JP2787802B2 - ガスクロマトグラフ質量計によるパン中の臭素酸塩定量法 - Google Patents

ガスクロマトグラフ質量計によるパン中の臭素酸塩定量法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、パン又はパン生地中の
臭素酸を測定し、臭素酸カリウムの残存量を定量するた
めの方法に関する。
【0002】
【従来の技術】臭素酸カリウムは、1910年代にアメ
リカで製パン用改良剤として推奨されて以来、広く世界
で用いられているが、わが国では、製パンのための臭素
酸カリウムの使用量は、臭素酸として、小麦粉1Kgに
つき0.03g以下でなければならず、又、使用した臭
素酸カリウムについては、最終製品に残存してはならな
いという使用基準がある。そこで、最終製品中に臭素酸
カリウムが残存しているか否かを確認する必要がある
が、パン中には、夾雑物として臭素イオン、塩素イオン
などのイオン及び醗酵工程で生成する各種有機酸、例え
ば酢酸、クエン酸、乳酸、プロビオン酸や各種アミノ酸
などが存在し、又、でんぷん、蛋白質、糖質、油脂など
の各種成分が配合されており、臭素酸塩の分析において
非常に多くの夾雑物を含んでいる。これら夾雑物の影響
で、高感度の臭素酸の分離定量が不可能であったり、誘
導体生成で反応が定量的に進行しなかったり、反応液が
エマルジョンを形成し誘導体が溶液から抽出されないな
ど、臭素酸塩のみを選択的に高感度で再現性よく定量す
ることは非常に困難であった。
【0003】従来、パン中の残存臭素酸カリウムの検出
に関して報告されている分析法としては、イオンクロマ
トグラフィー、薄層クロマトグラフィー、ECDガスク
ロマトグラフィー(GC/ECD),高速液体クロマト
グラフィーなどがあるが、それらの分析方法は、検出限
界が0.05〜1.0μg/gであり、それらの方法を
使用して臭素酸カリウムの残存試験を行ったところ、パ
ンに臭素酸を小麦粉に対し最大50μg/gまでの添加
区では、最終製品中に臭素酸カリウムは検出されなかっ
たことが報告されている。
【0004】又、従来報告されているこれらの分析法の
中で添加回収試験における臭素酸カリウムの添加量の最
も低い数値は0.2μg/gであり、その場合の回収率
は、高速液体クロマトグラフィーにより分析した場合で
79%であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の分析法は定量限界が満足し得る値でなく、分析に多大
な時間を費やし、かつその操作に熟練を要するなどの問
題があった。
【0006】本発明は、上記の問題点に鑑みてなされた
もので、その課題は、定量限界が十分に低く、再現性の
指標である添加回収試験における変動係数が小さいこと
により再現性が高く、操作が常に簡便で熟練を要せず、
実験の迅速化が可能で、回収率も高い、パン又はパン生
地中の臭素酸カリウムの残存量を定量するための方法を
提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るために本発明が採用したガスクロマトグラフ質量計に
よるパン中の臭素酸塩定量法は、パン又はパン生地から
溶媒を用いて臭素酸塩を抽出した後、得られた臭素酸塩
溶液を脱塩に付し、更に脱塩された臭素酸塩溶液から固
相抽出法により臭素酸イオンを分離した後、分離された
臭素酸イオンをα−ブロモメチル−ベンゼンメタノール
に誘導し、これをガスクロマトグラフ質量計において質
量数79及び107のピークにより定量することを特徴
とするものである。
【0008】更に具体的には、例えば、前記臭素酸塩の
抽出は水を溶媒として行われ、前記脱塩は、得られた臭
素酸塩溶液を銀カートリッジカラムに2ml/分の流速
で通過させることにより行われる。又、前記固相抽出法
による抽出は、脱塩後の臭素酸溶液を約50%酢酸濃度
にする工程を経た後に、弱塩基性陰イオン交換型充填剤
を充填したカラムに5ml/分の流速で通過させること
により行われる。
【0009】尚、前記弱塩基性陰イオン交換型充填剤
は、その使用に際し、予め酢酸型に平衡化したものを用
い、前記ガスクロマトグラフ質量計は、ガラスキャピラ
リーカラムを使用したものであることが好ましい。
【0010】
【実施例】以下に本発明に係る臭素酸塩定量法の一実施
例に言及しつつ、本発明を詳細に説明する。
【0011】本発明の実施例において試料となるパン
は、中種法による角型食パンとし、パンの原料配合は、
中種が、小麦粉(パン用一等強力粉、14.0%水分ベ
ースで灰分が0.42%、蛋白質が12.3%のもの、
以下同じ)70%、イースト2.2%、イーストフード
0.1%(酸化剤を含まないもの)、臭素酸カリウム
(臭素酸として0〜60μg/g)、加水40%、生地
が、小麦粉30%、グラニュー糖6.0%、食塩2.0
%、ショートニング5.0%、脱脂粉乳2.0%、加水
27%である(尚、単位は全小麦粉の重量を基準とす
る)。
【0012】中種は、低速(100rpm)で2分間、
次いで中速(200rpm)で2分間ミキシングし、温
度24.5℃とし、これを27.0℃で4時間醗酵させ
た。その後、生地配合原料を中種に加え、低速で4分
間、次いで中速で8〜10分間ミキシングして、27.
0℃とした。この生地を20分間ねかし、500gに計
量して丸め、更に20分間生地をねかし、成形後、食パ
ン型にいれた。次いで38℃(相対湿度85%)で40
分間ホイロをとり、220℃で32分間焼成した。
【0013】検査用の器具としては次のものを使用し
た。 1)銀カートリッジカラム:DIONEX社製OnGuard-Ag(商品
名)カートリッジカラムをあらかじめ水5mlで洗浄し
たものを用いた。 2)ジエチルアミノプロピル(DEA)陰イオン交換型固
相抽出カラム:本実施例においては、Analytichem Inte
rnational and Varian社製ボンデシルDEA充填剤1.
5gを10mlのリザーバーに充填し、あらかじめメタ
ノール15mlで洗浄し、1M酢酸溶液90mlでDE
Aを塩素型から酢酸型に平衡化したものを用いた。
【0014】試薬としては次のものを用いた。 1)水:本実施例においては、イオン交換後蒸留した水を
用いた。 2)臭素酸イオン標準溶液:本実施例においては、臭素酸
カリウム(純正化学(株)試薬特級)130.5mgを
精秤し、水に溶かして100mlとした溶液(本液1m
lは臭素酸イオンとして1000μgを含む)を、用時
に適宜に水で希釈して用いた。尚、検量線用として用い
る場合には、水の代わりに3M塩化カリウム溶液30m
l中に臭素酸イオンとして0.3〜5.0μg/gの溶
液を調製して、検量線を作成した。 3)4×10-3Mスチレンモノマー溶液:東京化成工業
(株)製特級品を1%水酸化ナトリウム溶液で洗浄し、
ついで水で2回洗浄後無水硫酸ナトリウムで脱水したも
のを調製しておき、用時にその50μlをとり、エタノ
ール5mlに溶かし、水を加えて100mlとした。 4)酢酸(純正化学(株)試薬特級) 5)臭素酸カリウム(純正化学(株)試薬特級) 6)塩化カリウム(和光純薬工業(株)純度 99.9%) 7)メタノール(純正化学(株)試薬特級) 8)ヘキサン(純正化学(株)試薬特級) 9)無水硫酸ナトリウム(和光純薬工業(株)残留農薬測
定用) 10) 硫酸(和光純薬工業(株)有害金属分析用) 11) 臭化カリウム(純正化学(株)試薬特級)
【0015】装置は次のものを用いた。 ガスクロマトグラフィー 1)質量分析装置付ガスクロマトグラフ(GC/MS):
ヒューレットパッカード社製5971Aと質量検出器7
673A 2)電子捕獲型検出器付ガスクロマトグラフ(GC/EC
D):島津製作所(株)社製GC−17A (63Ni) 尚、ガスクロマトグラフの測定条件は、J&W社製 D
B−1(長さ30m、内径0.25mm)キャピラリー
カラムを使用し、ヘリウム(流速1.0ml/分)をキ
ャリアーガスとし、オーブン温度を40℃から230℃
まで10℃/分で昇温することとし、スチレンブロム誘
導体溶液は、オートサンプラを使用し、温度が200℃
のスプリットレス注入口から導入することとした。
【0016】以上の試料、器具、試薬、装置を用いて、
下記の手順でパン中の臭素酸カリウムの残存量を測定し
た。
【0017】臭素酸塩の抽出 まず、ガラス製ビーカーに試料20gと溶媒として水2
00mlを加え、30分間スターラーで攪拌した後、抽
出液を7000rpmで10分間遠心分離し、得られた
上澄液をろ紙(TOYO、NO.2)を用いてろ過し、
臭素酸塩抽出液とした。
【0018】脱塩 次いで、前記臭素酸塩抽出液を銀カートリッジカラムに
注入し、脱塩した。尚、この実施例では、臭素酸塩抽出
液の銀カートリッジカラムへの注入速度を2ml/分と
したが、この注入速度は適宜に調整することができる。
【0019】食パンは、通常1〜2%の食塩を含んでい
て、これによる塩素イオンの共存は、臭素酸イオンの陰
イオン交換充填剤(後述する)への保持を妨げるのであ
るが、銀カートリッジカラムを通過した臭素酸塩抽出液
中には、塩素イオンが含まれていないことがイオンクロ
マトグラフィーで確認された。ちなみに、このカートリ
ッジ1本当たりの食塩保持容量は90mgであり、この
実施例では、カートリッジを試料10g当り2個連結し
て使用した。食パンの量が30g(食塩量360mg)
以下では、臭素酸イオンの回収率は、90%以上であ
り、従って、銀カートリッジカラムによる脱塩処理によ
って、臭素酸イオンの陰イオン交換充填剤への保持を妨
げる塩素イオンを除去することができた。尚、銀カート
リッジカラムを使用しなかった場合の臭素酸イオンの回
収率は10〜20%まで低下した。
【0020】臭素酸イオンの固相抽出 次に、上記銀カートリッジカラムの通過液100mlに
酢酸100mlを合わせて攪拌混合し、50%酢酸濃度
とした。この混合溶液をDEA陰イオン交換型固相抽出
カラムに5ml/分の流速で付加し、水30mlで洗浄
した後、3M塩化カリウム溶液15mlで臭素酸イオン
を溶出し、更にこの溶出液に3M塩化カリウム溶液15
mlを加えた。
【0021】パン中の臭素酸塩の抽出過程では、タンパ
ク、脂質、有機酸などの夾雑物も多量に混入するが、こ
れらの夾雑物は臭素誘導体のヘキサン抽出(後述する)
時にエマルジョンを形成する原因となるばかりではな
く、臭素誘導体の生成を妨害する。このため、従来から
イオン交換樹脂のバッチ法による臭素酸イオンの分離が
検討されているが、本発明ではよりカラムのコンディシ
ョニングが迅速で取扱いが簡便な固相抽出法による抽出
液のクリーンアップを検討した。すなわち、上記のよう
に抽出液を固相抽出充填剤ボンデシルDEAカラムを充
填したカラムに負荷し、臭素酸イオンをカラムに吸着さ
せ、次いで、カラムに吸着した夾雑物を水で洗浄して除
去した後、臭素酸イオンを溶出したのである。
【0022】弱塩基性陰イオン交換樹脂であるDEAで
は、保持目的物質のイオン性基より固相の対イオンの選
択性が低いときに保持が促進される。臭素酸イオンの保
持には、DEA固相の対イオンを塩素型からより選択性
の低い酢酸イオン型に予め平衡化して使用し、又、臭素
酸イオンの溶出には、DEA固相に適した塩化カリウム
溶液を用いた。臭素酸イオン標準溶液(1μg)を用い
てカラムからの溶出条件を検討した結果、3M塩化カリ
ウム溶液4ml以内で臭素酸イオンをほぼ100%溶出
することができた。
【0023】尚、この実施例では、銀カートリッジカラ
ムの通過液を含む混合液の固相抽出カラムへの注入速度
を5ml/分としたが、この注入速度は適宜に調整する
ことができる。
【0024】α−ブロモメチル−ベンゼンメタノールへ
の誘導 次に、上記のようにして抽出した臭素酸イオンを含有す
る塩化カリウム水溶液30mlを分液ロートに注ぎ、4
×10-3Mスチレンモノマー溶液2ml、0.01M臭
化カリウム溶液1ml及び硫酸1mlを加えて直ちに2
〜3秒間激しく振とうし、5分間静置した。n−ヘキサ
ン2mlを加えて5分間振とうした後、パスツールピペ
ットでn−ヘキサン層を分離し、無水硫酸ナトリウム2
00mgを加えて脱水し、以下の式に示すα−ブロモメ
チル−ベンゼンメタノールを得た。
【化1】
【0025】尚、ガスクロマトグラフにおけるα−ブロ
モメチル−ベンゼンメタノールのピークは、図1に示す
ように保持時間約13.8分の位置に検出されたが、こ
のピークの質量分析を行ったところ、質量数が79、1
07、200のイオンが検出されると共に、臭素誘導体
中の臭素の同位体79及び81に由来する200及び2
02のイオンが認められ、標準物質のNISTのライブ
ラリ検索から、このピークがα−ブロモメチル−ベンゼ
ンメタノールであることを確認した。
【0026】α−ブロモメチル−ベンゼンメタノールの
定量 α−ブロモメチル−ベンゼンメタノールの溶液1μlを
GC/MSに注入して、臭素酸イオンを測定し、定量は
質量数79と107のイオンを目的としてクロマトグラ
フのピーク面積により、検量線の直線回帰式から算出し
た。尚、検量線は、臭素酸イオン標準溶液30ml(臭
素酸イオンとして、0.3〜5.0μgを含む)を上記
のα−ブロモメチル−ベンゼンメタノール溶液の場合と
同様に操作して作成した。結果を以下の表1に示す。
【表1】
【0027】上記表1から、臭素酸カリウムを臭素酸量
として10及び30μg/g添加した群では残存臭素酸
は検出されなかったが、40μg/g以上添加した群で
は残存臭素酸は検出され、特に、40μg/g添加した
群では0.03μg/gという極く低濃度の残存臭素酸
を検出することができた。
【0028】他の定量方法との比較 この実施例による方法の精度について、先に臭素酸イオ
ン標準溶液からα−ブロモメチル−ベンゼンメタノール
溶液としたものについて、その検出能力を電子捕獲型検
出器付きキャピラリーガスクロマトグラフ(GC/EC
D)と比較した。即ち、α−ブロモメチル−ベンゼンメ
タノールの定量を、GC/MSでは質量数79と107
のイオンを目的としてクロマトグラフのピーク面積によ
り行い、GC/ECDでは、クロマトグラムのピーク面
積により行ったところ、GC/ECDでも臭素誘導体由
来のピークがGC/MSと同じ保持時間の位置に検出さ
れたが、そのSN比10における検出限界は、図2に示
すように、ECDが標準溶液中の臭素酸イオン量0.1
μg/gに対し、GC/MSは、0.03μg/gであ
り、臭素酸に対する検出感度はGC/MSがGC/EC
Dよりかなり高いことがわかった。
【0029】従って、GC/MSでは、α−ブロモメチ
ル−ベンゼンメタノールに特異的な質量数79、107
のイオンでこれを選択的に検出しており、このことによ
りα−ブロモメチル−ベンゼンメタノールをGC/EC
Dより高感度に検出することができた。
【0030】実施例2 予め臭素酸塩などの酸化剤の存在しないことを確認した
原料を使用し、前記と同様の方法で食パンを調製した。
臭素酸イオン標準溶液を臭素酸として食パン中の濃度が
0.03、0.05、0.10、0.25、0.50μ
g/gとなるように添加し、回収実験を行った。結果は
以下の表2に示すとおりであり、それぞれの回収率は、
91.3〜98.1%、変動係数は6.5〜11.1%
と良好な結果が得られ、本法での定量限界はパン中の濃
度として0.03μg/gであることが再現性のある値
として確認され、本発明の方法が従来技術に比較して優
れていることが証明された。
【表2】
【0031】
【発明の効果】以上のとおり、本発明に係る臭素酸塩定
量法によれば、臭素酸イオンの誘導体であるα−ブロモ
メチル−ベンゼンメタノールは、GC/MSにより、高
感度で測定できるため、微量の臭素酸塩の定量が優れた
再現性の下で可能となり、且つ、簡便、迅速にパン中の
臭素酸塩の微量定量をすることが出来るという優れた効
果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるα−ブロモメチル−ベンゼンメタ
ノールのガスクロマトグラフにおけるピークを示す図で
ある。
【図2】本発明によるα−ブロモメチル−ベンゼンメタ
ノールの量と、SN比との関係を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 桑原 拓郎 東京都墨田区千歳3丁目15番6号 山崎 製パン株式会社内中央研究所内 (56)参考文献 特開 昭59−85958(JP,A) 特開 昭59−65251(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01N 30/02 G01N 30/06 G01N 30/72 GAL G01N 30/88 G01N 33/10

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パン又はパン生地から溶媒を用いて臭素
    酸塩を抽出した後、得られた臭素酸塩溶液を脱塩に付
    し、更に脱塩された臭素酸塩溶液から固相抽出法により
    臭素酸イオンを分離した後、分離された臭素酸イオンを
    α−ブロモメチル−ベンゼンメタノールに誘導し、これ
    をガスクロマトグラフ質量計において質量数79及び/
    又は107のピークにより定量することを特徴とするガ
    スクロマトグラフ質量計によるパン中の臭素酸塩定量
    法。
  2. 【請求項2】 前記臭素酸塩の抽出は水を溶媒として行
    う請求項1に記載のガスクロマトグラフ質量計によるパ
    ン中の臭素酸塩定量法。
  3. 【請求項3】 前記脱塩は、臭素酸塩溶液を銀カートリ
    ッジカラムに通過させることにより行う請求項1又は2
    に記載のガスクロマトグラフ質量計によるパン中の臭素
    酸塩定量法。
  4. 【請求項4】 前記脱塩は、臭素酸塩溶液を銀カートリ
    ッジカラムに2ml/分の流速で通過させることにより
    行う請求項1乃至3のいずれかに記載のガスクロマトグ
    ラフ質量計によるパン中の臭素酸塩定量法。
  5. 【請求項5】 前記固相抽出法による抽出は、脱塩後の
    臭素酸塩溶液を約50%酢酸濃度にする工程を経た後に
    これを行う請求項1乃至4のいずれかに記載のガスクロ
    マトグラフ質量計によるパン中の臭素酸塩定量法。
  6. 【請求項6】 前記固相抽出法による抽出は、弱塩基性
    陰イオン交換型充填剤を充填したカラムを用いる請求項
    1乃至5のいずれかに記載のガスクロマトグラフ質量計
    によるパン中の臭素酸塩定量法。
  7. 【請求項7】 前記固相抽出法による抽出は、脱塩後の
    臭素酸塩溶液を前記弱塩基性陰イオン交換型充填剤を充
    填したカラムに5ml/分の流速で通過させることによ
    り行う請求項6に記載のガスクロマトグラフ質量計によ
    るパン中の臭素酸塩定量法。
  8. 【請求項8】 前記弱塩基性陰イオン交換型充填剤は、
    その使用に際し、予め酢酸型に平衡化したものを用いる
    請求項6又は7のいずれかに記載のガスクトマトグラフ
    質量計によるパン中の臭素酸塩定量法。
  9. 【請求項9】 前記ガスクロマトグラフ質量計は、ガラ
    スキャピラリーカラムを使用したものである請求項1乃
    至8のいずれかに記載のガスクロマトグラフ質量計によ
    るパン中の臭素酸塩定量法。
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