JP2778868B2 - 面発光型発光ダイオード - Google Patents

面発光型発光ダイオード

Info

Publication number
JP2778868B2
JP2778868B2 JP35776091A JP35776091A JP2778868B2 JP 2778868 B2 JP2778868 B2 JP 2778868B2 JP 35776091 A JP35776091 A JP 35776091A JP 35776091 A JP35776091 A JP 35776091A JP 2778868 B2 JP2778868 B2 JP 2778868B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
thickness
layer
semiconductor
unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP35776091A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05251735A (ja
Inventor
紀克 山内
貴 坂
真澄 廣谷
俊宏 加藤
寛源 諏澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daido Steel Co Ltd
Original Assignee
Daido Steel Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daido Steel Co Ltd filed Critical Daido Steel Co Ltd
Priority to JP35776091A priority Critical patent/JP2778868B2/ja
Publication of JPH05251735A publication Critical patent/JPH05251735A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2778868B2 publication Critical patent/JP2778868B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Led Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光反射層を備えた面発光
型発光ダイオードの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光通信や表示器、センサなどに発光ダイ
オードが多用されている。かかる発光ダイオードは、半
導体基板の上に液相成長法や気相成長法などのエピタキ
シャル成長法により光を発する活性層を形成したもの
で、このような発光ダイオードの一種に、活性層で発生
した光をその活性層と略平行に形成された光取出し面か
ら取り出す面発光型のものがある。
【0003】ところで、発光ダイオードの光出力は、電
気エネルギーを光エネルギーに変換する際の内部量子効
率と、発生した光を外部に取り出す際の外部量子効率と
によって定まるが、前記面発光型発光ダイオードの場
合、例えばブラッグ反射として知られているように光波
干渉によって光を反射する光反射層を前記活性層を挟ん
で光取出し面と反対側に設け、光取出し面の反対側へ進
行した光を反射して外部量子効率を上げることにより光
出力を向上させるようにしたものが知られている。上記
光反射層は、組成が異なる複数種類の半導体が重ね合わ
された単位半導体を繰り返し積層した多層構造を成し、
それ等の屈折率の相違に基づいて特定の波長の光を反射
するもので、例えばAlX Ga1-X Asにて構成される
赤外或いは赤色発光ダイオードの場合、所定の厚さのA
lAsとGaAsとを交互にエピタキシャル成長させる
ことによって光反射層が形成されている。かかるAlA
sおよびGaAsの厚さTA 、TG は、AlX Ga1-X
Asの発光波長すなわち反射すべき光の波長をλB 、A
lAsの屈折率をnA 、GaAsの屈折率をnG とする
と、それぞれ次式(1)、(2)に従って求められ、そ
れ等を重ね合わせた単位半導体の厚さTは(TA
G )となる。
【0004】
【数1】 TA =λB /4nA ・・・(1) TG =λB /4nG ・・・(2)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな光反射層で反射できる光は光波干渉の条件を満たす
特定の波長の光だけで、その反射波長幅が比較的狭く、
且つその波長は上記(1)式、(2)式に示される如く
単位半導体の厚さや屈折率に依存する。したがって、光
反射層を構成する半導体の厚さや組成が少し変化しただ
けでも、活性層から発せられる光の波長域から反射波長
域がずれて光出力が低下してしまい、製造に非常な困難
を伴うという問題があった。また、大きな基板にエピタ
キシャル成長させる場合、基板面上の膜厚を厳密に均一
に成長させることは困難であり、膜厚の不均一により反
射波長の面内不均一が生じて歩留まりが低下するといっ
た問題も含んでいた。
【0006】本発明は以上の事情を背景として為された
もので、その目的とするところは、光反射層の反射波長
域を拡大することにある。
【0007】
【課題を解決するための第1の手段】かかる目的を達成
するための第1の手段は、光を発する活性層と、組成が
異なる複数種類の半導体が重ね合わされた単位半導体が
繰り返し積層されて光を反射する光反射層と、前記活性
層を挟んで前記光反射層の反対側に設けられてその活性
層から発せられた光を取り出す光取出し面とを備えた面
発光型発光ダイオードにおいて、前記光反射層は、連続
して積層された複数の単位半導体の一つ一つの厚さが連
続的に変化している変厚部を有することを特徴とする。
【0008】
【第1の手段の作用および効果】このような面発光型発
光ダイオードにおいては、単位半導体の厚さが一つ一つ
連続的に変化している変厚部を有するため、その変厚部
においては、各単位半導体による光の反射波長域が少し
ずつずれることとなり、光反射層全体としての反射波長
域が拡大される。これにより、製造時の僅かな制御誤差
等により光反射層における各半導体の厚さや組成が変化
しても、活性層から発せられる光の波長域が光反射層の
反射波長域からずれることが良好に防止され、光反射層
による光出力向上効果が十分に得られるようになるとと
もに、そのような面発光型発光ダイオードを容易に製造
できるようになるのである。また、大きな基板にエピタ
キシャル成長させる場合でも、基板面上の膜厚の不均一
により反射波長の面内不均一が生ずることによる歩留ま
りの低下が良好に回避されるのである。
【0009】ここで、個々の単位半導体の厚さの変化幅
が大きくなると、局部的に反射率が低下する波長域が出
現するようになるため、個々の単位半導体の厚さの変化
幅は、そのような低反射率の波長域が出現しない範囲で
設定することが望ましい。
【0010】
【課題を解決するための第2の手段】前記目的を達成す
るための第2の手段は、上記第1の手段の面発光型発光
ダイオードにおいて、光反射層が、一つ一つの単位半導
体の厚さが連続的に変化しているとともに、反射率が低
い波長域の光を反射するように予め定められた厚さの単
位半導体が少なくとも1層付加されていることを特徴と
する。
【0011】
【第2の手段の作用および効果】このようにすれば、一
つ一つの単位半導体の厚さが比較的大きな変化幅で変化
させられ、それだけでは局部的に反射率が低下する波長
域が出現する場合においても、その反射率が低い波長域
の光を反射するように予め定められた厚さの単位半導体
が付加されることにより、その低反射率の波長域の出現
が抑制され、広い波長域に亘って高い反射率が得られる
ようになる。付加する単位半導体は、付加前の光反射層
に同じ厚さの単位半導体があれば、その単位半導体を複
数連続して積層するようにすれば良く、同じ厚さの単位
半導体が無ければ、近い厚さの単位半導体を複数連続し
て積層したり、厚さが異なる単位半導体を新たに途中に
挿入したりすれば良い。局部的に反射率が低下する波長
域が複数存在したり反射率の低下波長域が広い場合に
は、厚さが異なる複数の単位半導体を付加することもで
きる。
【0012】
【課題を解決するための第3の手段】前記課題を解決す
るための第3の手段は、上記第1または第2の手段の面
発光型発光ダイオードにおいて、光反射層が、(a)活
性層から発せられる光と同じ波長若しくはその波長の近
傍の特定の波長の光を反射するように予め定められた所
定厚さで単位半導体が複数積層された等厚部と、(b)
その等厚部から遠ざかるに従って単位半導体の一つ一つ
の厚さが前記所定厚さから連続的に小さくなる第1変厚
部と、(c)前記等厚部を挟んで前記第1変厚部と反対
側に設けられ、その等厚部から遠ざかるに従って単位半
導体の一つ一つの厚さが前記所定厚さから連続的に大き
くなる第2変厚部とを有することを特徴とする。
【0013】
【第3の手段の作用および効果】この場合にも、等厚部
の存在により局部的な低反射率の波長域の出現を抑制で
きる。等厚部の単位半導体の厚さ、すなわち所定厚さ
は、反射すべき光の中心波長に対応する厚さであっても
良いが、変厚部のみから成る光反射層に出現する局部的
な低反射率の波長域を考慮して定めることもできる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。
【0015】図1は、本発明の一実施例である面発光型
発光ダイオード10の構造を説明する図で、n−GaA
s基板12上にはAlX Ga1-X Asバッファ層13、
n−AlAs/n−GaAs光反射層14、n−AlX
Ga1-X Asクラッド層16、p−GaAs活性層1
8、p−AlX Ga1-X Asクラッド層20、およびp
−GaAsキャップ層22が順次積層されており、クラ
ッド層16、活性層18、およびクラッド層20によっ
てダブルヘテロ構造が構成されている。キャップ層22
の上面24の一部および基板12の下面には、それぞれ
+電極26、−電極28が設けられており、それ等の間
に順電圧が印加されることにより上記ダブルヘテロ構造
の活性層18から光が発せられ、キャップ層22の上面
24からその光が取り出される。上面24は光取出し面
に相当する。また、上記光反射層14は、基板12側へ
進行した光を光波干渉によって反射するもので、これに
より光出力が向上する。
【0016】上記面発光型発光ダイオード10の各半導
体は、MOCVD(有機金属化学気相成長)装置を用い
てエピタキシャル成長させたもので、クラッド層16の
膜厚は約2μm、活性層18の膜厚は約0.1μm、ク
ラッド層20の膜厚は約2μm、キャップ層22の膜厚
は約0.1μmである。また、光反射層14は、図2に
示されているように2種類のn−AlAs半導体および
n−GaAs半導体から成る単位半導体30を繰り返し
多数積層したものであり、n−AlAs半導体およびn
−GaAs半導体の膜厚は活性層18から発せられる光
の波長に基づいて定められている。上記半導体の組成
は、MOCVD装置の反応炉内に導入する原料ガスの種
類や割合によって制御され、膜厚は、原料ガスの流量や
導入時間によって制御される。なお、図1および図2の
各半導体の膜厚は必ずしも正確な割合で図示したもので
はない。
【0017】ここで、上記光反射層14の単位半導体3
0の厚さは、従来、前記(1)式および(2)式に従っ
て求められるn−AlAs半導体の厚さTA とn−Ga
As半導体の厚さTG とを加算した一定の厚さ(TA
G )に設定され、このような一定の厚さ(TA
G )の単位半導体30が繰り返し積層されることによ
り光反射層14が構成されていたが、本実施例では、連
続して積層された複数の単位半導体30の一つ一つの厚
さが連続的に変化している変厚部を有して光反射層14
が構成されている。図3乃至図10は、このような変厚
部を有する光反射層14の種々の態様を例示したもの
で、何れも上記厚さ(TA +TG )を基準厚さTとし
て、それよりも膜厚が大きい側および小さい側にそれぞ
れT・DDの範囲で厚さを変化させたものである。DD
は基準厚さTに対する変厚割合であり、全体の膜厚の変
化幅は2T・DDとなる。また、個々の単位半導体30
におけるn−AlAs半導体およびn−GaAs半導体
の厚さは、その割合がTA :TG の一定値に保持される
ように定められている。以下、これ等の光反射層14に
ついて具体的に説明する。
【0018】先ず、図3の光反射層14aは、全ての単
位半導体30の膜厚が連続的に且つ直線的、すなわち一
定の変化幅で変化している変厚部のみから成るもので、
最下層すなわち基板12上に最初に形成される単位半導
体30の膜厚は最も厚くてT(1+DD)であり、上部
に向かうに従って直線的に減少して最上層ではT(1−
DD)となっている。このような光反射層14aにおけ
る単位半導体30の積層数Nが20の場合、すなわち個
々の単位半導体30の膜厚の変化幅が2T・DD/19
の場合と、積層数Nが30、すなわち個々の単位半導体
30の膜厚の変化幅が2T・DD/29の場合とについ
て、それぞれ変厚割合DDを種々変更して光反射特性を
シミュレーションにより調べた結果を図11、図12に
示す。なお、シミュレーションの条件は、光反射層14
aに対して光が垂直に入射し、且つその光反射層14a
において光の吸収はないものとする。また、入射媒質お
よび反対側の媒質すなわち前記クラッド層16およびバ
ッファ層13に相当する部分の媒質はAl0.5 Ga0.5
Asとした。以下の各シミュレーションも同じ条件で行
ったものである。
【0019】かかるシミュレーション結果において、D
D=0は膜厚の変化が無い場合、すなわち全ての単位半
導体30の膜厚が基準厚さTで一定であって、従来の光
反射層と同じ場合である。また、図11、図12におけ
る波長λB は、基準厚さTにおける反射波長であって、
前記活性層18の発光波長と一致する。この結果から明
らかなように、積層数Nが20、30の何れの場合にお
いても、変厚割合DDが大きくなるに従って反射波長域
が拡大されることが判る。したがって、製造時の僅かな
制御誤差等により光反射層14aにおける各半導体の厚
さや組成が変化しても、活性層18から発せられる光の
波長域が光反射層14aの反射波長域からずれることが
良好に防止され、光反射層14aによる光出力向上効果
が十分に得られるようになるとともに、そのような面発
光型発光ダイオード10を容易に製造できるようになる
のである。また、基板12上における膜厚の不均一によ
り反射波長の面内不均一が生ずることによる歩留まりの
低下が良好に回避される。
【0020】ここで、上記シミュレーション結果に基づ
いて反射率が80%以上の波長幅をDD=0の場合を基
準すなわち1として調べてみると、表1のようにN=2
0の場合にはDD=0.2以上で高反射率領域の中に局
部的に反射率が80%以下となる領域が出現する。ま
た、反射率が90%以上の波長幅をDD=0の場合を基
準として調べてみると、表2のようにN=20の場合に
はDD=0.18以上で大部分の波長域における反射率
が90%以下となり、N=30の場合にはDD=0.2
以上で高反射率領域の中に局部的に反射率が90%以下
となる領域が出現する。これは、変厚割合DDが大きく
なるに従って個々の単位半導体30の膜厚の変化幅2T
・DD/(N−1)が大きくなるためと考えられ、例え
ば変化幅2T・DD/(N−1)が0.01T程度以下
となるように変厚割合DDや積層数Nを設定すれば、局
部的な反射率の低下領域を有しない良好な光反射特性を
得られる。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】図4の光反射層14bは、全ての単位半導
体30の膜厚が連続的に且つ直線的に変化している変厚
部のみから成る点は上記光反射層14aと同様である
が、最下層の単位半導体30の膜厚は最も薄くてT(1
−DD)で、上部に向かうに従って直線的に増加して最
上層ではT(1+DD)となっている点が異なる。かか
る光反射層14bについても、積層数Nが20、30の
場合について変厚割合DDを種々変更して光反射特性を
シミュレーションにより調べたところ、上記光反射層1
4aと同様な結果が得られた。シミュレーション結果の
一例として、積層数N=20、変厚割合DD=0.2の
場合の光反射特性を図13に示す。
【0024】図5の光反射層14cは、単位半導体30
の膜厚が一定の基準厚さTである等厚部32と、その等
厚部32の上層側に設けられて上部に向かうに従って膜
厚が連続的に且つ直線的に薄くなる第1変厚部34と、
等厚部32の下層側に設けられて下部に向かうに従って
膜厚が連続的に且つ直線的に厚くなる第2変厚部36と
から構成されている。すなわち、基板12上に最初に形
成される単位半導体30の膜厚は最も厚くてT(1+D
D)であり、上部に向かうに従って直線的に減少し、膜
厚がTのところで積層数N1 または(N1 +1)だけそ
の基準厚さTの単位半導体30が繰り返し積層され、そ
の後再び直線的に減少して最上層ではT(1−DD)と
なるのである。言い換えれば、膜厚を一定の変化幅で連
続的に変化させた前記図3の光反射層14aにおいて、
積層数Nが偶数で膜厚Tの単位半導体30が存在しない
場合には、図6のように膜厚Tの単位半導体30cを新
たに積層数N1 だけ積層して、その積層数N1 の等厚部
32を設けるのであり、積層数Nが奇数で膜厚Tの単位
半導体30が元々存在する場合には、図7のように膜厚
Tの単位半導体30を積層数N1 だけ余分に積層して、
積層数(N1 +1)の等厚部32を設けるのである。こ
れらの図6,図7の一点鎖線は前記光反射層14aに相
当する。この場合には、上記基準厚さTが前記活性層1
8から発せられる光と同じ波長若しくはその近傍の特定
の波長の光を反射するように予め定められた所定厚さで
ある。なお、第1変厚部34および第2変厚部36の積
層数は共に同じ値N2 である。
【0025】そして、上記図6のような光反射層14c
において、変厚部34、36の積層数N2 が10(両変
厚部の合計では20)で変厚割合DDが0.2の場合に
ついて、余分に挿入する膜厚Tの単位半導体30の積層
数N1 を種々変更して光反射特性をシミュレーションに
より調べたところ、図14に示す結果が得られた。かか
る図14において、N1 =0は等厚部32が無い場合
で、前記光反射層14aにおいて積層数N=20、変厚
割合DD=0.2の場合と実質的に同じであり、反射率
が局部的に低下する領域が中間部に生じるが、積層数N
1 が大きくなるにつれて低反射率領域が解消し、良好な
光反射特性を得られるようになることが判る。上記シミ
ュレーション結果に基づいて反射率が80%以上、90
%以上の波長幅をそれぞれN1 =0の場合を基準として
調べてみると、表3のような結果が得られ、N1 が4以
上で特に良好な光反射特性を得られることが判る。した
がって、この場合には前記光反射層14aのような積層
数Nおよび変厚割合DDに関する制約が大幅に緩和され
る。
【0026】
【表3】
【0027】ここで、上記新たに挿入する単位半導体3
0,30cの積層数N1 は少なくとも1以上であれば、
反射率の局部的な低下を抑制する一応の効果が得られ
る。また、その膜厚は、必ずしも反射すべき光の中心波
長λB に基づいて前記(1)式および(2)式に従って
算出される基準厚さTと完全に一致させる必要はなく、
反射率の低下波長域を考慮して定めることもできる。以
下、反射すべき光の中心波長λB が880nmで、複数
の単位半導体30の厚さが前記図3のように一定の変化
幅で連続的に変化している光反射層14aを基本とし
て、反射率の局部的な低下を抑制するために余分に単位
半導体30を挿入した場合の幾つかの態様について、そ
の光反射特性をシミュレーションにより調べた結果を説
明する。
【0028】図15の実線は、単位半導体30の積層数
Nが25、変厚割合DDが0.15の変厚部のみから成
る光反射層14aのシミュレーション結果で、一点鎖線
は、局部的な反射率の低下を示す上記中心波長λB =8
80nmの光を反射するように算出された上記膜厚Tの
単位半導体30を余分に1層挿入して計2層から成る等
厚部32を設けた場合であり、二点鎖線はその膜厚Tの
単位半導体30を余分に2層挿入して計3層から成る等
厚部32を設けた場合であり、膜厚Tの単位半導体30
を余分に1層または2層挿入するだけでも、反射率の局
部的な低下が軽減されることが判る。この場合は、前記
図7の光反射層14cにおける積層数N1 を0、1、2
とした場合と実質的に同じである。
【0029】図16の実線は、単位半導体30の積層数
Nが25、変厚割合DDが0.2の変厚部のみから成る
光反射層14aのシミュレーション結果で、一点鎖線
は、局部的な反射率の低下を示す波長λ=843nmの
光を反射するように算出された膜厚T1 の単位半導体3
0を新たに1層挿入した場合であり、二点鎖線は、局部
的な反射率の低下を示す別の波長λ=917nmの光を
反射するように算出された膜厚T2 の単位半導体30を
更に1層新たに挿入した場合であり、そのような膜厚T
1 ,T2 の単位半導体30が新たに設けられることによ
り、その膜厚T1、T2 に対応する波長部分の局部的な
反射率の低下が軽減される。上記膜厚T1、T2 の単位
半導体30は、変厚部のみから成る基本の光反射層14
aを構成している単位半導体30の中に同じ膜厚のもの
が存在せず、前記図6の単位半導体30cと同様に新た
な膜厚のものである。
【0030】図17の実線は、上記図16と同様に単位
半導体30の積層数Nが25、変厚割合DDが0.2の
変厚部のみから成る光反射層14aのシミュレーション
結果で、一点鎖線は、局部的な反射率の低下を示す波長
λ=843nmの光を反射するように算出された膜厚T
1 の単位半導体30を2層挿入した場合であり、図16
の一点鎖線の場合よりも波長λ=843nm付近におけ
る反射率が向上している。
【0031】図18の実線は、単位半導体30の積層数
Nが30、変厚割合DDが0.15の変厚部のみから成
る光反射層14aのシミュレーション結果で、一点鎖線
は、局部的な反射率の低下を示す上記中心波長λB =8
80nmの光を反射するように算出された上記膜厚Tの
単位半導体30を新たに1層挿入した場合であり、この
場合にも波長λB =880nm付近における反射率の局
部的な低下が軽減される。
【0032】図19の実線は、単位半導体30の積層数
Nが30、変厚割合DDが0.2の変厚部のみから成る
光反射層14aのシミュレーション結果で、一点鎖線
は、局部的な反射率の低下を示す波長λ=819nm、
856nm、904nmの光を反射するように算出され
た膜厚T1 、T2 、T3 の単位半導体30をそれぞれ新
たに1層ずつ挿入した場合であり、この場合にもそれ等
の波長付近における反射率の局部的な低下が軽減され
る。上記膜厚T1 、T2 、T3 の単位半導体30は、変
厚部のみから成る基本の光反射層14aを構成している
単位半導体30の中に同じ膜厚のものが存在せず、前記
図6の単位半導体30cと同様に新たな膜厚のものであ
る。
【0033】図20の実線は、単位半導体30の積層数
Nが30、変厚割合DDが0.25の変厚部のみから成
る光反射層14aのシミュレーション結果で、一点鎖線
は、局部的な反射率の低下を示す波長λ=800nm、
880nm、945nmの光を反射するように算出され
た膜厚T1 、T、T2 の単位半導体30をそれぞれ新た
に1層ずつ挿入した場合であり、この場合にもそれ等の
波長付近における反射率の局部的な低下が軽減される。
上記膜厚T1 、T、T2 の単位半導体30は、変厚部の
みから成る基本の光反射層14aを構成している単位半
導体30の中に同じ膜厚のものが存在せず、前記図6の
単位半導体30cと同様に新たな膜厚のものである。
【0034】図21の実線は、上記図20と同様に単位
半導体30の積層数Nが30、変厚割合DDが0.25
の変厚部のみから成る光反射層14aのシミュレーショ
ン結果で、一点鎖線は、図20の一点鎖線の場合に比較
して膜厚T1 の単位半導体30を2層挿入した点が相違
するものであり、その図20の一点鎖線の場合よりも波
長λ=800nm付近における反射率が向上している。
【0035】光反射層14の更に別の態様を示す図8の
光反射層14dは、単位半導体30の膜厚が一定の基準
厚さTである等厚部38と、その等厚部38の下層側に
設けられて下部に向かうに従って膜厚が連続的に且つ直
線的に薄くなる第1変厚部40と、等厚部38の上層側
に設けられて上部に向かうに従って膜厚が連続的に且つ
直線的に厚くなる第2変厚部42とから構成されてい
る。すなわち、基板12上に最初に形成される単位半導
体30の膜厚は最も薄くてT(1−DD)であり、上部
に向かうに従って直線的に増加し、膜厚がTのところで
積層数N1 または(N1 +1)だけその基準厚さTの単
位半導体30が繰り返し積層され、その後再び直線的に
増加して最上層ではT(1+DD)となるのである。上
記基準厚さTは予め定められた所定厚さに相当する。そ
して、前記図6と同様に基準厚さTの単位半導体30c
を新たに積層数N1 だけ付加して構成される光反射層1
4dにおいて、変厚部40、42の積層数N2 が10
(両変厚部の合計では20)で変厚割合DDが0.2の
場合について、等厚部38の積層数N1 を種々変更して
光反射特性をシミュレーションにより調べたところ、図
22に示す結果が得られた。このシミュレーション結果
は前記光反射層14cのシミュレーション結果と略同じ
であり、積層数N1 が4以上において低反射率領域が解
消し、良好な光反射特性を得られるようになることが判
る。
【0036】図9の光反射層14eは、前記光反射層1
4aと同様に下層側から上層側に向かうに従って膜厚が
連続的に且つ直線的に小さくなる変厚部44の上に、膜
厚が一定の基準厚さTである等厚部46を設けたもので
ある。そして、変厚部44の積層数N3 が20で変厚割
合DDが0.2の場合について、等厚部46の積層数N
1 を種々変更して光反射特性をシミュレーションにより
調べたところ、図23に示す結果が得られた。かかるシ
ミュレーション結果から、この光反射層14eにおいて
は、前記光反射層14c、14dと同様に膜厚が一定の
等厚部46を有するにも拘らず、低反射率領域の出現を
抑制する効果は得られず、光反射特性は却って悪化する
ことが判る。
【0037】図10の光反射層14fは、上記光反射層
14eとは逆に前記光反射層14aと同様な変厚部48
の下側に膜厚が一定の基準厚さTである等厚部50を設
けたものである。この場合にも、変厚部48の積層数N
3 が20で変厚割合DDが0.2の場合について、等厚
部50の積層数N1 を種々変更して光反射特性をシミュ
レーションにより調べたところ、光反射層14eと略同
様な図24に示す結果が得られた。
【0038】以上、単位半導体30の膜厚が変化する変
厚部を有する光反射層14の幾つかの態様を具体的に説
明したが、単位半導体30の膜厚が不連続に変化してい
る光反射層14e、14fを除いて、高反射率を維持し
つつ反射波長域を拡大することができた。特に、単位半
導体30の膜厚が一定の変化幅で連続的に変化している
とともに、その膜厚が一定の等厚部32、38を有する
光反射層14c、14dや、光反射層14aを基本とし
て余分に所定の膜厚の単位半導体を少なくとも1層付加
した光反射層については、変厚部における一つ一つの単
位半導体30の膜厚の変化幅が比較的大きくても、局部
的な反射率の低下領域を有しない良好な光反射特性を得
られるようになる。
【0039】次に、実際の光反射特性とシミュレーショ
ン結果との整合性を検討する。先ず、図25に示されて
いるようにGaAs基板100上に変厚部のみから成る
光反射層102を形成したテストピース104を作製す
る。光反射層102は、AlAs半導体とAl0.2 Ga
0.8 As半導体とから成る単位半導体を30層(N=3
0)積層したもので、AlAs半導体からGaAs基板
100上に順次積層されている。また、かかる単位半導
体の膜厚は、前記図3に示されているように上部に向か
うに従って一定の変化幅で連続的に薄くされており、変
厚割合DDは0.15である。AlAs半導体およびA
0.2 Ga0.8 As半導体の各膜厚は、AlAs半導体
の屈折率を2.97、Al0.2 Ga0.8 As半導体の屈
折率を3.47として、反射すべき光の中心波長λB
応じて計算した。今回は、λB =880nm,850n
mの2種類を作製したが、λB =880nmの場合、基
準厚さTの部分におけるAlAs半導体の膜厚は880
/(4×2.97)=74.1(nm)であり、Al
0.2 Ga0.8 As半導体の膜厚は880/(4×3.4
7)=63.4(nm)であり、基準厚さTは74.1
+63.4=137.5(nm)である。また、λB
850nmの場合、基準厚さTの部分におけるAlAs
半導体の膜厚は850/(4×2.97)=71.5
(nm)であり、Al0.2 Ga0.8 As半導体の膜厚は
850/(4×3.47)=61.2(nm)であり、
基準厚さTは71.5+61.2=132.7(nm)
である。なお、前記実施例ではGaAs半導体を用いて
いたのに対し、今回Al0.2 Ga0.8 As半導体を用い
たのは、GaAs半導体の光吸収による影響を無視でき
るようにするためである。また、単位半導体の積層数N
は偶数であるため、この場合のテストピース104には
上記基準厚さTの単位半導体は実際には存在しない。
【0040】上記光反射層102はMOCVD装置を用
いて作製され、GaAs基板100を反応炉内にセット
して850℃に保持した状態で、バルブ操作により原料
ガスを切り換えてAlAs半導体およびAl0.2 Ga
0.8 As半導体を交互に結晶成長させるとともに、原料
ガスの導入時間を変更して各々の膜厚を制御した。具体
的には、AlAs半導体を形成する際に導入するTMA
(トリメチルアルミニウム)ガスの流量は1.9×10
-5mole/min、10%希釈AsH3 ガスの流量は
400cc/min、20ppm希釈H2 Seガスの流
量は90cc/minである。また、Al0.2 Ga0.8
As半導体を形成する際に導入するTMG(トリメチル
ガリウム)ガスの流量は3.1×10-5mole/mi
n、TMAガスの流量は4.0×10-5mole/mi
n、10%希釈AsH3 ガスの流量は400cc/mi
n、20ppm希釈H2 Seガスの流量は90cc/m
inである。上記AlAs半導体の成長とAl0.2 Ga
0.8 As半導体の成長とを切り換える際にはAsH3
スを10秒間流した。
【0041】そして、このようにして作製したテストピ
ース104を図26に示されている測定装置にセットし
て光反射特性を測定した。図26は、測定装置の光学的
配置を示す図で、Wランプ106から出た光はミラー1
08で反射されてモノクロメータ110に入射し、単色
化された後ブラックボックス112内に入射される。ブ
ラックボックス112は、モノクロメータ110からの
光以外の光を遮断するようになっており、そのモノクロ
メータ110から入射した光は、ミラー114により反
射されてテストピース104に照射される。この時の入
射角は約15゜であり、テストピース104で反射され
た光はミラー116,118で反射された後、検出器1
20に入射させられ、その光強度から反射率が測定され
る。反射率は、予め反射率が判っている標準試料、本実
施例では反射率90%のAl板をテストピース104の
代わりに用いて測定した光強度の測定結果を用いて算出
される。
【0042】図27は、λB =880nmとして作製し
たテストピース104の光反射特性の測定結果である。
また、図28は、λB =880nmのテストピース10
4と同じ構成の光反射層について、入射媒質を空気、反
対側の媒質をGaAsとし、光を垂直に入射させるとと
もに光反射層による光の吸収を無視した場合の光反射特
性のシミュレーション結果である。実験では光の入射角
が約15゜であるのに対し、シミュレーションでは垂直
入射であるが、この影響は殆ど無視できる程度のもので
ある。かかる図27および図28から明らかなように、
シミュレーション結果は実際の測定結果と高い整合性を
示しており、前述した各シミュレーション結果は十分に
高い信頼性を有することが判る。
【0043】なお、高反射率の波長域が、シミュレーシ
ョン結果では僅かに短波長側へずれているが、これは結
晶成長させたAlAs半導体やAl0.2 Ga0.8 As半
導体の膜厚が設計値からずれたか、或いは使用した屈折
率の値が正しくなかったためと考えられる。また、反射
率の低下が生じている部分の深さが異なるのは、膜厚の
ゆらぎによるものと考えられる。更に、前述したシミュ
レーション結果に比較して高反射率領域における局部的
な反射率の落込みが大きいが、これは今回入射媒質を空
気としたためであり、入射媒質をAl0.45Ga0.55As
として光反射特性をシミュレートすると図29のように
なり、前記図12におけるDD=0.15の場合と良く
似たスペクトルになる。
【0044】また、図30および図31は、λB =85
0nmの場合の実験結果およびシミュレーション結果で
あり、上記λB =880nmの場合と同様に、高い整合
性を示している。
【0045】以上、本発明のいくつかの実施例を図面に
基づいて詳細に説明したが、本発明は他の態様で実施す
ることもできる。
【0046】例えば、前記実施例の面発光型発光ダイオ
ード10はp−GaAs活性層18を有するダブルヘテ
ロ構造を備えているが、GaP、InP、InGaAs
Pなどの他の化合物半導体から成るダブルヘテロ構造や
単一ヘテロ構造の面発光型発光ダイオード、或いはホモ
構造の面発光型発光ダイオードにも本発明は同様に適用
され得る。
【0047】また、前記実施例ではn−GaAs/n−
AlAs光反射層14が設けられているが、光反射層を
構成する半導体結晶の種類や組成、膜厚は、その半導体
結晶の屈折率、発光ダイオードの発光波長などに基づい
て適宜設定される。
【0048】また、前記面発光型発光ダイオード10は
基板12の反対側に光取出し面24が形成されている
が、基板12側から光を取り出す面発光型発光ダイオー
ドにも本発明は適用され得る。
【0049】また、前記実施例では単位半導体30の膜
厚が直線的すなわち一定の変化幅で変化させられている
が、滑らかな曲線に沿って変化させることもできる。
【0050】また、前記光反射層14c、14dにおい
て、発光波長が異なる複数の活性層を有する場合や複数
の反射率低下波長域を有する場合などには、膜厚が異な
る複数の等厚部を設けることも可能である。等厚部3
2、38の膜厚、すなわち所定厚さは必ずしも活性層1
8の発光波長に対応する基準厚さTと一致させる必要は
なく、発光波長の近傍、具体的には反射率が低い波長域
の光を反射するように設定されれば良い。
【0051】また、前記実施例では基準厚さTを中心と
して±T・DDだけ膜厚が変化しているが、製造時にお
ける膜厚誤差のずれ方向、言い換えれば反射波長域のず
れ方向に偏りがある場合など、必要に応じて膜厚を非対
称に変化させるようにしても良い。前記光反射層14c
を例として具体的に説明すると、一対の変厚部34、3
6における膜厚の変化割合DDや積層数N2 をそれぞれ
異なる値に設定しても差支えないのであり、極端な場合
には何れかの変厚部34または36を省略することもで
きるのである。
【0052】また、前記実施例ではMOCVD装置を用
いて面発光型発光ダイオード10を作製する場合につい
て説明したが、分子線エピタキシー法など他のエピタキ
シャル成長技術を用いて作製することも可能である。
【0053】その他一々例示はしないが、本発明は当業
者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実
施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である面発光型発光ダイオー
ドの構造を説明する図である。
【図2】図1の面発光型発光ダイオードにおける光反射
層を説明する図である。
【図3】図2の光反射層における単位半導体の膜厚変化
を説明する図である。
【図4】図2の光反射層における単位半導体の膜厚変化
の別の態様を説明する図である。
【図5】図2の光反射層における単位半導体の膜厚変化
の更に別の態様を説明する図である。
【図6】図5の光反射層の等厚部近傍の膜厚変化を具体
的に示す図である。
【図7】図2の光反射層における単位半導体の膜厚変化
の更に別の態様を説明する図で、図6に対応する図であ
る。
【図8】図2の光反射層における単位半導体の膜厚変化
の更に別の態様を説明する図である。
【図9】図2の光反射層における単位半導体の膜厚変化
の更に別の態様を説明する図である。
【図10】図2の光反射層における単位半導体の膜厚変
化の更に別の態様を説明する図である。
【図11】図3の光反射層において積層数Nが20で変
厚割合DDが種々異なる場合の光反射特性のシミュレー
ション結果を示す図である。
【図12】図3の光反射層において積層数Nが30で変
厚割合DDが種々異なる場合の光反射特性のシミュレー
ション結果を示す図である。
【図13】図4の光反射層において積層数Nが20、変
厚割合DDが0.2の場合の光反射特性のシミュレーシ
ョン結果を示す図である。
【図14】図5の光反射層において積層数N2 が10、
変厚割合DDが0.2で、積層数N1 が種々異なる場合
の光反射特性のシミュレーション結果を示す図である。
【図15】図3の光反射層において反射中心波長が88
0nm、積層数Nが25、変厚割合DDが0.15の場
合に、波長が880nmの光を反射する単位半導体を余
分に挿入した場合の光反射特性のシミュレーション結果
を示す図である。
【図16】図3の光反射層において反射中心波長が88
0nm、積層数Nが25、変厚割合DDが0.2の場合
に、波長が843nm,917nmの光を反射する単位
半導体を余分に挿入した場合の光反射特性のシミュレー
ション結果を示す図である。
【図17】図3の光反射層において反射中心波長が88
0nm、積層数Nが25、変厚割合DDが0.2の場合
に、波長が843nmの光を反射する単位半導体を余分
に2層挿入した場合の光反射特性のシミュレーション結
果を示す図である。
【図18】図3の光反射層において反射中心波長が88
0nm、積層数Nが30、変厚割合DDが0.15の場
合に、波長が880nmの光を反射する単位半導体を余
分に挿入した場合の光反射特性のシミュレーション結果
を示す図である。
【図19】図3の光反射層において反射中心波長が88
0nm、積層数Nが30、変厚割合DDが0.2の場合
に、波長が819nm,856nm,904nmの光を
反射する単位半導体を余分に挿入した場合の光反射特性
のシミュレーション結果を示す図である。
【図20】図3の光反射層において反射中心波長が88
0nm、積層数Nが30、変厚割合DDが0.25の場
合に、波長が800nm,880nm,945nmの光
を反射する単位半導体を余分に挿入した場合の光反射特
性のシミュレーション結果を示す図である。
【図21】図3の光反射層において反射中心波長が88
0nm、積層数Nが30、変厚割合DDが0.25の場
合に、波長が800nm,880nm,945nmの光
を反射する単位半導体を余分に挿入した場合の光反射特
性のシミュレーション結果を示す図である。
【図22】図8の光反射層において積層数N2 が10、
変厚割合DDが0.2で、積層数N1 が種々異なる場合
の光反射特性のシミュレーション結果を示す図である。
【図23】図9の光反射層において積層数N3 が20、
変厚割合DDが0.2で、積層数N1 が種々異なる場合
の光反射特性のシミュレーション結果を示す図である。
【図24】図10の光反射層において積層数N3 が2
0、変厚割合DDが0.2で、積層数N1 が種々異なる
場合の光反射特性のシミュレーション結果を示す図であ
る。
【図25】本発明にかかる光反射層の実際の光反射特性
を測定するためのテストピースを説明する図である。
【図26】図25のテストピースの光反射特性を測定す
るための測定装置の光学的構成を説明する図である。
【図27】反射中心波長λB を880nmとして作製し
た図25のテストピースにおける光反射特性の測定結果
を示す図である。
【図28】図27の場合と略同じ条件でシミュレートし
て得られた光反射特性を示す図である。
【図29】図28に比較して入射媒質をAl0.45Ga
0.55Asとした場合のシミュレーション結果を示す図で
ある。
【図30】反射中心波長λB を850nmとして作製し
た図25のテストピースにおける光反射特性の測定結果
を示す図である。
【図31】図30の場合と略同じ条件でシミュレートし
て得られた光反射特性を示す図である。
【符号の説明】
10:面発光型発光ダイオード 14:光反射層 14a、14b:光反射層(変厚部) 14c、14d、14e、14f:光反射層 18:活性層 24:上面(光取出し面) 30、30c:単位半導体 32、38、46、50:等厚部 34、40:第1変厚部 36、42:第2変厚部 44、48:変厚部 T:基準厚さ(所定厚さ)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 諏澤 寛源 愛知県東海市加木屋町南鹿持18番地 (56)参考文献 特開 平3−16278(JP,A) 特開 昭60−77473(JP,A) 特開 平3−163882(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 33/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光を発する活性層と、組成が異なる複数種
    類の半導体が重ね合わされた単位半導体が繰り返し積層
    されて光を反射する光反射層と、前記活性層を挟んで前
    記光反射層の反対側に設けられて該活性層から発せられ
    た光を取り出す光取出し面とを備えた面発光型発光ダイ
    オードにおいて、 前記光反射層は、連続して積層された複数の単位半導体
    の一つ一つの厚さが連続的に変化している変厚部を有す
    ることを特徴とする面発光型発光ダイオード。
  2. 【請求項2】前記光反射層は、一つ一つの単位半導体の
    厚さが連続的に変化しているとともに、反射率が低い波
    長域の光を反射するように予め定められた厚さの単位半
    導体が少なくとも1層付加されている請求項1に記載の
    面発光型発光ダイオード。
  3. 【請求項3】前記光反射層は、前記活性層から発せられ
    る光と同じ波長若しくはその近傍の特定の波長の光を反
    射するように予め定められた所定厚さで前記単位半導体
    が複数積層された等厚部と、該等厚部から遠ざかるに従
    って前記単位半導体の一つ一つの厚さが前記所定厚さか
    ら連続的に小さくなる第1変厚部と、前記等厚部を挟ん
    で前記第1変厚部と反対側に設けられ、該等厚部から遠
    ざかるに従って前記単位半導体の一つ一つの厚さが前記
    所定厚さから連続的に大きくなる第2変厚部とを有する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の面発
    光型発光ダイオード。
JP35776091A 1991-03-26 1991-12-25 面発光型発光ダイオード Expired - Lifetime JP2778868B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35776091A JP2778868B2 (ja) 1991-03-26 1991-12-25 面発光型発光ダイオード

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3-87602 1991-03-26
JP8760291 1991-03-26
JP35776091A JP2778868B2 (ja) 1991-03-26 1991-12-25 面発光型発光ダイオード

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05251735A JPH05251735A (ja) 1993-09-28
JP2778868B2 true JP2778868B2 (ja) 1998-07-23

Family

ID=26428851

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP35776091A Expired - Lifetime JP2778868B2 (ja) 1991-03-26 1991-12-25 面発光型発光ダイオード

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2778868B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101769075B1 (ko) * 2010-12-24 2017-08-18 서울바이오시스 주식회사 발광 다이오드 칩 및 그것을 제조하는 방법

Also Published As

Publication number Publication date
JPH05251735A (ja) 1993-09-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100778909B1 (ko) 반도체 레이저 소자
US8073029B2 (en) Semiconductor optical device
EP2819182B1 (en) Semiconductor light-emitting element
JP2000299492A (ja) 量子井戸型発光ダイオード
JP3134382B2 (ja) チャープ状光反射層を備えた半導体装置
US20090103583A1 (en) Surface emitting laser and manufacturing method thereof
JPH06151955A (ja) 半導体発光素子
EP0483868B1 (en) Semiconductor device having reflecting layer
US7693202B2 (en) Semiconductor laser device and method for fabricating the same
JP2778868B2 (ja) 面発光型発光ダイオード
JP2003107241A (ja) 多層反射膜
JP2973581B2 (ja) チャープ状光反射層を備えた半導体装置
US20150139261A1 (en) Semiconductor device having a semiconductor dbr layer
JPH05327121A (ja) 面出射形半導体レーザ
JP2010165723A (ja) 面発光レーザの製造方法
JP2005252111A (ja) 半導体装置
US5239190A (en) Light emitting device and method for manufacturing the same
JPH053343A (ja) 半導体多層膜反射鏡
JP2009212272A (ja) 半導体素子、半導体レーザ及び半導体素子の製造方法
US11114822B2 (en) Optical semiconductor element
JPH1154846A (ja) 共振型面発光素子
WO2022110914A1 (zh) 谐振腔、激光单元、激光器和激光雷达
JP3097939B2 (ja) 面発光半導体レーザ
JPH05343796A (ja) 面出射形半導体レーザ
JP2001339098A (ja) 半導体発光素子

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090508

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090508

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100508

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110508

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120508

Year of fee payment: 14

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120508

Year of fee payment: 14