JP2811024B2 - 電子端末装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、電子端末装置に関する。

従来の技術 近年、この種の電子装置は小形化、軽量化の要望に対
応し、装置の筐体が板金の薄形ケースやプラスチック成
形ケースとなり、また内部構造が簡素なものになり、使
用者も一般化し、使用取扱い不注意による機能障害も多
く発生している。

発明が解決しようとする課題 しかしながら、従来の電子端末装置では、装置の耐衝
撃の仕様が定められているものの、使用上の取り扱い注
意書により、装置に物理的ストレスを加えないように警
告表示するのみであり、使用者が許容ストレスを越えた
状態で使用し装置に異常動作や特性劣化を引き起こすこ
とが多くあった。

また、使用者の取り扱い不注意により電子端末装置に
許容以上の物理的ストレスを加えてしまい、機能に劣化
や摩耗が生じているにも拘らず、これに気付かず運用続
行しているため、さらに大きな障害を発生させるという
問題があった。

本発明は、このような従来の問題を解決するものであ
り、電子端末装置への物理的ストレスやひずみが加わっ
ている場合には、その旨を報知して使用者に注意を勧告
するとともに、物理的ストレスを解除させ、仕様内での
正しい使用を積極的に呼びかけるようにした電子端末装
置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段 本発明は、前記目的を達成するために、電子端末装置
の機構のなかで、物理的ストレスが発生しやすい箇所ま
たは物理的ストレスやひずみ対する管理が必要な箇所に
ひずみ検出手段を設けるとともに、その検出出力により
装置の使用可否を判定してその旨を報知するようにした
ものである。

作用 本発明は、前記構成により次のような作用を有する。
すなわち、電子端末装置の必要箇所に設けたひずみ検出
手段が許容範囲以上のひずみを検出したときは、使用不
可を判定してその旨を文字およびまたは音により報知す
るので、使用者はそのことを認識、理解できるととも
に、そのストレスを解除することができる。また、許容
以上のひずみが加わった状態になったとき、そのまま運
用続行することによる新たな障害の発生を未然に防止す
ることができる。

実施例 第１図は本発明の一実施例の構成を示すものである。
第１図において、10は電子端末装置であり、11a〜11nは
ひずみ検出部であり、電子端末装置10の機構の中で、物
理的ストレスの発生しやすい箇所または物理的ストレス
やひずみに対する管理が必要な箇所に設けられている。
12は使用ひずみ判定部であり、電子端末装置10の各箇所
のひずみ状況を検出して集計し、電子端末装置10が使用
可能状態であるか否かを判定し、判定出力信号ａを出力
する。13は装置制御部であり、各機能部14a〜14mを制御
するとともに、判定出力信号ａにより使用可否表示部15
の表示制御および警告音発生部16の音響制御を行ない、
またセンター装置17に電子端末装置10の状況信号ｂを送
信する。

ひずみ検出部11a〜11nは、第２図に示すように、金属
の細い抵抗体18をエポキシ樹脂など薄いベース19に貼り
付けたり、または樹脂成形した装置の筐体に埋設し、そ
こからリード線20を引き出した構造にする。ベース19や
筐体に局部的なひずみが加わると、金属の細い抵抗体18
も同じひずみを生じ、電気抵抗の変化によってそのひず
みを検出することができる。

次に前記実施例の動作について説明する。電子端末装
置10の必要箇所に設置または埋設したひずみ検出部11a
〜11nが１つでもひずみを検出すると、使用ひずみ判定
部12がこれを認識し、異常なひずみにより使用状況でな
いという判定出力信号ａを装置制御部13に送信する。装
置制御部13は、使用可否表示部15に「どこがひずんでい
るので使用状態でない」または「どこのストレスを解除
せよ」などのメッセージを表示するとともに、警告音発
生部16のブザーを駆動して使用者に警告を発生する。同
時に装置制御部13は、各機能部14a〜14mに停止信号を送
ってその機能を停止させるとともに、センター装置17に
状況信号ｂを送って、電子端末装置がいま停止状態にあ
ることを知らせる。

使用者は、使用可否表示部15および警告音発生部16の
警告表示により、装置のどこに異常な物理的ストレスを
加わっていることを認識するとともに、そのストレスを
解除することができる。そのストレスを解除することに
より機能が回復した場合は、メッセージおよび警告音が
消え、各機能部14a〜14mの機能が復帰するとともに、状
況信号ｂの送信が停止する。これにより、電子端末装置
10への異常ひずみが加わった状況下で使用続行すること
による誤動作や装置の摩耗、さらに別の障害の併発など
を事前に回避したり、最小限度の障害に止めておくこと
ができる。

このように、前記実施例によれば、電子端末装置10の
物理的ストレスやひずみに対する管理が必要な箇所に複
数のひずみ検出部11a〜11nを設けたので、そのうちの１
つでも許容以上のひずみを検出したときには、使用可否
表示部15および警告音発生部16でその旨を警告表示する
ようにしたので、使用者はそのことを認識できるととも
に障害を取り除いて、正しい状態で電子端末装置10の運
用を行なうことができる。

発明の効果 本発明は、前記実施例から明らかなように、電子端末
装置にひずみ検出手段を設けて電子端末装置に加わるひ
ずみを検出し、装置が使用不可の場合にその旨を報知し
て電子端末装置に許容外のひずみが加わるような使用を
禁止させるとともに、常に正しい状態での運用を厳守さ
せることができるという効果を有する。

また、不適切なひずみ状況下での使用を回避できるた
め、装置の信頼性が向上し、誤作動を防止して、装置寿
命の劣化を防止することができるという効果を有する。

さらにまた、仮に装置を落下させたり、大きな衝撃に
より永久ひずみが加えられた場合には、装置の使用不可
の警告により、使用続行による障害や誤作動や別の障害
の併発を阻止できるという利点を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例における電子端末装置の概略
ブロック図、第２図は同実施例におけるひずみ検出部の
原理説明図である。 10……電子端末装置、11a〜11n……ひずみ検出部、12…
…使用ひずみ判定部、13……装置制御部、14……各機能
部、15……使用可否表示部、16……警告音発生部、17…
…センター装置、ａ……判定出力信号、ｂ……端末装置
の状況信号。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】装置本体に加わったひずみを検出するひず
   み検出手段と、前記ひずみ検出手段からの出力により装
   置の使用可否を判断する判定手段と、前記判定手段によ
   り装置の使用不可が判定されたときにそのことを報知す
   る報知手段と、前記判定手段により装置の使用不可が判
   定されたときに装置内の各機能を停止させるとともに、
   ひずみが解除されて前記判定手段により装置の使用可能
   が判定されたときには装置内の各機能を回復させる制御
   手段とを備えた電子端末装置。