JP2799824B2 - 水素侵食によるキャビティ発生評価方法 - Google Patents

水素侵食によるキャビティ発生評価方法

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JP2799824B2 JP6047951A JP4795194A JP2799824B2 JP 2799824 B2 JP2799824 B2 JP 2799824B2 JP 6047951 A JP6047951 A JP 6047951A JP 4795194 A JP4795194 A JP 4795194A JP 2799824 B2 JP2799824 B2 JP 2799824B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水素侵食によるキャビ
ティ(ミクロ割れ)発生評価方法に関するものであり、
特には多周波同時計測法による水素侵食によるキャビテ
ィの寸法及び分布密度、侵食の程度等を評価することの
できる、周波数をパラメータとして考慮した新規な評価
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】高温高圧水素を取り扱う石油・化学プラ
ント等においては、容器、配管、機器その他の部材が水
素侵食を受けて、それら部材内部にキャビティを生じる
ようになる。そうしたキャビティに代表される経年損傷
を放置すると大きな事故につながり、そのために定期的
に非破壊検査を行うことが重要となっている。水素侵食
を受けると、材料に現れてくる損傷の過程は、突然に機
械的性質の変化が現れるわけでなく、次のような過程を
たどる: 1)潜伏期間:サブミクロンサイズのメタンバブルがフ
ェライト粒界で炭化物の近傍またはその上に核生成し、
成長する。この状態では、機械的性質において、ほとん
ど変化を示さない。 2)フィシャー成長期:バブルが結合して粒界フィシャ
ーが形成される。 3)飽和状態:フィシャーが連結し、マクロ亀裂が発生
する。
【0003】これまで、超音波を使用して、例えば次の
ような非破壊検査が実施されてきた(特公平1−412
19号の記載から引用する)。 (1)超音波減衰法:水素侵食域には微細な割れが存在
する。それ故、水素侵食された部材中に超音波を伝播さ
せれば、上記割れの作用で超音波が散乱してその音圧が
減衰し、それに伴って反射波のエネルギーが減少する。
この方法は、上記音圧の減衰の程度に基づいて水素侵食
の有無を推定するものである。 (2)超音波垂直探傷法:水素侵食域に存在する微細な
割れによる超音波の反射エコーと底面反射エコーの発生
時間差に基づいて、上記水素侵食域の相厚(深さ方向寸
法)を計測する。
【0004】しかるに、上記(1)の方法は、健全な鋼
材でも超音波の減衰があり且つその減衰度が鋼材毎に異
なることから、的確な水素侵食域の評価を行うことがで
きないという欠点をもつ。上記(2)の方法は、通常の
超音波探傷に比して探傷器の感度を極端に大きく設定し
て探傷を行うので、水素侵食以外の他の欠陥、たとえば
材料中の介在物によっても反射が起り、そのため超音波
の反射が水素侵食に基づくものか、上記介在物に基づく
ものか区別できない場合がある。
【0005】そうした点に鑑み、上記特公平1−412
19号の発明自体は、精度よく水素侵食の程度を評価し
うる方法として、縦波と横波の概念を導入して、鋼材の
厚み方向に超音波を伝播させ、該超音波の縦波の伝播時
間と横波の伝播時間を検出してそれらの比をとり、この
比の値に基づいて上記鋼材の厚さに対する水素侵食によ
るミクロ割れ発生域の割合を推定することを特徴とする
鋼材の水素侵食によるミクロ割れ発生域評価方法を提唱
している。即ち、被検体(例えば炭素鋼材)の厚さ方向
に超音波の縦波と横波とを伝搬させた場合における縦波
の伝播速度VLと横波の伝播速度VS の比VL /VS
被検体の厚さTに対する水素侵食域の深さTA の割合T
A /Tとの間に特有の線型関係があることに着目して、
送受信機より送信パルスが探触子に与えられた時点から
縦波及び横波の底面エコーが送受信機に受信されるまで
の縦波往復伝播時間tL 及び横波往復伝播時間tS を計
測し、VL /VS =tL /tS であることから、縦波の
伝播時間と横波の伝播時間を検出してそれらの比をと
り、この比の値に基づいて上記鋼材の厚さに対する水素
侵食によるミクロ割れ発生域の割合を推定するものであ
る。
【0006】更に、この技術と関連して、計測された縦
波及び横波の伝播時間内に接触媒質等に起因した固定時
間遅れ分を排除するために、特開昭62−82347号
は、縦波及び横波について第1(B1)及び第2(B
2)底面反射波(エコー)を検出し、第1底面反射波の
検出時点から第2底面反射波の検出時点に至る時間を縦
波及び横波の伝播時間として計測することを提唱してい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来からの方法は、水素侵食域を構成するキャビテ
ィーの全体的な存在の程度についての大まかな情報を与
えはするが、最大限の探傷感度で行っても、材料の劣化
がかなり進んだ状態、例えば材料の靱性が初期値の約5
0%程度になった状態からである。個々のキャビティー
の寸法及び分布密度についてまでの情報を提供しない。
昨今の設備の大型化と運転環境の過酷化に伴い、装置材
料に対する安全保障への要求は益々高まっており、今後
の各種設備の水素侵食による経年損傷を非破壊的に一層
的確に評価するためには、従来より一層定量的なそして
詳しい、侵食状態に関しての情報が早期の段階から必要
とされる。本発明の課題は、水素侵食に関する、従来よ
り詳しいそして定量的な情報を提供することのできる新
規な超音波非破壊評価方法を確立することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】従来の超音波探傷法で
は、使用する超音波の周波数は或る特定の周波数を中心
としたバンド幅の狭い(ナローバンド)探触子を用いて
いた。ナローバンド探触子は例えば、5MHzに出力の
ピークを持ち、出力の幅が±0.5MHzの範囲に入る
ようにされているものである。本発明者は、周波数をパ
ラメータとして導入することにより従来より詳細な水素
侵食情報を早期の段階で得られるのではないかと考え、
多数の周波数を同時に用いて水素侵食情報を得るべく研
究を重ねた結果、多周波同時計測法が水素侵食によるキ
ャビティ発生評価方法として極めて有効であることを確
認した。即ち、ブロードバンド探触子を用いてもしくは
シングルバンド探触子の共振周波数を用いて多周波同時
計測を行うことにより、パワースペクトラム手法を用い
て波動方程式をキャビテーションの散乱に対して解くこ
とにより誘導されたキャビティの数並びにキャビティの
径に関しての関係式を解析することによりキャビティの
数とキャビティの径を求めることができ、更にはピーク
周波数とシャルピー試験結果の関係といった多くの情報
を得ることができることを斯界で始めて確認した。
【0009】こうした知見に基づいて、本発明は、 (多数の周波数を用いての同時計測により周波数を
パラメータとするキャビティ情報を得る、超音波を使用
する、水素侵食によるキャビティ発生評価方法におい
て、反射波及びB反射波の波形を多周波同時計測
し、連続的にA/D変換してメモリに記憶し、この波形
の先頭から一定長のデータをとり出し、窓関数を乗じて
FFTを行い、次にΔtだけずらした点から同じ長さの
データをとり出し、同様に窓関数を乗じてFFTを次々
と行うことにより得られた結果をパワースペクトラムに
変換し、特定周波数の経時変化から該特定周波数のB
反射波及びB反射波の存在する時刻での2つのピーク
値から周波数対音速並びに周波数対減衰量の関係を求め
ることを特徴とする水素侵食によるキャビティ発生評価
方法、 ()波動方程式をキャビテーションの散乱に対して解
くことにより誘導されたキャビティの数並びにキャビテ
ィの径に関しての関係式に基づいてキャビティの数とキ
ャビティの径とを求めることを特徴とする()項の水
素侵食によるキャビティ発生評価方法、及び (多数の周波数を用いての同時計測により周波数を
パラメータとするキャビティ情報を得る、超音波を使用
する、水素侵食によるキャビティ発生評価方法におい
て、対象とする材料についてB反射波のピーク値が測
定周波数の中で最も高くなるピーク周波数とシャルピー
試験結果との関係を求め、ピーク周波数を測定して水素
侵食状態を決定することを特徴とする水素侵食によるキ
ャビティ発生評価方法を提供する。
【0010】
【作用】物質中を伝播してきた音波は、その物質に関す
る情報媒体として捕らえることができる。トランスジュ
ーサを介して物質に導入されたパルスは、物質中を伝播
する間に、その物質を構成する素因子(結晶粒、不純物
原子、析出物、キャヤビティー、転位等の格子欠陥)と
の相互作用によってコンタミネーション(contaminatio
n)を受ける。コンタミネーションの程度、モードは各素
因子に固有のものであり、このコンタミネーションを解
析することによって物質を評価することができる。多周
波同時測定による超音波探傷法は、ブロードバンド探触
子を用いてもしくはシングルバンド探触子の共振周波数
を用いて周波数をパラメータとするキャビティ情報を得
るものである。従来から用いられたナローバンド探触子
は例えば、5MHzに出力のピークを持ち、出力の幅が
±0.5MHzの範囲に入るようにされているのに対し
て、ブロードバンド探触子は例えば5MHzから40M
Hzの範囲で出力がフラットになるようになされたもの
である。ブロードバンド探触子は一度の測定で多くの周
波数での音速や減衰量等を測定することができる。別様
には、シングルバンド探触子の共振周波数を用いること
ができる。例えば、5MHzを用いても、10、15、
20、25等の整数倍の共振周波数を得ることができ
る。しかし、ブロードバンド探触子を用いることが好ま
しい。ブロードバンド探触子を用いると、窓関数で任意
の周波数の値を得ることができる。周波数による音速や
減衰量の変化から求まる情報(一例としてキャビティの
数と直径)を一回の測定で得られ、中心周波数の異なる
ナローバンド探触子を用いて複数回測定する必要がなく
なる。周波数ドメインと称される解析項目(一例として
B1(第1反射波)のピーク周波数)を一回の測定で得
られる。この項目は鋼材の厚さに無関係であり、実機で
の測定に有効な解析項目である。超音波スペクトロスコ
ピーから得られる周波数に対する超音波の強度分布は、
度数分布を表す統計量とみなすことができる。
【0011】J. Phys. D: Appl. Phys. 14(1981)413-20
頁並びにWAVE MOTION 7(1985)95-104C頁に記載されるよ
うに、C.M.Sayersによれば、水素侵食により生じたキャ
ビティの評価、特にその径と数(分布密度)の評価に応
用しうる多重散乱理論は、次の波動方程式の複素解φか
ら得られる。
【0012】
【数1】
【0013】(1) 式の Rayleigh 領域(ka<1,a:
キャビティの径(m) )でのキャビテーションの散乱に対
するSayersの解は次の通りである。
【0014】
【数2】
【0015】ここで、K/k=VL /VT となり、縦波
と横波の音速の比をとることにより求まり、定数A、
B、Cは得られる。因みに、その値は次の通りである。 VL =5900 m/sec VT =3230 m/sec K/k=(5900/3230)=1.8266 A=−1.2708 B=−1.8399 C=3.4577
【0016】ここで、β=k+iαであるから、(β/
k)2 =1−(α/k)2 +2(α/k)iとなり、こ
れより、(2)式の虚数部と対応させると、2(α/
k)=(4/3) πa3o Ck33 となり、従って、α
は次の通り表される。
【0017】
【数3】
【0018】また、キャビティ濃度が低い場合は次の式
が成り立つ。(Sayers)
【0019】
【数4】
【0020】先に計算したA=−1.2708、B=−
1.8399及びC=3.4577の数値をそれぞれ数
式3及び数式4に代入すると、次の関係が得られる。即
ち、吸収係数α、縦波の波数k、キャビティがない場合
の縦波の音速VL 及びキャビティがある場合の縦波の音
速VL ’、キャビティの数nO 並びにキャビティの径a
の間での次の数式5及び6により示される関係式(1)
及び(2)が誘導される。
【0021】
【数5】
【0022】
【数6】
【0023】そこで、α、k(=ω/VL )、(VL
/VL )は各周波数毎に測定値が得られるので、縦軸に
αそして横軸に7.2418k4 をプロットして、その
傾きからnO6 が得られ、他方縦軸に1−(VL ’/
L )そして横軸にk2 をプロットして、その切片2.
6616nO3 からnO3 が得られ、こうしてキャ
ビティの数nO とキャビティの径aとを求めることがで
きる。
【0024】各周波数における吸収係数α(dB/m)
は例えば次のようにして求めることができる。パルサレ
シーバ及びウエーブメモリを使用してB1、B2反射波
を多周波同時計測し、連続的にA/D変換し、メモリに
記憶する。この波形の先頭から一定長のデータをとり出
し、窓関数を乗じてFFT(ファースト・フーリエ変
換)を行う。次にΔtだけずらした点から同じ長さのデ
ータをとり出し、同様に窓関数を乗じてFFTを行う。
このようにしてΔtだけずらしてFFTを行い、得られ
た結果をパワースペクトラムに変換する。こうしたパワ
ースペクトラムの作成例を図4に示す。こうして得られ
たパワースペクトラムの或る周波数f1 に着目してΔt
毎の変化をプロットすると図5に示すようにその特定周
波数f1 の経時変化が得られる。このグラフは通常B1
反射波とB2反射波の存在する時刻でピーク値を持つの
で、2つのピーク値間の時間差を求めればf1 の成分の
縦波の音速VL 、VL ’を求めることができそしてそれ
らの振幅比を求めれば吸収係数αを求めることができ
る。
【0025】こうして、水素侵食により生じたキャビテ
ィーの評価には、波動方程式φ=exp[i(βx+ω
t)]を Rayleigh 領域でのキャビテーションの散乱に
対してSayersの解に基づいて誘導された、吸収係数α、
縦波の波数k、キャビティがない場合の縦波の音速VL
及びキャビティがある場合の縦波の音速VL ’、キャビ
ティの数nO 並びにキャビティの径aの間での関係式
(1)α=7.2418nOa6k4と、関係式(2)1−(VL'/VL)
=2.6616noa3+3.8535nOa5k2 とに基づいて、各周波数毎
に測定した吸収係数α、縦波の波数k、キャビティがあ
る場合の縦波の音速VL ’/キャビティがない場合の縦
波の音速VL を得て、縦軸にαそして横軸に7.241
8k4 をプロットして、その傾きからnO6 を、他方
縦軸に1−(VL ’/VL )そして横軸にk2 をプロッ
トして、その切片2.6616nO3 からnO3
得、それによりキャビティの数nO とキャビティの径a
とを求めることができる。
【0026】更に、例えば、周波数ドメインと称される
解析項目を一回の測定で得られる。この項目は鋼材の厚
さに無関係であり、実機での測定に有効な解析項目であ
る。その例として、シャルピーVノッチ試験の上部棚段
エネルギーをジュール(J)とB1(第1反射波)のピ
ーク値が測定周波数の中で最も高くなる周波数との関係
に基づいて、このようなグラフを対象とする鋼材につい
て一旦作製しておくことでその鋼材を用いた反応容器等
の損傷状態をピーク周波数を測定するという非破壊探傷
法で測定することができる。
【0027】
【実施例】
(実施例1:キャビティの数と径)0.5Mo鋼につい
て水素侵食を施されていないサンプル、100時間の水
素侵食を施したサンプル及び500時間の水素侵食を施
したサンプルについて音速VL と各周波数と吸収係数α
の周波数依存性を調査した。図1(a)及び(b)はこ
うして得られた結果を示す。
【0028】図1(a)及び(b)を基礎として、水素
侵食時間とキャビティ直径及び数の関係を求めた。その
結果を図2のグラフに示す。
【0029】(実施例2:損傷状態のピーク周波数によ
る測定)図3のグラフでは、横軸にシャルピーVノッチ
試験の上部棚段エネルギーをジュール(J)でとりそし
て縦軸にB1(第1反射波)のピーク値が測定周波数の
中で最も高くなる周波数をとっている。対象の鋼材とし
て水素への曝露時間が500Hrまでの5種類につい
て、各試験片の2500箇所でのピーク周波数の平均値
とその試験片のシャルピーVノッチ試験した結果とをプ
ロットしたものである。このようなグラフを対象とする
鋼材について一旦作製しておくことでその鋼材を用いた
反応容器等の損傷状態をピーク周波数を測定するという
非破壊探傷法で測定することができる。
【0030】
【発明の効果】水素侵食域を構成するキャビティーの全
体的な存在の程度についての従来からの大まかな情報と
は異なり、一層詳細なキャビティーの情報を提供する。
多周波同時計測を行うことにより、パワースペクトラム
手法を用いて波動方程式をキャビテーションの散乱に対
して解くことにより誘導されたキャビティの数並びにキ
ャビティの径に関しての関係式を解析することによりキ
ャビティの数とキャビティの径を求めることができまた
ピーク周波数とシャルピー試験結果の関係といった多く
の情報を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】0.5Mo鋼の水素侵食を施されていないサン
プル、100時間の水素侵食を施したサンプル及び50
0時間の水素侵食を施したサンプルについて(a)は音
速VL の周波数依存性を示すグラフでありそして(b)
は吸収係数αの周波数依存性を示すグラフである。
【図2】水素侵食時間とキャビティ直径及び数の関係を
表すグラフである。
【図3】横軸にシャルピーVノッチ試験の上部棚段エネ
ルギーをジュール(J)でとりそして縦軸にB1(第1
反射波)のピーク値が測定周波数の中で最も高くなるピ
ーク周波数とった場合の両者の関係を示すグラフであ
る。
【図4】パワースペクトラムの作成例を示す説明図であ
る。
【図5】パワースペクトラムのある周波数のΔt毎の変
化をプロットすることによりその経時変化を得る説明図
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清水 勇芳 神奈川県川崎市高津区坂戸3丁目2番1 号株式会社エヌエフ回路設計ブロック内 (72)発明者 今中 拓一 大阪府大阪市阿倍野区天王寺町北3丁目 18番22−1301号 (56)参考文献 特開 平2−105055(JP,A) 特開 昭62−82347(JP,A) 特公 平1−41219(JP,B2) 材料とプロセス Vol.6 No. 6 P.1671 1993 「水素浸食初期段 階の超音波による検出」 野村徹、今中 拓一 安全工学シンポジウム講演予稿集 13 TH P.127−128 1983 「超音波に よる水素侵食の検知」 鉄と鋼 VOL.69 NO.5 83− S586 1983 「1/2Mo鋼の水素侵 食による劣化」 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01N 29/00 - 29/28

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数の周波数を用いての同時計測により
    周波数をパラメータとするキャビティ情報を得る、超音
    波を使用する、水素侵食によるキャビティ発生評価方法
    において、反射波及びB反射波の波形を多周波同
    時計測し、連続的にA/D変換してメモリに記憶し、こ
    の波形の先頭から一定長のデータをとり出し、窓関数を
    乗じてFFTを行い、次にΔtだけずらした点から同じ
    長さのデータをとり出し、同様に窓関数を乗じてFFT
    を次々と行うことにより得られた結果をパワースペクト
    ラムに変換し、特定周波数の経時変化から該特定周波数
    のB反射波及びB反射波の存在する時刻での2つの
    ピーク値から周波数対音速並びに周波数対減衰量の関係
    を求めることを特徴とする水素侵食によるキャビティ発
    生評価方法。
  2. 【請求項2】 波動方程式をキャビテーションの散乱に
    対して解くことにより誘導されたキャビティの数並びに
    キャビティの径に関しての関係式に基づいてキャビティ
    の数とキャビティの径とを求めることを特徴とする請求
    の水素侵食によるキャビティ発生評価方法。
  3. 【請求項3】 多数の周波数を用いての同時計測により
    周波数をパラメータとするキャビティ情報を得る、超音
    波を使用する、水素侵食によるキャビティ発生評価方法
    において、対象とする材料についてB反射波のピーク
    値が測定周波数の中で最も高くなるピーク周波数とシャ
    ルピー試験結果との関係を求め、ピーク周波数を測定し
    て水素侵食状態を決定することを特徴とする水素侵食に
    よるキャビティ発生評価方法。
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安全工学シンポジウム講演予稿集 13TH P.127−128 1983 「超音波による水素侵食の検知」
材料とプロセス Vol.6 No.6 P.1671 1993 「水素浸食初期段階の超音波による検出」 野村徹、今中拓一
鉄と鋼 VOL.69 NO.5 83−S586 1983 「1/2Mo鋼の水素侵食による劣化」

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