JP2782307B2 - 液状混合物の性状分析方法および装置 - Google Patents

液状混合物の性状分析方法および装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、炭化水素油、含酸素化
合物を含む炭化水素油等の液状混合物、例えばガソリン
基材等を任意の数、任意の割合で混合して得られるガソ
リン製品等の液状混合物の、密度、オクタン価、蒸気
圧、組成等の性状を、迅速かつ簡便に求めることができ
る液状混合物の性状分析方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ガソリンは、精製された低沸点の液状炭
化水素の基材数種を混合した液状混合物であり、場合に
より含酸素化合物も含んでいる。通常、最終製品として
のガソリンは複数のガソリン基材からなり、各種のガソ
リン基材を混合して自動車ガソリン、航空ガソリン等の
最終製品が得られる。上記ガソリン基材には、その製造
方法により、天然ガソリン、直留ガソリン、分解ガソリ
ン、改質ガソリン、異性化ガソリン、合成ガソリン等が
ある。
【0003】また、メタノール、エタノール、プロパノ
ール、ブタノール、メチルターシャルブチルエーテル等
の含酸素化合物を約3〜15容量%程度添加して最終製
品としてのガソリンを得る場合もある。これらの最終製
品の性状を把握するには、実際に最終製品を調整した上
で、密度、オクタン価、蒸気圧、組成等の多数の項目に
ついて分析する必要がある。最終製品としてのガソリン
の品質や性能については、JIS規格により性状値が細
かく規定されている。ところが、この規定を満たすよう
な各種ガソリン基材の混合方法は経験的な方法によるこ
とが多く、実際はこうした経験的な方法で各種ガソリン
を混合した上で、JIS規格に基づく試験を行う必要が
ある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のJIS規格に基
づくガソリンの試験法は、実際に最終製品を製造した上
で行われるが、例えばオクタン価を測定する場合、一試
料につき、約1000mlの試料量を必要とし、測定時
間も約1時間必要とする。さらに、最終製品としてのガ
ソリンの満たすべき性状を把握するには、オクタン価の
他、密度、蒸気圧、組成等の項目についても分析しなけ
ればならず、主要項目のみを分析するとしても約200
0mlの試料量と約5〜8時間程度の分析時間を必要と
し、煩雑な操作を行わなければならなかった。
【0005】しかも、上記JISに基づく試験方法で
は、多大な時間と労力によって分析結果を得ても、それ
が規格を満たさない場合には再度混合法から検討し直す
ことになる。そして、この試験は被試験ガソリンの性状
が上記JIS規格を満足するようになるまで何度でも繰
り返すことになる。また、規格を満たした最終製品が得
られても、それがその時点で用いることのできる各種ガ
ソリン基材の最適な混合法によるものであるか否かは不
明であり、より効率の高い混合法を得るためには、さら
に上記試験を繰り返さなければならないという問題点が
ある。
【0006】また、近年環境保全の観点から、含酸素化
合物を混合させたガソリンや、芳香族化合物を抑えた処
方のガソリンの需要が増える傾向にある。この種のガソ
リンでは、ガソリン基材として合成ガソリンを用いるこ
とが多く、こうした特殊な組成をもつガソリンは、未だ
研究が進められている段階である。このような研究や検
討のサンプルとなるガソリンは多数に及び、これらを上
記JIS規格に基づく試験法で、分析、評価を行えば、
上記したガソリン製品の製造におけると同様、多大な試
料量と時間、労力がかかる。このように、従来、ガソリ
ン等の液状混合物の性状を示す各種の項目をJIS試験
法により把握するには、多量の試料、煩雑な操作、多く
の時間と労力を要する等、多くの問題があった。
【0007】本発明は、特に基材中に特定の成分が多量
に含まれる場合に、これらの成分の含有割合に影響され
ることなく、基材を任意の数、任意の割合で混合した場
合に製造されるであろう被測定液状混合物の性状を示す
各項目を、迅速に推定、算出できる液状混合物の性状分
析方法および装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段および作用】本発明者は、
被測定液状混合物が2種以上の基材からなる場合、該被
測定液状混合物の成分は、必ず何れかの基材中に含まれ
ているし、また該被測定液状混合物の成分の含有量は、
各基材中に含まれる該成分の含有量の和に等しいことに
着目した。そして、さらに研究を進めたところ、各基材
についてのガスクロマトグラフにより得られたデータを
利用することで、データ採取済の基材を任意の数、任意
の割合で混合して得られるであろう被測定液状混合物の
成分やその含有割合を、実際に当該被測定液状混合物の
成分やその含有割合をガスクロマトグラフで測定したの
と同様に得ることができ、これらを解析することで、被
分析液状混合物の性状を正確かつ迅速に推定、算出する
ことができるとの知見を得た。
【0009】すなわち本発明の液状混合物の性状分析方
法では、前記基材の複数について、それぞれ、該基材に
含まれる成分を同定すると共に、この同定した各成分の
含有割合を測定し、この測定がなされた基材の中から2
種以上の基材を選出し、これらの選出した基材について
の前記同定結果および含有割合から、これらの選出した
各基材を任意の割合で混合することにより得られるであ
ろう被分析液状混合物の成分およびその含有割合を求
め、この成分および含有割合ならびに各成分についての
既知の物性値から、被分析液状混合物の性状値を求める
ことを特徴とする。
【0010】また、本発明の液状混合物の性状分析装置
は、基材の複数について、それぞれ、該基材に含まれる
成分を同定すると共に、この同定した各成分の含有割合
を求める測定手段と、該同定結果および含有割合をデー
タとしてストアしておく記憶手段と、この記憶手段にス
トアされている2種以上の基材についてのデータから、
これら2種以上の基材を任意の割合で混合することによ
り得られるべきであろう被分析液状混合物の成分および
その含有割合を求め、この成分および含有割合ならびに
各成分についての既知の物性値から、被分析液状混合物
の性状値を求める性状値決定手段とからなることを特徴
とする。
【0011】また、基材に含まれる成分を同定すると共
にこの同定した各成分の含有割合を求める測定手段とし
て、ガスクロマトグラフ、超臨界クロマトグラフ、高速
液体クロマトグラフ等の各種分析手段が採用される。
【0012】上記測定手段として、ガスクロマトグラフ
を用いた場合、通常本発明の測定方法は、以下のステッ
プにより実行される。すなわち、本発明の液状混合物の
性状分析方法では、ステップS1において、基材に含ま
れる各成分を分離溶出させる。ついで、ステップS2で
は、前記ガスクロマトグラフの出力から得られるクロマ
トグラムのピーク保持時間から前記各成分を同定すると
共に、前記クロマトグラムの各ピーク面積から前記各成
分の含有割合を求める。さらに、ステップS3では、前
記同定結果および含有割合をデータとして記憶手段(メ
モリやディスク装置等からなる)にストアする。そし
て、ステップS4において、前記記憶手段にストアされ
ている前記同定結果および含有割合のデータのうち、2
種以上の基材についてのデータに基づき、これら2種以
上の基材を任意の割合で混合することにより得られるで
あろう被分析液状混合物の成分およびその含有割合を求
め、これらの成分および含有割合ならびに各成分につい
ての既知の物性値から前記被分析液状混合物の性状値を
求める。
【0013】また、基材に含まれる成分を同定すると共
にこれらの同定した成分の含有割合を求める測定手段と
して、ガスクロマトグラフを用いた場合、通常本発明の
測定装置は、以下のように構成(基本的に、上記性状分
析方法の各ステップにおける機能に対応したハードウェ
アにより構成)される。すなわち、この性状分析装置
は、ガスクロマトグラフの出力から得られるクロマトグ
ラムのピーク保持時間から前記各成分を同定すると共
に、該クロマトグラムのピーク面積から前記各成分の含
有割合を求める測定手段と、前記同定結果および含有割
合をデータとしてストアする記憶手段と、前記記憶手段
にストアされている前記同定結果および含有割合をデー
タのうち、2種以上の基材についてのデータに基づき、
これら2種以上の基材を任意の割合で混合することによ
り得られるであろう被分析液状混合物の成分およびその
含有割合を求め、これらの成分および含有割合ならびに
各成分についての既知の物性値から、前記被分析液状混
合物の性状値を求める性状値決定手段とからなる。
【0014】上記した本発明の方法および装置は、最終
製品としてのガソリンの性状値を求める場合のみなら
ず、2種以上の基材を混合することにより得られる液状
混合物(例えば、香料、薬品、その他化成品等の有機化
合物からなる液状混合物等)の性状値を求める場合にも
適用される。
【0015】
【実施例】以下、本発明の一実施例を説明する。本実施
例では、基材に含まれる成分を同定すると共にこれらの
同定した成分の含有割合を求める測定手段としてガスク
ロマトグラフを採用している。本発明に使用するガスク
ロマトグラフ(GC)は、TCD、FID等の検出器が
装備された市販のものが使用できるが、汎用性、感度の
点で検出器にFIDを用いたものが好ましい。
【0016】分離溶出のために用いるカラムは、例えば
ガソリンの場合、種々のガソリン中に含まれる約300
種以上の炭化水素成分を分離する必要があるので、理論
段数が約200,000段以上、好ましくは約250,
000段以上の性能を有する必要がある。このため、内
径が約0.1〜0.3mm、長さが約40〜100mの
キャピラリーカラムが好ましい。ただし、各基材中の成
分数が少数である場合にはこの限りではない。なお、ガ
ソリン中の各成分を、沸点順に分離溶出させる場合に
は、カラムのコーティング剤は無極性物質が好適に用い
られる。例えば、ヒューズドシリカ等の純度の高い二酸
化珪素の材質でできたキャピラリーカラムの内壁表面
に、メチルシリコン、またはメチルシリコンを主とする
もので化学結合させたもの、あるいはシリコン液相分子
同士を架橋したもの等を、膜厚約0.2〜0.6μmで
コーティングしたオープンチューブラーカラムが好まし
い。基材の測定したい性状に応じ、カラムのコーティン
グ剤は適宜選択されることは言うまでもない。
【0017】キャリアガスとしては、一般に用いられて
いる水素、ヘリウム、窒素等を使用することができる
が、分子拡散が大きく不活性で安全なヘリウムが好まし
く、キャリアガス速度は、一般には約10〜30cm/
秒の範囲が好ましい。また、試料の注入量は、ガソリン
の場合、約0.2〜1.0μl程度であり、スプリット
比は試料注入量にもよるが約100:1〜500:1の
範囲で分析が行われる。
【0018】ガスクロマトグラフのカラムオーブン温度
条件は、カラムの分離性能、キャリアガス速度等にも関
係し、種々の態様が考えられるが、試料がガソリンの場
合、基本的にはブタン、ペンタン等の低沸点炭化水素成
分が分離溶出するまでは、カラムオーブン温度を約−5
〜+5℃程度に保ち、その後炭素数の多い炭化水素成分
を精度良く分離溶出させるために昇温する。これにより
分析時間を短縮することができる。このとき、昇温速度
は約0.5℃/分以下では昇温の効果がなく、炭化水素
各成分の分離溶出に時間を要し、また約7℃/分以上で
は炭化水素のクロマトグラムピークが接近し、正確に同
定、定量することが困難になるので、昇温速度は約0.
5〜7℃/分、好ましくは約1.0〜4.0℃/分とす
るのが適している。
【0019】以下、図面に沿って本発明の性状分析方法
および装置について説明する。図1は本発明の分析装置
の一実施例を示すブロック図である。なお、図1は機能
を示す図であり、構成機器等の具体的な接続を示すもの
でないことは言うまでもなく、また例示であり、他のブ
ロック構成を採用できることも言うまでもない。図1に
おいて、積分手段2は、基材の注入によりガスクロマト
グラフ1から出力されるクロマトグラム信号Gを時間で
積分する。そして、コンピュータ3は、積分手段2の積
分値Sに基づき、前記基材中の各成分の同定、定量(含
有割合の演算)を行い、これらをデータとして、保存,
蓄積し、これらを任意の数、任意の割合で仮想混合す
る。さらに、コンピュータ3は、この仮想混合により得
られた被分析液状混合物についての前記データを加工
し、その性状を推定,算出する。
【0020】以下、コンピュータ3の機能を詳細に説明
する。基材注入によりガスクロマトグラフ1からクロ
マトグラム信号Gは、積分手段2に出力され、積分手段
2からの積分値Sは同定手段4および含有割合演算手段
5に出力される。
【0021】そして、同定手段4は積分手段2の積分値
Sに基づき前記試料中の各成分を同定し同定結果αIを
データ保存手段6に出力する。また、含有割合演算手段
5は積分値S(および、同定手段4に感度補正係数Kが
格納されているときには、図1に示すように該同定手段
4からの感度補正係数K)に基づき、前記各成分につい
ての含有割合を求め、この求めた含有割合βIを前記デ
ータ保存手段6に出力する。データ保存手段6は、適当
な保存ファイル名(N)で同定結果αIおよびβIを保
存し、データ蓄積手段7に渡す。データ蓄積手段7は、
これらのデータαI,βIを、それぞれ保存ファイル名
(N)と共に記憶する。上記データ保存手段6およびデ
ータ蓄積手段7が、本発明における記憶手段を構成して
いる。以上の操作は、複数の基材について行われる。
【0022】データ加工手段8は、基材の種類と数等の
指定に応じて、データ蓄積手段7にストアされている基
材のデータαI,βIから、2種以上の基材についての
データを選出し、これらの基材を混合することにより得
られるであろう被分析液状混合物の成分およびその含有
割合を求め、これらの成分および含有割合ならびに各成
分の物性値とから、前記被分析液状混合物の性状値を求
める。
【0023】図2は、データ加工手段8の一例を示す機
能ブロック図である。まず、基材の数(2種以上)と種
類を決め、これらがデータ蓄積手段7から選出される。
ここでは、該基材(例えば、RMT(改質ガソリン)、
FCC(分解ガソリン)、AKG(アルキレート))と
して、Q,Q,Q,・・・が選出されたものとす
る。これらのデータαI,βIを保存ファイル名
(N,N,N,・・・)を入力することで呼び出
す。ここで、αIはQ,Q,Q,・・・について
の同定結果(αI,αI,αI,・・・)であ
り、βIはQ,Q,Q,・・・についての含有割
合(βI,βI,βI,・・・)である。
【0024】次に、同定結果(αI,αI,α
,・・・)からそれぞれの成分名ABC・・・、A
DE・・・、EFG、・・・、・・・が取り出され、重
複した成分(種類)はまとめられ、全成分を、A、B、
C、D、E、F、G、・・・のように整理して、これを
被測定液状混合物の同定結果(αII)とする。各基材
の混合割合を被測定液体混合物に対する混合割合に補正
するべく、呼び出されたデータには、まずその含有割合
にそれぞれの混合率が乗ぜられ、各基材それぞれについ
ての補正済含有割合(βIK1A,βIK1B,βI
K1C,・・・、βIK2A,βIK2D,β
K2E,・・・、βIK3E,IK3F,IK3G
・・・)が求められる。
【0025】さらに、この同定結果(αII)における
それぞれの成分に対応した、前記各基材についての補正
済含有割合(βII)が求められる。ここでは、重複し
た成分は加算して、各成分毎に、(βIK1A+βI
K2A、βIK1B、βIK1C、βIK2D、βI
K2E+βIK3E、IK3F、IK3G、・・・)の
ように整理される。上記のようにして求められたαII
およびβIIおよび演算部9Aはメモリ9Bにストアさ
れている既知の物性データγに基づき、被測定液体混合
物の性状値を演算する。図1では演算部9Aとメモリ9
Bとにより性状値演算手段9が構成されている。なお、
データ加工手段8および性状値演算手段9が、本発明に
おける性状値決定手段を構成している。
【0026】図3は、図1に示す分析装置を使用した本
発明の分析方法の一実施例を示すフローチャートであ
る。以下、図1および図2を参照しつつ、分析の処理の
流れを説明する。
【0027】同図において、まず、測定条件を一定に設
定し、ガスクロマトグラフ1により、基材Q,基材Q
,基材Q,・・・中の各成分を分離溶出させる(ス
テップS1)。次に、ガスクロマトグラフ1のクロマト
グラム信号Gに基づき、積分手段2により、クロマトグ
ラム各ピークのピーク面積Sを求める(ステップS2−
1)。そして次に、前記クロマトグラムの信号Gによる
ピーク保持時間に基づき(本実施例では、図1に示すよ
うに積分手段2からのピーク面積Sを参照している)
前記基材中の各成分が同定手段4により同定(同定結果
αI)される(ステップS2−2)。
【0028】そして、前記ピーク面積S(および、同定
手段4に感度補正係数Kが格納されているときには、図
1に示すように該同定手段4からの感度補正係数K)に
基づき、各成分の含有割合βIが含有割合演算手段5に
より求められ(ステップS2−3)、上記同定結果αI
と含有割合βIは、データとしてデータ保存手段6にス
トアされ(ステップS3−1)、さらにこのデータはデ
ータ蓄積手段7にファイルとしてストアされる(ステッ
プS3−2)。以上のステップを異なった基材について
繰り返して実行し、データ蓄積手段7には、複数種の基
材についての同定結果αIおよび含有割合βIがストア
されることになる。
【0029】次に、データ加工手段8により、前記蓄積
されたデータから任意数(2種以上)のデータを選出
し、これらを任意の割合Kで混合して、被分析液状混合
物の同定結果αIIと含有割合βIIを作成する(ステ
ップ4−1)。そして、上記αIIとβIIとから、性
状値演算手段9により各成分の物性値γを基に、被分析
液状混合物の性状値を求める(ステップ4−2)。
【0030】図1の装置を用い、図3のフローチャート
の処理に従って行ったプレミアムガソリンとレギュラー
ガソリンについての性状分析例を以下に示す。表1は基
材の配合割合を示すもので、表2はガソリン調整品のJ
IS法による測定結果と本発明による計算結果との比較
を示すものである。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】表2から明らかなように、本発明による性
状値分析結果は、JIS法による分析結果にほぼ等しい
ことが実証された。
【0034】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、以
下の効果を奏することができる。 (1)基材の成分を同定し、含有割合を求めるために、
ガスクロマトグラフを用い、その結果をデータとして用
いて被測定液状混合物の性状を推定、算出することで、
実際に被分析液状混合物を調整することなしに、その性
状値の推定や算出を行うことができる。
【0035】(2)人手を要することなく、また僅かな
試料により、基材のデータを採取することができる。ま
た、被測定液状混合物の性状値の算出は、全てコンピュ
ータにより処理することができるので、短時間かつ簡易
に多種多様な被測定液状混合物の性状を推定,算出する
ことができる。
【0036】(3)目標としている最終製品の性状が明
確な場合、繰り返し被測定液状混合物の性状値を自動演
算させることで、最適な基材の種類や数、その混合割合
を算出することも可能である。
【0037】(4)炭化水素油、含酸素化合物を含む炭
化水素油等の基材を製造している製油所、あるいは油槽
所等における工程・品質管理をはじめ多方面において利
用することができるので、工業的価値が極めて高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置の一実施例を示す機能ブロック図で
ある。
【図2】図1の装置のデータ加工手段の詳細を示すブロ
ック図である。
【図3】本発明方法の一実施例を示すフローチャートで
ある。
【符号の説明】
1 ガスクロマトグラフ 2 積分手段 3 コンピュータ 4 同定手段 5 含有割合演算手段 6 データ保存手段 7 データ蓄積手段 8 データ加工手段 9 性状値演算手段 9A 演算部 9B メモリ αI 同定結果 βI 含有割合 αII 被分析液状混合物の同定結果 βII 被分析液状混合物の各成分含有割合
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−73849(JP,A) 特開 昭63−204146(JP,A) 特開 平3−115856(JP,A) 特開 昭60−196665(JP,A) 特開 昭63−144255(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01N 30/86 G01N 33/22

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の液状成分からなる基材を2種以上
    混合することにより得られる被分析液状混合物の性状分
    析方法であって、 前記基材の複数について、それぞれ、該基材に含まれる
    成分を同定すると共に、この同定した各成分の含有割合
    を測定し、 この測定がなされた基材の中から2種以上の基材を選出
    し、これらの選出した基材についての前記同定結果およ
    び含有割合から、これらの選出した各基材を混合するこ
    とにより得られるであろう被分析液状混合物の成分およ
    びその含有割合を求め、この成分および含有割合ならび
    に各成分についての既知の物性値から、前記被分析液状
    混合物の性状値を求める、ことを特徴とする液状混合物
    の性状分析方法。
  2. 【請求項2】 複数の液状成分からなる基材を2種以上
    混合することにより得られる被分析液状混合物の性状分
    析装置であって、 前記基材の複数について、それぞれ、該基材に含まれる
    成分を同定すると共に、この同定した各成分の含有割合
    を求める測定手段と、 該同定結果および含有割合をデータとしてストアしてお
    く記憶手段と、 この記憶手段にストアされている2種以上の基材につい
    てのデータから、これら2種以上の基材を混合すること
    により得られるべきであろう被分析液状混合物の成分お
    よびその含有割合を求め、この成分および含有割合なら
    びに各成分についての既知の物性値から、前記被分析液
    状混合物の性状値を求める性状値決定手段と、からなる
    ことを特徴とする液状混合物の性状分析装置。
  3. 【請求項3】 複数の液状成分からなる基材を2種以上
    混合することにより得られる被分析液状混合物の性状分
    析方法であって、 ガスクロマトグラフを用いて、前記基材に含まれる各成
    分を分離溶出させるステップと、 前記ガスクロマトグラフの出力から得られるクロマトグ
    ラムのピーク保持時間から前記各成分を同定すると共
    に、前記クロマトグラムの各ピーク面積から前記各成分
    の含有割合を求めるステップと、 前記同定結果および含有割合をデータとして記憶手段に
    ストアするステップと、 前記記憶手段にストアされている前記同定結果および含
    有割合のデータのうち、2種以上の基材についてのデー
    タに基づき、これら2種以上の基材を混合することによ
    り得られるであろう被分析液状混合物の成分およびその
    含有割合を求め、これらの成分および含有割合ならびに
    各成分についての既知の物性値から、前記被分析液状混
    合物の性状値を求めるステップと、からなることを特徴
    とする液状混合物の性状分析方法。
  4. 【請求項4】 複数の液状成分からなる基材を2種以上
    混合することにより得られる被分析液状混合物の性状分
    析装置であって、 前記基材に含まれる各成分を分離溶出させるガスクロマ
    トグラフと、 前記ガスクロマトグラフの出力から得られるクロマトグ
    ラムのピーク保持時間から前記各成分を同定すると共
    に、該クロマトグラムの各ピーク面積から前記各成分の
    含有割合を求める測定手段と、 前記同定結果および含有割合をデータとしてストアする
    記憶手段と、 前記記憶手段にストアされている前記同定結果および含
    有割合のデータのうち、2種以上の基材についてのデー
    タに基づき、これら2種以上の基材を混合することによ
    り得られるであろう被分析液状混合物の成分およびその
    含有割合を求め、これらの成分および含有割合ならびに
    各成分についての既知の物性値から、前記被分析液状混
    合物の性状値を求める性状値決定手段と、からなること
    を特徴とする液状混合物の性状分析装置。
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