JP2812945B2 - テトラヒドロカンナビノイドの蛍光偏光イムノアッセイ - Google Patents

テトラヒドロカンナビノイドの蛍光偏光イムノアッセイ

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JP2812945B2 JP63036457A JP3645788A JP2812945B2 JP 2812945 B2 JP2812945 B2 JP 2812945B2 JP 63036457 A JP63036457 A JP 63036457A JP 3645788 A JP3645788 A JP 3645788A JP 2812945 B2 JP2812945 B2 JP 2812945B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、蛍光偏光イムノアッセイおよび、これに有
用な試薬に関する。さらに、詳しくは、テトラヒドロカ
ンナビノイドの分析法、特に、テトラヒドロカンナビノ
イドトレーサー、トレーサー前駆体、免疫原および抗
体、ならびに該トレーサーおよび該抗体を用いたテトラ
ヒドロカンナビノイド中間代謝物の測定方法に関する。
従来の技術 アサ科の植物、特に、タイマ(Cannabis sativa)
は、多量のカンナビノイド(Cannabinoids)を生成す
る。最も主要なカンナビノイドはΔ9−テトラヒドロカ
ンナビノール(THC′)であり、これは、マリファナの
もつ向精神性作用を生成する。THC′の厳密な作用機序
はまだ未知であるが、主として、心血管系および中枢神
経系に作用する。
マリファナの最も一般的な消費方法は、喫煙による。
Δ9THC′は急速に肺から血液中に吸収される。THC′
は、急速に代謝されて、11−ヒドロキシ−Δ9THC′を経
て、11−ノル−Δ9THC′カルボン酸が主な中間代謝物で
ある一連の極性中間代謝物になる。THC′の摂取量のお
よそ80%は、最初の5日間に排出される。この場合、80
%は大便中に、残りは尿中に排泄される。分析法の感度
に応じて、カンナビノイド中間代謝物は尿中に、一時的
な喫煙者においては、最高10日まで、常習喫煙者におい
ては36日まで検出される。
過去においては、カンナビノイドは、生物学的サンプ
ルにおいて、薄層クロマトグラフィー、高圧液体クロマ
トグラフィー(HPLC)、ガスクロマトグラフィー(G
C)、ガスクロマトグラフィー/マススペクトロメトリ
ー(GC/MS)、ラジオイムノアッセイまたは酵素イムノ
アッセイにより検出されてきた。しかし、これらの検定
法は欠点がないわけではない。薄層クロマトグラフィー
は、労働集約的で、感度が悪い。HPLC、GC、およびGC/M
Sは、労働集約的で、高度の技術者でなければ生物学的
マトリックスから分析物の抽出を行なえず、一方、GCお
よびGC/MSは、誘導体生成の工程も必要である。ラジオ
イムノアッセイ試薬は、自然に分解し、関係者の保護お
よび安全性をモニターする方法が面倒で、危険な廃棄物
が生じ、これは、安全な方法で処分しなければならな
い。酵素イムノアッセイは、試薬の熱安定性および酵素
活性を変えるマトリックスの作用により、変動性を免れ
ない。
蛍光偏光イムノアッセイ法により、ホモジニアス競合
結合アッセイにおいて生成されるトレーサー抗体複合体
の量を測定するための信頼できる定量法が得られる。典
型的には、かかる競合結合イムノアッセイにおいては、
リガンド(該技術により測定される生物学的対象物質)
は、標識された試薬、または「リガンドアナログ」また
は「トレーサー」と、リガンドおよびリガンドアナログ
に対して特異的な抗体の少数のレセプター結合部位に関
して競合する。サンプル中のリガンド濃度により、抗体
に結合するリガンドアナログの量が決まる。即ち、リガ
ンドおよびリガンドアナログは、各々、その濃度に比例
して抗体と結合するので、結合するリガンドアナログの
量は、サンプル中のリガンド濃度に反比例する。蛍光偏
光技術は、根本的に平面偏光で励起された場合、蛍光標
識された化合物がその回転速度に反比例した偏光度を有
する蛍光を放射することに基づく。従って、蛍光標識を
有するトレーサー・抗体複合体が平面偏光により励起さ
れた場合、蛍光団は、光が吸収され放出される間の時間
は回転が抑制されるので、放出される光は高度に偏光し
ている。これに対して、未結合のトレーサーが平面偏光
により励起された場合、その回転は、対応するトレーサ
ー抗体結合体よりもずっと速い。その結果、未結合のト
レーサー分子から放出される光は偏光解消されている。
かかる蛍光偏光技術は、ワンら(Wang et al)の米国
特許第4420568号において用いられており、該特許は蛍
光団として、トリアジニルアミノ・フルオレセイン部分
を用いるものである。
カンナビノイド抗原結合体および抗体は、ケイ・ファ
ーレンホルトおよびジェイ・ヘベラン(K.Fahrenholt a
nd J.Heveran)の米国特許第4438207号;エス・グロス
(S.Gross)の米国特許第4022878号;ローレイら(Rowl
ey et al),NIDAリサーチモノグラフ(Research Monogr
aph)No.7、28(1976):クックら(Cook et al),NIDA
リサーチモノグラフNo.7、15(1976);ティールら(Te
ale et al),ネイチャー(Nature)、249、154(197
4);グラントら(Grant et al),ネイチャー・ニュー
・バイオロジイ(Nature New Biology)、236、216
(1972);ティールら(Teale et al),ジャーナル・
オブ・ファーマコロジイ・アンド・ファーマシューティ
クス(Journal of Pharmacology and Pharmaceutic
s)、27、465(1975)において記載されている。
本発明は、新規カンナビノイド誘導体化合物および蛍
光偏光分析において特に有用な新規試薬を提供する点
で、当該技術において改良されたものである。本発明に
従って行なわれる分析法は、以下に説明する様に、特に
正確である。
発明の概要 本発明は、テトラヒドロカンナビノイド(“THC")お
よびTHC中間代謝物を、蛍光偏光技術を用いて測定する
方法に関する。特に、本発明では、式: [式中、R2がn−ペンチル、R3がH、R4がRZQ、Xが である場合、R1はH、または、R2がn−ペンチル、R3
RZQ、R4がCH3、Xが の場合、R1はH、または、 R2がn−ペンチル、R3がH、R4がCH3またはCOOH、Xが の場合、R1はRZQ、または、 R2が−CH2RZQ、R3がH、R4がCH3またはCOOH、Xが の場合、R1はH、または、 R2が1,2−ジメチルヘプチル、R3がH、R4がHまたはRZ
Q、Xが−N−の場合、R1はH; Rは、−NH−、トリアジニル−、−C(O)−NH−、
−C(S)−NH−、−C(SO2)−NH−、−NH−SO2−ま
たは結合; ZはNH、CO、SO2またはC=NH; Qはフルオレセイン、またはフルオレセインの1位、
2位、5位または6位におけるアミノ、アミド、アミジ
ノ、尿素、チオ尿素、カルバメート、チオカルバメー
ト、トリアジニルアミノ、(カルボキシアミノ)スルホ
ンアミドもしくはカルボキシ誘導体である;ただし、Q
がフルオレセイン誘導体である場合、該フルオレセイン
誘導体はRZQにおいてその誘導体化部位を介してZに結
合している で示される新規トレーサーおよび上記式(I)において
QがH、ヒドロキシ、ハロゲン、アシルオキシ、N−ス
クシンイミジルオキシ、N−フタルイミジルオキシ、ア
ルコキシ、フェノキシ、置換フェノキシ、N−イミダゾ
リル、または1−ベンゾトリアゾリルオキシから選ばれ
る基であるトレーサー前駆体化合物を用いる。
上記式(I)においてQがフルオレセインまたはフル
オレセインの誘導体である化合物はトレーサー化合物で
あり、QがH、ヒドロキシ、ハロゲン、アシルオキシ、
N−スクシンイミジルオキシ、N−フタルイミジルオキ
シ、アルコキシ、フェノキシ、置換フェノキシ、N−イ
ミダゾリル、または1−ベンゾトリアゾリルオキシから
選ばれる基である化合物はトレーサーの前駆体化合物で
ある。
トレーラーの好ましい具体例においては、フルオレセ
イン誘導体は、官能基Zにより、R3の位置で結合基と結
合している。R3結合基によりTHC誘導体と結合している
フルオレセインを有するトレーサーは、蛍光偏光技術に
おいて用いた場合、非常に良好なスパンおよび強度を示
す。
本発明は、また、サンプルを式(I)のトレーサーの
塩およびTHCおよび該トレーサーを特異的に認識し、結
合する抗体とまぜ合わせることによりTHCに関する蛍光
偏光イムノアッセイを行なう方法を提供する。抗体に結
合するトレーサーの量は、サンプル中のTHCの量として
測定される。本発明の方法において有用な抗体は、式
(I)の化合物[式中、R1およびR3がH、Xが=C−お
よびR4がR−Z−Qの場合、R2はn−ペンチル;R2がR
−Z−Qの場合、R4はCH3、CH2OHまたはCOOH(ただし、
QがOHの場合、ZはCOでない); Rは、−NH−、トリアジニル−、−C(O)−NH−、
−C(S)−NH−、−C(SO2)−NH−、−NH−SO2−ま
たは結合; Zは、C=O、C=NH、SO2、NH、NCH3またはCH2; Qは、水素、ヒドロキシル、ハロゲン、アシルオキ
シ、N−スクシンイミジルオキシ、N−フタルイミジル
オキシ、アルコキジ、フェノキシ、置換フェノキシ、N
−イミダゾリル、または1−ベンゾトリアゾリルオキシ
から選ばれる基(ただし、ZがCH2の場合、Qは水素で
ない)] を、巨大分子または粒状担体、例えば、ボリアミノ酸、
ボリアミノ酸誘導体または他の巨大分子担体または表面
に反応性官能基を有する合成ポリマービーズと化学的に
結合させることにより得た免疫原に対して生成させたも
のである。
自動化された計量分配手段、例えば、ピペットまたは
プローブを用いた自動化蛍光偏光技術の場合、本発明で
は、サンプルが計量分配手段に付着する結果起こるサン
プルのキャリーオーバーを最小にするため、計量分配手
段の洗浄に、ジメチルスルホキシドおよび塩化ナトリウ
ム溶液を用いる。好ましい水性洗浄溶液は、ジメチルス
ルホキシド約50%および塩化ナトリウムの0.45%であ
る。
更に、本発明は、リボフラビンによる潜在的蛍光干渉
の排除に関する。リボフラビン結合タンパク質(RBP)
は、直接、各サンプルに添加されるか、または、分析に
おいて用いる1またはそれ以上の試薬に添加される。こ
の場合、これは、存在する全てのリボフラビンと結合し
てRBP−リボフラビン複合体となり、蛍光干渉をなく
す。他の連続消光物質も、この目的のために用いること
ができる。
本発明の他の目的および付随する利点は、以下の詳細
な説明ならびに図面および実施例により、よく理解され
る。
発明の構成および効果 本明細書において用いる「リガンド」なる語は、レセ
プターまたは抗体などの結合タンパク質が形成される分
子を表わす。本発明において対象となるリガンドは、テ
トラヒドロカンナビノイド(“THC")およびその中間代
謝物である。リガンドは、タンパク質を含まない化合物
で、一般的に低分子量であり、動物に注射された場合、
抗体形成を誘起しないが、抗体と反応性の化合物であ
る。担体タンパク質との結合に関して化学的に修飾され
たリガンドは、ハプテンと称する。ハプテンに対する抗
体は、一般に、まずハプテンをタンパク質担体と結合さ
せ、結合生成物を動物に注射することにより得られる。
得られた抗体は、通常の公知の抗体単離技術により単離
することができる。
本明細書において用いる「リガンド・アナログ」なる
語は、1価または多価基であって、その実質的な部分
が、リガンドと同じ立体または極性構造を有し、レセプ
ターの結合部位に関して、リガンドと競合し得る1以上
の決定因子またはエピトープ部位を決定するものを表わ
す。かかるリガンド・アナログの特徴は、リガンドに対
する抗体により認識される程度に対象となるリガンドと
構造的に類似していることである。大部分において、リ
ガンド・アナログは、分子表面の大部分に関して、対象
となるリガンド(本発明の目的に関しては、THCおよび
中間代謝物)と同じかまたは実質的に同じ構造および電
荷分布(立体および極性構造)を有する。ハプテンの結
合部位は、抗体生成のための抗原の調製において、リガ
ンドに結合するトレーサーにおいて用いられるのと同じ
であることが多く、抗体の鋳型を提供するリガンド・ア
ナログの同じ部分が、トレーサーにおけるリガンド・ア
ナログにさらされている。
本発明では、フルオレセインおよびフルオレセインの
誘導体を用いる。特に、トレーサー化合物が有用である
ために必須のフルオレセインおよびその誘導体の性質
は、フルオレセインの蛍光である。フルオレセインは、
環境の酸濃度(pH)に応じて、以下の(II)に示す2つ
の互変異性体で存在する。
開環形(酸)においては、多くの共役二重結合が存在
し、これにより、この形態のフルオレセイン(およびフ
ルオレセイン部分を含有する化合物)は、約4ナノ秒の
励起状態寿命の後、青色光を吸収し、緑色蛍光を発光す
ることができる。開環形および閉環形が共存する場合、
開環形および閉環形の分子の相対的濃度は、pHレベルの
調節により容易に変わる。一般に、本発明のトレーサー
化合物は、溶液中、ナトリウム、カリウム、アンモニウ
ムなどの生物学的に許容しうる塩として存在し、これに
より、本発明の分析法において用いられた場合、開環の
蛍光形で存在できる。存在する特定の塩は、pHレベルを
調節するのに用いる緩衝液に依存する。例えば、リン酸
ナトリウム緩衝液の存在下で、本発明の化合物は開環形
でナトリウム塩として存在する。
本明細書で用いる「フルオレセイン」なる語は、独立
した化合物として、またはもっと大きな化合物の一部分
として、蛍光の場合を除いて、特定の分子に存在する場
合、開環形および閉環形の両方を意味する。開環形は蛍
光が起こるために必要である。
フルオレセイン分子の炭素原子の番号は、開環形また
は閉環形の分子のどちらを考えるかによって変わる。従
って、フルオレセインおよびその化合物に関する文献
は、炭素原子の番号に関して統一されていない。閉環形
においては、フェニル環のラクトンのカルボニルに対し
てパラ位の炭素は“6"である。開環形においては、フェ
ニル環のカルボン酸基に対するパラ位の炭素は“5"であ
る。本明細書においては、開環形の番号のつけ方を採用
する。合成において用いる原料が、最も一般的にはこの
方法で番号がつけられているからである。カルボキシル
基の反対側のフェニルおよびその化合物の炭素は、本明
細書においては、従って“6"である。
抗体と複合体を形成しない溶液中のトレーサーは、蛍
光の吸収および再発光に要する時間以内は自由に回転で
きる。従って、再発光された光は、比較的ランダムに配
向しているので、抗体と複合体を形成していないトレー
サーの蛍光偏光は低く、0に近い。特定の抗体と複合体
を形成することにより、かくして形成されたトレーサー
抗体複合体は、比較的小さいトレーサー分子よりも抗体
分子の回転が遅く、従って、偏光の増加が観察される。
従って、リガンドが、抗体サイトに関してトレーサーと
競合した場合、得られる遊離のトレーサーおよびトレー
サー・抗体複合体の混合物の観察される蛍光の偏光は、
トレーサーの値とトレーサー・抗体複合体の値の中間の
値を有する。サンプルが高濃度のリガンドを含有する場
合、観測される偏光の値は、遊離のリガンドの値に近
く、即ち、低い。テストサンプルが低濃度のリガンドを
含有する場合、偏光値は、結合したリガンドの値に近
く、即ち、高い。垂直方向および水平方向の偏光を用い
たイムノアッセイの反応混合物を連続して励起し、放出
される光の垂直方向の偏光成分のみを分析することによ
り、反応混合物における蛍光の偏光を正確に測定するこ
とができる。測定されるリガンドの偏光および濃度間の
正確な関係は、濃度が既知の検量標準の偏光値を測定す
ることにより確立される。リガンドの濃度は、この方法
で作成した標準曲線から補間することができる。
本発明に従って形成される特定の抗体およびトレーサ
ーにより、後述する如く、非常に良好な分析ができるこ
とが判明している。
試薬 THCおよび中間代謝物の蛍光偏光イムノアッセイを行
なうためには、THCおよびTHC中間代謝物およびトレーサ
ー間の抗体認識サイトに関して競合させる。ハプテンお
よびトレーサーの構造が大きく異なることにより、この
目的が達成される。本発明の目的において、「ハプテ
ン」は、免疫原またはトレーサーの前駆体で、一般的
に、置換THC誘導体およびタンパク質担体またはフルオ
レセイン化合物の結合基からなる。
トレーサー (a)トレーサーの構造 本発明のトレーサーは、一般式(I)[式中、Qはフ
ルオレセイン部分またはフルオレセイン誘導体を表わ
す]で示される構造を有する。あるいは、トレーサー
は、式: [式中、Q、ZおよびRは前記定義のとおりである] で示される構造を有してもよい。
本発明の好ましい形態においては、トレーサーは、以
下の構造式: [式中、Q、Rは前記と同じ、Zは後記の結合基であ
る] を有する。最も好ましくは、トレーサーは、以下の構造
を有する: トレーサーは、例えば、アミド、アミジノ、トリアジニ
ルアミノ、カルバミド、チオカルバミド、カルバモイ
ル、チオカルバモイル、またはスルホニルカルバモイル
基によりフルオレセイン誘導体に結合するTHC誘導体で
ある。トレーサーは、適当なフルオレセイン誘導体を、
以下の合成法および実施例において記載する様に、アミ
ノ、カルボン酸、スルホン酸、メルカプト、ヒドロキ
シ、イミデート、ヒドラジド、イソシアナート、チオイ
ソシアナート、クロロホルメート、クロロチオホルメー
ト、クロロスルホニルカルバモイルなどの基を含有する
THC誘導体と結合させることにより製造する。
実施例において、以下に挙げるいずれのフルオレセイ
ン誘導体も用いることができる。
Fl−NH2 フルオレセインアミン Fl−CO2H カルボキシフルオレセイン Fl−NHCOCH2I α−ヨードアセトアミドフルオレセイ
ン Fl−NHCOCH2Br α−ブロモアセトアミドフルオレセイ
(DTAF)2,4−ジクロロ−1,3,5−トリアジンン−2−イ
ルアミノ−フルオレセイン 2−クロロ−4−メトキシ−1,3,5−トリアジン−2−
イルアミノフルオレセイン Fl−NCS フルオレセインチオイソシアナート Fl−CH2NH2 11−アミノメチルフルオレセイン (b)トレーサーの合成 本発明のトレーサーは、フルオレセイン部分、または
フルオレセインの誘導体を、式(I)の一般構造式の化
合物とカップリングさせることにより得られる。フルオ
レセイン部分は、アミド、アミジン、尿素、チオ尿素、
カルバメート、チオカルバメート、トリアジニルアミ
ノ、またはスルホニルカルバメート結合により、アミ
ノ、カルボキシル、イミデート、またはアルコキシ官能
基と結合することができる。本発明の好ましい具体例に
おいては、フルオレセイン誘導体は、カルボキシフルオ
レセイン(vi)であり、これは、例えば、 のような前駆体とカップリングさせる。
アミノ、ヒドラジニル、ヒドラジドなどのような末端
アミノ基を有するTHC誘導体は、いずれも、活性エステ
ル法または混合無水物法によりカルボキシフルオレセイ
ンと結合し、溶液中で混ぜあわせるだけで、フルオレセ
インイソチオシアナート、DTAFまたはアルコキシDTAFと
結合する。アミノ基は、ホスゲンおよびチオホスゲンと
の反応により、それぞれ、イソシアナートおよびチオイ
ソシアナートに変換することができる。これらを次にア
ミノフルオレセインと縮合して、トレーサーを得る。
カルボン酸、(アミノヒドロキシ)アルキルカルボン
酸などの末端カルボン酸を有する全てのTHC誘導体は、
活性エステル法によりアミノフルオレセインまたはアミ
ノメチルフルオレセインと結合する。
末端ヒドロキシル基を有するTHC誘導体は全て無水ア
ルコール中、塩化水素ガスの存在下に、DTAF、α−ヨー
ドアセトアミドフルオレセイン、α−ブロモアセトアミ
ドフルオレセインまたはフルオレセインイソチオシアナ
ートと反応させることによりフルオレセインと結合させ
ることができる。イミデートを次に溶液中フルオレセイ
ンアミンと結合させてトレーサーを製造する。
末端ニトリル基を有するTHC誘導体は、ハロゲン化物
またはスルホン酸エステルから製造することができる。
これらは、無水アルコール中塩化水素ガスの存在下でイ
ミデートに変換される。イミデートを次に溶液中でフル
オレセインと結合させてトレーサーを製造する。
THC誘導体の種々のアミノ、ヒドロキシおよびメルカ
プト誘導体の製造は、本明細書においては免疫原製造の
項に記載する。
好ましいトレーサーは、5段階で、式: を有する酢酸エステルから製造することができる。二重
結合を3−クロロ過安息香酸でエポキシ化することによ
り、エポキシド: を得、これを三フッ化ホウ素エーテラートで処理するこ
とにより転位させて、以下の構造式: のα−メチルケトンを得る。還元的アミノ化によりアミ
ノ基を導入する。酢酸保護基を除去した後、第一アミン
をフルオレセインカルボン酸と結合させる。
2.抗体 本発明の抗体は、前記の免疫原に対するヒツジにおけ
る応答を誘起することにより調製する。免疫原は、当業
者に周知の方法で、動物または一連の接種による免疫適
格細胞のインビトロ培地に投与される。
用いられる抗体は、種々のTHC誘導体から調製するこ
とができる。式(I)に関しては、環の2、5′または
9位のいずれかに官能基を有する化合物から調製される
免疫原は、動物において抗体を産生でき、かかる抗体
は、適当なトレーサーと結合した場合、本発明に従った
THCおよび中間代謝物分析において有用である。
a.免疫原の構造 本発明の免疫原は、本明細書中免疫原に関して定義し
た式(I)に示す一般構造式を有する。免疫原は、式
(I)に示す種類の化合物をポリアミノ酸またはポリア
ミノ酸の誘導体または後記合成法および実施例に記載す
る他の免疫学的に活性な担体とカップリングさせること
により調製することができる。
免疫原の好ましい形態において、構造上、出発物質の
入手可能性、化学合成法の簡便さ、および所定の動物か
ら有用な抗血清を得やすいことから、9位に置換基を有
することが好ましい。従って、本発明のこの点に関する
好ましい具体例は、一般式(I)(式中、R、R1、R2
R3およびR4は、発明の概要において定義したとおりであ
り、ZはC=O、C=NH、SO2、NH、NCH3またはCH2、Q
は免疫原担体である)で示される9−置換誘導体であ
る。本発明のこの見地からの最も好ましい形態において
は、免疫原は、式: で示される。この構造では、抗血清が広範囲のTHCおよ
びTHC中間代謝物に対する感度を付与され、他の薬剤お
よび内因性物質を排除するので好ましい。
ウシチログロブリンは、最も好ましい形態のポリアミ
ノ酸であるが、アルブミン、血清タンパク質、例えば、
グロブリン、水晶体タンパク質、リポタンパク質などを
含めた種々のタンパク質を用いることができる。タンパ
ク質担体の例としては、ウシ血清アルブミン、アオガイ
ヘモシアニン、卵白アルブミン、ウシγ−グロブリン、
チロキシン結合性グロブリンなどが挙げられる。あるい
は、十分な数の利用可能なアミン基、例えば、リシンま
たはオルニチン残基上のアミノ基を有する合成ポリアミ
ノ酸を用いることができ、同様に、反応性官能基を有す
る他の多くの合成または天然高分子物質も用いることが
できる。更に、炭水化物、酵母、多糖類または免疫原担
体として用いることができる他のいかなる物質もハプテ
ンと結合させて免疫原を得ることができる。
b.免疫原の合成 本発明の免疫原は、一般式(I)で示されるようなハ
プテンを、ポリアミノ酸とカップリングさせることによ
り得られる。ボリアミノ酸は、アミド、アミジン、アル
キル、尿素、チオ尿素、カルバメート、またはチオカル
バメート結合により、ハプテンと結合させることができ
る。好ましい具体例においては、ハプテンと結合したポ
リアミノ酸は、ウシチログロブリンである。ハプテン
は、好ましくは、アミド結合を形成するのに通常用いら
れる条件下でカップリングし、かかる条件は、当業者に
公知である。免疫原は、−NH2、−CO2H、−CONHNH2
−CNOR、−CHO、−Br、−1、−NCO、−NCS、−OCOCl、
−SO2Clまたは−OCSClを有するハプテンをポリアミン酸
と結合させることにより得る。NH2基を有するハプテン
は、ボリアミン酸のカルボン酸基を、−NH2基の存在下
に活性化することにより、カップリングすることができ
る。芳香族アミンに関しては、ジアゾニウム塩法を用い
ることができる。酸性溶液中、アミンを亜硝酸ナトリウ
ムと混合することにより製造したジアゾニウム塩を、ポ
リアミノ酸に添加する。ポリアミノ酸上のカルボン酸基
の活性化は、ハプテンおよびポリアミノ酸を、1−エチ
ル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミ
ド(EDC)、N,N′−ジシクロヘキシルカルボジイミド
(DCC)、1−シクロヘキシル−3−(2−モルホリノ
エチル)カルボジイミドメトキシ−p−トルエンスルホ
ネートなどと混合することにより行なうことができる。
カルボン酸を含有するハプテンは、また、前記のトレー
サーの合成の項で記載した様な活性化法(EDC)または
活性エステル法によりカップリングすることができる。
−CONHNH2に関しては、カップリングは、芳香族でない
アミノ酸について行なわれる。対応するシアノ化合物か
ら製造される−CNOR化合物は、直接、ポリアミノ酸とカ
ップリングする。−CHO化合物は、還元的アミノ化によ
り、ポリアミノ酸とカップリングする。ポリアミノ酸を
−CHOハプテンと混合し、得られたイミンを、シアノホ
ウ素水素化ナトリウムなどのホウ素水素化物還元剤で還
元して、ポリアミノ酸のアルキル化アミンを得る。対応
するアミノ化合物から製造されるイソシアナート(−NC
O)およびイソチオシアナート(−NSC)化合物、対応す
るアルコールから製造されるクロロホルメート)−OCOC
l)およびクロロチオホルメート(−OCSCl)化合物は、
それぞれ、尿素、チオ尿素、カルバメートおよびチオカ
ルバメート結合を生成する。これは、ハプテンを直接ポ
リアミノ酸とカップリングすることにより行なう。
前記ハプテン(免疫原前駆体)の合成は、よく似た方
法で行なわれる。後記式(X)は、本発明の方法の好ま
しい具体例による免疫原前駆体を表わす。
一般に、9−位が置換されたハプテンは、Δ8−THCの
フェノール基を保護し、続いて、二酸化セレンを用いて
C−9メチル基をアリル酸化することにより製造され
る。得られたアリルアルコールを次にピリジニウムクロ
ロクロメートにより酸化してアルデヒドにする。アルデ
ヒドの還元的アミノ化により、第1アミンを得、これ
を、ポリアミノ酸または他の担体とカップリングさせ
る。
長鎖のハプテンに関しては、アルデヒドを、NH2OCH2C
O2Hなどの(アミノヒドロキシ)アルキルカルボン酸と
縮合して、置換オキシム誘導体を得る。このオキシムア
ルキルカルボン酸誘導体を部分的に還元して、対応する
(アミノヒドロキシ)アルキルカルボン酸誘導体にする
ことができる。最後に、保護基を除去し、化合物を、ポ
リアミノ酸または他の担体とカップリングする。
あるいは、アルデヒドを、亜塩素酸ナトリウムを用い
て、リン酸緩衝液およびハロゲンスカベンジャーの存在
下に、さらに酸化して、対応するカルボン酸にすること
ができる。フェノールと保護したカルボン酸を、Ωジア
ミンとカップリングさせて、末端アミノ基を生成し、保
護基を除去した後、これをアミド結合により、ポリアミ
ノ酸と結合させる。
アルデヒドまたはケトンを公知の方法により、担体タ
ンパク質とのカップリング、例えば、ウィッティヒ反
応、ヒドラジン化合物との縮合、アミノ化合物を用いた
還元的アミノ化などに有用な適当な基を含有する種々の
化合物誘導体にすることができる。
ニトリル誘導体は、ニトリルを無水アルコールおよび
塩化水素ガスで処理することにより、アルコキシイミデ
ートに変換することができる。ヒドラジド誘導体は、対
応するカルボン酸誘導体からヒドラジンを用いた活性エ
ステルカップリングによるか、または、ヒドラジンを対
応するカルボン酸エステルと反応させることにより、製
造することができる。アミンまたはアルコールとホスゲ
ンまたはチオホスゲンとの反応により、アミンはイソシ
アナートまたはチオイソシアナート誘導体に変換するこ
とができ、アルコールは、クロロホルメートまたはクロ
ロチオホルメートに変換することができる。
3.洗浄剤 THC蛍光分析に水性/有機洗浄剤を用いることによ
り、分析の信頼性および精度が向上することが判明して
いる。特に、洗浄液として、約20%DMSO〜約80%DMSO
(最も好ましくは、50%ジメチルスルホキシド)および
約0.45%NaCl〜約0.9%NaCl(最も好ましくは、0.45%
塩化ナトリウム)を含む水性溶液を用いることにより、
Δ9THC中間代謝物が、プローブ、ピペットまたはシリン
ジなどの計量分配手段に付着するのを防止する。尿が計
量分配手段に付着することにより、サンプルが汚染さ
れ、THC含有サンプルに続いて試験したサンプルに関し
て誤って正の結果が得られると考えられる。連続して多
数のサンプルを試験する、ABOTT TDxなどの高度に自
動化された分析装置の場合、サンプル間の尿の「キャリ
ーオーバー」をなくすことが非常に望ましい。
本発明の分析法、即ち、本発明のトレーサーおよび抗
体化合物を用いる蛍光偏光イムノアッセイ法によるカン
ナビノイド検出法に従って、Δ9−テトラヒドロカンナ
ビノールまたは中間代謝物を含有するか、または含有す
ると思われるサンプルを、カンナビノイドおよびトレー
サーに対して特異的な抗体およびトレーサーの生物学的
に許容しうる塩と混合する。カンナビノイド中間代謝物
およびトレーサーは、少数の抗体サイトに関して競合
し、その結果、複合体が形成される。トレーサーおよび
抗体の濃度は一定に保持されるので、形成されたトレー
サー・抗体複合体に対するカンナビノイド・抗体複合体
の比は、サンプル中のカンナビノイドの量に正比例す
る。従って、混合物を直線偏光で励起し、トレーサーお
よびトレーサー・抗体複合体により放出された蛍光の偏
光を測定することにより、サンプル中にカンナビノイド
が存在するかどうか定量的に測定することができる。
結果は、正味ミリ偏光単位、スパン(ミリ偏光単位)
および相対強度により定量化することができる。ミリ偏
光単位の測定により、最大量のトレーサーがカンナビノ
イドの非存在下で抗体と結合した場合の最大偏光が示さ
れる。正味ミリ偏光単位が高くなる程、トレーサーの抗
体に対する結合がよくなる。スパンは、抗体に結合する
トレーサーが最大量となる点および最小となる点の間の
正味ミリ偏光の差を示すものである。スパンが大きくな
ると、より良好な分析値が得られる。強度は、バックグ
ラウンドに対するシグナルの強さである。従って、強度
が高い程、測定が正確になる。強度は、本発明の好まし
いトレーサーに関して、垂直方向の偏光強度と平行方向
の偏光強度の2倍の和として、約0.5〜2.0ナノモルであ
る。トレーサーシグナルの強度は、トレーサーおよび他
の分析変数の濃度によって、バックグラウンドノイズの
約5倍から約50倍の範囲である。本発明の目的に関して
は、バックグラウンドノイズの少なくとも5倍の強度が
好ましい。
第I表〜第IV表は、本発明の種々の具体例に関して得
られた結果を、スパン、ミリ偏光単位および強度で示す
ものである。第I表〜第IV表のいずれにおいても、用い
た抗血清は、ヒツジにおいて得られたものである。この
データからわかる如く、式IVのトレーサーを用いた分析
により、すぐれた結果が得られ、従って、最も好まし
い。更に、次式(XI)および(XII)で示されるトレー
サーによっても、許容し得る結果が得られ、従って、ど
ちらも好ましいトレーサーである。
本発明の方法を実施するpHは、トレーサーのフルオレ
セインが、開環形で存在するのに十分なものでなければ
ならない。pHは、約3〜12の範囲、より好ましくは、約
5〜10、最も望ましくは、約6〜9の範囲である。分析
の間、pHの値を調節し、保持するために、種々の緩衝液
を用いることができる。代表的な緩衝液としては、ホウ
酸、クエン酸、酢酸、リン酸、炭酸、トリス、バルビタ
ールなどが挙げられる。用いる緩衝液は、本発明に関し
ては重要ではないが、トリスおよびリン酸緩衝液が好ま
しい。緩衝液のカチオン部分は、一般に溶液中のトレー
サー塩のカチオンを決定する。
本発明の改良された分析の好ましい方法は、実施例3
において詳細に記載する。この分析は、「ホモジニアス
・アッセイ」である。つまり、最終的な偏光の読みは、
結合したトレーサーが未結合のトレーサーから分離され
ていない溶液から読み取るものである。これが、測定を
する前に、未結合のトレーサーから結合したトレーサー
を分離しなければならないヘテロジニアスなイムノアッ
セイに対する明らかな利点である。
本発明の蛍光偏光アッセイのための試薬は、Δ9テト
ラヒドロカンナビノールおよびその中間代謝物に関して
選択的な抗体およびトレーサーからなる。さらに、カン
ナビノイド特異性予備処理溶液、希釈緩衝液、カンナビ
ノイド検量標準およびカンナビノール対照を含有する通
常の溶液を製造するのが望ましい。これらの試薬の典型
的な溶液のうちのいくつかは、本明細書中に記載する
が、アボット・ラボラトリーズ(Abbott Laboratories,
Abbott Park,Illinois)から分析用「キット」として市
販されている。
好ましい方法は、アボット・ラボラトリーズ(Abbott
Laboratories,Irving,Texas)から入手可能なAbbott T
Dxアナライザーを用いる。Abbott TDxアナライザー
を用いる場合、分析は、予備処理から最終の測定まで完
全に自動化されている。しかし、手操作の分析も行うこ
とができる。自動および手動の分析においては、サンプ
ルを希釈緩衝液中予備処理溶液と混合し、バックグラウ
ンドの値を読み取る。次に、トレーサーを分析物と混合
する。最後に、抗体を試験溶液と混合する。インキュベ
ーションの後、蛍光偏光の値を読み取り、処理する。
前記の発明の詳細な説明および以下の実施例は例示的
なものであって、本発明の範囲を制限するものではな
い。種々の変更は当業者には明らかとなるが、本発明の
範囲は、特許請求の範囲で定義されるものおよびその均
等物を含む。
参考例1 免疫原の製造 (a)ハプテンの製造; 6aR−トランス−1−(アセチルオキシ)−6a,7,10,1
0a−テトラヒドロ−6,6,9−トリメチル−3−ペンチル
−6H−ジベンゾ[b,d]ピランの製造; 6aR−トランス−6a,7,10,10a−テトラヒドロ−6,6,9
−トリメチル−3−ペンチル−6H−ジベンゾ[b,d]ピ
ラン−1−オール(Δ8−THC)(1g、3.18ミリモル)、
無水酢酸(9ml)およびピリジン(13ml)の混合物を、
室温にて16時間撹拌する。揮発成分を真空下に蒸発させ
て除去し、1.05gの粗生成物を得る。
6aR−トランス−1−(アセチルオキシ)−6a,7,10,1
0a−テトラヒドロ−6,6−ジメチル−3−ペンチル−6H
−ジベンゾ[b,d]ピラン−9−メタノールの製造: 前記で得た粗酢酸エステル(1.05g)の無水エタノー
ル(18ml)中溶液に二酸化セレン(650mg、5.86ミリモ
ル)を添加する。得られた混合物を還流温度にて、窒素
雰囲気下、撹拌しながら、7時間加熱する。室温に冷却
した後、黒色沈澱を濾過により除去し、濾液をロータリ
ーエバポレーターで蒸発させて粗生成物を得、これをシ
リカゲル(125ml)上フラッシュクロマトグラフィーに
付す。ヘキサン/酢酸エチル(2:1)で溶出して、230mg
の粘稠液体を得る。(Δ8−THCから2段階での収率:20
%) 6aR−トランス−1−(アセチルオキシ)−6a,7,10,1
0a−テトラヒドロ−6,6−ジメチル−3−ペンチル−6H
−ジベンゾ[b,d]−ピラン−9−カルボキシアルデヒ
ドの製造: 前記の如く得たアリルアルコール(230mg、0.62ミリ
モル)、酢酸ナトリウム(23mg、0.28ミリモル)および
塩化メチレン(11ml)の撹拌混合物に、ピリジニウム・
クロロクロメート(PCC、230mg、1.07ミリモル)を添加
する。室温にて2時間撹拌した後、混合物をエーテル
(50ml)で希釈し、10分間撹拌を続ける。次に、懸濁液
を、シリカゲル(60ml、メルク60〜200メッシュ)のシ
ョートカラムを通して濾過する。更に何度かエーテルを
通し、洗液がUVテストで陰性になるまでカラムを洗浄す
る。溶離剤を合し、ロータリーエバポレータータで蒸発
させて、220mg(収率96%)の所望のアルデヒドを得
る。
6aR−トランス−1−(アセチルオキシ)−6a,7,10,1
0a−テトラヒドロ−6,6−ジメチル−3−ペンチル−6H
−ジベンゾ[b,d]ピラン−9−カルボン酸の製造: 前記の如く製造したアルデヒド(168mg、0.45ミリモ
ル)、2−メチル−2−ブテン(0.38ml)およびt−ブ
タノール(15ml)の混合物に、亜塩素酸ナトリウム(36
6mg、4.95ミリモル)およびリン酸二水素ナトリウム一
水和物(366mg、2.89ミリモル)の水(3ml)の中溶液を
添加する。混合物を室温にて16時間撹拌する。真空下に
揮発成分を除去した後、残渣をエーテルおよび水間で分
配する(3回)。エーテル層を合し、食塩水で洗浄し、
乾燥(硫酸マグネシウム)して、176mg(収率100%)の
油状物を得る。
6aR−トランス−6a,7,10,10a−テトラヒドロ−1−ヒ
ドロキシ−6,6−ジメチル−3−ペンチル−6H−ジベン
ゾ[b,d]ピラン−9−カルボン酸の製造: 前記カルボン酸(209mg、0.54ミリモル)、無水炭酸
カリウム(316mg、2.28ミリモル)およびメタノール(1
2ml)の混合物を、室温にて16時間撹拌する。水を添加
し、この水性溶液を希塩酸で酸性(pH3)にする。遊離
酸を次に酢酸エチルで抽出し(3回)、合した抽出物を
食塩水で洗浄し、乾燥する(硫酸ナトリウム)。溶液を
ロータリーエバポレーターで蒸発させ、続いて、真空下
でさらに乾燥して、190mgの粗生成物を得る。
(b)免疫原の製造 免疫原: 5′−アミノ−11−ノル−Δ8−テトラヒドロカンナ
ビノール−9−カルボン酸(24mg)を50%DMSO/水(v/
v)(4ml)中に溶かす。これを、グルタルアルデヒド活
性化牛血清アルブミン(66mg)を含有する50%DMSO/水
の激しく撹拌した溶液に添加する。混合物を4℃にて18
時間撹拌し、その後、リン酸緩衝液に対して透析して、
未結合のハプテンを除去する。
免疫原: 標記構造式の化合物(37mg)をメタノール(0.5ml)
中に溶解する。このメタノール溶液を、グルタルアルデ
ヒド活性化牛血清アルブミン(33mg)を含有する50%DM
SO/水(v/v)の激しく撹拌した溶液に添加する。この混
合物を室温にて18時間撹拌し、次に、リン酸緩衝液に対
して透析して、未結合のハプテンを除去する。
式(X)の免疫原: 11−ノル−Δ8−テトラヒドロカンナビノール−9−
カルボン酸(29.5mg)をDMSO(1.0ml)中に溶解する。
撹拌しながら、N−ヒドロキシスクシンイミド(17.2m
g)およびジシクロヘキシルカルボジイミド(32mg)を
添加し、室温にて90分間反応させる。濾過により沈澱を
除去し、濾液を、牛チログロブリン(100mg)を含有す
る60%DMSO/水(v/v)の激しく撹拌した溶液に添加す
る。室温にて3時間撹拌し、次にリン酸緩衝液に対して
透析して、未結合ハプテンを除去する。
免疫原: Δ8−THC−オキシム酸化合物(36mg)をDMSO(1.5m
l)中に溶解する。N−ヒドロキシスクシンイミド(15.
5mg)およびジシクロヘキシルカルボジイミド(26.5m
g)を添加する。室温にて2.5時間撹拌する。濾過して沈
澱を除去し、濾液を、牛チログロブリン(110mg)を含
有する65%DMSO/水(v/v)の激しく撹拌した溶液に添加
する。室温にて2.5時間撹拌し、リン酸緩衝液に対して
透析し、未結合のハプテンを除去する。
実施例1 トレーサーの製造 (a)トレーサー製造の一般的方法 1.DTAFトレーサー(GI) アミン(0.01ミリモル)、DTAF(iまたはii)(0.01
ミリモル)、トリエチルアミン(2滴)およびメタノー
ル(0.1ml)の混合物を、室温にて16時間撹拌する。混
合物を、分取シリカゲルTLCプレート上に塗りつける。C
HCl3/MeOH(3:1または4:1)で展開して、蛍光帯を得、
これをプレートからかきとり、別々にメタノールで溶出
する。特別な場合には、比較的純粋なトレーサーを、さ
らに逆相分取TLCプレート(ワットマン(Whatman)4803
−800、KC−18 F254)上で、アセトニトリル/0.01Mリン
酸緩衝液(pH5.3)(1:1、v/v)を展開液として用いて
精製する。
2.カルボキシフルオレセイントレーサー(GII) アミン(0.01ミリモル)、フルオレセインカルボン酸
(vまたはvi)−O−スクシンイミドエステル(0.01ミ
リモル)およびピリジン(0.1ml)の混合物を、室温に
て16時間撹拌する。混合物を分取TLCプレートに塗りつ
ける。CHCl3/MeOH(3:1または4:1)で展開して、蛍光バ
ンドを得、これをプレートからかきとり、別々にメタノ
ールで溶出する。
3.フルオレセインアミントレーサー(GIII) カルボン酸(0.01ミリモル)、ジシクロヘキシルカル
ボジイミド(0.02ミリモル)およびN−ヒドロキシスク
シンイミド(0.012モル)の乾燥ピリジン(0.1ml)中混
合物を室温にて1時間撹拌する。形成された活性エステ
ルを、次いで、同じ温度にて、フルオレセインアミン
(異性体iまたはii)で16時間処理する。反応混合物を
分取シリカゲルTLCプレート(20cm×20cm×0.5cm)に付
す。CHCl3/MeOH(基質の極性に応じて、3:1または4:1)
で展開して、蛍光バンドを得、これをプレートからかき
とる。各バンドをメタノールで溶出し、溶離液を集め
る。
(b)好ましいトレーサー前駆体の製造: 6aR−トランス−1−(アセチルオキシ)−6a,7,8,9,
10,10a−ヘキサヒドロ−6,6,9−トリメチル−3−ペン
チル−6H−ジベンゾ[b,d]ピラノ−[8,9−b]オキシ
レンの製造: 6aR−トランス−1−(アセチルオキシ)−6a,7,10,10a
−テトラヒドロ−6,6,9−トリメチル−3−ペンチル−6
H−ジベンゾ[b,d]ピラン(212mg、0.59ミリモル)の
塩化メチレン(5ml)中氷冷溶液に、予め洗浄した80%
メタクロロ過安息香酸(157mg、0.73ミリモル)を撹拌
しながら添加する。反応混合物を0℃にて1時間撹拌
し、次に水および塩化メチレン間で分配(3回)するこ
とにより仕上処理する。合した有機層を、10%炭酸水素
ナトリウム溶液(2回)、水(1回)で洗浄し、乾燥す
る(硫酸マグネシウム)。溶液をロータリーエバポレー
ターで蒸発させて、244mgの淡黄色液体を得る。
6aR−トランス−1−(アセチルオキシ)−6a,7,8,9,
10,10a−ヘキサヒドロ−6,6,9−トリメチル−8−オキ
ソ−3−ペンチル−6H−ジベンゾ[b,d]ピランの製
造: 粗エポキシド(64mg,0.17ミリモル)のベンゼン(2m
l、モレキュラ・シーブで乾燥)中溶液に、シリンジ
で、3滴(30mg)の三フッ化ホウ素エーテラートを添加
する。混合物を室温にて5分間撹拌した後、水を添加
し、水性混合物を、酢酸エチルで抽出する(2回)、合
した抽出物を食塩水で洗浄し(1回)、乾燥し(MgS
O4)、濾過する。濾液を、ロータリーエバポレーターで
蒸発させて、60mg(収率94%)の所望の生成物を得る。
6aR−トランス−1−(アセチルオキシ)−8−アミ
ノ−6a,7,8,9,10,10a−ヘキサヒドロ−6,6,9−トリメチ
ル−3−ペンチル−6H−ジベンゾ[b,d]ピランの製
造: 前記の如く得られたケトン(60mg、0.16ミリモル)、
酢酸アンモニウム(123mg、0.16ミリモル)およびメタ
ノール(2ml)の混合物を、室温にて1時間撹拌する。
シアノ硼水素化ナトリウムを添加し、得られた混合物を
室温にて16時間撹拌する。水を添加し、水性混合物を、
酢酸エチルで抽出する(3回)。合した抽出液を食塩水
で洗浄し(1回)、乾燥する(硫酸マグネシウム)。溶
液を真空下に蒸発させて、62mgの粗生成物を得、これを
シリカゲル上分取薄層クロマトグラフィーにより精製す
る。メタノール/水酸化アンモニウム(99:1)で展開し
て、22mgの標記化合物および対応するジアセチル化生成
物の混合物(1:1)を得る。
6aR−トランス−8−アミノ−6a,7,8,9,10,10a−ヘキ
サヒドロ−1−ヒドロキシ−6,6,9−トリメチル−3−
ペンチル−6H−ジベンゾ[b,d]ピランの製造: 前記の如く得られた混合物(22mg)を、無水炭酸カリ
ウム(26mg、0.19ミリモル)とともに、メタノール(0.
5ml)中、室温にて18時間撹拌する。水を添加し、水性
混合物を酢酸エチルで抽出する(3回)。合した抽出物
を食塩水で洗浄し(2回)、乾燥する(硫酸マグネシウ
ム)。溶液をロータリーエバポレーターで蒸発させて、
粗生成物を得、これを、さらに、真空下で乾燥して、19
mgの所望の生成物を得る(ケトンから2段階反応での収
率34%)。
(c)最も好ましいトレーサーの製造および精製: アミン(3.3mg、0.001ミリモル)、スクシンイミジル
オキシカルボニルフルオレセイン(vi)(4.3mg、0.01
ミリモル)、ピリジン(1滴)およびN,N−ジメチルホ
ルムアミド(0.1ml)の混合物を室温にて18時間撹拌す
る。混合物を、次に、シリカゲルプレート(20cm×20cm
×0.5mm)上分取薄層クロマトグラフィーで分画する。
クロロホルム/メタノール(3:1)で展開して、主蛍光
バンド(Rf=0.75)を得、これをプレートからかきと
り、メタノールで溶出する。トレーサーの再純化は次の
様に行なう:メタノール溶液をロータリーエバポレータ
ーで蒸発乾固し、固体残渣を新しいメタノール(1ml)
中に溶かす。調製したTLCプレート(20cm×20cm×0.5m
m)に塗付けた後、クロロホルム/メタノール(4:1)で
展開して、2つのバンドを得る。主バンド(Rf値の小さ
い方)をプレートからかきとり、メタノールで溶出す
る。
参考例2 他のハプテンおよびトレーサー前駆体の製造 Δ8−THC(1g)を還流温度にて、臭化アリル(1g)と
ともにアセトン(37.5ml)中、K2CO3(1.7g)の存在下
に、18時間撹拌する。無機塩を濾去し、濾液を濃縮し
て、粗残渣(1.05g)を得、これを次に10mlのジエチル
アニリンとともに200℃にて3時間窒素雰囲気下に加熱
する。反応混合物をエーテル中に溶解し、このエーテル
性溶液を、連続して希塩酸(3回)、H2Oおよび食塩水
(各1回)で洗浄する。乾燥(MgSO4)した溶液を真空
下に蒸発させて粗物質(543mg)を得る。
前記の如く得られた粗フェノールの一部(276mg)
を、室温にて、塩化メチレン(4ml)中、2−(トリメ
チルシリル)エトキシメチルクロリド(SEM−Cl、502m
g)およびジイソプロピルエチルアミン(497ml)で24時
間処理する。混合物をエーテルで希釈し、エーテル性溶
液をH2Oで洗浄する。洗液をエーテルで再抽出し、有機
層を合する。ロータリーエバポレーションに続いて、更
に真空下で乾燥して、431mgの所望の生成物を得る。
オレフィン(430mg)のテトラヒドロフラン(7ml)中
溶液に、9−ボラビシクロ[3,3,1]ノナン(9−BB
N)、0.5M THF中溶液(6.8ml)を添加する。室温にて18
時間撹拌した後、3MNaOH溶液(14ml)を添加し(若干冷
却しながら)、続いて30%H2O2溶液(14ml)を添加す
る。水性混合物を45℃にて2時間撹拌する。抽出的仕上
処理(酢酸エチル)により、粗生成物(1.7g)を得、こ
れを、シリカゲル上フラッシュクロマトグラフィーに付
す。ヘキサン/酢酸エチル(5:1)で溶出して、241mgの
油状物を得る。
酢酸ナトリウム(66mg)で緩衝したアルコール(663m
g)の塩化メチレン(12ml)中溶液に、ピリジニウムク
ロロクロメート(663mg)を添加する。室温にて撹拌し
た後、エーテルを添加する。ガム状混合物をシリカゲル
の短パッドを通して濾過し、濾液をロータリーエバポレ
ーターで蒸発させて、605mgの油状物を得る。
トリメチルシリル誘導体(300mg)の80%酢酸中溶液
を85℃にて15分間撹拌しながら加熱する。溶媒をロータ
リーエバポレーターで蒸発させ、得られた粘稠残渣を、
シリカゲルを充填したフラッシュカラムに付す。ヘキサ
ン/酢酸エチル(10:1)で溶出して、60mgの所望の生成
物を得る。
参考例3 トレーサー(1)の製造 (a)前駆体の製造: 1,3−ジヒドロキシ−2−(3−メチルブト−2−エ
ン−1−イル)−5−ペント−1−イルベンゼンの製
造: オリベトール(1.49g)を、蒸留水(6.6ml)および88
%蟻酸(3.5ml)中に溶解し、水浴中80℃まで加熱す
る。3−メチル−3−ブテン−2−オール(3.5ml)
を、撹拌しながら、10分かけて滴下する。反応物を室温
まで冷却すると白濁する。反応物を、蒸留水(50ml)中
に注ぎ、塩化メチレンで抽出する。塩化メチレンを、真
空下に除去する。残渣をシリカゲル上クロマトグラフィ
ーに付し、クロロホルムで溶出する。適当なフラクショ
ンを合し(TLC Rf0.9、酢酸エチル:石油エーテル(1:
4))、精生成物(0.252g)を得る。
3,6−ジヨード−2,2−ジメチル−5−ヒドロキシ−7
−ペント−1−イルクロマンの製造: 1,3−ジヒドロキシ−2−(3−メチルブト−2−エ
ン−1−イル)−4−ペント−1−イルベンゼン(0.49
7g)を、塩化メチレン(5ml)中に溶かし、N−ヨード
スクシンイミド(0.902g)を、撹拌しながら、室温に
て、窒素雰囲気下で添加する。反応物を28時間撹拌し、
シリカゲルカラム上クロロホルム/ヘキサン混合物で溶
出してクロマトグラフィーに付す(TLC Rf=0.6、クロ
ロホルム:ヘキサン(1:4))。適当なフラクションを
合して、0.293gの精生成物を得る。
3−シアノ−2,2−ジメチル−5−ヒドロキシ−6−
ヨード−7−ペント−1−イルクロマンの製造: 3,6−ジヨード−2,2−ジメチル−5−ヒドロキシ−7
−ペント−1−イルクロマン(0.293g)およびシアン化
カリウム(50mg)を、無水エタノール(15ml)中に溶か
し、還流温度まで加熱する。4.5時間後、反応物を室温
まで冷却する。溶媒を真空下に除去する。水を添加し、
塩化メチレンで抽出する。塩化メチレンを真空下に除去
する。残渣をシリカゲルカラム上クロマトグラフィーに
付し、クロロホルムで溶出する(TLC Rf=0.2、クロロ
ホルム)。適当なフラクションを合して、51mgの生成物
を得る。
3−(アミノメチル)−2,2−ジメチル−5−ヒドロ
キシ−7−ペント−1−イルクロマンの製造: 3−シアノ−2,2−ジメチル−5−ヒドロキシ−6−
ヨード−7−ペント−1−イルクロマン(51mg)および
水素化リチウムアルミニウム(45g)を、窒素雰囲気下
に、乾燥テトラヒドロフラン(22ml)中に溶かし、還流
温度に加熱する。1日後、反応物を室温にまで冷却す
る。蒸留水(1ml)を滴下し、その後、さらに20ml添加
する。水をエチルエーテルで抽出する。エーテル層を乾
燥し(MgSO4)、真空下に除去する。褐色油状物(38m
g)を得、これをシリカゲルTLC上にスポットする(Rf=
0.8、メタノール:クロロホルム:水酸化アンモニウム
(2:6:0.1))。
(b)トレーサーの製造: 3−[(フルオレセイン−6−イルカルボニル)アミ
ノメチル]−2,2−ジメチル−5−ヒドロキシ−7−ペ
ント−1−イルクロマンの製造: 3−(アミノメチル)−2,2−ジメチル−5−ヒドロ
キシ−7−ペント−1−イルクロマン(5mg)を、6−
カルボキシフルオレセイン(7mg)、ジシクロヘキシル
カルボジイミド(7mg)およびN−ヒドロキシスクシン
イミド(3mg)を含有するピリジン溶液(1ml)に添加す
る。栓付フラスコ内で室温にて16時間撹拌した後、シリ
カゲル分取プレート上、適当なメタノールおよびクロロ
ホルムの混合物で溶出して、生成物を単離する(TLC Rf
=0.7、エタノール:クロロホルム(1:3))。
実施例2 トレーサー(2)の製造 5,5−ジメチル−8−(1,2−ジメチルヘプチル)−10
−ヒドロキシ−2−(フルオレセイン−6−イルカルボ
ニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−5H[1]ベンゾピラ
ノ[4,3−c]ピリジンの製造: 5,5−ジメチル−8−(1,2−ジメチルヘプチル)−10
−ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−5H[1]ベン
ゾピラノ[4,3−c]ピリジン(5mg)[パーズら、ジャ
ーナル・オブ・メディカル・ケミストリー(Pars et a
l.,J.Med.Chem.)、19、445(1976)の方法により製
造]を、6−カルボキシフルオレセイン(6mg)、−ア
ミノ−6a,7,8,9,10,10a−ヘキサヒジシクロヘキシカル
ボジイミド(6mg)およびN−ヒドロキシスクシンイミ
ド(2mg)を含有するピリジン溶液(1.5ml)に添加す
る。栓付フラスコ内で室温にて2日間撹拌した後、生成
物を、シリカゲル分取プレート上、適当なメタノールお
よびクロロホルムの混合物で溶出することにより単離す
る(TLC Rf=0.3、メタノール:クロロホルム(1:
4))。
実施例3 THC分析 A.試薬 本文中用いるパーセンテージは、特記しない限り、全
て、重量/容積である。
(1)予備処理溶液:0.1Mトリス緩衝液pH7.5;10mg/mlリ
ボフラビン結合タンパク質;0.1%ナトリウムアジド (2)トレーサー:0.1Mクエン酸緩衝液(pH6.3)中式
(IV)の化合物(111ナノモル)および0.1%アジ化ナト
リウムからなる (3)抗体:0.1Mトリス緩衝液(pH7.5)中適当に希釈し
た好ましい免疫原に対して得られた抗血清:0.1%アジ化
ナトリウムを含有するヒツジ抗血清および2%エチレン
グリコール、0.5%ウシγ−グロブリン (4)希釈緩衝液:0.1Mリン酸ナトリウム(pH7.5)、0.
01%ウシγ−グロブリンおよび0.1%ナトリウムアジド (5)検量標準:正常ヒトの尿(5%DMSO、0.5%BSAお
よび0.9%NaCl含有)中、0.0、25、40、60、80および20
0μg/lの濃度で0.1%アジ化ナトリウムとともに保存し
た11−ノル−Δ8−テトラヒドロカンナビノール−9−
カルボン酸 (6)対照:正常ヒトの尿(5%DMSO、0.5%BSAおよび
0.9%NaCl含有)中、35、50および120μg/lの濃度で0.1
%アジ化ナトリウムとともに保存した11−ノル−Δ8
テトラヒドロカンナビノール−9−カルボン酸 (7)洗液:約50%ジメチルスルホキシドおよび0.45%
塩化ナトリウムを含有する溶液 偏光蛍光測定は全て、Abbott TDxアナライザーを用い
て行なう。
B.分析法 50μlの尿、血清または血漿を用いる。検量標準、対
照サンプル、または未知のサンプルを、直接、TDxサン
プルカートリッジのサンプルウェルにピペットで移す。
この方法の特長の1つは、特別な試料の製造の必要がな
いことである。試料を直接、サンプル・カラセル(samp
le carousel)に入れ、キットの4つの試薬容器の各々
のキャップをはずし、TDxアナライザー内の所定のウェ
ル内に入れる。この時点からの分析手順は、完全に自動
化されている。
(1)5μlの未知のサンプル、半分の予備処理物およ
び抗血清全部をキュベットに添加する。希釈剤を添加し
て、容積を1.0mlにする。
(2)バックグラウンド強度を読みとる。
(3)残りのサンプル、および予備処理溶液+25μlの
トレーサー溶液をキュベットに添加する。希釈剤を添加
して、容積を2.0mlにする。
(4)トレーサーの抗体に対する結合による蛍光偏光
を、混合物の最終偏光蛍光強度から、バックグラウンド
の偏光蛍光強度を差引いて求める。
(5)得られた偏光値は、各サンプルのTHC濃度に反比
例する。
(6)サンプルの偏光値を、THC含量が既知の検量標準
を用いて作成した標準曲線と比較する。
前記の好ましい方法に関して、トレーサー、抗体、予
備処理溶液、検量標準および比較サンプルは、約2およ
び約8℃の間で貯蔵し、一方、希釈緩衝液は、周囲温度
で貯蔵しなければならない。標準曲線の作成および対照
実験は、2週間おきに行ない、各検量標準および対照実
験は2回ずつ試験する。対照実験は毎日行ない、必要が
あれば、全てのサンプルは、複数回試験する。
実施例4 洗液 種々の洗液を、TDxアナライザーのプローブに対する
カンナビノイドの付着性を最小にする能力に関して評価
する。キャリーオーバーは以下の様にして測定する:TDx
カラセルポジション1〜5には、A検量標準(定義によ
り、0.0mg/mlのTHCを含有)。ポジション6〜15には、1
0μg/mlのΔ8−THC−9−カルボン酸を含有する尿のサ
ンプル。ポジション16〜20も、A検量標準。キャリーオ
ーバーは、ポジション16で測定された薬物の濃度を10μ
g/mlでわって得る。許容し得るキャリーオーバーは、0.
05%未満と定義する。結果は以下の第1表に示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G01N 33/542 G01N 33/542 A (72)発明者 フラトク・シュナイダー・ウンゲマッハ アメリカ合衆国イリノイ 60046、レイ ク・ビラ、オーク・クノール・ドライブ 129番 (72)発明者 ローランド・ローレンス・ウォルターズ アメリカ合衆国イリノイ 60010、バリ ントン、コンコード・レイン 724番 (72)発明者 スーザン・アン・サッカー アメリカ合衆国イリノイ 60532、ライ スル、イエンダー・アベニュー 4711番 (56)参考文献 特開 昭63−192770(JP,A) 特開 昭63−112599(JP,A) 米国特許4097586(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07D 311/80 - 311/86 C07D 491/052 C07D 493/20 REGISTRY(STN) CA(STN)

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式: [式中、R2がn−ペンチル、R3がH、R4がR−Z−Q、
    およびXが である場合、R1はH、または、R2がn−ペンチル、R3
    R−Z−Q、R4がCH3およびXが または−CH−の場合、R1はH; Rは、−NH−、トリアジニル−、−C(O)−NH−、−
    C(S)−NH−、−C(SO2)−NH−、−NH−SO2−また
    は結合; Zは、C=O、C−NH、NH、SO2またはC(=S); Qは、フルオレセイン、またはフルオレセインの1位、
    2位、5位または6位におけるアミノ、アミド、アミジ
    ノ、尿素、チオ尿素、カルバメート、チオカルバメー
    ト、トリアジニルアミノ、(カルボキシアミノ)スルホ
    ンアミドもしくはカルボキシ誘導体である;ただし、Q
    がフルオレセイン誘導体である場合、該フルオレセイン
    誘導体はRZQにおいてその誘導体化部位を介してZに結
    合している]で示されるトレーサー化合物。
  2. 【請求項2】式: [式中、R2がn−ペンチル、R3がH、R4がCH3またはCOO
    H、Xが の場合、R1はRZQ、または、R2が−CH2RZQ、R3がH、R4
    がCH3またはCOOH、Xが の場合、R1はH、または、R2が1,2−ジメチルヘプチ
    ル、R3がH、R4がRZQ、Xが−N−の場合、R1はH; Rは、−NR−、トリアジニル−、−C(O)−NH−、−
    C(S)−NH−、−C(SO2)−NH−、−NH−SO2−また
    は結合; Zは、C=O、C−NH、NH、SO2またはC(=S); Qは、フルオレセイン、またはフルオレセインの1位、
    2位、5位または6位におけるアミノ、アミド、アミジ
    ノ、尿素、チオ尿素、カルバメート、チオカルバメー
    ト、トリアジニルアミノ、(カルボキシアミノ)スルホ
    ンアミドもしくはカルボキシ誘導体である;ただし、Q
    がフルオレセイン誘導体である場合、該フルオレセイン
    誘導体はRZQにおいてその誘導体化部位を介してZに結
    合している]で示されるトレーサー化合物。
  3. 【請求項3】Qが5−(フルオレセイン−6−イルアミ
    ノ)−1,3,5−トリアジン−2−イルまたは6−(フル
    オレセイン−6−イルアミノ)−1,3,5−トリアジン−
    2−イルである特許請求の範囲第1項または第2項記載
    の化合物。
  4. 【請求項4】Qが、4−クロロ−6−(フルオレセイン
    −6−イルアミノ)−1,3,5−トリアジン−2−イルで
    ある特許請求の範囲第1項または第2項記載の化合物。
  5. 【請求項5】Qが、フルオレセイン−5−イルカルボニ
    ルまたはフルオレセイン−6−イルカルボニルから選択
    される特許請求の範囲第1項または第2項記載の化合
    物。
  6. 【請求項6】Qが、(フルオレセイン−5−イルアミ
    ノ)カルボニルまたは(フルオレセイン−6−イルアミ
    ノ)カルボニルから選択される特許請求の範囲第1項ま
    たは第2項記載の化合物。
  7. 【請求項7】Qが、(フルオレセイン−5−イル)アミ
    ノまたは(フルオレセイン−6−イル)アミノから選択
    される特許請求の範囲第1項または第2項記載の化合
    物。
  8. 【請求項8】式: で示される、テトラヒドロカンナビノイドを検出するた
    めの蛍光偏光アッセイにおいて用いる、トレーサー化合
    物。
  9. 【請求項9】式: [式中、R2がn−ペンチル、R3がH、R4がR−Z−Q、
    およびXが である場合、R1はH、または、R2がn−ペンチル、R3
    R−Z−Q、R4がCH3およびXが または−CH−の場合、R1はH; Rは、−NH−、トリアジニル−、−C(O)−NH−、−
    C(S)−NH−、−C(SO2)−NH−、−NH−SO2−また
    は結合; Zは、C=O、C−NH、NH、SO2またはC(=S); Qは、H、ヒドロキシ、ハロゲン、アシルオキシ、N−
    スクシンイミジルオキシ、N−フタルイミジルオキシ、
    アルコキシ、フェノキシ、置換フェノキシ、N−イミダ
    ゾリル、または1−ベンゾトリアゾリルオキシから選ば
    れる基である]で示されるトレーサー前駆体化合物。
  10. 【請求項10】式: [式中、R2がn−ペンチル、R3がH、R4がCH3またはCOO
    H、Xが の場合、R1はRZQ、または、R2が−CH2RZQ、R3がH、R4
    がCH3またはCOOH、Xが の場合、R1はH、または、R2が1,2−ジメチルブチル、R
    3がH、R4がHまたはRZQ、Xが−N−の場合、R1はH; Rは、−NH−、トリアジニル−、−C(O)−NH−、−
    C(S)−NH−、−C(SO2)−NH−、−NH−SO2−また
    は結合; Zは、C=O、C−NH、NH、SO2またはC(=S); Qは、H、ヒドロキシ、ハロゲン、アシルオキシ、N−
    スクシンイミジルオキシ、N−フタルイミジルオキシ、
    アルコキシ、フェノキシ、置換フェノキシ、N−イミダ
    ゾリル、または1−ベンゾトリアゾリルオキシから選ば
    れる基である]で示されるトレーサー前駆体化合物。
  11. 【請求項11】(a)テストサンプルを、式: [式中、R1はH、R2はn−ペンチル、R4はCH3、R3はRZ
    Q、Xは または−CH−; Rは、−NH−、トリアジニル−、−C(O)−NH−、−
    C(S)−NH−、−C(SO2)−NH−、−NH−SO2−また
    は結合; Zは、C=O、C−NH、NH、SO2およびC(=S)から
    選択される結合基であり、Qは、フルオレセイン、また
    はフルオレセインの1位、2位、5位または6位におけ
    るアミノ、アミド、アミジノ、尿素、チオ尿素、カルバ
    メート、チオカルバメート、トリアジニルアミノ、(カ
    ルボキシアミノ)スルホンアミドもしくはカルボキシ誘
    導体である;ただし、Qがフルオレセイン誘導体である
    場合、該フルオレセイン誘導体はRZQにおいてその誘導
    体化部位を介してZに結合している]で示されるトレー
    サーの塩、およびテトラヒドロカンナビノイドおよびそ
    の前記トレーサーを特異的に認識し、結合し得る抗体と
    混合し、 (b)前記抗体に結合したトレーサーの量を、蛍光偏光
    技術により、サンプル中のテトラヒドロカンナビノイド
    およびテトラヒドロカンナビノイド中間代謝物の量とし
    て測定する工程からなる、蛍光偏光アッセイにより生物
    学的液体のテストサンプル中のテトラヒドロカンナビノ
    イドおよびテトラヒドロカンナビノイド中間代謝物の測
    定方法。
  12. 【請求項12】前記トレーサーが、式: を有する特許請求の範囲第11項記載の方法。
  13. 【請求項13】(a)サンプルを、式 [式中、R1はH、R2はn−ペンチル、R4はメチル、R3
    R−Z−Q、Xは または−CH−; Rは、−NH−、トリアジニル−、−C(O)−NH−、−
    C(S)−NH−、−C(SO2)−NH−、−NH−SO2−また
    は結合; Zは、C=O、C=NH、NH、SO2およびC(=S)から
    選択される結合基であり、Qは、フルオレセイン、また
    はフルオレセインの1位、2位、5位または6位におけ
    るアミノ、アミド、アミジノ、尿素、チオ尿素、カルバ
    メート、チオカルバメート、トリアジニルアミノ、(カ
    ルボキシアミノ)スルホンアミドもしくはカルボキシ誘
    導体である;ただし、Qがフルオレセイン誘導体である
    場合、該フルオレセイン誘導体はRZQにおいてその誘導
    体化部位を介してZに結合している]で示されるトレー
    サーの塩およびテトラヒドロカンナビノイドおよび前記
    トレーサーと選択的に結合する抗体を混合し、 (b)前記工程に結合する前記トレーサーの量を、蛍光
    偏光技術により、サンプル中のテトラヒドロカンナビノ
    イドおよびテトラヒドロカンナビノイド中間代謝物の量
    として測定し、 (c)計量分配手段を50%ジメチルスルホキシドおよび
    0.45%塩化ナトリウム水溶液中で洗浄する 工程からなる、サンプルおよび試薬計量分配手段を有す
    る自動アッセイ装置を用いる、蛍光偏光アッセイによる
    生物学的液体のテストサンプル中のテトラヒドロカンナ
    ビノイドおよびテトラヒドロカンナビノイド中間代謝物
    を測定する方法。
  14. 【請求項14】前記抗体に結合するトレーサーの測定
    を、11−ノル−Δ8−テトラヒドロカンナビノール−9
    −カルボン酸検量標準および対照を用いて標準曲線の作
    成および対照実験により行う特許請求の範囲第13項記載
    の方法。
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