JP2808404B2 - ガスタービンエンジン用触媒燃焼器の始動方法 - Google Patents

ガスタービンエンジン用触媒燃焼器の始動方法

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JP2808404B2 JP5331597A JP33159793A JP2808404B2 JP 2808404 B2 JP2808404 B2 JP 2808404B2 JP 5331597 A JP5331597 A JP 5331597A JP 33159793 A JP33159793 A JP 33159793A JP 2808404 B2 JP2808404 B2 JP 2808404B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンプレッサから供給
される圧縮空気と燃料噴射ノズルから供給される燃料と
が混合される燃料混合部と、前記圧縮空気及び前記燃料
よりなる混合気を触媒反応で燃焼させる触媒燃焼部とを
備えたガスタービンエンジン用触媒燃焼器の始動方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】レシプロエンジンと同様にガスタービン
エンジンにおいても排気ガス中に有害な窒素酸化物(以
下NOxという)が発生し、そのNOxの排出量は混合
気の燃焼温度が高いほど増加する。従来のガスタービン
エンジン用燃焼器では、混合気の燃焼温度が極めて高温
(例えば2000℃)に達するために、NOxの排出量
を低減することが困難であった。そこで、燃焼器の内部
に設けた触媒に混合気を接触させて燃焼させる、所謂触
媒燃焼方式によるガスタービンエンジン用燃焼器が提案
されている。かかる触媒燃焼方式によれば、燃焼器にお
ける混合気の燃焼が比較的低温で行われるため、排気ガ
ス中のNOxを大幅に削減することが可能となる。
【0003】ところで、上記触媒燃焼器を備えたガスタ
ービンエンジンは、一旦定常燃運転状態に移行すると触
媒担体の温度が触媒活性化温度以上に維持されるが、そ
の始動時においては予熱手段を用いて触媒担体の温度を
触媒活性化温度以上に予熱する必要がある。そこで、ガ
スタービンエンジンの始動時に、触媒燃焼器に供給され
る圧縮空気或いは触媒燃焼器の触媒担体を電気的な予熱
手段を用いて触媒活性化温度以上に予熱するものが提案
されている(例えば、特開昭60−36813号公報、
特開昭59−180220号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のガスタービンエンジン用触媒燃焼器は始動直後から
定常燃焼状態を得ることが困難であり、定常燃焼状態に
移行するまでの間に未燃焼ガスが排出されてしまう問題
があった。
【0005】本発明は前述の事情に鑑みてなされたもの
で、ガスタービンエンジンの始動時に予熱手段を適切に
制御することにより、速やかに定常燃焼状態に移行させ
て未燃焼ガスの排出を抑制するとともに、その始動時に
前記予熱に要する時間を短縮して速やかな始動を可能
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載された発明は、コンプレッサから供
給される圧縮空気と燃料噴射ノズルから供給される燃料
とが混合される燃料混合部と、前記圧縮空気及び前記燃
料よりなる混合気を触媒反応で燃焼させる触媒燃焼部
と、前記圧縮空気を電気的に予熱し得る圧縮空気予熱手
段と、前記触媒燃焼部の触媒担体を電気的に予熱し得る
触媒担体予熱手段とを備えたガスタービンエンジン用触
媒燃焼器の始動方法において、燃料噴射ノズルからの燃
料供給による燃焼開始前に、前記圧縮空気予熱手段及び
触媒担体予熱手段に通電して、触媒燃焼部の入口空気温
度を触媒活性化温度以上に予熱するとともに、触媒担体
の温度又は触媒燃焼部の出口空気温度を前記入口空気温
度以上に予熱することを特徴とする。
【0007】また請求項2に記載された発明は、請求項
1の構成に加えて、混合気の流れ方向に沿う触媒担体の
温度分布を、下流側温度が上流側温度よりも高くなるよ
うに設定することを特徴とする。
【0008】また請求項3に記載された発明は、請求項
2の構成に加えて、触媒担体を混合気の流れ方向に沿っ
て複数段に配設し、下流側の触媒担体の温度を上流側の
触媒担体の温度よりも高くなるように設定することを特
徴とする。
【0009】また請求項4に記載された発明は、請求項
2の構成に加えて、触媒担体の温度分布を、触媒担体予
熱手段に対する通電量及び/又は触媒担体に供給する圧
縮空気量により制御することを特徴とする。
【0010】また請求項5に記載された発明は、請求項
1の構成に加えて、触媒担体予熱手段を触媒担体の入口
直前に配設したことを特徴とする。
【0011】また請求項6に記載された発明は、コンプ
レッサから供給される圧縮空気と燃料噴射ノズルから供
給される燃料とが混合される燃料混合部と、前記圧縮空
気及び前記燃料よりなる混合気を触媒反応で燃焼させる
触媒燃焼部と、前記圧縮空気及び/又は前記触媒燃焼部
の触媒担体を電気的に予熱し得る予熱手段とを備えたガ
スタービンエンジン用触媒燃焼器の始動方法において、
スタータによる前記コンプレッサの駆動開始に先立って
予熱手段に所定時間通電することを特徴としている。
【0012】また請求項7に記載された発明は、請求項
6の構成に加えて、前記コンプレッサの駆動開始後の所
定時間、予熱手段に供給される圧縮空気をバイパス及び
/又は抽気することを特徴とする。
【0013】また請求項に記載された発明は、コンプ
レッサから供給される圧縮空気と燃料噴射ノズルから供
給される燃料とが混合される燃料混合部と、前記圧縮空
気及び前記燃料よりなる混合気を触媒反応で燃焼させる
触媒燃焼部とを備えたガスタービンエンジン用触媒燃焼
器の始動方法において、前記コンプレッサから供給され
る圧縮空気が流れる圧縮空気通路に、該圧縮空気を前記
燃料混合部及び触媒燃焼部を迂回してタービンに供給す
るためのバイパス通路を接続し、前記コンプレッサから
前記燃料混合部及び触媒燃焼部に供給される空気量と、
前記バイパス通路を通過するバイパス空気量との比率を
変更可能なバイパス弁を用いて、ガスタービンエンジン
の始動時に前記比率を制御することによりタービンの入
口空気温度を400℃以下に保持することを特徴とす
る。
【0014】また請求項に記載された発明は、コンプ
レッサから供給される圧縮空気と燃料噴射ノズルから供
給される燃料とが混合される燃料混合部と、前記圧縮空
気及び前記燃料よりなる混合気を触媒反応で燃焼させる
触媒燃焼部とを備えたガスタービンエンジン用触媒燃焼
器の始動方法において、燃料供給開始前後のエンジン回
転数が急激に変化しないようにスタータ負荷を制御する
ことを特徴とする。
【0015】また請求項1に記載された発明は、コン
プレッサから供給される圧縮空気と燃料噴射ノズルから
供給される燃料とが混合される燃料混合部と、前記圧縮
空気及び前記燃料よりなる混合気を触媒反応で燃焼させ
る触媒燃焼部とを備えたガスタービンエンジン用触媒燃
焼器の始動方法において、前記コンプレッサから供給さ
れる圧縮空気が流れる圧縮空気通路に、該圧縮空気を前
記燃料混合部及び触媒燃焼部を迂回してタービンに供給
するためのバイパス通路を接続し、前記コンプレッサか
ら前記燃料混合部及び触媒燃焼部に供給される空気量
と、前記バイパス通路を通過するバイパス空気量との比
率を変更可能なバイパス弁を、ガスタービンエンジンの
始動時において燃料供給開始前後の触媒通過空気量が急
激に変化しないよう制御することを特徴とする。
【0016】また請求項1に記載された発明は、コン
プレッサから供給される圧縮空気と燃料噴射ノズルから
供給される燃料とが混合される燃料混合部と、前記圧縮
空気及び前記燃料よりなる混合気を触媒反応で燃焼させ
る触媒燃焼部と、触媒燃焼部の下流において混合気を気
相反応で燃焼させる気相燃焼部とを備えたガスタービン
エンジン用触媒燃焼器の始動方法において、気相燃焼部
の空気を予熱する手段を持つことを特徴とする。
【0017】また請求項1に記載された発明は、請求
項1の構成に加えて、前記気相燃焼部の空気を予熱す
る手段が、触媒上流に設置したプリヒータ、触媒担体を
電気的に予熱し得る触媒ヒータ、触媒直後に設置したプ
リヒータ及び触媒下流に配置した壁面ヒータの何れか又
はこれらの組合せであることを特徴とする。
【0018】また請求項1に記載された発明は、請求
項1の構成に加えて、前記気相燃焼部の空気温度又は
触媒下流の壁面温度を所定温度に予熱した後、燃料の供
給を開始することを特徴とする。
【0019】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明
する。
【0020】図1〜図4は本発明の第1実施例を示すも
ので、図1はガスタービンエンジンの縦断面図、図2は
図1の要部拡大図、図3は図2の3−3線断面図、図4
はガスタービンエンジン内部の温度分布を示す図であ
る。
【0021】1軸式のガスタービンエンジンGは軸受
1,2で支承された回転軸3を備えており、この回転軸
3には遠心式のコンプレッサ4と遠心式のタービン5と
が設けられる。コンプレッサ4はコンプレッサロータ6
とスクロール7とを備えており、エアクリーナ8及び吸
気通路9を介して吸入した空気を高温高圧状態に圧縮し
て前部圧縮空気通路10に供給する。前部圧縮空気通路
10には燃焼ガスの熱を回収する熱交換器11の一部が
臨んでおり、この熱交換器11を通過して更に加熱され
た圧縮空気は後部圧縮空気通路12に供給される。後部
圧縮空気通路12の中間部にはソレノイド13に接続さ
れたバイパス弁14が装着されており、このバイパス弁
14の上流位置と後述する燃焼ガス通路15とがバイパ
ス通路16によって接続される。
【0022】後部圧縮空気通路12の下流側には、ガス
タービンエンジンGの始動時に通電されて発熱する環状
の圧縮空気予熱手段17が設けられる。圧縮空気予熱手
段17の下流には燃料混合部18を構成する筒体が設け
られており、その入口開口181 に燃料を供給するため
の燃料噴射ノズル19が装着される。燃料混合部18の
内部において、その外周に形成した複数の圧縮空気導入
口182 及び前記入口開口181 から導入された圧縮空
気が、燃料噴射ノズル19から供給された燃料と混合し
て混合気が形成される。
【0023】混合気はスワラー20を通過して更に均一
に混合された後、一対の整流板21,22を通過して触
媒燃焼部23に供給される。触媒燃焼部23はハニカム
状に形成された上流側の触媒担体24と下流側の触媒担
体25とを直列に配設してなり、各触媒担体24,25
の表面には混合気を触媒反応により燃焼させるための触
媒が担持される。前記触媒担体24,25は電気抵抗の
大きい材料で形成されており、それ自体が触媒担体予熱
手段26,27を構成する。触媒担体予熱手段26,2
7は、ガスタービンエンジンGの始動時に通電されて発
熱する。
【0024】触媒燃焼部23に連なる燃焼ガス通路15
の下流端に設けられるタービン5はガイドベーン28と
タービンロータ29とからなり、燃焼ガスの圧力で回転
して回転軸3を駆動する。タービン5を通過した排気ガ
スは、排気ガス通路30に設けた排気ガス浄化触媒31
を通過した後、前記熱交換器11を通過して排出され
る。
【0025】ガスタービンエンジンGの運転を制御すべ
く、マイクロコンピュータよりなる電子制御ユニットU
が設けられる。電子制御ユニットUの入力回路には、触
媒燃焼部23の入口空気温度を検出する触媒燃焼部入口
空気温度センサS1、触媒燃焼部23の出口空気温度を
検出する触媒燃焼部出口空気温度センサS2 、上流側の
触媒担体24の温度を検出する上流側触媒担体温度セン
サS3 、下流側の触媒担体25の温度を検出する下流側
触媒担体温度センサS4 及びタービン5の入口空気温度
を検出するタービン入口空気温度センサS5 が接続さ
れ、また出力回路には、圧縮空気予熱手段17、上流側
の触媒担体予熱手段26、下流側の触媒担体予熱手段2
7、燃料噴射ノズル19、バイパス弁14のソレノイド
13及び回転軸3に接続された始動用のスタータ32
が、それぞれドライバーD1 〜D6 を介して接続され
る。
【0026】次に、前述の構成を備えた本発明の実施例
の作用について説明する。
【0027】ガスタービンエンジンGが定常運転状態に
あるとき、エアクリーナ8を通過して吸気通路9に吸入
された空気はコンプレッサ4で高温高圧に圧縮されて前
部圧縮空気通路10に流入し、そこで熱交換器11を通
過して更に高温に加熱された状態で後部圧縮空気通路1
2に流入する。定常運転状態ではバイパス弁14は開弁
状態に保持されており、バイパス弁14を通過した圧縮
空気は圧縮空気予熱手段17を通過して燃料混合部18
に供給される。定常運転状態では、圧縮空気はコンプレ
ッサ4及び熱交換器11で既に触媒活性化温度以上に加
熱されており、圧縮空気予熱手段17に対する通電は行
われない。
【0028】圧縮空気は燃料混合部18で燃料噴射ノズ
ル19から噴射された燃料と混合して混合気となり、触
媒燃焼部23に流入して触媒担体24,25に担持され
た触媒に接触して燃焼する。このとき、触媒担体24,
25の温度は既に触媒活性化温度以上に加熱されてお
り、触媒担体予熱手段26,27に対する通電は行われ
ない。触媒燃焼部23で発生した燃焼ガスは燃焼ガス通
路15を介してガスタービン5に供給され、ガスタービ
ン5を駆動して排気ガス通路30に流出した排気ガス
は、排気ガス浄化触媒31及び熱交換器11を通過して
排出される。
【0029】次に、ガスタービンエンジンGの始動方法
について説明する。
【0030】先ず、電子制御ユニットUからの指令によ
って圧縮空気予熱手段17及び触媒担体予熱手段26,
27に通電する。このとき、スタータ32は未だ駆動さ
れていないため、コンプレッサ4から圧縮空気予熱手段
17及び触媒担体予熱手段26,27に圧縮空気が供給
されることは無い。従って、圧縮空気に熱を奪われるこ
となく、前記通電によって圧縮空気予熱手段17及び触
媒担体予熱手段26,27自体の温度は速やかに上昇す
る。
【0031】圧縮空気予熱手段17及び触媒担体予熱手
段26,27への所定時間の通電後に、電子制御ユニッ
トUからの指令によってスタータ32が始動される。ス
タータ32が始動してからその回転数が所定値に達する
までの間、電子制御ユニットUからの指令によってバイ
パス弁14が閉弁される。これにより、圧縮空気は圧縮
空気予熱手段17及び触媒担体予熱手段26,27を通
過することなく、後部圧縮空気通路12からバイパス通
路16を介して燃焼ガス通路15に供給されることにな
り、スタータ32が始動して回転が上昇するまでの間、
圧縮空気によって圧縮空気予熱手段17及び触媒担体予
熱手段26,27の温度上昇が阻害されることがない。
尚、バイパス弁14によって圧縮空気をバイパスさせる
代わりに、圧縮空気を圧縮空気通路10,12から外部
に排出することも可能である。
【0032】スタータ32の回転数が所定値に達すると
バイパス弁14が開弁され、コンプレッサ4から供給さ
れた圧縮空気が圧縮空気予熱手段17及び触媒担体予熱
手段26,27を通過するようになるが、その間も圧縮
空気予熱手段17及び触媒担体予熱手段26,27は継
続的に通電され、圧縮空気温度及び触媒担体温度は更に
上昇する。そして、触媒燃焼部入口空気温度センサS1
で検出された触媒燃焼部23の入口空気温度が触媒活性
化温度以上になり、且つ上流側触媒担体温度センサS3
及び下流側触媒担体温度センサS4 で検出された両触媒
担体24,25の温度が前記入口空気温度以上になる
と、燃料噴射ノズル19からの燃料噴射を開始し、同時
或いは所定時間後に圧縮空気予熱手段17及び触媒担体
予熱手段26,27への通電を共に停止する。
【0033】尚、上流側触媒担体温度センサS3 及び下
流側触媒担体温度センサS4 で検出された両触媒担体2
4,25の温度に代えて、触媒燃焼部出口空気温度セン
サS2 で検出された触媒燃焼部23の出口空気温度を用
いても良い。即ち、触媒燃焼部入口空気温度センサS1
で検出された入口空気温度が触媒活性化温度以上にな
り、且つ触媒燃焼部出口空気温度センサS2 で検出され
た出口空気温度が前記入口空気温度以上になったとき
に、燃料噴射ノズル19からの燃料噴射を開始しても良
い。
【0034】而して、前記予熱によって触媒燃焼部23
の入口空気温度及び両触媒担体24,25の温度(又は
触媒燃焼部23の入口空気温度)が共に触媒活性化温度
以上に予熱されているため、触媒燃焼部23に供給され
た混合気は触媒反応によって燃焼を開始し、ガスタービ
ンエンジンGが始動される。上述のように、燃料噴射の
開始と同時或いは所定時間後に圧縮空気予熱手段17及
び触媒担体予熱手段26,27への通電を停止すること
により、混合気の燃焼による発熱と電気的発熱とによる
触媒担体24,25の過熱溶損を未然に回避することが
できる。
【0035】しかも、スタータ32の始動に先立って圧
縮空気予熱手段17及び触媒担体予熱手段26,27に
通電し、且つスタータ32の始動後の所定時間バイパス
弁14を閉弁することにより、前記圧縮空気予熱手段1
7及び触媒担体予熱手段26,27自体の温度を速やか
に上昇させることができ、ガスタービンエンジンGの始
動に要する時間を大幅に短縮することができる。
【0036】前記ガスタービンエンジンGの始動時に
は、タービン入口空気温度センサS5 により検出される
タービン入口空気温度が400℃以下に維持されるよう
に、電子制御ユニットUの指令によってバイパス弁14
が開閉制御される。即ち、タービン入口空気温度が40
0℃を越えた場合にバイパス弁14を開弁し、圧縮空気
を圧縮空気予熱手段17及び触媒担体予熱手段26,2
7をバイパスさせることにより、タービン入口空気温度
を400℃以下に低下させる。
【0037】始動時のタービン入口空気温度が500〜
1000℃程に設定されている従来のガスタービンエン
ジンでは、着火前後で回転数、圧力、空気流量等が瞬間
的に変動する傾向があるが、従来の拡散燃焼器を用いた
場合にはその安定燃焼範囲が広いために問題にならなか
った。一方、触媒燃焼器は前記拡散燃焼器に比べて安定
燃焼範囲が狭いため、着火直後に失火や不完全燃焼が発
生してしまう可能性がある。しかしながら、上述のよう
にタービン入口空気温度を400℃以下に維持して始動
を行うことにより、着火前後における諸条件の変動を触
媒の燃焼範囲内に抑えて安定した始動を行うことができ
る。
【0038】ところで、ガスタービンエンジンGの始動
時において、着火から定常運転状態に移行するまでの期
間は未燃焼ガスが排出され易いため、速やかに定常燃焼
状態に移行させて前記期間を可及的に短くすることが望
ましい。そのためには、予熱によって着火時における触
媒燃焼部23の入口空気温度と触媒担体24,25内の
温度分布とを、定常燃焼状態におけるそれに予め一致さ
せておけば良い。
【0039】図4(A)は定常運転状態における前記温
度分布を示すもので、触媒燃焼部23の入口空気温度は
触媒活性化温度以上であり、触媒担体24,25内の温
度分布は前記入口空気温度よりも高く、且つ上流側から
下流側に向けて次第に上昇している。図4(B)は予熱
によって得られた着火直前の温度分布を示すもので、触
媒燃焼部23の入口空気温度及び触媒担体24,25内
の温度分布は、図4(A)に示す定常運転状態における
ものと略一致している。ここで、触媒担体24,25内
の温度分布は以下のようにして得ることができる。
【0040】即ち、下流側の触媒担体25の触媒担体予
熱手段27に対する通電量を、上流側の触媒担体24の
触媒担体予熱手段26に対する通電量よりも大きくする
ことにより、両触媒担体24,25に破線で示す温度差
が与えられる。この状態で圧縮空気を触媒燃焼部23に
供給すると、触媒担体24,25の温度よりも低温の圧
縮空気に熱を奪われて該触媒担体24,25の上流側程
大きく温度低下し、最終的に図4(B)に実線で示す温
度勾配を得ることができる。而して、多段に配設した触
媒担体24,25に対する通電量及び圧縮空気供給量を
制御することにより、予め定常運転状態の温度分布に極
めて近い温度分布を与え、着火直後に速やかに定常運転
状態に移行させて未燃焼ガスの排出を防止することがで
きる。
【0041】図5は本発明の第2実施例を示すものであ
る。
【0042】この実施例では、上流側の触媒担体24及
び下流側の触媒担体25自体に触媒担体予熱手段26,
27を設ける代わりに、両触媒担体24,25の入口直
前に該両触媒担体24,25を予熱する触媒担体予熱手
段33,34をそれぞれ設けている。触媒担体予熱手段
33,34はガスタービンエンジンGの始動時に電子制
御ユニットUからの指令により通電されて発熱し、両触
媒担体24,25の温度を触媒活性化温度以上に予熱す
る。
【0043】このように、触媒担体24,25の入口直
前に触媒担体予熱手段33,34を設けたことにより、
触媒担体24,25自体に触媒担体予熱手段26,27
を設けた場合に発生し易い混合気の自然発火を防止する
ことが可能となる。その結果、燃料供給と同時に触媒反
応を開始させて速やかに定常燃焼状態に移行させ、未燃
焼ガスの排出を一層確実に防止することができる。
【0044】図6は本発明の第3実施例を示すものであ
る。
【0045】この実施例では、触媒燃焼部23の下流側
に気相燃焼部35が設けられる。気相燃焼部35の入口
には、ガスタービンエンジンGの始動時に気相燃焼部3
5の壁面351 を所定温度以上に予熱するための気相燃
焼部予熱手段36が設けられる。気相燃焼部予熱手段3
6は触媒燃焼部23を通過した圧縮空気を更に加熱する
ことにより、その加熱された圧縮空気を介して前記気相
燃焼部35の壁面351 を予熱する。而して、ガスター
ビンエンジンGの触媒担体24,25の温度が触媒活性
化温度以上に予熱され、且つ気相燃焼部35の壁面35
1 が加熱された圧縮空気により所定温度以上に予熱され
るため、始動時に壁面351 近傍で未燃焼混合気の温度
が低下して反応が完結しないまま排出されるのを防ぐと
ともに、触媒燃焼部23を通過した圧縮空気を加熱する
ことにより、ガスタービンエンジンGの定常燃焼状態に
極めて近い温度分布が与えられる。従って、この予熱状
態から燃料を供給して混合気の燃焼を開始させると、速
やかに定常燃焼状態に移行して未燃焼ガスの排出が抑制
される。
【0046】図7は本発明の第4実施例を示すものであ
る。
【0047】この実施例では、気相燃焼部35の壁面3
1 に、ガスタービンエンジンGの始動時に気相燃焼部
35の空気を予熱するための気相燃焼部予熱手段36が
設けられる。気相燃焼部予熱手段36は気相燃焼部35
の壁面351 を予熱することにより、始動時に壁面35
1 近傍で未燃焼混合気の温度が低下して反応が完結しな
いまま排出されるのを防ぐとともに、触媒燃焼部23を
通過した圧縮空気を更に加熱する。
【0048】而して、ガスタービンエンジンGの触媒担
体24,25の温度が触媒活性化温度以上に予熱され、
且つ気相燃焼部35の壁面351 及び気相燃焼部35の
空気が所定温度(例えば、触媒活性化温度)以上に予熱
されることにより、ガスタービンエンジンGの定常燃焼
状態に極めて近い温度分布が与えられる。従って、この
予熱状態から燃料を供給して混合気の燃焼を開始させる
と、速やかに定常燃焼状態に移行して未燃焼ガスの排出
が抑制される。
【0049】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明は、前記実施例に限定されるものでなく、種々の設計
変更を行うことが可能である。
【0050】
【発明の効果】以上のように請求項1に記載された発明
によれば、燃料混合部と触媒燃焼部と圧縮空気予熱手段
と触媒担体予熱手段とを備えたガスタービンエンジン用
触媒燃焼器の始動方法において、燃料噴射ノズルからの
燃料供給による燃焼開始前に、触媒燃焼部の入口空気温
度を触媒活性化温度以上に予熱するとともに、触媒担体
の温度又は触媒燃焼部の出口空気温度を前記入口空気温
度以上に予熱することにより、燃焼開始時における触媒
燃焼部の入口空気温度と触媒担体の温度又は触媒燃焼部
の出口空気温度とを予め定常燃焼状態における温度分布
に近い状態とし、混合気の着火後に速やかに定常燃焼状
態に移行させて未燃焼ガスの支出を抑制することができ
る。
【0051】また請求項2に記載された発明によれば、
混合気の流れ方向に沿う触媒担体の温度分布を、下流側
温度が上流側温度よりも高くなるように設定することに
より、定常燃焼状態における温度分布を正確に再現し、
定常燃焼状態への移行を一層速やかに行わせることがで
きる。
【0052】また請求項3に記載された発明によれば、
触媒担体を混合気の流れ方向に沿って複数段に配設し、
下流側の触媒担体の温度を上流側の触媒担体の温度より
も高くなるように設定することにより、定常燃焼状態に
おける温度分布を容易に達成することができる。
【0053】また請求項4に記載された発明によれば、
触媒担体の温度分布を、触媒担体予熱手段に対する通電
量及び/又は触媒担体に供給する圧縮空気量により制御
することにより、定常燃焼状態における温度分布を一層
正確に再現することができる。
【0054】また請求項5に記載された発明によれば、
触媒担体予熱手段を触媒担体の入口直前に配設したこと
により、混合気の自然発火を回避しながら触媒担体を加
熱することができる。
【0055】また請求項6に記載された発明によれば、
燃料混合部と触媒燃焼部と予熱手段とを備えたガスター
ビンエンジン用触媒燃焼器の始動方法において、スター
タによるコンプレッサの駆動開始に先立って予熱手段に
所定時間通電することにより、予熱手段への通電中に圧
縮空気の供給を停止して該予熱手段自体の温度を速やか
に上昇させ、始動に要する時間を短縮することができ
る。
【0056】また請求項7に記載された発明によれば、
前記コンプレッサの駆動開始後の所定時間、予熱手段に
供給される圧縮空気をバイパス及び/又は抽気すること
により、予熱手段への圧縮空気の供給を抑制して該予熱
手段自体の温度を速やかに上昇させながらスタータを必
要な回転数まで上昇させ、始動に要する時間を一層短縮
することができる。
【0057】また請求項に記載された発明によれば、
燃料混合部と触媒燃焼部とを備えたガスタービンエンジ
ン用触媒燃焼器の始動方法において、コンプレッサから
供給される圧縮空気が流れる圧縮空気通路に、該圧縮空
気を燃料混合部及び触媒燃焼部を迂回してタービンに供
給するためのバイパス通路を接続し、コンプレッサから
燃料混合部及び触媒燃焼部に供給される空気量と、バイ
パス通路を通過するバイパス空気量との比率を変更可能
なバイパス弁を用いて、ガスタービンエンジンの始動時
に前記比率を制御することによりタービンの入口空気温
度を400℃以下に保持するので、着火直後における回
転数、圧力、空気流量等の急変を抑制して燃焼状態を安
定させ、速やかに定常燃焼状態に移行させることがで
、しかも前記入口空気温度の制御を容易且つ確実に行
うことができる。
【0058】また請求項に記載された発明によれば、
燃料混合部と触媒燃焼部とを備えたガスタービンエンジ
ン用触媒燃焼器の始動方法において、燃料供給開始前後
のエンジン回転数が急激に変化しないようにスタータ負
荷を制御することにより、ガスタービンエンジンの確実
な始動が可能になる。
【0059】また請求項1に記載された発明によれ
ば、燃料混合部と触媒燃焼部とを備えたガスタービンエ
ンジン用触媒燃焼器の始動方法において、コンプレッサ
から供給される圧縮空気が流れる圧縮空気通路に、該圧
縮空気を燃料混合部及び触媒燃焼部を迂回してタービン
に供給するためのバイパス通路を接続し、コンプレッサ
から燃料混合部及び触媒燃焼部に供給される空気量と、
バイパス通路を通過するバイパス空気量との比率を変更
可能なバイパス弁を、ガスタービンエンジンの始動時に
おいて燃料供給開始前後の触媒通過空気量が急激に変化
しないよう制御するようにしたので、ガスタービンエ
ンジンの確実な始動が可能になる。
【0060】また請求項1に記載された発明によれ
ば、燃料混合部と触媒燃焼部と気相燃焼部とを備えたガ
スタービンエンジン用触媒燃焼器の始動方法において、
気相燃焼部の空気を予熱する手段を持つことにより、気
相燃焼部で速やかに気相反応を起こさせて定常運転状態
に移行させることができる。
【0061】また請求項1に記載された発明によれ
ば、気相燃焼部の空気を予熱する手段が、触媒上流に設
置したプリヒータ、触媒担体を電気的に予熱し得る触媒
ヒータ、触媒直後に設置したプリヒータ及び触媒下流に
配置した壁面ヒータの何れか又はこれらの組合せである
ことにより、気相燃焼部の空気を確実に予熱することが
できる。
【0062】また請求項1に記載された発明によれ
ば、気相燃焼部の空気温度又は触媒下流の壁面温度を所
定温度に予熱した後、燃料の供給を開始することによ
り、ガスタービンエンジンを速やかに定常燃焼状態に移
行させて未燃焼ガスの排出を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ガスタービンエンジンの縦断面図
【図2】図1の要部拡大図
【図3】図2の3−3線断面図
【図4】ガスタービンエンジン内部の温度分布を示す図
【図5】第2実施例に係る、ガスタービンエンジンの部
分図
【図6】第3実施例に係る、ガスタービンエンジンの部
分図
【図7】第4実施例に係る、ガスタービンエンジンの部
分図
【符号の説明】
4 コンプレッサ 5 タービン14 バイパス弁 16 バイパス通路 17 圧縮空気予熱手段 18 燃料混合部 19 燃料噴射ノズル 23 触媒燃焼部 24 触媒担体 25 触媒担体 26 触媒担体予熱手段 27 触媒担体予熱手段 32 スタータ 33 触媒担体予熱手段 34 触媒担体予熱手段 35 気相燃焼部 351 壁面 36 気相燃焼部予熱手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂内 隆 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (72)発明者 宇津木 英一 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (72)発明者 大屋 建 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (72)発明者 藁科 直美 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (72)発明者 木村 英海 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (72)発明者 中田 秀彦 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (56)参考文献 特開 昭60−36813(JP,A) 特開 昭59−180220(JP,A) 特開 平5−256406(JP,A) 特開 平3−50416(JP,A) 特開 平2−85611(JP,A) 特開 昭63−306303(JP,A) 特開 昭63−34424(JP,A) 特開 昭62−131264(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F23R 3/40 F23R 3/00 F02C 7/08 F02C 9/16

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンプレッサ(4)から供給される圧縮
    空気と燃料噴射ノズル(19)から供給される燃料とが
    混合される燃料混合部(18)と、前記圧縮空気及び前
    記燃料よりなる混合気を触媒反応で燃焼させる触媒燃焼
    部(23)と、前記圧縮空気を電気的に予熱し得る圧縮
    空気予熱手段(17)と、前記触媒燃焼部(23)の触
    媒担体(24,25)を電気的に予熱し得る触媒担体予
    熱手段(26,27;33,34)とを備えたガスター
    ビンエンジン用触媒燃焼器の始動方法において、 燃料噴射ノズル(19)からの燃料供給による燃焼開始
    前に、前記圧縮空気予熱手段(17)及び触媒担体予熱
    手段(26,27;33,34)に通電して、触媒燃焼
    部(23)の入口空気温度を触媒活性化温度以上に予熱
    するとともに、触媒担体(24,25)の温度又は触媒
    燃焼部(23)の出口空気温度を前記入口空気温度以上
    に予熱することを特徴とする、ガスタービンエンジン用
    触媒燃焼器の始動方法。
  2. 【請求項2】 混合気の流れ方向に沿う触媒担体(2
    4,25)の温度分布を、下流側温度が上流側温度より
    も高くなるように設定することを特徴とする、請求項1
    記載のガスタービンエンジン用触媒燃焼器の始動方法。
  3. 【請求項3】 触媒担体(24,25)を混合気の流れ
    方向に沿って複数段に配設し、下流側の触媒担体(2
    5)の温度を上流側の触媒担体(24)の温度よりも高
    くなるように設定することを特徴とする、請求項2記載
    のガスタービンエンジン用触媒燃焼器の始動方法。
  4. 【請求項4】 触媒担体(24,25)の温度分布を、
    触媒担体予熱手段(26,27)に対する通電量及び/
    又は触媒担体(24,25)に供給する圧縮空気量によ
    り制御することを特徴とする、請求項2記載のガスター
    ビンエンジン用触媒燃焼器の始動方法。
  5. 【請求項5】 触媒担体予熱手段(33,34)を触媒
    担体(24,25)の入口直前に配設したことを特徴と
    する、請求項1記載のガスタービンエンジン用触媒燃焼
    器の始動方法。
  6. 【請求項6】 コンプレッサ(4)から供給される圧縮
    空気と燃料噴射ノズル(19)から供給される燃料とが
    混合される燃料混合部(18)と、前記圧縮空気及び前
    記燃料よりなる混合気を触媒反応で燃焼させる触媒燃焼
    部(23)と、前記圧縮空気及び/又は前記触媒燃焼部
    (23)の触媒担体(24,25)を電気的に予熱し得
    る予熱手段(17,26,27)とを備えたガスタービ
    ンエンジン用触媒燃焼器の始動方法において、 スタータ(32)による前記コンプレッサ(4)の駆動
    開始に先立って予熱手段(17,26,27)に所定時
    間通電することを特徴とする、ガスタービンエンジン用
    触媒燃焼器の始動方法。
  7. 【請求項7】 前記コンプレッサ(4)の駆動開始後の
    所定時間、予熱手段(17,26,27)に供給される
    圧縮空気をバイパス及び/又は抽気することを特徴とす
    る、請求項6記載のガスタービンエンジン用触媒燃焼器
    の始動方法。
  8. 【請求項8】 コンプレッサ(4)から供給される圧縮
    空気と燃料噴射ノズル(19)から供給される燃料とが
    混合される燃料混合部(18)と、前記圧縮空気及び前
    記燃料よりなる混合気を触媒反応で燃焼させる触媒燃焼
    部(23)とを備えたガスタービンエンジン用触媒燃焼
    器において、前記コンプレッサ(4)から供給される圧縮空気が流れ
    る圧縮空気通路(12)に、該圧縮空気を前記燃料混合
    部(18)及び触媒燃焼部(23)を迂回してタービン
    (5)に供給するためのバイパス通路(16)を接続
    し、前記コンプレッサ(4)から前記燃料混合部(1
    8)及び触媒燃焼部(23)に供給される空気量と、前
    記バイパス通路(16)を通過するバイパス空気量との
    比率を変更可能なバイパス弁(14)を用いて、ガスタ
    ービンエンジン(G)の始動時に前記比率を制御するこ
    とにより タービン(5)の入口空気温度を400℃以下
    に保持することを特徴とする、ガスタービンエンジン用
    触媒燃焼器の始動方法。
  9. 【請求項9】 コンプレッサ(4)から供給される圧縮
    空気と燃料噴射ノズル(19)から供給される燃料とが
    混合される燃料混合部(18)と、前記圧縮空気及び前
    記燃料よりなる混合気を触媒反応で燃焼させる触媒燃焼
    部(23)とを備えたガスタービンエンジン用触媒燃焼
    器の始動方法において、 燃料供給開始前後のエンジン回転数が急激に変化しない
    ようにスタータ負荷を制御することを特徴とする、ガス
    タービンエンジン用触媒燃焼器の始動方法。
  10. 【請求項10】 コンプレッサ(4)から供給される圧
    縮空気と燃料噴射ノズル(19)から供給される燃料と
    が混合される燃料混合部(18)と、前記圧縮空気及び
    前記燃料よりなる混合気を触媒反応で燃焼させる触媒燃
    焼部(23)とを備えたガスタービンエンジン用触媒燃
    焼器の始動方法において、前記コンプレッサ(4)から供給される圧縮空気が流れ
    る圧縮空気通路(12)に、該圧縮空気を前記燃料混合
    部(18)及び触媒燃焼部(23)を迂回してタービン
    (5)に供給するためのバイパス通路(16)を接続
    し、前記コンプレッサ(4)から前記燃料混合部(1
    8)及び触媒燃焼部(23)に供給される空気量と、前
    記バイパス通路(16)を通過するバイパス空気量との
    比率を変更可能なバイパス弁(14)を、ガスタービン
    エンジン(G)の始動時において 燃料供給開始前後の触
    媒通過空気量が急激に変化しないよう制御することを
    特徴とする、ガスタービンエンジン用触媒燃焼器の始動
    方法。
  11. 【請求項11】 コンプレッサ(4)から供給される圧
    縮空気と燃料噴射ノズル(19)から供給される燃料と
    が混合される燃料混合部(18)と、前記圧縮空気及び
    前記燃料よりなる混合気を触媒反応で燃焼させる触媒燃
    焼部(23)と、触媒燃焼部(23)の下流において混
    合気を気相反応で燃焼させる気相燃焼部(35)とを備
    えたガスタービンエンジン用触媒燃焼器の始動方法にお
    いて、気相燃焼部(35)の空気を予熱する手段(3
    6)を持つことを特徴とする、ガスタービンエンジン用
    触媒燃焼器の始動方法。
  12. 【請求項12】 前記気相燃焼部(35)の空気を予熱
    する手段(36)が、触媒上流に設置したプリヒータ、
    触媒担体(24,25)を電気的に予熱し得る触媒ヒー
    タ、触媒直後に設置したプリヒータ及び触媒下流に配置
    した壁面ヒータの何れか又はこれらの組合せであること
    を特徴とする、請求項1記載のガスタービンエンジン
    用触媒燃焼器の始動方法。
  13. 【請求項13】 前記気相燃焼部(35)の空気温度又
    は触媒下流の壁面温度を所定温度に予熱した後、燃料の
    供給を開始することを特徴とする、請求項1記載のガ
    スタービンエンジン用触媒燃焼器の始動方法。
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