JP2793144B2 - 内燃機関クーラントポンプのメカニカルシールのためのシールアセンブリ及びその製造方法 - Google Patents

内燃機関クーラントポンプのメカニカルシールのためのシールアセンブリ及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は一般に、内燃機関のクー
ラント(冷却液)ポンプのためのシールに関し、詳細に
は、内燃機関クーラントポンプ用の、硬く低摩擦性で高
い熱伝導率を有するシールフェイスと、このようなシー
ルフェイスを形成するための方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】内燃機
関のクーラントポンプは一般に、回転しない固定した第
2の面に対して回転する少なくとも1つの表面を有する
メカニカルフェイスシールを含む。クーラント又はクー
ラントベーパ(蒸気)の流体境膜は通常、シール表面同
士を分離するとともに、シールフェイス境界面から熱を
伝導して、最適動作範囲内にフェイス温度を維持する。
フェイス温度が、ポンプを通って流れるクーラントの沸
点を越えると、シールフェイス表面に沈着物が生じ付着
する。シールフェイス表面へのこのような沈着物の形成
と付着は、フェイス同士を分離させ、その結果密封シー
ルが形成されることができない。その結果、クーラント
ポンプフェイスシールが漏れを生じることとなる。
【0003】ほとんどの内燃機関クーラントポンプによ
り使用されるメカニカルシールの構成は、シーリングフ
ェイス上に多大な磨耗を生じる。通常は固定リングエレ
メントと回転可能なリングエレメントとの境界面上に形
成されるこれらのフェイスは、ポンプ動作中に磨耗を生
じる力を受ける。シーリングフェイスが磨耗すると、シ
ールの機能が低下し、ポンプが漏れを生じる。例えばア
ルミナセラミック等の硬い耐磨耗性のシールフェイスを
使用してシーリングフェイスを製造すると、磨耗は減少
するが、このような物質は、フェイス同士間に望ましく
ない摩擦を生じる。高い摩擦により生成された熱が、機
械的効率を低下させるとともに、シーリングリングを磨
耗させたりその他の損傷を与えたりする。
【0004】フェイス温度がクーラントの沸点を越えた
時に生成されるクーラント固形物の沈殿は、クーラント
の性能を上げるためにしばしば使用される化学的なクー
ラント添加剤の存在により、一層悪化する。このような
固形物は、メカニカルシールフェイスに付着及び堆積す
る傾向があると共に、シールの漏れと欠陥を引き起こ
す。
【0005】従来技術は、フェイスシールのフィッティ
ング(取付物)及び動作に伴う問題のいくつかに向けら
れてきた。例えば、ムストー(Mustoe)他の米国
特許第3,874,680号は、好ましくは焼結マグネ
シア−アルミナ尖晶石(sintered magnesia-alumina sp
inel)であるセラミック物質から製造される自動車エン
ジンウォータポンプ用のメカニカルシールを開示する。
シールリングはまた、アルミナセラミック等の別の物質
から造られて、表面を焼結マグネシア−アルミナで仕上
げられることも可能であるが、この方法はコストを削減
すること以外には何ら利点がないと言える。この特許で
述べられたように製造されたウォータポンプシールリン
グは、望ましい耐磨耗特性と低摩擦特性とをいくらか有
し得るが、シール境界面での望ましい熱低下の特性は、
達成されていない。
【0006】マクガーベイ(McGarvey)の米国
特許第5,129,688号は、環状溝に配されるダイ
アモンド物質でコートされた金属リングを含むトルク減
少導管(コンジット)接続を開示する。この構成では、
溝におけるリングの動きが容易になり、その結果、無菌
環境における加圧システムで使用されるものと意図され
る導管が、減少されたトルクによりシールされることが
可能である、と述べられている。内燃機関クーラントポ
ンプ中のクーラントの沸点を越えるフェイスの高温によ
り生じるフェイスシールの分離の問題を、この特許の構
成により解決することができるということについては、
示唆されていない。
【0007】フロイド(Floyd)他の米国特許第
3,969,451号は、協働するシーリングエレメン
トを含む回転シャフトウォータポンプに使用可能なメカ
ニカルシールを開示し、該シーリングエレメントのうち
の一方は、黒鉛入り母材から成り、また他方は、セラミ
ック物質から成る。このような物質の組合せでは、長く
持続する信頼性の高いシールに対する望ましい硬さ、低
摩擦性や熱伝導率が得られない。パルマ(Parma)
の米国特許第5,135,235号で述べられたカーボ
ンから製造される回転式メカニカルフェイスシールや、
カガワ(Kagawa)の米国特許第5,080,37
8号で述べられた焼結炭化珪素メカニカルシールも、同
様の不具合を提示する。
【0008】従って、硬く、耐磨耗性であるとともに、
低摩擦係数と高い熱伝導率を有する内燃機関クーラント
ポンプのメカニカルシールアセンブリのための耐久性及
び信頼性のあるフェイスシールエレメントと、このよう
なフェイスシールエレメントを製造する方法とを得る必
要がある。
【0009】従って本発明の主な目的は、従来技術の不
具合を克服すると共に、高い硬度、低摩擦性、及び高い
熱伝導率を示す、耐久性と信頼性のある内燃機関クーラ
ントポンプ用のフェイスシールエレメントと、このよう
なフェイスシールエレメントを製造する方法とを提供す
ることである。
【0010】本発明の別の目的は、沈殿したクーラント
固形物がシールフェイス上に付着したり堆積したりする
ことに抵抗性のある内燃機関クーラントポンプ用のフェ
イスシールエレメントを提供することである。
【0011】本発明のさらなる目的は、固有の安定性を
有し、沈殿したクーラント固形物からの損傷に対して抵
抗性のある内燃機関クーラントポンプ用フェイスシール
エレメントを提供することである。
【0012】本発明のまた別の目的は、クーラントポン
プメカニカルシールアセンブリ中の協働するフェイスシ
ールエレメント同士間の境界温度を低下させるととも
に、クーラントの沸点を越える温度にクーラントを加熱
することを回避する内燃機関クーラントポンプ用フェイ
スシールエレメントを提供することである。
【0013】本発明のさらなる目的は、固有の安定性を
有すると共に、高い硬度と高い熱伝導率を有する低摩擦
性の内燃機関クーラントポンプ用フェイスシールエレメ
ントを製造する方法を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段及び作用】前述した本発明
の目的は、共有結合され、硬度が高く、高い熱伝導率と
低摩擦性を有し、適合性のある基体上にコートされたフ
ィルムを含む、内燃機関クーラントポンプフェイスシー
ルエレメント用のフェイスシールエレメントを得ること
により、達成される。該フィルムは、ダイアモンドから
製造されるとともに、炭化珪素、窒化珪素、若しくは同
様の適合性のあるセラミック基体、又は適合性のある金
属の基体に施されるのが好ましい。フェイスシールエレ
メントは、内燃機関クーラントポンプ用のフェイスシー
ルエレメントを形成するために必要な形状に形状化され
た、選択された炭化珪素の基体、窒化珪素の基体、若し
くは同様の基体、又は金属の基体を提供するとともに、
化学蒸着(CVD)プロセスによりダイアモンドフィル
ムで基体をコートすることにより、形成される。ダイア
モンドでコートされた基体は、随意に、クーラントポン
プシーリングアセンブリに取り付けられる前に、磨きを
かけて仕上げられることが可能である。
【0015】本発明の請求項1の態様は、境界面で第2
の固定リングエレメントに対して回転する第1のリング
エレメントにより、ポンプを介してクーラントを送り出
すように動作し、前記第2の固定リングエレメントが、
溶解固形物を含有する(disolved solid
s−containing)内燃機関クーラントフィ
ルムにより前記第1のリングエレメントから分離され
る、高荷重(heavyduty)ディーゼルの液体冷
却内燃機関クーラントポンプのメカニカルシールのため
のシールアセンブリであって、該アセンブリは、ダイア
モンドと適合性があり、前記第1の回転リングエレメン
トと協働するよう構成されたセラミック叉は金属の板で
形成された回転可能な環状の座金と、前記第2の固定リ
ングエレメントと協働するよう構成された、該座金と同
様に形成された固定シールリングとを有し、前記固定シ
ールリングの表面は、前記クーラントフィルムにより分
離された、前記座金表面に嵌合する境界面を形成するよ
う位置づけられており、これにより前記クーラントフィ
ルム周辺に、その温度がクーラントの沸点よりも低い
シールフェースを形成し、又、前記固定シールリング
の表面と前記座金の表面が、前記嵌合境界面を覆ってい
る高導伝性の共有結合した薄フィルム状のダイヤモンド
によりそれぞれ被覆され、該共有結合されたフィルム状
ダイヤモンドは、前記嵌合境界面により仕切られた領域
を越えてさらに延び、熱を該境界面から逃がす為の熱伝
導路を形成し、それにより前記クーラントに固形沈澱物
を形成させない信頼性の高い液密シールを形成している
ことを特徴とする。
【0016】本発明の請求項2の態様は、上記請求項1
の態様において、前記基体が、硬い耐磨耗性のセラミッ
クである。
【0017】本発明の請求項3の態様は、上記請求項2
の態様において、前記セラミックが、炭化珪素と窒化珪
素を含むグループから選択される。
【0018】 本発明の請求項4の態様は、上記請求項
3の態様において、潤滑された状態での前記境界面にお
ける摩擦係数が0.10未満である。
【0019】 本発明請求項4の態様は、上記請求項3
の態様において、乾いている状態での前記境界面の摩擦
係数が0.15未満である。
【0020】本発明の請求項6の態様は、上記請求項1
の態様において、前記薄いダイアモンドフィルムが、2
00ミクロメータ未満の厚さである。
【0021】本発明の請求項7の態様は、上記請求項6
の態様において、前記薄いダイアモンドフィルムが、5
0ミクロメータ以下の厚さである。
【0022】本発明の請求項8の態様は、上記請求項1
の態様において、前記基体が金属である。
【0023】本発明の請求項9の態様は、上記請求項8
の態様において、前記金属がステンレススチールであ
る。
【0024】本発明の請求項10の態様は、上記請求項
1の態様において、前記薄いダイアモンドフィルムが、
2500ビッカース硬さを越える硬度を有する。
【0025】本発明の請求項11の態様は、上記請求項
1の態様において、前記薄いダイアモンドフィルムが、
25℃で85W/(m・K)を越える熱伝導率を有す
る。
【0026】本発明の請求項12の態様は、上記請求項
1の態様において、前記ダイアモンドの薄いフィルム
が、200ミクロメータ未満の厚さであり、2500ビ
ッカース硬さを越える硬度を有し、25℃で85W/
(m・K)を越える熱伝導率を有する。
【0027】本発明の請求項13の態様は、上記請求項
1の態様において、前記座金と前記シールリングは双方
共に硬い、耐摩耗セラミック板により形成され、前記ダ
イヤモンドフィルムは前記座金と前記シールリング上
に、50ミクロメータ未満の厚さで被覆され、又該ダイ
ヤモンドフィルムは、2,500を越えるビッカーズ硬
さと、25℃で85W/(m.K)を越える熱伝導率を
有する。
【0028】本発明の請求項14の態様は、上記請求項
13の態様において、前記セラミックが、炭化珪素と窒
化珪素を含むグループから選択される。
【0029】 本発明の請求項15の態様は、上記請求
項14の態様において、潤滑された状態での前記境界面
における摩擦係数が0.10未満である。
【0030】 本発明の請求項16の態様は、上記請求
項14の態様において、乾いている状態での前記境界面
における摩擦係数が0.15未満である。
【0031】本発明の請求項17の態様は、上記請求項
1の態様において、前記座金と前記シールリングは双方
共に、硬金属板により形成され、前記ダイヤモンドフィ
ルムは前記座金と前記シールリング上に、50ミクロメ
ータ未満の厚さで被覆され、又該ダイヤモンドフィルム
は、2,500を越えるビッカーズ硬さと、25℃で8
5W/(m.K)を越える熱伝導率を有する。
【0032】本発明の請求項18の態様は、上記請求項
17の態様において、前記基体がステンレススチールを
含む。
【0033】 本発明の請求項19の態様は、第2の固
定リングエレメントに対して回転する第1の回転リング
エレメントにより、ポンプを介してクーラントを送出す
るように動作し、前記第1の回転リングエレメントと前
記第2の固定リングエレメントの間に設定された嵌合境
界面にて該第2の固定リングエレメントがクーラントフ
ィルムにより前記第1のリングエレメントから分離され
る、高荷重(heavy duty)ディーゼル内燃機
関クーラントポンプのメカニカルシールのためのシール
アセンブリを製造する方法であって、(a)ダイアモン
ドと適合性のある選択されたセラミック叉は金属の基体
から、前記回転リングエレメントと協働するように形状
化される座金エレメントを製造するステップと、(b)
ダイアモンドと適合性のある選択された基体から、前記
固定リングエレメント上に適合するように構成されるシ
ールリングエレメントを製造するステップにし、前記座
金と前記シールリングは、前記クーラントポンプの動作
中にクーラントの前記フィルムにより分離される嵌合境
界面を形成するステップと、(c)化学蒸着及び物理的
蒸着プロセスをから成るグループから選択される蒸着プ
ロセスにより前記座金と前記シールリングの間の嵌合境
界面を越えて延びる、該座金とシールリングの各々の表
面上の1領域と前記嵌合境界面を覆う為に、25℃で8
5w/(m・K)を越える熱伝導率を有する共有結合し
たダイヤモンドの薄いフィルムを前記座金と前記シール
リングの各々の表面に施すことにより、前記嵌合境界面
から熱を直接逃すための熱伝導路を形成するステップ
と;を含む。
【0034】本発明の請求項20の態様は、上記請求項
19の態様において、前記基体が、ダイアモンドと適合
性のある炭化窒素セラミックス、窒化珪素セラミック
ス、及び金属を含むグループから選択される。
【0035】 本発明の請求項21の態様は、上記請求
項19の態様において、前記ダイアモンドフィルムが、
化学蒸着プロセスにより200ミクロメータ未満の厚さ
で施される。
【0036】 本発明の請求項22の態様は、上記請求
項20において、前記蒸着プロセスにより施される前記
ダイアモンドフィルムが、2500を越えるビッカース
硬さを有する。
【0037】本発明の請求項23の態様は、上記請求項
20の態様において、前記基体が、炭化珪素セラミック
ス及び窒化珪素セラミックスを含むグループから選択さ
れるとともに、前記ダイアモンドフィルムが、化学蒸着
プロセスにより200ミクロメータ未満の厚さで施され
る。
【0038】 請求項24の態様は、上記請求項20の
態様において、前記基体が、ステンレス鋼であるととも
に、前記ダイアモンドフィルムが、物理的蒸着プロセス
により200ミクロメータ未満の厚さで施される。
【0039】本発明のその他の目的及び利点は、以下の
記述、請求項、及び図面から明らかになる。
【0040】
【実施例】液体冷却される高荷重(又は高負荷;ヘビー
デューティ)ディーゼル内燃機関において一般に使用さ
れるタイプのクーラントポンプは、ポンプの固定ハウジ
ングと回転するポンプシャフトとの間のクーラントシス
テムからクーラントが漏れることを防止するフェイスシ
ールを有する。このようなクーラントポンプは、特に大
型トラックのエンジンに取り付けられる場合には、少な
くとも約48.3万km(300,000マイル)走行す
る間、故障することなく動作するのが、理想的である。
しかしながら、利用可能なクーラントポンプフェイスシ
ールはこれまで、ポンプの動作中に受ける回転トルクに
も、クーラントに含まれる化学薬品の腐食作用にも、耐
え得なかった。
【0041】図面を参照すると、図1は高荷重ディーゼ
ル内燃機関において使用されるフェイスシール10の断
面図である。フェイスシール10は、クーラントポンプ
ボデー(図示せず)とシャフト(図示せず)との間に配
置される。フェイスシールは、放射状フランジ14を有
する管状キャップ部12を含み、放射状フランジ14
は、フェイスシールのキャップ部が押されてポンプボデ
ー(図示せず)と密封嵌合される時に、ストップとして
機能するものである。フェイスシール10はさらに、U
型の断面を有する環状カップ16を含む。カップ16の
中心の開口部18は、押圧係合によりクーラントポンプ
シャフト(図示せず)に取り付けられる大きさに造られ
る。フェイスシール10の管状キャップ部12は、軸方
向に延出する中心部20を含み、その中心部20は、ク
ーラントポンプシャフト(図示せず)と係合することな
く、シャフトの回りに延在する大きさに造られる。
【0042】環状カップ16における座金26と係合す
る突端部(ノーズ)24を有する環状シールリング22
は、クーラントポンプシャフト(図示せず)と共には回
転しない。流体力学的フィルムは、境界面28において
シールリング22の隣接面と座金26との間に形成され
る。
【0043】(シーリングリング手段としての)シール
リング22は、ベローズ30により管状キャップ部12
上に支持され、ベローズ30は、シールリング22を支
持するものとして作用すると共に、シールリング22と
キャップ12との間にシールを形成する。リング22は
通常、圧入により、そして適切な接着剤により、ベロー
ズ30にしっかり取り付けられる。カップ16、座金2
6、シールリング22の外周、及びベローズ30の表面
の一部は、クーラント、クーラント添加物、及びクーラ
ントシステムにおけるその他の化学薬品や屑に露呈され
ている。
【0044】フェイスシールの欠陥の主な原因は、クー
ラント中の化学薬品と、クーラントポンプの動作中にシ
ールが受ける回転トルクと、である。回転トルクは、こ
のタイプのシールの動作の「スティック−スリップ(付
着滑り)」特性から生じる。座金26とシールリング2
2との対向する面の間の境界面28は通常、これらの面
の間に配される液圧フィルムにより分離される。このフ
ィルムが存在すれば、フィルムにより、境界面28にお
けるシールリングのフェイスと座金との間の摩擦係数が
低下する。しかしながら、一瞬でもフィルムの一部分が
消失すれば、摩擦係数は増す。フィルムがクーラントポ
ンプの動作中に変化したり、境界面28がしばしば瞬間
的にスティックして、座金26がシールリング22に対
して回転する時にスリップしたりすることは、このよう
なシールの動作には一般的である。シール部分の回転ト
ルクは、スティック期間中に実質的に増大し、シールリ
ング22がスティック期間中に座金26と共に回る傾向
がある。摩擦係数が増加すると、境界面28におけるフ
ェイスの温度が上がる。フェイスの温度がクーラントの
沸点を越せば、クーラントの化学薬品はリングフェイス
22と座金26上に沈殿する。これにより、境界面28
の幅が増されるとともに、適切なシールの形成が阻まれ
る。本発明は、境界面28における望ましくない温度の
上昇を回避する。
【0045】シールリング22上の力学的(動)トルク
もまた、本発明のフェイスシールにより最小化されるこ
とが可能である。力学的トルクは、リング22と座金2
6との間の交互に起こるスティック−スリップ接触から
生じる変化トルクと固定トルクとの総計である。回転ト
ルクの問題によるフェイスシールの欠陥を減少するため
に提起される解決法の1つは、座金26とシールリング
22を、好ましくは炭化珪素である同じ物質から製造
し、両方の構成要素が同じ堅固さ(硬度)を有するよう
にすることであった。これによりリング22上の力学的
トルクは最小化されたが、シールフェイスの温度がクー
ラントの沸点を越える場合に、クーラントからの沈殿物
の形成と、シールフェイスに対するこれらの沈殿物の付
着とが、まだ問題として残った。本発明は、過度な力学
的トルクの問題と、沈殿物の形成から生じるフェイスシ
ールの欠陥の問題の両方を解決した。
【0046】本発明のクーラントポンプフェイスシール
は、本発明の譲受人により所有される米国特許第4,2
75,889号(1981年6月30日発行)において
述べられたものと、構造において類似している。米国特
許第4,275,889号により開示されたことを参照
して、本文の記載の一部とする。
【0047】本発明は、高荷重内燃機関クーラントポン
プ用の、硬度が高く、共有結合された、高い熱伝導率を
有するシールフェイス面を提供する。熱伝導経路が設け
られて、シールフェイス境界面から逃がすように熱を伝
導し、そのことによって境界面の温度が低下して、クー
ラントがその沸点以上に加熱されない。本発明はまた、
非常に硬い非相互作用的な(非反応)表面を提供する。
この表面は、固有の安定性を有するとともに、クーラン
トから沈殿した固形物による損傷に対して抵抗性があ
る。この表面はさらに、沈殿した固形物の付着と堆積に
対して抵抗性がある。
【0048】図2は、図1を線2−2に沿って得た断面
における本発明のフェイスシールを示す。この図は、座
金26、シールリング22、及びカップ16の環状形状
を明白に示す。境界面28の係合領域は、斜め線を施さ
れた領域により示される。以下に詳細に述べるように、
境界面28において、座金26とシールリング22の各
々は、ダイアモンドのコーティングを有する。さらに、
境界面の半径方向の寸法は、境界が潤滑された状態にあ
る間に力学的トルクの最大の減少を提供するように選択
される。
【0049】シールリング22と座金26の表面は、そ
れぞれダイアモンドフィルム又は被覆40及び42でコ
ーティングされる。ダイアモンドフィルム40及び42
は、シールリング22と座金26の境界面28を越えて
延在しており、境界面28から離れる方向への熱の伝導
経路を提供する。ダイアモンドフィルムの高い熱伝導率
は、(熱の伝導率が高くなければ)境界面28で発生す
る温度の上昇を低下させ、それによって、シールリング
22と座金26の境界面の温度がクーラントの沸点を越
えるおそれが実質的に減少される。
【0050】シールリング22と座金26上にそれぞれ
施されるダイアモンドコーティング40及び42の極め
て高い硬度(モーズ硬度10)により、それらの表面
は、より小さい硬度の表面上に生じる固形物汚染物や沈
殿したクーラント化学薬品による傷や摩損に対して抵抗
性があることとなる。さらに、コーティングのダイアモ
ンド構造における炭素原子の共有結合により、シールリ
ング22と座金26のフェイスにクーラント固形物が付
着することが最小化される。シール境界面28において
望ましくない固形物の形成及び沈着により生じるフェイ
ス分離は、本発明のフェイスシール設計では発生しな
い。
【0051】内燃機関フュエルポンプにおいても、信頼
性のある流体密閉シールを生成するように同様に形状化
されるシールリングエレメント及び座金を形成すること
により、本発明の信頼性の高いクーラントポンプシール
が形成される。シールリングエレメント及び座金エレメ
ントは各々、ダイアモンドと適合性(なじみ)があると
ともに、それ自体硬く耐磨耗性である適切な基体物質か
ら形成される。この目的のために好ましいのは、炭化珪
素や窒化珪素等のセラミックである。しかし、内燃機関
クーラントポンプにおける一般的な状態の下で、信頼性
があり流体密閉シールを生成するように、ダイアモンド
フィルム又はコーティングが基体表面に施され得る、ダ
イアモンドと適合性のある同様の硬度を有するその他の
基体もまた、適切である。適合性のある金属の一例であ
るステンレススチールを使用して、ダイアモンドコーテ
ィングに対する基体を形成することができる。
【0052】ダイアモンドフィルムは、化学蒸着プロセ
スにより、選択された基体に施され、金属の基体の場合
には、物理的蒸着プロセスにより基体に施される。シー
ルリングエレメント及び座金エレメントは、ダイアモン
ドフィルムでコートされて使用され得る。別法として
は、クーラントポンプシールに取り付ける前に、ダイア
モンドをコーティングされたエレメントを磨きをかけて
仕上げることが可能である。ダイアモンドフィルムは、
200ミクロメータを最大の厚さとして施されるが、5
0ミクロメータ未満であることが好ましい。またダイア
モンドフィルムは、2500ビッカーズ硬度を越える硬
度を有し、熱伝導率は25℃(室温)で85W/(m・
K)より大きい。
【0053】境界面28におけるダイアモンドフィルム
シールフェイス40及び42に対して測定された摩擦係
数は、境界面が潤滑される場合には0.10未満であ
り、境界面が乾いている場合には0.15未満である。
現在使用されている、境界面28のような境界面におい
て炭化珪素フェイスと硬いカーボングラファイト(carb
on graphite )フェイスとが対向する場合には、潤滑さ
れた場合には0.10の摩擦係数を、そして乾いている
場合には0.12の摩擦係数を有する。境界面28のよ
うな境界面において2つの炭化珪素フェイスが対向する
場合には、潤滑された場合には0.12の摩擦係数を、
また乾いている場合には0.20の摩擦係数を有する。
【0054】本発明のダイアモンドフェイスシールの信
頼性と耐久性とを測定するためにテストを行った。ダイ
アモンドフィルムでコーティングされたシールリング
と、ダイアモンドフィルムでコーティングされた座金と
を有するシールを用いるテストクーラントポンプを、疑
似機関動作状態の下で作動するよう据え付けた。クーラ
ント補充添加物の濃度は最初は推奨レベルにあり、15
0〜200時間毎に推奨レベルが1ずつ増加し、そして
最終的には推奨レベルの5倍の濃度に達した。総計85
0時間動作した後、クーラントの化学薬品の濃度が増大
しても、ダイアモンドフェイスシールは漏出を示さなか
った。ダイアモンドシール表面上におけるクーラント沈
着物の形成もなかった。現在使用されているような炭化
珪素と硬いカーボングラファイトのシールフェイスを用
いるクーラントポンプでこの同じテストを行った場合、
200〜400時間でクーラントが推奨レベルの2、3
倍の濃度になった時には、付着するクーラント沈着が形
成されるとともに、クーラントの漏れが生じる。
【0055】
【発明の効果】本発明に従って製造されるクーラントポ
ンプフェイスシールは、高荷重内燃機関を取り巻く不利
な動作状態の下でも、長時間にわたって、欠陥を生じる
ことなく機能を果たすことのできる、耐久性と信頼性の
ある流体密閉シールを提供する。
【0056】本発明のシール構造は、高荷重ディーゼル
内燃機関用のクーラントポンプに対して、信頼性のある
流体密閉シールを形成することができる。しかしなが
ら、このシール構造は、流体境膜により分離されるシー
リングリングエレメントが固定のリングエレメントに対
して回転する、あらゆる同様のメカニカルシールにおい
ても、強力で信頼性のあるシールを形成するように使用
されることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】内燃機関クーラントポンプシールの断面図であ
る。
【図2】図1の線2−2に沿って得られたシールリング
の断面図である。
【符号の説明】
10 フェイスシール 22 環状シールリング 26 座金 28 境界面 40、42 ダイアモンドフィルム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−256294(JP,A) 実開 昭60−58897(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F01P 5/10 F16J 15/34

Claims (25)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 境界面で第2の固定リングエレメントに
    対して回転する第1のリングエレメントにより、ポンプ
    を介してクーラントを送り出すように動作し、前記第2
    の固定リングエレメントが、溶解固形物を含有する(d
    isolvedsolids−containin
    g)内燃機関用クーラントフィルムにより前記第1の
    リングエレメントから分離される、高荷重(heavy
    duty)ディーゼルの液体冷却内燃機関クーラント
    ポンプのメカニカルシールのためのシールアセンブリで
    あって、該アセンブリは、 ダイアモンドと適合性があり、前記第1の回転リングエ
    レメントと協働するよう構成されたセラミック叉は金属
    の板で形成された回転可能な環状の座金と、 前記第2の固定リングエレメントと協働するよう構成さ
    れた、該座金と同様に形成された固定シールリングとを
    有し、 前記固定シールリングの表面は、前記クーラントフィル
    ムにより分離された、前記座金表面に嵌合する境界面を
    形成するよう位置づけられており、これにより前記クー
    ラントフィルム周辺に、その温度がクーラントの沸点よ
    りも低い液密シールフェースを形成し、 又、前記固定シールリングの表面と前記座金の表面が、
    前記嵌合境界面を覆っている高導伝性の共有結合した薄
    フィルム状のダイヤモンドによりそれぞれ被覆され、該
    共有結合されたフィルム状ダイヤモンドは、前記嵌合境
    界面により仕切られた領域を越えてさらに延び、熱を該
    境界面から逃がす為の熱伝導路を形成し、それにより前
    記クーラントに固形沈澱物を形成させない信頼性の高い
    液密シールを形成していることを特徴とするシールアセ
    ンブリ。
  2. 【請求項2】 前記基体が、硬い耐摩耗性のセラミック
    である、請求項1のシールアセンブリ。
  3. 【請求項3】 前記セラミックが、炭化珪素と窒化珪素
    を含むグループから選択される、請求項2のシールアセ
    ンブリ。
  4. 【請求項4】 潤滑された状態での前記境界面における
    摩擦係数が0.10未満である、請求項3のシールアセ
    ンブリ。
  5. 【請求項5】 乾いている状態での前記境界面の摩擦係
    数が0.15未満である、請求項3のシールアセンブ
    リ。
  6. 【請求項6】 前記薄いダイヤモンドフィルムが200
    ミクロメータ未満の厚さである、請求項1のシールアセ
    ンブリ。
  7. 【請求項7】 前記薄いダイヤモンドフィルムが、50
    ミクロメータ未満の厚さである、請求項1のシールアセ
    ンブリ。
  8. 【請求項8】 前記基体が金属である、請求項1のシー
    ルアセンブリ。
  9. 【請求項9】 前記金属がステンレススチールである、
    請求項8のシールアセンブリ。
  10. 【請求項10】 前記薄いダイヤモンドフィルムが、2
    500ビッカーズ硬さを越える高度を有する、請求項1
    のシールアセンブリ。
  11. 【請求項11】 前記薄いダイヤモンドフィルムが、2
    5℃で85W/(m.K)を越える熱伝導率を有する、
    請求項1に記載のシールアセンブリ。
  12. 【請求項12】 前記薄いダイヤモンドフィルムが、2
    00ミクロメータ未満の厚さであり、2500ビッカー
    ズ硬さを越える高度を有し、25℃で85W/(m.
    K)を越える熱伝導率を有する、請求項1に記載のシー
    ルアセンブリ。
  13. 【請求項13】 前記座金と前記シールリングは双方共
    に硬い、耐摩耗セラミック板により形成され、前記ダイ
    ヤモンドフィルムは前記座金と前記シールリング上に、
    50ミクロメータ未満の厚さで被覆され、又該ダイヤモ
    ンドフィルムは、2,500を越えるビッカーズ硬さ
    と、25℃で85W/(m.K)を越える熱伝導率を有
    する、請求項1に記載のシールアセンブリ。
  14. 【請求項14】 前記セラミックが、炭化珪素と窒化珪
    素を含むグループから選択される、請求項13のシール
    アセンブリ。
  15. 【請求項15】 潤滑された状態での前記境界面におけ
    摩擦係数が0.10未満である、請求項14のシール
    アセンブリ。
  16. 【請求項16】 乾いている状態での前記境界面におけ
    摩擦係数が0.15未満である、請求項14のシール
    アセンブリ。
  17. 【請求項17】 前記座金と前記シールリングは双方共
    に、硬金属板により形成され、前記ダイヤモンドフィル
    ムは前記座金と前記シールリング上に、50ミクロメー
    タ未満の厚さで被覆され、又該ダイヤモンドフィルム
    は、2,500を越えるビッカーズ硬さと、25℃で8
    5W/(m.K)を越える熱伝導率を有する、請求項1
    に記載のシールアセンブリ。
  18. 【請求項18】 前記基体がステンレススチールを含
    む、請求項17のシールアセンブリ。
  19. 【請求項19】 第2の固定リングエレメントに対して
    回転する第1の回転リングエレメントにより、ポンプを
    介してクーラントを送出するように動作し、前記第1の
    回転リングエレメントと前記第2の固定リングエレメン
    の間に設定された嵌合境界面にて該第2の固定リング
    エレメントがクーラントフィルムにより前記第1のリン
    グエレメントから分離される、高荷重(heavy d
    uty)ディーゼル内燃機関クーラントポンプのメカニ
    カルシールのためのシールアセンブリを製造する方法で
    あって、 (a)ダイアモンドと適合性のある選択されたセラミッ
    叉は金属の基体から、前記回転リングエレメントと協
    働するように形状化される座金エレメントを製造するス
    テップと、 (b)ダイアモンドと適合性のある選択された基体か
    ら、前記固定リングエレメント上に適合するように形状
    化されるシールリングエレメントを製造するステップ
    し、前記座金エレメントと前記シールリングエレメント
    は、前記クーラントポンプの動作中にクーラントの前記
    フィルムにより分離される嵌合境界面を形成するステッ
    と、 (c)化学蒸着及び物理的蒸着プロセスから成るグルー
    プから選択される蒸着プロセスにより前記座金と前記シ
    ールリングの間の嵌合境界面を越えて延びる、該座金と
    シールリングの各々の表面上の1領域と前記嵌合境界面
    を覆う為に、25℃で85w/(m・K)を越える熱伝
    導率を有する共有結合したダイヤモンドの薄いフィルム
    を前記座金と前記シールリングの各々の表面に施すこと
    により、前記嵌合境界面から熱を直接逃すための熱伝導
    路を形成するステップと、 を含むシールアセンブリ製造方法。
  20. 【請求項20】 前記基体が、ダイアモンドと適合性の
    ある炭化窒素セラミックス、窒化珪素セラミックス、及
    び金属を含むグループから選択される、請求項19の製
    造方法。
  21. 【請求項21】 前記ダイアモンドフィルムが、化学蒸
    着プロセスにより200ミクロメータ未満の厚さで施さ
    れる、請求項19の製造方法。
  22. 【請求項22】 前記蒸着プロセスにより施される前記
    ダイアモンドフィルムが、2500を越えるビッカース
    硬さを有する、請求項20の製造方法。
  23. 【請求項23】 前記基体が、炭化珪素セラミックス及
    び窒化珪素セラミックスを含むグループから選択される
    とともに、前記ダイアモンドフィルムが、化学蒸着プロ
    セスにより200ミクロメータ未満の厚さで施される、
    請求項20の製造方法。
  24. 【請求項24】 前記基体が、ステンレス鋼であるとと
    もに、前記ダイアモンドフィルムが、物理的蒸着プロセ
    スにより200ミクロメータ未満の厚さで施される、請
    求項20の製造方法。
  25. 【請求項25】 第1の回転エレメントと第2の固定リ
    ングエレメントの間に設定された嵌合境界面にて前記第
    2の固定リングエレメントに対して回転する前記リング
    エレメントにより、ポンプを介してクーラントを送り出
    すように動作する、高荷重(heavy duty)の
    液体冷却内燃機関クーラントポンプのメカニカルシール
    のためのシールアセンブリであって、該シールアセンブ
    リは、 窒化珪素叉は炭化珪素のセラミックにより形成された回
    転可能な環状の座金と、 該 座金と同じセラミック製であり、また固形物を含有
    する(solids−containing)内燃機
    関クーラントフィルムにより前記シールリングと前記座
    金を前記嵌合境界面で分離するように前記座金に相対し
    て位置する固定シールリングとを有し、 前記固定シールリングと前記座金のそれぞれのセラミッ
    ク表面が、2,500ビッカーズを越える硬さと、85
    W/(m.K)を越える熱伝導率を有する共有結合した
    ダイヤモンドの200ミクロメータ未満の厚さを有する
    フィルムを有し、該ダイヤモンドフィルムは、前記嵌合
    境界面を越えてさらに延びて熱を該境界面から逃がす為
    の熱伝導路を形成し、それにより前記境界面を前記クー
    ラントの沸点より低い温度に維持するとともに、クーラ
    ントの固形沈澱物を回避してクーラントのが前記シール
    アセンブリからの漏れを防ぐようにしたことを特徴とす
    るシールアセンブリ。
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