JP2794290B2 - 塗装乾燥装置 - Google Patents
塗装乾燥装置Info
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- drying
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は金属ストリップの連続塗装ラインの塗装乾燥
装置に関し、殊に塗装の焼付乾燥のための加熱手段とし
て誘導加熱コイルを使用した塗装乾燥装置に関する。
装置に関し、殊に塗装の焼付乾燥のための加熱手段とし
て誘導加熱コイルを使用した塗装乾燥装置に関する。
[従来の技術] 金属ストリップの塗装乾燥用に加熱手段として誘導加
熱コイルを用いた乾燥装置が開発されている。これは、
誘導加熱の次のような有利性を採用したものである。
熱コイルを用いた乾燥装置が開発されている。これは、
誘導加熱の次のような有利性を採用したものである。
即ち、誘導加熱は、熱風吹付方式に比較して伝熱速度
が早いために装置が小型化するとともに、操作条件の変
化に対して応答速度が早いなどの有利性がある。また、
熱の伝達方向は熱風吹付方式では塗装表面から内部へ向
かっているために表層の固定化が先に進み、後から内部
の溶剤が表面に出てくる乾燥機構であるのに対して、誘
導加熱方式では先ず塗装基材の金属表面が直接加熱され
るため、塗装層は金属表面に近い内部から表面に向かう
乾燥機構となるので、塗装の定着性が良く、曲げ、絞り
などの加工性の良好な製品が得られる。
が早いために装置が小型化するとともに、操作条件の変
化に対して応答速度が早いなどの有利性がある。また、
熱の伝達方向は熱風吹付方式では塗装表面から内部へ向
かっているために表層の固定化が先に進み、後から内部
の溶剤が表面に出てくる乾燥機構であるのに対して、誘
導加熱方式では先ず塗装基材の金属表面が直接加熱され
るため、塗装層は金属表面に近い内部から表面に向かう
乾燥機構となるので、塗装の定着性が良く、曲げ、絞り
などの加工性の良好な製品が得られる。
この装置は第4図に示すように、前工程で金属ストリ
ップ50の片面又は両面にコーター51によって塗料(合成
樹脂、顔料、溶剤により形成される有機系塗料が一般的
に使用され、溶剤は重量比で通常40〜60%を占める)を
塗布された塗装ストリップ50を乾燥炉52へ連続的に導
き、誘導電流(誘導加熱コイル53)で塗装ストリップ50
を加熱することによって塗料中の溶剤を蒸発させて乾燥
及び焼付を行う。蒸発した溶剤ベーパーは主として前記
乾燥炉52のストリップ導入部の開口から吸引されて流入
する大気に同伴されて乾燥炉52の上部から排出される
が、内部に冷却水を通じた溶剤ベーパーの液化コイル54
を設けたフード55に流入して、溶剤の一部または相当部
分を凝縮液化して回収するようになっている。前記フー
ド55から排出される空気と凝縮されない残部の溶剤との
混合ガスは排風機56により排気管57を通ってガス焼却炉
58で燃焼脱臭処理することによって公害の発散を防止す
るようになっている。尚、図において59は回収溶剤タン
ク、60は電源制御ユニット、及び61、62は冷却水の流入
口、流出口である。
ップ50の片面又は両面にコーター51によって塗料(合成
樹脂、顔料、溶剤により形成される有機系塗料が一般的
に使用され、溶剤は重量比で通常40〜60%を占める)を
塗布された塗装ストリップ50を乾燥炉52へ連続的に導
き、誘導電流(誘導加熱コイル53)で塗装ストリップ50
を加熱することによって塗料中の溶剤を蒸発させて乾燥
及び焼付を行う。蒸発した溶剤ベーパーは主として前記
乾燥炉52のストリップ導入部の開口から吸引されて流入
する大気に同伴されて乾燥炉52の上部から排出される
が、内部に冷却水を通じた溶剤ベーパーの液化コイル54
を設けたフード55に流入して、溶剤の一部または相当部
分を凝縮液化して回収するようになっている。前記フー
ド55から排出される空気と凝縮されない残部の溶剤との
混合ガスは排風機56により排気管57を通ってガス焼却炉
58で燃焼脱臭処理することによって公害の発散を防止す
るようになっている。尚、図において59は回収溶剤タン
ク、60は電源制御ユニット、及び61、62は冷却水の流入
口、流出口である。
[発明が解決しようとする課題] 誘導加熱装置においては、誘導加熱コイルが通電され
ることによって金属ストリップを加熱するが、コイル自
体も発熱するので、その内部に冷却水を通しながら加熱
を行っている。しかしながら、塗料中から蒸発した溶剤
蒸気が、この冷却されたコイル表面で露点以下となり、
誘導コイル表面や、そのケーシング部で凝縮し、結露
し、これがストリップ塗装面に滴下付着して製品品質を
損なう問題がある。
ることによって金属ストリップを加熱するが、コイル自
体も発熱するので、その内部に冷却水を通しながら加熱
を行っている。しかしながら、塗料中から蒸発した溶剤
蒸気が、この冷却されたコイル表面で露点以下となり、
誘導コイル表面や、そのケーシング部で凝縮し、結露
し、これがストリップ塗装面に滴下付着して製品品質を
損なう問題がある。
また、塗装コーティングから蒸発する溶剤は極めて可
燃性が高く、空気と混合したとき、爆発混合物を形成
し、潜在的に火災、爆発の危険性をもっている。しか
し、この危険を避けるために排ガスの溶剤濃度を爆発限
界の下限にする目的で大量の空気を供給することは排ガ
スの焼却炉などの排ガス処理装置の設備建設費、運転費
の膨張によって誘導加熱方式を採用する意義の一つを失
うという問題がある。
燃性が高く、空気と混合したとき、爆発混合物を形成
し、潜在的に火災、爆発の危険性をもっている。しか
し、この危険を避けるために排ガスの溶剤濃度を爆発限
界の下限にする目的で大量の空気を供給することは排ガ
スの焼却炉などの排ガス処理装置の設備建設費、運転費
の膨張によって誘導加熱方式を採用する意義の一つを失
うという問題がある。
さらには誘導加熱方式は、その熱源として電気エネル
ギーを使用するため液体または気体燃料を使用する熱風
吹込方式にくらべて単位熱量当りの価格が高価であるた
め、熱効率は高いが、そのエネルギー価格差を補いきれ
ないという問題も有している。
ギーを使用するため液体または気体燃料を使用する熱風
吹込方式にくらべて単位熱量当りの価格が高価であるた
め、熱効率は高いが、そのエネルギー価格差を補いきれ
ないという問題も有している。
本発明は上記した事情に鑑みてなされたものであり、
その目的は塗料中の蒸発した有機溶剤の乾燥炉内での結
露を防止すると共に、火災、爆発のない安全運転が可能
で、かつ、設備コストおよび運転コストの低減化が可能
な誘導加熱方式の塗装乾燥装置を提供するにある。
その目的は塗料中の蒸発した有機溶剤の乾燥炉内での結
露を防止すると共に、火災、爆発のない安全運転が可能
で、かつ、設備コストおよび運転コストの低減化が可能
な誘導加熱方式の塗装乾燥装置を提供するにある。
[課題を解決するための手段] 本発明は、上記目的を達成するため、塗料を塗布され
た金属ストリップ(5)を入口側から出口側へ走行さ
せ、誘導加熱コイルにより金属ストリップを加熱して塗
料を焼付け乾燥する塗装乾燥装置において、 誘導加熱コイル(6)及びこのコイルを冷媒により冷
却する冷却手段を内部に備えた塗装乾燥炉(1)と、 この乾燥炉内に不活性ガスを供給するガス供給手段
(10)と、 乾燥炉内の金属ストリップ表面の塗料から蒸発する塗
料溶剤ベーパーと不活性ガスとの混合ガス中の塗料溶剤
を冷却して回収する溶剤回収手段(2,22)と、 予熱手段(3,21)と、 前記乾燥炉、溶剤回収手段,予熱手段を順次ループ状
に連結して循環ループ(4)を形成する管路と、 この管路内の適宜位置に設けた循環ファン(14)と、 前記ガス供給手段と前記管路との間に設けたバルブ
(11)と、 前記乾燥炉の金属ストリップの入口側開口部及び出口
側開口部に不活性ガスを供給するエアシール機構(13)
とを具備し、 エアシール機構により乾燥路内を正圧に保って外部と
の間をシールした状態で、高溶剤濃度の前記混合ガスを
循環ファンにより循環ループ内に強制循環させながら、 溶剤回収手段において冷却して混合ガス中の塗料溶剤
ベーパーを凝縮して液体溶剤として回収し、 予熱手段において、溶剤回収手段を経た残余の塗料溶
剤ベーパーと不活性ガスとの混合ガスを、塗装乾燥炉出
口ガスが塗料溶剤の露点以上の温度になるように加熱し
て結露を防止し、塗装乾燥炉に送るとともに、 乾燥炉内の酸素濃度に応じてバルブを制御してガス供
給手段から循環ループへの不活性ガス供給量を加減する
ことを特徴としている。
た金属ストリップ(5)を入口側から出口側へ走行さ
せ、誘導加熱コイルにより金属ストリップを加熱して塗
料を焼付け乾燥する塗装乾燥装置において、 誘導加熱コイル(6)及びこのコイルを冷媒により冷
却する冷却手段を内部に備えた塗装乾燥炉(1)と、 この乾燥炉内に不活性ガスを供給するガス供給手段
(10)と、 乾燥炉内の金属ストリップ表面の塗料から蒸発する塗
料溶剤ベーパーと不活性ガスとの混合ガス中の塗料溶剤
を冷却して回収する溶剤回収手段(2,22)と、 予熱手段(3,21)と、 前記乾燥炉、溶剤回収手段,予熱手段を順次ループ状
に連結して循環ループ(4)を形成する管路と、 この管路内の適宜位置に設けた循環ファン(14)と、 前記ガス供給手段と前記管路との間に設けたバルブ
(11)と、 前記乾燥炉の金属ストリップの入口側開口部及び出口
側開口部に不活性ガスを供給するエアシール機構(13)
とを具備し、 エアシール機構により乾燥路内を正圧に保って外部と
の間をシールした状態で、高溶剤濃度の前記混合ガスを
循環ファンにより循環ループ内に強制循環させながら、 溶剤回収手段において冷却して混合ガス中の塗料溶剤
ベーパーを凝縮して液体溶剤として回収し、 予熱手段において、溶剤回収手段を経た残余の塗料溶
剤ベーパーと不活性ガスとの混合ガスを、塗装乾燥炉出
口ガスが塗料溶剤の露点以上の温度になるように加熱し
て結露を防止し、塗装乾燥炉に送るとともに、 乾燥炉内の酸素濃度に応じてバルブを制御してガス供
給手段から循環ループへの不活性ガス供給量を加減する
ことを特徴としている。
また、この塗装乾燥装置において、予熱手段の熱媒が
塗装乾燥炉から排出され、溶剤回収手段へ送られる前の
塗料溶剤ベーパーと不活性ガスとの混合ガスであり、予
熱手段が混合ガスの冷却・高沸点塗料溶剤ベーパー回収
手段でもあるようにし、あるいは、また、誘導加熱コイ
ルを冷却する冷却手段の冷媒が水よりも沸点の高い冷媒
であるようにする。
塗装乾燥炉から排出され、溶剤回収手段へ送られる前の
塗料溶剤ベーパーと不活性ガスとの混合ガスであり、予
熱手段が混合ガスの冷却・高沸点塗料溶剤ベーパー回収
手段でもあるようにし、あるいは、また、誘導加熱コイ
ルを冷却する冷却手段の冷媒が水よりも沸点の高い冷媒
であるようにする。
[作 用] 本発明は上記した構成になっているので、塗料の焼付
乾燥の過程で蒸発した塗料溶剤ベーパーは、循環ループ
内を循環するキャリアガスとしての不活性ガスと混合さ
れて炉内から循環ループの管路へ排出される。この不活
性ガスは蒸発した塗料溶剤ベーパーが乾燥炉内で凝縮し
ない蒸気圧/温度に保つに必要な量及び温度で乾燥炉内
へ供給される。
乾燥の過程で蒸発した塗料溶剤ベーパーは、循環ループ
内を循環するキャリアガスとしての不活性ガスと混合さ
れて炉内から循環ループの管路へ排出される。この不活
性ガスは蒸発した塗料溶剤ベーパーが乾燥炉内で凝縮し
ない蒸気圧/温度に保つに必要な量及び温度で乾燥炉内
へ供給される。
乾燥炉内は、その金属ストリップの入口側開口部及び
出口側開口部に不活性ガスを供給するエアシール機構に
より外部から完全にシールされるから、外部から空気が
混入して不活性ガスの濃度、温度を下げたり、酸素濃度
を上げたりすることがないから、不活性ガスを多量に供
給する必要がなく、従って、その加熱に要する熱エネル
ギーも少なくて済む、また、溶剤ベーパーが外部に漏れ
出して外気を汚染するのを防ぐ。
出口側開口部に不活性ガスを供給するエアシール機構に
より外部から完全にシールされるから、外部から空気が
混入して不活性ガスの濃度、温度を下げたり、酸素濃度
を上げたりすることがないから、不活性ガスを多量に供
給する必要がなく、従って、その加熱に要する熱エネル
ギーも少なくて済む、また、溶剤ベーパーが外部に漏れ
出して外気を汚染するのを防ぐ。
乾燥炉から不活性ガスと共に排出される塗料溶剤ベー
パーは、循環ファンにより強制循環されて、溶剤回収手
段で冷却されて凝縮し、液体溶剤として効率よく回収さ
れる。
パーは、循環ファンにより強制循環されて、溶剤回収手
段で冷却されて凝縮し、液体溶剤として効率よく回収さ
れる。
さらに、乾燥炉、循環ループ内等は不活性ガスで充た
されて酸素濃度を火災、爆発の危険性のない一定値以下
に抑制されると共に、焼付乾燥過程における塗料顔料の
酸化も防止される。
されて酸素濃度を火災、爆発の危険性のない一定値以下
に抑制されると共に、焼付乾燥過程における塗料顔料の
酸化も防止される。
予熱手段の熱媒として塗装乾燥炉から排出される塗料
溶剤ベーパーと不活性ガスとの混合ガスを用いれば、熱
エネルギーの有効活用と冷却される側の混合ガスからの
高沸点溶剤成分の分離回収ができる。
溶剤ベーパーと不活性ガスとの混合ガスを用いれば、熱
エネルギーの有効活用と冷却される側の混合ガスからの
高沸点溶剤成分の分離回収ができる。
誘導加熱コイルを冷却する冷媒として水よりも沸点の
高い熱媒油等の冷媒を用いれば、100℃を越える露点を
持つ混合ガスにおいても誘導加熱コイルを乾燥炉内の溶
剤ベーパーの露点以上の温度に保ってコイル表面への溶
剤ベーパーの凝縮が防止される。
高い熱媒油等の冷媒を用いれば、100℃を越える露点を
持つ混合ガスにおいても誘導加熱コイルを乾燥炉内の溶
剤ベーパーの露点以上の温度に保ってコイル表面への溶
剤ベーパーの凝縮が防止される。
[実施例] 以下、本発明を図示した実施例に基づいて具体的に説
明する。
明する。
第1図は本発明の第1実施例を示す。本実施例の塗装
乾燥装置は、塗装乾燥炉1、コンデンサー(溶剤回収手
段)2、ガス予熱器(予熱手段)3、及びこれらを配管
で連結して循環ループ4を形成する管路とから大略構成
される。
乾燥装置は、塗装乾燥炉1、コンデンサー(溶剤回収手
段)2、ガス予熱器(予熱手段)3、及びこれらを配管
で連結して循環ループ4を形成する管路とから大略構成
される。
そして、前工程で塗装された金属ストリップ5は連続
的に乾燥炉1内に導入されて焼付、乾燥が行われるよう
になっている。
的に乾燥炉1内に導入されて焼付、乾燥が行われるよう
になっている。
乾燥炉1は処理するストリップ5の巾より大きい巾を
もつ矩形断面の銅製誘導加熱コイル6を備えており、こ
のコイル6は処理する溶剤の種類と、操作温度を考慮し
て選定された耐溶剤性、耐熱性の合成樹脂などでコイル
がすべて埋まるように鋳込まれている。従って、何らか
の原因による火花発生を防止するようになっている。上
記の合成樹脂としては、多くの溶剤に対して、耐性がよ
く、耐熱性にも比較的秀れているベークライト(商品
名)などが用いられるが、条件によっては他の合成樹脂
を用いるか、又は別の合成樹脂のライニングを施しても
よい。誘導加熱コイル6は、電源盤7で、商用周波数電
流8を3000〜50,000HZ程度の高周波電流に変換し、整合
盤9で負荷にマッチした電圧電流をコイル6に供給して
金属ストリップ5を誘導加熱するようになっている。
もつ矩形断面の銅製誘導加熱コイル6を備えており、こ
のコイル6は処理する溶剤の種類と、操作温度を考慮し
て選定された耐溶剤性、耐熱性の合成樹脂などでコイル
がすべて埋まるように鋳込まれている。従って、何らか
の原因による火花発生を防止するようになっている。上
記の合成樹脂としては、多くの溶剤に対して、耐性がよ
く、耐熱性にも比較的秀れているベークライト(商品
名)などが用いられるが、条件によっては他の合成樹脂
を用いるか、又は別の合成樹脂のライニングを施しても
よい。誘導加熱コイル6は、電源盤7で、商用周波数電
流8を3000〜50,000HZ程度の高周波電流に変換し、整合
盤9で負荷にマッチした電圧電流をコイル6に供給して
金属ストリップ5を誘導加熱するようになっている。
また、不活性ガスはガス供給手段10からバルブ11を介
して循環ループ4を構成する管路内へ供給されるように
なっている。
して循環ループ4を構成する管路内へ供給されるように
なっている。
乾燥炉1は、アルミニウム又は耐熱性の合成樹脂等の
非磁性材料で形成された密閉用のハウジング12で、コイ
ル6を含む全体が覆われている。
非磁性材料で形成された密閉用のハウジング12で、コイ
ル6を含む全体が覆われている。
循環ループ4は、乾燥炉1の不活性ガス導入口1aと乾
燥炉1内の不活性ガス塗料溶剤ベーパーとの混合ガスの
排出口1bとに配管が連続されることによって乾燥炉1を
一要素とする循環ループとなっている。
燥炉1内の不活性ガス塗料溶剤ベーパーとの混合ガスの
排出口1bとに配管が連続されることによって乾燥炉1を
一要素とする循環ループとなっている。
乾燥炉1のストリップ5の入口側開口部及び出口側開
口部にはそこに不活性ガスを常時供給するエアシール機
構13が設けられ、乾燥炉1内を外気に対して正圧に維持
して外気の流入を防いでいる。
口部にはそこに不活性ガスを常時供給するエアシール機
構13が設けられ、乾燥炉1内を外気に対して正圧に維持
して外気の流入を防いでいる。
14は、循環ループ4中適宜位置に配置されて、この循
環ループ4内の不活性ガスと高濃度の塗料溶剤ベーパー
との混合ガスを強制循環させる循環ファン、15はコンデ
ンサー2の冷媒、16はガス予熱器3の熱媒、17はエアシ
ール機構13用不活性ガス、18は大気解放用バルブであ
る。
環ループ4内の不活性ガスと高濃度の塗料溶剤ベーパー
との混合ガスを強制循環させる循環ファン、15はコンデ
ンサー2の冷媒、16はガス予熱器3の熱媒、17はエアシ
ール機構13用不活性ガス、18は大気解放用バルブであ
る。
次に本実施例の作動を説明する。
先ず、循環ファン14を起動すると同時にバルブ11を開
放してガス供給手段10から窒素ガスなどの不活性ガスを
循環ループ4を構成する管路に供給して、循環ループ4
内の空間を不活性ガスで置換する。この場合、完全な置
換を必要とせず、循環ガス中の酸素濃度が5%以下、好
ましくは2%以下になればよい。前記酸素濃度が所定値
以下に達した時点で乾燥炉1のストリップ入口及び出口
のエアシール機構13から微量の不活性ガス17を供給し
て、開口部のエアシールを行いつつ、ガス供給手段10か
らの不活性ガスの供給を停止するか、あるいは供給量を
絞る。運転中は、常に乾燥炉1を含む不活性ガス循環ル
ープ内は酸素濃度5%以下、好ましくは2%以下に保た
れるように制御する。
放してガス供給手段10から窒素ガスなどの不活性ガスを
循環ループ4を構成する管路に供給して、循環ループ4
内の空間を不活性ガスで置換する。この場合、完全な置
換を必要とせず、循環ガス中の酸素濃度が5%以下、好
ましくは2%以下になればよい。前記酸素濃度が所定値
以下に達した時点で乾燥炉1のストリップ入口及び出口
のエアシール機構13から微量の不活性ガス17を供給し
て、開口部のエアシールを行いつつ、ガス供給手段10か
らの不活性ガスの供給を停止するか、あるいは供給量を
絞る。運転中は、常に乾燥炉1を含む不活性ガス循環ル
ープ内は酸素濃度5%以下、好ましくは2%以下に保た
れるように制御する。
このように酸素の濃度を制御することによって、塗料
溶剤ベーパーの可燃性ガスと窒素、二酸化炭素などの不
活性ガスとの混合ガスは、非燃焼性となり、溶剤混合ガ
スの爆発、火災の危険性を避けることができる。
溶剤ベーパーの可燃性ガスと窒素、二酸化炭素などの不
活性ガスとの混合ガスは、非燃焼性となり、溶剤混合ガ
スの爆発、火災の危険性を避けることができる。
次に、予熱器3に熱媒16を、コンデンサー2に冷媒15
をそれぞれ通じて、それぞれ循環ガスの加熱、冷却を行
えるように準備するが、それぞれの媒体の温度は予熱後
のガス温度がたとえば130℃、冷却後のガス温度がたと
えば−20℃となるように設定する。以後、定常運転中も
それぞれの温度は、温度調節装置によって熱媒16、冷媒
15の温度、圧力、量などのいずれかを制御することによ
って自動的に調節される。
をそれぞれ通じて、それぞれ循環ガスの加熱、冷却を行
えるように準備するが、それぞれの媒体の温度は予熱後
のガス温度がたとえば130℃、冷却後のガス温度がたと
えば−20℃となるように設定する。以後、定常運転中も
それぞれの温度は、温度調節装置によって熱媒16、冷媒
15の温度、圧力、量などのいずれかを制御することによ
って自動的に調節される。
しかして、コーター(図示せず)によって両面又は片
面に塗料を塗布された金属ストリップ5は、乾燥炉1へ
エアシールされた入口側開口部から入り、乾燥炉1内を
通過して入口側と同様にエアシールされた出口側開口部
から出て、次工程の冷却工程(図示せず)へ導かれる。
この間に金属ストリップ5は乾燥炉1内において誘導加
熱コイル6によって加熱され、この加熱によって塗布さ
れた塗料の溶剤が蒸発して塗料の乾燥、焼付が行われ
る。
面に塗料を塗布された金属ストリップ5は、乾燥炉1へ
エアシールされた入口側開口部から入り、乾燥炉1内を
通過して入口側と同様にエアシールされた出口側開口部
から出て、次工程の冷却工程(図示せず)へ導かれる。
この間に金属ストリップ5は乾燥炉1内において誘導加
熱コイル6によって加熱され、この加熱によって塗布さ
れた塗料の溶剤が蒸発して塗料の乾燥、焼付が行われ
る。
乾燥炉1の金属ストリップ5の出口側開口部、入口側
開口部は、金属ストリップ5の通過のために必要な隙間
を設けてあるが、エアシール機構へ不活性ガスを供給し
て乾燥炉1の内部を正圧に保つことによって外部との間
をシールし、この不活性ガスは大部分外部へ、また、内
部の圧力が低い場合は一部内部へ流れて、内部への空気
の混入を防いで、内部の不活性ガス中の酸素濃度の上昇
を防ぐとともに、溶剤ベーパーが外部に漏れ出して外気
を汚染するのを防ぐ。
開口部は、金属ストリップ5の通過のために必要な隙間
を設けてあるが、エアシール機構へ不活性ガスを供給し
て乾燥炉1の内部を正圧に保つことによって外部との間
をシールし、この不活性ガスは大部分外部へ、また、内
部の圧力が低い場合は一部内部へ流れて、内部への空気
の混入を防いで、内部の不活性ガス中の酸素濃度の上昇
を防ぐとともに、溶剤ベーパーが外部に漏れ出して外気
を汚染するのを防ぐ。
乾燥炉1内で蒸発した塗料溶剤ベーパーは乾燥炉1を
含めて構成される循環ループ4内を流れる不活性ガスと
混合されて同伴され、乾燥炉1の排出口1bから循環ルー
プ4を構成する管路内に導かれる。
含めて構成される循環ループ4内を流れる不活性ガスと
混合されて同伴され、乾燥炉1の排出口1bから循環ルー
プ4を構成する管路内に導かれる。
この混合ガスは先ず、コンデンサー2に導入されて冷
却され、前記乾燥路1で蒸発された量に等しい溶剤分が
凝縮して液体溶剤19として回収される。コンデンサー2
は一般に多管式サーフェスコンデンサーが使用される
が、プレート式でも、あるいは冷却循環されるコンデン
セートの共液で、直接接触するスクラバーコンデンサー
でも可能である。コンデンサー2の冷媒15としては、塗
料のシンナーとして使用される溶剤の組成によって、選
定されるが、蒸気圧の高い溶剤、例えばメタノール、ME
K、などの組成分が多いシンナーの場合は、凝縮しにく
いので、0℃乃至−20℃程度までガスを冷却する必要が
あるので、例えば、エチレングリコール−25℃が使用さ
れる。またコンデンサー2は2段式として、1段目では
冷媒として25℃乃至30℃程度の水を用いて溶剤ベーパー
のうち高沸点のもの、例えば、ブチルセロソルブ、エチ
ルセロソルブ、セルソルブアセテートなどを凝縮回収
し、2段目で低温冷媒を用いて、低沸点溶剤を凝縮する
ようにして、冷凍機(図示せず)の負荷を減ずるように
するのが、合理的である。
却され、前記乾燥路1で蒸発された量に等しい溶剤分が
凝縮して液体溶剤19として回収される。コンデンサー2
は一般に多管式サーフェスコンデンサーが使用される
が、プレート式でも、あるいは冷却循環されるコンデン
セートの共液で、直接接触するスクラバーコンデンサー
でも可能である。コンデンサー2の冷媒15としては、塗
料のシンナーとして使用される溶剤の組成によって、選
定されるが、蒸気圧の高い溶剤、例えばメタノール、ME
K、などの組成分が多いシンナーの場合は、凝縮しにく
いので、0℃乃至−20℃程度までガスを冷却する必要が
あるので、例えば、エチレングリコール−25℃が使用さ
れる。またコンデンサー2は2段式として、1段目では
冷媒として25℃乃至30℃程度の水を用いて溶剤ベーパー
のうち高沸点のもの、例えば、ブチルセロソルブ、エチ
ルセロソルブ、セルソルブアセテートなどを凝縮回収
し、2段目で低温冷媒を用いて、低沸点溶剤を凝縮する
ようにして、冷凍機(図示せず)の負荷を減ずるように
するのが、合理的である。
不活性ガスと溶剤ベーパーの混合ガスのコンデンサー
2における溶剤の凝縮回収率は、使用する冷媒15の温度
を低くするほど高くすることができるが、経済的には90
%前後とし、残余の約10%の溶剤ベーパーは不活性ガス
と混合して循環し、コンデンサー2では乾燥炉で蒸発し
た溶剤分に等しい量が凝縮、回収される。回収された溶
剤19は溶剤として再使用される。
2における溶剤の凝縮回収率は、使用する冷媒15の温度
を低くするほど高くすることができるが、経済的には90
%前後とし、残余の約10%の溶剤ベーパーは不活性ガス
と混合して循環し、コンデンサー2では乾燥炉で蒸発し
た溶剤分に等しい量が凝縮、回収される。回収された溶
剤19は溶剤として再使用される。
液化しない残余の溶剤を含む不活性ガスは循環ファン
14により加圧された後、ガス予熱器3で加熱されて前記
乾燥炉1へ供給される。予熱後の不活性ガスの温度は、
乾燥炉1で蒸発される溶剤が炉内で凝縮しないよう、塗
装乾燥炉の出口1bで露点以上になるような温度とする。
予熱器3の熱媒としては、低圧スチームが適当である
が、他の熱媒を使うこともできる。
14により加圧された後、ガス予熱器3で加熱されて前記
乾燥炉1へ供給される。予熱後の不活性ガスの温度は、
乾燥炉1で蒸発される溶剤が炉内で凝縮しないよう、塗
装乾燥炉の出口1bで露点以上になるような温度とする。
予熱器3の熱媒としては、低圧スチームが適当である
が、他の熱媒を使うこともできる。
循環する不活性キャリアガスを使用する目的は、前記
乾燥炉1内で蒸発した溶剤蒸気を速やかに炉外へ同伴し
て排出することにあるが、換言すれば、不活性のドライ
ガスを溶剤ベーパーに混入して、個々の組成溶剤の蒸気
圧を下げて、個々の溶剤の露点を下げることである。こ
の目的からすれば、不活性キャリアガスの量は大量であ
るほど露点を低下することができる。
乾燥炉1内で蒸発した溶剤蒸気を速やかに炉外へ同伴し
て排出することにあるが、換言すれば、不活性のドライ
ガスを溶剤ベーパーに混入して、個々の組成溶剤の蒸気
圧を下げて、個々の溶剤の露点を下げることである。こ
の目的からすれば、不活性キャリアガスの量は大量であ
るほど露点を低下することができる。
しかし、本発明では、不活性キャリアガスの大量循環
がコンデンサー冷却負荷を過大にし、循環ループを形成
する他の機器の大容量化を必要として経済性に劣り、実
用性に乏しいことを考慮して、不活性ガス量を大略蒸発
溶剤ベーパー比2〜5倍(重量比、また逆数で0.5〜0.
2)とするのである。
がコンデンサー冷却負荷を過大にし、循環ループを形成
する他の機器の大容量化を必要として経済性に劣り、実
用性に乏しいことを考慮して、不活性ガス量を大略蒸発
溶剤ベーパー比2〜5倍(重量比、また逆数で0.5〜0.
2)とするのである。
一般的に使用される溶剤の中で、最も蒸気圧の低い、
即ち露点が高い、換言すれば、結露しやすいものの一つ
であるブチルセロソルブのキャリアガス中における露点
の計算結果を第3図に示す。この結果はキャリアガスと
して窒素ガスを、ブチルセロソルブ以外の組成溶剤とし
て、平均分子量100の物質を仮定して計算してあるの
で、ブチルセロソルブ100%の部分では正確であるが、
実際の設計の際には実際の溶剤の物性に従って、若干の
修正を要するが、本結果は近似的に実用的である。パラ
メーターとして溶剤濃度H(=溶剤量/ドライ窒素ガス
量、kg/kg)による変化を示す。尚、上記ブチルセロソ
ルブの次に蒸気圧の低いランクに属するセロソルブアセ
テートの凝縮線図を第3図中に破線で示すが、他の質に
ついてはこれらの物質よりも更に低い露点を持っている
ものが多い。このチャートは、キャリアガス量を蒸発溶
剤量の2倍あるいは2倍以上に保てば、乾燥炉内の温度
を130℃以上に保つことによって結露し易いブチルセロ
ソルブ含有溶剤を扱う場合においても結露しないことを
示している。
即ち露点が高い、換言すれば、結露しやすいものの一つ
であるブチルセロソルブのキャリアガス中における露点
の計算結果を第3図に示す。この結果はキャリアガスと
して窒素ガスを、ブチルセロソルブ以外の組成溶剤とし
て、平均分子量100の物質を仮定して計算してあるの
で、ブチルセロソルブ100%の部分では正確であるが、
実際の設計の際には実際の溶剤の物性に従って、若干の
修正を要するが、本結果は近似的に実用的である。パラ
メーターとして溶剤濃度H(=溶剤量/ドライ窒素ガス
量、kg/kg)による変化を示す。尚、上記ブチルセロソ
ルブの次に蒸気圧の低いランクに属するセロソルブアセ
テートの凝縮線図を第3図中に破線で示すが、他の質に
ついてはこれらの物質よりも更に低い露点を持っている
ものが多い。このチャートは、キャリアガス量を蒸発溶
剤量の2倍あるいは2倍以上に保てば、乾燥炉内の温度
を130℃以上に保つことによって結露し易いブチルセロ
ソルブ含有溶剤を扱う場合においても結露しないことを
示している。
また、本実施例に用いられる誘導加熱コイル6用冷却
手段の冷媒は冷却水の代わりに高温度でも沸騰したり、
変質しない熱媒油を乾燥炉1内の雰囲気中の溶剤露点以
上で供給するので、コイル6の表面温度(厳密にはコイ
ルを鋳込んだ樹脂表面温度)が上記露点以上の温度に保
たれて溶剤の結露が防止される。誘導加熱コイル6の冷
却手段内に供給された冷媒コイルを冷却することによっ
て20〜60℃程度昇温されてコイル6の冷却手段から出る
が、コイル外の冷却器(図示せず)で冷却されて、自動
温度制御を行いつつ循環使用される。
手段の冷媒は冷却水の代わりに高温度でも沸騰したり、
変質しない熱媒油を乾燥炉1内の雰囲気中の溶剤露点以
上で供給するので、コイル6の表面温度(厳密にはコイ
ルを鋳込んだ樹脂表面温度)が上記露点以上の温度に保
たれて溶剤の結露が防止される。誘導加熱コイル6の冷
却手段内に供給された冷媒コイルを冷却することによっ
て20〜60℃程度昇温されてコイル6の冷却手段から出る
が、コイル外の冷却器(図示せず)で冷却されて、自動
温度制御を行いつつ循環使用される。
第2図は本発明の第2実施例を示す。
本実施例は前述した第1実施例と循環ループを構成す
る配管系統を異にするものである。尚、第1実施例と同
一構成のものは同一符号を付して重複する説明を省略す
る。
る配管系統を異にするものである。尚、第1実施例と同
一構成のものは同一符号を付して重複する説明を省略す
る。
本実施例の配管系統は、乾燥炉1の排気ガスを熱媒と
する予熱手段21と、この予熱手段21を経た排気ガスを冷
却する溶剤回収手段22とを具備し、予熱手段21及び溶剤
回収手段22により排気ガスの塗料溶剤を回収するととも
に、溶剤回収手段22を経た排気ガスを上記予熱手段21に
より加熱して乾燥炉1へ供給する循環ループを形成して
いる。本実施例は、乾燥炉1内の蒸発溶剤の組成中にブ
チルセロソルブ、エチルセロソルブ等のように蒸気圧の
低い溶剤が含まれない場合に好適に実施できる。この場
合には乾燥炉1内の雰囲気ガスの露点が高くなるので、
循環ループの配管系統から乾燥炉1内に供給する不活性
ガスの温度はそれほど高くする必要はなく、溶剤回収手
段22を経た不活性ガスを乾燥炉1から排出された排気ガ
ス(予熱手段21)で加熱するだけで乾燥炉1内で溶剤が
結露しない温度まで予熱することができる。
する予熱手段21と、この予熱手段21を経た排気ガスを冷
却する溶剤回収手段22とを具備し、予熱手段21及び溶剤
回収手段22により排気ガスの塗料溶剤を回収するととも
に、溶剤回収手段22を経た排気ガスを上記予熱手段21に
より加熱して乾燥炉1へ供給する循環ループを形成して
いる。本実施例は、乾燥炉1内の蒸発溶剤の組成中にブ
チルセロソルブ、エチルセロソルブ等のように蒸気圧の
低い溶剤が含まれない場合に好適に実施できる。この場
合には乾燥炉1内の雰囲気ガスの露点が高くなるので、
循環ループの配管系統から乾燥炉1内に供給する不活性
ガスの温度はそれほど高くする必要はなく、溶剤回収手
段22を経た不活性ガスを乾燥炉1から排出された排気ガ
ス(予熱手段21)で加熱するだけで乾燥炉1内で溶剤が
結露しない温度まで予熱することができる。
また、本実施例によれば排気ガス中の溶剤は予熱手段
21で第1段目の回収が行われ、溶剤回収手段22で第2段
目の回収が行われるので、溶剤回収手段22の冷凍機の負
荷を減ずるので好ましい。即ち、本実施例の予熱手段21
は、混合ガスの冷却・高沸点塗料溶剤ベーパー回収手段
でもあって、この混合ガスの冷却・高沸点塗料溶剤ベー
パー回収手段21と溶剤回収手段22とで、2段階の溶剤回
収が行われる。
21で第1段目の回収が行われ、溶剤回収手段22で第2段
目の回収が行われるので、溶剤回収手段22の冷凍機の負
荷を減ずるので好ましい。即ち、本実施例の予熱手段21
は、混合ガスの冷却・高沸点塗料溶剤ベーパー回収手段
でもあって、この混合ガスの冷却・高沸点塗料溶剤ベー
パー回収手段21と溶剤回収手段22とで、2段階の溶剤回
収が行われる。
しかして、本実施例においても、塗料が塗布された金
属ストリップ5は乾燥炉1内で誘導加熱されることによ
って、塗料の乾燥、焼付が行われる。
属ストリップ5は乾燥炉1内で誘導加熱されることによ
って、塗料の乾燥、焼付が行われる。
本発明においては、循環ループへの空気の混入を最小
限に保つために乾燥炉1の入口及び出口から外気の混入
を防ぐことが重要である。この外気侵入防止のために、
乾燥炉1内の操作静圧を例えば水柱2mm程度の微正圧に
保って若干エアシール機構の不活性ガスが外部に漏れる
ようにしておく。また、上記入口及び出口の開口部の大
きさを運転上許容される最小限とする。
限に保つために乾燥炉1の入口及び出口から外気の混入
を防ぐことが重要である。この外気侵入防止のために、
乾燥炉1内の操作静圧を例えば水柱2mm程度の微正圧に
保って若干エアシール機構の不活性ガスが外部に漏れる
ようにしておく。また、上記入口及び出口の開口部の大
きさを運転上許容される最小限とする。
[発明の効果] 本発明は以上のように構成されているので、次のよう
な効果を有する。
な効果を有する。
(1) 塗料の焼付乾燥の過程で蒸発した乾燥炉内の塗
料溶剤ベーパーと不活性ガスとの混合ガスを、循環ファ
ンによって循環ループ内の溶剤回収手段に強制的に送
り、ベーパー溶剤を凝縮して液体溶剤として回収し、残
りのベーパー溶剤が高い混合ガスを予熱手段で予熱し
て、この混合ガスが再び塗装乾燥炉内に戻したとき塗料
溶剤ベーパーが乾燥炉内で凝縮・結露しないような蒸気
圧/温度に保つようにして、ベーパー回収手段以外の塗
装乾燥炉等で塗料溶剤ベーパーが凝縮しないようにし、
更に、ガス供給手段のバルブを制御し、かつ、エアシー
ル機構により塗装乾燥炉内を外部から完全にシールし
て、酸素濃度を5%以下に保ち、また、大気中に混合ガ
スが漏れなくしたから、 (a)溶剤ベーパーは溶剤回収手段でのみ全て溶剤と
して回収されて、高価な溶剤を有効に再利用できる、 (b)乾燥、焼付後の塗装表面は結露、滴下した溶剤
で汚染されることがなくなり、良好な品質の塗装製品が
得られる、 (c)大量の不活性ガスを消費することがなく、その
加熱に要する熱エネルギーも少なく経済的である、 (d)混合ガスの溶剤ベーパー濃度が高いため、露点
が高く、溶剤回収手段が経済的である、 (e)上記(c)、(d)から、また、大気放出のた
めの脱臭装置や燃焼装置使わないから、設備が小規模、
安価で、運転コストも安く、省エネルギーで経済的な電
気誘導加熱による塗装乾燥装置を実現できる、 (f)火災、爆発の危険性がなく、焼付乾燥過程にお
ける塗料顔料の酸化も防止される、 (g)上記(a)から、溶剤ベーパーを燃焼したり、
大気中に放出したりして、高価な溶剤を消費し、環境を
汚染することがない。
料溶剤ベーパーと不活性ガスとの混合ガスを、循環ファ
ンによって循環ループ内の溶剤回収手段に強制的に送
り、ベーパー溶剤を凝縮して液体溶剤として回収し、残
りのベーパー溶剤が高い混合ガスを予熱手段で予熱し
て、この混合ガスが再び塗装乾燥炉内に戻したとき塗料
溶剤ベーパーが乾燥炉内で凝縮・結露しないような蒸気
圧/温度に保つようにして、ベーパー回収手段以外の塗
装乾燥炉等で塗料溶剤ベーパーが凝縮しないようにし、
更に、ガス供給手段のバルブを制御し、かつ、エアシー
ル機構により塗装乾燥炉内を外部から完全にシールし
て、酸素濃度を5%以下に保ち、また、大気中に混合ガ
スが漏れなくしたから、 (a)溶剤ベーパーは溶剤回収手段でのみ全て溶剤と
して回収されて、高価な溶剤を有効に再利用できる、 (b)乾燥、焼付後の塗装表面は結露、滴下した溶剤
で汚染されることがなくなり、良好な品質の塗装製品が
得られる、 (c)大量の不活性ガスを消費することがなく、その
加熱に要する熱エネルギーも少なく経済的である、 (d)混合ガスの溶剤ベーパー濃度が高いため、露点
が高く、溶剤回収手段が経済的である、 (e)上記(c)、(d)から、また、大気放出のた
めの脱臭装置や燃焼装置使わないから、設備が小規模、
安価で、運転コストも安く、省エネルギーで経済的な電
気誘導加熱による塗装乾燥装置を実現できる、 (f)火災、爆発の危険性がなく、焼付乾燥過程にお
ける塗料顔料の酸化も防止される、 (g)上記(a)から、溶剤ベーパーを燃焼したり、
大気中に放出したりして、高価な溶剤を消費し、環境を
汚染することがない。
(2) 予熱手段の熱媒として塗装乾燥炉から排出され
る塗料溶剤ベーパーと不活性ガスとの混合ガスを用いれ
ば、 (h)熱エネルギーの有効活用と冷却される側の混合
ガスからの高沸点溶剤成分の分離回収ができる。
る塗料溶剤ベーパーと不活性ガスとの混合ガスを用いれ
ば、 (h)熱エネルギーの有効活用と冷却される側の混合
ガスからの高沸点溶剤成分の分離回収ができる。
(3) 誘導加熱コイルを冷却する冷媒として水よりも
沸点の高い熱媒油等の冷媒を用いれば、 (i)100℃を越える露点を持つ混合ガスにおいても
誘導加熱コイルを乾燥炉内の溶剤ベーパーの露点以上の
温度に保ってコイル表面への溶剤ベーパーの凝縮が防止
される。
沸点の高い熱媒油等の冷媒を用いれば、 (i)100℃を越える露点を持つ混合ガスにおいても
誘導加熱コイルを乾燥炉内の溶剤ベーパーの露点以上の
温度に保ってコイル表面への溶剤ベーパーの凝縮が防止
される。
第1図は、本発明の第1の実施例の系統図、第2図は、
本発明の第2の実施例の系統図、第3図は、有機溶剤含
有混合ガスの露点を示す線図、第4図は、従来の誘導加
熱方式による塗装乾燥の系統図である。 1……塗装乾燥炉 2,22……コンデンサー(溶剤回収手段) 3,21……予熱器(予熱手段) 4……循環ループ 5……金属ストリップ 6……誘導加熱コイル 10……ガス供給手段 11……バルブ 13……エアシール機構 14……循環ファン
本発明の第2の実施例の系統図、第3図は、有機溶剤含
有混合ガスの露点を示す線図、第4図は、従来の誘導加
熱方式による塗装乾燥の系統図である。 1……塗装乾燥炉 2,22……コンデンサー(溶剤回収手段) 3,21……予熱器(予熱手段) 4……循環ループ 5……金属ストリップ 6……誘導加熱コイル 10……ガス供給手段 11……バルブ 13……エアシール機構 14……循環ファン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−4873(JP,A) 特開 昭62−133084(JP,A) 特開 昭59−230603(JP,A) 特開 昭58−183964(JP,A) 特開 昭55−28717(JP,A)
Claims (3)
- 【請求項1】塗料を塗布された金属ストリップ(5)を
入口側から出口側へ走行させ、誘導加熱コイルにより金
属ストリップを加熱して塗料を焼付け乾燥する塗装乾燥
装置において、 誘導加熱コイル(6)及びこのコイルを冷媒により冷却
する冷却手段を内部に備えた塗装乾燥炉(1)と、 この乾燥炉内に不活性ガスを供給するガス供給手段(1
0)と、 乾燥炉内の金属ストリップ表面の塗料から蒸発する塗料
溶剤ベーパーと不活性ガスとの混合ガス中の塗料溶剤を
冷却して回収する溶剤回収手段(2,22)と、 予熱手段(3,21)と、 前記乾燥炉、溶剤回収手段,予熱手段を順次ループ状に
連結して循環ループ(4)を形成する管路と、 この管路内の適宜位置に設けた循環ファン(14)と、 前記ガス供給手段と前記管路との間に設けたバルブ(1
1)と、 前記乾燥炉の金属ストリップの入口側開口部及び出口側
開口部に不活性ガスを供給するエアシール機構(13)と
を具備し、 エアシール機構により乾燥炉内を正圧に保って外部との
間をシールした状態で、高溶剤濃度の前記混合ガスを循
環ファンにより循環ループ内に強制循環させながら、 溶剤回収手段において冷却して混合ガス中の塗料溶剤ベ
ーパーを凝縮して液体溶剤として回収し、 予熱手段において、溶剤回収手段を経た残余の塗料溶剤
ベーパーと不活性ガスとの混合ガスを、塗装乾燥炉出口
ガスが塗料溶剤の露点以上の温度になるように加熱して
結露を防止し、塗装乾燥炉に送るとともに、 乾燥炉内の酸素濃度に応じてバルブを制御してガス供給
手段から循環ループへの不活性ガス供給量を加減するこ
とを特徴とする塗装乾燥装置。 - 【請求項2】予熱手段(21)の熱媒が塗装乾燥炉(1)
から排出され、溶剤回収手段(22)へ送られる前の塗料
溶剤ベーパーと不活性ガスとの混合ガスであり、予熱手
段が混合ガスの冷却・高沸点塗料溶剤ベーパー回収手段
でもある請求項1記載の塗装乾燥装置。 - 【請求項3】誘導加熱コイル(6)を冷却する冷却手段
の冷媒が水よりも沸点の高い冷媒である請求項1または
2記載の塗装乾燥装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63090818A JP2794290B2 (ja) | 1988-04-13 | 1988-04-13 | 塗装乾燥装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63090818A JP2794290B2 (ja) | 1988-04-13 | 1988-04-13 | 塗装乾燥装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01262967A JPH01262967A (ja) | 1989-10-19 |
JP2794290B2 true JP2794290B2 (ja) | 1998-09-03 |
Family
ID=14009176
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63090818A Expired - Lifetime JP2794290B2 (ja) | 1988-04-13 | 1988-04-13 | 塗装乾燥装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2794290B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101528358B1 (ko) * | 2013-12-30 | 2015-06-12 | 주식회사 다원시스 | 저압 유도가열기 |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4880363B2 (ja) * | 2006-05-24 | 2012-02-22 | 富士フイルム株式会社 | 防爆装置及び方法並びにポリマーフイルムの製造装置及び方法 |
JP5954624B2 (ja) * | 2012-06-05 | 2016-07-20 | グンゼ株式会社 | 脱脂装置及び脱脂方法 |
JP7124720B2 (ja) * | 2019-01-15 | 2022-08-24 | マツダ株式会社 | 揮発性有機化合物の回収装置及び回収方法 |
KR102348721B1 (ko) * | 2020-01-21 | 2022-01-07 | 김형곤 | 분체도장용 건조 시스템 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
ZA842148B (en) * | 1983-04-01 | 1984-10-31 | Boc Group Inc | Dual vessel heat exchange system |
JPS62133084A (ja) * | 1985-12-05 | 1987-06-16 | Nippon Kokan Kk <Nkk> | 塗装鋼板の焼付方法 |
JPH0677713B2 (ja) * | 1986-06-25 | 1994-10-05 | 川鉄鋼板株式会社 | 金属ストリツプの連続塗覆装ラインにおける誘導加熱炉 |
-
1988
- 1988-04-13 JP JP63090818A patent/JP2794290B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101528358B1 (ko) * | 2013-12-30 | 2015-06-12 | 주식회사 다원시스 | 저압 유도가열기 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01262967A (ja) | 1989-10-19 |
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Legal Events
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