JP2773738B2 - 姿勢角のみによる姿勢修正の制御装置 - Google Patents

姿勢角のみによる姿勢修正の制御装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、宇宙空間における
人工衛星の姿勢を修正する装置において、修正用の指令
値を形成して推進力の制御を行い、目標とする姿勢を捕
捉する姿勢修正の制御装置に関し、特に、簡単なシーケ
ンスを繰り返すことにより、姿勢角の回転を制動するこ
とのできる姿勢角のみによる姿勢修正の制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、宇宙空間における人工衛星の姿勢
は、その修正のために備えられた修正用スラスタを駆動
し、噴射の推進力に対する反作用により人工衛星を目標
の方向に回転させ姿勢を変化させている。その際に、変
化の前後における人工衛星の正しい姿勢角を姿勢角セン
サにより検出し、宇宙空間での物理的な実情に適した修
正を行うことが重要であり、そのための姿勢角による姿
勢修正の制御装置が種々提案されている。
【0003】図3は、姿勢角センサを使用する第1従来
例を説明する構成図である。図3に示す姿勢角センサ1
01は、特定の方向を基準として人工衛星の姿勢が形成
する角度(以下、省略して姿勢角という)を検出し、こ
の姿勢角を制御部102に通知して制御ロジックによる
処理を行い、その結果に従いスラスタ駆動回路103に
修正制御を指示する。他方、姿勢レートセンサ106
は、姿勢角が変化する速度または変化率を検出し、制御
部102に通知して速度制御を指示する。従って、これ
ら修正制御および速度制御を指示することにより、スラ
スタ104における噴射の制御を行い、その噴射の反作
用により作動系であるダイナミクス105に姿勢の変化
が発生して、この変化が姿勢角センサおよびレートセン
サ101,106により姿勢角として検出される。
【0004】制御部102は、通知された姿勢角を目標
角と比較し、その差により姿勢角にずれが生じたことを
知り、このずれを修正する方向への回転を修正指示とし
て送出する。以上は、人工衛星の視野内における位置修
正である。続いて、速度修正を行う。すなわち、慣性に
より回転中の速度が姿勢レートセンサ106から通知さ
れ、この回転速度を消滅させる方向と大きさの制動指示
が送出される。一般に、この姿勢レートセンサ106
は、高価であるとともに重量分の余計な推進力と貴重な
搭載スペースを消費することとなる。
【0005】図4は、微分機能を設けた第2従来例を説
明する構成図である。図4に示す微分機能108は、人
工衛星の姿勢角に対し変化率を求めるためのものであ
り、制御部102に内蔵されたマイクロコンピュータの
高度な演算機能により実現される。また、図3における
レートセンサ106の代わりに、求めた変化率を回転速
度として速度修正に使用している。その際、高度な演算
機能を使用する必要があるため、姿勢角の修正中は保有
の演算機能の一部分を本来の制御や観測に使用できな
い。また、この演算機能自体も実際には十分に高価なも
のである。
【0006】なお、太陽センサ107は、太陽や地球な
どの方向を基準とし、この基準に対する姿勢角のずれを
検出するものであり、いわば宇宙空間の絶対座標系にお
ける姿勢角を認識でき、その他の航行制御や宇宙観測に
も直接利用できる。従って、この微分機能を含む高度な
演算制御による姿勢角の修正は、高精度の制御を行い高
度な安全性を要する大型の航行体に適するといえる。
【0007】例えば、特開平4−127207号公報に
開示された第3従来例がある。第3従来例の姿勢制御切
替方法は、人工衛星と実質的に同一である宇宙飛翔体の
姿勢を修正しつつ、レートジャイロにより安定したロー
ル軸の捕捉制御を行うものであり、地球センサ出力から
求められる変化率によりロール軸における回転速度を求
め、回転が安定状態にあるか否かを判定している。この
場合は、太陽および地球を定点観測しレートジャイロに
よる高精度の姿勢固定を要する高々度の静止衛星などの
技術であり、その高機能性からコスト高もやむおえない
面がある。
【0008】また、ガスジェットによる噴射パルスを人
工衛星に使用する方法があり、この方法は安全かつ容易
で安定に自転推力を与える方法であるため、宇宙空間に
おける大小の人工的な物体における今後の広範囲の利用
が期待できる。例えば、特開平5−37699号公報に
開示された第4従来例がある。第4従来例の姿勢制御装
置は、これも人工衛星と実質同一である宇宙航行体をガ
スジェットの噴射インパルスにより自転させる際に、所
定の回転速度を捕捉するために必要以上の噴射を最低限
に抑える技術である。従って、そのためには搭載コンピ
ュータの高度な演算機能を最大限に使用できる場合に適
するといえる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の姿勢角
による姿勢修正の制御装置を使用し、ガスジェットの噴
射パルスによる姿勢修正に使用しようとする際、次に述
べる問題点があった。第1従来例では、姿勢レートセン
サ106が高価であるとともに、その重量分の余計な推
進力と貴重な搭載スペースを消費してしまう。
【0010】第2従来例でも、微分機能を含む高度な演
算制御による姿勢角の修正は、高精度の制御を行い高度
な安全性を要する大型の航行体には適する場合もある
が、簡単な演算機能のみでは実現が困難である。
【0011】第3従来例でも、太陽および地球を定点観
測しレートジャイロによる高精度の姿勢固定を要する高
々度の静止衛星などの技術であり、その高機能性からコ
スト高もやむおえない面があるが、姿勢角センサのみに
より安価で簡単な構成の姿勢制御を行うことはできな
い。
【0012】第4従来例では、ガスジェットの噴射パル
スによる姿勢修正を行う場合ではあるが、搭載コンピュ
ータの高度な演算機能を最大限に使用できることが必要
となるため、この演算機能に対する負荷が重くなり簡単
な構成とはならない。
【0013】本発明は、上記の問題点にかんがみてなさ
れたものであり、宇宙空間における人工衛星の姿勢を修
正する装置において、簡単なシーケンスを繰り返すこと
により、姿勢角の回転を制動することのできる姿勢角の
みによる姿勢修正の制御装置の提供を目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め本発明の姿勢角のみによる姿勢修正の制御装置は、空
間における物体の姿勢を制御する際に、物体の姿勢が特
定点に対し形成する角度である姿勢角を検出する姿勢角
センサと、目標となる目標角の両側に所定の限界角をそ
れぞれ設定し、これら2つの限界角に挟まれる範囲を限
界範囲として、検出した姿勢角が限界範囲外であるか否
かを判定するための限界判定部を備え、目標角と姿勢角
を揃えるべく制御しつつ物体の姿勢を修正するための姿
勢角のみによる姿勢修正の制御装置において、姿勢角が
目標角と一致することを検出して制動タイミングを通知
するための通知部と、限界範囲外の姿勢角を限界角まで
修正する修正量を記憶するためのメモリと、このメモリ
から直前の修正量を読み取って制動量を求める演算部
と、この制動量に従って前記制動タイミングで物体の速
度を制動するための制動部とを設けて構成する。
【0015】この姿勢修正の制御装置によれば、姿勢角
が目標角と一致することを検出して制動タイミングが通
知され、限界範囲外の姿勢角を限界角まで修正する修正
量が記憶され、直前の修正量が読み取られて制動量が求
められ、この制動量に従って制動タイミングに物体の速
度が制動される。
【0016】請求項2記載の姿勢角のみによる姿勢修正
の制御装置では、前記修正量は、限界範囲外に逸脱して
ゆく物体を限界角まで戻すために要するものであり、前
記制動量は、この修正量の半分である構成とする。この
姿勢修正の制御装置によれば、限界範囲外に逸脱してゆ
く物体を限界角まで戻すために要する修正量が記憶さ
れ、この修正量の半分である制動量が求められる。
【0017】請求項3記載の姿勢角のみによる姿勢修正
の制御装置では、前記制動量と修正量は、互いに等量の
インパルスを1回以上繰り返し発生する回数であり、前
記演算部は、修正量の回数が偶数である場合は、その半
分を制動量とし、奇数である場合は、1を減算した残り
の半分を制動量とした構成とする。この姿勢修正の制御
装置によれば、互いに等量のインパルスを1回以上繰り
返し発生する回数が修正量および制動量とされ、修正量
の回数が偶数である場合はその半分が、奇数である場合
は1を減算した残りの半分が制動量とされる。
【0018】請求項4記載の姿勢角のみによる姿勢修正
の制御装置では、人工衛星の姿勢を制御する際に、この
姿勢が特定点に対し形成する角度である姿勢角を検出す
る姿勢角センサと、目標となる目標角の両側に所定の限
界角をそれぞれ設定し、これら2つの限界角に挟まれる
範囲を限界範囲として、検出した姿勢角が限界範囲外で
あるか否かを判定するための限界判定部と、等量のパル
ス噴射を1回以上繰り返し発生してスラスタを駆動する
ためのスラスタ駆動回路を備え、目標角と姿勢角を揃え
るべく制御しつつ人工衛星の姿勢を修正するための姿勢
角のみによる姿勢修正の制御装置において、姿勢角が目
標角と一致することを示すゼロクロスを検出して制動タ
イミングを通知するための通知部と、限界範囲外に逸脱
してゆく姿勢角を限界角まで戻すために要する修正量を
パルス噴射の回数として記憶するためのメモリと、この
メモリから直前の回数を読み取り、この回数が偶数であ
る場合は2で除算を行い、奇数である場合は1を減算し
た残りの数を2で除算して制動量を求める演算部と、こ
の制動量をパルス噴射の回数とし、前記制動タイミング
で姿勢角の回転速度を制動するための制動部とを設ける
構成とする。
【0019】この姿勢修正の制御装置によれば、姿勢角
が目標角と一致することを示すゼロクロスを検出して制
動タイミングが通知され、限界範囲外に逸脱してゆく姿
勢角を限界角まで戻すために要する修正量がパルス噴射
の回数として記憶され、直前の回数が読み取られて、こ
の回数が偶数である場合は2で除算が行われ、奇数であ
る場合は1を減算した残りの数が2で除算されて制動量
が求められ、この制動量をパルス噴射の回数とし、制動
タイミングに姿勢角の回転速度が制動される。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照し説明する。なお、従来例と同一の符号を付して
示す各部は同様の機能を有する部分であり詳しい説明を
省く。図1は、本発明による実施形態の構成を説明する
図である。図1に示す実施形態の制御部20は、制動の
タイミングを通知するための通知部21と、制動量を演
算するための演算部22と、この制動量を制動タイミン
グにおいて指示するための制動部23によって主要部を
構成している。
【0021】通知部21は、姿勢角を判定するための判
定部24内に設けられ、姿勢角を目標角と比較し、一致
を検出した時に制動タイミングを通知している。また、
判定部24から指示される方向に修正を行うための修正
部25と、修正と制動の各出力を併合しスラスタ駆動回
路103に送出する併合部26を前記の主要部に付加し
新たな制御部20を形成し、図3の従来例1における従
来の制御部102を新たな制御部20と置き換えて、本
発明の姿勢角のみによる姿勢修正の制御装置を構成して
いる。
【0022】演算部22は、直前に行われた修正の際の
修正量を記憶するためのメモリと、この修正量を読み取
って制動量を計算する回路からなっている。従って、直
前の修正に続く制動の際に、この直前の修正量に基づく
制動量を求め、姿勢角を限界範囲内に停止させることが
できるようになる。制動部23は、制動開始の指示を受
け、この制動量に従う噴射パルスの個数と噴射方向をス
ラスタ駆動回路に指定する。噴射方向は現在の回転方向
と反対の方向を指定する。
【0023】判定部24は、この他にも予め目標角を挟
んで両側に所定の限界角をそれぞれ設定し、これら2つ
の限界角に挟まれる範囲を限界範囲としておく。また、
検出された姿勢角を2つの限界角と比較して限界範囲の
外か否かを判定し、限界範囲を逸脱した時に修正の開始
を修正部25に指示し、同時に、いずれの側の限界角を
越えているか判定して、その反対側を修正方向とし併せ
て修正部25に指示する。再び姿勢角が限界角に戻った
時は修正の停止を指示する。
【0024】修正部25は、修正開始および修正方向の
指示により修正パルスを一定間隔でスラスタ駆動回路に
送出し続け、そのパルス数を計数しつつ修正終了の指示
により送出を停止し、計数したパルス数を演算部22に
送出する。その際、修正量として計数されたパルス数
は、姿勢角が限界範囲から遠ざかる回転を相殺する出力
と、この姿勢角を限界角まで戻すために費やされた出力
の総和となる。
【0025】図2は、図1における作用を説明する図で
ある。図2に示す軌跡27は、基準とする像の特定点の
移動を示し、姿勢角センサ101により特定点の方向を
自らの姿勢角として設定するものである。また、目標角
A1の両側に限界角A2,A3が設定されている。図2
(a)に示す軌跡27は、何らかの外乱により回転する
姿勢角が限界角A2側から限界範囲内に入り、目標角A
1を通過する状態を現している。以下、この目標角A1
との交叉をゼロクロスと称する。
【0026】図2(b)に示す軌跡27上には、スラス
タによるn回の修正用噴射パルスPP1,PP2・・P
Pnのタイミングがプロットされている。姿勢角が限界
角A3を越えて限界範囲を逸脱することにより、目標角
A1の方向に一定間隔T1秒でスラスタの噴射を行い、
軌跡27上における姿勢角の位置を目標角A1に向けて
修正する。
【0027】姿勢角センサ101の視野内では、姿勢角
が、最初は限界角A3から目標角A1と反対方向に遠ざ
かり、回転速度が消失した地点から折り返す。続いて、
再び限界角A3を越えて再び限界範囲内に戻ることによ
り、スラスタの噴射を停止してその噴射回数が修正量n
として演算部22に記憶される。また、この修正量nが
偶数であればn/2を計算し、奇数であれば(n−1)
/2を計算して制動量mとする。
【0028】つまり、限界範囲内に戻された姿勢角の回
転速度は、前記の折り返し地点では“0”であったこと
から、再び限界角A3を越えるまでの修正用噴射パルス
の個数に相当する出力によるものである。なお、修正量
nを他の用途に使用しない場合は、この制動量mを修正
量nの代わりに演算部22に記憶してもよい。
【0029】図2(c)に示す限界範囲内(目標角A1
から他方の限界角A2)では、軌跡27上にスラスタに
よるn回の制動用噴射パルスPR1,PR2・・PRn
のタイミングがプロットされている。姿勢角が慣性運動
により再び目標角A1とのゼロクロスを発生することに
より、目標角A1の方向に修正用噴射パルスと異なる一
定間隔T2秒でスラスタの噴射を行い、軌跡27上にお
ける姿勢角の速度を相殺すべく制動する。制動用噴射パ
ルスの噴射回数には制動量mを使用し、一般に一定間隔
T2はT1より十分に短くとり、限界範囲内で制動が完
了するように設定する。
【0030】従って、本発明の制御装置における第1の
特徴は、予め修正および制動パルスによる毎回のスラス
タの噴射量を一定としておくことにより、修正量nが偶
数であれば制動により姿勢角を限界範囲内に停止させる
ことができる。また、修正量nが奇数であっても、ある
いは外乱などによる影響を考慮しても、他方の限界角A
2における修正と再度の制動を順に繰り返し行うことに
より、姿勢角が2つの限界角A2,A3から大きく逸脱
することなく、ほぼ限界範囲内を往復させることができ
る。つまり、姿勢角を限界範囲内に収斂することにな
る。
【0031】第2の特徴は、姿勢角センサ101の視野
内に姿勢角が入った後、最初のゼロクロスの際にも、ま
た、一方の限界角A3に達するまでスラスタの噴射を行
っていない点にある。これはレートセンサを使用しない
ため最初のゼロクロスの際には回転速度が不明だからで
ある。しかし、本発明によれば、以上述べたように直前
の修正用噴射パルスの個数から回転速度を知ることがで
き、その制御ロジックにより制動量mを簡単に計算して
求めることができる。
【0032】従って、回転速度の認識を常に必要とする
従来の制御ロジックと比べ、レートセンサを不要とする
ばかりか、限界角を逸脱するときに修正の処理を、ま
た、ゼロクロスのときに制動の処理を互いに分離して独
立に行えることから制御シーケンスを簡単な構成にでき
る。
【0033】
【実施例】次に、図2を参照し本発明による実施例につ
いて説明する。姿勢角センサ101としては、例えば、
太陽センサを使用し太陽の方向を宇宙空間における人工
衛星の姿勢角の基準とし目標角A1を設定する。姿勢角
の修正における1回のスラスタの噴射により、姿勢角が
0.1deg/sec分だけ変化し、一定間隔T1を10秒としT
2を1秒とする。また、当初の姿勢角の回転速度を1de
g/secとして限界範囲を−1deg〜1degに設定する。
【0034】当初、人工衛星は1deg/secの速度で回転
しているため、太陽の像は目標角A1(0deg)のマイ
ナス方向からプラス方向に移動して最初のゼロクロスを
してから一方の限界角A3(1deg)に達する。次に、
スラスタの修正噴射が10秒毎に10回分だけ行われる
と回転速度が消滅し、さらに修正噴射が10回分だけ行
われて姿勢角が限界範囲内に引き戻される。
【0035】続いて、姿勢角が慣性運動により再びゼロ
クロスを発生し、その直後に、スラスタの制動噴射が1
秒毎に5回分だけ行われるため、特に外乱がなければ再
び回転速度が消滅し、限界範囲内に停止する。図2
(c)における大きな外乱があれば、修正および制動処
理を最初から繰り返し、図2(d)におけるわずかな外
乱があっても、2つの限界角A2,A3(−1deg,1d
eg)における各1回の修正噴射により限界範囲内をゆっ
くり往復するだけである。
【0036】なお、本発明は前述の実施形態にのみ限定
されるものではなく、その他、本発明の要旨を逸脱しな
い範囲で種々の変更を加え得ることは勿論である。
【0037】
【発明の効果】以上、本発明の姿勢角のみによる姿勢修
正の制御装置には次の効果がある。第1に、姿勢レート
センサ106を必要とせず、その重量分に相当する余計
な推進力と貴重な搭載スペースを消費することがない。
【0038】第2に、微分機能を含む高度な演算制御を
必要とせず、簡単な演算機能のみにより姿勢修正をおこ
なうことができる。
【0039】第3に、高価な姿勢角センサやレートジャ
イロによる制御技術を必要とせす、姿勢角センサのみに
より安価で簡単な構成の姿勢制御を行うことができる。
【0040】第4に、2つの限界角における修正と、ゼ
ロクロスにおける制動の各処理のみを行うため、複雑な
シーケンス処理を必要とせず全体を簡単な構成にでき
る。
【0041】以上により、宇宙空間における人工衛星の
姿勢を修正する装置において、簡単なシーケンスを繰り
返すことにより、姿勢角の回転を制動することのできる
姿勢角のみによる姿勢修正の制御装置を提供できるよう
になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による実施形態を説明する構成図であ
る。
【図2】図1における作用を説明する図である。
【図3】姿勢角センサを使用する第1従来例を説明する
構成図である。
【図4】微分機能を設けた第2従来例を説明する構成図
である。
【符号の説明】
20 制御部 21 通知部 22 演算部 23 制動部 24 判定部 25 修正部 26 併合部 101 姿勢角センサ 103 スラスタ駆動回路 104 スラスタ 105 ダイナミクス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B64G 1/24 G01C 21/24 G05D 1/08

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空間における物体の姿勢を制御する際
    に、物体の姿勢が特定点に対し形成する角度である姿勢
    角を検出する姿勢角センサと、目標となる目標角の両側
    に所定の限界角をそれぞれ設定し、これら2つの限界角
    に挟まれる範囲を限界範囲として、検出した姿勢角が限
    界範囲外であるか否かを判定するための限界判定部を備
    え、目標角と姿勢角を揃えるべく制御しつつ物体の姿勢
    を修正するための姿勢角のみによる姿勢修正の制御装置
    において、 姿勢角が目標角と一致することを検出して制動タイミン
    グを通知するための通知部と、 限界範囲外の姿勢角を限界角まで修正する修正量を記憶
    するためのメモリと、このメモリから直前の修正量を読
    み取って制動量を求める演算部と、 この制動量に従って前記制動タイミングで物体の速度を
    制動するための制動部とを設けることを特徴とする姿勢
    角のみによる姿勢修正の制御装置。
  2. 【請求項2】 前記修正量は、限界範囲外に逸脱してゆ
    く物体を限界角まで戻すために要するものであり、 前記制動量は、この修正量の半分である請求項1記載の
    姿勢角のみによる姿勢修正の制御装置。
  3. 【請求項3】 前記制動量と修正量は、互いに等量のイ
    ンパルスを1回以上繰り返し発生する回数であり、 前記演算部は、修正量の回数が偶数である場合は、その
    半分を制動量とし、奇数である場合は、1を減算した残
    りの半分を制動量とする請求項1記載の姿勢角のみによ
    る姿勢修正の制御装置。
  4. 【請求項4】 人工衛星の姿勢を制御する際に、この姿
    勢が特定点に対し形成する角度である姿勢角を検出する
    姿勢角センサと、目標となる目標角の両側に所定の限界
    角をそれぞれ設定し、これら2つの限界角に挟まれる範
    囲を限界範囲として、検出した姿勢角が限界範囲外であ
    るか否かを判定するための限界判定部と、等量のパルス
    噴射を1回以上繰り返し発生してスラスタを駆動するた
    めのスラスタ駆動回路を備え、目標角と姿勢角を揃える
    べく制御しつつ人工衛星の姿勢を修正するための姿勢角
    のみによる姿勢修正の制御装置において、 姿勢角が目標角と一致することを示すゼロクロスを検出
    して制動タイミングを通知するための通知部と、 限界範囲外に逸脱してゆく姿勢角を限界角まで戻すため
    に要する修正量をパルス噴射の回数として記憶するため
    のメモリと、このメモリから直前の回数を読み取り、こ
    の回数が偶数である場合は2で除算を行い、奇数である
    場合は1を減算した残りの数を2で除算して制動量を求
    める演算部と、 この制動量をパルス噴射の回数とし、前記制動タイミン
    グで姿勢角の回転速度を制動するための制動部とを設け
    ることを特徴とする姿勢角のみによる姿勢修正の制御装
    置。
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