JP2780935B2 - 散乱吸収体の吸収成分の濃度計測方法及び装置 - Google Patents

散乱吸収体の吸収成分の濃度計測方法及び装置

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JP2780935B2 JP6228253A JP22825394A JP2780935B2 JP 2780935 B2 JP2780935 B2 JP 2780935B2 JP 6228253 A JP6228253 A JP 6228253A JP 22825394 A JP22825394 A JP 22825394A JP 2780935 B2 JP2780935 B2 JP 2780935B2
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    • A61B2562/0242Special features of optical sensors or probes classified in A61B5/00 for varying or adjusting the optical path length in the tissue

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、散乱係数が等しいか又
は等しいと見做せる2種類以上の所定波長の光を種々の
形状をした生体などの散乱吸収体に入射し、散乱吸収体
の内部を拡散伝搬して表面に出てくる所定波長の光を検
出して、検出位置での光量及び平均飛行距離を求め、こ
の光量と平均飛行距離から散乱吸収体内部の特定吸収成
分の濃度やその絶対値、ヘモグロビンの酸素飽和度、さ
らにはそれらの時間変化や空間分布などを、散乱吸収体
の形状に影響されることなく、高精度かつ非侵襲で計測
することができる散乱吸収体の吸収成分の濃度計測方法
及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】生体のような散乱吸収体内部の特定吸収
成分の濃度やその絶対量、さらにはこれらの時間変化や
空間分布などを、非侵襲で精密に測定したいという要請
は非常に強く、現在までに連続光(CW光)や変調光
(例えばパルス光、方形波光、正弦波変調光など)を用
いる方法、さらに波長の異なる光を利用する方法など、
種々の方法や試みがなされている。
【0003】ところが、これらの従来技術では、生体の
ように種々の形をした部位、或は同じ部位でも形状に個
体差がある対象物などについて、内部の特定吸収成分の
濃度を正確に計測する方法や装置が、まだ十分には開発
されていない。このことは、光を利用した生体の非侵襲
計測の大きな問題であり、その改善が強く望まれてい
る。
【0004】生体などの散乱吸収体に入射された光は、
散乱吸収されながら内部を拡散伝搬し、その一部が表面
に出てくる。そして、散乱吸収体の外部は、普通、空気
であるため、表面に出た光は自由空間を散逸する。
【0005】散乱吸収体の内部情報計測では、上記のよ
うにして表面に出てくる光を検出する。このとき、散乱
吸収体の形状が異なると、例えば球であるか直方体であ
るかなどによって、表面の所定の位置に出てくる光の量
や挙動が大きく異なる。
【0006】したがって、このような計測の精度を高め
るには、散乱吸収体内部の光を挙動をよく理解する必要
がある。最近では、散乱吸収体内部の光の挙動はコンピ
ュータによるモンテカルロシミュレーションで解析、実
験、検討、また光拡散理論(Photon Diffusion Theory)
によってある程度正確に記述、解析できることが知られ
ている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来
は、散乱吸収体内部の光を挙動を理解するために、モン
テカルロシミュレーションや光拡散理論を用いていた。
【0008】ところが、モンテカルロシミュレーション
は極めて長い計算時間が必要であり、かつ、その結果か
ら散乱吸収体内部の特定吸収成分の濃度などを算出する
ことができない。
【0009】また、光拡散理論を利用する場合には、光
拡散方程式を実際に解くとき、境界条件を設定する必要
がある。しかし、境界条件は散乱吸収体の形状に大きく
依存するため、正確な計測を行うためには、散乱吸収体
の形状が異なるたびに、新たな境界条件を設定して光拡
散方程式を解くことが必要になる。また、境界条件をあ
る程度正確に設定できる散乱吸収体の形状は、無限空
間、半無限空間、無限円柱、無限にひろがる有限厚さの
スラブなど、極めて単純なものに限定される。この結
果、形状が単純でない生体などの計測では、近似境界条
件を用いることが不可欠となり、これが大きな計測誤差
を生じる原因となる。
【0010】以上のように、形状の異なる散乱吸収体に
対して、統一的に適用できる拡散光の取り扱い方法は未
開発であり、形状の異なる散乱吸収体に対して、従来技
術で統一的に内部の特定吸収成分の濃度などを正確に計
測することは不可能である。
【0011】本発明は、上記の問題点を解決するため、
形状の異なる散乱吸収体内部の光の挙動に関する基本的
関係を新たに開示し、この関係を利用して種々の形状の
散乱吸収体内部の特定吸収成分の濃度や絶対値などの計
測を実現し、その計測精度を大幅に改善するとともに、
さらにはそれらの時間変化や空間分布を計測することが
できる散乱吸収体内部の吸収成分の濃度計測方法と装置
を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、種々の形状を
もつ散乱吸収体に、散乱係数が等しいか又は等しいと見
做せる2種類以上の所定波長の光を入射し、光検出位置
における所定波長の光の光量と平均飛行距離を求め、こ
れらの値から、散乱吸収体の形状に影響されることな
く、特定吸収成分の濃度やその絶対値を演算処理して求
めるものである。
【0013】すなわち、本発明の散乱吸収体の吸収成分
の濃度計測方法は、(a)散乱吸収体に対して、散乱係
数が等しいか又は等しいと見做せる2種類以上の所定波
長の光を入射し、(b)散乱吸収体の内部を拡散伝搬し
た所定波長の光を光入射位置と異なる1種類以上の光検
出位置で検出して光検出信号を取得し、(c)この光検
出信号を利用して、前記所定波長の入射光に対する前記
光検出位置での光量及び平均飛行距離を検出し、(d)
これらの光量、平均飛行距離、および2種類以上の所定
波長の光に対する吸収成分の単位濃度当たりの吸収係数
の差に関する所定の関係から、特定吸収成分の濃度を演
算処理することを特徴とする。
【0014】ここで、所定波長の光はパルス光とするこ
とを特徴としてもよい。さらに、所定波長の光を所定周
波数の正弦波変調光とし、光量として光検出信号の直流
成分、あるいは光検出信号に含まれる前記所定周波数成
分の信号の振幅を用い、平均飛行距離は所定周波数成分
の信号の位相遅れから算出することを特徴としてもよ
い。
【0015】また、所定波長の光を所定の繰り返し周波
数の変調光とし、光量として光検出信号の直流成分、あ
るいは光検出信号に含まれる所定の繰り返し周波数ある
いはその整数倍の周波数成分の信号の振幅を用い、平均
飛行距離は前記所定の繰り返し周波数あるいはその整数
倍の周波数成分の信号の位相遅れから算出することを特
徴としてもよい。
【0016】また、光量、平均飛行距離、および2種類
以上の所定波長の光に対する吸収成分の単位濃度当たり
の吸収係数の差に関する所定の関係は、検出光量の自然
対数を吸収係数で偏微分したものが平均飛行距離に等し
いことから導出される関係であることを特徴としてもよ
い。
【0017】さらに、特定吸収成分の濃度Vの演算処理
は、 V=(ε2 −ε1 -1×[p<L1 (λ1 )>+(1−
p)<L1 (λ2 )>]-1×ln[I1 (λ1 )/I1
(λ2 )] ただし、 ε1 :吸収成分の波長λ1 の光に対する単位濃度当たり
の吸収係数 ε2 :吸収成分の波長λ2 の光に対する単位濃度当たり
の吸収係数 <L1 (λ1 )>:波長λ1 の入射光に対する平均飛行
距離 <L1 (λ2 )>:波長λ2 の入射光に対する平均飛行
距離 I1 (λ1 ):波長λ1 の光に対する規格化検出光量 I1 (λ2 ):波長λ2 の光に対する規格化検出光量 p:0≦p≦1なる所定の値 で表される関係に基づいて演算処理されることを特徴と
してもよい。
【0018】また、前記の特定吸収成分の濃度Vの演算
処理は、 V=(ε2 −ε1 -1×[p<L1 (λ1 )>+(1−
p)<L1 (λ2 )>−q<L2 (λ1 )>−(1−
q)<L2 (λ2 )>]-1×ln{[I1 (λ1 )・I
2 (λ2 )]/I1 (λ2 )・I2 (λ1 )]} ただし、 ε1 :吸収成分の波長λ1 の光に対する単位濃度当たり
の吸収係数 ε2 :吸収成分の波長λ2 の光に対する単位濃度当たり
の吸収係数 <L1 (λ1 )>:波長λ1 の入射光に対する光検出位
置r1 での平均飛行距離 <L1 (λ2 )>:波長λ2 の入射光に対する光検出位
置r1 での平均飛行距離 <L2 (λ1 )>:波長λ1 の入射光に対する光検出位
置r2 での平均飛行距離 <L2 (λ2 )>:波長λ2 の入射光に対する光検出位
置r2 での平均飛行距離 I1 (λ1 ):強度B1 ,波長λ1 の入射光に対する光
検出位置r1 での検出光量 I1 (λ2 ):強度B2 ,波長λ2 の入射光に対する光
検出位置r1 での検出光量 I2 (λ1 ):強度B1 ,波長λ1 の入射光に対する光
検出位置r2 での検出光量 I2 (λ2 ):強度B2 ,波長λ2 の入射光に対する光
検出位置r2 での検出光量 p:0≦p≦1なる所定の値 q:0≦q≦1なる所定の値 で表される関係に基づいて演算処理されることを特徴と
してもよい。
【0019】本発明の散乱吸収体の吸収成分の濃度計測
装置は、(a)散乱係数が等しいか又は等しいと見做せ
る2種類以上の所定波長の光を発生する光源と、(b)
所定波長の光を散乱吸収体に入射する光入射部と、
(c)散乱吸収体の内部を拡散伝搬した所定波長の光を
光入射位置と異なる1種類以上の光検出位置で検出して
光検出信号を取得する光検出手段と、(d)光検出手段
で得られた光検出信号に基づいて、所定波長の入射光に
対する光検出位置での光量及び平均飛行距離を検出する
パラメータ検出部と、(e)光量、平均飛行距離、およ
び2種類以上の所定波長の光に対する吸収成分の単位濃
度当たりの吸収係数の差に関する所定の関係から、特定
吸収成分の濃度を演算処理する演算処理部とを備えるこ
とを特徴とする。
【0020】ここで、演算処理部は、検出光量の自然対
数を吸収係数で偏微分したものが平均飛行距離に等しい
ことから導出される、光量、平均飛行距離、および2種
類以上の所定波長の光に対する吸収成分の単位濃度当た
りの吸収係数の差に関する所定の関係に基づいて特定吸
収成分の濃度を演算することを特徴としてもよい。
【0021】
【作用】本発明は、形状の異なる種々の散乱吸収体に対
して成立する基本関係、つまり検出位置での光量と平均
飛行距離と、2種類以上の所定波長の光に対する吸収成
分の単位濃度当たりの吸収係数の差、との関係に基づい
て特定吸収成分の濃度を演算処理するから、散乱吸収体
の形状に影響されずに、特定吸収成分の濃度を正確に計
測することができる。また、特定吸収成分の濃度の時間
変化や空間分布を計測することも可能になる。
【0022】また、本発明では、特定吸収成分の濃度を
演算処理する際のパラメータとして、実測値から得られ
る光量および平均飛行距離を用いている。これらのパラ
メータは、光検出位置で得られるほとんど全ての光を利
用して求められるもの、つまり積分形の値であるため、
高い信号対雑音比が得られ、その結果として高い計測精
度が得られる。
【0023】なお、本発明では、散乱吸収体に対して散
乱係数が等しいか又は等しいと見做せる2種類以上の所
定波長の光を入射して計測するもので、計測値から所定
の波長における吸収成分の吸収係数の差が導出され、こ
れから特定吸収成分の濃度が求められる。この際、2種
類以上の検出位置で光信号を検出すれば、波長の異なる
光に対する入射光量の差が消去され、より実用的で精度
の高い計測を行うことができる。
【0024】
【実施例】本発明の実施例に説明に先立ち、本発明の原
理について説明する。
【0025】[本発明の原理]均一な散乱吸収体を考
え、散乱吸収体の表面に配置した光源から発した光が散
乱吸収体の内部を伝搬して、表面に置かれた光検出器で
検出されるものとする。この場合、散乱吸収体の形状
は、拡散光の再入射が不可能な面からなるものであれ
ば、任意でよい。
【0026】図1は、検出された光(または光子)が散
乱吸収体の内部を伝搬した飛跡の例を示す。
【0027】光は散乱粒子で散乱され、その光路はジグ
ザグに折れ曲がる。この時、ジグザグな飛行距離lに対
してランバード・ベア則が成立し、伝搬光の強度はジグ
ザグな飛行距離(累積距離)lに対して指数関数的に減
衰する。このとき、媒体中の光速度をc、飛行時間をt
とすれば、飛行距離はl=ctとなる。
【0028】他方、時間分解計測で得られる光検出信号
の時間波形J(ct)を考えると、図2に示すように、
飛行距離lは光検出信号の時間波形J(ct)の横軸c
t=lに対応する。
【0029】以上から、時刻tに検出されたジグザグ光
の飛行距離と吸収に関する下記のような重要な関係式が
得られ、吸収の度合いは飛行距離lと吸収係数μa のみ
に関係することがわかる。つまり、 ct=l=nls =n/μs …(1) J(ct)=B0 A(μs ’,t)[exp(−μa /μs )]n =B0 A(μs ’,t)exp(−μa l) =B0 A(μs ’,t)exp(−μa ct) …(2) ここで、 ls :平均自由飛行距離で、ls =1/μs n:散乱粒子との衝突回数 μa :吸収係数 μs :散乱係数 μs ’:相似原理による輸送散乱係数で、μs ’=(1
−g)μs ただし、gは散乱角の余弦の平均値である B0 :散乱吸収体に入射される光の入射強度 B0 A(μs ’,t):吸収がない場合、つまりμa
0のときの光検出信号 である。またここで、l>>ls であり、A(μs ’,
t)は散乱の影響を表す。
【0030】つぎに、上記の関係から散乱吸収体内部の
光の挙動に関する基本関係式を導出する。まず、時間波
形(時間分解計測に対応)に関するものは、 J(μs ’,μa ,t)=B0 A(μs ’,t)exp(−μa ct) …(3) ln[J(μs ’,μa ,t)] =−μa ct+ln[B0 A(μs ’,t)] …(4) (∂/∂μa )J(μs ’,μa ,t) =−ctB0 A(μs ’,t)exp(−μa ct) …(5) (∂/∂μa )ln[J(μs ’,μa ,t)]=−ct …(6) である。ただし、(3)式は(2)式を書き換えたもの
である。
【0031】以上の4個の式のうち、生体内のヘモグロ
ビン濃度の定量などには、(3)又は(4)式が便利で
ある。つまり、散乱係数が等しいか又は等しいと見做せ
る2つの波長の光で計測し、lnJ(μs ’,μa
t)を得て、2つの波長に対するlnJの値の比を取っ
て、散乱の影響を除去することができる。
【0032】また、検出光量Iは上記のJ(μs ’,μ
a ,t)を時間積分したものであるから、検出光量I
(時間積分値、CW計測に対応)に関する次の基本関係
式が得られる。ただし、以下では、A(μs ’,t)の
ラプラス変換(s=cμa )をF[A(μs ’,t)]
で表す。
【0033】
【数1】
【0034】 ln[I(μs ’,μa )] =lnB0 +ln[F[A(μs ’,t)]] …(8) (∂/∂μa )I(μs ’,μa )=−B0 cF[tA(μs ’,t)] …(9) (∂/∂μa )ln[I(μs ’,μa )] =−cF[tA(μs ’,t)]/F[A(μs ’,t)] =−c<t>=−<L(μa )> …(10) 上記の(10)式に示す<L(μa )>は(3)式に示
すJ(μs ’,μa ,t)の分布の加重平均c<t>に
等しく、重心、平均飛行距離または平均光路長とよばれ
る。
【0035】この平均飛行距離<L(μa )>は、検出
信号の時間分解波形J(μs ’,μa ,t)を演算して
算出することができる。また、別の方法、例えば変調光
入射に対する光検出信号の位相遅れから計算することも
できる。この平均飛行距離<L(μa )>は、光検出信
号全体を利用して求められる量、つまり積分形の量であ
るから、高い信号対雑音比(S/N)が得られる。な
お、一般に平均飛行距離<L(μa )>はμa に依存す
る。
【0036】以上のことは、モンテカルロシミュレーシ
ョンでも確認されている。また、以上のことから、光拡
散方程式を利用する場合には、従来の拡散定数から吸収
係数を取り除いた新たな拡散定数Dを定義して用いるの
が妥当であることが示される。つまり、 D=1/(3μs ’)=1/[3(1−g)μs ] …(11) である。
【0037】以上のような知見は、本願の発明者らが初
めて開示したものである。また、これらの結果やこれら
から演繹されることは、本願の発明者らが知る限り、現
在までに経験的に得られた事実や知見と矛盾するものは
ない。
【0038】そこで、本願の発明では、さらに上記の知
見、例えば、(10)式を次のように展開する。まず、
(10)式から、
【0039】
【数2】
【0040】が得られる。ただし、C0 は積分定数であ
り、また、
【0041】
【数3】
【0042】である。
【0043】いま、散乱吸収体に1種類の吸収成分が含
まれ、波長λ1 とλ2 の光に対する吸収成分の単位濃度
当たりの吸収係数を、それぞれε1 、ε2 とすれば、吸
収成分の濃度Vは、 V(ε1 −ε2 )=(μa1−μa2) …(14) となる。ただし、μa1とμa2は、波長λ1 とλ2 におけ
る吸収成分の吸収係数である。
【0044】したがって、波長λ1 (入射光強度B1
と波長λ2 (入射光強度B2 )の入射光に対して、平均
飛行距離<L1 (λ1 )>と<L1 (λ2 )>、およ
び、光量I1 (λ1 )=I1 (μa1)とI1 (λ2 )=
1 (μa2)を検出するものとすれば、
【0045】
【数4】
【0046】となる。したがって、平均値定理により、 ln[I1 (λ1 )/I1 (λ2 )] =(μa2−μa1)L1 (ξ)+ln[B1 /B2 ] …(16) なるξが存在する。ただし、μa1≦ξ≦μa2またはμa1
≧ξ≧μa2である。
【0047】他方、このL1 (ξ)は、平均飛行距離<
1 (λ1 )>と<L1 (λ2 )>を用いて、 L1 (ξ)=p<L1 (λ1 )>+(1−p)<L1 (λ2 )>…(17) と表すことができる。ただし、pは0≦p≦1を満足す
る適宜の値である。
【0048】したがって、B1 =B2 であれば、吸収成
分の濃度Vは、 V=(ε2 −ε1 -1[L1 (ξ)]-1 ×ln[I1 (λ1 )/I1 (λ2 )] =(ε2 −ε1 -1 ×[p<L1 (λ1 )>+(1−p)<L1 (λ2 )>]-1 ×ln[I1 (λ1 )/I1 (λ2 )] …(18) となる。
【0049】ここで、ε2 とε1 は既知数であるから、
計測によって得られる値、つまり平均飛行距離<L
1 (λ1 )>と<L1 (λ2 )>、光量lnI
1 (λ1 )とlnI1 (λ2 )、および経験的に定める
ことができるpの値から、特定吸収成分の濃度Vを演算
することができる。
【0050】なお、実際の計測では、p=1/2とし
て、L(ξ)に<L1 (λ1 )>と<L1 (λ2 )>の
平均値を用いて、 L(ξ)=(1/2)[<L1 (λ1 )>+<L1 (λ2 )>]…(19) とすることで、十分な計測精度が得られる。
【0051】さらに一般的に、B1 ≠B2 のときは、波
長λ1 (入射光強度B1 )と波長λ2 (入射光強度
2 )の入射光に対して、光検出位置r1 とr2 で、そ
れぞれ平均飛行距離<L1 (λ1 )>,<L1 (λ2
>,<L2 (λ1 )>,<L2 (λ2 )>、及び光量I
1 (λ1 ),I1 (λ2 ),I2 (λ1 ),I
2 (λ2 )を検出するものとすれば、 V=(ε2 −ε1 -1[L1 (ξ1 )−L2 (ξ2 )]-1 ×ln{[I1 (λ1 )I2 (λ2 )] /[I1 (λ2 )I2 (λ1 )]} =(ε2 −ε1 −1 ×[p<L(λ1 )>+(1−p)<L1 (λ2 )> −q<L2 (λ1 )>−(1−q)<L2 (λ2 )>]-1 ×ln{[I1 (λ1 )I2 (λ2 )] /[I1 (λ2 )I2 (λ1 )]} …(20) として、吸収成分の濃度Vを演算することができる。た
だし、pは0≦p≦1、qは0≦q≦1を満足する適宜
の値である。
【0052】この場合にも、前記と同様にして、ε2
ε1 が既知数であるから、計測によって得られる値、つ
まり平均飛行距離<L1 (λ1 )>,<L1 (λ2
>,<L2 (λ1 )>,<L2 (λ2 )>、光量lnI
1 (λ1 ),lnI1 (λ2 )lnI2 (λ1 ),ln
2 (λ2 )、および経験的に定めることができるp、
qの値から、特定吸収成分の濃度Vを算出することがで
きる。
【0053】さらに、この場合にも、 L1 (ξ1 )−L2 (ξ2 ) =(1/2)[<L1 (λ1 )>+<L1 (λ2 )> −<L2 (λ1 )>−<L2 (λ2 )>] …(21) として、十分な計測精度を得ることができる。
【0054】なお、散乱吸収体に2種類の吸収成分が含
まれる場合には、3種類の波長の光を使用すればよい。
つまり、2種類の散乱吸収体の濃度をV1 、V2 とすれ
ば、(18)または(20)式と同様にして、V1 とV
2 に関する2連の式が成立する。したがって、この連立
方程式を解いてV1 とV2 を求めることができる。さら
に一般的に、散乱吸収体にm種類の吸収成分が含まれる
場合には、(m+1)種類の波長の光を使用すれば、m
種類の吸収成分の濃度を計測することができる。
【0055】例えば、図3は酸化、還元ヘモグロビンと
酸化、還元ミオグロビンの吸収スペクトルを示す。脳の
中のヘモグロビンでは、酸化、還元成分の比率などを計
測することが重要である。この場合には、酸化、還元に
対して吸収係数の差が大きい波長の光、つまり700n
mから1.2μmの波長の光を利用して、上述の原理に
よる計測を行うことができる。
【0056】なお、上記では異なる波長の光に対する散
乱成分の散乱係数は同一または差があっても極めて小さ
いものと見做した。実際の生体資料などでは、その差が
無視できる程度に十分小さくなるように波長を選択する
ことができる。
【0057】以上から、形状の異なる種々の散乱吸収体
に対して、特定吸収成分の濃度を計測する方法が明らか
になった。以下、添付図面を参照して本願の発明の実施
例を説明する。以下、図面の説明においては、同一の要
素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0058】(第1実施例)図4は本願の発明の第1実
施例を示すもので、散乱吸収体20の内部の吸収成分の
濃度を計測する方法及び装置の構成を示す。この構成で
は、2種類の波長の光(λ1 、λ2 )と2種類の光検出
距離(r1 、r2 )に対応して8個のパラメータ値が得
られるから、先に述べた(20)式によって、吸収成分
の濃度を計測することができる。
【0059】光源2はレーザーダイオードなどを使用
し、異なる波長λ1 とλ2 のパルス光を発生する。この
パルス光の時間幅は、光検出信号から平均飛行距離が導
出できる程度に短いものであればよく、普通は10ps
〜100ns程度の範囲で自由に選べる。また、光の波
長は計測対象に応じて適宜に選ぶ必要がある。一般に生
体では、ヘモグロビンなどの吸収の関係から700nm
以上の光がよく使用される。光源には、レーザーダイオ
ードの他に、発光ダイオード、HeNeレーザーなどを
使用することができる。
【0060】光源2からのパルス光は波長選択器4で波
長選択され、光ガイド6を通して計測対象である散乱吸
収体20の表面に入射する。この場合、2種類の波長の
パルス光を同時に入射する方法としてもよく、このとき
には波長選択器4は省略される。
【0061】光ガイド6と散乱吸収体20の間の空間
は、図4の実施例では微小になっている。しかし実際に
はこれを大きくして、この空間に散乱吸収体20とほぼ
等しい屈折率と散乱係数をもつ液状体やゼリー状物体
(以下、インターフェイス材と呼ぶ)を満たしておいて
もよい。つまり、光はこのインターフェイス材の中を拡
散伝搬して計測対象に入射するから何ら問題は生じな
い。また散乱吸収体の表面反射が問題になるときは、イ
ンターフェイス材を適宜に選択することによって、表面
反射などの影響を低減することができる。
【0062】散乱吸収体の内部を拡散伝搬した光は、前
記光入射位置から距離r1 およびr2 の位置に置いた光
ガイド8および9で受光される。ここでも前記と同様の
理由によって、インターフェイス材を使用してもよい。
【0063】第1の光検出器12および第2の光検出器
13は、前記光信号を電気信号に変換し、必要に応じて
増幅し、それぞれ光検出信号を出力する。光検出器12
および13は、光電子増倍管の他に、光電管、フォトダ
イオード、アバランシェフォトダイオード、PINフォ
トダイオードなどを使用することができる。光検出器の
選択に際しては、所定波長の光を検出する分光感度特性
と必要な時間応答速度を持っていればよい。また、光信
号が微弱であるときは、高利得の光検出器を使用する。
さらには、光子を計数する時間相関光子係数法を用いて
もよい。光検出器の受光面以外の場所は、光を吸収ある
いは遮光する構造にしておくことが望ましい。また、前
述したように散乱吸収体に2種類の波長のパルス光を同
時に入射する場合には、光検出器12と散乱吸収体20
との間、および光検出器13と散乱吸収体20との間の
適宜の波長選択フィルタ(図示せず)を入れる。
【0064】パラメータ検出部15は、前記のそれぞれ
の光検出信号から、光量と平均飛行距離を検出する。光
量は光検出信号の時間積分値であるから、光検出信号を
積分することによって容易に得られる。また、平均飛行
距離は充分時間幅の短いパル光入射に対する光検出信号
の時間波形の加重平均であるから、光検出信号の時間波
形から、例えば、前出の(10)式、あるいはこれと等
価な演算を実行することによって容易に得られる。この
場合、パラメータ検出部は必要に応じて、光源2の光パ
ルス発生に同期した信号を利用する。
【0065】演算処理部16は、前記パラメータ検出部
で得られた8個のパラメータ値、つまり波長λ1 とλ2
のパルス光入射に対する位置r1 での光量I
1 (λ1 ),I1 (λ2 )と平均飛行距離,<L1 (λ
1 )>と<L1 (λ2 )>,および位置r2 での光量I
2 (λ1 ),I2 (λ2 )と平均飛行距離<L
2 (λ1 )>、<L2 (λ2 )>を用いて、前出の(2
0)式に基づいて、吸収成分の濃度Vを演算する。この
とき、経験的に定めることができる定数pとqを用い
る。また実際の計測では、p=q=1/2として、十分
な精度が得られる。これらの演算処理は、演算処理部に
組み込んだマイクロコンピュータなどで高速に実行され
る。
【0066】なお、波長λ1 とλ2 のパルス光の散乱吸
収体20への入射光強度が等しいか、又はこれらが等し
くなるように制御できる場合には、第2の光検出器13
を省略することができる。この場合、パラメータ検出部
15で得られるパラメータは4個、つまり波長がλ1
λ2 のパルス光入射に対する位置r1 での光量I1 (λ
1 ),I1 (λ2 )と平均飛行距離<L1 (λ1 )>、
<L1 (λ2 )>である。したがって、演算処理部16
では、これらのパラメータ値を用いて、前出の(18)
式に基づいて吸収成分の濃度Vを演算する。このとき、
経験的に定めることができる定数pを用いるが、実際の
計測では、p=1/2として、十分な精度が得られる。
これらの演算処理は、演算処理部に組み込んだマイクロ
コンピュータなどで高速に実行される。
【0067】上記では、一箇所から光を入射し、他の2
箇所で光検出する方法について説明した。しかし実際に
は、2箇所から波長の異なる光を入射し、他の点で光を
並列あるいは時分割で検出してもよいことは明らかであ
る。
【0068】また、前述したように、上記の実施例で
は、異なる波長の光を含む光を入射する方法と、異なる
波長の光を時分割で入射させて使用する方法とがある。
前者の場合には、異なる波長の光を同軸状のビームにし
て、光入射位置の直前に設けた波長選択フィルタで波長
選択する方法、あるいはそのまま散乱吸収体に入射し
て、光検出器の直前に設けた波長選択フィルタで波長選
択する方法、さらにはそれぞれの検出光を2つに分岐し
て波長選択して合計4個の光検出器で並列に検出する方
法などがある。また後者では、光源側にミラーを用いた
光ビーム切り換え器、ファルターを用いた波長切り換え
器、光スイッチを用いた光切り換え器などを利用するこ
とができる。
【0069】散乱吸収体に光を入射する手段は、図4に
示した光ガイドの代わりに、集光レンズによる方法(図
5(a))、光ファイバーを用いる方法(図5
(b))、ピンボールを利用する方法(図5(c))、
胃カメラのように体内から光を入射する方法(図5
(d))などがある。また、太いビーム状の光を散乱吸
収体に入射してもよい。この場合には、複数のスポット
状光源が並んでいると考えればよい。
【0070】散乱吸収体の内部を拡散伝搬した光を検出
する手段しては、図4に示した光ガイドを用いる方法以
外に、直接検出する方法(図6(a))、光ファイバー
を用いる方法(図6(b))、レンズを用いる方法(図
6((c))などがある。
【0071】以上の第1実施例で、3種類の波長の光を
使用すれば、2種類の吸収成分が含まれた散乱吸収体の
それぞれの吸収成分の濃度、あるいは多種の吸収成分が
含まれた散乱吸収体の1種類の吸収成分の濃度と、他の
吸収成分の合計の濃度などを計測することができる。例
えば、酸化ヘモグロビンと還元ヘモグロビンは、前出の
図3に示したように、波長によって吸収係数が異なる。
したがって、適宜に選択した3種類の波長の光を使用す
ることによって、これらの濃度、さらには酸化飽和度な
どを計測することができる。一般的には、(m+1)種
類の波長の光を使用して、m種類の吸収成分のそれぞれ
の濃度を計測することができる。また、(m+1)種類
より多くの波長の光を使用して、計測精度を向上させる
こともできる。
【0072】また、異なる時間に上記の計測を行なえ
ば、吸収成分の濃度の時間変化を計測することができ
る。さらに、散乱吸収体に対する光の入射位置と光検出
位置とを同期して走査(図示せず)させて、散乱吸収体
の各部の吸収成分の濃度を計測すれば、濃度の空間分布
の計測ができる。前記演算処理部16は、このようにし
て得た吸収成分の濃度情報を記憶する機能をもち、表示
記録手段18はこれらを表示あるいは記録するものであ
る。
【0073】これらの演算処理は、メモリ、ディスプレ
イなどを備えるコンピュータ装置によって高速に実行す
ることができる。
【0074】(第2実施例)図7は、本願の発明の第2
実施例を示すもので、人体頭部などの散乱吸収体30の
内部の酸化ヘモグロビンの濃度あるいはヘモグロビンの
酸化飽和度(酸化ヘモグロビンの濃度とヘモグロビン全
体の濃度との比)を計測、あるいはモニタリングする方
法及び装置構成を示す。この実施例では、3種類の波長
(λ1 、λ2、λ3 )の光と、2種類の光検出距離(r
1 、r2 )を用いて、得られる12個のパラメータ値
を、先に述べた(20)式に基づく3連の式からなる連
立方程式に代入し、酸化ヘメグロビン濃度およびヘモグ
ロビンの酸化飽和度などを計測することができる。
【0075】取り付け用のバンドをもつ容器26は、針
巻きのように頭部30に装着される。この実施例に示す
装置は、3種類の所定波長λ1 、λ2 およびλ3 の光を
使用し、その動作は第1の実施例の装置とほぼ同じであ
る。また、図8は、前出の図7に示した装置構成の一部
分、つまり容器26の内部の詳細を示す。
【0076】図8で、光源2からの所定波長λ1 ,λ2
およびλ3 のパルス光は、波長選択器4で波長選択さ
れ、光ガイド6を通して頭部30に入射される。この
際、3種類の波長は、前出の図3に示したヘモグロビン
の吸収スペクトルを参照して、適宜に選ばれる。
【0077】頭部内を拡散伝搬した光は、前記光入射位
置から距離r1 とr2 の位置に置いた光ガイド8と9で
受光され、第1の光検出器12と第2の光検出器13で
電気信号に変換、また必要に応じて増幅される。ここで
得られる信号は、3種類の波長と2種類の光検出距離に
対する信号である。電源や種々の信号などは、容器26
に付けたコネクタ28を介して、信号ケーブル32で外
部機器34に接続される。外部機器34の中のパラメー
タ検出部(図示せず)では、3種類の波長と2種類の光
検出距離に対するそれぞれの光量と平均飛行距離、つま
り12個のパラメータが得られる。
【0078】このとき、波長λ1 とλ2 で得られる信
号、波長λ1 とλ3 で得られる信号に対して、前出の
(20)式と同様の2連の関係が成立する。したがっ
て、第1の実施例と同様にして、酸化ヘモグロビンの濃
度V1 、還元ヘモグロビンの濃度V2 およびヘモグロビ
ンの酸素飽和度V1 /(V1 +V2 )を演算処理部(図
示せず)演算処理することができ、必要に応じて出力、
表示することもできる。なお、これらの演算処理は、演
算処理部に内蔵された、コンピュータなどで高速に実行
される。また上記で、容器26の中で、信号を電波や光
信号に交換して、信号ケーブルを介さないで外部機器3
4に伝送することもできる。
【0079】以上の場合、光源、光入射部、光検出手段
などは、第1の実施例で説明したものが利用できる。ま
た、人体頭部などでは、表面反射や光ガイドと頭部間の
隙間などが問題になることがある。この場合には、前述
したインターフェース材を利用するとよい。この場合に
は、図8に示した光ガイドを省略して、頭部と波長選択
器4との間、および頭部と光検出器12および13との
間に、計測対象とほぼ同一の散乱係数と吸収係数をもつ
インターフェース材を使用する。
【0080】このような装置は、脳内の計測以外に、例
えばマラソン中の人の脚の筋肉中の酸化ヘモグロビン濃
度の計測あるいはモニタリングなどに使用することがで
きる。
【0081】(第3実施例)図9は、本願の発明の第3
実施例を示すもので、正弦波変調光を用いて散乱吸収体
20の内部の吸収成分の濃度を計測する方法及び装置の
構成を示す。この実施例では、透過型の配置を計測に利
用し、2種類の波長(λ1 ,λ2 )の変調光を入射し、
2種類の光検出距離(r1 とr2 )の位置で光検出し、
得られるパラメータ値を、先に述べた(20)式に代入
して、吸収成分の濃度を計測する。
【0082】変調光源21で発生した波長λ1 とλ2
所定角周波数ωの正弦波変調光は、波長選択器4を介し
て、光入射部5に導かれ、散乱吸収体20に入射され
る。ここで、光入射部は前出の図5(a)に示した方
法、つまりレンズを利用しているが、他の方法を用いて
もよい。
【0083】所定角周波数の正弦波変調光は、図10
(a)に示すようにレーザーダイオードの電流変調によ
って発生させる。また、正弦波変調光は、図10(b)
や(c)に示すように、2台のCWレーザーのビート、
あるいは光変調器を利用して発生させることもできる。
【0084】光入射部5を介して散乱吸収体20に入射
された正弦波変調光は、内部を拡散伝搬し、その一部が
第1の受光部10および第2の受光部11に入射する。
ここでは、受光部として前出の図6(c)に示す方法を
用いている。受光部10および11に入射した光は、そ
れぞれ光検出器12と13で電気信号に変換され、その
信号は必要に応じて増幅される。この場合、光入射点と
受光点の距離はr1 とr2 である。
【0085】信号処理制御部36は、光源の制御および
前記光検出信号の演算処理などを行い、散乱吸収体20
の内部の吸収成分の濃度Vを出力するとともに、必要に
応じてそれらを表示・記録する。
【0086】図11は、前記光検出信号に対する演算処
理を実行する部分の具体的な構成例を示す。光検出器1
2と13からの光検出信号は、信号抽出部に導かれ、そ
れぞれの光検出信号から角周波数成分が所定の値ωであ
る信号のみが抽出される。この所定の角周波数ωの信号
は、散乱吸収体20の内部を拡散伝搬した所定角周波数
ωの光子密度波である。つぎに、パラメータ検出部は、
所定角周波数ωの信号の振幅Mと位相遅れφを検出す
る。
【0087】以上のような散乱吸収体内部の変調光の挙
動は、(3)式〜(10)式をフーリエ変換したもので
表される。このとき、所定波長λ1 とλ2 に対して検出
距離r1 で検出した上記所定角周波数ωの信号の振幅の
比、つまりM1 (λ1 )/M1 (λ2 )は、前出の(2
0)式に用いられる光量I1 (λ1 )とI1 (λ2 )を
用いて、 M1 (λ1 )/M1 (λ2 )=I1 (λ1 )/I1 (λ2 ) …(22) と表される。したがって、(18)式や(20)式の光
量比は、上記振幅の比に等しい。
【0088】また、角周波数ωが媒体中の光速度と吸収
係数の積に比べて十分に小さいとき、つまりω<<cμ
a のとき、位相遅れφは前述した平均飛行距離<L(μ
a )>に比例する。
【0089】例えば、図9に示した透過型の計測の場合
の位相遅れφは、 φ(r,ω)=ωc-1<L(μa )> である、したがって、平均飛行距離<L(μa )>は、
既知の値であるωとc、および計測値φから簡単に求め
ることができる。なお、このような関係は、半空間反射
型計測の場合にも成立する。また、角周波数が高い場合
には、上記に補正項を加える必要がある。
【0090】以上から、前出の(18)式または(2
0)式を用いて吸収成分の濃度Vを計算するのに必要な
計測値パタメータ、すなわち波長λ1 とλ2 の入射光に
対する光検出距離r1 とr2 での光量比I1 (λ1 )/
1 (λ2 ),I2 (λ1 )/I2 (λ2 )、および、
平均飛行距離<L1 (λ1 )>と<L1 (λ2 )>,<
2 (λ1 )>と<L2 (λ2 )>が求められる。この
とき、第1実施例と同様に、経験的に定めることができ
る定数pとqを用いるが、実際の計測では、p=q=1
/2として、十分な精度が得られる。
【0091】演算処理部16は、上記で求めたパラメー
タを用いて、前出の(18)式または(20)式で表さ
れる演算を実行して、吸収成分の濃度Vを出力する。ま
た、必要に応じて、この濃度値は表示、記録される。な
お、以上のような演算は、通常、メモリ、ディスプレイ
などを備えたコンピュータ装置によって高速に実行され
る。
【0092】なお、信号抽出部14とパラメータ検出部
15には、市販のロックインアンプを利用することもで
きる。ロックインアンプでは、光検出信号から所定の周
波数成分ωの信号を抽出して、その信号の振幅Mと位相
遅れφを検出することができる。このとき、前記変調光
に同期した角周波数ωの信号を参照信号として利用す
る。
【0093】また上記の場合、光検出器12および13
からの光検出信号の直流成分mdcは、ω=0としたとき
の値であり、(18)式および(20)式の光量Iに相
当する。このような、直流成分mdcは、低域通過フィル
ターを用いて簡単に抽出することができる。したがっ
て、上記の第3実施例では、所定の角周波数ωの信号の
振幅の代わりに、所定の波長に対して検出距離r1 とr
2 の位置で検出した直流成分mdcを用いてもよい。
【0094】さらに、当然ではあるが上記の計測を異な
る時間に行えば、吸収成分の濃度の時間変化を計測する
ことができる。また、上記の構成で、散乱吸収体20に
対して光入射位置と光検出位置を同期して相対的に走査
させれば(図示せず)、吸収成分の濃度の空間分布を計
測することができる。このとき、複数チャンネルの光検
出系を利用することもできる。
【0095】また、3種類の所定波長の光を利用すれ
ば、2種類の吸収成分が含まれた散乱吸収体のそれぞれ
の吸収成分の濃度、あるいは多種の吸収成分が含まれた
散乱吸収体の1種類の吸収成分の濃度と、他の吸収成分
の合計の濃度などを計測することができる。より一般的
には、(m+1)種類の波長の光を使用して、m種類の
吸収成分のそれぞれの濃度を計測することができる。ま
た、(m+1)種類より多くの波長の光を使用して、計
測精度を向上させることもできる。
【0096】以上のような演算は、通常、メモリ、ディ
スプレイなどを備えたコンピュータ装置によって高速に
実行される。
【0097】(第4実施例)本実施例は、第3実施例で
光源が発生する波長λ1 とλ2 の所定の周波数の正弦波
変調光を、任意の波形の所定の繰り返し周波数の変調光
としたものである。つまり、第3実施例では、所定角周
波数の正弦波変調光を利用したが、変調光は所定の周波
数成分を含む物であれば、どんな波形のものであって
も、その中に含まれる特定の周波数成分に対して、第3
実施例の手法をそのまま適用することができる。例え
ば、繰り返しパルス光では、繰り返し周波数と同一、お
よびその整数倍の周波数成分が存在するので、いずれか
の周波数成分に対して第3実施例の手法をそのまま適用
することができる。所定の繰り返し周波数の変調光に要
求される性能は、安定な繰り返し周波数と安定な光強度
である。
【0098】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明による散乱
吸収体の内部の吸収成分の濃度計測方法及び装置によれ
ば、再入射不可能な面からなる任意の形状の散乱吸収体
内部の吸収成分の濃度の絶対値計測が可能となる。ま
た、濃度の時間変化や空間分布を計測することができ
る。さらに、本発明を利用した計測装置では、光信号に
対する時間積分形の計測値パラメータを使用するから、
光の利用率が高くなり、かつ信号対雑音比が大きくなっ
て高い計測精度が得られる。したがって、脳内酸素量や
運動中の人の脚の筋肉の中の酸素量、立ち木などの吸収
成分の濃度などのリアルタイム計測が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】散乱吸収体内部を伝搬した光の飛跡の説明図で
ある。
【図2】時間分解計測波形の例を示す説明図である。
【図3】各種生体物質の吸収スペクトルを示すグラフで
ある。
【図4】第1実施例の装置の構成図である。
【図5】散乱吸収体への光入射方法を示す説明図であ
る。
【図6】受光方法を示す説明図である。
【図7】第2実施例の装置の構成図である。
【図8】第2実施例の装置の光入射・検出部の構成図で
ある。
【図9】第3実施例の装置の構成図である。
【図10】変調光の発生方法を示す説明図である。
【図11】光検出信号演算処理部の構成図である。
【符号の説明】
2…光源、4…波長選択器、5…光入射部、6,8,9
…光ガイド、10,11…受光部、12,13…光検出
器、14…信号抽出部、15…パラメータ検出部、16
…演算処理部、18…表示記録部、20…散乱吸収体、
21…変調光源、26…容器、28…コネクタ、30…
人体頭部、32…ケーブル、34…外部機器、36…信
号処理制御部、38…発振器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01N 21/00 - 21/01 G01N 21/17 - 21/61

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定対象である散乱吸収体に対して散乱
    係数が等しいか又は等しいと見做せる2種類以上の所定
    波長の光を入射し、 前記散乱吸収体の内部を拡散伝搬した前記所定波長の光
    を前記光入射位置と異なる1種類以上の光検出位置で検
    出して、光検出信号を取得し、 前記光検出信号に基づいて、前記所定波長の入射光に対
    する前記光検出位置での光量及び平均飛行距離を検出
    し、 前記光量、前記平均飛行距離、および前記2種類以上の
    所定波長の光に対する吸収成分の単位濃度当たりの吸収
    係数の差に関する所定の関係から、特定吸収成分の濃度
    を演算処理する、 ことを特徴とする散乱吸収体の吸収成分の濃度計測方
    法。
  2. 【請求項2】 前記所定波長の光はパルス光である、こ
    とを特徴とする請求項1記載の散乱吸収体の吸収成分の
    濃度計測方法。
  3. 【請求項3】 前記所定波長の光は所定周波数の正弦波
    変調光であり、 前記特定吸収成分の濃度の演算に用いる前記光量は前記
    光検出信号に含まれる前記所定周波数成分の信号の振幅
    であり、 さらに、前記平均飛行距離は前記所定周波数成分の信号
    の位相遅れから算出される、 ことを特徴とする請求項1記載の散乱吸収体の吸収成分
    の濃度計測方法。
  4. 【請求項4】 前記所定波長の光は所定周波数の正弦波
    変調光であり、 前記特定吸収成分の濃度の演算に用いる前記光量は前記
    光検出信号の直流成分であり、 さらに、前記平均飛行距離は前記所定周波数成分の信号
    の位相遅れから算出される、 ことを特徴とする請求項1記載の散乱吸収体の吸収成分
    の濃度計測方法。
  5. 【請求項5】 前記所定波長の光は所定の繰り返し周波
    数の変調光であり、 前記特定吸収成分の濃度の演算に用いる前記光量は、前
    記光検出信号に含まれる前記所定の繰り返し周波数、あ
    るいはその整数倍の周波数成分の信号の振幅であり、 さらに、前記平均飛行距離は前記所定の繰り返し周波数
    あるいはその整数倍の周波数成分の信号の位相遅れから
    算出される、 ことを特徴とする請求項1記載の散乱吸収体の吸収成分
    の濃度計測方法。
  6. 【請求項6】 前記所定波長の光は所定の繰り返し周波
    数の変調光であり、 前記特定吸収成分の濃度の演算に用いる前記光量は、前
    記光検出信号の直流成分であり、 さらに、前記平均飛行距離は前記所定の繰り返し周波数
    あるいはその整数倍の周波数成分の信号の位相遅れから
    算出される、 ことを特徴とする請求項1記載の散乱吸収体の吸収成分
    の濃度計測方法。
  7. 【請求項7】 前記光量、前記平均飛行距離、および前
    記2種類以上の所定波長の光に対する吸収成分の単位濃
    度当たりの吸収係数の差に関する前記所定の関係は、検
    出光量の自然対数を吸収係数で偏微分したものが平均飛
    行距離に等しいことから導出される、ことを特徴とする
    請求項1記載の散乱吸収体の吸収成分の濃度計測方法。
  8. 【請求項8】 前記散乱吸収体の吸収成分の濃度を演算
    処理する前記演算処理は、 V=(ε2 −ε1 -1×[p<L1 (λ1 )>+(1−
    p)<L1 (λ2 )>]-1×ln[I1 (λ1 )/I1
    (λ2 )] ただし、 V:吸収成分の濃度 ε1 :吸収成分の波長λ1 の光に対する単位濃度当たり
    の吸収係数 ε2 :吸収成分の波長λ2 の光に対する単位濃度当たり
    の吸収係数 <L1 (λ1 )>:波長λ1 の入射光に対する平均飛行
    距離 <L1 (λ2 )>:波長λ2 の入射光に対する平均飛行
    距離 I1 (λ1 ):波長λ1 の光に対する規格化検出光量 I1 (λ2 ):波長λ2 の光に対する規格化検出光量 p:0≦p≦1なる所定の値 で表される関係に基づいて演算処理される、 ことを特徴とする請求項1記載の散乱吸収体の吸収成分
    の濃度計測方法。
  9. 【請求項9】 前記散乱吸収体の吸収成分の濃度を演算
    処理する前記演算処理は、 V=(ε2 −ε1 -1×[p<L1 (λ1 )>+(1−
    p)<L1 (λ2 )>−q<L2 (λ1 )>−(1−
    q)<L2 (λ2 )>]-1×ln{[I1 (λ1 )・I
    2 (λ2 )]/I1 (λ2 )・I2 (λ1 )]} ただし、 V:吸収成分の濃度 ε1 :吸収成分の波長λ1 の光に対する単位濃度当たり
    の吸収係数 ε2 :吸収成分の波長λ2 の光に対する単位濃度当たり
    の吸収係数 <L1 (λ1 )>:波長λ1 の入射光に対する光検出位
    置r1 での平均飛行距離 <L1 (λ2 )>:波長λ2 の入射光に対する光検出位
    置r1 での平均飛行距離 <L2 (λ1 )>:波長λ1 の入射光に対する光検出位
    置r2 での平均飛行距離 <L2 (λ2 )>:波長λ2 の入射光に対する光検出位
    置r2 での平均飛行距離 I1 (λ1 ):強度B1 ,波長λ1 の入射光に対する光
    検出位置r1 での検出光量 I1 (λ2 ):強度B2 ,波長λ2 の入射光に対する光
    検出位置r1 での検出光量 I2 (λ1 ):強度B1 ,波長λ1 の入射光に対する光
    検出位置r2 での検出光量 I2 (λ2 ):強度B2 ,波長λ2 の入射光に対する光
    検出位置r2 での検出光量 p:0≦p≦1なる所定の値 q:0≦q≦1なる所定の値 で表される関係に基づいて演算処理される、 ことを特徴とする請求項1記載の散乱吸収体の吸収成分
    の濃度計測方法。
  10. 【請求項10】 測定対象である散乱吸収体に対して散
    乱係数が等しいか又は等しいと見做せる2種類以上の所
    定波長の光を発生する光源と、 前記所定波長の光を前記散乱吸収体に入射する光入射部
    と、 前記散乱吸収体の内部を拡散伝搬した前記所定波長の光
    を前記光入射位置と異なる1種類以上の光検出位置で検
    出して光検出信号を取得する光検出手段と、 前記光検出手段で得られた光検出信号に基づいて、前記
    所定波長の入射光に対する前記光検出位置での光量及び
    平均飛行距離を検出するパラメータ検出部と、 前記光量、前記平均飛行距離、および前記2種類以上の
    所定波長の光に対する吸収成分の単位濃度当たりの吸収
    係数の差に関する所定の関係から、特定吸収成分の濃度
    を演算処理する演算処理部と、 を備えることを特徴とする散乱吸収体の吸収成分の濃度
    計測装置。
  11. 【請求項11】 前記演算処理部は、検出光量の自然対
    数を吸収係数で偏微分したものが平均飛行距離に等しい
    ことから導出される、前記光量、前記平均飛行距離、お
    よび前記2種類以上の所定波長の光に対する吸収成分の
    単位濃度当たりの吸収係数の差に関する前記所定の関係
    に基づいて前記特定吸収成分の濃度を演算処理する、こ
    とを特徴とする請求項10記載の散乱吸収体の吸収成分
    の濃度計測装置。
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