JP2805458B2 - ガス拡散電極の製造方法 - Google Patents
ガス拡散電極の製造方法Info
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Description
極、亡硝電解の電極等に用いるガス拡散電極の製造方法
に関するものである。
をイオン交換膜法で塩化ナトリウム水溶液を電解する場
合に陰極に使用するガス拡散電極(酸素陰極)を例とし
て説明する。通常イオン交換膜法電解は、陽イオン交換
膜であるイオン交換膜により陽極室と陰極室とに区画さ
れた電解槽で行われ、この電解槽の陽極を有する陽極室
には塩化ナトリウム水溶液が、陰極を有する陰極室には
苛性ソーダ水溶液が入っている。この電解槽の1種に陰
極として酸素陰極を用いるものがあり、この種の電解槽
では、酸素陰極を有し苛性ソーダ水溶液を入れた電解液
室と該酸素陰極に酸素含有ガスを供給するガス供給室を
備えた陰極室を有している。しかして、電解槽の両電極
間に通電して電解する際に、酸素陰極(素材が多孔質体
からなりガス供給室から酸素含有ガスが供給される)を
用いて電解することにより、陰極で酸素還元反応が起こ
り、陰極電位が低下するため、電解電圧が著しく低減さ
れるという利点を有する。
で構成されており、酸素含有ガス側は疎水性であり、電
解液側は親水性で、かつ全体として通気性を有し、かつ
電解液が浸透し得るものであり、電極の電解液(苛性ソ
ーダ水溶液)に接する側面には導体からなる金網などで
つくられた集電体をその内部に有し、触媒を担持してい
る。上記多孔性の導体には活性炭が通常使用され、その
微細孔には前記触媒(白金などの貴金属系からなる)が
担持されている。酸素含有ガス供給側面は電解液の漏洩
が起こらない撥水性の多孔性の薄層で構成されている。
上記撥水性の多孔性の薄層は通常は酸化還元反応に耐性
のあるフッ素樹脂系のポリマーの微粒子を主体として成
形されている。
解液に接する親水性面から撥水性の多孔性の薄層へと段
階的に変わるように親水性カーボン、撥水性カーボン、
フッ素樹脂微粒子などを混合成形し一体化されている。
従って多孔性の酸素陰極は、酸素含有ガス供給側面から
電解液に接する側面へ効率よく酸素含有ガスを供給する
ことができ、また電解液に接する側面からは電解液が電
極内に容易に浸透拡散する。かくして、この酸素陰極内
で電解液に接する側面から供給されたナトリウムイオン
と上記触媒の存在下で水は酸化され水酸基となり、苛性
ソーダが生成する。また、以前には塩化ナトリウム水溶
液の電解において陰極で発生した水素は、酸素陰極を使
用した場合には発生せず、従って電解電圧の低下が可能
となる。以上が食塩電解を例とした酸素陰極の機能と構
造の概要であり、一般的なガス拡散電極の機能と構造も
以上説明したものと類似したものである。
側は、液体の浸透できる微細な孔を有する親液層、気体
部に接している側は、液体が洩れずガスは浸透できる微
細な孔を有する撥水性層とし、これらを金網などでつく
られた集電体を介して積層してなるものである。最近で
は触媒活性を有する多孔性の薄層の親液層から撥水性層
への変化は段階的に、好ましくは連続的に変わるよう
に、液部に接して液体の浸透できる微細な孔を有する親
液部(通路)と気体部に接して気体の出入が可能な微細
な孔を有する撥水部(通路)が入り組み接し合って混在
している反応層を金属網に張り合わせたものとなってき
ている。
水性へと段階的に、あるいは連続的に変えるために行わ
れるガス拡散電極の製造方法は、反応層原料やガス拡散
層原料を各々水溶液に分散させた後、濾過乾燥して、ソ
ルベントナフサで餅状にした後、ロールで板状に成形し
たものを集電体の金属網と共に金属製の治具に入れ、多
くの場合2枚の前記板状体の間に集電体の金属網を挿入
した形で治具に入れ、治具と共に380℃、600kg
/cm2 で約3秒間というような条件でホットプレスし
てガス拡散電極を成形する方法である。ところで、この
ガス拡散電極の製造方法は、工程が煩雑で、かつ作業性
が悪く、量産性がない。また、治具を使用するので、大
型化が困難であり、しかもホットプレスするのでは連続
製造できないので、生産性が低いという欠点がある。さ
らにまた、集電体の金属網は電極物質との接触面積が小
さいので、集電効率が悪く、電解性能が不十分である。
が高く、大型化が可能であり、しかも集電効率が良く、
電極性能にも優れたガス拡散電極を、簡単な工程で作業
性が良くて量産に適した方法で製造する方法を提供しよ
うとするものである。
ス拡散電極の製造方法によって達成される。すなわち、
電極触媒作用を有する触媒と親水性カーボンブラックと
撥水性カーボンブラックと水と粉末状ポリテトラフルオ
ロエチレンとを混合して泥漿を作製し、次に電気伝導性
多孔体にこの泥漿を乾燥することなく片面あるいは両面
から充填し、乾燥前あるいは乾燥後に該泥漿から前記分
散剤を除去し、乾燥し、焼結することを特徴とするガス
拡散電極の製造方法である。ここで、粉末状ポリテトラ
フルオロエチレンは、微細な粉体であることが好まし
く、また水など分散媒中に分散された分散液の形態とな
ったものでも良い。また、電気伝導性多孔体としては、
金属多孔体が好ましく、例えばニッケルや銀の多孔体等
を挙げることができるが、ウレタンなどプラスチックの
連続発泡体にニッケルをメッキしたもの、あるいはプラ
スチックの連続発泡体にニッケルをメッキした後これを
焼結してニッケル多孔体としたもの等であっても良い。
この電気伝導性多孔体は集電体として作用するものであ
り、従来の金網の場合より電極物質との接触面積は大き
い。
金属多孔体ということもある)に、前記泥漿を充填する
方法は、孔中にできる限り空気が閉じ込められないよう
に泥漿を充填すれば良く、その方法の例としては、片面
から泥漿をロールやヘラ等で押し込めても良く、泥漿を
気体で加圧するなどして押し込めても良い。また、上面
から空気を抜くようにするなどして両側面から押し込め
ても良い。前記電極物質は、金属多孔体に充填する前に
十分に混練され均一に混合しておくものとする。また、
電極物質は金属多孔体に充填する前に濾過しておくこと
が好ましく、電極物質の濾過は、混練された後に行って
も良いが、混練する前に各素材について個別に行ってお
いても良い。なおここで、本発明のガス拡散電極の製造
において電極物質の材料の構成範囲は親水性カーボンブ
ラックは10〜50重量部、撥水性カーボンブラックは
10〜50重量部、粉末状ポリテトラフルオロエチレン
は10〜50重量部で残部は水である。また電極物質中
に担持させる触媒は1〜90重量%の範囲である。
形した後、必要により圧密化し、焼結して完成するが、
電極物質を充填・成形した段階で泥漿から分散のために
使用した分散剤を洗浄・除去した後焼結して完成する。
分散剤としては、通常界面活性剤が使用される。使用す
る界面活性剤としては、ノニオン、アニオン、カチオン
のいずれの界面活性剤でも、単独あるいは混合して使用
できるが、ノニオン界面活性剤がこのましい。また、前
記界面活性剤は電極を製造する際に使用する材料、例え
ばポリテトラフルオロエチレンの懸濁水溶液、中に含ま
れるもの等であっても良い。
電極触媒作用を有する触媒と前記電極物質からの泥漿を
金属多孔体の孔に、乾燥しないように充填する方法であ
るので、泥漿は金属多孔体内に均一に充填されて所要の
厚さのガス拡散電極層を形成する。しかも、簡単な工程
で作業性が良くて量産に適し、大型のガス拡散電極を連
続的に能率良く製造することを可能にする。本発明の骨
子は、 従来のガス拡散電極の電極層構成のように液部に接す
る親液層、気体部に接している撥水性層のように、組成
の異なる電極物質を何層にも積層するという、複雑な工
程を要しない。しかもガス拡散電極として優れた機能を
発揮する。 簡単な工程で量産に適し、大型のガス拡散電極を製造
できる。という極めてすぐれた製造方法ということであ
る。また、本発明においては、前記泥漿をそのまま金属
多孔体に充填させることが重要である。もし、充填前に
泥漿を乾燥させると泥漿内の粉末状ポリテトラフルオロ
エチレンがフィブリル化して金属多孔体に充填させるこ
とができなくなる。
る、ただし本発明は、これらの実施例のみに限定される
ものではない。
の硬質ポリウレタン発泡体の板を塩化ニッケルを用いて
5μmの厚みに無電解メッキしたものを焼成して集電体
とする。 2.電極物質の製造 組成物質 i)触媒:微粉末銀 平均粒径 1μm ii) 親水性カーボンブラック(AB−11;デンカブラ
ック):平均粒径 400Å iii)撥水性カーボンブラック(AB− 7;デンカブラ
ック):平均粒径 500Å iv) ポリテトラフルオロエチレン懸濁重合液(ポリフロ
ンディスパージョン、D−1;ダイキン工業製):平均
粒径 0.3μm 分散剤:Triton X-100
(ディスパージョン、D−1;ダイキン工業製)と親水
性カーボンブラック(AB−11、平均粒径 400
Å、試作品、電気化学工業製)と撥水性カーボンブラッ
ク(AB−7、平均粒径 500Å、試作品、電気化学
工業製)を重量比で20:1:1:1の割合で混合した
ものをTriton X-100 20%を含む水溶液100重量部
中に分散・混合し、ろ過して泥漿を得た。 3.集電体中への電極物質の充填 前記泥漿を、銀発泡体中に径10cmのステンレスロー
ルで均一に押し込めた。乾燥後、アルコールで界面活性
剤のTriton X-100を取り除き、再び乾燥、350℃で1
0分間焼結し、電極を得た。電極を焼結する前にロール
等を用いて高密度化しても良い。以上は反応層のみから
なるガス拡散電極であるが、片面からPTFEと撥水性
カーボンブラックの4:6からなるガス供給層用の泥漿
を圧入して、反応層とガス供給層を持つガス拡散電極と
することもできる。
極の製造方法は、電極触媒作用を有する触媒と前記電極
物質からの泥漿を金属多孔体の孔に、乾燥しないように
充填する方法であるので、泥漿は金属多孔体内に均一に
充填されて所要の厚さの反応層またはガス拡散電極層を
形成する。しかも、製造にホットプレスを使用する必要
がなく、簡単な工程で作業性が良くて量産に適し、大型
のガス拡散電極を連続的に能率良く製造することができ
る。
Claims (1)
- 【請求項1】 電極触媒作用を有する触媒と親水性カー
ボンブラックと撥水性カーボンブラックと水と粉末状ポ
リテトラフルオロエチレンとを分散剤を用いて分散・混
合して泥漿を作製し、次に電気伝導性多孔体にこの泥漿
を乾燥することなく片面あるいは両面から充填し、乾燥
前あるいは乾燥後に該泥漿から前記分散剤を除去し、乾
燥し、焼結することを特徴とするガス拡散電極の製造方
法。
Priority Applications (1)
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JP7216535A JP2805458B2 (ja) | 1995-08-03 | 1995-08-03 | ガス拡散電極の製造方法 |
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JP7216535A JP2805458B2 (ja) | 1995-08-03 | 1995-08-03 | ガス拡散電極の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH0941181A JPH0941181A (ja) | 1997-02-10 |
JP2805458B2 true JP2805458B2 (ja) | 1998-09-30 |
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ID=16689968
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP7216535A Expired - Fee Related JP2805458B2 (ja) | 1995-08-03 | 1995-08-03 | ガス拡散電極の製造方法 |
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1995
- 1995-08-03 JP JP7216535A patent/JP2805458B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH0941181A (ja) | 1997-02-10 |
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