JP2780720B2 - 流雪溝の水位管理システム - Google Patents

流雪溝の水位管理システム

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JP2780720B2 JP28306689A JP28306689A JP2780720B2 JP 2780720 B2 JP2780720 B2 JP 2780720B2 JP 28306689 A JP28306689 A JP 28306689A JP 28306689 A JP28306689 A JP 28306689A JP 2780720 B2 JP2780720 B2 JP 2780720B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、流雪溝の水位管理システムに関し、詳しく
は、流雪溝が閉塞された場合に発生する水位の変動パタ
ーンにより、閉塞を早めに検知して、投雪停止の警報や
復旧処理を速やかに行うことのできる流雪溝の水位管理
システムに関するものである。
〔従来の技術〕 従来、積雪の多い地域では、道路に流雪溝を設けて融
雪能力のある放流水を流しておき、この流雪溝に除去し
た雪を投入して、放流水とともに河川等に流して排出さ
せる除雪方法がある。この流雪溝を用いた除雪は、常時
完全除雪のニーズが高い市街地等において、極めて効果
的な除雪方法である。
通常、この流雪溝に雪を投入するのに小型機械を使用
することもあるが、殆んどの場合沿道住民の人力により
行われている。そのため投入が特定時間帯に集中し、流
雪溝の搬送能力を越えた投入が行われ易く、しばしば流
雪溝が閉塞して水位が上昇し投入口より溢水することが
ある。
このように流雪溝から溢水してしまうと、雪の投入が
できないばかりでなく、家屋内への浸水被害が生じた
り、その復旧に相当時間を要することになる。そのた
め、常時適正な流量および水位を保つため、流雪溝に水
位センサや流量センサを設置して流雪溝の流動状況を監
視する水位管理(または監視)システムがある。この水
位管理システムでは、流雪溝に搬送容量を越えた投雪が
行われて流雪溝が閉塞されると、その異常をセンサが検
出して警報を発し、雪の投入を控えるよう住民に呼びか
けるとともに、流雪溝への放流を一時停止して溢水を回
避する等の処理が行われる。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、このような従来の水位管理システムで
は、閉塞が発生した場合、その閉塞よりも上流に設置さ
れた水位センサは、流雪溝の水位が設定された上限水位
まで上昇したことを検知し、その下流に設置された水位
センサは、水位が設定された下限水位まで下降したこと
を検知する。同様に閉塞により水流が停止したことを、
上流に設置された流量センサは検知することができるも
のの、異常が検知できるタイミングは、必ずしも満足で
きるものではない。つまり閉塞の発生を検知するために
設定される上限または下限水位は、通常の水位に対し
て、投雪時の水面の変動や投雪量のピーク等を考慮して
充分余裕を持ったレベルが設定されているため、実際に
水位の異常が検知されてから警報を発して投雪の控えを
呼びかけ、同時に放流水を停止しても、間に合わずに溢
水に至る場合がある。また、同様に流量センサにより水
流の停止を検知した場合も、閉塞位置のすぐ上流にセン
サが設置されていない限り、閉塞発生から水流の停止が
検知されるまでの遅れ時間があり、検知タイミングが遅
くなってしまう。
また、流雪溝の放流水量は、投雪量の多い昼の間は多
く、投雪のない夜間は少ない水量(「維持水量」とい
う)に調節されて、閉塞の発生と認められる水位がそれ
ぞれ異なる。そのため、従来システムでは、閉塞発生の
検知精度を良くしようとすると、放流される水量に応じ
て設定水位をしばしば変更しなければならない煩わしさ
がある。
そこで本発明は、これらの問題点を解消するためにな
されたものであり、その目的とするところは、時間帯や
投雪量により平均水位が変動しても、その水位に応じて
閉塞の発生および閉塞個所を迅速かつ正確に把握するこ
とのできる流雪溝の水位管理システムを提供することに
ある。
〔課題を解決するための手段〕
上記の目的を達成させるために本発明は、流雪溝の流
下方向に所定間隔をおいて配設された複数個の耐塞性を
有する水位センサと、 これら複数個の水位センサのうち、流下方向に隣接す
る2つの水位センサより得られた各測定データを順次監
視し、上記2つの水位センサ設置点の水位差を演算し、
その水位差の増大または減少の傾向およびそれら水位セ
ンサ設置点の水位変動開始時刻の先後関係を判別する演
算手段と、 上記流雪溝が閉塞された場合の水位センサ設置点と閉
塞発生位置との相対的な位置関係により各種パターンと
してあらわすことのできる水位の増減傾向と変動開始の
先後関係との組合せを記憶した記憶手段と、上記演算手
段が判別した水位の増減傾向および変動開始の前後関係
の組合せパターンにより、上記記憶手段を参照して閉塞
が発生した流雪溝の位置を特定する閉塞位置特定手段
と、特定された閉塞位置データとともに上記水位差のレ
ベルに応じて複数の閉塞発生信号を出力する閉塞発生信
号出力手段と、上記閉塞発生信号を受けて警報を発生す
る警報発生手段および上記流雪溝への通水量を制御する
流量制御手段とを具備してなることを特徴としたもので
ある。
〔作用〕
上記のように構成された流雪溝の水位管理システムで
は、流雪溝の流下方向に所定間隔をおいて複数個所に設
置された水位センサがそれぞれ水位に応じて測定データ
を出力する。これらの測定データのうち、流下方向に隣
接する2つの水位センサから出力される測定データを受
けて演算手段がその両測定データの差を演算するととも
に、この差の増減傾向と変動開始の前後関係を判別し、
この演算・判別結果を基に閉塞位置特定手段が予め記憶
手段に記憶されているパターンを参照して閉塞が発生し
た流雪溝の位置を特定すると、閉塞発生信号出力手段が
上記特定された閉塞位置データとともに水位差のレベル
に応じて複数の閉塞発生の信号を出力する。これらの信
号は、閉塞発生個所およびコントロールセンタでの表
示、警告、応急措置等の指令に使用される。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて具体的に
説明する。
第2図は、本発明が適用される流雪溝の水位管理シス
テムの一例を示す全体図である。
同図に示すように、この実施例では終末処理場3から
排出される処理水(あるいは河川から取水される水)を
ポンプアップして、適宜流量制御系を介して、道路の両
側に並行して設置された流雪溝15,25に放流するもので
あり、1はシステム全体を統括管理するコントロールセ
ンタ(以下「センタ」と略称する)であり、各部の様子
は中央監視盤1aに表示される。
2はメイン電動弁の制御盤であり、終末処理場3の処
理水をポンプ4により汲み上げて送る送水管の途中に設
けられた電動弁6,8の動作を制御する。電動弁6,8の手前
には手動の仕切り弁5,7が設けられている。制御盤2
は、コントロールセンタ1の指令により電動弁6,8の開
度を制御したり、完全に閉塞させるとともに、その動作
状態についてリミットスイッチ6a,8aにより把握してセ
ンタ1へ通報するようになっている。
電動弁6,8のいずれかを介して送られた処理水は二分
され、一方は手動弁12、電動弁13をへて調整槽14へ送ら
れる。他方は手動弁22、電動弁23をへて調整槽24へ送ら
れる。
11,21はそれぞれ電動弁13,23の制御盤であり、センタ
1の指示により電動弁13,23を所定の開度に開放して、
流雪溝15,25の放水流量を一定に保つとともに、その動
作状態についてもリミットスイッチ13a,23aにより把握
してセンタ1へ通報する。
16は流雪溝15の上流位置に設置された水位監視盤であ
り、水位センサS1,S2により流雪溝15の水位を測定して
水位の変動を監視し、測定した水位データをセンタ1へ
光ケーブル19を介し送信するとともに、異常発生時には
警報器W1,W2より警報を発する。
17,18は同じく流雪溝15の流下方向に適宜離隔して設
置された水位監視盤であり、また、水位センサS3〜S6お
よび警報器W3〜W6が流雪溝15に沿って設置されている。
流雪溝25の側についても、同じく水位監視盤26〜28が
設置され、水位センサS8〜S13、および警報器W8〜W13が
流雪溝25に沿って設置されている。
このように流雪溝15,25に沿ってそれぞれ設置される
水位センサS1〜S6,S8〜S13、および警報発生手段として
の警報器W1〜W6,W8〜W13は、それぞれ適当な間隔に設置
されている。
29は調整槽24に設置された水位監視盤であり、水位セ
ンサS7により調整槽24の水位を監視し、水位に異常があ
れば警報器W7より警報を発するとともに、センタ1へ光
ケーブル19を介して異常発生信号を送る。ここで、流雪
溝15,25への通水量を制御するポンプ4、電動盤制御盤
2,11,21、電動弁6,8,13,23等を総称して「流量制御手
段」を称することとする。
なお、第2図には図示していないが、流雪溝15,25は
暗梁構造とし、一定間隔で投雪口が形成され、常時は、
蓋により覆われている。
このように構築された流雪溝を利用する場合、住民は
それぞれ最寄りの投雪口に排除した雪を投入するととも
に、流雪溝の閉塞を警報器の表示やアナウンス等により
知らされた際は投雪を控えなければならない。
流雪溝15,25の末端は、合流して河川Rに接続され、
流水は投入された雪ともども放流される。
このシステムでは、各水位監視盤間およびセンサ間を
光ファイバー19による通信回線を敷設して結んだが、公
衆電話回線を利用することも可能である。
第1図は、水位監視盤16の内部構造を示すブロック図
である。
図示するように水位監視盤16は、CPU101,ROM102,RAM1
03等からなるマイクロコンピュータにより制御される。
水位センサS1,S2より入力された水位に対応した測定
信号は、それぞれ増幅器107,108で増幅されてから、マ
ルチプレクサ106により、交互に(順次)A/D変換器105
に入力される。A/D変換器105でデジタル信号に変換され
た水位測定値は、順次RAM103に格納された後、図示省略
のCPU101内の演算手段によって移動平均が求められる。
演算手段は、さらに、2つの移動平均値を四則演算し
て、2つの水位センサS1,S2の水位差を求める。
バッファ110に接続されたキーボード109は、水位の上
下限値や、動作プログラムの入力、変更のために用いら
れる。
インタフェース111に接続された警報器W1,W2は、水位
の異常が検出された際に出力される閉塞発生信号を受け
て、警報ランプを点灯して警報を発したり、投雪を控え
てもらうためのアナウンスをするためのものである。
インターフェース112に接続された光電変換器113は、
測定した水位データ、水位異常に関するデータを光信号
に変換してセンタ1へ送るとともに、センタ1から光信
号として送られた警報信号等を電気信号に変換して内部
へ取り込む機能を有する。
また、他の水位監視盤17,18,26〜29もほぼ同様に構成
されている。
上記実施例では水位監視盤をマイコン構成として説明
したが、同等の処理能力、通信機能を備えたシーケンサ
により構成することもできる。
なお、コントロールセンタ1の内部構成は、図示しな
いが、ホストコンピュータとしてのパソコンや、中央監
視盤としての表示を行うCRTおよびパネル表示板、その
他のプリンタ、ディスクドライブ、キーボード等により
構成されている。尚、パソコンの機能として、各水位監
視盤から送られてくる各種信号をインタフェースを介し
て受けるメモリ、このメモリからデータを読出して異常
発生個所を特定したり、流速を演算したりする演算手
段、各部を制御する制御手段等の機能を具備せしめてあ
る。
第3図は、水位センサS1を設置した部分の流雪溝15の
断面図である。
図に示すように、水位監視盤16は、道路33端の電柱31
に固定されている。水位センサS1およびシーズヒータ38
に一端が接続された接続ケーブル類が、埋設されたパイ
プ32内を挿通されて立上り、点検ピット35内の中央に引
出されて延長ケーブルと接続され、延長ケーブルは、さ
らにパイプ32内を通されて水位監視盤に接続されてい
る。点検ピット35の中央には、流雪溝15の底面のレベル
よりやや深い位置まで延びる水位測定管36が固定され、
その水位測定管36の下端部は、流雪溝15の底部と連通管
37により連通されている。水位センサS1は、水位測定管
36内にケーブルにより吊り下げられ、水位センサS1の取
付けレベルが流雪溝15の底面とほぼ同じレベルとなるよ
うケーブル長が調節される。
シーズヒータ38は、連通管37の内部に設置され、通電
加熱することにより水位測定管36および連通管37が連結
するのを防止する。
第4図および第5図は、この実施例に用いられる水位
センサS1の具体的構成を示す断面図である。
第4図において、41は本体ケース部を示し、この本体
ケース部41は、ケーブル引込み用ケース42と、このケー
ブル引込み用ケース42が一端に連結される起歪部ケース
43と、この起歪部ケース43の他端に連結される円筒状の
ステンレス鋼材からなるフィルタ44と、このフィルタ44
の開口底部を閉塞し、対向部に位置する後述のベローズ
を保護する底カバー45とから構成されている。本体ケー
ス部41には、起歪部ケース43を境として、その上部に大
気圧室Bが形成されると共に、下部に水圧室Aが形成さ
れている。
上記ケーブル引込み用ケース42の上部にはケーブル46
を圧接保持する保持金具(ケーブルグランド)47が内周
面に形成された雌ねじ部にねじ込まれ、この保持金具47
の下端には防水用のパッキング部材48が配設されかつ上
記保持金具47によって圧縮されている。上記ケーブル46
内には前記した大気圧室Bに基準地点における大気を導
入するためのキャピラリーチューブ49および複数の信号
線50が共に挿通され、このうち、キャピラリーチューブ
49は上記ケーブル引込み用ケース42に開けた孔42aを通
して大気圧室Bへ導いてある。また、信号線50は、上記
ケーブル引込み用ゲース42内の避雷対策用の図示しない
アレスタに接続されると共に、後述するひずみゲージに
接続されている。
上記起歪部ケース43の上面には、自由端(図において
上端面)がベローズ蓋51で閉塞された第1のベローズと
しての大気圧側ベローズ52の基端が溶接等により水密状
に固定され、また、上記起歪部ケース43の下面には、自
由端(図において下端面)が流体の受圧部となるベロー
ズ蓋53で閉塞された第2のベローズとしての水圧側ベロ
ーズ54が溶接等で水密状に固定されている。上記両ベロ
ーズ蓋51と53は、連結部材としての連結ロッド55で結合
されている。そして、この連結ロッド55には、起歪部ケ
ース43内において起歪板56の自由端が固定(または連
設)され、起歪板56の基端が上記起歪部ケース43の壁面
に固定(または連設)されている。この起歪板56の表裏
面の曲げ応力が最大となる部位に2枚一対づつのひずみ
ゲージ57がそれぞれ接着、蒸着、スパッタリング等の手
段により添着されている。
第5図は、上記のように構成された水位センサを耐寒
性の水位センサに適用した要部の断面図を示す。
同図において、58は本体ケース部41のフィルタ44およ
び起歪部ケース43の外周を所用の間隔に存して囲繞する
円筒状のカバー部材で、その底部には、、ねじ59により
上記本体ケース部41の底カバー45が当接された状態で固
定され、さらに上記ねじ59は、水密的に溶接されてい
る。
上記カバー部材58の上部には円形状の開口部が設けら
れ、その開口部には、本体ケース部41が次述するシール
手段により水密状に結合されている。
すなわち、上記カバー部材58の上部開口縁には内方に
向けて突出する引掛座60aを有するリング体60が溶接等
により固着されている。このリング体60内には上下を座
金61aと61bとで挟まれた円筒状のゴムブッシュ61が挿入
され、上記リング体60の引掛座60a上に落とし込まれて
いる。そしてこのゴムブッシュ61の一面(図においては
上面)側から締付グランド62が、その外面の雄ねじ62a
を上記リング体60の内面に形成した雌ねじ60bにねじ込
まれている。これにより、上記ゴムブッシュ61は、圧迫
されて内外径方向へ膨張し、本体ケース部41の外周面と
リング体60の内周面に密着され、上記本体ケース部41と
リング体60間を水密的にシールしている。そして、上記
カバー部材58内には水よりも比重の大きな不凍液、例え
ば油などの充填液体63を充填してある。上記カバー部材
58の上面部には、比較的に小さな連通孔64が穿設され、
この連通孔64を介して被測定流体の水圧が上記充填液体
63に印加されるようになっている。
なお、図示しないが水位センサS1のケーブル46から引
出された大気圧補正用のキャピラリーチューブ49は、流
雪溝15,25に所定距離おきに設置した各水位センサS1〜S
13をそれぞれ同一の大気圧条件とするために1個所に集
合させる。
次に、以上のように構成した水位センサの動作につい
て説明する。
尚、水位センサS1は、流雪溝15と連通する水位測定管
36中に設置されているものとする。
流雪溝15の水面に対応する被測定流体の水圧は、カバ
ー部材58の流通孔64から充填液体63へ印加される。これ
によって上記充填液体63へ印加された圧力は、フィルタ
44を介して水圧室A内に臨んでいる第2のベローズとし
ての水圧側ベローズ54のベローズ蓋53に印加される。つ
まり、水深に応じた水圧に大気圧が加算された圧力がベ
ローズ54のベローズ蓋53に加わる。一方、大気圧室Bに
もキャピラリーチューブ49を介して大気圧が導入されて
いるため、第1のベローズとしての大気圧側ベローズ52
のベローズ蓋51には、大気圧が負荷されている。その結
果、大気圧の変化に拘らず水深に対応した水圧によって
水圧側ベローズ54は圧縮されて縮小し、連結ロッド55を
押し上げる。この変位は、起歪板56の自由端に伝達さ
れ、起歪板56を撓ませ、そのひずみ量がひずみゲージ57
によって電気信号に変換される。ひずみ量は、圧力水
頭、すなわち水面から水圧側ベローズ54のベローズ蓋53
までの水深に比例する。
従って、ひずみゲージ57によって構成されるホイート
ストンブリッジ(図示せず)の入力端にブリッジ電源を
供給すれば、該ホイートストンブリッジの出力端から所
望の深さの水位に対応した電気信号を、ケーブル46等を
介して地上に導出することができる。
上述したように本発明に適用される水位センサとして
の耐寒性水位計は、本体ケース部41のフィルタ44をカバ
ー部材58で囲繞すると共に、カバー部材58内に不凍液か
らなる油などの充填液体63を満たし、、カバー部材58の
上部に被測定流体の水圧が上記充填液体63に印加される
連通孔64を開口した構成としたので、寒冷地などの凍結
しやすい流雪溝15の水位を監視する水位計に適用して
も、伸縮動作する水圧側ベローズ54が直接、被測定流体
と接触することがないため、該水圧側ベローズ54が凍結
して水位計としての機能が損われることがなく、正確な
水位を安定して測定することが可能となる。
また、フィルタ44を囲繞しているカバー部材58には、
比較的小さな連通孔64のみが開いているだけであるた
め、たとえ、水中に汚泥、岩石、ゴミ等の異物が含有し
た環境に設置されても、これら異物はカバー部材58内の
充填液体63中に侵入することもない。従って、異物がフ
ィルタ44を通過してベローズ54の間に挟まったり、付着
することによってベローズ54の動作が妨げられるという
不都合は生じない。
また、カバー部材58が設けられているので、設置時あ
るいは測定中に流木、流氷等の硬い流動物等が水位セン
サS1に衝突しても、フィルタ44や水圧側ベローズ54の損
傷は防止される。
また、カバー部材58の開口部には、リング体60が気密
状に一体に連結されており、この本体ケース部41の外周
との間には、座金61a,61bおよびゴムブッシュ61を介挿
し、締付グランド62の締付けによりゴムブッシュ61を座
金61aを介して圧迫してその内、外径方向へ膨出せし
め、本体ケース部41とリング体60との隙間をシールする
ように構成したので、締付グランド62の締付け力のみで
確実なシール作用が得られると共に、仮にカバー部材58
または変位計自体のいずれかが損傷あるいは故障をした
場合、両者を分解して補修あるいは交換することができ
る。
第6図および第7図は、本発明で用いた、流雪溝の水
位変動から閉塞に伴う水位差レベルおよび閉塞位置を推
定する方法の原理を説明する図である。
いま第6図に示すように、流雪溝15に間隔をおいて変
位センサS1,S2を配置し、変位センサS1の上流側のA
点、変位センサS1,S2の中間のB点、および変位センサS
2の下流側のC点の3箇所で、それぞれ流雪溝15が閉塞
した場合の水位の変動を考える。
A点が閉塞した場合、第7図(a)に示すように変位
センサS1の測定水位が先に時刻t1より下降を始め、次い
で変位センサS2の測定水位が時刻t2より下降を始める。
水位変動の開始時刻の差(t2−t1)は、変位センサS1,S
2間の距離、流雪溝の勾配、水量等により変動するが、
閉塞位置が両センサの上流である場合は、必ず両センサ
の観測水位は下降し、しかも上流側のセンサから先に水
位の下降が観測される。
B点が閉塞した場合、第7図(b)に示すように変位
センサS1の測定水位が時刻t1より上昇を開始し、水位セ
ンサS2の測定水位が時刻t2より下降を始める。水位変動
の開始時刻の差(t2−t1)はわずかなものであり、閉塞
位置が変位センサS1,S2間のどちらに近いかによって前
後することがあるものの、閉塞位置が両センサの中間に
ある場合は、必ず上流側センサは水位の上昇を観測し、
下流側センサは水位の下降を観測する。
C点が閉塞した場合、第7図(c)に示すように変位
センサS2の測定水位が先に時刻t2より上昇を始め、次い
で変位センサS1の測定水位が時刻t1より上昇を始める。
水位変動の開始時刻の差(t1−t2)は、変位センサS1,S
2間の距離、流雪溝の勾配、水量等により変動するが、
閉塞位置が両センサS1,S2の下流である場合は、必ず両
センサの観測水位は上昇し、しかも下流側のセンサから
先に水位の上昇が観測される。
このように、流雪溝に閉塞が発生した場合、流雪溝に
間隔をおいて、設置された2個の水位センサにより測定
される水位の変動は、3種のパターンとして分類するこ
とができる。すなわち、流雪溝に設置された1対の水位
センサの水位に変動が発生した場合、その変動が上述し
た3種のパターンの何れであるかを判別することによ
り、2個の水位センサに対する閉塞点の相対位置を簡単
に特定することができる。このパターンを予め、水位監
視盤16〜18,26〜28、およびセンタ1のパソコンメモリ
に記憶しておき、水位監視盤に接続されている1対の水
位センサが測定した水位に変動が観測された場合は、演
算部において水位の変動がどのパターンであるかを判別
するだけの簡単な処理で、容易に閉塞個所の位置を特定
することができる。この2点間の水位差を測定する方式
によると、水位計のもつ同一傾向のドリフト分を差の演
算によりキャンセルして高い精度を外部温度の影響を受
けずに保つことが可能となる優位性を併せて持つことに
なる。
また、システムの他の水位監視盤についても水位の変
動が観測されているので、各水位監視盤の検出結果を総
合判断することにより、システム全体では水位センサの
取付け区間単位で閉塞位置を特定することができる。
なお、検出された水位変動が、第7図に示す3種類の
変動パターンのいずれにも当てはまらない場合は、閉塞
の発生ではなくて、他の原因、例えば投雪時の一時的変
動等によるものと考えられる。
第8図は、第2図にあらわした流雪溝15,25の水位管
理システムにおける水位監視の動作を概略的に示したゼ
ネラルフローチャートである。
先ず、システム全体の初期処理等を行い定常状態に移
行すると、各水位監視盤は、それぞれ接続されている1
対の水位センサ、例えば水位監視盤(I)では水位セン
サS1,S2が測定した測定値を、所定のサンプリング周期
で取り込み、メモリに格納する(ステップ801)。
次いで、メモリに格納された最新の測定値から水位セ
ンサS1,S2ごとの移動平均を算出する(ステップ802)。
このようにして複数の測定値から移動平均を求めること
により、流水の波面の小刻みな変化および投雪による瞬
間的な水位の変動を相殺して、安定した水位の測定値を
得ることができる。
次に、2測定点の移動平均を監視し、両者ともに変動
がある場合は(ステップ803肯定)、閉塞が発生したも
のとみなし、変動の増減傾向と変動開始時点の前後関係
との組み合わせが、何れのパターンに属するかを図示省
略の演算部で判別し(ステップ804)、判別したパター
ンにもとづいてメモリを参照して、パターンに対応する
記憶内容を読み取り閉塞発生位置を推定する(ステップ
805)。
推定した閉塞発生位置および測定した水位に関するデ
ータを光ファイバ19からなる通信回線を介して、センタ
1(中央監視盤1a)に送る(ステップ806)。
一方、中央監視盤1aでは、各水位監視盤I〜VIIが送
信したデータの受信を待機し(ステップ807,808)、閉
塞発生のデータであれば(ステップ808肯定)、中央監
視盤1aに閉塞発生のアラームランプを点灯し、発生位置
についても表示し、さらに閉塞した流雪溝15側の水位監
視盤I〜IIIに体しても、それぞれに接続されている警
報器W1〜W6に閉塞発生および投雪を控えて欲しい旨を表
示するように指示し、また電動弁制御盤11に対しても電
動弁13の開度を大きくして、一時的に放流水量を増すよ
うに指令する(ステップ809)。
以後、水位監視盤I〜IIIからの送信データをチェッ
クし(ステップ810)、閉塞が解消し水位が復帰(水位
差が減少)し始めたら(ステップ811肯定)、アラーム
ランプの消灯および警報器W1〜W6の警報を解除し、電動
弁制御盤11に対して電動弁13の開度を戻すよう指示して
(ステップ812)、正常な監視状態に移行する(ステッ
プ807)。
所定時間経過後も水位が復帰せずに、閉塞が解消され
ないと判断さるときは(ステップ811否定)、さらに上
位ランクの警報を各水位監視盤I〜IIIに出力するよう
指示し、電動弁6,8,13を閉鎖またはポンプ4を停止し流
雪溝15への放流を中止して、流雪溝15よりの溢水を回避
する処理を行う(ステップ813)。
次いで、表示されている閉塞箇所の復旧処理をマニュ
アルにより開始する(ステップ814)。
これらの処理を行うことにより、流雪溝の搬送能力よ
りも過大な投雪等により閉塞が発生した場合、従来の単
に水位が所定の警戒水位に到達することにより閉塞発生
を検知する場合に比べ、早いタイミングで閉塞発生を検
知することができ、しかも、閉塞の検知とともに発生場
所についても特定(推定)できるため以後の警報発令や
復旧処理を迅速に行うことができて、流雪溝からの溢水
をより確実に回避することができ沿道住民への被害等の
発生を未然に防止することができる。
なお、本発明は、上記実施例に限定されるものではな
く、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形実施が可
能である。
例えばフローチャートには、詳細には述べなかった
が、流雪溝15,25の放流水量が時間帯により調整される
ため、放流水量の調整時には、それぞれの水位監視盤ご
とに上下限水位等の設定が変更されるものであり、それ
らの設定変更は各水位監視盤で行うことも、センタから
一括して変更することも可能である。
また、各水位監視盤では1対の水位センサのみを接続
しているがさらに多数の水位センサを接続し、マルチプ
レクサ106により順次切換えて、隣接する水位センサの
水位差レベルを順次測定、演算することも可能である。
また、この実施例では、各水位監視盤において測定水
位についての異常判定を行っていたが、水位センサの数
が少ない場合は測定したデータをそのままセンタ1へ送
り、センタ1でそれぞれのデータ処理および異常検出処
理を行わせることもできる。
また、閉塞の発生が検知された場合に、流雪溝の最大
流量とその時点の水位とから溢水開始までの時間と水量
の余裕を数値演算により求め、放流水量を増して閉塞部
を押し流す等の復旧処置が可能か否かを判定することも
可能である。
また、二点間の水位差の程度、各水位センサの絶対水
位等を考慮して、閉塞に伴う水位上昇の緊急度を例えば
3段階に分けて、第1段階で、警報ランプだけを点灯さ
せ、第2段階で警報ランプと投雪中止を呼びかけるアナ
ウンスを放送し、第3段階で放流用のポンプの運転を停
止させるようにしてもよい。
また、第9図および第10図は、出願人らが行った流雪
溝の閉塞と水位の変動の関係を調べた実験を示す説明図
である。
実験は、第9図に示すように一般的なサイズの流雪溝
15に、6m間隔のP1,P2,P3の位置に水位センサを配置し、
その水位を観測しながら、P1とP2の中間部位を一定時間
閉塞したものである。
このときの水位の変動は、第10図に示すように観測さ
れた、P1は閉塞開始から9秒後に14cmの水位上昇が観測
され、P2は閉塞開始から7.8秒後に6cmの水位下降が観測
され、P3は閉塞開始から19秒後に7.5cmの水位下降が観
測された。これらの結果は、第6図および第7図に示し
た変動モデルを裏付けるものである。
〔発明の効果〕
以上、詳しく説明したように、本発明によれば、少な
くとも2個の水位センサが検知した水位変動の組合せパ
ターンにより閉塞発生位置を、閉塞発生後すみやかに特
定して、投雪中止の警報および以後の復旧処置を迅速に
実施できる検知精度のすぐれた流雪溝の水位管理システ
ムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明が適用される流雪溝の水位管理システ
ムにおける水位監視盤の内部構造を示すブロック図、第
2図は、本発明が適用させる流雪溝の水位管理システム
の一例を示す全体図、第3図は、水位センサの設置状態
を示す道路の断面図、第4図および第5図は、一般用の
水位センサおよび耐寒性を有する水位センサの具体的構
造をそれぞれ示す断面図、第6図および第7図は、本発
明において流雪溝の水位変動の傾向(パターン)から閉
塞位置を推定する方法の説明図、第8図は、実施例とし
て示した流雪溝の水位管理システムの概略動作をあらわ
すゼネラルフローチャート、第9図および第10図は、流
雪溝の閉塞と水位の変動の関係を調べた実験をそれぞれ
示す説明図および波形図である。 1……コントロールセンタ、 1a……中央監視盤、 2……メイン電動弁制御盤、 3……終末処理場、 4……ポンプ、 5,7……仕切弁、6,8……電動弁、 11,21……電動弁制御盤、 12,22……手動弁、 13,23……電動弁、 14,24……調整槽、 15,25……流雪溝、 16〜18,26〜29……水位監視盤、 19……光ケーブル、31……電柱、 32……パイプ、33……道路、 35……点検ピット、 36……水位測定管、 37……連通管、 38……シーズヒータ、 46……ケーブル、101……CPU、 102……ROM、103……RAM、 104……CRT、 105……A/D変換器、 106……マルチプレクサ、 107,108……増幅器、 109……キーボード、 110……バッファ、 111,112……インタフェース、 113……光電変換器、 S1〜S13……水位センサ、 R……河川、 W1〜W13……警報器。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】流雪溝の流下方向に所定間隔をおいて配設
    された複数個の耐塞性を有する水位センサと、 これら複数個の水位センサのうち、流下方向に隣接する
    2つの水位センサより得られた各測定データを順次監視
    し、上記2つの水位センサ設置点の水位差を演算し、そ
    の水位差の増大または減少の傾向およびそれら水位セン
    サ設置点の水位変動開始時刻の先後関係を判別する演算
    手段と、 上記流雪溝が閉塞された場合の水位センサ設置点と閉塞
    発生位置との相対的な位置関係により各種パターンとし
    てあらわすことのできる水位の増減傾向と変動開始の先
    後関係との組合せを記憶した記憶手段と、上記演算手段
    が判別した水位の増減傾向および変動開始の前後関係の
    組合せパターンにより、上記記憶手段を参照して閉塞が
    発生した流雪溝の位置を特定する閉塞位置特定手段と、
    特定された閉塞位置データとともに上記水位差のレベル
    に応じて複数の閉塞発生信号を出力する閉塞発生信号出
    力手段と、上記閉塞発生信号を受けて警報を発生する警
    報発生手段および上記流雪溝への通水量を制御する流量
    制御手段とを具備してなることを特徴とする流雪溝の水
    位管理システム。
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