JP2790361B2 - 介在物分析試料溶解方法 - Google Patents

介在物分析試料溶解方法

Info

Publication number
JP2790361B2
JP2790361B2 JP2138904A JP13890490A JP2790361B2 JP 2790361 B2 JP2790361 B2 JP 2790361B2 JP 2138904 A JP2138904 A JP 2138904A JP 13890490 A JP13890490 A JP 13890490A JP 2790361 B2 JP2790361 B2 JP 2790361B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sample
electron beam
film thickness
output
melting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2138904A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0432743A (ja
Inventor
博之 小川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NIPPON DENSHI KK
Original Assignee
NIPPON DENSHI KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NIPPON DENSHI KK filed Critical NIPPON DENSHI KK
Priority to JP2138904A priority Critical patent/JP2790361B2/ja
Publication of JPH0432743A publication Critical patent/JPH0432743A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2790361B2 publication Critical patent/JP2790361B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Sampling And Sample Adjustment (AREA)
  • Investigating And Analyzing Materials By Characteristic Methods (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、メタル中に含まれている少量の介在物を効
果的に分析する技術分野において、分析する前のメタル
試料の溶解方法に関する。
[従来の技術] メタル試料の溶解を行う技術として、真空ベッセル内
にハースを設置してこのハース内へメタル試料を入れ、
試料に電子ビームを照射して溶解し試料中の非金属介在
物を浮上分離させる装置が既に実用に供されている。
ところで、このように試料中の微少介在物を浮上させ
る試料溶解においては、微少介在物の形状を変えずに試
料中に含まれる介在物をできるだけ多く浮上させる必要
があるため、通常の電子ビーム溶解方法とは異なり、電
子ビーム出力を厳密にコントロールすることが要求され
る。例えば試料に高出力の電子ビームを照射して急激に
加熱(溶解)すると、試料中に溜まっていたガスが一度
に放出し、それに伴なって試料が飛散する恐れがある。
そこで、第2図に試料の加熱分布図(縦軸は電子ビー
ム出力、横軸は時間)の関係を示すように電子ビームの
出力は、P1とP2の2段階に変化させて試料を照射する。
つまり試料をP1の電子ビーム出力によりT2の時間予備加
熱した後、電子ビーム出力をP2に変化してT4の時間溶解
し試料を急激に加熱しないようにする必要がある。ま
た、予備加熱状態から溶解状態に移る際にも、電子ビー
ム出力を急激に立上げると突沸現象が生じて試料が飛散
する恐れがあるため、立上げ時間T3で示すように徐々に
上昇させる必要がある。さらに、試料を溶解する電子ビ
ーム出力P2としては、蒸発が起こらないぎりぎりのとこ
ろに設定して介在物を効率良く浮上させる必要がある。
このとき、溶解時間T4が長くなると浮上した不純物が溶
けるため、介在物が溶ける手前で溶解を停止する必要が
ある。この試料溶解の停止にあたっても、瞬時に電子ビ
ームの照射を止める試料の温度が急激に低下し、それに
よってクラッカが生じて浮上した介在物の形状が崩れる
恐れがある。尚、試料の予備加熱にあたり、瞬時に電子
ビーム出力P1にて試料を照射すると試料に電流が流れ、
それによって試料が移動する恐れがあるため、立上げ時
間T1で示すように徐々に上昇させる必要がある。
[発明が解決しようとする課題] 従来においては、オペレータが試料を見ながら同図で
示す電子ビーム出力のコントロールを行っているため、
試料を蒸発させて無駄にすることが頻繁に生じる。ま
た、溶解条件に個人差がでるため、介在物の浮上する条
件を常に一定に持つことができない。
そこで、本発明はかかる不都合を解決するため、溶解
操作を自動的に行うことのできる介在物分析試料溶解方
法を提供することを目的とするものである。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するため、本発明の介在物分析試料溶
解方法は、真空ベッセル中に設けたハース上の試料に電
子ビームを照射して介在物をその表面に浮上させる介在
物分析試料溶解方法において、前記真空ベッセル内に膜
厚計を設け、前記試料を溶解するための電子ビーム出力
の立上げ時間,予備加熱時間,溶解時間及び出力の立下
げ時間の制御を前記膜厚計の膜厚コントローラ系に設定
し、溶解操作を自動的に行うことを特徴とするものであ
る。
以下、本発明の原理について少しく説明する。
ところで、真空蒸着装置等の成膜装置に使用される膜
厚コントローラ系には、加熱源(電子銃)の出力を予備
加熱モードと蒸発モードの2段階に制御することができ
るように構成されている。
つまり、蒸着物質の蒸発は、細く絞った電子ビームを
蒸着物質上で2次元的に走査して蒸着物質全体を均一に
溶解させる必要から蒸発開始時に高出力の電子ビームを
蒸着物質に照射すると、その照射部分のみが瞬時に加熱
されて飛散するため、電子ビームの出力を徐々に立上げ
ている。また、この立上がりによって蒸着物質を一気に
加熱して蒸発すると、蒸発物質内に溜まっていたガスが
急激に放出されるという突沸現象が発生して蒸着物質が
飛散するため、電子ビームの出力をあるところまで立上
がた後、出力を一定に保ち蒸着物質を予備加熱しながら
ガス抜きを行っている。その後、電子ビーム出力を蒸発
出力まで徐々に立上げて蒸発物質を蒸発させている。そ
して、所望の膜厚に達すると、電子ビームの出力を徐々
に低下(立下げ)して電子ビームの出力を停止するよう
に構成されている。
かかる膜厚コントローラ系の電子ビーム出力の制御
は、本発明に係るメタル試料中の微少介在物を浮上させ
る試料溶解法を実施する際の電子ビーム出力の制御と同
様であることに着目して、本発明は膜厚コントローラ系
を利用して第2図で示す試料の加熱分布に沿った電子ビ
ーム出力の制御を行わせるようにしたものである。
以下、本発明の一例を図面に基づいて詳説する。
[実施例] 第1図は本発明の方法を使用した介在物分析試料溶解
装置の一例を示す概略図である。同図において、1は装
置本体、2はその上面に気密を保って着脱可能に載置さ
れた真空ベッセルで、この真空ベッセル内は図示外の真
空ポンプに接続され真空に保たれる。また、この真空ベ
ッセル内には銅製の円形ハース3が設けられている。前
記ハースは前記本体1を気密を保って貫通した回転軸4
により回転可能に保持されており、また、このハースの
上面には多数の凹部5a,5b,…が回転中心を中心とした同
一円周上に等間隔に形成されている。この各凹部に試料
6a,6b,…が収容される。7は前記回転軸4を回転させる
ためのモータ、8はその駆動電源である。尚、前記ハー
ス3の内部には、図示しないが冷却水が循環するための
水冷手段が施されている。
9は前記ハース3近傍に設けられた電子銃で、発生し
た電子ビームEは図示外の偏向手段により約180度偏向
されてハース3上の溶解位置にセットされた試料を照射
する。10はこの電子銃の電源である。尚、前記電子銃9
には図示しないが電子ビームを試料上で2次元的に走査
するための偏向系が組み込まれている。
11は前記真空ベッセル2内のハース3上方に置かれた
水晶式膜厚計で、真空ベッセル2を貫通した保持棒12の
先端に保持されている。13はこの膜厚計のコントローラ
系で、このコントローラ系はその出力信号で前記モータ
電源8と電子銃電源9を夫々制御する。14はコントロー
ラ系によってカウトされた蒸発レートの表示部である。
このように膜厚計11を組み込むことにより第2図で示
す試料加熱分布の電子ビーム出力P2の値を正確に設定す
ることができる。それは試料に電子銃9から電子ビーム
を発生させて加熱溶解し、蒸発する寸前の状態を膜厚計
で確認することができるからである。また、予備加熱す
るための電子ビーム出力P1については、P2以下であるこ
とから実際に測定することなく実験の繰り返しや経験等
によって容易に設定ができる。さらに、他の試料溶解ま
での立上がり時間T1,予備加熱時間T2,立上がり時間T3,
溶解時間T4及び立下がり時間T5についても同様に実験の
繰り返しや経験等によって容易に設定できる。そして、
試料加熱分布のデータが求められる。そのデータをコン
トローラ系13にインプットする。
この状態で、スタート釦Sを押すとコントローラ系13
は、先ず出力信号をモータ電源7に送り加熱すべく最初
の試料6aを溶解位置にセットする。その後、コントロー
ラ系は出力信号を電子銃電源10に送り、電子銃から発生
する電子ビーム出力を第2図で示す分布に沿って制御す
る。これにより試料6aは急激に加熱されることなく徐々
に加熱されて試料全体が一様にある温度まで達すると、
次第に溶解温度まで加熱されるため、介在物が分離浮上
して凝固される。そして、電子銃9からの電子ビーム出
力が停止されると、コントローラ系13は溶解終了信号を
モータ電源8に送り、モータ7を一定角度回転させる。
この回転により回転軸4を介してハース3が回転し、次
の凹部が溶解位置にセットされる。以下、前述した動作
が繰り返されて、ハース上の凹部に収容される各試料が
自動的に順次電子ビームによって溶解され介在物が浮上
凝固される。
このようになせば、試料を溶解する電子ビーム出力を
正確に設定できるため、介在物を効率良く浮上させるこ
とができると共に、試料を無駄にすることを防止でき
る。また、試料の溶解中において、蒸発を膜厚計にて確
認できるため、測定試料の異状チェックを行うことがで
きると同時に、電子銃中のフィラメント経年変化等によ
る異状加熱を直ちに確認でき、それによる試料の無駄を
防止できる。さらに、多数の試料における溶解(介在物
の浮上)の自動化を容易にかつ簡単な構成にて行うこと
ができる。
尚、前述の説明は本発明の一例であり、実施にあたっ
ては幾多の変形が考えられる。例えば上記本実施例で
は、水晶式の膜厚計を使用したが、これに限定されるこ
となく電子衝撃式膜厚計等の既知のものであれば何でも
良い。
[効果] 以上のようになせば、介在物を浮上させるにあたり、
従来のようにオペレータがその都度試料の加熱状態を観
察することなく自動的に制御することができるため、試
料を蒸発させて無駄にすることを防止できる。また、介
在物の浮上する条件の制度をより一層向上させることが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の方法を使用した介在物分析試料溶解装
置の一例を示す概略図、第2図は試料の加熱分布を示す
図である。 1:装置本体、2:真空ベッセル 3:ハース、4:回転軸 5a,5b:凹部 6a,6b:試料、7:モータ 8:モータ電源、9:電子銃 10:電子銃電源 11:水晶式膜厚計、12:保持棒 13:コントローラ系

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】真空ベッセル中に設けたハース上の試料に
    電子ビームを照射して介在物をその表面に浮上させる介
    在物分析試料溶解方法において、前記真空ベッセル内に
    膜厚計を設け、前記試料を溶解するための電子ビーム出
    力の立上げ時間,予備加熱時間,溶解時間及び出力の立
    下げ時間の制御を前記膜厚計の膜厚コントローラ系に設
    定し、溶解操作を自動的に行うことを特徴とする介在物
    分析試料溶解方法。
JP2138904A 1990-05-29 1990-05-29 介在物分析試料溶解方法 Expired - Fee Related JP2790361B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2138904A JP2790361B2 (ja) 1990-05-29 1990-05-29 介在物分析試料溶解方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2138904A JP2790361B2 (ja) 1990-05-29 1990-05-29 介在物分析試料溶解方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0432743A JPH0432743A (ja) 1992-02-04
JP2790361B2 true JP2790361B2 (ja) 1998-08-27

Family

ID=15232851

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2138904A Expired - Fee Related JP2790361B2 (ja) 1990-05-29 1990-05-29 介在物分析試料溶解方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2790361B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0540082A (ja) * 1991-08-06 1993-02-19 Nippon Steel Corp 介在物分析試料溶解方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0432743A (ja) 1992-02-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11462381B2 (en) Composite charged particle beam apparatus
JP5250470B2 (ja) 試料ホールダ,該試料ホールダの使用法、及び荷電粒子装置
TWI596641B (zh) Composite charged particle beam device and sheet sample processing method
JP2790361B2 (ja) 介在物分析試料溶解方法
JP3773398B2 (ja) 集束イオンビーム装置
JPH0417991A (ja) レーザ加工機のノズル芯出し装置
KR20210009346A (ko) 이온 밀링 장치
JP2790372B2 (ja) 介在物分析試料溶解方法
JP2018069265A (ja) 鋳造装置
US3446934A (en) Electron beam heating apparatus
GB2164174A (en) Method and apparatus for controlling the focussing condition of a deflected electron beam
JP6810482B2 (ja) 複合荷電粒子ビーム装置
JP3338440B2 (ja) 高融点活性金属の溶解方法
JPH05322720A (ja) 介在物試料溶解方法
JP2013112894A (ja) 真空蒸着装置、電子銃及び真空蒸着方法
JPH0460436A (ja) 介在物分析試料溶解方法
JPS62271433A (ja) イオンビ−ムエツチング装置
JPH0361340A (ja) 電子ビームによる合金溶解方法
DE1598580C (de) Verfahren und Vorrichtung zur Her Stellung metallischer Proben fur die Spek tralanalyse
JPS62161929A (ja) 電子ビ−ム溶解における電子ビ−ム制御方法
JPS6136912Y2 (ja)
JPH11200018A (ja) 電子銃加熱方式の真空蒸着方法
JP2021036547A (ja) 複合荷電粒子ビーム装置
DE1037079B (de) Verfahren zum elektrischen Lichtbogenschmelzen
DE1181840B (de) Elektronenstrahlschmelzofen

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees