JP3415321B2 - 宇宙航行体のアンローディング装置 - Google Patents
宇宙航行体のアンローディング装置Info
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Description
宇宙航行体の姿勢を制御するリアクションホイールの回
転を制御するのに用いるアンローディング装置に関す
る。 【0002】 【従来の技術】従来より、人工衛星においては、姿勢制
御アクチュエータとして、リアクションホイールが用い
られている。このリアクションホイールは、人工衛星の
機体3軸周りにそれぞれに対応して配設され、その回転
駆動にともなう角運動量(モーメンタム)により人工衛
星の3軸周りの姿勢を制御する。 【0003】ところで、このようなリアクションホイー
ルは、その回転数に限界を有することで、その駆動中に
おいて、アンローディングと称する回転数を一定に落と
すように制御し、その蓄積モーメンタムを取除くことが
必要とされる。このため、人工衛星にあっては、リアク
ションホイールの回転数を制御するアンローディング装
置が備えられている。このアンローディング装置として
は、周知の電流の印加により地球磁場との相関作用によ
りトルクを発生する磁気トルカを、人工衛星の3軸方向
にそれぞれ対応させて配設し、この磁気トルカをそれぞ
れ駆動して、地球磁場との相互作用によりトルクを発生
させ、リアクションホイールの蓄積モーメンタムを取除
くことにより、リアクションホイールの回転数を制御す
る。 【0004】上記磁気トルカの電流制御方式としては、
従来、軌道一周回毎の軌道基準位置における人工衛星の
残留蓄積モーメンタムをベースに、次周回において、残
留蓄積モーメンタム分を磁気トルカにより除去するよう
に該磁気トルカの駆動電流が設定される。即ち、図5に
示すように人工衛星の残留蓄積モーメンタム(M1 〜M
2 )をリアクションホイールのタコ・パルス信号に基づ
いて基準軌道位置を通過する毎に算出して、磁気トルカ
の駆動特性と地球磁場とを考慮して予め設定したトルカ
駆動電流プロフィールのゲインを、残留蓄積モーメンタ
ムから算出する方式である。 【0005】しかしながら、上記アンローディング装置
では、磁気トルカの駆動電流を基準軌道位置の蓄積モー
メンタム情報のみで決定していることで、基準軌道位置
において人工衛星の残留蓄積モーメンタムが「ゼロ」と
なるように制御されるが、それ以外の軌道位置におい
て、外乱トルクとトルカ発生トルクの相関によっては、
一時的に蓄積モーメンタムが大きくなる虞れを有する。
これによると、例えば人工衛星に搭載したミッション機
器の誤動作により内部擾乱が発生したり、リアクション
ホイールの一つが故障したりした場合には、蓄積モーメ
ンタムがリアクションホイールの容量(最大回転数)を
越え、高精度なアンローディング動作が困難となるとい
う問題を有する。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】以上述べたように、従
来のアンローディング装置では、高精度なアンローディ
ング動作が困難となるという問題を有する。この発明は
上記の事情に鑑みてなされたもので、構成簡易にして、
信頼性の高い高精度なアンローディング動作を実現し得
るようにした宇宙航行体のアンローディング装置を提供
することを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】この発明は、宇宙航行体
のロール軸、ピッチ軸及びヨー軸の3軸周りの姿勢を制
御するリアクションホイールの回転を制御する宇宙航行
体のアンローディング装置において、地球磁場との相関
作用によりトルクを発生して前記リアクションホイール
の回転を制御する磁気トルカと、前記宇宙航行体が航行
する軌道上の複数の基準軌道位置における前記リアクシ
ョンホイールのモーメンタムを取込んで慣性座標系に変
換し、軌道一周回積分して蓄積モーメンタムの積分量を
算出し、この算出した蓄積モーメンタムの積分量の時間
平均値に基づいて前記磁気トルカを駆動して発生トルク
を制御するトルカ駆動手段とを備えて構成したものであ
る。 【0008】 【作用】上記構成によれば、トルカ駆動手段は、軌道一
周回における複数の基準軌道位置のリアクションホイー
ルのモーメンタムを取込んで軌道一周回積分して蓄積モ
ーメンタムを算出し、この蓄積モーメンタムの積分量の
時間平均値に基づいて算出したトルカ駆動ゲインを決定
して磁気トルカを駆動することにより、リアクションホ
イールの回転を制御する。これにより、リアクションホ
イールを、その容量(最大回転数)に対して余裕を持た
せた状態での蓄積モーメンタムの除去が可能となり、信
頼性の高い高精度なアンローディング動作が実現され
る。 【0009】 【実施例】以下、この発明の実施例について、図面を参
照して詳細に説明する。図1はこの発明の一実施例に係
る宇宙航行体のアンローディング装置を示すもので、衛
星ダイナミクス10は、その姿勢角及び姿勢レートがセ
ンサ11で検出される。センサ11の出力端には、姿勢
制御部12の一方の入力端が接続され、その検出した姿
勢角及び姿勢レートのセンサデータを姿勢制御部12に
出力する。姿勢制御部12には、姿勢制御用リアクショ
ンホイール13が接続され、入力したセンサデータに基
づいて駆動信号を生成してリアクションホイール13を
駆動制御して、衛星ダイナミクス10の3軸周りの姿勢
を制御する。 【0010】また、リアクションホイール13には、切
替スイッチ14を介してトルカ駆動則15が接続され
る。切替スイッチ14は、切換信号に応動して、予め設
定される軌道上の複数の基準軌道位置におけるリアクシ
ョンホイール13のモーメンタムを取込んで、トルカ駆
動則15に出力する。トルカ駆動則15は、入力したモ
ーメンタムに基づいてリアクションホイール13の軌道
座標系における蓄積モーメンタムを各軸において算出
し、この算出した蓄積モーメンタムの積分量の時間平均
値に基づいてトルカ駆動電流のゲインを一周回に一回ア
ップデートして、トルカ駆動信号を生成する。このトル
カ駆動則15には、磁気トルカ16が接続され、生成し
たトルカ駆動信号に基づいて磁気トルカ16を駆動して
トルクを発生させる。 【0011】上記トルカ駆動則15は、ロール軸、ピッ
チ軸及びヨー軸毎に、例えば図2に示すように複数の基
準軌道位置(時刻t1 ,t1 ´,t2 ,t2 ´)におけ
るモーメンタム(M1 ,M1 ´,M2 ,M2 ´)から半
周毎の2点の蓄積モーメンタムをベースとしてトルカ駆
動ゲインを決定する。即ち、時刻t1 においては、直前
一周回での半周毎のモーメンタムの平均値=1/2(M
1 ´+M1 )に基づいて、トルカ駆動ゲインGmTq を GmTq =α・1/2(M1 ´+M1 ) の式より算出し、このトルカ駆動ゲインGmTq を次周回
のトルカ駆動ゲインとして決定して、このトルカ駆動ゲ
インに基づいてトルカ駆動信号を生成して磁気トルカ1
6を駆動する。ここで、αは、定数である。 【0012】なお、トルカ駆動則15で取込むリアクシ
ョンホイール13のモーメントのサンプリング回数nと
しては、軌道一周回における2点(半周回毎)に限るも
のでなく、4点,8点,16点…nとしても良い。特
に、n=∞とした場合には、時刻t1 おいて、 【0013】 【数1】 の式に基づいて次周回のトルカ駆動ゲインGmTq を決定
する(図3参照)。このn=∞とすることにより、上述
した2点(n=2)に比してより高精度な動作制御が可
能となる。 【0014】上記構成において、トルカ駆動則15に
は、3軸の姿勢を制御するリアクションホイール13の
軌道上の複数の基準軌道位置における各軸回りのモーメ
ンタムが切換スイッチ14を介して取込まれる。する
と、トルカ駆動則15は、入力した各軸(ロール軸、ピ
ッチ軸及びヨー軸)回りのモーメンタムに基づいてリア
クションホイール13の蓄積モーメンタムを各軸におい
て算出し、この算出した蓄積モーメンタムの積分量の時
間平均値に基づいて一周回に一回各軸回りのトルカ駆動
ゲインを決定して、トルカ駆動信号を生成し、磁気トル
カ16を駆動してトルクを発生される。ここで、リアク
ションホイール13は、磁気トルク16の発生トルクに
より回転が制御され、各軸回りの蓄積モーメンタムが取
除かれる。 【0015】このように、上記宇宙航行体のアンローデ
ィング装置は、人工衛星の軌道上におけるトルカ駆動ゲ
インアップデート位置となる複数の基準軌道位置を設定
して、この基準軌道位置におけるリアクションホイール
13のモーメンタムを取込んで、各軌道位置における蓄
積モーメンタム(軌道座標)を算出し、この蓄積モーメ
ンタムの積分量の時間平均値に基づいてトルカ駆動ゲイ
ンを決定して磁気トルカ13を駆動し、リアクションホ
イール13の回転を制御するように構成した。 【0016】これによれば、リアクションホイール13
の蓄積モーメンタムMは、例えば2つの基準軌道位置と
した場合、図4中一点鎖線で示すように(+)側と
(−)側に分散され、リアクションホイール13の回転
方向が平均化されることにより、その絶対値が軽減され
て、リアクションホイール13の回転数の軽減化が図れ
る。これは、従来のように1つの基準軌道位置とした場
合と比較すると、その蓄積モーメンタムMが、図4中破
線で示すように(+)側に大きく凸形状となり、リアク
ションホイール13の回転方向が一方向に高速で回転駆
動することとなることから明らかである。この結果、リ
アクションホイール13の容量(最大回転数)に余裕を
持たせた状態での蓄積モーメンタムの除去が可能とな
り、信頼性の高い高精度なアンローディング動作が実現
される。 【0017】なお、上記実施例では、人工衛星に適用し
た場合で説明したが、これに限ることなく、軌道用作業
機等の各種の宇宙航行体に適用可能である。よって、こ
の発明は上記実施例に限ることなく、その他、この発明
の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形を実施し得ること
は勿論のことである。 【0018】 【発明の効果】以上詳述したように、この発明によれ
ば、構成簡易にして、信頼性の高い高精度なアンローデ
ィング動作を実現し得るようにした宇宙航行体のアンロ
ーディング装置を提供することができる。
ーディング装置を示した図。 【図2】図1の一軸回りのトルカ駆動ゲインの決定方式
(n=2)を説明するために示した図。 【図3】図1の一軸回りトルカ駆動ゲインの決定方式
(n=∞)を説明するために示した図。 【図4】この発明の効果を説明するために示した図。 【図5】従来の一軸回りのトルカ駆動ゲインの決定方式
を説明するために示した図。 【符号の説明】 10…衛星ダイナミクス。 11…センサ。 12…姿勢制御部。 13…リアクションホイール。 14…切替スイッチ。 15…トルカ駆動則。 16…磁気トルカ。
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 宇宙航行体のロール軸、ピッチ軸及びヨ
ー軸の3軸周りの姿勢を制御するリアクションホイール
の回転を制御する宇宙航行体のアンローディング装置に
おいて、 地球磁場との相関作用によりトルクを発生して前記リア
クションホイールの回転を制御する磁気トルカと、 前記宇宙航行体が航行する軌道上の複数の基準軌道位置
における前記リアクションホイールのモーメンタムを取
込んで軌道座標系、または宇宙航行体軌道に対して固定
された座標系に変換し、軌道一周回積分して蓄積モーメ
ンタムの積分量を算出し、この算出した蓄積モーメンタ
ムの積分量の時間平均値に基づいて前記磁気トルカを駆
動して発生トルクを制御するトルカ駆動手段とを具備し
たこと特徴とする宇宙航行体のアンローディング装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07136995A JP3415321B2 (ja) | 1995-03-29 | 1995-03-29 | 宇宙航行体のアンローディング装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07136995A JP3415321B2 (ja) | 1995-03-29 | 1995-03-29 | 宇宙航行体のアンローディング装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08268394A JPH08268394A (ja) | 1996-10-15 |
JP3415321B2 true JP3415321B2 (ja) | 2003-06-09 |
Family
ID=13458528
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP07136995A Expired - Fee Related JP3415321B2 (ja) | 1995-03-29 | 1995-03-29 | 宇宙航行体のアンローディング装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3415321B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106542118B (zh) * | 2016-10-08 | 2018-08-28 | 上海航天控制技术研究所 | 一种利用飞轮从磁轮联控状态恢复到正常姿态控制的方法 |
-
1995
- 1995-03-29 JP JP07136995A patent/JP3415321B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH08268394A (ja) | 1996-10-15 |
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