ij’|kl)|の値は、いかなる
k,lの組み合わせでも、若しEmax |(ij’|i
j’)|がε2 以下となるi,jの組では、εより大き
くならないという意味である。従って、|(ij’|i
j’)|なる基本見積り計算値がε2 /Emax 以下とな
る2シェルの組は(ij’|kl)計算時におけるi,
jの組から除外できることになる。
k,lの組み合わせでも、若しEmax |(ij’|i
j’)|がε2 以下となるi,jの組では、εより大き
くならないという意味である。従って、|(ij’|i
j’)|なる基本見積り計算値がε2 /Emax 以下とな
る2シェルの組は(ij’|kl)計算時におけるi,
jの組から除外できることになる。
【0044】図6(d)の不等式 この不等式は、|(i’j|kl)+(ij’|kl)
|の値は、いかなるi,jの組み合わせでも、若し2
(Emax ・Gmax )1/2 |(kl|kl)|がε2 以下
となるk,lの組では、εより大きくならないという意
味である。従って、|(kl|kl)|なる基本見積り
計算値がε2 /2(Emax ・Gmax )1/2以下となる2
シェルの組は(i’j|kl)+(ij’|kl)計算
時におけるk,lの組から除外できることになる。
|の値は、いかなるi,jの組み合わせでも、若し2
(Emax ・Gmax )1/2 |(kl|kl)|がε2 以下
となるk,lの組では、εより大きくならないという意
味である。従って、|(kl|kl)|なる基本見積り
計算値がε2 /2(Emax ・Gmax )1/2以下となる2
シェルの組は(i’j|kl)+(ij’|kl)計算
時におけるk,lの組から除外できることになる。
【0045】図6(e)の不等式 この不等式は、|(i’j|kl)+(ij’|kl)
|の値は、いかなるk,lの組み合わせでも、若しEma
x (|(i’j|i’j)|+|(ij’|ij’)
|)がε2 以下となるi,jの組では、εより大きくな
らないという意味である。従って、|(i’j|i’
j)|+|(ij’|ij’)|なる基本見積り計算値
がε2 /Emax 以下となる2シェルの組は(i’j|k
l)+(ij’|kl)の計算時におけるi,jの組か
ら除外できることになる。
|の値は、いかなるk,lの組み合わせでも、若しEma
x (|(i’j|i’j)|+|(ij’|ij’)
|)がε2 以下となるi,jの組では、εより大きくな
らないという意味である。従って、|(i’j|i’
j)|+|(ij’|ij’)|なる基本見積り計算値
がε2 /Emax 以下となる2シェルの組は(i’j|k
l)+(ij’|kl)の計算時におけるi,jの組か
ら除外できることになる。
【0046】図6(f)の不等式 この不等式は、|(i’j|kl)+(ij|k’l)
|の値は、いかなるk,lの組み合わせでも、若し(E
max ・Gmax )1/2 (ij|ij)1/2 +Emax (i’
j|i’j)1/2 がε以下となるi,jの組では、εよ
り大きくならないという意味である。従って、(Emax
・Gmax )1/2 (ij|ij)1/2 +Emax (i’j|
i’j)1/2 なる基本見積り計算値がε以下となる2シ
ェルの組は(i’j|kl)+(ij|k’l)の計算
時におけるi,jの組から除外できることになる。
|の値は、いかなるk,lの組み合わせでも、若し(E
max ・Gmax )1/2 (ij|ij)1/2 +Emax (i’
j|i’j)1/2 がε以下となるi,jの組では、εよ
り大きくならないという意味である。従って、(Emax
・Gmax )1/2 (ij|ij)1/2 +Emax (i’j|
i’j)1/2 なる基本見積り計算値がε以下となる2シ
ェルの組は(i’j|kl)+(ij|k’l)の計算
時におけるi,jの組から除外できることになる。
【0047】図6(g)の不等式 この不等式は、|(ij’|kl)+(ij|k’l)
|の値は、いかなるk,lの組み合わせでも、若し(E
max ・Gmax )1/2 (ij|ij)1/2 +Emax (i
j’|ij’)1/2 がε以下となるi,jの組では、ε
より大きくならないという意味である。従って、(Ema
x ・Gmax )1/2 (ij|ij)1/2 +Emax (ij’
|ij’)1/2 なる基本見積り計算値がε以下となる2
シェルの組は(ij’|kl)+(ij|k’l)の計
算時におけるi,jの組から除外できることになる。
|の値は、いかなるk,lの組み合わせでも、若し(E
max ・Gmax )1/2 (ij|ij)1/2 +Emax (i
j’|ij’)1/2 がε以下となるi,jの組では、ε
より大きくならないという意味である。従って、(Ema
x ・Gmax )1/2 (ij|ij)1/2 +Emax (ij’
|ij’)1/2 なる基本見積り計算値がε以下となる2
シェルの組は(ij’|kl)+(ij|k’l)の計
算時におけるi,jの組から除外できることになる。
【0048】なお、図6に示した不等式はあくまで一例
を示すものであり、本発明はこれらの不等式に限定され
るものではない。また、これらの不等式は二電子積分に
関する対称性により拡張して利用される。即ち、例えば
図6(a)の左辺の(i’j|kl)は(ij’|k
l)と変更しても同不等式は成立する。
を示すものであり、本発明はこれらの不等式に限定され
るものではない。また、これらの不等式は二電子積分に
関する対称性により拡張して利用される。即ち、例えば
図6(a)の左辺の(i’j|kl)は(ij’|k
l)と変更しても同不等式は成立する。
【0049】以上のように、図6に示す種々の不等式を
使用して、要求される計算精度に照らして必要でない2
個のシェルの組み合わせを計算対象から除外することが
できる。しかし、この時点で除外されなかった2個のシ
ェルの組み合わせでも、他の2個のシェルの組み合わせ
を用いた二電子積分一次微分の計算では、図20(c)
のシュワルツの不等式から判断して、要求される計算精
度に照らして必要でない、値の小さな二電子積分一次微
分となる2個のシェルの組み合わせ同士が出現する。
使用して、要求される計算精度に照らして必要でない2
個のシェルの組み合わせを計算対象から除外することが
できる。しかし、この時点で除外されなかった2個のシ
ェルの組み合わせでも、他の2個のシェルの組み合わせ
を用いた二電子積分一次微分の計算では、図20(c)
のシュワルツの不等式から判断して、要求される計算精
度に照らして必要でない、値の小さな二電子積分一次微
分となる2個のシェルの組み合わせ同士が出現する。
【0050】即ち、図8に示すように、二電子積分一次
微分(ij|kl)の一方の2個のシェルの組み合わせ
(ij|および他方の2個のシェルの組み合わせ|k
l)を、その基本見積り計算値の大きさに従ってそれぞ
れ4つのグループG1〜G4に分類すると、ハッチング
を施していない空白の領域(G3対G3,G4対G2,
G3,G4)は計算してもその結果がε以下となる領
域、即ち省略領域になる。なお、図8において、グルー
プG1は、基本見積り計算の値Vがε1/2 以上となる2
個のシェルの組み合わせが含まれるグループ、グループ
G2は、基本見積り計算の値Vがε1/2 >V≧εとなる
2個のシェルの組み合わせが含まれるグループ、グルー
プG3は、基本見積り計算の値Vがε>V≧ε3/2 とな
る2個のシェルの組み合わせが含まれるグループ、グル
ープG4は、基本見積り計算の値Vがε3/2 >V≧基本
見積り時の省略閾値となった値(図6(a)〜(g)の
右辺の値)となる2個のシェルの組み合わせが含まれる
グループである。
微分(ij|kl)の一方の2個のシェルの組み合わせ
(ij|および他方の2個のシェルの組み合わせ|k
l)を、その基本見積り計算値の大きさに従ってそれぞ
れ4つのグループG1〜G4に分類すると、ハッチング
を施していない空白の領域(G3対G3,G4対G2,
G3,G4)は計算してもその結果がε以下となる領
域、即ち省略領域になる。なお、図8において、グルー
プG1は、基本見積り計算の値Vがε1/2 以上となる2
個のシェルの組み合わせが含まれるグループ、グループ
G2は、基本見積り計算の値Vがε1/2 >V≧εとなる
2個のシェルの組み合わせが含まれるグループ、グルー
プG3は、基本見積り計算の値Vがε>V≧ε3/2 とな
る2個のシェルの組み合わせが含まれるグループ、グル
ープG4は、基本見積り計算の値Vがε3/2 >V≧基本
見積り時の省略閾値となった値(図6(a)〜(g)の
右辺の値)となる2個のシェルの組み合わせが含まれる
グループである。
【0051】以上のような原理の理解を容易にするため
に、図2(a)における第1の計算対象グループの1つ
の型(AB|BB)の計算を例にして説明する。
に、図2(a)における第1の計算対象グループの1つ
の型(AB|BB)の計算を例にして説明する。
【0052】(AB|BB)の二電子積分一次微分の計
算量は、図3に示したようにd(AB|BB)/dAと
d(AB|BB)/dBとの2つであり、後者の計算値
は前者の計算値の符号を反転したものなので、先ず前者
を計算し、後者は前者の計算値から求めるという省略方
法が採用される。
算量は、図3に示したようにd(AB|BB)/dAと
d(AB|BB)/dBとの2つであり、後者の計算値
は前者の計算値の符号を反転したものなので、先ず前者
を計算し、後者は前者の計算値から求めるという省略方
法が採用される。
【0053】次に前者の計算は(A’B|BB)である
から、図6の(a),(b)の不等式が関係する。従っ
て、見積り計算部21において実行された|(kl|k
l)|の基本見積り量がε2 (Emax ・Gmax )1/2 以
下となった2個のシェルの組み合わせは|BB)の対象
外とし、|(i’j|i’j)|の基本見積り量がε2
/Emax 以下となった2個のシェルの組み合わせは
(A’B|の対象外とされる。
から、図6の(a),(b)の不等式が関係する。従っ
て、見積り計算部21において実行された|(kl|k
l)|の基本見積り量がε2 (Emax ・Gmax )1/2 以
下となった2個のシェルの組み合わせは|BB)の対象
外とし、|(i’j|i’j)|の基本見積り量がε2
/Emax 以下となった2個のシェルの組み合わせは
(A’B|の対象外とされる。
【0054】更に、|(kl|kl)|の基本見積り量
がε2 (Emax ・Gmax )1/2 より大きくなった2個の
シェルの組み合わせを、その基本見積り量に応じて図8
の|kl)のグループG1〜G4に分類し、|(i’j
|i’j)|の基本見積り量がε2 /Emax より大きく
なった2個のシェルの組み合わせを、その基本見積り量
に応じて図8の(ij|のグループG1〜G4に分類す
ると、一次微分省略計算部22で実際に計算する領域は
図8のハッチングを施した部分となる。
がε2 (Emax ・Gmax )1/2 より大きくなった2個の
シェルの組み合わせを、その基本見積り量に応じて図8
の|kl)のグループG1〜G4に分類し、|(i’j
|i’j)|の基本見積り量がε2 /Emax より大きく
なった2個のシェルの組み合わせを、その基本見積り量
に応じて図8の(ij|のグループG1〜G4に分類す
ると、一次微分省略計算部22で実際に計算する領域は
図8のハッチングを施した部分となる。
【0055】さて、以上のような原理を使用した図1の
実施例について以下動作を説明することにする。
実施例について以下動作を説明することにする。
【0056】図1の入力手段1は、二電子積分一次微分
計算の対象となる分子の分子情報および計算閾値ε(ε
<1)を図示しない磁気ディスク装置等から入力する。
計算の対象となる分子の分子情報および計算閾値ε(ε
<1)を図示しない磁気ディスク装置等から入力する。
【0057】例えば、アセチレン(C2 H2 )を計算対
象分子とする場合、アセチレンを構成する原子の情報
と、原子軌道を特定する情報と、二電子積分一次微分に
対する計算閾値εとを入力する。ここで、原子軌道を特
定する情報としては、例えば図9(a)に示すようにH
に関する基底関数情報およびCに関する基底関数情報
と、図9(b)に示す関数中心座標(各原子の中心座
標)とを入力する。なお、使用する基底関数の形式が各
タイプ毎に予め固定されている場合、図9(a)の代わ
りに変数となる情報(図9(a)のα1,β1,β2,β3 )
だけを入力するようにしても良い。
象分子とする場合、アセチレンを構成する原子の情報
と、原子軌道を特定する情報と、二電子積分一次微分に
対する計算閾値εとを入力する。ここで、原子軌道を特
定する情報としては、例えば図9(a)に示すようにH
に関する基底関数情報およびCに関する基底関数情報
と、図9(b)に示す関数中心座標(各原子の中心座
標)とを入力する。なお、使用する基底関数の形式が各
タイプ毎に予め固定されている場合、図9(a)の代わ
りに変数となる情報(図9(a)のα1,β1,β2,β3 )
だけを入力するようにしても良い。
【0058】二電子積分一次微分計算手段2の見積り計
算部21は、入力された分子情報から把握できる2シェ
ル(2つのシェルのペア)の各組み合わせ毎に、二電子
積分一次微分計算に関するシュワルツの不等式から導出
した各タイプ別の見積り計算式に従って二電子積分一次
微分計算値の概略を見積り、その見積り値が計算閾値ε
を超える2シェルの組み合わせのみを該当するタイプ別
の記憶領域に、見積り値の大きさで分類して格納する。
算部21は、入力された分子情報から把握できる2シェ
ル(2つのシェルのペア)の各組み合わせ毎に、二電子
積分一次微分計算に関するシュワルツの不等式から導出
した各タイプ別の見積り計算式に従って二電子積分一次
微分計算値の概略を見積り、その見積り値が計算閾値ε
を超える2シェルの組み合わせのみを該当するタイプ別
の記憶領域に、見積り値の大きさで分類して格納する。
【0059】例えば上述したアセチレン(C2 H2 )の
場合、原子軌道数は12であるが、シェルは、図9
(c)に示すような基底関数情報,関数中心座標に対応
する8個となり、これら8個のシェルの内から全ての2
シェルの組み合わせを抽出して処理を進める。
場合、原子軌道数は12であるが、シェルは、図9
(c)に示すような基底関数情報,関数中心座標に対応
する8個となり、これら8個のシェルの内から全ての2
シェルの組み合わせを抽出して処理を進める。
【0060】図10は見積り計算部21の処理例を示す
フローチャート、図11は見積り計算部21内に備わる
タイプ別の記憶領域211〜219の説明図であり、以
下各図を参照して見積り計算部21の動作を説明する。
フローチャート、図11は見積り計算部21内に備わる
タイプ別の記憶領域211〜219の説明図であり、以
下各図を参照して見積り計算部21の動作を説明する。
【0061】見積り計算部21は、先ず、図7に示され
るEmax ,Gmax を計算する(S1)。次に、2シェル
の組み合わせを特定するための変数I,Jを0に初期化
し(S2)、Iを1からシェル数(上記のアセチレンの
場合は8)までステップS3以下の処理を繰り返す(S
4参照)。また、特定のIの下では、Jを1からIまで
繰り返す(S6参照)。そして、特定のI,Jの下で
は、当該2シェルの関数中心座標が等しいか否かを判定
し(S7)、等しい場合には基本見積り計算(1)を実
行し(S8)、その基本見積り計算(1)の結果によっ
て当該2シェルの組み合わせを完全に切り捨てるか否か
を判定し(S10)、完全に切り捨てない場合には図1
1の該当する記憶領域に当該2シェルの組み合わせを特
定するシェル情報を格納する(S12)。他方、2シェ
ルの関数中心座標が等しくない場合、基本見積り計算
(2)を実行し(S9)、その基本見積り計算(2)の
結果によって当該2シェルの組み合わせを完全に切り捨
てるか否かを判定し(S11)、完全に切り捨てない場
合には図11の該当する記憶領域に当該2シェルの組み
合わせを特定するシェル情報を格納する(S13)。
るEmax ,Gmax を計算する(S1)。次に、2シェル
の組み合わせを特定するための変数I,Jを0に初期化
し(S2)、Iを1からシェル数(上記のアセチレンの
場合は8)までステップS3以下の処理を繰り返す(S
4参照)。また、特定のIの下では、Jを1からIまで
繰り返す(S6参照)。そして、特定のI,Jの下で
は、当該2シェルの関数中心座標が等しいか否かを判定
し(S7)、等しい場合には基本見積り計算(1)を実
行し(S8)、その基本見積り計算(1)の結果によっ
て当該2シェルの組み合わせを完全に切り捨てるか否か
を判定し(S10)、完全に切り捨てない場合には図1
1の該当する記憶領域に当該2シェルの組み合わせを特
定するシェル情報を格納する(S12)。他方、2シェ
ルの関数中心座標が等しくない場合、基本見積り計算
(2)を実行し(S9)、その基本見積り計算(2)の
結果によって当該2シェルの組み合わせを完全に切り捨
てるか否かを判定し(S11)、完全に切り捨てない場
合には図11の該当する記憶領域に当該2シェルの組み
合わせを特定するシェル情報を格納する(S13)。
【0062】ステップS8の基本見積り計算(1)で
は、 E1=|(IJ|IJ)| E2=|(I’J|I’J)|+|(IJ’|IJ’)
| を計算し、ステップS10では、 E1>ε2 /(Emax Gmax )1/2 … E1>ε2 /2(Emax Gmax )1/2 … E2>ε2 /Emax … の何れも満足しないときは完全切り捨て可と判断する。
は、 E1=|(IJ|IJ)| E2=|(I’J|I’J)|+|(IJ’|IJ’)
| を計算し、ステップS10では、 E1>ε2 /(Emax Gmax )1/2 … E1>ε2 /2(Emax Gmax )1/2 … E2>ε2 /Emax … の何れも満足しないときは完全切り捨て可と判断する。
【0063】ここで、は図6の不等式(a)を、は
不等式(d)を、は不等式(e)を、それぞれ利用す
るものである。
不等式(d)を、は不等式(e)を、それぞれ利用す
るものである。
【0064】そして、完全切り捨て不可と判断したと
き、即ち上記3つの不等式〜の少なくとも1つを満
足するときは、満足する不等式がのときは2シェルの
情報を図11のタイプ(1)対応の記憶領域211に格
納し、を満足するときはタイプ(2)対応の記憶領域
212に格納し、を満足するときはタイプ(3)対応
の記憶領域213に格納する。この際、E1,E2の値
(図11ではVで示す)に応じて分類して格納する。
き、即ち上記3つの不等式〜の少なくとも1つを満
足するときは、満足する不等式がのときは2シェルの
情報を図11のタイプ(1)対応の記憶領域211に格
納し、を満足するときはタイプ(2)対応の記憶領域
212に格納し、を満足するときはタイプ(3)対応
の記憶領域213に格納する。この際、E1,E2の値
(図11ではVで示す)に応じて分類して格納する。
【0065】他方、ステップS9の基本見積り計算
(2)では、 E3=|(IJ|IJ)| E4=|(I’J|I’J)| E5=|(IJ’|IJ’)| E6=|(I’J|I’J)|+|(IJ’|IJ’)
| E7=(Emax ・Gmax )1/2 (IJ|IJ)1/2 +E
max (I’J|I’J)1/2 E8=(Emax ・Gmax )1/2 (IJ|IJ)1/2 +E
max (IJ’|IJ’)1/2 を計算し、ステップS11では、 E3>ε2 /(Emax ・Gmax )1/2 … E4>ε2 /Emax … E5>ε2 /Emax … E6>ε2 /Emax … E7>ε … E8>ε … の何れも満足しないときは完全切り捨て可と判断する。
(2)では、 E3=|(IJ|IJ)| E4=|(I’J|I’J)| E5=|(IJ’|IJ’)| E6=|(I’J|I’J)|+|(IJ’|IJ’)
| E7=(Emax ・Gmax )1/2 (IJ|IJ)1/2 +E
max (I’J|I’J)1/2 E8=(Emax ・Gmax )1/2 (IJ|IJ)1/2 +E
max (IJ’|IJ’)1/2 を計算し、ステップS11では、 E3>ε2 /(Emax ・Gmax )1/2 … E4>ε2 /Emax … E5>ε2 /Emax … E6>ε2 /Emax … E7>ε … E8>ε … の何れも満足しないときは完全切り捨て可と判断する。
【0066】ここで、は図6の不等式(a)を、は
不等式(b)を、は不等式(c)を、は不等式
(e)を、は不等式(f)を、は不等式(g)を、
それぞれ利用するものである。
不等式(b)を、は不等式(c)を、は不等式
(e)を、は不等式(f)を、は不等式(g)を、
それぞれ利用するものである。
【0067】そして、完全切り捨て不可と判断したと
き、即ち上記6つの不等式〜の少なくとも1つを満
足するときは、満足する不等式がのときは2シェルの
情報を図11のタイプ(4)対応の記憶領域214に格
納し、を満足するときはタイプ(5)対応の記憶領域
215に格納し、を満足するときはタイプ(6)対応
の記憶領域216に格納し、を満足するときはタイプ
(7)対応の記憶領域217に格納し、を満足すると
きはタイプ(8)対応の記憶領域218に格納し、を
満足するときはタイプ(9)対応の記憶領域219に格
納する。この際、E3〜E8の値(図11ではVで示
す)に応じて分類して格納する。
き、即ち上記6つの不等式〜の少なくとも1つを満
足するときは、満足する不等式がのときは2シェルの
情報を図11のタイプ(4)対応の記憶領域214に格
納し、を満足するときはタイプ(5)対応の記憶領域
215に格納し、を満足するときはタイプ(6)対応
の記憶領域216に格納し、を満足するときはタイプ
(7)対応の記憶領域217に格納し、を満足すると
きはタイプ(8)対応の記憶領域218に格納し、を
満足するときはタイプ(9)対応の記憶領域219に格
納する。この際、E3〜E8の値(図11ではVで示
す)に応じて分類して格納する。
【0068】さて、以上のような処理が見積り計算部2
1で実行し終えると、次に一次微分省略計算部22が動
作を開始する。
1で実行し終えると、次に一次微分省略計算部22が動
作を開始する。
【0069】図12は一次微分省略計算部22の処理概
要を示すフローチャート、図13〜図18は図12のス
テップS29〜S34で実行する処理の流れを示すフロ
ーチャートであり、以下各図を参照して一次微分省略計
算部22の動作を説明する。
要を示すフローチャート、図13〜図18は図12のス
テップS29〜S34で実行する処理の流れを示すフロ
ーチャートであり、以下各図を参照して一次微分省略計
算部22の動作を説明する。
【0070】一次微分省略計算部22は、図12に示す
ように、計算対象グループを特定する変数Tを順次+1
しながら、先ずステップS29で図2の第1の計算対象
グループを、次にステップS30で第2の計算対象グル
ープを、次にステップS31で第3の計算対象グループ
を、次にステップS32で第4の計算対象グループを、
次にステップS33で第5の計算対象グループを、そし
て最後にステップS34で第6の計算対象グループを、
それぞれ計算する。
ように、計算対象グループを特定する変数Tを順次+1
しながら、先ずステップS29で図2の第1の計算対象
グループを、次にステップS30で第2の計算対象グル
ープを、次にステップS31で第3の計算対象グループ
を、次にステップS32で第4の計算対象グループを、
次にステップS33で第5の計算対象グループを、そし
て最後にステップS34で第6の計算対象グループを、
それぞれ計算する。
【0071】○第1の計算対象グループの計算(図13
参照) 第1の計算対象グループの計算は、該グループに属する
4つのタイプ(図2(a)参照)を特定する変数T1を
順次+1しながら、(AB|BB),(BA|BB),
(BB|AB),(BB|BA)の順に実行する。
参照) 第1の計算対象グループの計算は、該グループに属する
4つのタイプ(図2(a)参照)を特定する変数T1を
順次+1しながら、(AB|BB),(BA|BB),
(BB|AB),(BB|BA)の順に実行する。
【0072】先ず、T1=1のときは(AB|BB)を
計算するために、ステップS47において、図11のタ
イプ(1)対応の記憶領域211に格納されている全て
のシェル情報(2つのシェルのペアの情報。以下同じ)
を、図19に示すKLシェルの作業領域221に図8で
説明した大きさの分類に従って格納し、次いで、ステッ
プS56において、図11のタイプ(5)対応の記憶領
域215に格納されているシェル情報の1つを図19に
示すIJシェルの作業領域222に格納する。
計算するために、ステップS47において、図11のタ
イプ(1)対応の記憶領域211に格納されている全て
のシェル情報(2つのシェルのペアの情報。以下同じ)
を、図19に示すKLシェルの作業領域221に図8で
説明した大きさの分類に従って格納し、次いで、ステッ
プS56において、図11のタイプ(5)対応の記憶領
域215に格納されているシェル情報の1つを図19に
示すIJシェルの作業領域222に格納する。
【0073】ここで、記憶領域211に格納されている
2シェルをKLシェルとし、記憶領域215に格納され
ている2シェルをIJシェルとするのは、(AB|B
B)においては図3で説明したように(A’B|BB)
を実際に計算するため、|BB)としては図6(a)の
不等式を利用した前記不等式で切り捨てられずに記憶
領域211に格納された2シェルを使用すれば良く、
(AB|としては図6(b)の不等式を利用した前記不
等式で切り捨てられずに記憶領域215に格納された
2シェルを使用すれば良いからである。
2シェルをKLシェルとし、記憶領域215に格納され
ている2シェルをIJシェルとするのは、(AB|B
B)においては図3で説明したように(A’B|BB)
を実際に計算するため、|BB)としては図6(a)の
不等式を利用した前記不等式で切り捨てられずに記憶
領域211に格納された2シェルを使用すれば良く、
(AB|としては図6(b)の不等式を利用した前記不
等式で切り捨てられずに記憶領域215に格納された
2シェルを使用すれば良いからである。
【0074】次に、上記の1つのIJシェルと組み合わ
せて計算すべきKLシェルをKLシェルの作業領域22
1から選択する(S59)。これは、図8に示したハッ
チング領域に属するKLシェルを選択することである。
せて計算すべきKLシェルをKLシェルの作業領域22
1から選択する(S59)。これは、図8に示したハッ
チング領域に属するKLシェルを選択することである。
【0075】そして、上記1つのIJシェルと上記選択
された全てのKLシェルとの間で、(I’J|KL)な
る計算を実行し(S60)、次いで当該IJシェルとK
Lシェルとの間の残りの計算(図3のC欄のd(AB|
BB)/dBに相当する計算)を並進不変性を利用して
ステップS60の計算結果の符号を反転することにより
計算し(S61)、これらの結果を出力手段3を通じて
外部に出力する(S62)。
された全てのKLシェルとの間で、(I’J|KL)な
る計算を実行し(S60)、次いで当該IJシェルとK
Lシェルとの間の残りの計算(図3のC欄のd(AB|
BB)/dBに相当する計算)を並進不変性を利用して
ステップS60の計算結果の符号を反転することにより
計算し(S61)、これらの結果を出力手段3を通じて
外部に出力する(S62)。
【0076】以上のような計算を、IJを1からタイプ
(5)対応の記憶領域215に格納されている2シェル
の数MTまで繰り返すと、(AB|BB)の計算が終了
したことになる。
(5)対応の記憶領域215に格納されている2シェル
の数MTまで繰り返すと、(AB|BB)の計算が終了
したことになる。
【0077】次に、T1=2のときは(BA|BB)を
計算するために、ステップS47において、図11のタ
イプ(1)対応の記憶領域211に格納されている全て
のシェル情報を、図19に示すKLシェルの作業領域2
21に図8で説明した大きさの分類に従って格納し、次
いで、ステップS57において、図11のタイプ(6)
対応の記憶領域216に格納されているシェル情報の1
つを図19に示すIJシェルの作業領域222に格納す
る。
計算するために、ステップS47において、図11のタ
イプ(1)対応の記憶領域211に格納されている全て
のシェル情報を、図19に示すKLシェルの作業領域2
21に図8で説明した大きさの分類に従って格納し、次
いで、ステップS57において、図11のタイプ(6)
対応の記憶領域216に格納されているシェル情報の1
つを図19に示すIJシェルの作業領域222に格納す
る。
【0078】ここで、記憶領域211に格納されている
2シェルをKLシェルとし、記憶領域216に格納され
ている2シェルをIJシェルとするのは、(BA|B
B)においては図3で説明したように(BA’|BB)
を実際に計算するため、|BB)としては二電子積分の
対称性を考慮すると図6(a)の不等式を利用した前記
不等式で切り捨てられずに記憶領域211に格納され
た2シェルを使用すれば良く、(BA|としては図6
(c)の不等式を利用した前記不等式で切り捨てられ
ずに記憶領域216に格納された2シェルを使用すれば
良いからである。
2シェルをKLシェルとし、記憶領域216に格納され
ている2シェルをIJシェルとするのは、(BA|B
B)においては図3で説明したように(BA’|BB)
を実際に計算するため、|BB)としては二電子積分の
対称性を考慮すると図6(a)の不等式を利用した前記
不等式で切り捨てられずに記憶領域211に格納され
た2シェルを使用すれば良く、(BA|としては図6
(c)の不等式を利用した前記不等式で切り捨てられ
ずに記憶領域216に格納された2シェルを使用すれば
良いからである。
【0079】次に、上記の1つのIJシェルと組み合わ
せて計算すべきKLシェルをKLシェルの作業領域22
1から選択し(S59)、上記1つのIJシェルと上記
選択された全てのKLシェルとの間で、(IJ’|K
L)なる計算を実行し(S60)、次いで図3のC欄の
d(BA|BB)/dBに相当する計算を並進不変性を
利用してステップS60の計算結果の符号を反転するこ
とにより計算し(S61)、これらの結果を出力手段3
を通じて外部に出力する(S62)。
せて計算すべきKLシェルをKLシェルの作業領域22
1から選択し(S59)、上記1つのIJシェルと上記
選択された全てのKLシェルとの間で、(IJ’|K
L)なる計算を実行し(S60)、次いで図3のC欄の
d(BA|BB)/dBに相当する計算を並進不変性を
利用してステップS60の計算結果の符号を反転するこ
とにより計算し(S61)、これらの結果を出力手段3
を通じて外部に出力する(S62)。
【0080】以上のような計算を、IJを1からタイプ
(6)対応の記憶領域216に格納されている2シェル
の数MTまで繰り返すと、(BA|BB)の計算が終了
したことになる。
(6)対応の記憶領域216に格納されている2シェル
の数MTまで繰り返すと、(BA|BB)の計算が終了
したことになる。
【0081】次に、T1=3のときは(BB|AB)を
計算するために、ステップS48において、図11のタ
イプ(5)対応の記憶領域215に格納されている全て
のシェル情報を、図19に示すKLシェルの作業領域2
21に図8で説明した大きさの分類に従って格納し、次
いで、ステップS58において、図11のタイプ(1)
対応の記憶領域211に格納されているシェル情報の1
つを図19に示すIJシェルの作業領域222に格納
し、上記の1つのIJシェルと組み合わせて計算すべき
KLシェルをKLシェルの作業領域221から選択し
(S59)、上記1つのIJシェルと上記選択された全
てのKLシェルとの間で、(IJ|K’L)なる計算を
実行し(S60)、次いで図3のC欄のd(BB|A
B)/dBに相当する計算を並進不変性を利用してステ
ップS60の計算結果の符号を反転することにより計算
し(S61)、これらの結果を出力手段3を通じて外部
に出力する(S62)。以上のような計算を、IJを1
からタイプ(1)対応の記憶領域211に格納されてい
る2シェルの数MTまで繰り返すと、(BB|AB)の
計算が終了する。
計算するために、ステップS48において、図11のタ
イプ(5)対応の記憶領域215に格納されている全て
のシェル情報を、図19に示すKLシェルの作業領域2
21に図8で説明した大きさの分類に従って格納し、次
いで、ステップS58において、図11のタイプ(1)
対応の記憶領域211に格納されているシェル情報の1
つを図19に示すIJシェルの作業領域222に格納
し、上記の1つのIJシェルと組み合わせて計算すべき
KLシェルをKLシェルの作業領域221から選択し
(S59)、上記1つのIJシェルと上記選択された全
てのKLシェルとの間で、(IJ|K’L)なる計算を
実行し(S60)、次いで図3のC欄のd(BB|A
B)/dBに相当する計算を並進不変性を利用してステ
ップS60の計算結果の符号を反転することにより計算
し(S61)、これらの結果を出力手段3を通じて外部
に出力する(S62)。以上のような計算を、IJを1
からタイプ(1)対応の記憶領域211に格納されてい
る2シェルの数MTまで繰り返すと、(BB|AB)の
計算が終了する。
【0082】ここで、記憶領域215に格納されている
2シェルをKLシェルとし、記憶領域211に格納され
ている2シェルをIJシェルとするのは、(BB|A
B)においては図3で説明したように(BB|A’B)
を実際に計算するため、|AB)としては二電子積分の
対称性を考慮すると図6(b)の不等式を利用した前記
不等式で切り捨てられずに記憶領域215に格納され
た2シェルを使用すれば良く、(BB|としては同じく
二電子積分の対称性を考慮すると図6(a)の不等式を
利用した前記不等式で切り捨てられずに記憶領域21
1に格納された2シェルを使用すれば良いからである。
2シェルをKLシェルとし、記憶領域211に格納され
ている2シェルをIJシェルとするのは、(BB|A
B)においては図3で説明したように(BB|A’B)
を実際に計算するため、|AB)としては二電子積分の
対称性を考慮すると図6(b)の不等式を利用した前記
不等式で切り捨てられずに記憶領域215に格納され
た2シェルを使用すれば良く、(BB|としては同じく
二電子積分の対称性を考慮すると図6(a)の不等式を
利用した前記不等式で切り捨てられずに記憶領域21
1に格納された2シェルを使用すれば良いからである。
【0083】次に、T1=4のときは(BB|BA)を
計算するために、ステップS49において、図11のタ
イプ(6)対応の記憶領域216に格納されている全て
のシェル情報を、図19に示すKLシェルの作業領域2
21に図8で説明した大きさの分類に従って格納し、次
いで、ステップS58において、図11のタイプ(1)
対応の記憶領域211に格納されているシェル情報の1
つを図19に示すIJシェルの作業領域222に格納
し、上記の1つのIJシェルと組み合わせて計算すべき
KLシェルをKLシェルの作業領域221から選択し
(S59)、上記1つのIJシェルと上記選択された全
てのKLシェルとの間で、(IJ|KL’)なる計算を
実行し(S60)、次いで図3のC欄のd(BB|B
A)/dBに相当する計算を並進不変性を利用してステ
ップS60の計算結果の符号を反転することにより計算
し(S61)、これらの結果を出力手段3を通じて外部
に出力する(S62)。以上のような計算を、IJを1
からタイプ(1)対応の記憶領域211に格納されてい
る2シェルの数MTまで繰り返すと、(BB|BA)の
計算が終了する。
計算するために、ステップS49において、図11のタ
イプ(6)対応の記憶領域216に格納されている全て
のシェル情報を、図19に示すKLシェルの作業領域2
21に図8で説明した大きさの分類に従って格納し、次
いで、ステップS58において、図11のタイプ(1)
対応の記憶領域211に格納されているシェル情報の1
つを図19に示すIJシェルの作業領域222に格納
し、上記の1つのIJシェルと組み合わせて計算すべき
KLシェルをKLシェルの作業領域221から選択し
(S59)、上記1つのIJシェルと上記選択された全
てのKLシェルとの間で、(IJ|KL’)なる計算を
実行し(S60)、次いで図3のC欄のd(BB|B
A)/dBに相当する計算を並進不変性を利用してステ
ップS60の計算結果の符号を反転することにより計算
し(S61)、これらの結果を出力手段3を通じて外部
に出力する(S62)。以上のような計算を、IJを1
からタイプ(1)対応の記憶領域211に格納されてい
る2シェルの数MTまで繰り返すと、(BB|BA)の
計算が終了する。
【0084】ここで、記憶領域216に格納されている
2シェルをKLシェルとし、記憶領域211に格納され
ている2シェルをIJシェルとするのは、(BB|B
A)においては図3で説明したように(BB|BA’)
を実際に計算するため、|BA)としては二電子積分の
対称性を考慮すると図6(c)の不等式を利用した前記
不等式で切り捨てられずに記憶領域216に格納され
た2シェルを使用すれば良く、(BB|としては同じく
二電子積分の対称性を考慮すると図6(a)の不等式を
利用した前記不等式で切り捨てられずに記憶領域21
1に格納された2シェルを使用すれば良いからである。
2シェルをKLシェルとし、記憶領域211に格納され
ている2シェルをIJシェルとするのは、(BB|B
A)においては図3で説明したように(BB|BA’)
を実際に計算するため、|BA)としては二電子積分の
対称性を考慮すると図6(c)の不等式を利用した前記
不等式で切り捨てられずに記憶領域216に格納され
た2シェルを使用すれば良く、(BB|としては同じく
二電子積分の対称性を考慮すると図6(a)の不等式を
利用した前記不等式で切り捨てられずに記憶領域21
1に格納された2シェルを使用すれば良いからである。
【0085】○第2の計算対象グループの計算(図14
参照) 第2の計算対象グループの計算は、該グループに属する
1つのタイプ(AA|BB)を実行する。
参照) 第2の計算対象グループの計算は、該グループに属する
1つのタイプ(AA|BB)を実行する。
【0086】先ず、ステップS71において、図11の
タイプ(2)対応の記憶領域212に格納されている全
てのシェル情報とタイプ(3)対応の記憶領域213に
格納されている全てのシェル情報とに共通な、即ちタイ
プ(2),(3)に共に存在する全てのシェル情報を、
図19に示すKLシェルの作業領域221に図8で説明
した大きさの分類に従って格納し、次いで、ステップS
75において、同じく記憶領域212,213に共通に
存在するシェル情報のうちの1つを図19に示すIJシ
ェルの作業領域222に格納する。
タイプ(2)対応の記憶領域212に格納されている全
てのシェル情報とタイプ(3)対応の記憶領域213に
格納されている全てのシェル情報とに共通な、即ちタイ
プ(2),(3)に共に存在する全てのシェル情報を、
図19に示すKLシェルの作業領域221に図8で説明
した大きさの分類に従って格納し、次いで、ステップS
75において、同じく記憶領域212,213に共通に
存在するシェル情報のうちの1つを図19に示すIJシ
ェルの作業領域222に格納する。
【0087】次に、上記の1つのIJシェルと組み合わ
せて計算すべきKLシェルをKLシェルの作業領域22
1から選択し(S76)、上記1つのIJシェルと上記
選択された全てのKLシェルとの間で、(I’J|K
L)+(IJ’|KL)なる計算を実行し(S77)、
次いで当該IJシェルとKLシェルとの間の残りの計算
(図3のC欄のd(AA|BB)/dBに相当する計
算)を並進不変性を利用してステップS78の計算結果
の符号を反転することにより計算し(S78)、これら
の結果を出力手段3を通じて外部に出力する(S7
9)。
せて計算すべきKLシェルをKLシェルの作業領域22
1から選択し(S76)、上記1つのIJシェルと上記
選択された全てのKLシェルとの間で、(I’J|K
L)+(IJ’|KL)なる計算を実行し(S77)、
次いで当該IJシェルとKLシェルとの間の残りの計算
(図3のC欄のd(AA|BB)/dBに相当する計
算)を並進不変性を利用してステップS78の計算結果
の符号を反転することにより計算し(S78)、これら
の結果を出力手段3を通じて外部に出力する(S7
9)。
【0088】以上のような計算を、IJを1から記憶領
域212,213に共通に格納されている2シェルの数
MTまで繰り返すと、(AA|BB)の計算が終了した
ことになる。
域212,213に共通に格納されている2シェルの数
MTまで繰り返すと、(AA|BB)の計算が終了した
ことになる。
【0089】なお、(AA|BB)の計算において、記
憶領域212,213の共通部をKLシェル,IJシェ
ルとするのは以下の理由による。
憶領域212,213の共通部をKLシェル,IJシェ
ルとするのは以下の理由による。
【0090】先ず、(AA|BB)においては図3で説
明したように(A’A|BB)+(AA’|BB)を実
際に計算するため、|BB)としては図6(d)の不等
式を利用した前記不等式で切り捨てられずに記憶領域
212に格納された2シェルを使用すれば良く、(AB
|としては図6(e)の不等式を利用した前記不等式
で切り捨てられずに記憶領域213に格納された2シェ
ルを使用すれば良いことが判る。
明したように(A’A|BB)+(AA’|BB)を実
際に計算するため、|BB)としては図6(d)の不等
式を利用した前記不等式で切り捨てられずに記憶領域
212に格納された2シェルを使用すれば良く、(AB
|としては図6(e)の不等式を利用した前記不等式
で切り捨てられずに記憶領域213に格納された2シェ
ルを使用すれば良いことが判る。
【0091】ところが、図6(d)の不等式と図6
(e)の不等式はそれぞれ独立した式なので、或る2シ
ェルが、図6(d)を利用した不等式,図6(e)を
利用した不等式の何れか一方の不等式によってのみ切
り捨てられる場合がある。しかし、(AA|BB)は前
半と後半が対称なので、何れか一方の不等式によって切
り捨てられたということは二電子積分の対称性から他方
の2シェルも本来切り捨てられるべきである。例えば、
21という2シェルがKLに残っているが、IJには残
っておらず、11という2シェルが双方に残っている場
合を考えると、IJ=11のとき、(11|21)を計
算することになる。その結果は(1’1|21)+(1
1’|21)である。他方、(21|11)は計算が省
略されるが、この値は(2’1|11)+(21’|1
1)=(11|2’1)+(11+21’)=−
{(1’1|21)+(11’|21)となり、省略せ
ずに計算した(11|21)と符号が異なるだけであ
る。従って、(11|21)自体その計算を省略しても
良いことになる。従って、IJ,KLとも、タイプ
(2),(3)に共通な2シェルを扱えば必要最小限の
計算で済むことになるからである。
(e)の不等式はそれぞれ独立した式なので、或る2シ
ェルが、図6(d)を利用した不等式,図6(e)を
利用した不等式の何れか一方の不等式によってのみ切
り捨てられる場合がある。しかし、(AA|BB)は前
半と後半が対称なので、何れか一方の不等式によって切
り捨てられたということは二電子積分の対称性から他方
の2シェルも本来切り捨てられるべきである。例えば、
21という2シェルがKLに残っているが、IJには残
っておらず、11という2シェルが双方に残っている場
合を考えると、IJ=11のとき、(11|21)を計
算することになる。その結果は(1’1|21)+(1
1’|21)である。他方、(21|11)は計算が省
略されるが、この値は(2’1|11)+(21’|1
1)=(11|2’1)+(11+21’)=−
{(1’1|21)+(11’|21)となり、省略せ
ずに計算した(11|21)と符号が異なるだけであ
る。従って、(11|21)自体その計算を省略しても
良いことになる。従って、IJ,KLとも、タイプ
(2),(3)に共通な2シェルを扱えば必要最小限の
計算で済むことになるからである。
【0092】○第3の計算対象グループの計算(図15
参照) 第3の計算対象グループの計算は、該グループに属する
2つのタイプ(図2(a)参照)を特定する変数T3を
順次+1しながら、(AB|AB),(AB|BA)の
順に実行される。
参照) 第3の計算対象グループの計算は、該グループに属する
2つのタイプ(図2(a)参照)を特定する変数T3を
順次+1しながら、(AB|AB),(AB|BA)の
順に実行される。
【0093】先ず、T3=1のときは(AB|AB)を
計算するために、ステップS96において、図11のタ
イプ(8)対応の記憶領域218に格納されている全て
のシェル情報を、図19に示すKLシェルの作業領域2
21に図8で説明した大きさの分類に従って格納し、次
いで、ステップS101において、図11のタイプ
(8)対応の記憶領域218に格納されているシェル情
報の1つを図19に示すIJシェルの作業領域222に
格納する。
計算するために、ステップS96において、図11のタ
イプ(8)対応の記憶領域218に格納されている全て
のシェル情報を、図19に示すKLシェルの作業領域2
21に図8で説明した大きさの分類に従って格納し、次
いで、ステップS101において、図11のタイプ
(8)対応の記憶領域218に格納されているシェル情
報の1つを図19に示すIJシェルの作業領域222に
格納する。
【0094】ここで、記憶領域218に格納されている
2シェルをIJシェル,KLシェルとするのは、(AB
|AB)においては図3で説明したように(A’B|A
B)+(AB|A’B)を実際に計算するため、|A
B)としては二電子積分の対称性を考慮すると図6
(f)の不等式を利用した前記不等式で切り捨てられ
ずに記憶領域218に格納された2シェルを使用すれば
良く、(AB|としては図6(f)の不等式を利用した
前記不等式で切り捨てられずに記憶領域218に格納
された2シェルを使用すれば良いからである。
2シェルをIJシェル,KLシェルとするのは、(AB
|AB)においては図3で説明したように(A’B|A
B)+(AB|A’B)を実際に計算するため、|A
B)としては二電子積分の対称性を考慮すると図6
(f)の不等式を利用した前記不等式で切り捨てられ
ずに記憶領域218に格納された2シェルを使用すれば
良く、(AB|としては図6(f)の不等式を利用した
前記不等式で切り捨てられずに記憶領域218に格納
された2シェルを使用すれば良いからである。
【0095】次に、上記の1つのIJシェルと組み合わ
せて計算すべきKLシェルをKLシェルの作業領域22
1から選択し(S102)、上記1つのIJシェルと上
記選択された全てのKLシェルとの間で、(I’J|K
L)+(IJ|K’L)なる計算を実行し(S10
3)、次いで当該IJシェルとKLシェルとの間の残り
の計算(図3のC欄のd(AB|AB)/dBに相当す
る計算)を並進不変性を利用してステップS103の計
算結果の符号を反転することにより計算し(S10
4)、これらの結果を出力手段3を通じて外部に出力す
る(S105)。
せて計算すべきKLシェルをKLシェルの作業領域22
1から選択し(S102)、上記1つのIJシェルと上
記選択された全てのKLシェルとの間で、(I’J|K
L)+(IJ|K’L)なる計算を実行し(S10
3)、次いで当該IJシェルとKLシェルとの間の残り
の計算(図3のC欄のd(AB|AB)/dBに相当す
る計算)を並進不変性を利用してステップS103の計
算結果の符号を反転することにより計算し(S10
4)、これらの結果を出力手段3を通じて外部に出力す
る(S105)。
【0096】以上のような計算を、IJを1からタイプ
(8)対応の記憶領域218に格納されている2シェル
の数MTまで繰り返すと、(AB|AB)の計算が終了
したことになる。
(8)対応の記憶領域218に格納されている2シェル
の数MTまで繰り返すと、(AB|AB)の計算が終了
したことになる。
【0097】次に、T3=2のときは(AB|BA)を
計算するために、ステップS97において、図11のタ
イプ(9)対応の記憶領域219に格納されている全て
のシェル情報を、図19に示すKLシェルの作業領域2
21に図8で説明した大きさの分類に従って格納し、次
いで、ステップS101において、図11のタイプ
(8)対応の記憶領域218に格納されているシェル情
報の1つを図19に示すIJシェルの作業領域222に
格納する。
計算するために、ステップS97において、図11のタ
イプ(9)対応の記憶領域219に格納されている全て
のシェル情報を、図19に示すKLシェルの作業領域2
21に図8で説明した大きさの分類に従って格納し、次
いで、ステップS101において、図11のタイプ
(8)対応の記憶領域218に格納されているシェル情
報の1つを図19に示すIJシェルの作業領域222に
格納する。
【0098】ここで、記憶領域219に格納されている
2シェルをKLシェルとし、記憶領域218に格納され
ている2シェルをIJシェルとするのは、(AB|B
A)においては図3で説明したように(A’B|BA)
+(AB|BA’)を実際に計算するため、|BA)と
しては二電子積分の対称性を考慮すると図6(g)の不
等式を利用した前記不等式で切り捨てられずに記憶領
域219に格納された2シェルを使用すれば良く、(A
B|としては図6(f)の不等式を利用した前記不等式
で切り捨てられずに記憶領域218に格納された2シ
ェルを使用すれば良いからである。
2シェルをKLシェルとし、記憶領域218に格納され
ている2シェルをIJシェルとするのは、(AB|B
A)においては図3で説明したように(A’B|BA)
+(AB|BA’)を実際に計算するため、|BA)と
しては二電子積分の対称性を考慮すると図6(g)の不
等式を利用した前記不等式で切り捨てられずに記憶領
域219に格納された2シェルを使用すれば良く、(A
B|としては図6(f)の不等式を利用した前記不等式
で切り捨てられずに記憶領域218に格納された2シ
ェルを使用すれば良いからである。
【0099】次に、上記の1つのIJシェルと組み合わ
せて計算すべきKLシェルをKLシェルの作業領域22
1から選択し(S102)、上記1つのIJシェルと上
記選択された全てのKLシェルとの間で、(I’J|K
L)+(IJ|KL’)なる計算を実行し(S10
3)、次いで図3のC欄のd(AB|BA)/dBに相
当する計算を並進不変性を利用してステップS103の
計算結果の符号を反転することにより計算し(S10
4)、これらの結果を出力手段3を通じて外部に出力す
る(S105)。
せて計算すべきKLシェルをKLシェルの作業領域22
1から選択し(S102)、上記1つのIJシェルと上
記選択された全てのKLシェルとの間で、(I’J|K
L)+(IJ|KL’)なる計算を実行し(S10
3)、次いで図3のC欄のd(AB|BA)/dBに相
当する計算を並進不変性を利用してステップS103の
計算結果の符号を反転することにより計算し(S10
4)、これらの結果を出力手段3を通じて外部に出力す
る(S105)。
【0100】以上のような計算を、IJを1からタイプ
(8)対応の記憶領域218に格納されている2シェル
の数MTまで繰り返すと、(AB|BA)の計算が終了
したことになる。
(8)対応の記憶領域218に格納されている2シェル
の数MTまで繰り返すと、(AB|BA)の計算が終了
したことになる。
【0101】○第4の計算対象グループの計算(図16
参照) 第4の計算対象グループの計算は、該グループに属する
4つのタイプ(図2(a)参照)を特定する変数T4を
順次+1しながら、(AB|CC),(CC|AB)の
順に実行される。
参照) 第4の計算対象グループの計算は、該グループに属する
4つのタイプ(図2(a)参照)を特定する変数T4を
順次+1しながら、(AB|CC),(CC|AB)の
順に実行される。
【0102】先ず、T4=1のときは(AB|CC)を
計算するために、ステップS116において、図11の
タイプ(1)対応の記憶領域211,タイプ(2)の記
憶領域212の少なくとも1つに格納されている全ての
シェル情報を、図19に示すKLシェルの作業領域22
1に図8で説明した大きさの分類に従って格納し、次い
で、ステップS123において、図11のタイプ(5)
対応の記憶領域215,タイプ(6)対応の記憶領域2
16,タイプ(7)対応の記憶領域217の少なくとも
1つに格納されているシェル情報の1つを図19に示す
IJシェルの作業領域222に格納する。
計算するために、ステップS116において、図11の
タイプ(1)対応の記憶領域211,タイプ(2)の記
憶領域212の少なくとも1つに格納されている全ての
シェル情報を、図19に示すKLシェルの作業領域22
1に図8で説明した大きさの分類に従って格納し、次い
で、ステップS123において、図11のタイプ(5)
対応の記憶領域215,タイプ(6)対応の記憶領域2
16,タイプ(7)対応の記憶領域217の少なくとも
1つに格納されているシェル情報の1つを図19に示す
IJシェルの作業領域222に格納する。
【0103】次に、上記の1つのIJシェルと組み合わ
せて計算すべきKLシェルをKLシェルの作業領域22
1から選択し(S125)、上記1つのIJシェルと上
記選択された全てのKLシェルとの間で、(I’J|K
L),(IJ’|KL)なる計算を実行し(S12
6)、次いで当該IJシェルとKLシェルとの間の残り
の計算(図3のC欄のd(AB|CC)/dCに相当す
る計算)を並進不変性を利用してステップS126の計
算結果から計算し(S127)、これらの結果を出力手
段3を通じて外部に出力する(S128)。
せて計算すべきKLシェルをKLシェルの作業領域22
1から選択し(S125)、上記1つのIJシェルと上
記選択された全てのKLシェルとの間で、(I’J|K
L),(IJ’|KL)なる計算を実行し(S12
6)、次いで当該IJシェルとKLシェルとの間の残り
の計算(図3のC欄のd(AB|CC)/dCに相当す
る計算)を並進不変性を利用してステップS126の計
算結果から計算し(S127)、これらの結果を出力手
段3を通じて外部に出力する(S128)。
【0104】以上のような計算を、IJを1から記憶領
域215,216,217の何れかに格納されている2
シェルの数MTまで繰り返すと、(AB|CC)の計算
が終了したことになる。
域215,216,217の何れかに格納されている2
シェルの数MTまで繰り返すと、(AB|CC)の計算
が終了したことになる。
【0105】ここで、記憶領域211,212の何れか
に格納されている2シェルをKLシェルとし、記憶領域
215,216,217の何れかに格納されている2シ
ェルをIJシェルとするのは、以下の理由による。
に格納されている2シェルをKLシェルとし、記憶領域
215,216,217の何れかに格納されている2シ
ェルをIJシェルとするのは、以下の理由による。
【0106】(AB|CC)においては図3で説明した
ように(A’B|CC)と(AB’|CC)を実際に計
算し、その結果を利用してd(AB|CC)/dC=−
{(A’B|CC)+(AB’|CC)}=(AB|
C’C)+(AB|CC’)を計算する。(A’B|C
C)を計算するためには、|CC)としては図6(a)
の不等式を利用した前記不等式で切り捨てられずに記
憶領域211に格納された2シェルを使用すれば良く、
(AB’|CC)を計算するためには、|CC)として
二電子積分の対称性を考慮すると図6(a)の不等式を
利用した前記不等式で切り捨てられずに記憶領域21
1に格納された2シェルを使用すれば良く、(AB|
C’C)+(AB|CC’)の場合は、|CC)として
二電子積分の対称性を考慮すると図6(d)の不等式を
利用した前記不等式で切り捨てられずに記憶領域21
2に格納された2シェルを使用すれば良いから、結局、
|CC)としては記憶領域211,212の何れかに格
納されている2シェルを扱えば良いからである。
ように(A’B|CC)と(AB’|CC)を実際に計
算し、その結果を利用してd(AB|CC)/dC=−
{(A’B|CC)+(AB’|CC)}=(AB|
C’C)+(AB|CC’)を計算する。(A’B|C
C)を計算するためには、|CC)としては図6(a)
の不等式を利用した前記不等式で切り捨てられずに記
憶領域211に格納された2シェルを使用すれば良く、
(AB’|CC)を計算するためには、|CC)として
二電子積分の対称性を考慮すると図6(a)の不等式を
利用した前記不等式で切り捨てられずに記憶領域21
1に格納された2シェルを使用すれば良く、(AB|
C’C)+(AB|CC’)の場合は、|CC)として
二電子積分の対称性を考慮すると図6(d)の不等式を
利用した前記不等式で切り捨てられずに記憶領域21
2に格納された2シェルを使用すれば良いから、結局、
|CC)としては記憶領域211,212の何れかに格
納されている2シェルを扱えば良いからである。
【0107】また、(A’B|CC)を計算するために
は、(AB|としては図6(b)の不等式を利用した前
記不等式で切り捨てられずに記憶領域215に格納さ
れた2シェルを使用すれば良く、(AB’|CC)を計
算するためには、(AB|として図6(c)の不等式を
利用した前記不等式で切り捨てられずに記憶領域21
6に格納された2シェルを使用すれば良く、(AB|
C’C)+(AB|CC’)の場合は、(AB|として
二電子積分の対称性を考慮すると図6(e)の不等式を
利用した前記不等式で切り捨てられずに記憶領域21
7に格納された2シェルを使用すれば良く、結局、(A
B|として記憶領域215,216,217の何れかに
格納されている2シェルを扱えば良いからである。
は、(AB|としては図6(b)の不等式を利用した前
記不等式で切り捨てられずに記憶領域215に格納さ
れた2シェルを使用すれば良く、(AB’|CC)を計
算するためには、(AB|として図6(c)の不等式を
利用した前記不等式で切り捨てられずに記憶領域21
6に格納された2シェルを使用すれば良く、(AB|
C’C)+(AB|CC’)の場合は、(AB|として
二電子積分の対称性を考慮すると図6(e)の不等式を
利用した前記不等式で切り捨てられずに記憶領域21
7に格納された2シェルを使用すれば良く、結局、(A
B|として記憶領域215,216,217の何れかに
格納されている2シェルを扱えば良いからである。
【0108】次に、T4=2のときは(CC|AB)を
計算するために、ステップS117において、図11の
タイプ(5)対応の記憶領域215,タイプ(6)の記
憶領域216,タイプ(7)対応の記憶領域217の少
なくとも1つに格納されている全てのシェル情報を、図
19に示すKLシェルの作業領域221に図8で説明し
た大きさの分類に従って格納し、次いで、ステップS1
24において、図11のタイプ(1)対応の記憶領域2
11,タイプ(2)対応の記憶領域212の少なくとも
1つに格納されているシェル情報の1つを図19に示す
IJシェルの作業領域222に格納する。
計算するために、ステップS117において、図11の
タイプ(5)対応の記憶領域215,タイプ(6)の記
憶領域216,タイプ(7)対応の記憶領域217の少
なくとも1つに格納されている全てのシェル情報を、図
19に示すKLシェルの作業領域221に図8で説明し
た大きさの分類に従って格納し、次いで、ステップS1
24において、図11のタイプ(1)対応の記憶領域2
11,タイプ(2)対応の記憶領域212の少なくとも
1つに格納されているシェル情報の1つを図19に示す
IJシェルの作業領域222に格納する。
【0109】次に、上記の1つのIJシェルと組み合わ
せて計算すべきKLシェルをKLシェルの作業領域22
1から選択し(S125)、上記1つのIJシェルと上
記選択された全てのKLシェルとの間で、(IJ|K’
L),(IJ|KL’)なる計算を実行し(S12
6)、次いで当該IJシェルとKLシェルとの間の残り
の計算(図3のC欄のd(CC|AB)/dCに相当す
る計算)を並進不変性を利用してステップS126の計
算結果から計算し(S127)、これらの結果を出力手
段3を通じて外部に出力する(S128)。
せて計算すべきKLシェルをKLシェルの作業領域22
1から選択し(S125)、上記1つのIJシェルと上
記選択された全てのKLシェルとの間で、(IJ|K’
L),(IJ|KL’)なる計算を実行し(S12
6)、次いで当該IJシェルとKLシェルとの間の残り
の計算(図3のC欄のd(CC|AB)/dCに相当す
る計算)を並進不変性を利用してステップS126の計
算結果から計算し(S127)、これらの結果を出力手
段3を通じて外部に出力する(S128)。
【0110】以上のような計算を、IJを1から記憶領
域211,212の何れかに格納されている2シェルの
数MTまで繰り返すと、(CC|AB)の計算が終了し
たことになる。
域211,212の何れかに格納されている2シェルの
数MTまで繰り返すと、(CC|AB)の計算が終了し
たことになる。
【0111】ここで、記憶領域215,216,217
の何れかに格納されている2シェルをKLシェルとし、
記憶領域211,212の何れかに格納されている2シ
ェルをIJシェルとするのは、(CC|AB)が(AB
|CC)と対称であることから明らかであろう。
の何れかに格納されている2シェルをKLシェルとし、
記憶領域211,212の何れかに格納されている2シ
ェルをIJシェルとするのは、(CC|AB)が(AB
|CC)と対称であることから明らかであろう。
【0112】○第5の計算対象グループの計算(図17
参照) 第5の計算対象グループの計算は、該グループに属する
4つのタイプ(図2(a)参照)を特定する変数T5を
順次+1しながら、(AB|AC),(AB|CA),
(BA|AC),(BA|CA)の順に実行される。
参照) 第5の計算対象グループの計算は、該グループに属する
4つのタイプ(図2(a)参照)を特定する変数T5を
順次+1しながら、(AB|AC),(AB|CA),
(BA|AC),(BA|CA)の順に実行される。
【0113】先ず、T5=1のときは(AB|AC)を
計算するために、ステップS137において、図11の
タイプ(4)対応の記憶領域214,タイプ(6)の記
憶領域216,タイプ(9)対応の記憶領域219の少
なくとも1つに格納されている全てのシェル情報を、図
19に示すKLシェルの作業領域221に図8で説明し
た大きさの分類に従って格納し、次いで、ステップS1
43において、図11のタイプ(4)対応の記憶領域2
14,タイプ(6)対応の記憶領域216,タイプ
(9)対応の記憶領域219の少なくとも1つに格納さ
れているシェル情報の1つを図19に示すIJシェルの
作業領域222に格納する。
計算するために、ステップS137において、図11の
タイプ(4)対応の記憶領域214,タイプ(6)の記
憶領域216,タイプ(9)対応の記憶領域219の少
なくとも1つに格納されている全てのシェル情報を、図
19に示すKLシェルの作業領域221に図8で説明し
た大きさの分類に従って格納し、次いで、ステップS1
43において、図11のタイプ(4)対応の記憶領域2
14,タイプ(6)対応の記憶領域216,タイプ
(9)対応の記憶領域219の少なくとも1つに格納さ
れているシェル情報の1つを図19に示すIJシェルの
作業領域222に格納する。
【0114】次に、上記の1つのIJシェルと組み合わ
せて計算すべきKLシェルをKLシェルの作業領域22
1から選択し(S145)、上記1つのIJシェルと上
記選択された全てのKLシェルとの間で、(IJ’|K
L),(IJ|KL’)なる計算を実行し(S14
6)、次いで当該IJシェルとKLシェルとの間の残り
の計算(図4のC欄のd(AB|AC)/dAに相当す
る計算)を並進不変性を利用してステップS146の計
算結果から計算し(S147)、これらの結果を出力手
段3を通じて外部に出力する(S148)。
せて計算すべきKLシェルをKLシェルの作業領域22
1から選択し(S145)、上記1つのIJシェルと上
記選択された全てのKLシェルとの間で、(IJ’|K
L),(IJ|KL’)なる計算を実行し(S14
6)、次いで当該IJシェルとKLシェルとの間の残り
の計算(図4のC欄のd(AB|AC)/dAに相当す
る計算)を並進不変性を利用してステップS146の計
算結果から計算し(S147)、これらの結果を出力手
段3を通じて外部に出力する(S148)。
【0115】以上のような計算を、IJを1から記憶領
域214,216,219の何れかに格納されている2
シェルの数MTまで繰り返すと、(AB|AC)の計算
が終了したことになる。
域214,216,219の何れかに格納されている2
シェルの数MTまで繰り返すと、(AB|AC)の計算
が終了したことになる。
【0116】ここで、記憶領域214,216,219
の何れかに格納されている2シェルをKLシェル,IJ
シェルとするのは、以下の理由による。
の何れかに格納されている2シェルをKLシェル,IJ
シェルとするのは、以下の理由による。
【0117】(AB|AC)においては図4で説明した
ように(AB’|AC)と(AB|AC’)を実際に計
算し、その結果を利用してd(AB|AC)/dA=−
{(AB’|AC)+(AB|AC’)}=(A’B|
AC)+(AB|A’C)を計算する。(AB’|A
C)を計算するためには、|AC),(AB|としては
二電子積分の対称性を考慮すると図6(a)の不等式を
利用した前記不等式で切り捨てられずに記憶領域21
4に格納された2シェルを使用すれば良く、(AB|A
C’)を計算するためには、|AC),(AB|として
二電子積分の対称性を考慮すると図6(c)の不等式を
利用した前記不等式で切り捨てられずに記憶領域21
6に格納された2シェルを使用すれば良く、(A’B|
AC)+(AB|A’C)の場合は、|AC),(AB
|として二電子積分の対称性を考慮すると図6(g)の
不等式を利用した前記不等式で切り捨てられずに記憶
領域219に格納された2シェルを使用すれば良いか
ら、結局、|AC),(AB|としては記憶領域21
4,216,219の何れかに格納されている2シェル
を扱えば良いからである。
ように(AB’|AC)と(AB|AC’)を実際に計
算し、その結果を利用してd(AB|AC)/dA=−
{(AB’|AC)+(AB|AC’)}=(A’B|
AC)+(AB|A’C)を計算する。(AB’|A
C)を計算するためには、|AC),(AB|としては
二電子積分の対称性を考慮すると図6(a)の不等式を
利用した前記不等式で切り捨てられずに記憶領域21
4に格納された2シェルを使用すれば良く、(AB|A
C’)を計算するためには、|AC),(AB|として
二電子積分の対称性を考慮すると図6(c)の不等式を
利用した前記不等式で切り捨てられずに記憶領域21
6に格納された2シェルを使用すれば良く、(A’B|
AC)+(AB|A’C)の場合は、|AC),(AB
|として二電子積分の対称性を考慮すると図6(g)の
不等式を利用した前記不等式で切り捨てられずに記憶
領域219に格納された2シェルを使用すれば良いか
ら、結局、|AC),(AB|としては記憶領域21
4,216,219の何れかに格納されている2シェル
を扱えば良いからである。
【0118】次に、T5=2のときは(AB|CA)を
計算するために、ステップS136において、図11の
タイプ(4)対応の記憶領域214,タイプ(5)の記
憶領域215,タイプ(8)対応の記憶領域218の少
なくとも1つに格納されている全てのシェル情報を、図
19に示すKLシェルの作業領域221に図8で説明し
た大きさの分類に従って格納し、次いで、ステップS1
43において、図11のタイプ(4)対応の記憶領域2
14,タイプ(6)対応の記憶領域216,タイプ
(9)対応の記憶領域219の少なくとも1つに格納さ
れているシェル情報の1つを図19に示すIJシェルの
作業領域222に格納する。
計算するために、ステップS136において、図11の
タイプ(4)対応の記憶領域214,タイプ(5)の記
憶領域215,タイプ(8)対応の記憶領域218の少
なくとも1つに格納されている全てのシェル情報を、図
19に示すKLシェルの作業領域221に図8で説明し
た大きさの分類に従って格納し、次いで、ステップS1
43において、図11のタイプ(4)対応の記憶領域2
14,タイプ(6)対応の記憶領域216,タイプ
(9)対応の記憶領域219の少なくとも1つに格納さ
れているシェル情報の1つを図19に示すIJシェルの
作業領域222に格納する。
【0119】次に、上記の1つのIJシェルと組み合わ
せて計算すべきKLシェルをKLシェルの作業領域22
1から選択し(S145)、上記1つのIJシェルと上
記選択された全てのKLシェルとの間で、(IJ’|K
L),(IJ|K’L)なる計算を実行し(S14
6)、次いで当該IJシェルとKLシェルとの間の残り
の計算(図3のC欄のd(AB|CA)/dAに相当す
る計算)を並進不変性を利用してステップS146の計
算結果から計算し(S147)、これらの結果を出力手
段3を通じて外部に出力する(S148)。
せて計算すべきKLシェルをKLシェルの作業領域22
1から選択し(S145)、上記1つのIJシェルと上
記選択された全てのKLシェルとの間で、(IJ’|K
L),(IJ|K’L)なる計算を実行し(S14
6)、次いで当該IJシェルとKLシェルとの間の残り
の計算(図3のC欄のd(AB|CA)/dAに相当す
る計算)を並進不変性を利用してステップS146の計
算結果から計算し(S147)、これらの結果を出力手
段3を通じて外部に出力する(S148)。
【0120】以上のような計算を、IJを1から記憶領
域214,216,219の何れかに格納されている2
シェルの数MTまで繰り返すと、(AB|CA)の計算
が終了したことになる。
域214,216,219の何れかに格納されている2
シェルの数MTまで繰り返すと、(AB|CA)の計算
が終了したことになる。
【0121】ここで、記憶領域214,215,218
の何れかに格納されている2シェルをKLシェルとし、
記憶領域214,216,219の何れかに格納されて
いる2シェルをIJシェルとするのは、以下の理由によ
る。
の何れかに格納されている2シェルをKLシェルとし、
記憶領域214,216,219の何れかに格納されて
いる2シェルをIJシェルとするのは、以下の理由によ
る。
【0122】(AB|CA)においては図4で説明した
ように(AB’|CA)と(AB|C’A)を実際に計
算し、その結果を利用してd(AB|CA)/dA=−
{(AB’|CA)+(AB|C’A)}=(A’B|
CA)+(AB|CA’)を計算する。(AB’|C
A)を計算するためには、|CA)としては二電子積分
の対称を考慮すると図6(a)の不等式を利用した前記
不等式で切り捨てられずに記憶領域214に格納され
た2シェルを使用すれば良く、(AB|C’A)を計算
するためには、|CA)として二電子積分の対称性を考
慮すると図6(b)の不等式を利用した前記不等式で
切り捨てられずに記憶領域215に格納された2シェル
を使用すれば良く、(A’B|CA)+(AB|C
A’)の場合は、|CA)として二電子積分の対称性を
考慮すると図6(f)の不等式を利用した前記不等式
で切り捨てられずに記憶領域218に格納された2シェ
ルを使用すれば良いから、結局、|CA)としては記憶
領域214,215,218の何れかに格納されている
2シェルを扱えば良いからである。
ように(AB’|CA)と(AB|C’A)を実際に計
算し、その結果を利用してd(AB|CA)/dA=−
{(AB’|CA)+(AB|C’A)}=(A’B|
CA)+(AB|CA’)を計算する。(AB’|C
A)を計算するためには、|CA)としては二電子積分
の対称を考慮すると図6(a)の不等式を利用した前記
不等式で切り捨てられずに記憶領域214に格納され
た2シェルを使用すれば良く、(AB|C’A)を計算
するためには、|CA)として二電子積分の対称性を考
慮すると図6(b)の不等式を利用した前記不等式で
切り捨てられずに記憶領域215に格納された2シェル
を使用すれば良く、(A’B|CA)+(AB|C
A’)の場合は、|CA)として二電子積分の対称性を
考慮すると図6(f)の不等式を利用した前記不等式
で切り捨てられずに記憶領域218に格納された2シェ
ルを使用すれば良いから、結局、|CA)としては記憶
領域214,215,218の何れかに格納されている
2シェルを扱えば良いからである。
【0123】また、(AB’|CA)を計算するために
は、(AB|としては二電子積分の対称を考慮すると図
6(a)の不等式を利用した前記不等式で切り捨てら
れずに記憶領域214に格納された2シェルを使用すれ
ば良く、(AB|C’A)を計算するためには、(AB
|として二電子積分の対称性を考慮すると図6(c)の
不等式を利用した前記不等式で切り捨てられずに記憶
領域216に格納された2シェルを使用すれば良く、
(A’B|CA)+(AB|CA’)の場合は、(AB
|として二電子積分の対称性を考慮すると図6(g)の
不等式を利用した前記不等式で切り捨てられずに記憶
領域219に格納された2シェルを使用すれば良いか
ら、結局、(AB|としては記憶領域214,216,
219の何れかに格納されている2シェルを扱えば良い
からである。
は、(AB|としては二電子積分の対称を考慮すると図
6(a)の不等式を利用した前記不等式で切り捨てら
れずに記憶領域214に格納された2シェルを使用すれ
ば良く、(AB|C’A)を計算するためには、(AB
|として二電子積分の対称性を考慮すると図6(c)の
不等式を利用した前記不等式で切り捨てられずに記憶
領域216に格納された2シェルを使用すれば良く、
(A’B|CA)+(AB|CA’)の場合は、(AB
|として二電子積分の対称性を考慮すると図6(g)の
不等式を利用した前記不等式で切り捨てられずに記憶
領域219に格納された2シェルを使用すれば良いか
ら、結局、(AB|としては記憶領域214,216,
219の何れかに格納されている2シェルを扱えば良い
からである。
【0124】次に、T5=3のときは(BA|AC)を
計算するために、ステップS137において、図11の
タイプ(4)対応の記憶領域214,タイプ(6)の記
憶領域216,タイプ(9)対応の記憶領域219の少
なくとも1つに格納されている全てのシェル情報を、図
19に示すKLシェルの作業領域221に図8で説明し
た大きさの分類に従って格納し、次いで、ステップS1
44において、図11のタイプ(4)対応の記憶領域2
14,タイプ(5)対応の記憶領域215,タイプ
(8)対応の記憶領域218の少なくとも1つに格納さ
れているシェル情報の1つを図19に示すIJシェルの
作業領域222に格納する。
計算するために、ステップS137において、図11の
タイプ(4)対応の記憶領域214,タイプ(6)の記
憶領域216,タイプ(9)対応の記憶領域219の少
なくとも1つに格納されている全てのシェル情報を、図
19に示すKLシェルの作業領域221に図8で説明し
た大きさの分類に従って格納し、次いで、ステップS1
44において、図11のタイプ(4)対応の記憶領域2
14,タイプ(5)対応の記憶領域215,タイプ
(8)対応の記憶領域218の少なくとも1つに格納さ
れているシェル情報の1つを図19に示すIJシェルの
作業領域222に格納する。
【0125】次に、上記の1つのIJシェルと組み合わ
せて計算すべきKLシェルをKLシェルの作業領域22
1から選択し(S145)、上記1つのIJシェルと上
記選択された全てのKLシェルとの間で、(I’J|K
L),(IJ|KL’)なる計算を実行し(S14
6)、次いで当該IJシェルとKLシェルとの間の残り
の計算(図3のC欄のd(BA|AC)/dAに相当す
る計算)を並進不変性を利用してステップS146の計
算結果から計算し(S147)、これらの結果を出力手
段3を通じて外部に出力する(S148)。
せて計算すべきKLシェルをKLシェルの作業領域22
1から選択し(S145)、上記1つのIJシェルと上
記選択された全てのKLシェルとの間で、(I’J|K
L),(IJ|KL’)なる計算を実行し(S14
6)、次いで当該IJシェルとKLシェルとの間の残り
の計算(図3のC欄のd(BA|AC)/dAに相当す
る計算)を並進不変性を利用してステップS146の計
算結果から計算し(S147)、これらの結果を出力手
段3を通じて外部に出力する(S148)。
【0126】以上のような計算を、IJを1から記憶領
域214,215,218の何れかに格納されている2
シェルの数MTまで繰り返すと、(BA|AC)の計算
が終了したことになる。
域214,215,218の何れかに格納されている2
シェルの数MTまで繰り返すと、(BA|AC)の計算
が終了したことになる。
【0127】ここで、記憶領域214,216,219
の何れかに格納されている2シェルをKLシェルとし、
記憶領域214,215,218の何れかに格納されて
いる2シェルをIJシェルとするのは、以下の理由によ
る。
の何れかに格納されている2シェルをKLシェルとし、
記憶領域214,215,218の何れかに格納されて
いる2シェルをIJシェルとするのは、以下の理由によ
る。
【0128】(BA|AC)においては図4で説明した
ように(B’A|AC)と(BA|AC’)を実際に計
算し、その結果を利用してd(BA|AC)/dA=−
{(B’A|AC)+(BA|AC’)}=(BA’|
AC)+(BA|A’C)を計算する。(B’A|A
C)を計算するためには、|AC)としては二電子積分
の対称性を考慮すると図6(a)の不等式を利用した前
記不等式で切り捨てられずに記憶領域214に格納さ
れた2シェルを使用すれば良く、(BA|AC’)を計
算するためには、|AC)として二電子積分の対称性を
考慮すると図6(c)の不等式を利用した前記不等式
で切り捨てられずに記憶領域216に格納された2シェ
ルを使用すれば良く、(BA’|AC)+(BA|A’
C)の場合は、|AC)として二電子積分の対称性を考
慮すると図6(g)の不等式を利用した前記不等式で
切り捨てられずに記憶領域219に格納された2シェル
を使用すれば良いから、結局、|AC)としては記憶領
域214,216,219の何れかに格納されている2
シェルを扱えば良いからである。
ように(B’A|AC)と(BA|AC’)を実際に計
算し、その結果を利用してd(BA|AC)/dA=−
{(B’A|AC)+(BA|AC’)}=(BA’|
AC)+(BA|A’C)を計算する。(B’A|A
C)を計算するためには、|AC)としては二電子積分
の対称性を考慮すると図6(a)の不等式を利用した前
記不等式で切り捨てられずに記憶領域214に格納さ
れた2シェルを使用すれば良く、(BA|AC’)を計
算するためには、|AC)として二電子積分の対称性を
考慮すると図6(c)の不等式を利用した前記不等式
で切り捨てられずに記憶領域216に格納された2シェ
ルを使用すれば良く、(BA’|AC)+(BA|A’
C)の場合は、|AC)として二電子積分の対称性を考
慮すると図6(g)の不等式を利用した前記不等式で
切り捨てられずに記憶領域219に格納された2シェル
を使用すれば良いから、結局、|AC)としては記憶領
域214,216,219の何れかに格納されている2
シェルを扱えば良いからである。
【0129】また、(B’A|AC)を計算するために
は、(BA|としては二電子積分の対称性を考慮すると
図6(a)の不等式を利用した前記不等式で切り捨て
られずに記憶領域214に格納された2シェルを使用す
れば良く、(BA|AC’)を計算するためには、(B
A|として二電子積分の対称性を考慮すると図6(b)
の不等式を利用した前記不等式で切り捨てられずに記
憶領域215に格納された2シェルを使用すれば良く、
(BA’|AC)+(BA|A’C)の場合は、(BA
|として二電子積分の対称性を考慮すると図6(f)の
不等式を利用した不等式で切り捨てられずに記憶領域
218に格納された2シェルを使用すれば良いから、結
局、(BA|としては記憶領域214,215,218
の何れかに格納されている2シェルを扱えば良いからで
ある。
は、(BA|としては二電子積分の対称性を考慮すると
図6(a)の不等式を利用した前記不等式で切り捨て
られずに記憶領域214に格納された2シェルを使用す
れば良く、(BA|AC’)を計算するためには、(B
A|として二電子積分の対称性を考慮すると図6(b)
の不等式を利用した前記不等式で切り捨てられずに記
憶領域215に格納された2シェルを使用すれば良く、
(BA’|AC)+(BA|A’C)の場合は、(BA
|として二電子積分の対称性を考慮すると図6(f)の
不等式を利用した不等式で切り捨てられずに記憶領域
218に格納された2シェルを使用すれば良いから、結
局、(BA|としては記憶領域214,215,218
の何れかに格納されている2シェルを扱えば良いからで
ある。
【0130】次に、T5=4のときは(BA|CA)を
計算するために、ステップS136において、図11の
タイプ(4)対応の記憶領域214,タイプ(5)の記
憶領域215,タイプ(8)対応の記憶領域218の少
なくとも1つに格納されている全てのシェル情報を、図
19に示すKLシェルの作業領域221に図8で説明し
た大きさの分類に従って格納し、次いで、ステップS1
44において、図11のタイプ(4)対応の記憶領域2
14,タイプ(5)対応の記憶領域215,タイプ
(8)対応の記憶領域218の少なくとも1つに格納さ
れているシェル情報の1つを図19に示すIJシェルの
作業領域222に格納する。
計算するために、ステップS136において、図11の
タイプ(4)対応の記憶領域214,タイプ(5)の記
憶領域215,タイプ(8)対応の記憶領域218の少
なくとも1つに格納されている全てのシェル情報を、図
19に示すKLシェルの作業領域221に図8で説明し
た大きさの分類に従って格納し、次いで、ステップS1
44において、図11のタイプ(4)対応の記憶領域2
14,タイプ(5)対応の記憶領域215,タイプ
(8)対応の記憶領域218の少なくとも1つに格納さ
れているシェル情報の1つを図19に示すIJシェルの
作業領域222に格納する。
【0131】次に、上記の1つのIJシェルと組み合わ
せて計算すべきKLシェルをKLシェルの作業領域22
1から選択し(S145)、上記1つのIJシェルと上
記選択された全てのKLシェルとの間で、(I’J|K
L),(IJ|K’L)なる計算を実行し(S14
6)、次いで当該IJシェルとKLシェルとの間の残り
の計算(図3のC欄のd(BA|CA)/dAに相当す
る計算)を並進不変性を利用してステップS146の計
算結果から計算し(S147)、これらの結果を出力手
段3を通じて外部に出力する(S148)。
せて計算すべきKLシェルをKLシェルの作業領域22
1から選択し(S145)、上記1つのIJシェルと上
記選択された全てのKLシェルとの間で、(I’J|K
L),(IJ|K’L)なる計算を実行し(S14
6)、次いで当該IJシェルとKLシェルとの間の残り
の計算(図3のC欄のd(BA|CA)/dAに相当す
る計算)を並進不変性を利用してステップS146の計
算結果から計算し(S147)、これらの結果を出力手
段3を通じて外部に出力する(S148)。
【0132】以上のような計算を、IJを1から記憶領
域214,215,218の何れかに格納されている2
シェルの数MTまで繰り返すと、(BA|CA)の計算
が終了したことになる。
域214,215,218の何れかに格納されている2
シェルの数MTまで繰り返すと、(BA|CA)の計算
が終了したことになる。
【0133】ここで、記憶領域214,215,218
の何れかに格納されている2シェルをKLシェル,IJ
シェルとするのは、以下の理由による。
の何れかに格納されている2シェルをKLシェル,IJ
シェルとするのは、以下の理由による。
【0134】(BA|CA)においては図4で説明した
ように(B’A|CA)と(BA|C’A)を実際に計
算し、その結果を利用してd(BA|CA)/dA=−
{(B’A|CA)+(BA|C’A)}=(BA’|
CA)+(BA|CA’)を計算する。(B’A|C
A)を計算するためには、|CA),(BA|としては
二電子積分の対称性を考慮すると図6(a)の不等式を
利用した前記不等式で切り捨てられずに記憶領域21
4に格納された2シェルを使用すれば良く、(BA|
C’A)を計算するためには、|CA),(BA|とし
て二電子積分の対称性を考慮すると図6(b)の不等式
を利用した前記不等式で切り捨てられずに記憶領域2
15に格納された2シェルを使用すれば良く、(BA’
|CA)+(BA|CA’)の場合は、|CA),(B
A|として二電子積分の対称性を考慮すると図6(f)
の不等式を利用した前記不等式で切り捨てられずに記
憶領域218に格納された2シェルを使用すれば良いか
ら、結局、|CA),(BA|としては記憶領域21
4,215,218の何れかに格納されている2シェル
を扱えば良いからである。
ように(B’A|CA)と(BA|C’A)を実際に計
算し、その結果を利用してd(BA|CA)/dA=−
{(B’A|CA)+(BA|C’A)}=(BA’|
CA)+(BA|CA’)を計算する。(B’A|C
A)を計算するためには、|CA),(BA|としては
二電子積分の対称性を考慮すると図6(a)の不等式を
利用した前記不等式で切り捨てられずに記憶領域21
4に格納された2シェルを使用すれば良く、(BA|
C’A)を計算するためには、|CA),(BA|とし
て二電子積分の対称性を考慮すると図6(b)の不等式
を利用した前記不等式で切り捨てられずに記憶領域2
15に格納された2シェルを使用すれば良く、(BA’
|CA)+(BA|CA’)の場合は、|CA),(B
A|として二電子積分の対称性を考慮すると図6(f)
の不等式を利用した前記不等式で切り捨てられずに記
憶領域218に格納された2シェルを使用すれば良いか
ら、結局、|CA),(BA|としては記憶領域21
4,215,218の何れかに格納されている2シェル
を扱えば良いからである。
【0135】○第6の計算対象グループの計算(図18
参照) 第6の計算対象グループの計算は、該グループに属する
(AB|CD)を実行する。
参照) 第6の計算対象グループの計算は、該グループに属する
(AB|CD)を実行する。
【0136】先ず、ステップS151において、図11
のタイプ(4)対応の記憶領域214,タイプ(5)の
記憶領域215,タイプ(6)対応の記憶領域216の
少なくとも1つに格納されている全てのシェル情報を、
図19に示すKLシェルの作業領域221に図8で説明
した大きさの分類に従って格納し、次いで、ステップS
155において、図11のタイプ(4)対応の記憶領域
214,タイプ(5)対応の記憶領域215,タイプ
(6)対応の記憶領域216の少なくとも1つに格納さ
れているシェル情報の1つを図19に示すIJシェルの
作業領域222に格納する。
のタイプ(4)対応の記憶領域214,タイプ(5)の
記憶領域215,タイプ(6)対応の記憶領域216の
少なくとも1つに格納されている全てのシェル情報を、
図19に示すKLシェルの作業領域221に図8で説明
した大きさの分類に従って格納し、次いで、ステップS
155において、図11のタイプ(4)対応の記憶領域
214,タイプ(5)対応の記憶領域215,タイプ
(6)対応の記憶領域216の少なくとも1つに格納さ
れているシェル情報の1つを図19に示すIJシェルの
作業領域222に格納する。
【0137】次に、上記の1つのIJシェルと組み合わ
せて計算すべきKLシェルをKLシェルの作業領域22
1から選択し(S156)、上記1つのIJシェルと上
記選択された全てのKLシェルとの間で、(I’J|K
L),(IJ’|KL),(IJ|K’L)なる計算を
実行し(S157)、次いで当該IJシェルとKLシェ
ルとの間の残りの計算(図3のC欄のd(AB|CD)
/dDに相当する計算)を並進不変性を利用してステッ
プS157の計算結果から計算し(S158)、これら
の結果を出力手段3を通じて外部に出力する(S15
9)。
せて計算すべきKLシェルをKLシェルの作業領域22
1から選択し(S156)、上記1つのIJシェルと上
記選択された全てのKLシェルとの間で、(I’J|K
L),(IJ’|KL),(IJ|K’L)なる計算を
実行し(S157)、次いで当該IJシェルとKLシェ
ルとの間の残りの計算(図3のC欄のd(AB|CD)
/dDに相当する計算)を並進不変性を利用してステッ
プS157の計算結果から計算し(S158)、これら
の結果を出力手段3を通じて外部に出力する(S15
9)。
【0138】以上のような計算を、IJを1から記憶領
域214,215,216の何れかに格納されている2
シェルの数MTまで繰り返すと、(AB|CD)の計算
が終了したことになる。
域214,215,216の何れかに格納されている2
シェルの数MTまで繰り返すと、(AB|CD)の計算
が終了したことになる。
【0139】ここで、記憶領域214,215,216
の何れかに格納されている2シェルをKLシェル,IJ
シェルとするのは、(AB|CD)においては図4で説
明したように(A’B|CD)と(AB’|CD)と
(AB|C’D)を実際に計算し、その結果を利用して
d(AB|CD)/dD=−{(A’B|CD)+(A
B’|CD)+(AB|C’D)}=(AB|CD’)
を計算するため、図6の(a),(b),(c)の不等
式が関係し、従って前記不等式,,が関係するた
めである。
の何れかに格納されている2シェルをKLシェル,IJ
シェルとするのは、(AB|CD)においては図4で説
明したように(A’B|CD)と(AB’|CD)と
(AB|C’D)を実際に計算し、その結果を利用して
d(AB|CD)/dD=−{(A’B|CD)+(A
B’|CD)+(AB|C’D)}=(AB|CD’)
を計算するため、図6の(a),(b),(c)の不等
式が関係し、従って前記不等式,,が関係するた
めである。
【0140】
【発明の効果】以上説明した本発明の二電子積分一次微
分計算装置によれば以下のような効果を得ることができ
る。
分計算装置によれば以下のような効果を得ることができ
る。
【0141】見積り計算部において、入力された分子情
報から把握できる2シェルの各組み合わせ毎に、二電子
積分一次微分計算に関するシュワルツの不等式から導出
した各タイプ別の見積り計算式に従って二電子積分一次
微分計算値の概略を見積り、その見積り値が計算閾値を
超える2シェルの組み合わせのみを該当するタイプ別の
記憶領域に、見積り値の大きさで分類して格納し、一次
微分省略計算部において、計算対象とする分子の分子情
報から把握できる二電子積分一次微分の関数中心座標に
よる計算対象グループ毎に、前記見積り計算部中の記憶
領域に格納された該当する2シェルの組み合わせについ
て、二電子積分一次微分の計算を実行するようにしたの
で、見積り計算部において切り捨てた2シェルの組み合
わせ分だけ計算量が削減する。
報から把握できる2シェルの各組み合わせ毎に、二電子
積分一次微分計算に関するシュワルツの不等式から導出
した各タイプ別の見積り計算式に従って二電子積分一次
微分計算値の概略を見積り、その見積り値が計算閾値を
超える2シェルの組み合わせのみを該当するタイプ別の
記憶領域に、見積り値の大きさで分類して格納し、一次
微分省略計算部において、計算対象とする分子の分子情
報から把握できる二電子積分一次微分の関数中心座標に
よる計算対象グループ毎に、前記見積り計算部中の記憶
領域に格納された該当する2シェルの組み合わせについ
て、二電子積分一次微分の計算を実行するようにしたの
で、見積り計算部において切り捨てた2シェルの組み合
わせ分だけ計算量が削減する。
【0142】更に、一次微分省略計算部において、二電
子積分一次微分計算に関するシュワルツの不等式から判
断して計算閾値を超えると推測される見積り値を持つ2
シェルの組み合わせについてのみ計算を行うので、更に
計算量が削減する。
子積分一次微分計算に関するシュワルツの不等式から判
断して計算閾値を超えると推測される見積り値を持つ2
シェルの組み合わせについてのみ計算を行うので、更に
計算量が削減する。
【0143】また更に、一次微分省略計算部において、
二電子積分一次微分の並進不変性を利用して一部の計算
の結果を他の計算の結果を利用して求めたことにより、
より一層計算量を削減することができる。
二電子積分一次微分の並進不変性を利用して一部の計算
の結果を他の計算の結果を利用して求めたことにより、
より一層計算量を削減することができる。
【0144】よって、二電子積分一次微分計算を高速に
実行し得るので、大きな分子に対しても手軽に非経験的
分子軌道法を適用することが可能となる。
実行し得るので、大きな分子に対しても手軽に非経験的
分子軌道法を適用することが可能となる。
【図1】本発明の一実施例の構成図である。
【図2】第1〜第6の計算対象グループ,二電子積分に
関する対称性および二電子積分一次微分に関する並進不
変性の説明図である。
関する対称性および二電子積分一次微分に関する並進不
変性の説明図である。
【図3】第1〜第4の計算対象グループにおける計算量
の説明図である。
の説明図である。
【図4】第5,第6の計算対象グループにおける計算量
の説明図である。
の説明図である。
【図5】計算量削減に使用した基礎となるシュワルツの
不等式を示す図である。
不等式を示す図である。
【図6】図5の不等式から導出される種々の不等式を示
す図である。
す図である。
【図7】図6中のEmax ,Gmax の定義式を示す図であ
る。
る。
【図8】一次微分省略計算部における省略計算の説明図
である。
である。
【図9】アセチレンを計算対象とする際の入力情報およ
びシェルの説明図である。
びシェルの説明図である。
【図10】見積り計算部の処理例を示すフローチャート
である。
である。
【図11】見積り計算部に設けられタイプ別の記憶領域
の説明図である。
の説明図である。
【図12】一次微分省略計算部の概略フローチャートで
ある。
ある。
【図13】一次微分省略計算部における第1の計算対象
グループの計算処理例を示すフローチャートである。
グループの計算処理例を示すフローチャートである。
【図14】一次微分省略計算部における第2の計算対象
グループの計算処理例を示すフローチャートである。
グループの計算処理例を示すフローチャートである。
【図15】一次微分省略計算部における第3の計算対象
グループの計算処理例を示すフローチャートである。
グループの計算処理例を示すフローチャートである。
【図16】一次微分省略計算部における第4の計算対象
グループの計算処理例を示すフローチャートである。
グループの計算処理例を示すフローチャートである。
【図17】一次微分省略計算部における第5の計算対象
グループの計算処理例を示すフローチャートである。
グループの計算処理例を示すフローチャートである。
【図18】一次微分省略計算部における第6の計算対象
グループの計算処理例を示すフローチャートである。
グループの計算処理例を示すフローチャートである。
【図19】一次微分省略計算部に設けられるKLシェル
の作業領域およびIJシェルの作業領域の説明図であ
る。
の作業領域およびIJシェルの作業領域の説明図であ
る。
【図20】二電子積分,二電子積分一次微分の説明図で
ある。
ある。
1…入力手段 2…二電子積分一次微分計算手段 21…見積り計算部 22…一次微分省略計算部 3…出力手段
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−172806(JP,A) 特開 平4−125771(JP,A) 特開 昭63−262758(JP,A) 情報処理学会第44回(平成4年前期) 全国大会講演論文集 pp.1−349〜 1−350 NEC技報 Vol.44,N o.9(1991)pp.1〜5 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G06F 17/10 G06F 17/00 JICSTファイル(JOIS)
Claims (3)
- 【請求項1】 二電子積分一次微分計算の対象とする分
子の分子情報および計算閾値を入力する入力手段と、 該入力手段によって入力された分子情報および計算閾値
に基づき当該分子にかかる二電子積分一次微分の省略計
算を実行する二電子積分一次微分計算手段と、 該二電子積分一次微分計算手段で求められた二電子積分
一次微分を出力する出力手段とで構成され、且つ、 前記二電子積分一次微分計算手段は、 入力された分子情報から把握できる2シェルの各組み合
わせ毎に、二電子積分一次微分計算に関するシュワルツ
の不等式から導出した各タイプ別の見積り計算式に従っ
て二電子積分一次微分計算値の概略を見積り、その見積
り値が計算閾値を超える2シェルの組み合わせのみを該
当するタイプ別の記憶領域に、見積り値の大きさで分類
して格納する見積り計算部と、 計算対象とする分子の分子情報から把握できる二電子積
分一次微分の関数中心座標による計算対象グループ毎
に、前記見積り計算部中の記憶領域に格納された該当す
る2シェルの組み合わせについて、二電子積分一次微分
の計算を実行する一次微分省略計算部を含むことを特徴
とする二電子積分一次微分計算装置。 - 【請求項2】 前記一次微分省略計算部は、二電子積分
一次微分計算に関するシュワルツの不等式から判断して
計算閾値を超えると推測される見積り値を持つ2シェル
の組み合わせについてのみ計算を行う構成を有する請求
項1記載の二電子積分一次微分計算装置。 - 【請求項3】 前記一次微分省略計算部は、二電子積分
一次微分の並進不変性を利用して一部の計算の結果を他
の計算の結果から求める構成を有する請求項2記載の二
電子積分一次微分計算装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35426192A JP2821329B2 (ja) | 1992-12-15 | 1992-12-15 | 二電子積分一次微分計算装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35426192A JP2821329B2 (ja) | 1992-12-15 | 1992-12-15 | 二電子積分一次微分計算装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06187368A JPH06187368A (ja) | 1994-07-08 |
JP2821329B2 true JP2821329B2 (ja) | 1998-11-05 |
Family
ID=18436356
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35426192A Expired - Fee Related JP2821329B2 (ja) | 1992-12-15 | 1992-12-15 | 二電子積分一次微分計算装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2821329B2 (ja) |
-
1992
- 1992-12-15 JP JP35426192A patent/JP2821329B2/ja not_active Expired - Fee Related
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
情報処理学会第44回(平成4年前期)全国大会講演論文集 pp.1−349〜1−350 NEC技報 Vol.44,No.9(1991)pp.1〜5 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06187368A (ja) | 1994-07-08 |
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