JP2782900B2 - スクイッド磁束計 - Google Patents

スクイッド磁束計

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JP2782900B2
JP2782900B2 JP2070083A JP7008390A JP2782900B2 JP 2782900 B2 JP2782900 B2 JP 2782900B2 JP 2070083 A JP2070083 A JP 2070083A JP 7008390 A JP7008390 A JP 7008390A JP 2782900 B2 JP2782900 B2 JP 2782900B2
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switch
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magnetic flux
coil
coils
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弦 上原
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Yokogawa Electric Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、スクイッド磁束計に関するものであり、詳
しくは、マルチチャンネル型の磁束計におけるクライオ
スタットの内外間での配線数の削減に関するものであ
る。
<従来の技術> 第8図は従来のスクイッド磁束計の一例を示す構成説
明図である。図において、ジョセフソン接合JJを有する
超伝導リング1には電流源2からバイアス電流Ibが供給
されている。磁束φxを検出するピックアップコイル3
と超伝導リング1に検出磁束を結合するインプットコイ
ル4は超伝導閉ループを構成している。また、超伝導リ
ング1には磁束ロックループFLL(Flux Locked Loop)
が設けられている。すなわち、超伝導リング1にはモデ
ュレーションコイル5および加算器6を介して交流信号
源7から交流信号Bが加えられている。超伝導リング1
の出力信号Aはアンプ8を介して位相検波器9に加えら
れ、交流信号源7から加えられる交流信号Bに従って位
相検波される。位相検波器9の出力信号Cは積分増幅器
10を介して出力されるとともにフィードバック電流If
して加算器6に帰還される。
このような構成において、バイアス電流Ibは超伝導リ
ング1から電圧が出力される臨界電流Ioの2倍強程度に
設定されている。これにより、超伝導リング1の出力電
圧Vは第9図に示すように被測定磁束φxで変調される
ことになる。
一方、磁束ロックループFLLは次のように動作する。
モデュレーションコイル5は超伝導リング1に微小なモ
デュレーション信号Bを与える。ここで、モデュレーシ
ョン信号Bと超伝導リング1の出力信号Aの位相関係
は、第10図に示すように、 山より左:同相 山の上:整流 山より右:逆相 になる。そして、位相検波器9の出力信号Cは、モデュ
レーション信号Bと出力信号Aの積になるので、 山より左:+ 山の上:0 山より右:− になる。
従って、磁束ロックループFLLには、モデュレーショ
ン信号Bが常に出力信号Aの山の上に保たれるようにフ
ィードバック電流Ifが流れる。このフィードバック電流
Ifは被測定磁束φxに比例するので、フィードバック電
流Ifを知ることにより被測定磁束φxを知ることができ
る。
なお、このような装置における超伝導リング1,ピック
アップコイル3,インプットコイル4およびモデュレーシ
ョンコイル5は液体ヘリウムで満たされたクライオスタ
ット中で超伝導状態に維持される。そして、クライオス
タット内外間の配線に着目すると、バイアス電流の信号
線,超伝導リングの出力信号線,モデュレーション信号
線およびアース線の4本が必要になる。
ところで、このような装置におけるピックアップコイ
ルは指向性を持っていることから、例えば生体の脳磁場
を効率よく測定するためには複数チャンネルの測定系統
を設けることが望ましい。
<発明が解決しようとする課題> ところが、従来のようにモデュレーションコイルを用
いて磁束ロックループFLLを形成する構成では、測定チ
ャンネルの数に比例してクライオスタット内外間の配線
が増加することになり、これら多数の配線を介してのク
ライオスタットへの熱の流入量が増えて液体ヘリウムの
蒸発量が増大することになる。
また、磁束ロックループFLLのロックが外れてしまう
と再度リセットして測定をより直さなければならない。
本発明は、このような点に着目したものであり、その
目的は、クライオスタット内外間の配線を削減して液体
ヘリウムの蒸発量を軽減できるマルチチャンネル型のス
クイッド磁束計を提供することにある。
<課題を解決するための手段> 本発明のスクイッド磁束計は、 バイアス電流源が接続された超伝導リングと、被測定
磁束を検出して超伝導リングに結合させる複数mチャン
ネルのピックアップコイルとを含むスクイッド磁束計に
おいて、 前記各ピックアップコイルは複数n個のコイルとn+
1個のスイッチを有し、これらn個のコイルは0番目の
スイッチをオンにした状態で1番目からn番目までのス
イッチを順次選択的にオンにすることにより実効ピック
アップ面積が2n-1の割合で変化するように構成され、 前記超伝導リングのバイアス電流は磁場干渉パターン
の有限電圧と零電圧のデューティレシオが50%になるよ
うに設定されたことを特徴とする。
<作用> 各ピックアップコイルのn+1個のスイッチを順次選
択的にオンにすることにより実効ピックアップ面積は2
n-1の割合で変化することから、被測定磁束に対して実
質的にA/D変換された出力信号を得ることができる。
<実施例> 以下、図面を用いて本発明の実施例を詳細に説明す
る。
第1図は本発明の一実施例を示す構成説明図であり、
第8図と同一部分には同一符号をつけている。図におい
て、超伝導リング1にはピックアップコイル10とスイッ
チ11とインプットコイル12とを含む複数mチャンネル
(ch1〜chm)の測定コイル系統が磁気結合されている。
各測定コイル系統のピックアップコイル10は実効ピック
アップ面積に重み付けがなされた複数n個のコイルに分
割されていて、これら各コイルは複数n+1個のスイッ
チ11(♯0〜♯n)を介してインプットコイル12に接続
されている。具体的には、これらn個に分割されている
ピックアップコイル10は0番目のスイッチ♯0をオンに
した状態で1番目♯1からn番目♯nまでのスイッチを
順次選択的にオンにすることにより実効ピックアップ面
積が2n-1の割合で変化するように構成されている。すな
わち、スイッチ♯0をオンにしてスイッチ♯1をオンに
することによりインプットコイル12に接続されるピック
アップコイル10の面積はSになり、スイッチ♯0をオン
にした状態でスイッチ♯1をオフにしてスイッチ♯2を
オンにすることによりピックアップコイル10の面積はS
+S=2Sになり、スイッチ♯0をオンにした状態でスイ
ッチ♯2をオフにしてスイッチ♯3をオンにすることに
よりピックアップコイル10の面積は2S+2S=4Sになり、
以下同様にピックアップコイル10の実効ピックアップ面
積は2n-1の割合で変化することになる。なお、これらス
イッチ11としては超伝導でスイッチング動作を行うジョ
セフソン素子を用い、各チャンネルのスイッチ♯0はチ
ャンネル選択用のシフトレジスタの出力データで選択的
に駆動し、選択された各チャンネルの各スイッチ♯1〜
♯nはスイッチ選択用のシフトレジスタの出力データで
選択的に駆動する。
第2図はこのようなスイッチの駆動制御回路の具体例
を示すブロック図である。シフトレジスタSR1はn+1
ビットを有するものであり、各チャンネルのスイッチ♯
1〜♯nを選択駆動する。
このシフトレジスタSR1の一番右のビットはシフトレ
ジスタRS2にクロックとして加えられる。シフトレジス
タSR2はmビットを有するものであり、各チャンネルの
スイッチ♯0を選択駆動する。シフトレジスタSR1のデ
ータは1つのビットのみ“1"で他は“0"である。“1"の
ビットはクロックCLKに応じて順次右の方向に移動す
る。シフトレジスタSR2のデータも1つのビットのみ
“1"で他は“0"である。“1"のビットはシフトレジスタ
SR1の一番右のビットが“1"になる毎に順次右の方向に
移動する。これらシフトレジスタSR1,SR2は一番右のビ
ットに到達すると再び一番左のビットにもどって同様の
動作を繰り返す。
なお、これらスイッチおよび選択駆動制御を行うシフ
トレジスタは超伝導集積回路として構成すればよく、ク
ライオスタット内外間に電源線,制御信号線,データ線
などの配線が必要になるもののこれらの配線は各チャン
ネルに共通していることから全体としての配線数は少な
くなる。
このように構成される装置の動作を説明する。
まず、第1図のような超伝導リング1で構成されるDC
スクイッドの一般的性質について説明する。
DCスクイッドはバイアス電流Ibと入力磁束φによっ
て第3図に示すように有限電圧状態になったり、0電圧
状態になったりする。ここで、有限電圧と0電圧の境界
は磁束φに対して周期的になり、この周期φは、 φ=h/2e h:プランク定数 e:電子の電荷 で表すことができる。
超伝導リング1にピックアップコイル10とインプット
コイル12を取り付けると、超伝導リング1にはピックア
ップコイル10で検出された磁束φxに比例した磁束φ
が入力されることになり、第3図は第4図のように書換
えられる。そして、有限電圧と0電圧の境界は磁束φx
に対して周期φの周期関数になる。
ところで、ピックアップコイル10の実効面積をA,ピッ
クアップコイル10における磁束密度をBxとすると、 φx=Bx・A になることから、第4図は第5図ように書換えられる。
そして、有限電圧と0電圧の境界は磁束密度Bxに対して
周期φo/Aの周期関数になる。
次に、具体例について説明する。
第1チャンネルch1のスイッ♯0をオンにすることに
より第1チャンネルch1のインプットコイル12が超伝導
リング1に結合される。スイッ♯0をオンにした状態で
スイッチ♯1をオンにすることにより磁束密度Bxと超伝
導リング1の出力の関係は第6図(a)のようになる。
ここで、バイアス電流Ibは、(b)に示すように有限電
圧期間Taと0電圧期間Tbが1:1になるように設定してお
く。
スイッチ♯0をオンにした状態でスイッチ♯1をオフ
にしてスイッチ♯2をオンにすることにより磁束密度Bx
と超伝導リング1の出力の関係は第7図(a)のように
なる。ここで、ピックアップコイル10の実効面積は前述
のように2倍になることから、出力の周期は第7図
(b)のように第6図の場合の1/2(=1/21)になる。
以下同様に、スイッチ♯3をオンにすることにより出
力の周期は第6図の場合の1/4(=1/22)になり、スイ
ッチ♯4をオンにすることにより出力の周期は第6図の
場合の1/8(1/23)になり、スイッチ♯nをオンにする
ことにより出力の周期は第6図の場合の1/2n-1になる。
これにより、各チャンネル毎に被測定磁束密度Bxに対
してnビットのA/D変換が行われることになる。そし
て、各チャンネルのスイッチ♯0を前述のように順次切
り換えていくことにより、各チャンネルでA/D変換され
たデータをシリアルにmチャンネル分取り出すことがで
きる。
このように構成することにより、従来の構成に比べて
クライオスタットの内外間の配線を大幅に減らすことが
でき、液体ヘリウムの蒸発を大幅に軽減できる。
また、得られる信号はすでにA/D変換されているの
で、その後のデータ処理を効率よく実効できる。
さらに、従来のような磁束ロックループを用いていな
いので、ロック外れによる測定不能を生じることはな
く、連続測定が可能になる。
また、スクイッドは交流スクイッドであっても同様な
効果が得られる。
<発明の効果> 以上説明したように、本発明によれば、クライオスタ
ット内外間の配線を削減して液体ヘリウムの蒸発量を軽
減できるマルチチャンネル型のスクイッド磁束計が実現
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す構成説明図、第2図は
第1図のスイッチ制御回路の具体例図、第3図〜第5図
はDCスクイッドの動作説明図、第6図および第7図は第
1図の動作説明図、第8図は従来の装置の構成説明図、
第9図および第10図は第8図の動作説明図である。 1……超伝導リング、10……ピックアップコイル、11…
…スイッチ、12……インプットコイル、SR1,SR2……シ
フトレジスタ。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】バイアス電流源が接続された超伝導リング
    と、被測定磁束を検出して超伝導リングに結合させる複
    数mチャンネルのピックアップコイルとを含むスクイッ
    ド磁束計において、 前記各ピックアップコイルは複数n個のコイルとn+1
    個のスイッチを有し、これらn個のコイルは0番目のス
    イッチをオンにした状態で1番目からn番目までのスイ
    ッチを順次選択的にオンにすることにより実効ピックア
    ップ面積が2n-1の割合で変化するように構成され、 前記超伝導リングのバイアス電流は磁場干渉パターンの
    有限電圧と零電圧のデューティレシオが50%になるよう
    に設定されたことを特徴とするスクイッド磁束計。
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