JP2768691B2 - 水力機械のガイドベーン開閉装置 - Google Patents

水力機械のガイドベーン開閉装置

Info

Publication number
JP2768691B2
JP2768691B2 JP63179897A JP17989788A JP2768691B2 JP 2768691 B2 JP2768691 B2 JP 2768691B2 JP 63179897 A JP63179897 A JP 63179897A JP 17989788 A JP17989788 A JP 17989788A JP 2768691 B2 JP2768691 B2 JP 2768691B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gate
arm
clutch plate
guide vane
shaft
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP63179897A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0230985A (ja
Inventor
正 江尻
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP63179897A priority Critical patent/JP2768691B2/ja
Publication of JPH0230985A publication Critical patent/JPH0230985A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2768691B2 publication Critical patent/JP2768691B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/20Hydro energy

Landscapes

  • Hydraulic Turbines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は、水車及びポンプ水車等の水力機械に流入す
る水量又は吐出水量を調節するガイドベーンを開閉す
る、水力機械のガイドベーン開閉装置に関する。
(従来の技術) 近年、中小水力発電所において建設コストや保守費用
の低減をはかるため、水車のガイドベーン開閉操作に電
動サーボモータが多用されるようになっている。
この種の電動サーボモータでは、電動機の比較的高速
低トルクの可逆回転運動を、比較的低速高荷重の往復直
線運動にする必要性から、例えば特開昭62−277045号公
報に示すように、その主要な可動部分の構成要素にボー
ルネジ、ボールナット、ボールベアリング、テーパーロ
ーラーベアリング等のころ軸受類を使用している。これ
らのころ軸受では、永年の使用、又は異物の混入等によ
り、インナーレース、ボールネジ、アウターレース、ボ
ールあるいはローラーとの接触面に損傷が発生すると、
軸受損失の増大又は動力伝達効率の低下により発熱量が
増大し、損傷箇所の急激な拡大、焼付にまで進展し、本
来相対運動すべき箇所が機械的にロックされるに至る。
このような状態が発生する可能性は、従来の水力機械
のガイドベーン開閉操作用として一般的に広く使用され
てきた油圧シリンダーに比較すると、絶対的な頻度とし
ては微少であるが、電動サーボモータの方が格段に多
い。また、ころ軸受類に焼付が発生すると、ボール又は
ローラーの変形、飛び出し、インナーレース、アウター
レースの破損を伴う場合が多いため、機械的にロックさ
れる現象は瞬時に発生する。さらに、軸受損失の増大、
動力伝達効率の低下等が発生すると電動機自体の発熱量
も増大する傾向にあり、これが進行すると、電動機コイ
ルの絶縁破壊が生じ、電動機は回転不能及びトルク発生
不能の状態になる。すると、ガイドベーンは開閉操作不
能及びフリー状態(ガイドベーンにかかる水力モーメン
トに支配される状態)となる。このような状態は、電動
機駆動電源喪失、あるいは電動機制御装置故障の場合に
も発生する。
以上のように電動サーボモータ自体には構造的制約か
ら、従来一般的に使用されている油圧シリンダー構造の
ものに比較し、機械的にロックされ、及び操作不能とな
る故障の発生する可能性を格段に多く内在している。こ
のような故障が発生すると発電機の急激な周波数動揺、
負荷動揺を生ずることはもちろん、特にガイドベーンフ
リー状態になった場合には鉄管水圧、ケーシング水圧の
異常上昇、水車及び発電機回転部への異常トルクが発生
する等の事態になるとともに、この時に発電機の負荷遮
断が発生すると水車及び発電機はランナウェイ回転数ま
で回転が上昇した状態を続ける等により水力発電所構造
物破壊の危険性が出てくる。
従って、電動サーボモータを採用する水力発電所にお
いては、ガイドベーンがフリー状態になるのを防止する
ため、ガイドベーンを自己閉鎖形にするか、ガイドリン
グを閉方向に動作させる重錘あるは空気圧シリンダー又
はエアーモーターを設ける等の保護装置を設け、電動サ
ーボモータが一定開度で機械的にロックされた場合に
は、入口弁を流水しゃ断する等の方法が多く採用されて
いる。
さらに、電動サーボモータの機械的なロック現象が発
生したときの保護装置としては、例えば、実公昭62−14
26号公報に示すように、電動サーボモータ基部自体に流
体サーボモータを備え、緊急的には電動サーボモータ基
部毎、ガイドベーン閉方向に移動させる方式のものも採
用されている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、ガイドベーンを自己閉鎖形とした場合
には、ガイドベーン開度の全領域にわたり、閉側水力モ
ーメントを発生させなければならないので、従来の比較
的平衡形に近いガイドベーン形式に比較し、最大閉側水
力モーメントは2倍前後になる。したがって、その分、
通常ガイドベーンを操作するための電動サーボモータ操
作力も2倍近くになり、電動サーボモータ容量が大きく
なり不経済である。
また、ガイドベーンにかかる水力モーメントは変動性
のものであり、ガイドベーン開度により大幅に変化する
のが一般的である。したがって、電動機回転速度を制御
できない緊急状態に於いては、ガイドベーンの閉鎖速度
を制御出来ず、最適閉鎖速度に対し遅い場合には、水車
の回転上昇を規定値以内に抑えられず、ガイドベーンの
閉鎖速度が速い場合には鉄管水圧上昇を規定値以内に抑
えられない。
ガイドリングに重錘を設け、常時閉側にモーメントを
作用させる保護装置の場合も上記と同様に、電動サーボ
容量が大きくなり不経済であると同時に、閉鎖速度を制
御できない。
圧縮空気あるいは水圧等の流体圧で閉鎖する装置、例
えばエアーシリンダー、エアモータ、水圧シリンダー等
を設けた場合には、上記ほどには電動サーボモータの容
量は大きくならない。しかし、通常運転の状態でもエア
ーシリンダー、水圧シリンダー、あるいはエアーモータ
のローター等が無負荷状態で電動サーボモータの動きに
追従して動作しているため、摺動抵抗分の動力を電動サ
ーボモータとして発生しなければならず、不経済とな
る。
また、これらの機器の寿命を不必要に短縮する結果と
なり、この面でも不経済であると同時に、これらのシリ
ンダー、エアーモータ等が通常運転中に故障し、機械的
にロックされる可能性もあるので、このような使用のし
かたは保護装置自体の信頼性低下を招く原因となるため
好ましくない。
電動サーボモータ基部に流体シリンダーを設け、緊急
時には、電動サーボモータ全体を閉側に移動させる方式
のものにおいては、通常時電動サーボモータが発生する
最大操作力を受けても流体シリンダーが動作しないよう
に流体圧あるいはスプリング力で保持していなければな
らない。流体圧で保持する方式の場合、万一流体圧が低
下あるいは喪失した場合には、電動サーボモータの発生
する操作力により動作してしまい、電動サーボモータ自
体に異常が無くても制御不能に陥る可能性がある。常時
スプリング力で保持するような形式にした時は、この流
体シリンダーが動作する場合、スプリング力に抗して電
動サーボモータ操作力以上の力を発生しなければならな
いので、流体シリンダーの容量としては電動サーボモー
タの2倍以上の容量としなければならず、スプリング装
置とあいまって、この設備自体が非常に高価なものとな
り不経済となる。
また、電動サーボモータが制御不能の場合、入口弁の
流水遮断することも考えられるが、これは最終的な保護
方式であり、入口弁が流水遮断による振動、衝撃により
破損する事故を想定すると、鉄管取水ゲートを閉鎖する
まで鉄管水が発電所内に流出する等の重大事故に進展す
る可能性もある。従って水力発電所全体の運用面での信
頼性を考慮すれば、この保護方式は電動サーボモータ自
体の直接の保護とすることは好ましくない。
そこで本発明は、従来の水力機械用ガイドベーン開閉
装置の欠点に鑑みなされたもので、電動サーボモータを
動力源としてガイドベーンを開閉することができなくな
った場合にも、確実にガイドベーンの開閉を制御するこ
とができ、かつガイドベーンをフリー状態とすることが
ない水力機械用ガイドベーン開閉装置を提供することを
目的とする。
〔発明の構成〕
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するため、本発明の水力機械用ガイド
ベーン開閉装置は、水力機械のガイドベーン開閉用ガイ
ドリングを駆動するゲートシャフトと、このゲートシャ
フトと一体に回転し、かつ前記ゲートシャフトの軸線方
向に変位可能なクラッチ板と、前記ゲートシャフトの軸
線回りに揺動可能とされ、かつ前記クラッチ板の一方の
側面と回転方向に係合した時に前記ゲートシャフトを回
転駆動可能なゲートアームと、前記ゲートシャフトの軸
線回りに揺動可能とされ、前記クラッチ板の他方の側面
と回転方向に係合した時に前記ゲートシャフトを回転駆
動可能な補助アームと、電動サーボモータを動力源とし
て前記ゲートアームを揺動させるゲートアーム揺動手段
と、流体圧を動力源として前記補助アームを揺動させる
補助アーム揺動手段と、前記クラッチ板を常に付勢して
前記ゲートアームと回転方向に係合させるクラッチ板付
勢手段と、このクラッチ板付勢手段の付勢力に抗して前
記クラッチ板を変位させ、前記補助アームと回転方向に
係合させるクラッチ板駆動手段とを備える。
そして、前記クラッチ板は、前記ゲートシャフトの軸
線方向の変位に伴い、前記ゲートアームのみと回転方向
に係合する状態と、前記ゲートアームおよび前記補助ア
ームの両方と係合する状態と、前記補助アームのみと回
転方向に係合する状態とのいずれかをとることができ
る。また、前記クラッチ板駆動手段は、前記補助アーム
揺動手段に供給される前記流体圧によって動作する。そ
して、前記ゲートアーム揺動手段は、前記電動サーボモ
ータが駆動トルクを発生しないときには、前記ゲートア
ームの揺動角度を固定できる。
(作 用) 本発明に係る水力機械のガイドベーン開閉装置におい
ては、通常時、クラッチ板は付勢手段によって常に付勢
されてゲートアームと回転方向に係合している。これに
より、ゲートシャフトはゲートアーム揺動手段によって
揺動させられるゲートアームによって回転駆動され、ガ
イドベーンを開閉する。
この時、ゲートアーム揺動手段は、電動サーボモータ
が駆動トルクを発生しない限りゲートアームの揺動角度
を固定するので、ガイドベーンがフリー状態になること
はない。
一方、ゲートアーム揺動手段の電動サーボモータに故
障が生じ、電動サーボモータを動力源としてゲートシャ
フトを回転駆動することができなくなった場合には、ク
ラッチ板駆動手段と補助アーム揺動手段とに流体圧を供
給する。これにより、クラッチ板は付勢手段による付勢
力に抗してゲートシャフトの軸線方向に変位させられ、
やがて補助アームと回転方向に係合させられる。
この時、クラッチ板は、ゲートアームのみと回転方向
に係合した状態から、ゲートアームおよび補助アームの
両方と係合する状態を経た後、補助アームのみと回転方
向に係合する状態となる。したがって、クラッチ板が補
助アームのみと回転方向に係合し、ゲートシャフトが補
助アーム揺動手段によって回転駆動される状態に至るま
では、ゲートシャフトとゲートアームとの回転方向の係
合が解除されることはない。さらに、ゲートアームはゲ
ートアーム揺動手段によってその揺動角度が固定されて
いるから、ゲートシャフトが補助アーム揺動手段によっ
て回転駆動される状態に至るまでは、ゲートシャフトは
ゲートアームによって拘束されて回転することができ
ず、ガイドベーンがフリー状態となることはない。
そして、クラッチ板が補助アームのみと回転方向に係
合した状態では、流体圧によって動作する補助アーム揺
動手段が補助アームを揺動させ、ゲートシャフトを回転
駆動するので、電動サーボモータを動力源として使用す
ることができなくなった状態でも、ガイドベーンを確実
に開閉操作することができる。
さらに、クラッチ板が補助アームのみと回転方向に係
合した状態では、ゲートシャフトとゲートアームとの回
転方向の係合が完全に遮断されるので、補助アーム揺動
手段はゲートシャフトを滑らかに回転駆動させてガイド
ベーンを開閉操作することができる。
(実施例) 以下、図面を参照して、本発明による水力機械のガイ
ドベーン開閉装置の一実施例を詳細に説明する。
第1〜4図は、水力機械の一例である横軸水車に、本
発明による実施例を適用した場合のゲートシャフト回り
の縦断面図と、それに関連する装置の概念図及び系統図
である。
第2図に於いて、水車のガイドベーン1はリンクを介
してガイドリング2に連結されており、このガイドリン
グ2はゲートシャフト3にベルクランク4と連結ロッド
5を介して連結されている。
このゲートシャフト3は第1図に示すようにゲートシ
ャフト軸受6を介して回転自在に支持されている。この
ゲートシャフト軸受6を挟んでベルクランク4の反対側
に位置するゲートシャフト3の軸上には、このゲートシ
ャフト3に形成された段付カラー部とリングキー7aとの
間に軸方向に移動不可能、かつゲートシャフト3と相対
的に回転可能にゲートアーム8が嵌め込まれている。こ
のゲートアーム8の側面には第3図に示すように不等配
の台形溝8aが形成され、この台形溝8aにはクラッチ板9
が噛み合うようになっている。
このクラッチ板9は、ゲートシャフト3にキー溝10を
介して回動不能に、かつ軸方向に相対運動可能に取付け
られている。
このクラッチ板9の側面であって、ゲートアーム8側
にはこれと噛み合う不等配の台形突起9aが形成されてお
り、補助アーム11側には、これと噛み合う不等配の台形
突起9bが形成されている。この補助アーム11はゲートシ
ャフト3に形成された段付部とリングキー7bとの間に、
軸方向に移動不能、かつゲートシャフト3に対して軽微
な抵抗で回動可能にニードルベアリング12を介して嵌め
込まれている。また、補助アーム11にはクラッチ板9側
の側面に突起9bと噛み合う等配の台形溝11aが形成され
ている。また、ゲートシャフト3の補助アーム11側の軸
端近くには、クラッチ板駆動手段としてのクラッチ操作
シリンダー13が嵌め込まれ、このクラッチ操作シリンダ
ー13はクラッチ操作用ロッド14を介してクラッチ板9に
固着されている。さらに、ゲートシャフト3の軸端には
スピンドル15が固着され、このスピンドル15の他端はク
ラッチ操作シリンダー13を貫通して外部に延出すると同
時にスピンドル15の中心部には圧縮空気通路用としての
小孔15aが形成されている。このスピンドル15には軸方
向に移動自在なスプリング受け16が固着され、このスプ
リング受け16とクラッチ操作シリンダー13との間にはク
ラッチ板付勢手段としての皿バネ17が圧縮状態で取付け
られている。
また、ゲートアーム8には、第3図に示すように電動
サーボモータ18がピン結合され、補助アーム11には、第
4図に示すように、補助アーム揺動手段としてのエアー
シリンダー19がピン結合されている。電動サーボモータ
18は、減速装置にウォームとウォームホイールとを使用
している。これにより、電動サーボモータ18がトルクを
発生しない状態で、電動サーボモータ18は、その最大能
力の反力を操作ロッド側から受けたとしても、その位置
を保持できるセルフロック形となっている。
エアーシリンダー19の駆動源として第1図に示すよう
にエアータンク20が設けられ、ここには常時圧縮空気が
蓄圧されている。このエアータンク20は、電磁弁21、閉
側操作管22を介してエアーシリンダー19の閉側ポートに
接続されるとともに、クラッチ操作管23を介してスピン
ドル15の端部に接続されている。
電磁弁21は、通常、エアータンク20からの給気を遮断
し、閉側操作管22、クラッチ操作管23を大気と連通して
いる。そして、電動サーボモータ18が制御不能状態に陥
ったことを条件に、例えば、電動機操作電流が規定値よ
りも高い、水車回転数が加速度に達した、調速機電源が
喪失した、電動機操作電源が喪失した、等を条件に、ソ
レノイドを励磁すると、エアータンク20と閉側操作管22
及びクラッチ操作管23が通過するようになっている。
ゲートシャフト軸受6にはクラッチ板9がゲートアー
ム8側に完全に切替ったことを条件に動作するクラッチ
用配圧器24が設けられ、エアーシリンダ19には該エアー
シリンダーが全閉になったことを条件に動作するエアー
シリンダー用配圧器25が設けられている。また、エアー
タンク20から延出する開側操作管26はクラッチ用配圧器
24、エアーシリンダー用配圧器25を介してエアーシリン
ダー19の開側ポートに接続されている。
次に、本実施例の作用を説明する。
第1図は通常状態、すなわちガイドベーン1が電動サ
ーボモータ18に機械的に連結されている状態を示してい
る。本図に於いて、ゲートシャフト3にラジアル方向、
スラスト方向の力が作用しても、ゲートシャフト3がゲ
ートシャフト軸受6により、固定された状態に維持さ
れ、かつ自由に回転自在な状態に維持されている。
また、常時皿バネ17の反発力はクラッチ操作シリンダ
ー13、クラッチ操作ロッド14を介してゲートアーム8に
作用し、かつその力はゲートアーム8に形成された台形
溝部8aの最大回転トルクによって生ずるスラスト方向分
力よりも十分大きな力なので、クラッチ板9の台形突起
部9aとゲートアーム8の台形溝部8aは噛み合い、両者間
にトルクの伝達がなされると同時に、ゲートアーム8と
クラッチ板1とは常に同一の動きをする。
従って、電動サーボモータ18の操作ロッド18aの動作
量と操作力は、ゲートアーム8、クラッチ板9、ゲート
シャフト3、ベルクランク4、連結ロッド5、ガイドリ
ング2の経路でカイドベーン1に伝達される。
また、この電動サーボモータ18はセルフロック形なの
で、ガイドベーン1を目標開度に操作した後、電動機18
bに電流を流さない、すなわち電動機18bは回転トルクを
発生しない状態にある。このとき、電動サーボモータ18
の操作ロッド18aは、ガイド−ベーン1に生じている水
力モーメントを、ガイドリング2、連結ロッド5、ベル
クランク4、ゲートシャフト3、クラッチ板9、ゲート
アーム8を介して受けているが、動作はしないので常に
一定のガイドベーン開度を保持することになる。
電動サーボモータ18とガイドベーン1は以上の様に通
常状態では、機械的に連結されており、ガイドベーン1
の開度は電動サーボモータ18の動きにより制御される。
ここで、電動サーボモータ18の構成部品である軸受類
が焼付く、電動機18bが焼損する、電動機電源が喪失す
る等いずれかの故障が発生したり、あるいは、調速機系
統に故障が発生したりといった異常が発生した場合、電
気的に直接あるいは間接的にその異常は検出され、電磁
弁21が励磁される。電磁弁21が励磁されるとエアータン
ク20内の圧縮空気がスピンドル15及びエアーシリンダー
19の閉側ポートに閉側操作管22、クラッチ操作管23を通
して同時に流れる。
すると、スピンドル15の小孔15aを通して導かれた圧
縮空気がクラッチ操作シリンダー13内に流れ込み、皿バ
ネ17の反発力に抗してクラッチ操作シリンダー13がクラ
ッチ板9を補助アーム11側に押し付ける。よって、クラ
ッチ板9の台形溝部端面と、補助アーム11の台形突起部
端面は当接し、あるいは台形溝部と台形突起部の位置が
あっていた場合はそのまま噛み合う。端面が押し付けら
れた状態の場合に於いては、既に操作ロッド19aは閉側
に動作し始めているので、補助アーム11は回動し始めて
おり、最大でも台形溝部及び突起部の1ピッチ分の角度
回動すれば噛み合う状態となる。
この操作途上で、補助アーム11側に完全に噛み合うま
ではクラッチ板9はゲートアーム8側と噛み合っている
ので、ゲートシャフト3は電動サーボモータ18に対して
拘束された状態にある。ガイドベーン1の開度が変わら
ないのは、以上のような操作は、クラッチ板9のストロ
ークが微小であり、瞬時になされるからである。
クラッチ板9と補助アーム11とが完全に噛み合うと、
ゲートアーム8とクラッチ板9との拘束は解除されるの
で、操作ロッド19aは閉側に動作し、エアーシリンダー1
9の閉側動作及び操作力は、補助アーム11、クラッチ板
9、ゲートシャフト3、ベルクランク4、操作ロッド
5、ガイドリング2を介してガイドベーン1に伝達さ
れ、ガイドベーン1は閉側に動作して全閉に至る。これ
により水車への流入水量は遮断され水車は停止に至る。
次に、故障箇所が判明し復旧した場合には、電動サー
ボモータの操作ロッド18aは全閉状態にあり、かつガイ
ドベーン1は全閉状態に保持されているので、ゲートア
ーム8およびクラッチ板9の台形溝部と台形突起部は初
期の同一相対位置にある。この状態で電磁弁21の励磁を
解除すると、閉側操作管22、クラッチ操作管23は排気状
態となるので、クラッチ操作シリンダー13内の空気は排
気され、空気圧による操作力は無くなり、皿バネ17の反
発力により、クラッチ操作シリンダー13はクラッチ板9
をゲートアーム8側に押し付ける。
クラッチ板9がゲートアーム9に完全に噛み合うと、
クラッチ用配圧器24は開側操作管26を連通する状態にな
る。また、エアーシリンダー用配圧器25は閉側操作管26
を連通する状態にあるため、エアータンク20内の圧縮機
空気はエアーシリンダー19の開側ポートに導かれ、エア
ーシリンダー19の操作ロッド19aは開方向に動作し、全
開の位置に至る。この状態になると、エアーシリンダー
用配圧器25は開側操作管26を遮断すると同時に、エアー
シリンダー19開側ポートを排気状態にする。このような
操作により完全な通常運転状態に復帰する。
以上のように、本実施例によれば、電動サーボモータ
が制御不能状態に陥ったとき、微小な遅れ時間で、かつ
最適な閉鎖速度でガイドベーンを確実に閉鎖出来るの
で、最小の水圧上昇、速度上昇に抑えることが可能にな
り、水車の構造物及び発電機回転体構造物に対する信頼
性が向上する。
また、停止時、通常運転時、保護装置への切替時な
ど、どのような状態においても、ガイドベーンフリー状
態にならないので、ガイドベーンのバタツキによる鉄管
水圧異常上昇、ガイドベーン又は操作機構等の破損を防
止でき、この点でも信頼性が向上する。
その他の機器、装置においても、その故障場所や程度
により運転を緊急に停止した方が良いとあらかじめ判断
できる場合、電気シーケンスに組み込んでおけば緊急閉
鎖への切替を電磁弁を介して行うことができ、これによ
り発電所運用上の一般的な信頼性も向上する。
一方、定常運転に於いて、ガイドベーンの開度調整を
する必要のない場合には、電動サーボモータの電動機発
生電力は0であり、保護用エアーシリンダーへの圧縮空
気が配圧器、電磁弁により遮断されているので、圧縮空
気消費量は0であり、経済的な運用が可能となる。
上記実施例では、保護装置としてエアーシリンダーの
例を挙げたが、水圧、窒素ガス等の他の流体シリンダー
を使用しても同様の構成で実施することができる。
また、負荷遮断等により調速機から急閉鎖信号が発せ
られたとき、保護装置側へ切り換えるような電気シーケ
ンスによれば、電動サーボモータは通常の比較的緩慢な
開閉操作のみをすれば良いので、電動サーボモータ容量
は格段に小さくて済み、コンパクトで経済的になる。そ
れに伴ない電動機容量も小さくなることから、電動機内
電源装置、制御装置も小容量のもので済みこの面からも
経済的になる。
〔発明の効果〕
以上の説明から明らかなように、本発明の水力機械の
ガイドベーン開閉装置においては、通常時、ゲートシャ
フトはクラッチ板およびゲートアームを介してゲートア
ーム揺動手段に接続され、ガイドベーンはゲートアーム
揺動手段によって開閉される。この時、ゲートアーム揺
動手段は、電動サーボモータが駆動トルクを発生しない
限りゲートアームの揺動角度を固定するので、ガイドベ
ーンがフリー状態になることはない。
一方、ゲートアーム揺動手段の電動サーボモータに故
障が生じ、電動サーボモータを動力源としてガイドベー
ンを開閉操作することができなくなった危急時には、ク
ラッチ駆動手段がクラッチ板をゲートシャフトの軸線方
向に変位させる。この時、クラッチ板は、ゲートアーム
のみと回転方向に係合した状態から、ゲートアームおよ
び補助アームの両方と回転方向に係合する状態を経た
後、補助アームのみと回転方向に係合する状態を取る。
したがって、クラッチ板が補助アームのみと回転方向に
係合し、ゲートシャフトが補助アーム揺動手段によって
回転駆動される状態に至るまでは、ゲートシャフトとゲ
ートアームとの係合が解除されることはない。さらに、
ゲートアームはゲートアーム揺動手段によってその揺動
角度が固定されているから、ゲートシャフトは回転する
ことができず、ガイドベーンがフリー状態となることは
ない。
そして、クラッチ板が補助アームのみと回転方向に係
合した状態では、流体圧によって動作する補助アーム揺
動手段が補助アームを揺動させ、ゲートシャフトを回転
駆動するので、電動サーボモータを動力源として使用す
ることができなくなった状態でも、ガイドベーンを確実
に開閉操作することができる。
さらに、クラッチ板が補助アームのみと回転方向に係
合した状態では、ゲートシャフトとゲートアームとの回
転方向の係合が完全に遮断されているので、補助アーム
揺動手段は、ゲートシャフトを滑らかに回転駆動させる
ことができる。
したがって、本発明によれば、電動サーボモータを動
力源としてガイドベーンを開閉することができなくなっ
た場合にも、確実にカイドベーンの開閉を制御すること
ができ、かつガイドベーンをフリー状態とすることがな
い水力機械用ガイドベーン開閉装置を提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による一実施例を示す断面図、第2図は
第1図のII−II断面図、第3図は第1図のIII−III断面
図、第4図は第1図のIV−IV断面図である。 1……ガイドベーン、2……ガイドリング、3……ゲー
トシャフト、6……ゲートシャフト軸受、8……ゲート
アーム、9……クラッチ板、10……キー、11……補助ア
ーム、13……クラッチ操作シリンダー、14……クラッチ
操作用ロッド、15……スピンドル、16……スプリング受
け、17……皿バネ、18……電動サーボモータ、18b……
電動機、19……エアーシリンダー、19a……操作ロッ
ド、20……エアータンク、21……電磁弁、24……クラッ
チ用配圧器、25……エアーシリンダー用配圧器。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水力機械のガイドベーン開閉用ガイドリン
    グを駆動するゲートシャフトと、 このゲートシャフトと一体に回転し、かつ前記ゲートシ
    ャフトの軸線方向に変位可能なクラッチ板と、 前記ゲートシャフトの軸線回りに揺動可能とされ、かつ
    前記クラッチ板の一方の側面と回転方向に係合した時に
    前記ゲートシャフトを回転駆動可能なゲートアームと、 前記ゲートシャフトの軸線回りに揺動可能とされ、前記
    クラッチ板の他方の側面と回転方向に係合した時に前記
    ゲートシャフトを回転駆動可能な補助アームと、 電動サーボモータを動力源として前記ゲートアームを揺
    動させるゲートアーム揺動手段と、 流体圧を動力源として前記補助アームを揺動させる補助
    アーム揺動手段と、 前記クラッチ板を常に付勢して前記クラッチ板を前記ゲ
    ートアームと回転方向に係合させるクラッチ板付勢手段
    と、 このクラッチ板付勢手段の付勢力に抗して前記クラッチ
    板を変位させ、前記補助アームと回転方向に係合させる
    クラッチ板変位手段とを備え、 前記クラッチ板は、前記ゲートシャフトの軸線方向の変
    位に伴い、前記ゲートアームのみと回転方向に係合する
    状態と、前記ゲートアームおよび前記補助アームの両方
    と係合する状態と、前記補助アームのみと回転方向に係
    合する状態とのいずれかをとることができるようにさ
    れ、 かつ前記クラッチ板駆動手段は、前記補助アーム揺動手
    段を動作させる前記流体圧によって動作するようにさ
    れ、 さらに前記ゲートアーム揺動手段は、前記電動サーボモ
    ータが駆動トルクを発生しないときには、前記ゲートア
    ームの揺動角度を固定できるようにされていることを特
    徴とする水力機械のガイドベーン開閉装置。
JP63179897A 1988-07-19 1988-07-19 水力機械のガイドベーン開閉装置 Expired - Fee Related JP2768691B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63179897A JP2768691B2 (ja) 1988-07-19 1988-07-19 水力機械のガイドベーン開閉装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63179897A JP2768691B2 (ja) 1988-07-19 1988-07-19 水力機械のガイドベーン開閉装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0230985A JPH0230985A (ja) 1990-02-01
JP2768691B2 true JP2768691B2 (ja) 1998-06-25

Family

ID=16073815

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63179897A Expired - Fee Related JP2768691B2 (ja) 1988-07-19 1988-07-19 水力機械のガイドベーン開閉装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2768691B2 (ja)

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH086789Y2 (ja) * 1993-05-06 1996-02-28 株式会社吉野工業所 液体吐出器

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0230985A (ja) 1990-02-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5832944A (en) Valve for a steam turbine and method of actuating the valve
US10718227B2 (en) Blade tip clearance control apparatus for gas turbine
US20090015012A1 (en) Axial in-line turbomachine
CN108799234B (zh) 一种循环缓冲流量控制液压阀
WO2008149060A2 (en) Turbocharger
US6585228B1 (en) Electric valve actuator with eddy current clutch
EP2183839B1 (en) Device for back up driving of a motor of a liquid fuel supply pump of a combustion turbine
JP2768691B2 (ja) 水力機械のガイドベーン開閉装置
US10859060B2 (en) Hydroelectric power plant having an electrical drive for actuating the inlet valve
US5292225A (en) Overspeed protection apparatus for a turbomachine
US6506011B1 (en) Method for limiting split ring diffuser travel
JPH08284792A (ja) 水車の水流制御装置
CN219733701U (zh) 一种锅炉送风机动叶操作杆防误动自动装置
US5083494A (en) Electro-hydraulic actuator with mechanical memory
JPS6349085Y2 (ja)
JPS6129976Y2 (ja)
JP3933727B2 (ja) サーボモータの取付支持構造
JPH10184524A (ja) 水力機械のガイドベーン開閉装置
JPS621429Y2 (ja)
KR920000340B1 (ko) 펌프수차의 제어장치
JPH0560051A (ja) 可動羽根水車の電動ランナ羽根操作装置
CA1188622A (en) Windpower system
RU109811U1 (ru) Пневматический привод
JP2002276526A (ja) 水力機械の電動式水口操作装置および水口操作方法
JPH04351318A (ja) 気体軸受の給気制御方法及び装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees