JP2813116B2 - 潤滑部の密封装置 - Google Patents
潤滑部の密封装置Info
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Description
し、詳しくは高速走行する車輌や産業用高速回転機械等
の回転軸を有する潤滑部の密封装置に係り、特に周速2
0m/秒以上の高速高回転軸、さらには40m/秒を越
えるような超高速高回転軸においても長期間潤滑油の漏
洩を防止できる密封装置に関する。
動車)、産業用高速回転機械(モーター,減速機,ター
ボ機械)の潤滑部の密封装置においては、接触形オイル
シール部材を適用することは困難であった。その理由
は、オイルシール部材と軸の接触部分での摩擦熱による
発熱のため、従来の潤滑油ではスラッジ化してシールリ
ップ部に損傷を与え、早期に油漏れを起こすことにあっ
た。そこで、もっぱら短期に更油してスラッジ化を防止
するか、接触シール部材の使用を回避し、非接触形シー
ル部材を用いて若干の油もれを許容するしかなかった。
速高回転の運転が要求されるに伴い、従来油の短期更油
では対応しきれず、また非接触形シール部材では高速回
転による内部の潤滑油のミスト化が原因で一層の漏洩が
多くなり実用に耐えない。また、特にシール内外(潤滑
油側及び外気側)での圧力差を生じるような環境におい
ては、潤滑油の漏洩が顕著となり、機械の損傷や油漏洩
による環境への悪影響が問題となっていた。本発明は、
上述した点に鑑みて創案されたもので、その目的とする
ところは、高速高回転軸等を有する潤滑部に配置されて
いるオイルシール部材から、潤滑油の漏洩がなく、長期
にわたり安定して密封機構を維持することができる潤滑
部の密封装置を提供することにある。
するための手段は、基油の%CA が5以下で、完成品の
窒素含有量が0.02〜0.3重量%であり、かつ100℃
における動粘度が2〜30cStである潤滑油と、高速
で回転する軸に具備するオイルシール部材とを組み合わ
せて構成したことを特徴とする潤滑部の密封装置であ
る。また、このオイルシール部材のリップ部(接触部)
は、好ましくはフッ素系樹脂,ナイロンまたはシリコー
ンの材質からなる。さらに、上記密封装置では、オイル
シール部材と非接触形シール部材を組み合わせて配置し
たり、あるいは個々に使用して前記潤滑油を充填しても
よい。
り、その詳細な説明はJISB2402に示されてい
る。オイルシール部材が使用される一例としては歯車装
置があり、この歯車装置内を循環する潤滑油が部外に漏
れないように前記オイルシール部材が設けられており、
オイルシール部材のリップ部が軸に接触している。そし
て、ここに使用される潤滑油は、次に示す基油に、所望
により窒素系添加剤などの各種成分を配合することによ
り生成される。
たは合成油であれば、特に制限はないが、%CA が5以
下のものを使用する。%CA が5を超えるものであると
スラッジの発生が多くなり、発生したスラッジがシール
リップ部を損傷し油もれ発生原因となり、さらには当該
機器を破損に至らしめる。なお、%CAはndM法で測
定した値である。鉱油の具体例としては、パラフィン系
原油,中間基系原油あるいはナフテン基系原油を常圧蒸
留するか、又は常圧蒸留の残渣油を減圧蒸留して得られ
る留出油を、常法にしたがって精製することによって得
られる精製油などを挙げることができる。一方、合成油
としては、例えばオレフィンの重合物や共重合物、二塩
基酸エステル,ポリグリコール,ヒンダードエステル,
アルキルベンゼンなどが挙げられる。該基油としては、
鉱油及びポリα−オレフィンなどのオレフィン重合物が
好適である。また、本発明においては、上記鉱油や合成
油は一種用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用い
てもよい。 窒素系添加剤 種々の窒素系添加剤を用いることができる。特に窒素系
酸化防止剤,窒素系分散剤またはそれらの混合物が好ま
しい。ここで窒素系酸化防止剤としては、ジフェニルア
ミンまたはアルキル化ジフェニルアミンやフェニルαナ
フチルアミンを挙げることができる。また、窒素系分散
剤としては、アルキルまたはアルケニルコハク酸イミ
ド,ホウ素含有アルキルまたはアルケニルコハク酸イミ
ドがあり、これらを単独または混合して使用することが
好ましい。さらに、マンニッヒ塩基や酸アミドを挙げる
こともできる。なお、この窒素系添加剤は、潤滑油中の
窒素含有量が0.02〜0.3重量%、好ましくは0.05〜
0.2重量%になるように配合すべきである。ここで、0.
02重量%未満では所望する効果を奏することはでき
ず、逆に0.3重量%を超えると効果は飽和するととも
に、極圧性の低下を招く。 その他成分 その他成分は、必要に応じて加えるべき成分であり、例
えば酸化防止剤(フェノール系,ZnDTPなど),清
浄分散剤(スルホネートなど),極圧剤(硫化オレフィ
ン,硫化油脂等の硫黄系化合物、リン酸エステル及びそ
のアミノ塩、五硫化リン系化合物等のリン系化合物)を
挙げることができる。
至った理由としては、従来潤滑油を使用した場合の次に
示す環境条件による。 回転軸の周速 リップ型を始めとする接触形のオイルシールは、回転軸
の周速が10m/秒を越えるような高速回転部に使用す
ると、軸とシールの摩擦による発熱を起こし、潤滑油が
スラッジ化して、シール部の損傷に至るため従来用いる
ことができず、非接触形シール部材のみが使用されてい
た。特に多数の旅客や貨物を運ぶ鉄道車輌では、フェイ
ルセーフの観点からも非接触形シール部材が多用されて
いる。 圧力差 上記の非接触形シール部材、特にラビリンスシールで
は、シール内外(潤滑油側と大気側)に圧力差を有する
環境下、例えば高速走行する車輌のすれちがい時やトル
ネル進入・進行時などに発生する圧力差によって、多量
の潤滑油の漏洩を生じ、潤滑・冷却不足を起こし当該機
器の損傷に至る場合もある。
ール部材を用いた密封装置は、高周速回転軸、特に20
m/秒以上、さらに40m/秒を越えるような場合にお
いても、スラッジが発生しにくく、長期間安定して密封
機構を維持できるものである。このため、特に高速鉄道
車輌の台車のギヤボックスやレース用自動車,産業用高
速モーター,減速機,ターボ機械などに有効に使用でき
る。また、オイルシール部材の内外(潤滑側と外気側)
の圧力差が存在する条件下で使用できる。以下、本発明
の実施例を、図面に基づいて詳述する。
であり、1はオイルシール部材,2は歯車箱のフレー
ム,3は軸,4は固定板,5はボルト,6は潤滑油流
路,Aは歯車箱内側,Bは大気側であり、オイルシール
部材1はフレーム2に嵌着され、固定板4によって遊動
しないように係止され、軸3にリップ部1aが接触する
ような状態でオイルシール部材1が挿入されている。こ
こで、オイルシール部材1のリップ部1aは、フッ素系
樹脂,ナイロンまたはシリコーンなどの耐熱性の材料か
らなり、また図ではオイルシール部材1のみとなってい
るが、メカニカルシール部材、あるいは非接触形シール
部材(通常のラビリンスシール部材)と組み合わせても
よい。
主成分である基油の%CA が5以下であるとともに、潤
滑油中の窒素含有量が0.02〜0.3重量%、100℃で
の動粘度が2〜30cStのものである。このような性
状を有する潤滑油の実施例を、比較例と対比して表1〜
表4に示すことによって説明し、もって本発明の優れた
効能を明らかにする。以下の実施例及び比較例で行った
各評価方法は下記の通りである。 (1)ndM法により測定した。なおこの基油にはS−
P系極圧剤を配合した。 (2)スラッジの発生 JISK 2514−3−1(内燃機関用潤滑油酸化安
定度(ISOT))に準拠した。ただし試験温度は15
0℃、試験時間は96時間、スラッジ量はASTMD8
93のB法n−ペンタン不溶解分で評価した。 (3)シール耐久性 オイルシール耐久試験で油もれ発生までの時間で評価し
た(軸偏心0.2mmTIR,軸周速30m/秒)。なお
この時間が、2000時間以上で良好と判定した。 (4)極圧性(チムケン値) JISK 2519の潤滑油耐荷重能試験方法に準拠し
て行った。
が著しく多くなり、シール耐久性が急激に悪化すること
がわる。
スラッジの発生が著しく多くなり、シール耐久性も急激
に悪化し、また、窒素含有量が0.3wt% を超えれば、本
願発明におけるスラッジ発生防止とシール耐久性の効果
は飽和するとともに、一方では極圧性の低下を招くこと
がわかる。
或いは30cStを超える場合には、シール耐久性が著
しく低下することがわかる。すなわち、100℃での動
粘度が2cSt未満であれば、低粘度の基油がシールに
悪影響を与え、早期にシール部より油漏れを生じるので
あり、一方、30cStを超えれば、ギヤ部での攪拌抵
抗による発熱によって油温が上昇し、油の耐久寿命およ
びシール部の耐久性が著しく低下している。
かる。 潤滑油(基油の%CA が5以下)の窒素含有量を0.0
2〜0.3重量%とすることで潤滑油中にスラッジの発生
が無く、リップ型オイルシール部材と組み合わせること
で油もれが防止できる(実施例1,3,13など参
照)。 基油の%CA が5以下であり、窒素含有量が0.3重量
%以下であっても、ラビリンスシール部材のみでは油も
れが発生する(比較例7参照)。 窒素含有量が0.01重量%と少なすぎる場合には、潤
滑油中にスラッジが発生しリップ型オイルシール部材を
用いても油もれが発生する(比較例3参照)。 基油の%CA が5を超えると、リップ型オイルシール
部材を用いても、多量のスラッジが発生し、シールが損
傷を受け早期油もれに至る(比較例2参照)。 以上説明した成分の潤滑油を、歯車箱内側Aに注入し、
軸3を高速回転せしめると、潤滑油の温度は次第に上昇
して粘性が下り、潤滑油は潤滑油流路6に流れ込む。オ
イルシール部材1のリップ部1aは軸3の表面に接触し
ているが、リップ部1aは耐熱性のものが使用され、ま
た本発明の潤滑油が使用されているので、シールの耐久
性に優れた効果を発揮し、軸3が高速回転していても潤
滑油が大気側Bに漏れることは極めて少ない。
に示すような効果を奏する。 (1)高速高回転部に用いた潤滑油の漏洩を防止する。 (2)長時間にわたり安定して密封機構を維持する。 (3)特に大きな圧力差のある使用条件下において潤滑
油の漏洩を完全に防止する。
示す説明図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 基油の%CA が5以下で、完成品の窒素
含有量が0.02〜0.3重量%であり、かつ100℃にお
ける動粘度が2〜30cStである潤滑油と、高速で回
転する軸に具備するオイルシール部材とを組み合わせて
構成したことを特徴とする潤滑部の密封装置。 - 【請求項2】 オイルシール部材のリップ部(接触部)
が、フッ素系樹脂,ナイロンまたはシリコーンからなる
請求項1記載の潤滑部の密封装置。 - 【請求項3】 潤滑部にオイルシール部材と非接触形シ
ール部材を組み合わせて配置したことを特徴とする請求
項1又は請求項2記載の潤滑部の密封装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5250269A JP2813116B2 (ja) | 1993-10-06 | 1993-10-06 | 潤滑部の密封装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5250269A JP2813116B2 (ja) | 1993-10-06 | 1993-10-06 | 潤滑部の密封装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07103336A JPH07103336A (ja) | 1995-04-18 |
JP2813116B2 true JP2813116B2 (ja) | 1998-10-22 |
Family
ID=17205387
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5250269A Expired - Fee Related JP2813116B2 (ja) | 1993-10-06 | 1993-10-06 | 潤滑部の密封装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2813116B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9845430B2 (en) * | 2014-03-19 | 2017-12-19 | Li-Cor, Inc. | Phthalocyanine formulation and uses thereof |
CN109268503A (zh) * | 2018-10-26 | 2019-01-25 | 江苏永钢集团有限公司 | 一种新型联轴器密封装置 |
-
1993
- 1993-10-06 JP JP5250269A patent/JP2813116B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH07103336A (ja) | 1995-04-18 |
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