JP2781326B2 - インサートノズル - Google Patents

インサートノズル

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JP2781326B2
JP2781326B2 JP5152501A JP15250193A JP2781326B2 JP 2781326 B2 JP2781326 B2 JP 2781326B2 JP 5152501 A JP5152501 A JP 5152501A JP 15250193 A JP15250193 A JP 15250193A JP 2781326 B2 JP2781326 B2 JP 2781326B2
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部 信 次 服
手 彰 大
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Shinagawa Refractories Co Ltd
Kobe Steel Ltd
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  • Furnace Charging Or Discharging (AREA)
  • Casting Support Devices, Ladles, And Melt Control Thereby (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は製鋼設備において用いら
れるインサートノズルに関する。
【0002】
【従来の技術】製鋼設備における取鍋用ノズル、なかで
もSN装置のインサートノズル(Subme-rged entry Nozu
l)は、通常アルミナ、ジルコニア等の酸化物と黒鉛とか
らなる耐火物で形成される。
【0003】従来のインサートノズルは、図4に縦断面
形状を示すようにインサートノズル1のノズル孔2は上
端の内径Dと下部の内径dとの差が小さく形成されてお
り、これによりノズル孔内への詰物3(砂、珪砂等)と
ノズル孔2の内周面との接触面積および両者間の摩擦が
小さく、かつテーパー角が小さいため詰物の自然落下を
有利にしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
のインサートノズルでは、ノズル孔2の上端の開口面積
が小さくなるためノズル孔2の上端で詰物3の上部に形
成される焼結層4(凝固層)を溶鋼ヘッド(圧)により
押し破って流出する際に焼結層4が破れにくく、開口不
良となって溶鋼の流出が良好に行なわれないという問題
があった。
【0005】さりとてノズル孔2の上端開口部の内径D
を大きくすれば焼結層4の破壊が起きやすくはなるが、
このようにノズルを形成するとノズル1の上方部分の肉
厚が全体的に薄くなって強度劣化を招き、耐久性を失う
とともに、ーパー角が大きくなることから自然落下時の
抵抗が増し、詰物の自然落下に支障をきたすことにな
る。
【0006】本発明はこれに鑑み、焼結層の形成される
面積を大きくし、溶鋼ヘッドによる押し破りが確実に達
成されながらノズルの強度劣化を防止し、自然落下を阻
害することのないインサートノズルを提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記従来の技術が有する
問題点を解決する手段として、本発明は、耐火物からな
るインサートノズルのノズル孔の上端開口部内周に前記
ノズル孔の軸線に対するテーパー角よりも大きいテーパ
ー角を有する傾斜開口縁を形成し、かつ傾斜開口縁はノ
ズル全長に対し3.8〜11.5%の範囲で形成される
とともに傾斜開口縁のテーパー角が60〜80゜の範囲
とされ、ノズル孔の下部内径に対し傾斜開口縁の内径を
150〜180%の範囲とされ、傾斜開口縁の上端肉厚
が13mm以上とされていることを特徴とする。
【0008】
【作用】インサートノズルの上端で凝固する焼結層は、
ノズル孔の上端の傾斜開口縁の範囲において形成される
ので、焼結層の面積がノズル孔の内径に対して大きく、
そのため溶鋼ヘッドにより容易に押し破られ、詰物と共
に自然落下を促進して流出する。ノズル孔自体は大きい
テーパー角を有しないので詰物の摩擦抵抗を増すことが
なく、自然落下の障害にならない。
【0009】
【実施例】以下、本発明を図面に示す実施例を参照して
説明する。本発明によるインサートノズル5は、図1に
縦断面を示すように軸心にノズル孔6を有し、このノズ
ル孔6は軸線に対し角度αを有するようやや下搾りのテ
ーパー状とされ、このノズル孔6の上端開口部の内周に
は前記テーパー角αよりも大きいテーパー角βを有する
傾斜開口縁7が形成されている。
【0010】上記インサートノズル5の各部の寸法例を
図2(A)〜(D)に4種の実施例を示している。そし
て各実施例におけるノズルの高さHに対する傾斜開口縁
7が形成される高さhの比h/H、および傾斜開口縁7
の内径D1 とノズル孔6の下部の内径d1 との比D1
1 は表1の通りである。
【0011】
【表1】 そして上記各実施例(A)〜(D)により各10回ずつ
実際に使用した結果を従来のものとの比較において表2
に示している。
【0012】
【表2】 上記の結果から明らかなように、従来品(図4の単純な
ノズル孔2を有するもの)では初期開口率が94%止り
であったのに対し実施例(A)〜(D)のいずれも95
%を上まわっており、特に実施例(B)では98%に達
していることが判明している。
【0013】したがってノズルの強度を減ずることなく
焼結層が形成されるノズル孔6の上端開口面積が大きく
なることから、焼結層の溶鋼ヘッドによる押し破りが良
好になされ、またノズル孔6自体はテーパー角が小さい
故詰物の自然落下を妨げない。
【0014】図3は、本発明によるインサートノズル5
の使用形態を例示するもので、取鍋8(またはタンディ
ッシュ)の底部にインサートノズル5が下面側から挿入
され、取鍋8の下面に装着されるスライドバルブ9のボ
トムプレート10の孔11の周囲の凸部にインサートノ
ズル5の下端が嵌合されて支持されている。そして上記
スライドバルブ9の油圧シリンダ12によるスライドプ
レート13のスライドによりその孔14と前記ボトムプ
レート10の孔11との合致、非合致により開閉され
る。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、耐
火物からなるインサートノズルのノズル孔の上端開口部
内周に前記ノズル孔の軸線に対するテーパー角よりも大
きいテーパー角を有する傾斜開口縁を形成し、かつ傾斜
開口縁はノズル全長に対し3.8〜11.5%の範囲で
形成するとともに傾斜開口縁のテーパー角を60〜80
゜の範囲とし、ノズル孔の下部内径に対し傾斜開口縁の
内径を150〜180%の範囲とするとともに、傾斜開
口縁の上端肉厚を13mm以上としたことにより、ノズ
ルの肉厚を減ずることなくノズル孔の上端開口部の開口
面積が大きく、ノズル自体の強度を損なわずにノズル上
端に形成される焼結層の溶鋼ヘッドによる押し破りが確
実にでき、初期自然開口率を大巾に高めることができ
る。またノズル孔自体はテーパー角が小さいので、詰物
との摩擦が少なく、自然落下を防げることがないなどの
種々優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるインサートノズルの一実施例を示
す縦断面図。
【図2】(A)〜(D)は本発明の具体的寸法を示す実
施例(A)〜(D)の縦断面図。
【図3】インサートノズルの使用形態例を示す説明図。
【図4】従来のインサートノズルを示す縦断説明図。
【符号の説明】
1,5 インサートノズル 2,6 ノズル孔 3 詰物 4 焼結層 7 傾斜開口縁 8 取鍋 9 スライドバルブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F27D 3/14 F27D 3/14 C (72)発明者 服 部 信 次 兵庫県加古川市平岡町一色西1−65 (72)発明者 大 手 彰 兵庫県加古川市金沢町1番地 株式会社 神戸製鋼所 加古川製鉄所内 (72)発明者 竹 内 宏 行 兵庫県加古川市金沢町1番地 株式会社 神戸製鋼所 加古川製鉄所内 (72)発明者 坂 口 典 央 兵庫県加古川市金沢町1番地 株式会社 神戸製鋼所 加古川製鉄所内 (56)参考文献 特開 平3−165959(JP,A) 特開 平4−300064(JP,A) 実開 平4−94150(JP,U) 特公 昭57−61503(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B22D 41/50 520 B22D 41/34 520 B22D 11/10 340 C21C 7/00 F27D 3/14

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】耐火物からなるインサートノズルのノズル
    孔の上端開口部内周に前記ノズル孔の軸線に対するテー
    パー角よりも大きいテーパー角を有する傾斜開口縁を形
    成し、かつ傾斜開口縁はノズル全長に対し3.8〜1
    1.5%の範囲で形成されるとともに傾斜開口縁のテー
    パー角が60〜80゜の範囲とされ、ノズル孔の下部内
    径に対し傾斜開口縁の内径を150〜180%の範囲と
    され、傾斜開口縁の上端肉厚が13mm以上とされてい
    ることを特徴とするインサートノズル。
JP5152501A 1993-06-23 1993-06-23 インサートノズル Expired - Fee Related JP2781326B2 (ja)

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