JP2768231B2 - 転炉内張補修方法 - Google Patents

転炉内張補修方法

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JP2768231B2
JP2768231B2 JP5221132A JP22113293A JP2768231B2 JP 2768231 B2 JP2768231 B2 JP 2768231B2 JP 5221132 A JP5221132 A JP 5221132A JP 22113293 A JP22113293 A JP 22113293A JP 2768231 B2 JP2768231 B2 JP 2768231B2
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lining
adhesive
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源助 牟田
明夫 桑原
三男 佐藤
俊明 山形
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、転炉の内張りライニン
グのウエアれんがの補修方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】転炉の内張りライニング補修方法として
は、ライニングの損傷部位へエアーガンによって不定形
耐火物を吹付ける方法、転炉の保有熱を利用して不定形
材を焼き付ける方法、スラグコーティング法、スラグに
れんが屑を混入するれんが屑コーティング法等が採用さ
れている。また、炉体を冷却した後、作業者が炉内に入
って損傷部位のれんがを人力にて積み替える方法も採用
されている。さらに最近では、前述の方法に比べ補修効
果の大きい溶射による補修も採用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】不定形耐火物をライニ
ングの壁面に吹付ける方法は、熱間時、冷間時のいずれ
も短時間ですばやく補修ができ便利であり最も多く採用
されている。しかし、不定型耐火物を壁面に吹きつけて
もウエアれんがより耐用性が低いため、補修頻度が高く
なり、補修コストが増大する。
【0004】また、転炉の保有熱を利用して損傷部の壁
面に不定形材を焼き付ける方法も同様な欠点がある。ス
ラグコーティング、れんが屑コーティングは、不定形耐
火物の吹付け、焼き付け方法に比べて材料コストの面で
は有利であるが、はるかに耐用性が劣り、補修コストの
面では不利である。
【0005】炉体を冷却して、作業者が炉内に入り損傷
した部位のれんがを人力にて積み替える方法は、耐用性
は該れんがと同等でベストである。しかし、炉体を冷却
して作業者を炉内に入れる必要があるため、炉体を休止
する時間が長くなり、炉体れんがに悪影響をおよぼす。
また、れんが積み替えに長時間を要し、生産性の低下と
同時に、その補修にかかる費用の増大が生じる。
【0006】また、最近では前述の問題を解決するため
溶射による補修が拡大されてきたが、溶射設備自体が高
価格であるとともにウエアれんがと比べた場合、耐用性
はかなり劣る。
【0007】本発明は、このような事情を考慮してなさ
れたものであり、本発明の目的は、熱間時、冷間時を問
わずに短期間で安価に転炉内張の損傷部位を既存のれん
がと同耐用性のれんがで補修できるようにすることにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は前述の如く従来
方式の諸問題を解決するため種々検討し開発したもので
ある。第1の発明に係る転炉内張補修方法は、転炉炉体
の内張ライニングの損傷部位を補修する方法であって、
損傷部位のれんがを上置きして転炉外から解体除去する
解体除去工程と、損傷部位のれんがを解体除去して生じ
た解体除去空間より僅かに小さいブロック化したれんが
を作成するブロックれんが作成工程と、ブロック化した
れんがを転炉外から解体除去空間にセットするブロック
れんがセット工程と、ブロック化したれんがと解体除去
空間との隙間に、不定形接着剤を圧送機により圧入充填
する圧入充填工程とを含むことを特徴とする。
【0009】第2の発明に係る転炉内張補修方法は、損
傷部位のれんがを上置きして転炉外から解体除去する解
体除去工程と、損傷部位のれんがを解体除去して生じた
解体除去空間の表面に転炉外から接着剤を塗布する第1
接着剤塗布工程と、解体除去空間より僅かに小さいブロ
ック化したれんがを作成するブロックれんが作成工程
と、ブロック化したれんがの解体除去空間対向面に接着
剤を塗布する第2接着剤塗布工程と、ブロック化したれ
んがを転炉外から解体除去空間にセットするブロックれ
んがセット工程とを含むことを特徴とする。
【0010】第3の発明に係る転炉内張補修方法は、損
傷部位を転炉外から洗浄する洗浄工程と、損傷部位の損
傷空間より僅かに小さいブロック化したれんがを作成す
るブロックれんが作成工程と、ブロック化したれんがを
転炉外から上置きした前記損傷部位の損傷空間にセット
するブロックれんがセット工程と、ブロック化したれん
がと損傷空間との隙間に、不定形接着剤を圧送機により
圧入充填する圧入充填工程とを含むことを特徴とする。
【0011】第4の転炉内張補修方法は、損傷部位を転
炉外から洗浄する洗浄工程と、損傷部位表面に転炉外か
ら接着剤を塗布する第1接着剤塗布工程と、損傷部位の
損傷空間より僅かに小さいブロック化したれんがを作成
するブロックれんが作成工程と、ブロック化したれんが
の損傷部位対向面に接着剤を塗布する第2接着剤塗布工
程と、ブロック化したれんがを転炉外から上置きした前
記損傷部位の損傷空間にセットするブロックれんがセッ
ト工程とを含むことを特徴とする。
【0012】これらの作業は炉止後、熱間時ただちに、
また炉体を冷却した後のいずれの場合にでも実施できる
もので、さらにいずれの作業とも作業者が炉内に入らず
炉外から遠隔操作により行うことができ、より効果的な
補修作業を短期間かつ正確に実施し得るものである。
【0013】第1の発明に係る転炉内張補修方法では、
損傷部位のれんがを上置きして転炉外から解体除去し、
次に、損傷部位のれんがを解体除去して生じた解体除去
空間より僅かに小さいブロック化したれんがを作成す
る。続いて、ブロック化されたれんがを転炉外から解体
除去空間にセットする。そして、ブロックされたれんが
と解体除去空間との隙間に、不定形接着剤を圧送機によ
り圧入充填する。ここに、「上置き」とは、損傷部位を
備えた炉体が底部にくるように静置することであり、こ
れにより損傷部位が上を向いて配置される。ここでは、
損傷部位のれんがを上置きしているため、転炉外からの
洗浄が容易に行われるばかりでなく、相違することはな
く、必要かつ充分な領域を速やかに解体除去することが
可能となり、しかも、ブロック化したれんがにより転炉
外から損傷部位を補修するので、熱間時、冷間時を問わ
ず短期間で安価に転炉内張の損傷部位を既存のれんがと
同耐用性のれんがで補修でき、またブロック化は炉外で
行うことから各れんがの接合、目地止めなどは炉内での
作業に比べ丁寧にかつ確実に行うことができるため、れ
んがの耐用性の向上に大きく寄与するのである。これら
が相俟って、本発明によれば、転炉1炉代において一回
の炉止めだけで補修は充分となる耐用性が確保されるの
である
【0014】第2の発明に係る転炉内張補修方法では、
損傷部位のれんがを上置きして転炉外から解体除去し、
損傷部位のれんがを解体除去して生じた解体除去空間の
表面に転炉外から接着剤を塗布する。そして、解体除去
空間より僅かに小さいブロック化したれんがを作成し、
ブロック化したれんがの解体除去空間対向面に接着剤を
塗布する。最後に、ブロック化したれんがを転炉外から
解体除去空間にセットする。ここでも同様に、ブロック
化したれんがにより転炉外から損傷部位を補修するの
で、熱間時、冷間時を問わずに短期間で安価に転炉内張
の損傷部位を既存のれんがと同耐用性のれんがで補修で
きる。
【0015】第3の発明に係る転炉内張補修方法では、
損傷部位を転炉外から洗浄し、損傷部位の損傷空間より
僅かに小さいブロック化したれんがを作成する。そし
て、ブロック化したれんがを転炉外から上置きした前記
損傷部位の前記損傷空間にセットする。最後に、ブロッ
ク化したれんがと損傷空間との隙間に、不定形接着剤を
圧送機により圧入充填する。ここでも同様に、損傷部位
のれんがを上置きしているため転炉外からの洗浄が容易
に行われるばかりでなく、ブロック化したれんがにより
転炉外から損傷部位を補修するので、熱間時、冷間時を
問わずに短期間で安価に転炉内張の損傷部位を既存のれ
んがと同耐用性のれんがで補修でき、またブロック化は
炉外で行うことから各れんがの接合、目地止めなどは炉
内での作業に比べ丁寧にかつ確実に行うことができるた
め、れんがの耐用性の向上に大きく寄与するのである。
これらが相俟って、本発明によれば、転炉1炉代におい
て一回の炉止めだけで補修は充分となる耐用性が確保さ
れるのである。
【0016】第4の転炉内張補修方法では、損傷部位を
転炉外から洗浄し、損傷部位表面に転炉外から接着剤を
塗布する。そして、損傷部位の損傷空間より僅かに小さ
いブロック化したれんがを作成し、ブロック化したれん
がの損傷部位対向面に接着剤を塗布する。最後に、ブロ
ック化したれんがを転炉外から上置きした前記損傷部位
の前記損傷空間にセットする。ここでも同様に、ブロッ
ク化したれんがにより転炉外から損傷部位を補修するの
で、熱間時、冷間時を問わずに短期間で安価に転炉内張
の損傷部位を既存のれんがと同耐用性のれんがで補修で
きる。
【0017】
【実施例】以下、本発明をその実施例を示す図面に基づ
いて詳述する。
【0018】実施例1 図1は、転炉内張りライニング局部損傷状況とその損傷
部位の解体状況を示す模式図である。転炉1には、底部
に局部的にウエアれんがの損傷部位2が発生している。
本発明方法により損傷部位を補修する際には、まず、転
炉1を停止し、炉体を横にして局部的な損傷部位2のウ
エアれんがを転炉1外に設置した解体機3により遠隔操
作で除去する。解体除去後には、図2に示すように損傷
部位のウエアれんがが全て取り除かれ解体除去空間4が
生じている。そして、図3に示すように、解体除去空間
4より僅かに小さいブロックれんが5を新たに作成す
る。このブロックれんが5の作成の際には、炉体内張ラ
イニングの周囲のウエアれんが7と同等のれんがを例え
ば表1に示す接着剤によって接着結合してブロック化す
る。なお、ブロックれんが5の中央には圧入孔5aを設
けている。
【0019】
【表1】
【0020】続いて、図4に示すように、作成したブロ
ックれんが5に吊り具6をセットし、吊り具6をクレー
ン等の吊り下げ手段で吊り下げ、解体除去空間4にブロ
ックれんが5をセットする。次に、セットしたブロック
れんが5と周囲の既存れんが7の間隙部8にのみ圧入に
て不定形接着剤を充填する。ただし、この接着剤は、不
定形であってブロックれんが5とウエアれんが7とを接
合する作用を有するものであれば特に制限されない。以
下、単に不定形材ということもある。このとき、その間
隙部8の幅は広すぎるとその間に充填される不定形材の
幅が広くなり、この接着作用を発揮する不定形材はれん
がと比べ耐用性において大幅に劣るので、全体としての
耐用性が低くなる。また、逆に間隙部8の幅が狭いと圧
入による不定形接着剤が十分に充填されないという問題
が生じ、稼働中において洩鋼やれんが脱落等が発生す
る。このため、実験結果からその間隙幅は5mm〜50
mm、より好ましくは10〜30mmが最適である。
【0021】一方、間隙部8に圧入して充填する不定形
材の施工方法は、他に吹付工法、流し込み工法等もある
が、これらの工法では5mm〜50mmの間隙部では狭
すぎて完全に充填できない等の欠点がある。次に間隙部
8に充填する不定形材9であるが、表2に示す水分を使
用しない樹脂系をバインダーとした不定形材が、作業
性、圧送性、耐用性とも効果的である。
【0022】その圧入施工方法を図5及び図6に示す。
ここでは、ブロックれんが5をセットした後、炉外に設
置した圧送機10により圧送ホース11を圧入孔5aに
挿入して圧入孔5aから全間隙部8に不定形材9を充填
する。そのときに使用する圧送機、圧送ホースは一般に
市販されているもので充分である。
【0023】
【表2】
【0024】以下に実施例1の実験例について説明す
る。250トン転炉の装入壁において、本実施例に従い
図1〜図6に示す工程で損傷部位2の補修を行った。損
傷部位2へセットするブロックれんが5は、周囲の既存
れんが7と同等のマグネシアカーボンれんがであり、大
きさは横巾1500mm、縦巾1500mm、厚み30
0mmとし、既存れんが7とブロックれんが5との間隙
部8の隙間はサイド面で30mm、底面で20mmとし
た。
【0025】その間隙部8への不定形材9の圧入には一
般に使用されているスクイズポンプを用い、圧送ホース
は直径80mmのものを用いた。また、スクイズポンプ
を吐出圧力5〜10kg/cm2 で実施した。この結
果、その間隙部8へ圧入充填した不定形材9には強固な
組織が形成され、周囲のれんが7とブロックれんが5と
不定形材9とが一体となり強固な一体構造体となった。
そして、その転炉は本発明方法による補修後再稼働した
が、ブロックれんがの脱落もなく大幅な寿命延長が得ら
れた。
【0026】実施例2 ここでは、実施例1と同様に、図1に示すように、局部
的な損傷部位2のウエアれんがを転炉1外に設置した解
体機3により遠隔操作で除去する。そして、図3に示す
ように、解体除去空間4より僅かに小さいブロックれん
が5を新たに作成する。このブロックれんが5の作成の
際には、炉体内張ライニングの周囲のウエアれんが7と
同等のれんがを表1に示す接着剤によって接着結合して
ブロック化する。
【0027】続いて、図7に示すように、作成したブロ
ックれんが5の底面及び側面に表3に示すフェノール樹
脂をバインダーに用いた不定形接着剤である接着モルタ
ル9aを塗布する。また、解体除去空間4にもエアーガ
ン等により表3に示す接着モルタル9aを塗布する。
【0028】
【表3】
【0029】続いて、図4に示すように、作成したブロ
ックれんが5に吊り具6をセットし、吊り具6をクレー
ン等の吊り下げ手段で吊り下げ、解体除去空間4にブロ
ックれんが5をセットし、ブロックれんが5を解体除去
空間4に圧着する。ここでの間隙部8の隙間も実験結果
から5mm〜50mm、より好ましくは10〜30mm
が最適である。
【0030】以下に実施例2の実験例について説明す
る。250トン転炉の装入壁において、本実施例に従い
損傷部位の補修を行った。損傷部位へセットするブロッ
クれんが5は、実施例1と同様に、周囲のれんが7と同
等のマグネシアカーボンれんがであり、大きさは横巾1
500mm、縦巾1500mm、厚み300mmとし、
周囲のれんが7とブロックれんが5との間隙部8の隙間
はサイド面で30mm、底面で20mmとした。
【0031】解体除去空間4への接着モルタルの塗布に
は通常のエアーガンを用いた。そして接着モルタルを塗
布したブロックれんが5を解体除去空間4に圧着した。
その結果、周囲のれんが7とブロックれんが5と接着モ
ルタル9aとが一体となり強固な一体構造体となった。
そして、その転炉は補修後再稼働したが、ブロックれん
がの脱落もなく大幅な寿命延長が得られた。
【0032】実施例3 図8に転炉1の内張りライニングの損傷部位2の一例を
示す。ここでは、内張ライニングの補修の際には、まず
炉を停止した後、メインランスにて酸素により炉内へ空
吹かしを行い、損傷部位2に付着している地金、ノロ等
を撤去し、損傷部位を洗浄する。
【0033】次に、図9に示すように、損傷部位2の損
傷空間2aより僅かに小さいブロックれんが5を新たに
作成する。このブロックれんが5の作成の際には、炉体
内張ライニングの周囲のウエアれんが7と同等のれんが
を表1に示す接着剤によって接着結合してブロック化す
る。また、ブロックれんが5の中央に圧入孔5aを設け
ておく。そして、図10に示すように、作成したブロッ
クれんが5に吊り具6をセットし、吊り具6をクレーン
等の吊り下げ手段で吊り下げ、損傷空間2aにブロック
れんが5をセットする。
【0034】次に、図11に示すように、セットしたブ
ロックれんが5と周囲の既存れんが7の間隙部8に圧入
にて表2に示すフェノール樹脂をバインダーに用いた不
定形接着剤、すなわち不定形材を圧入孔5aから充填す
る。この場合、その間隙部8の幅は広すぎると不定形材
の幅が広くなり、不定形材はれんがと比べ耐用性におい
て大幅に劣るので、全体としての耐用性が低くなる。ま
た、逆に間隙部8の幅が狭いと圧入による不定形材が十
分に充填されないという問題が生じ、稼働中において洩
鋼やれんが脱落等が発生する。このため、実験結果から
その間隙幅は5mm〜50mm、より好ましくは10〜
30mmが最適である。
【0035】その圧入施工方法を図11に示す。圧入施
工時には、ブロックれんが5を損傷空間2a上に設置し
た後、転炉外より圧送機10により、圧送ホース11、
圧入孔5aを通じてブロックれんが5と既存れんが7と
の隙間に不定形材を充填する。
【0036】以下に実施例3の実験例について説明す
る。250トン転炉の装入壁において、本実施例に従い
損傷部位2の補修を行った。損傷部位2へ設置するブロ
ックれんが5は既存れんが7と同等のマグネシア、カー
ボンれんがで、大きさは1000mm×1500mm×
150mm(厚み)とし、ブロックれんが5と既存れん
が7との間の間隙部8の隙間は部位によって異なるが1
0〜50mmとした。その隙間への接着モルタルの圧入
は一般に使用されているスクイズポンプにより圧入充填
した。
【0037】ここでは、実施例1と同様に、ブロックれ
んがと既存のれんがとの接着は良好で、補修後再稼働し
たが、ブロックれんがの脱落もなく大幅な寿命延長が得
られた。
【0038】実施例4 ここでは、実施例3と同様に、内張ライニングの補修の
際には、まず炉を停止した後、メインランスにて酸素に
より炉内へ空吹かしを行い、損傷部位に付着している地
金、ノロ等を撤去し、損傷部位2を洗浄する。
【0039】次に、図9に示すように、損傷部位2の損
傷空間2aより僅かに小さいブロックれんが5を新たに
作成する。このブロックれんが5の作成の際には、炉体
内張ライニングの周囲のウエアれんが7と同等のれんが
を表1に示す接着剤によって接着結合してブロック化す
る。
【0040】続いて、図12に示すように、作成したブ
ロックれんが5の底面及び側面に表3に示すフェノール
樹脂をバインダーに用いた不定形接着剤である接着モル
タル9aを塗布する。また、損傷空間2aの表面にもエ
アーガン等により表3に示す接着モルタル9aを塗布す
る。
【0041】続いて、図10に示すように、作成したブ
ロックれんが5に吊り具6をセットし、吊り具6をクレ
ーン等の吊り下げ手段で吊り下げ、損傷空間2aにブロ
ックれんが5をセットし、ブロックれんが5を損傷空間
2aに圧着する。ここでの間隙部8の隙間も実験結果か
ら5mm〜50mm、より好ましくは10〜30mmが
最適である。
【0042】以下に実施例4の実験例について説明す
る。250トン転炉の装入壁において、本実施例に従い
損傷部位2の補修を行った。損傷部位2へ設置するブロ
ックれんが5は既存れんが7と同等のマグネシア、カー
ボンれんがで、大きさは1000mm×1500mm×
150mm(厚み)とし、ブロックれんが5と既存のれ
んが7との間隙部8の隙間は部位によって異なるが10
〜50mmとした。
【0043】損傷空間2aへの接着モルタル9の塗布に
は通常のエアーガンを用いた。そして接着モルタル9a
を塗布したブロックれんが5を損傷空間2aに圧着し
た。その結果、周囲のれんが7とブロックれんが5と接
着モルタル9aとが一体となり強固な一体構造体となっ
た。そして、その転炉は補修後再稼働したが、ブロック
れんがの脱落もなく大幅な寿命延長が得られた。
【0044】
【発明の効果】本発明方法によれば、損傷部位へ周囲の
れんがと同等のれんがをセットできるため大幅な寿命向
上が得られるとともにコスト低減が図れる。また、従来
方法では転炉1炉代を通して補修する頻度を多く必要と
し炉を休止する回数が多いが、本発明方法では、1回の
炉止めだけで充分であり、その分生産性の向上及び補修
費用の低減が図れる。さらに、炉体を冷却して作業者が
炉内に入って局部損傷部位のれんがを積み替える従来方
法と比べ、補修工期が短く生産性が向上する。さらにま
た、補修に要する休止回数が激減するため、ウエアれん
がへの悪影響が軽減され、転炉の寿命が延長される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の実施する転炉の損傷状態を示す断
面模式図である。
【図2】損傷部位の解体除去空間を示す模式図である。
【図3】ブロックれんがの構造を示す斜視図である。
【図4】ブロックれんがのセット工程を示す模式図であ
る。
【図5】不定形材の圧入工程を示す模式図である。
【図6】不定形材の圧入工程を示す拡大模式図である。
【図7】実施例2の接着剤塗布工程を示す模式図であ
る。
【図8】実施例3及び実施例4を実施する転炉の損傷状
態を示す断面模式図である。
【図9】実施例3及び実施例4のブロックれんがの構造
を示す斜視図である。
【図10】実施例3及び実施例4のブロックれんがのセ
ット工程を示す模式図である。
【図11】実施例3の不定形材の圧入工程を示す模式図
である。
【図12】実施例4の接着剤塗布工程を示す模式図であ
る。
【符号の簡単な説明】
1・・・転炉 2・・・損傷部位 2a・・・損傷空間
3・・・解体機 4・・・解体除去空間 5・・・ブロックれんが 7
既存れんが 8・・・間隙部 9・・・不定形材 9a・・・接着モ
ルタル
フロントページの続き (72)発明者 山形 俊明 茨城県鹿島郡鹿島町大字光3番地 住友 金属工業株式会社鹿島製鉄所内 (72)発明者 三木 隆 茨城県鹿島郡鹿島町大字光3番地 住友 金属工業株式会社鹿島製鉄所内 (56)参考文献 特開 平1−225893(JP,A) 特開 昭61−86587(JP,A) 実公 昭56−26933(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C21C 5/44 F27D 1/16 B22D 41/02

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 転炉炉体の内張ライニングの損傷部位を
    補修する転炉内張補修方法において、 前記損傷部位のれんがを上置きして前記転炉外から解体
    除去する解体除去工程と、前記損傷部位のれんがを解体
    除去して生じた解体除去空間より僅かに小さいブロック
    化したれんがを作成するブロックれんが作成工程と、前
    記ブロック化したれんがを前記転炉外から前記解体除去
    空間にセットするブロックれんがセット工程と、前記ブ
    ロック化したれんがと前記解体除去空間との隙間に、不
    定形接着剤を圧送機により圧入充填する圧入充填工程と
    を含むことを特徴とする転炉内張補修方法。
  2. 【請求項2】 転炉炉体の内張ライニングの損傷部位を
    補修する転炉内張補修方法において、 前記損傷部位のれんがを上置きして前記転炉外から解体
    除去する解体除去工程と、前記損傷部位のれんがを解体
    除去して生じた解体除去空間の表面に前記転炉外から接
    着剤を塗布する第1接着剤塗布工程と、前記解体除去空
    間より僅かに小さいブロック化したれんがを作成するブ
    ロックれんが作成工程と、前記ブロック化したれんがの
    前記解体除去空間対向面に接着剤を塗布する第2接着剤
    塗布工程と、前記ブロック化したれんがを前記転炉外か
    ら前記解体除去空間にセットするブロックれんがセット
    工程とを含むことを特徴とする転炉内張補修方法。
  3. 【請求項3】 転炉炉体の内張ライニングの損傷部位を
    補修する転炉内張補修方法において、 前記損傷部位を前記転炉外から洗浄する洗浄工程と、前
    記損傷部位の損傷空間より僅かに小さいブロック化した
    れんがを作成するブロックれんが作成工程と、前記ブロ
    ック化したれんがを前記転炉外から上置きした前記損傷
    部位の前記損傷空間にセットするブロックれんがセット
    工程と、前記ブロック化したれんがと前記損傷空間との
    隙間に、不定形接着剤を圧送機により圧入充填する圧入
    充填工程とを含むことを特徴とする転炉内張補修方法。
  4. 【請求項4】 転炉炉体の内張ライニングの損傷部位を
    補修する転炉内張補修方法において、 前記損傷部位を前記転炉外から洗浄する洗浄工程と、前
    記損傷部位表面に前記転炉外から接着剤を塗布する第1
    接着剤塗布工程と、前記損傷部位の損傷空間より僅かに
    小さいブロック化したれんがを作成するブロックれんが
    作成工程と、前記ブロック化したれんがの前記損傷部位
    対向面に接着剤を塗布する第2接着剤塗布工程と、前記
    ブロック化したれんがを前記転炉外から上置きした前記
    損傷部位の前記損傷空間にセットするブロックれんがセ
    ット工程とを含むことを特徴とする転炉内張補修方法。
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