JP2785865B2 - 平面配列型受波装置 - Google Patents

平面配列型受波装置

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JP2785865B2
JP2785865B2 JP8030521A JP3052196A JP2785865B2 JP 2785865 B2 JP2785865 B2 JP 2785865B2 JP 8030521 A JP8030521 A JP 8030521A JP 3052196 A JP3052196 A JP 3052196A JP 2785865 B2 JP2785865 B2 JP 2785865B2
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茂 ▲吉▼川
献児 西條
克 大久保
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Oki Electric Industry Co Ltd
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  • Measurement Of Velocity Or Position Using Acoustic Or Ultrasonic Waves (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、小型の聴音浮標から海
中に吊下して用いられるアーム展開方式の平面配列型受
波装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の受波装置は、海中で複数個の受
波器を水平な平面上に配列し、水平面上0°〜360°
の全周方向にビームを形成し、ビーム出力におけるSN
比を向上させて、目標信号の検出と方位の測定を行う。
小型の聴音浮標では、海中構造体の直径が高々数10セ
ンチメートル以下であるのに対し、受波器の水平配列面
の直径は数メートル以上に及ぶので、通常、中心の海中
構造体から複数本のアームを水平に展開し、各アーム上
に受波器を配置する構造としている。
【0003】特に、受波装置から離れた位置の海中に音
源を設置し、目標からの反響音を受信するバイスタティ
ック型用法の場合、海底・海面等から反射・散乱して到
来する残響を受波装置がどの程度まで抑圧できるかが目
標信号の検出能力を左右する。受波装置は、配列された
複数個の受波器出力電圧を整相処理して水平面上の全周
360°方向をカバーする複数個の待ち受けビームを形
成し、整相方向以外の角度から到来する残響を抑圧する
作動を行う。しかしながら、形成されるビームパターン
には所望の主極以外に副極も生じるので、副極の生じる
角度方向の残響の抑圧度は劣化する。
【0004】具体的に述べれば、ある整相角度における
受信ビームパターンの最大副極レベルが他の整相角度の
最大副極レベルよりも大きい場合、当該角度の受信残響
レベルが他の受信角度より大きくなるので、反響音あり
と見なす誤りが生じ易くなる。従って、最も大きな副極
を生じる整相角度のビームパターンに対して、その最大
副極を抑圧する受波器の配列方法が追求されることとな
る。
【0005】図11は従来の平面配列型受波装置の構造
例を示す平面図である。図において、11〜15は中心
点Oから放射状に展開する5本のアームで、各アーム1
1〜15は同一の長さを有しており、均等な角度間隔、
即ち、72°間隔で水平に展開している。11a〜11
gはアーム11上の受波器、12a〜12gはアーム1
2上の受波器であり、以下同様にして各アーム11〜1
5上にそれぞれ7個ずつ受波器を配置して、合計35個
の受波器で構成し、これら各アーム11〜15上の受波
器配置は同一とする。
【0006】最内側の5個の受波器11a〜15aは、
最も小さい正5角形となるが、これらの受波器間隔、即
ち11a−12a間、12a−13a間、……、15a
−11a間は、対象音響周波数の最高周波数の海中波長
の2分の1に設定する。第2番目以降の受波器は、アー
ム上の受波器間隔、例えばアーム11上では11a−1
1b間、11b−11c間、……、11f−11g間を
対象音響周波数の最高周波数の海中波長の2分の1に設
定し、他のアーム12〜15も同様とする。
【0007】図12〜15は、図11に示した従来の平
面配列型受波装置の水平方向ビームパターンの計算結果
の一例である。グラフの横軸はアーム11を0°とした
時計廻りの水平角度を表し、縦軸は、主極のレベルで基
準化したビーム出力レベルをデシベル(dB)で表して
いる。図12は整相角度=0°の場合、図13は整相角
度=6°の場合、図14は整相角度=12°の場合、図
15は整相角度=18°の場合のビームパターンであ
り、図12、図13の(A)、図14の(A)および図
15の(A)では横軸は0°〜180°の範囲、図13
の(B)、図14の(B)および図15の(B)では横
軸は180°〜360°の範囲にある。
【0008】本計算例は周波数=最高周波数の場合であ
る。0°〜18°の範囲外、即ち、24°〜354°の
範囲の整相角度の場合のビームパターンは、図11に示
した配列の対称性から0°〜18°のビームパターンの
繰り返しとなるので省略している。本図より、最大の副
極は、図13の(A)の整相角度=6°の場合であり、
水平角度=26°の主極の右側の第1副極レベルは、約
−9dBであることが判る。更に、各整相角度における
最大副極は、主極の右側の第1副極であり、その大きさ
は整相角度=6°の場合が最大であり、次に整相角度=
12°、その次に整相角度=0°となり、最小は整相角
度=18°の場合であり、約−12dBの低い副極レベ
ルであることが判る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】以上述べた様に、図1
1に示した従来の平面配列型受波装置はアーム数が少な
く経済的となるメリットがあるが、そのビームパターン
の最大副極レベルが特定の整相角度において大きくなる
欠点があった。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、中心点から等
分な角度で水平に展開する5本のアームと、各アーム上
に同一間隔で配置された複数の受波器と、各アーム間に
連結されて直線状に張られた5本の連結手段と、各連結
手段の中央位置に配置された5個の受波器とを備え、各
連結手段を各アーム上の同じ位置に連結すると共に、ア
ーム上の受波器間隔を対象とする最高周波数の海中波長
の2分の1より若干小さい間隔に設定したことを特徴と
している。
【0011】
【作用】上記の如き受波器配列により、最大の副極レベ
ルを発生する角度において、5本のアーム上に配置され
た総ての受波器出力電圧の加算値の位相角に対して、5
本の連結手段上に配置された5個の受波器出力電圧の加
算値の位相角が、ほぼ逆相関係となるので、最大の副極
レベルを抑圧する。
【0012】このことにより、総ての整相角度に渡って
一様な低い副極レベルとなる。
【0013】
【実施例】以下に本発明の実施例を図を用いて説明す
る。図1は、本発明の平面配列型受波装置の構造例を示
す平面図である。図において、1〜5は中心点Oから放
射状に展開する5本のアームで、各アーム1〜5は同一
の長さを有しており、均等な角度間隔、即ち72°間隔
で水平に展開している。
【0014】1a〜1gはアーム1上の7個の受波器、
2a〜2gはアーム2上の7個の受波器、3a〜3gは
アーム3上の7個の受波器、4a〜4gはアーム4上の
7個の受波器、5a〜5gはアーム5上の7個の受波器
であり、各アーム1〜5上にはそれぞれ7個の受波器を
配置し、これら各アーム1〜5上の受波器配置は同一で
ある。
【0015】最内側の5個の受波器1a〜5aは最も小
さい正5角形となるが、これらの受波器間隔、即ち、1
a−2a間、2a−3a間、3a−4a間、4a−5a
間、5a−1a間は、対象音響周波数の最高周波数の海
中波長の2分の1より若干だけ(例えば約10%)小さ
い間隔に設定する。第2番目以降の受波器は、アーム上
の受波器間隔、例えば、アーム1上では1a−1b間、
1b−1c間、1c−1d間、1d−1e間、1e−1
f間、1f−1g間を対象音響周波数の最高周波数の海
中波長の2分の1より若干だけ(例えば約10%)小さ
い間隔に設定する。他のアーム2〜5上でも同じ間隔に
設定する。
【0016】上述の説明により、本発明の図1のアーム
1〜5とアーム上の合計35個の受波器配置は、受波器
間隔が若干だけ(約10%)小さい点を除けば、図11
に示した従来構造と同一である。図1において、6〜1
0は、アーム間を連結する5本の連結手段であり、これ
らの連結手段6〜10は、例えば、フレキシブルな紐や
被覆電線により成っている。
【0017】連結手段6はアーム1の受波器1e点とア
ーム2の受波器2e点、連結手段7はアーム2の受波器
2e点とアーム3の受波器3e点、連結手段8はアーム
3の受波器3e点とアーム4の受波器4e点、連結手段
9はアーム4の受波器4e点とアーム5の受波器5e
点、連結手段10はアーム5の受波器5e点とアーム1
の受波器1e点に連結され、直線状に張られている。
【0018】6a〜10aは、5個の受波器であり、受
波器6aは連結手段6上の中央点に、受波器7aは連結
手段7上の中央点に、受波器8aは連結手段8上の中央
点に、受波器9aは連結手段9上の中央点に、受波器1
0aは連結手段10上の中央点に配置されている。即
ち、連結手段6〜10は、受波器6a〜10aをアーム
間に配置するために設けたものである。
【0019】なお、この連結手段6〜10として被覆電
線を用いた場合には、受波器6a〜10aの出力信号を
伝送する機能を兼ねることができる。この様に、本実施
例の受波装置は、中心点Oから放射状に展開する5本の
アーム上に配置した35個の受波器と、アーム間を連結
して直線状に張られた5本の連結手段上に配置した5個
の受波器との合計40個の受波器が受信する音響信号を
整相処理し、水平面上の全周360°をカバーする複数
個の待ち受けビームを形成して目標の航走音と目標から
の反響音を検出する。
【0020】図2〜図5は図1に示した本発明の平面配
列型受波装置の水平方向ビームパターンの計算結果の一
例である。グラフの横軸は、図1のアーム1を0°とし
た時計廻りの水平角度を表し、縦軸は主極のレベルで基
準化したビーム出力レベルをデシベル(dB)で表して
いる。
【0021】図2は整相角度=0°の場合、図3は整相
角度=6°の場合、図4は整相角度=12°の場合、図
5は整相角度=18°の場合のビームパターンであり、
図2、図3の(A)、図4の(A)、図5の(A)では
横軸は0°〜180°の範囲、図3の(B)、図4の
(B)、図5の(B)では横軸は180°〜360°の
範囲にある。
【0022】本計算例は、受波器間隔を最高周波数の2
分の1波長より10%だけ小さい間隔とし、計算周波数
は最高周波数の場合である。0°〜18°の範囲外、即
ち、24°〜354°の範囲の整相角度の場合のビーム
パターンは、図1に示した配列の対称性から0°〜18
°のビームパターンの繰り返しとなるので省略した。上
記により、図2〜図5の表現方法は、従来型の図12〜
図15で用いた表現方法と同一である。
【0023】本図より、最大の副極は、図3の(A)の
整相角度=6°の場合であり、水平角度=28°の主極
の右側の第1副極レベルは、約−12dBであり、図1
3のレベルより約3dB低下したことが判る。他の整相
角度の最大副極レベルも−12〜−13dBであり、図
12〜図15の従来型と較べて、整相角度に関わらず一
様な低い副極レベルが達成できた。
【0024】次に、図1の如く受波器を配置すると最大
副極レベルを抑圧できる理由を説明する。最初に、図1
では受波器間隔を対象音響周波数の最高周波数の海中波
長の2分の1より若干だけ(約10%)小さい間隔に設
定したが、その理由は、丁度、2分の1の値に設定する
と受波器6a〜10aの影響による位相廻りが意外な副
極を生じさせるので、これを避けるために若干だけ小さ
い間隔に定めたものである。即ち、2分の1波長の間隔
は、最も効率の良い空間サンプル点ではあるが、受波器
6a〜10aは、受波器数は少ないものの、その配置が
2分の1波長より遙に大きな間隔なので、その位相廻り
の影響を抑えるために若干だけ(約10%)小さい間隔
に設定した。
【0025】次に、受波器6a〜10aがない時、即
ち、図11の従来型受波装置で整相角度=6°、水平角
度=26°の場合に大きな副極が発生する原因を説明
し、その後に受波器6a〜10aが、この副極を抑圧す
る理由を説明する。尚、図1と図11間の受波器間隔の
若干(約10%)の差異は微小量であり、後述の説明に
は影響が少ないので、煩雑さを避けるために、図11の
場合(ビームパターンは図12〜図15)を用いて説明
する。
【0026】中心点Oから均等な72°間隔で水平に展
開する5本のアーム上に受波器を配置した本構造を約1
8°方向から眺めると、アーム1とアーム4は直線状に
近い形となる。この結果、図13の(A)で示した周波
数=最高周波数、整相角度=6°、水平角度=26°の
最大の副極レベル点では、アーム1とアーム4上の各受
波器出力電圧の中心点Oに対する位相角の推移は、いず
れも小さな位相遅れ量となり、全体としても約−15°
〜−150°の範囲に偏って分布することとなる。一
方、アーム2,3,5は約18°方向に対して直角に近
い形で配置されているので、アーム2,3,5上の各受
波器出力電圧の中心点Oに対する位相角の推移は、いず
れも大きな位相進みまたは遅れ量となり、全体としては
0°〜360°に渡って一様に分布することとなる。
【0027】図6は最大の副極レベル点での複素ベクト
ル説明図であり、上記の条件において、受波器出力電圧
の加算値を中心点Oにおける位相角を0°として、複素
平面上に表したものである。グラフの横軸は実数(R
e)軸、縦軸は虚数(Im)軸を表し、実数のプラス軸
は0°となり、虚数のプラス軸は+90°、虚数のマイ
ナス軸は−90°、実数のマイナス軸は±180°方向
となり、グラフの上半分は位相進み、下半分は位相遅れ
を表す。
【0028】アーム1〜アーム5は、それぞれのアーム
上の受波器出力電圧の加算値を表し、アーム1〜5は5
本のアーム上の受波器出力電圧の加算値を表す。受波器
6a〜10aは、受波器6a〜10aの出力電圧の加算
値を表している。前述のアーム1とアーム4上の受波器
出力電圧の位相角の偏りによって、アーム1とアーム4
の加算値は、位相角が約−70°〜−80°方向の大き
な値となる。一方アーム2,3,5上の受波器出力電圧
の位相角は、0°〜±180°間にほぼ一様に分布する
ので、これらの加算値(図6では、アーム2、アーム
3、アーム5)は小さな値となる。これら5本のアーム
上の受波器出力電圧の加算値(図6では破線で表したア
ーム1〜5)は、以上のアーム1〜アーム5のベクトル
合成となり、位相角が約−70°方向の大きな値となっ
て前記の最大の副極レベルを発生させている。
【0029】次に、アーム間の連結手段6〜10上に配
置された受波器6a〜10aの出力電圧の中心点Oに対
する位相角を、前記の最大の副極レベル点で調べると、
受波器6a,8aの位相角は約+70°〜+80°の位
相進みとなり、受波器9a,10aの位相角は約200
°の位相遅れ、即ち約+160°の位相進みとなる。こ
れにより、受波器7aを除いた4個の受波器6a,8
a,9a,10aの出力電圧の位相角は、約+70°〜
+160°の範囲に偏って分布することとなる。このた
め、受波器6a〜10aの出力電圧の加算値(図6で
は、破線で表した受波器6a〜10a)は、位相角が約
+140°の中程度の値となる。図6のベクトル図から
明らかな様に、この受波器6a〜10aの加算値は、前
記のアーム1〜5の加算値とほぼ逆相関係にあるので、
アーム1〜5の加算値を低減させる働きを行う。これに
より、図13の(A)で発生した約−9dBの第1副極
レベルを、図3の(A)に示したように約−12dBま
で抑圧する。
【0030】尚、受波器6a〜10aの出力電圧の加算
値は、受波器6a〜10aを中心点Oから、より外側に
配置すると、位相角が約+140°から約+80°方向
に移動すると共に、絶対値はより大きな値となり、従っ
て、第1副極レベルを更に低く抑えることができる。し
かしながら、第2副極点でアーム1〜5の加算値と同相
関係に陥り、第2副極レベルが最大副極となる不都合が
生じる。この様に受波器6a〜10aを支える連結手段
6〜10とアーム1〜5の連結点である受波器1e〜5
eの位置は、発生する第1副極レベルと第2副極レベル
の交差する最適位置として選定されたものである。
【0031】図7〜図10は、図1に示した本発明の平
面配列型受波装置の鉛直方向ビームパターンの計算結果
の一例である。グラフの横軸は、図1の水平面を0°と
し、中心点Oから眺めて上方を0°〜+90°、下方を
0°〜−90°とした俯仰角度を表している。グラフの
左半分は、ビームの主軸に沿った俯仰角0°〜+90°
であり、右半分は主軸と反対側、即ち、整相角度プラス
180°方向の俯仰角+90°〜0°の場合のビームパ
ターンを表す。縦軸は、図2〜図5と同じく、主軸のレ
ベルで基準化したビーム出力レベルをデシベル(dB)
で表している。
【0032】図7は水平面上の整相角度=0°の場合、
図8は整相角度=6°の場合、図9は整相角度=12°
の場合、図10は整相角度=18°の場合である。整相
角度は水平面上だけなので、水平面の上方と下方のビー
ムパターンは対称となり、俯仰角0°〜−90°の下方
のビームパターンは省略した。本計算例は、図2〜図5
と同じく、受波器間隔を最高周波数の2分の1波長より
10%だけ小さい間隔とし、計算周波数は最高周波数の
場合である。
【0033】本図より、最大の副極は図7の整相角度=
0°の場合であり、俯仰角度+51°の主極の右側の第
一副極レベルは約−12dBであり、この値は図3の
(A)の最大副極レベルと同じである。鉛直方向のビー
ムパターンについても、水平方向ビームパターンと同様
に、受波器6a〜10aが無いときは、整相角度=0°
の場合に約−9dBの第1副極が生じる。理由は前述の
水平方向の場合と同様に、アーム1〜5上の受波器出力
電圧の加算値が、位相角約−70°の大きな値となるた
めである。受波器6a〜10aの出力電圧の加算値も前
述の水平方向の場合と同じく、アーム1〜5の加算値と
ほぼ逆相関係の中程度の値となるので、副極レベルを低
減させて、第1副極を抑圧している。
【0034】尚、より低周波数における最大副極レベル
も上述と同様な理由により、受波器6a〜10aの作用
によって抑圧される。このように、本実施例の受波装置
により、全立体角方向で広い周波数範囲に渡って発生す
る最大副極レベルを約−12dBの低い値に抑えること
ができ、さらに、総ての整相角度に渡って、副極レベル
を一様な低い値とすることができる。
【0035】本発明の実施例である図1では、アーム間
を連結する連結手段6〜10は、各アーム上で受波器1
e〜5eの位置に連結することとしてあるが、これに限
定することなく、受波器1e〜5eの位置より、若干内
側または外側に連結しても支障ないものである。更に、
図1では各アーム1〜5上の受波器数が7個の場合を説
明したが、これに限定するものではなく、例えば各アー
ム上の受波器数を6個として最外側の受波器1g〜5g
を削除しても同様な受波装置が実現できる。但しその場
合には、前述と同様な理由により、受波器6a〜10a
を配置する連結手段6〜10は、各アーム1〜5上の受
波器1d〜5d点またはその近傍に連結する。
【0036】なお、図1に示す実施例において、各アー
ムはテレスコープ状に伸縮自在なものとし、かつ、中心
点Oの近くで折り畳めるように支持するものとして、海
中投入前には、5本のアームをそれぞれ短く縮めて中心
点Oの近くの円周上の支点で折り畳むと共に、各連結手
段をアーム間にコンパクトに折り畳んで収納し、海中投
入後にアームが自動的にテレスコープ状に伸長して水平
に展開し、同時にアーム間の連結手段を直線状に伸長さ
せて図1に示す状態とさせるものである。
【0037】以上述べたアーム上の受波器の出力信号と
受波器6a〜10aの出力信号は、図示していないアー
ムに沿った被覆電線によって、中心点に置かれた図示し
ていない水密容器内に集められる。本容器内では、これ
ら総ての信号を多重化して遠隔地における整相処理のた
めに無線伝送することもできるし、これら総ての信号を
整相処理して複数個の待受けビームを形成し、ビーム出
力を多重化して伝送することもできる。
【0038】
【発明の効果】以上のように、本発明は、水平かつ放射
状に展開する5本のアーム上に受波器を配置すると共
に、アーム間に5本の連結手段を連結して、それぞれの
中央位置に受波器を配置したので、発生する最大副極レ
ベルを総ての整相角度に渡って、約−12dBという低
い値に抑えることができる効果が得られる。
【0039】また、このように副極レベルの低い受波装
置を、5本という数少ないアーム構造で行ったので、装
置の小型化および低コスト化を実現できるという効果が
得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の平面配列型受波装置の構造例を示す平
面図
【図2】本発明の平面配列型受波装置の水平方向ビーム
パターンの計算例 (I)
【図3】本発明の平面配列型受波装置の水平方向ビーム
パターンの計算例 (II)
【図4】本発明の平面配列型受波装置の水平方向ビーム
パターンの計算例 (III)
【図5】本発明の平面配列型受波装置の水平方向ビーム
パターンの計算例 (IV)
【図6】最大の副極レベル点での複素ベクトル説明図
【図7】本発明の平面配列型受波装置の鉛直方向ビーム
パターンの計算例 (I)
【図8】本発明の平面配列型受波装置の鉛直方向ビーム
パターンの計算例 (II)
【図9】本発明の平面配列型受波装置の鉛直方向ビーム
パターンの計算例 (III)
【図10】本発明の平面配列型受波装置の鉛直方向ビー
ムパターンの計算例 (IV)
【図11】従来の平面配列型受波装置の構造例を示す平
面図
【図12】従来の平面配列型受波装置の水平方向ビーム
パターンの計算例 (I)
【図13】従来の平面配列型受波装置の水平方向ビーム
パターンの計算例 (II)
【図14】従来の平面配列型受波装置の水平方向ビーム
パターンの計算例 (III)
【図15】従来の平面配列型受波装置の水平方向ビーム
パターンの計算例 (IV)
【符号の説明】
1〜5 アーム 6〜10 連結手段 1a〜1g 受波器 2a〜2g 受波器 3a〜3g 受波器 4a〜4g 受波器 5a〜5g 受波器 6a,7a,8a,9a,10a 受波器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−160116(JP,A) 特開 平7−253457(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01S 7/521 G01S 3/802 - 3/82 G01S 5/20

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中心点から等分な角度で水平に展開する
    5本のアームと、 各アーム上に同一間隔で配置された複数の受波器と、 各アーム間に連結されて直線状に張られた5本の連結手
    段と、 各連結手段の中央位置に配置された5個の受波器とを備
    え、 各連結手段を各アーム上の同じ位置に連結すると共に、
    アーム上の受波器間隔を対象とする最高周波数の海中波
    長の2分の1より若干小さい間隔に設定したことを特徴
    とする平面配列型受波装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、各アーム上の受波器
    数を7つとし、連結手段を各アームの最外側から3番目
    の受波器の位置またはその近傍に取り付けることを特徴
    とする平面配列型受波装置。
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