JP2820338B2 - 車両移動時間管理方式及び運行管理システム - Google Patents

車両移動時間管理方式及び運行管理システム

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JP2820338B2
JP2820338B2 JP32431191A JP32431191A JP2820338B2 JP 2820338 B2 JP2820338 B2 JP 2820338B2 JP 32431191 A JP32431191 A JP 32431191A JP 32431191 A JP32431191 A JP 32431191A JP 2820338 B2 JP2820338 B2 JP 2820338B2
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  • Time Recorders, Dirve Recorders, Access Control (AREA)
  • Traffic Control Systems (AREA)
  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、業務車両(2輪車を含
む)の対象領域内での移動を管理する運行管理システム
及びその際の移動時間を管理する車両移動時間管理方式
に関し、例えば、電気、ガス、水道等の供給サービスや
荷物の集配配達業務に係る業務車両に対するものに適用
し得る。
【0002】
【従来の技術】従来、車両の運行を管理したり制御した
りする各種のシステムが既に提案されている。このよう
な車両の運行管理システムや運行制御システムの多く
は、道路地図情報を利用するものであり、車両が現在地
図上のどの位置にいるかに基づいて目的地への最適順路
を示すものである。このような最適順路の決定には距離
情報を利用している。従って、車両の運行を管理したり
制御したりシステムで、移動時間を考慮に入れているも
のは少ない。考慮に入れているものであっても、移動時
間は、移動距離からの単純計算で固定的に規定している
ものであった。
【0003】ところで、最近、電気、ガス、水道等の供
給サービスや荷物の集配配達業務を第1線で担う作業者
が利用する業務車両に情報処理端末を搭載し、無線回線
を介して、作業管理者が居る営業所や支社等のセンタ局
に作業状況を報告するような作業管理システムが提案さ
れている。このようなシステムの場合、作業者が何時に
来るかという顧客による問い合わせに答えるためや、作
業者の作業スケジュールを決定するためには、作業地間
の移動時間をシステムが捕らえておく必要がある。
【0004】このように利用する移動時間として、上述
のように、移動距離からの単純計算で固定的に規定して
いるものを利用することが考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、環境の
変化や道路事情の変化に応じて移動時間は変化するもの
である。従って、移動距離からの単純計算で移動時間を
求めた場合には、顧客に解答した到着時刻より大幅に遅
れて作業者が到着したり、実現不可能な作業スケジュー
ルを立てたりする恐れがある。
【0006】このような不都合を回避しようとすると、
作業管理者は常に環境の変化や道路事情の変化に注意を
払い、変化が発生したときには、上述した固定的な移動
時間を自己の判断で修正して利用することになり、人的
負担も大きく管理が非常に大変になる。
【0007】本発明は、以上の点を考慮してなされたも
のであり、環境の変化や道路事情の変化を反映させた移
動時間情報を常にシステムが保有しているようにした人
的負担が少ない車両移動時間管理方式を提供しようとし
たものである。
【0008】かかる課題を解決するため、本発明におい
ては、それぞれ無線通信端末を搭載した1又は複数台の
業務車両と、これら業務車両との間で無線回線を介して
通信し、移動対象領域上における各業務車両の移動を、
当該移動対象領域を分割することにより定義された複数
の区域間における移動として管理するセンタ局とで構成
される運行管理システムを、以下の車両移動時間管理方
式により管理する。
【0009】さらに、本発明においては、それぞれ無線
通信端末を搭載した1又は複数台の業務車両と、これら
業務車両との間で無線回線を介して通信し、移動対象領
域上における各業務車両の移動を、当該移動対象領域を
分割することにより定義された複数の区域間における移
動として管理するセンタ局とで構成される運行管理シス
テムを、以下のように構成する。
【0010】
【作用】本発明は、記憶しておくデータの小容量化や処
理時間の削減を期して、業務車両の移動対象領域を複数
の区域に分割し、全ての区域の組み合わせ毎に移動時間
情報、及び、この移動時間情報の算出に必要な過去の実
測移動時間データ又は過去の実測移動時間データが反映
された情報を保持することしている。そして、保持して
おく移動時間情報として、業務管理に利用するのに最も
妥当である実測された複数の移動時間データの平均移動
時間と、入力された実測移動時間データの有効性の判断
に利用できる、平均移動時間に標準偏差の所定倍を加え
た上方許容移動時間及び平均移動時間から標準偏差の所
定倍を減じた下方許容移動時間とを定めた。
【0011】そして、移動時間情報に環境の変化や道路
事情の変化を反映させるべく、業務車両が実際に走行し
て得た実測移動時間データが入力される毎に、移動時間
情報を見直すこととした。しかし、入力された実測移動
時間データが特異な値の場合に、移動時間情報に反映さ
せることは好ましくない。そこで、上方許容移動時間及
び下方許容移動時間との比較によって入力された実測移
動時間データが許容範囲内であるか否かを判断し、許容
範囲内の場合にのみ今回入力された実測移動時間データ
を用いて移動時間情報を更新することとした。他方、許
容範囲外の場合には報知動作して管理者に注意を促すよ
うにした。
【0012】ところで、環境の変化や道路事情の変化
は、移動時間を長期化するか又は短期化する傾向にあ
り、環境の変化や道路事情の変化が生じた後の実測移動
時間データはそれ以前の実測移動時間データから大きい
方又は小さい方にずれる。そこで、入力された最新の複
数の実測移動時間データが、平均移動時間の上方又は下
方に偏在しているか否かを判断し、偏在している場合に
過去の情報を破棄して移動時間情報を見直すことが好ま
しい。
【0013】
【実施例】
(A)第1実施例 以下、本発明による車両移動時間管理方式の第1実施例
を図面を参照しながら詳述する。図1はこの第1実施例
の移動時間の管理処理を示すフローチャート、図2は第
1実施例が適用される作業管理システムの構成を示すブ
ロック図、図3は移動時間が求められる地区間の説明図
である。
【0014】第1実施例が適用される作業管理システム
は、図2に示すように、営業所や支店等に設けられたセ
ンタ局10と1車両以上の業務車両20とから構成され
ている。これらセンタ局10及び業務車両20はそれぞ
れ情報処理構成に加えて無線通信構成を備えており、無
線回線を介して各種データを授受できるようになされて
いる。
【0015】ここで、業務車両20(従って作業者)に
は、作業を終了して次の作業場所に向かう際及び作業場
所に到着して作業を開始する際にはセンタ局10に報告
することを義務付けており、これにより実測された移動
時間データがセンタ局10に与えられることになる。
【0016】ある業務車両20(作業者)の担当地域は
定まっており、この担当地域は、この実施例の場合、図
3に示すように複数の地区A〜Iに分割されており、1
個の移動時間データは移動元地区及び移動先地区が明ら
かにされている。なお、このように地点間の移動時間で
はなく、地区間の移動時間を問題とするようにしたの
は、地点間の組み合わせが余りにも多くてそれを対象と
することは後述するデータベース12の規模の問題や処
理時間の問題等から実際的でないためである。また、業
務車両20に対する作業スケジュールの作成等も地区を
単位として決定するためであり、顧客に問い合わせに答
える到着時刻も多少のずれは許容されるためである。
【0017】センタ局10は、情報処理構成として、管
理用コンピュータ11及びデータベース12とを備えて
いる。管理用コンピュータ11は実測移動時間データが
与えられたときにデータベース12の格納内容を利用し
ながら後述する図1に示す処理を実行するようになされ
ている。この実施例の場合、データベース12は、総移
動時間T、移動回数N、平均移動時間A、移動時間の2
乗和S、移動時間の標準偏差σ、上方許容移動時間U
P、下方許容移動時間LP及び上方下方指示ビット列U
LBの格納部121〜128を有している。
【0018】図4は、総移動時間格納部121の構成を
示すものである。これは、移動元地区及び移動先地区の
全ての組み合わせについてそれぞれ総移動時間Tを格納
しているものである。他の格納部122〜128も図示
は省略するが、移動元地区及び移動先地区の全ての組み
合わせについてそれぞれ所定情報(移動回数N、平均移
動時間A、…、上方下方指示ビット列ULB)を格納し
ているものである。なお、2個の地区間を移動する場
合、その移動方向によっても移動時間が異なることが多
く、この実施例の場合、同一地区間の移動であっても移
動方向によって別々に取り扱うこととしている。
【0019】ここで、総移動時間T、移動回数N、平均
移動時間A、移動時間の2乗和S及び移動時間の標準偏
差σは、意味の説明を省略する。上方許容移動時間UP
は、平均移動時間Aに標準偏差σの3倍(3σ)を加え
たものであり、この上方許容移動時間UPより大きい実
測移動時間データtは統計的に特異値と見ることができ
る。下方許容移動時間LPは、平均移動時間Aから標準
偏差σの3倍(3σ)を減じたものであり、この下方許
容移動時間LPより小さい実測移動時間データtも統計
的に特異値と見ることができる。上方下方指示ビット列
ULBは、最新の所定個数の実測移動時間データについ
てそのときの平均値より大きいか小さいかを表すビット
の列でなるものであり、この上方下方指示ビット列UL
Bは、後述するように、移動時間tの変化傾向の検出に
利用される。
【0020】次に、図1を用いて、業務車両20から実
測移動時間データtxy(x,yはそれぞれいずれかの地
区A〜Iを指示し、xは移動元地区を示し、yは移動先
地区を示す)が与えられた場合の管理用コンピュータ1
1の処理を説明する。
【0021】業務車両20から実測移動時間データtxy
が与えられると(このデータはバッファリングされ
る)、管理用コンピュータ11は、図1に示す処理を開
始し、まず、入力された実測移動時間データtxyに係る
地区間xyを認識する(ステップ200)。そして、地
区間xyについての最初のデータであるか(移動回数N
xy=0)否かを判別する(ステップ201)。
【0022】なお、作業管理者は、任意に過去のデータ
を破棄することを指示でき、このような場合には、デー
タベース12内の指示された地区間の各種データは初期
化されるようになされている。このような初期化直後に
与えられた実測移動時間データtxyの場合には、かかる
判断で肯定結果が得られ、この場合には、1個の実測移
動時間データで設定できる格納情報、従って、総移動時
間Txy、移動回数Nxy、平均移動時間Axy、移動時間の
2乗和Sxyを設定して一連の処理を終了する(ステップ
202)。この処理では、次式のように各種の情報が設
定される。
【0023】Txy=txy Nxy=1 Axy=txy Sxy=txy2 他方、地区間xyについての最初のデータでないという
結果を得ると、さらに、地区間xyについての2個目の
データであるか(Nxy=1)否かを判別する(ステップ
203)。
【0024】ここで、肯定結果を得ると、今回の実測移
動時間データtxyに対する妥当性を判断できる情報がま
だデータベース12に格納されていないので、妥当性を
判断することなく直ちにこの実測移動時間データtxyを
用いたデータベース12内の各種データの更新、設定処
理を行なって一連の処理を終了する(ステップ20
4)。この処理は、具体的には次式に従う。なお、下記
の各式は記載された順に演算されるものであり、左辺は
その式の実行時におけるデータベース12内の値を示し
ている。
【0025】Txy=Txy+txy Nxy=Nxy+1 Axy=Txy/Axy Sxy=Sxy+txy2 σxy={(Sxy−Txy2 /Nxy)/(Nxy−1)}1/2 UPxy=Axy+3σxy LPxy=Axy−3σxy なお、この実施例の場合、上述したように、データベー
ス12内には入力された実測移動時間データtxyは蓄積
しない。これは、実測移動時間データtxyの蓄積には非
常に多くの記憶容量が必要なためである。このように実
測移動時間データtxyを蓄積しなくとも、作業管理に利
用できる移動時間情報を過去の実測移動時間データから
求めることができるように、データベース12内に格納
する情報を上述のように決定している。
【0026】今回与えられた実測移動時間データtxyが
3番目以降のデータであると、平均移動時間Axyより今
回のデータtxyが大きいか否かに基づいて、上方下方指
示ビットを求め、上方下方指示ビット列ULBにこのビ
ットを追加する(ステップ205)。なお、この追加の
前の状態において、上方下方指示ビット列ULBの有効
ビット個数が所定個数(例えば20)になっている場合
には、最も古いビットを破棄する。そして、この上方下
方指示ビット列ULBの情報に基づいて、実測移動時間
データの偏在を判断することにより、移動時間を変化さ
せるような環境の変化や道路事情の変化が生じたか否か
を判断する(ステップ206)。
【0027】例えば、地区間xyの最新のM個(例えば
7個)の実測移動時間データが全て平均移動時間より大
きい場合や全て小さい場合には、環境の変化や道路事情
の変化が生じたと判断する。また、地区間xyの最新の
複数個の実測移動時間データの大半(例えば、14個中
12個以上や、17個中14個以上や、20個中16個
以上等)が平均移動時間より大きい場合や小さい場合に
は、環境の変化や道路事情の変化が生じたと判断する。
このような場合には、上述したステップ202に進んで
今回の入力データtxyを最初のデータとして処理する。
すなわち、直前の平均移動時間Axyや上方許容移動時間
UPxyや下方許容移動時間LPxyは、環境の変化や道路
事情の変化が生じる前後の実測移動時間データから形成
したものであるので廃棄し、今回の入力データtxyを最
初のデータとして処理をし直す。
【0028】上方下方指示ビット列ULBの情報に基づ
いた環境の変化や道路事情の変化が生じたか否かの判断
で否定結果を得ると、今回入力された実測移動時間デー
タtxyが許容範囲内の値であるか否かを判断する(ステ
ップ207)。すなわち、今回入力された実測移動時間
データtxyが上方許容移動時間UPxyより大きい、又
は、下方許容移動時間LPxyより小さい異常なものであ
るか否かを判断する。なお、異常でなくても、このよう
な許容範囲外の値になることは考えられるが、その確率
は極めて小さく、今回入力された実測移動時間データt
xyが許容範囲外となる場合はそれが異常による(環境の
変化や道路事情の変化に伴う)ものである確率が極めて
大きい。
【0029】かかる判断で、許容範囲内の移動時間であ
るという結果を得ると、上述したステップ204に進ん
で、データベース12内の各種データを更新させて一連
の処理を終了する。
【0030】他方、今回入力された実測移動時間データ
txyが許容範囲外のものであるという結果を得ると、こ
のことを作業管理者に報知して、作業管理者に過去のデ
ータを破棄するか否かを指示することを促し、その指示
内容を判別する(ステップ208、209)。ここで、
過去のデータを破棄するという指示内容であると、上述
したステップ202に進んで今回の入力データtxyを最
初のデータとして処理する。これに対して破棄しないと
いう指示内容であると、直ちに一連の処理を終了する。
すなわち、今回の入力データtxyが特異値であるので、
移動時間情報の更新には一切利用しない。
【0031】なお、許容範囲外の実測移動時間データが
入力された場合に、過去のデータを破棄するか否かを作
業管理者に判断させるようにしたのは、交通事故や短時
間で終了する道路工事等による渋滞に伴う1回や2回程
度の突発的な長期化した移動時間に対しては、移動時間
情報を更新しないことが好ましいためである。すなわ
ち、許容範囲外の実測移動時間データが何回か発生した
ときに、作業管理者は環境の変化や道路事情の変化が生
じたと判断して過去の情報の破棄を指示すれば良い。
【0032】交通事故や短時間で終了する道路工事等に
よる渋滞に伴う突発的な原因による実測移動時間の変化
とは異なり、半恒常的な環境の変化や道路事情の変化に
よる実測移動時間の変化は、移動時間を徐々に長期化又
は短期化させる。そのため、許容範囲外の実測移動時間
が何回か生じることもあるが、許容範囲外の実測移動時
間が生じなくても、実測移動時間が平均移動時間の上方
又は下方に偏在することが多く生じる。そこで、上述の
ように、上方下方指示ビット列ULBの情報を利用して
このような偏在を見付け出してその変化に応じるように
している。
【0033】以上のようにして、実測移動時間データが
業務車両20から与えられる毎に更新されるデータベー
ス12内の情報は、作業管理では、例えば以下のように
利用される。作業者の巡回作業のスケジュールを決定す
る際には、そのときの平均移動時間Aが読出されて用い
られる。いつ作業者が来るのかという顧客の問い合わせ
に対しては、平均移動時間Aを読出して出発時点から計
算して時刻によって応じたり、許容移動時間UP、LP
を読出して出発時点から計算して時間帯によって応じた
りする。
【0034】従って、上述した第1実施例によれば、環
境の変化や道路事情の変化に応じた動的な移動時間情報
(平均移動時間、上方許容移動時間、下方許容移動時
間)を常に得ることができる。その結果、この移動時間
情報を利用した作業管理等の精度を向上させることがで
きる。この際、作業管理者が環境の変化や道路事情の変
化を考慮することが不要であり、人的負担は少ない。
【0035】また、上述した第1実施例の場合、実際に
計測された移動時間データを蓄積することなく、所望の
移動時間情報を得ることができ、データベース12の必
要容量を小さいものとすることができる。また、移動時
間情報を所定領域を複数に分割した地区間で求めるよう
にしたので、この点からもデータベース12の必要容量
を小さいものとすることができると共に、所望の移動時
間情報を得るための処理を高速化することができる。
【0036】なお、過去の情報の破棄がない場合におい
て実測移動時間データが多くなるに従い、移動時間情報
は非常に正確なものとなる。
【0037】(B)第2実施例 次に、本発明による車両移動時間管理方式の第2実施例
を図面を参照しながら詳述する。図5は第2実施例が適
用される作業管理システムの構成を示すブロック図、図
6は第2実施例の移動時間の管理処理を示すフローチャ
ートである。
【0038】第1実施例は、上述したように、入力され
た実測移動時間データを蓄積することなく所望の移動時
間情報を得るものであるのに対して、第2実施例は入力
された実測移動時間データを蓄積していきながら所望の
移動時間情報を得るものである。
【0039】第2実施例が適用される作業管理システム
も、図5に示すように、営業所や支店等に設けられたセ
ンタ局30と1以上の業務車両40とから構成されてお
り、センタ局30が管理用コンピュータ31とデータベ
ース32とで構成されている。しかし、データベース3
2内の格納部は第1実施例と異なっており、その格納内
容を利用する管理用コンピュータ31の移動時間の管理
処理(図6)も第1実施例とは異なっている。
【0040】この第2実施例の場合、データベース32
は、平均移動時間A、上方許容移動時間UP、下方許容
移動時間LP及び実測移動時間tの格納部321〜32
4を有している。これら各格納部321、…、324
は、図示は省略するが、移動元地区及び移動先地区の全
ての組み合わせについてそれぞれ平均移動時間A、上方
許容移動時間UP、下方許容移動時間LP及び実測移動
時間tを格納しているものである(図4参照)。なお、
実測移動時間tについては、1以上のデータが格納され
ている。
【0041】次に、図6を用いて、業務車両40から実
測された移動時間データが与えられた場合の管理用コン
ピュータ31の処理を説明する。
【0042】業務車両40から実測移動時間データが与
えられると、管理用コンピュータ31は、図6に示す処
理を開始し、この場合もまず、入力された実測移動時間
データに係る地区間を認識する(ステップ300)。
【0043】そして、今回の実測移動時間データを含め
た対象地区間の最新の複数の実測移動時間データが平均
移動時間の上方又は下方に偏在しているか否かを判断す
る(ステップ301)。この判断は、例えば、第1実施
例と同様に、7個の実測移動時間データが全て平均移動
時間の上方又は下方にあるか、14個中12個以上や、
17個中14個以上や、20個中16個以上のデータが
平均移動時間の上方又は下方にあるか等によって行な
う。
【0044】この判断で複数の実測移動時間データは偏
在していないという結果を得ると、今回の実測移動時間
データが許容範囲内にあるものか否かを判別する(ステ
ップ302)。ここで肯定結果を得ると、今回の実測移
動時間データをデータベース32の実測移動時間格納部
324の対象地区間エリアに追加蓄積し、対象地区間エ
リアの全ての実測移動時間データを用いて平均移動時
間、上方許容移動時間及び下方許容移動時間を再計算し
て、該当する格納部321〜323に格納して一連の処
理を終了する(ステップ303、304)。なお、第1
実施例とは異なって実測移動時間データが蓄積されてい
るので、平均移動時間、上方許容移動時間及び下方許容
移動時間の算出は、一般的な方法によって行なう。
【0045】今回の実測移動時間データが許容範囲外の
ときには、このことを作業管理者に報知して、作業管理
者に過去の実測移動時間データを破棄するか否かを指示
することを求め、その指示内容を判別する(ステップ3
05、306)。
【0046】過去の実測移動時間データを破棄しないと
いう指示内容であると、一連の処理を終了する。従っ
て、この場合には、今回の実測移動時間データが、平均
移動時間、上方許容移動時間及び下方許容移動時間に反
映されないことになる。許容範囲外の特異な実測移動時
間データによって、平均移動時間、上方許容移動時間及
び下方許容移動時間を更新することは妥当ではないため
である。
【0047】上述したステップ301で複数の実測移動
時間データが偏在していると判断した場合や、今回の実
測移動時間データが許容範囲外であって作業管理者によ
って過去の実測移動時間データの破棄が指示された場合
には、作業管理者に破棄する1以上の過去の実測移動時
間データの指示を促してそれを取込み、指示された過去
の実測移動時間データをデータベース12の入力移動時
間格納部324から消失する(ステップ307、30
8)。例えば、偏在が始まった時点から環境の変化や道
路事情の変化が生じたと考えられ、しかも、第1実施例
とは異なって過去の実測移動時間データが蓄積されてい
るので、それ以降の実測移動時間データの利用の途を残
すようにしたためである。
【0048】その後、データベース32に実測移動時間
データが残っているか(過去の実測移動時間データが全
て破棄されたか)否かを判別する(ステップ309)。
1以上のデータが残っている場合には、上述したステッ
プ303に進んで、今回の実測移動時間データを入力移
動時間格納部324の対象地区間エリアに追加蓄積し、
対象地区間エリアの全ての実測移動時間データを用いて
平均移動時間、上方許容移動時間及び下方許容移動時間
を再計算して、該当する格納部321〜323に格納し
て一連の処理を終了する(ステップ303、304)。
他方、過去の実測移動時間データが全て破棄された場合
には、今回の実測移動時間データをそのまま平均移動時
間として格納部321に格納し、これを中心とした今ま
での許容範囲の幅によって上方許容移動時間及び下方許
容移動時間を定めて格納部322及び323に格納して
一連の処理を終了する(ステップ310)。
【0049】以上のようにして、実測された移動時間デ
ータが業務車両40から与えられる毎に更新されるデー
タベース32内の移動時間情報(平均移動時間、上方許
容移動時間、下方許容移動時間)は、上述の第1実施例
で説明したように作業管理で利用される。
【0050】従って、第2実施例によっても、環境の変
化や道路事情の変化に応じた動的な移動時間情報を常に
得ることができる。その結果、この移動時間情報を利用
した作業管理等の精度を向上させることができる。この
際、作業管理者が環境の変化や道路事情の変化を考慮す
ることが不要であり、人的負担は少ない。
【0051】また、第2実施例の場合、実際に計測され
た移動時間データを蓄積しているので、環境の変化や道
路事情の変化が生じたと考えられる以降の過去の実測移
動時間データも、移動時間情報の算出に利用することが
できる。
【0052】さらに、移動時間情報を所定領域を複数に
分割した地区間で求めるようにしたので、データベース
32の必要容量を小さいものとすることができると共
に、所望の移動時間情報を得るための処理を高速化する
ことができる。
【0053】なお、この第2実施例によっても、過去の
情報の破棄がない場合において実測移動時間データが多
くなるに従い得られる移動時間情報は正確なものとな
る。
【0054】(C)他の実施例 上記各実施例においては、業務車両から無線回線を介し
て実測された移動時間データを与えるものを示したが、
業務車両に搭載した記憶媒体に実測された移動時間デー
タを格納し、この記憶媒体を管理用コンピュータに装填
して実測された移動時間データを順次入力して上述した
処理を実行させるようにしても良い。
【0055】また、時間帯を分割して移動時間情報を得
るようにしても良い。例えば、午前と午後とで別個に移
動時間情報を得るようにしても良い。
【0056】さらに、本発明の車両移動時間管理方式が
適用される業種は電気、ガス、水道等の供給サービスや
集配配達業務の限定されるものではなく、業務に車両を
用いる各種の業務に適用することができる。
【0057】以上のように、本発明によれば、実測され
た移動時間データが与えられる毎に、そのデータの有効
性を確認しつつ移動時間情報を見直すようにしたので、
環境の変化や道路事情の変化を反映させた移動時間情報
を常にシステムが保有しているようにした人的負担が少
ない車両移動時間管理方式及び運行管理システムを実現
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の処理を示すフローチャートであ
る。
【図2】第1実施例が適用されるシステム構成を示すブ
ロック図である。
【図3】第1実施例の移動時間情報の算出に供する地区
間の説明図である。
【図4】第1実施例の総移動時間格納部の構成の説明図
である。
【図5】第2実施例が適用されるシステム構成を示すブ
ロック図である。
【図6】第2実施例の処理を示すフローチャートであ
る。
【符号の説明】
10…センタ局、11…管理用コンピュータ、12…デ
ータベース、121…総移動時間格納部、122…移動
回数格納部、123…平均移動時間格納部、124…移
動時間の2乗和格納部、125…移動時間の標準偏差格
納部、126…上方許容移動時間格納部、127…下方
許容移動時間格納部、128…上方下方指示ビット列格
納部、20…業務車両。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれ無線通信端末を搭載した1又は
    複数台の業務車両と、これら業務車両との間で無線回線
    を介して通信し、移動対象領域上における各業務車両の
    移動を、当該移動対象領域を分割することにより定義さ
    れた複数の区域間における移動として管理するセンタ局
    とで構成される運行管理システムの車両移動時間管理方
    式であって、 上記各業務車両から上記センタ局に対し、各業務端末に
    おいて実測された移動時間データが無線回線を介して報
    告された場合、 上記センタ局の管理用電子計算機が、 全ての区域の組み合わせについての移動時間情報を保持
    しているデータベー スの記憶領域のうち、今回の報告に
    対応する区域間の移動に関する移動時間情 報、及び、こ
    の移動時間情報の算出に必要な過去の移動時間データ又
    は過去の 移動時間データが反映された情報を保存する記
    憶領域にアクセスして、 過去実測された複数の移動時間データについて算出され
    た平均移動時間に標 準偏差の所定倍を加えた上方許容移
    動時間と、過去実測された複数の移動時間 データについ
    て算出された平均移動時間から標準偏差の所定倍を減じ
    た下方許 容移動時間とを読み出し、 上記上方許容移動時間と下方許容移動時間とで与えられ
    る許容範囲内に、今 回報告のあった移動時間データが含
    まれているか否か判断し、 許容範囲内に含まれると判断した場合には、今回報告の
    あった移動時間デー タを用いて、対応する移動時間情報
    の内容を更新し、 許容範囲内に含まれないと判断した場合には、当該事実
    を出力手段を介して 管理者に報知する ことを特徴とする
    車両移動時間管理方式。
  2. 【請求項2】 上記各業務車両から上記センタ局に対
    し、各業務端末において実測された移動時間データが無
    線回線を介して報告された場合、上記管理用電子計算機
    が、 今回の報告を含む最新の複数の移動時間データと、デー
    タベースの対応領域から読み出した平均移動時間とを比
    較し、 比較の結果、上方又は下方への偏在が認められたとき、
    上記データベースに保持されている過去の移動時間情報
    を破棄し、移動時間情報を見直す ことを特徴とする請求
    項1に記載の車両移動時間管理方式。
  3. 【請求項3】 それぞれ無線通信端末を搭載した1又は
    複数台の業務車両と、これら業務車両との間で無線回線
    を介して通信し、移動対象領域上における各業務車両の
    移動を、当該移動対象領域を分割することにより定義さ
    れた複数の区域間における移動として管理するセンタ局
    とで構成される運行管理システムであって、 上記センタ局は、 上記複数の区域全ての組み合わせに対応する複数の記憶
    領域に、それぞれ 、当該区域間の移動に関する移動時間
    情報、及び、この移動時間情報の算出 に必要な過去の移
    動時間データ又は過去の移動時間データが反映された情
    を保存するデータベースと、 上記各業務車両から当該センタ局に対し、各業務端末に
    おいて実測された 移動時間データの報告があった場合、
    上記データベースの該当記憶領域にア クセスして、過去
    実測された複数の移動時間データについて算出された平
    移動時間に標準偏差の所定倍を加えた上方許容移動時
    間と、過去実測された 複数の移動時間データについて算
    出された平均移動時間から標準偏差の所定 倍を減じた下
    方許容移動時間とを読み出す読出手段と、上記読出手段
    によっ て読み出された上記上方許容移動時間と下方許容
    移動時間とで与えられる許 容範囲内に、今回の報告のあ
    った移動時間データが含まれているか否か判断 し、許容
    範囲内に含まれると判断した場合には、今回報告のあっ
    た移動時間 データを用いて、対応する移動時間情報の内
    容を更新し、許容範囲内に含ま れないと判断した場合に
    は、当該事実を出力手段を介して管理者に報知する 演算
    手段とを有する管理用電子計算機と を備えることを特徴
    とする運行管理システム。
  4. 【請求項4】 上記管理用電子計算機は、 上記各業務車両から上記センタ局に対し、各業務端末に
    おいて実測された移動時間データが無線回線を介して報
    告された場合、 今回の報告を含む最新の複数の移動時間データと、デー
    タベースの対応領域から読み出した平均移動時間とを比
    較し、 比較の結果、上方又は下方への偏在が認められたとき、
    上記データベースに保持されている過去の移動時間情報
    を破棄し、移動時間情報を見直す ことを特徴とする請求
    項3に記載の運行管理システム。
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