JP2816966B2 - 酒造用洗米余剰水脱水装置 - Google Patents

酒造用洗米余剰水脱水装置

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JP2816966B2
JP2816966B2 JP14425696A JP14425696A JP2816966B2 JP 2816966 B2 JP2816966 B2 JP 2816966B2 JP 14425696 A JP14425696 A JP 14425696A JP 14425696 A JP14425696 A JP 14425696A JP 2816966 B2 JP2816966 B2 JP 2816966B2
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健治 関野
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Fujiwara Techno Art Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は酒造用洗米余剰水の
脱水装置に係るものである。
【０００２】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】酒造用
精白米を原料として日本独特の方法で醸造される日本酒
の各種の工程のなかで、精白米を洗水機で洗米し、この
洗米を洗水とともにポンプ移送して傾斜蛇篭形の回転式
落下形水切り機で水切り脱水して浸漬タンクに貯え蒸米
していたが、この方式により浸漬タンク内に貯留される
洗米は、水切り機で分離しきれなかった水分や洗米表面
に付着した余剰水分が浸漬タンク内の底部に溜まり、底
部の水分が高く上部の水分が低くなり蒸米すると蒸し上
がりにむらができる欠点があった。
【０００３】本発明は回転式落下形水切り機より導出す
る洗米を回動無端ネットコンベヤにより重力による脱水
と強制吸引による脱水とにより脱水して上記欠点を解決
した酒造用洗米余剰水脱水装置を提供することを技術的
課題とするものである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】添付図面を参照して本発
明の要旨を説明する。
【０００５】水切り機ａより導出された洗米１'とこの
洗米１'の表面に付着している余剰水との混合体１の導
入部２を設け、この導入部２の下方に、導入部２より導
出する洗米１'と余剰水との混合体１を水切り移送して
浸漬タンクｂへ導出する回動無端ネットコンベヤ３を横
架したことを特徴とする酒造用洗米余剰水脱水装置に係
るものである。
【０００６】また、回動無端ネットコンベヤ３に洗米１
の余剰水を強制吸引して機外に導出する吸引部４を設け
たことを特徴とする請求項１記載の酒造用洗米余剰水脱
水装置に係るものである。
【０００７】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を作用効果を
示して実施の一例である図面に基づいて説明する。
【０００８】請求項１の実施の形態について説明する。
【０００９】水切り機ａより導出された混合体１を導入
部２に導入し、導入部２で回動ネットコンベヤ３の基端
部に導出すると、水切り機ａで分離しきれなかった水分
や洗米１'の表面に付着している余剰水の一部を回動ネ
ットコンベヤ３の回動に伴って重力脱水し、ほぼ均一の
水分を維持して浸漬タンクｂへ導出する。
【００１０】請求項２の実施の形態について説明する。
【００１１】回動無端ネットコンベヤ３に吸引部４を設
けたので、回動無端ネットコンベヤ３の回動に伴って洗
米１'の表面に付着している余剰水が吸引部４で連続的
に強制吸引されて従来の洗米１'よりはるかに少ない均
一の水分を維持しながら浸漬タンクｂに導出される。
【００１２】
【実施例】添付図面は本発明に好適な実施の一例を図示
したもので、水切り機ａより導出された洗米１'とこの
洗米１'の表面に付着している余剰水との混合体１の導
入部２を設け、この導入部２の下方に、導入部２より導
出する洗米１'と余剰水との混合体１を水切り移送して
浸漬タンクｂへ導出する回動無端ネットコンベヤ３を横
架する。
【００１３】導入部２について説明する。
【００１４】機台６上に回動無端ネットコンベヤ３を横
架し、この回動無端ネットコンベヤ３の移送面の上方
に、所定の高さの距離を置いて上下部が開口した箱形形
状の導入部２を設けてこの導入部２を機台６に止着し、
導入部２の前方の内側面に混合体１が回動無端ネットコ
ンベヤ３の回動により前方に移送されるとき、混合体１
の移送される量を調節規制する規制板７を上下スライド
可能に立設止着する。
【００１５】図中符号２'は導入部２の前側板７の左右
に設けた縦溝孔，７'は規制板７に設けたワッシャ・蝶
ナット付の止めボルトである。
【００１６】回動無端ネットコンベヤ３について説明す
る。
【００１７】機台６の上面の前後端部の左右に、前部軸
受８・８と後部軸受９・９を設け、この左右の前部軸受
８，８間にテンションローラ10'を付設したテンション
軸10を、左右の後部軸受９，９間に駆動ローラ11'を付
設した駆動軸11を夫々横架して夫々の軸受に対してテン
ション軸10，駆動軸11を回動可能に止着し、テンション
ローラ10'の左右端にテンションローラスプロケット10"
を止着し、駆動ローラ11'の左右端部に前記テンション
ローラスプロケット10"と同形の駆動スプロケット11"を
止着する。機台６の前後方向の中央部の左右に、機台上
面よりやや下方寄りに軸受13・13を垂設し、この軸受1
3，13間にアイドル軸14を横架してアイドル軸14を左右
の軸受13・13に対して回動可能に止着し、このアイドル
軸14の左右端にテンション・駆動ローラスプロケット1
0"・11"と同じピッチのアイドルスプロケット14"を止着
する。
【００１８】前記テンションローラ10'・駆動ローラ11'
・アイドル軸14間に、巾の広い合成樹脂製でベルト面に
洗米１'より径の小さなメッシュの無端ネットコンベヤ
ベルト18を巻回し、この無端ネットコンベヤベルト18の
両端部にやや厚手の帯状ベルト16を長手方向に巻回貼着
し、この帯状ベルト16に前記スプロケット10"，11"，1
4"に係合する駆動孔17を穿孔し、駆動ローラ11'の回転
により駆動ローラスプロケット11'により無端ネットコ
ンベヤベルト18が回動するように設ける。
【００１９】前記駆動軸11の突設端に従動スプロケット
19を止着し、機台６に無段変速機構付の駆動モータ20を
設け、駆動モータ20の出力軸に駆動スプロケット20'を
止着し、駆動スプロケット20と従動スプロケット19間に
駆動チェーン21を張設して駆動モータ20が回転すると、
駆動チェーン21により駆動軸11が回転し、無端ネットコ
ンベヤベルト18が回動するように設けて回動無端ネット
コンベヤを構成する。 尚、図中符号23は前部軸受８・８を螺子作用により引動
して無端ネットコンベヤベルト18を張設するテンション
装置，24はネットコンベヤベルト上の混合体１より重力
脱水された余剰水を集めて機台６外に導出する余剰水受
である。
【００２０】請求項１の実施例を上記のように構成した
ので、ポンプ移送され傾斜蛇篭形の回転式落下形水切り
機ａの遠心力により洗水を分離した混合体１を導入部２
で受け取り、導入部２に設けた規制板７を上下し移送さ
れる混合体１の量を調節して回動ネットコンベヤ３で移
送すると、水切り機ａで分離しきれなかった水分や洗米
１'の表面に付着している余剰水の一部が回動ネットコ
ンベヤ３の回動に伴って重力脱水され、ほぼ均一の水分
を維持しながら浸漬タンクｂへ導出される。
【００２１】また、駆動モータ20に無段変速機構を付設
したので回動無端ネットコンベヤ３の回動速度が調節で
き、且つ、規制板７により回動無端ネットコンベヤ３で
移送される混合体１の量が調節できるため、最良の処理
能力と所望の脱水率を任意に選択することが可能とな
る。
【００２２】また、無端ネットコンベヤベルト18を合成
樹脂製で形成したので、洗米１'を傷めることなしに移
送が可能となる。
【００２３】請求項２の実施例について説明する。
【００２４】回動無端ネットコンベヤ３に洗米１の余剰
水を強制吸引して機外に導出する吸引部４を設ける。
【００２５】吸引部４について説明する。
【００２６】駆動ローラ11'・テンションローラ10'間の
回動無端ネットコンベヤ３の前方寄りの移送面の裏面
に、前後に所定間隔を置いて吸引箱体26・26を横架し、
この夫々の吸引箱体26の上面にスリット溝26'を穿溝
し、このスリット溝26'の周囲に夫々無端ネットコンベ
アベルト18が回動するとき無端ネットコンベアベルト18
の下面が摺動しながらスムースに回動する丸棒27で囲繞
し、機台６に気水分離装置28を設ける。図示した気水分
離装置28は機台６に気水分離室体30を設け、この気水分
離室体30の頂部より気水分離室体30の途中まで邪魔板31
を垂設し、機台６に真空ポンプ又はブロア32と排水ポン
プ33を設け、ブロア32のサクション側を図１のように気
水分離室体30の上部寄りの邪魔板31の右側部に連結し、
排水ポンプ33のサクション側を気水分離室体30の下部寄
りに連結して気体分離装置28を構成し、気水分離室体30
の上部寄りの邪魔板31の左側部と前記前後の吸引箱体26
とを連結して吸引部４を形成する。
【００２７】本吸引部４を上記のように形成したので、
ブロア32を回転すると気水分離室体30内の圧力が負圧に
なり前後の吸引箱体26が負圧になるので、回動無端ネッ
トコンベア３で移送された混合体１の洗米１'の表面に
付着している余剰水が吸引箱体26に穿溝したスリット溝
26'により吸引され、吸引された余剰水１"は気体分離室
体30の底部に貯えられ、気体分離室体30内の貯留余剰水
がある量に達すると、水位計34により排水ポンプ33が稼
動して貯留余剰水を機台６外に排出し、水位が所定の位
置に低下したら排水ポンプ33が停止するように設ける。
【００２８】尚、符号35はブロア32を回動停止せしめる
接点付の負圧計、36はドレーンである。
【００２９】
【発明の効果】本発明を上記のように構成したので、請
求項１の発明では、回動無端ネットコンベアの回動によ
り水切り機で分離しきれなかった水分や洗米の表面に付
着している余剰水の一部が回動無端ネットコンベアの回
動に伴って動力脱水され浸漬タンクへ導出されるので、
従来の回転式水落下形水切り機で処理した洗米のよう
に、水切り機で分離しきれなかった水分や洗米の表面に
付着した余剰水が浸漬タンク内の底部に溜まり、底部の
水分が高く上部の水分が低くなって蒸米すると蒸し上が
りにむらができる欠点が排除される実用的で品質が向上
する秀れた効果を発揮する酒造用洗米余剰水脱水装置と
なる。
【００３０】また、請求項２の発明では、回動無端ネッ
トコンベアに吸引部を設けたので、回動無端ネットコン
ベアの回動に伴って洗米の表面に付着している余剰水が
強制的に且つ連続的に吸引され、従来の洗米よりもはる
かに少ない均一水分で浸漬タンクに導出される。
【００３１】また、この吸引は回動無端ネットコンベア
を介して吸引されるため、洗米が破砕されることがなく
歩留まりの良い秀れた実用性を発揮する酒造用洗米余剰
水脱水装置となる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施例の一部を省略した要部の正面図
である。
【図２】上記の斜視図である。
【図３】本発明の実施例の吸引箱体の縦断面図である。
【符号の説明】
ａ 水切り機 ｂ 浸漬タンク １ 混合体 １' 洗米 ２ 導入部 ３ 回動無端ネットコンベア ４ 吸引部

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 水切り機より導出された洗米とこの洗米
    の表面に付着している余剰水との混合体の導入部を設
    け、この導入部の下方に、導入部より導出する洗米と余
    剰水との混合体を水切り移送して浸漬タンクへ導出する
    回動無端ネットコンベヤを横架したことを特徴とする酒
    造用洗米余剰水脱水装置。
  2. 【請求項２】 回動無端ネットコンベヤに洗米の余剰水
    を強制吸引して機外に導出する吸引部を設けたことを特
    徴とする請求項１記載の酒造用洗米余剰水脱水装置。
JP14425696A 1996-06-06 1996-06-06 酒造用洗米余剰水脱水装置 Expired - Lifetime JP2816966B2 (ja)

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