JP2766293B2 - エンジンの動弁装置 - Google Patents

エンジンの動弁装置

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JP2766293B2 JP5946289A JP5946289A JP2766293B2 JP 2766293 B2 JP2766293 B2 JP 2766293B2 JP 5946289 A JP5946289 A JP 5946289A JP 5946289 A JP5946289 A JP 5946289A JP 2766293 B2 JP2766293 B2 JP 2766293B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、吸,排気弁をリフタを介してカム軸で直接
駆動するようにした、いわゆる直動式の動弁装置に関
し、特に吸気弁を3本、排気弁を2本設けた5バルブエ
ンジンにおいて、上記吸気弁側のヘッドボルトの締付け
作業を容易化でき、かつ該ボルトのピッチを狭くできる
とともに、リフタ径を大きくできるようにしたリフタの
配置構造の改善に関する。
〔従来の技術〕
従来から、吸気弁を3本、排気弁を2本設けた5バル
ブエンジンがある。このようなエンジンにおける動弁装
置として、各吸気弁,又は排気弁をこれらの上端に装着
されたリフタを介して吸気カム軸,又は排気カム軸で直
接開閉駆動するようにしたものがある。このような直動
式動弁装置における上記3本の吸気弁用リフタは、吸気
カム軸方向の略直線上に配置するのが一般的である。
ところで、上記動弁装置が配設されるシリンダヘッド
は、シリンダブロックにヘッドボルトで接続固定され
る。そしてこのヘッドボルトは上記リフタの、カム軸と
直角方向に見て左,右側方に配設するのが一般的であ
る。この場合、ヘッドボルトのピッチをあまり狭くする
と、上述のリフタが邪魔になってヘッドボルトの締め付
け作業ができなくなることから、ヘッドボルトのピッチ
は上記リフタの間隔に応じたある程度の広さにせざるを
得ない。そのためヘッドボルトのピッチが大きくなり、
それだけシリンダブロックとシリンダヘッドとの間のシ
ール性が悪化するという問題がある。
そこで、従来、上記ヘッドボルトのピッチを狭くし
て、上記シール性の悪化の問題を解決するようにした動
弁装置として、シリンダヘッドを、シリンダブロックに
締め付けられる下側ヘッドと、リフタを保持する上側ヘ
ッドとの2分割構造にしたものがある。このように構成
すれば、シリンダヘッドをシリンダブロックに締め付け
る場合にリフタが干渉することはないので、ヘッドボル
トのピッチを狭くすることができ、上述のシール性の悪
化の問題を回避できる。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら上記シリンダヘッドを2分割構造にする
従来装置では、シリンダヘッドが2部品からなる分だけ
部品点数及び組立工数が増加する問題がある。
また、従来装置では上述のように3つのリフタが略直
線上に並んでいるので、特にシリンダボア径の小さいエ
ンジンの場合は、リフタ同士の間隔が狭くなって干渉し
易く、リフタの径を小さくせざるを得なくなる。その結
果必要なリフト量が得られず、エンジン性能の向上が図
れないという問題もある。
本発明は、上記従来の問題点を解決するためになされ
たもので、シリンダヘッドを2分割することなく、ヘッ
ドボルトをシリンダヘッドの開口から直接締め付けるこ
とができ、かつヘッドボルトのピッチを狭くしてシール
性を改善できるとともに、リフタの径を大きくしてリフ
ト量を増大できるエンジンの動弁装置を提供することを
目的としている。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、第1弁をシリンダ軸線と第1傾斜角をなす
ように配設し、第2,第3弁を、上記第1弁の両側に位置
し、かつ上記第1傾斜角より大きい第2傾斜角をなすよ
うに配設し、上記第1〜第3弁を第1〜第3リフタを介
してカム軸で直接開閉駆動するように構成したエンジン
の動弁装置において、上記カム軸を上記第1弁の軸線
と、第2,第3弁の軸線との交点より燃焼室側に寄せて配
置することにより、上記第2,第3リフタを上記第1リフ
タに対して上記カム軸と直角方向で、かつシリンダ軸線
側に偏位させ、該第2,第3リフタの両側方で、かつ該各
リフタ中心より反シリンダ軸線側にヘッドボルトを配設
し、該両ヘッドボルトがシリンダヘッドの上端開口から
上方に臨んでいることを特徴としている。
ここで本発明は、吸気弁,排気弁の何れであっても、
要は弁を3本並べて配設する構造の動弁装置であれば適
用できる。
〔作用〕
本発明に係るエンジンの動弁装置では、第2図に示す
ように、カム軸17を第1弁の軸線Bと、第2,第3弁の軸
線Aとの交点D′より燃焼室側(図示下側)に偏位させ
て配置したので、第2,第3リフタ16bが第1リフタ16aに
対してシリンダ軸線側にFだけ偏位することとなる。こ
の偏位量Fは、上記交点D′にカム軸17を配置した従来
装置の場合の偏位量F′に比較して大きくなっている。
そのため第2リフタ,及び第3リフタの側方にヘッドボ
ルト配設スペースが得られ、ヘッドボルトのピッチを狭
くしながら、上方に臨ませて配設でき、その結果、シリ
ンダヘッドを2分割することなくヘッドボルトの締付作
業が可能となり、かつシール性を改善できる。
また各リフタ同士の間隔が広くなって干渉しにくくな
り、従ってボア径が小さい場合にもリフタの径を大きく
することができ、それだけカム高さを高くでき、その結
果リフト量を増大することができる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図について説明する。
第1図ないし第7図は本発明の一実施例によるエンジ
ンの動弁装置を説明するための図である。
まず、本実施例エンジンの全体構成を示す第7図にお
いて、1はボンネット38で開閉されるエンジンルーム内
に配設されたエンジンであり、これは水冷式4サイクル
並列4気筒型のものである。なお、第7図左側が車両前
側である。該エンジン1はシリンダブロック2の下面に
オイルパン3を接続し、上面にシリンダヘッド4を接続
するとともに、該シリンダヘッド4の上部開口をヘッド
カバー5で覆った構成となっている。
上記シリンダブロック2に形成された4つのボア内に
摺動自在に挿入配置されたピストン6はコンロッド7で
クランク軸8に連結されている。また、上記シリンダヘ
ッド4の下面に凹設された4つの燃焼室4aのそれぞれに
は、排気通路10の2つの排気ポート10a,10b、及び吸気
通路14の第1〜第3吸気ポート14a〜14cが開口してい
る。そして上記各排気通路10の外側開口には排気マニホ
ールド29の各排気部29aが接続されており、該排気マニ
ホールド29の集合部には、通路面積を開閉制御する排気
制御弁30を介して1本の排気管31が接続されている。な
お、31aは排気ガス浄化用の触媒装置である。
33は上記排気制御弁30を開閉制御する排気制御装置で
あり、該排気制御装置33は、検出装置34でエンジン回転
数を検出し、コントロールユニット35で上記検出回転数
に応じた開度信号を求め、サーボモータユニット36によ
り上記排気制御弁30を上記開度信号に応じた開度に開閉
制御するように構成されている。
また、上記各吸気通路14の外側開口には、各気筒ごと
にスペーサ管18,スロットル管21及び第2吸気管22が順
次接続され、4本の第2吸気管22全体に1つのサージタ
ンク23が接続されており、これにより吸気装置20が構成
されている。そして19は燃料噴射弁、21aはスロットル
弁であり、該燃料噴射弁19は噴射ノズル19aが1つだけ
形成された単孔型のものである。
上記サージタンク23は、例えばアルミニューム合金製
の鋳造品であり、下側タンク25とこれに着脱可能に装着
された上側タンク24とからなる2分割構造のものであ
る。そしてこのサージタンク23は、上記エンジン1のヘ
ッドカバー5上を覆い、かつ前側ほと低くなる傾斜状に
形成されている。上記上側タンク24内には4本の第1吸
気管24aが一体形成されており、該各第1吸気管24aの一
端は上記各第2吸気管22の端部と所定間隔を開けて対向
している。該対向部の隙間はスライダ27で拡縮制御され
るように構成されており、このスライダ27は第1吸気管
24aに接続されたガイドパイプ26によって摺動自在に支
持されている。なお、25aは第2吸気管22へのガイド部
であり、また上記サージタンク23は下側タンク25部分に
おいてエアクリーナと接続されている。
そして、上記1気筒あたり2つの排気ポート10a,10
b、及び3つの吸気ポート14a〜14cの上記燃焼室4a側開
口は、該燃焼室4aの外周に略沿う円上に配置されてお
り、該各開口には動弁装置9の排気弁11a,11b、及び第
1〜第3吸気弁15a〜15cが配置されている。
上記排気弁11a,11bの上端にはリフタ12a,12bが同軸を
なすように装着されており、該各リフタ12a,12bはシリ
ンダヘッド4に一体形成されたガイド部4gによって摺動
自在に保持されている。上記各リフタ12a,12bと、各排
気弁11a,11bの上端との間には、インナパット43が配設
され、さらに該各排気弁11a,11bの上端部にはリテーナ4
4aが係止部材44bを介して装着固定されている。該リテ
ーナ44aとシリンダブロック4のばね座4dとの間には、
バルブスプリング45が介設されており、これにより各排
気弁11a,11bは閉方向に付勢されている。また、上記リ
フタ12a,12bと接するように、排気カム軸13が配設され
ている。この排気カム軸13は、シリンダヘッド4の合面
上に軸受ブロック46bによって回転自在に支持されてい
る。なお、47はプラグ挿入孔、47aはプラグ用ねじ孔、4
bはウォータジャケットであり、該ジャケット4bには多
数の突部4cが凸設されている。
上記吸気通路14は、上述のように、中央の第1吸気ポ
ート14aと、これの左,右(車両後方から前方を見た場
合、以下同じ)に位置する第2,第3吸気ポート14b,14c
とに分岐されている。これらを側面から見ると、左,右
の吸気ポート14b,14cの軸線Hは上記スペーサ管18,スロ
ットル管21の軸線Gの延長線と一致しており、かつ中央
の吸気ポート14aの軸線Iは、上記延長線に対して下方
に折れ曲がっている。また、平面から見ると、上記燃料
噴射弁19の噴射ノズル19aから延びる噴射軸線Cは、上
記中央の吸気ポート14aの軸線Iと一致しており、かつ
該噴射軸線Cは側面から見ると、上記中央の第1吸気弁
15aの傘部15dと、左,右の第2,第3吸気弁15b,15cの傘
部15dとの中間付近を指向している。
そして、上記中央の第1吸気ポート14aの燃焼室4a側
開口には、第1吸気弁15aが、その左,右の第2,第3吸
気ポート14b,14cの開口には、第2,第3吸気弁15b,15cが
それぞれ配設されている。この第1〜第3吸気弁15a〜1
5cは同一長さ,同一径のもので、第1吸気弁15aは、そ
の軸線Bがシリンダ軸線と第1傾斜角θ1をなすよう
に、また第2,第3吸気弁15b,15cは軸線Aが第1傾斜角
θ1より大きい第2傾斜角θ2をなすように、かつ各弁
の傘部15dが略同一高さに位置するように配置されてい
る。また各吸気弁15a〜15cの上端には、上記排気弁と同
様に、ガイド部4gで摺動自在に支持された第1〜第3リ
フタ16a〜16cが装着され、さらにインナパット43,リテ
ーナ44a,係止部材44b,及びバルススプリング45が装着さ
れている。これにより各吸気バルブ15a〜15cは閉方向に
付勢されている。なお、これらのリフタ,傘部,バルブ
スプリング等は、吸気側,排気側ごとに同一寸法,同一
形状のものが採用されており、かつ排気側が吸気側より
大径になっている。
また、上記第1〜第3リフタ16a〜16cに接するように
吸気カム軸17が配設されており、これはシリンダヘッド
4の合面部に軸受ブロック46aで回転自在に支持されて
いる。また吸気カム軸17の軸線Dは、上記吸気弁15a〜1
5cの軸線B,Aの交点D′より下側で、かつ若干ボア中心
側に位置している。
そして平面(第1図)あるいは背面(第4図)から見
ると、上記左,右の第2,第3リフタ16b,16cは、上記第
2,第3吸気弁15b,15cに対して吸気カム軸17方向に第1
リフタ16a側に偏位している。即ち、第2,第3リフタ16
b,16cの軸線A′は第2,第3吸気弁15b,15cの軸線Aに対
して偏位量Eだけ内側に偏位している。
また、第1図に示すように、上記第2,第3リフタ16b,
16cの中心は、第1リフタ16aの中心に対して燃焼室4aの
中心側に偏位量Fだけ偏位している。ここで上記偏位量
Fは従来の動弁装置に比べて大きくなっている。即ち、
第2図及び第3図に示すように従来の動弁装置では、カ
ム軸17′は同図に二点鎖線で示すように、その軸線が第
1吸気弁15aの軸線Bと第2,第3吸気弁15b,15cの軸線A
との交点D′に位置するように配設されており、そのた
め上記両リフタ同士の偏位量はF′となっていた。これ
に対して本実施例のカム軸17は、上記交点D′より下方
でかつボア中心寄りに位置している。そのため上記両リ
フタ同士の偏位量はFとなり、F′より大きくなってい
る。
また、上記シリンダヘッド4の、高さ方向略中央で、
かつ上記排気,吸気用リフタ用ガイド部4gの左,右側部
にはボルト座4fが形成されており、該シリンダヘッド4
は該ボルト座4f部分に挿通されたヘッドボルト47a,47b
によって上記シリンダブロック2に締め付け固定されて
いる。この両ヘッドボルト47aは第2,第3リフタ16b,16c
の中心より、カム軸直角方向でかつ反シリンダ軸線側に
位置しており、また各ヘッドボルト47a,47bは上記各リ
フタ16b,16cに隠れることなく合面から見えるように位
置している。なお、4eはヘッドボルト47a用工具を挿入
するための逃げ凹部である。また、上記吸気カム軸17
の、ヘッドボルト47aの上方部分に工具挿入孔を形成し
てもよい。
また、上記カム軸17には、第1〜第3吸気弁15a〜15c
用の第1〜第3カム17a〜17cが第1〜第3リフタ16a〜1
6cの軸芯と一致するように一体形成されている。なお、
各カムは吸気弁の軸芯と一致させても勿論よい。第5図
に示すように、上記第2,第3カムのベース円17b′は第
1カム17aのベース円17a′より大きく形成されている。
ただしそれぞれのベース円からカム先端までのカム高さ
H1,H2は同一高さになっている。これにより、同一長さ
の吸気弁15a〜15cを異なる傾斜角θ1,θ2でもって配置
しながら、15a〜15cの傘部15dは略同一高さに位置して
いる。
次に本実施例の作用効果について説明する。
上述のように、従来の5バルブエンジンでは、第1〜
第3吸気弁用の第1〜第3リフタを、吸気カム軸方向の
略直線上に配置していたので、該リフタの配置幅が広く
なり、そのため左,右のリフタの側方に位置するヘッド
ボルトのピッチも広くなり、シール性が悪化する問題が
あった。これに対して本実施例では、吸気カム軸17をバ
ルブ軸線同士の交点D′より燃焼室4a側に寄せて配設し
たので、第2図に示すように、第2,第3リフタ16b,16c
の第1リフタ16aに対するシリンダボア中心側への偏位
量Fが従来のF′に比較して大きくなり、該第2,第3リ
フタ16b,16c付近にヘッドボルト47aの配置スペースが得
られる。その結果、ヘッドボルト47aのピッチを狭くで
き、それだけシール性を向上できる。また、第2,第3リ
フタをFだけ偏位させることによって、ヘッドボルトピ
ッチを狭くしながらヘッドボルト47aを上方に臨ませる
ことができ、そのため従来のようにシリンダヘッドを2
分割することなくヘッド開口からヘッドボルトの締付け
が可能となり、部品点数,組立工数の削減を図ることが
できる。
また上記偏位量Fの増大により、各リフタ同士の間隔
が広くなるので、各リフタ径を大きくでき、それだけカ
ム高さの高くでき、充分なリフト量を確保できる。これ
は、シリンダボア径が小さい場合に特に有利である。
さらにまた、本実施例では、第2,第3リフタ16b,16c
を第2,第3吸気弁15b,15cに対してカム軸方向内側に偏
位量Eだけ偏位させたので、その分だけヘッドボルト47
aを内側に寄せて配設することができ、この点からもボ
ルトピッチを狭くしながら上方に臨ませることができ、
その結果シール性を向上できるとともに、シリンダヘッ
ド4を2分割する必要がない。
また、同一長さの吸気弁を採用し、かつ異なる傾斜角
度をつけて配置した場合、各吸気弁の傘部の位置が不揃
いになって燃焼室の天井面に凹凸が生じ、それだけ燃焼
室容積が大きくなってしまう懸念がある。これに対し
て、本実施例では、傾斜角の大きい左,右外側の吸気弁
用カムのベース円17b′を中央のベース円17a′より大き
くしたので、上述の配置構造を採用しながら、各吸気弁
15a〜15cの傘部15dを略同一高さに位置させることがで
き、燃焼室の天井面がフラットになり、燃焼室容積を必
要に応じて小さくできる。
また、本実施例では、単一の噴射ノズル19aを有する
燃料噴射弁19を採用し、これの噴射軸線Cを中央の吸気
ポート14aの開口に位置する第1吸気弁15aに指向させた
ので、点火プラグ回りに高濃度の混合気を供給でき、燃
焼性を向上できる。なお、この場合に、上記噴射軸線C
を側面から見ると、中央の吸気弁15aの傘部15dと両側の
吸気弁15b,15cの傘部15dとの間付近を指向させたので、
上述の点火プラグ回りの混合気濃度を濃くしながら、両
側の吸気ポート14b,14cへの燃料の分配も確保できる。
上述のように吸気通路を3つの吸気ポートに分岐した
場合は、吸気が中央のポートに偏る懸念があるが、本実
施例では、両側の吸気ポート14b,14cの軸線Hを吸気通
路の軸線Gに一致させるとともに、中央の吸気ポート14
aの軸線Iを下方に折り曲げたので、該中央ポートの吸
気抵抗が増える分だけ上記吸気量の偏在傾向を是正でき
る。
また、本実施例では、ウォータジャケット4bの内面に
多数の凸部4cを設けたので、それだけ伝熱表面積が増大
し、かつ凹部を設けた場合に比較して冷却水の接触が良
好となり、その結果冷却性能を向上できる。しかもリブ
を設けた場合のような冷却水の流れを損なうこともな
い。
さらにまた、本実施例では、潤滑油をシリンダヘッド
4からオイルパン3に戻すためのオイル戻し管37をシリ
ンダブロック2の外側に設けたので、シリンダブロック
2内に戻し通路を設ける必要がなく、形状が簡素化され
るとともにシリンダブロック2の小型化が可能となる。
なお、上記各実施例では、吸気弁と該吸気弁用リフタ
との配置構造において本発明を適用した例を説明した
が、本発明は3本の排気弁を設けたエンジンであれば、
この排気弁側にも勿論適用できる。
〔発明の効果〕
以上のように本発明に係るエンジンの動弁装置によれ
ば、カム軸を弁軸同士の交点より燃焼室側に寄せて配設
することにより、第2,第3リフタを第1リフタに対して
シリンダボア中心側に偏位させて配設したので、ヘッド
ボルトのピッチを小さくしながら上方に臨ませることが
でき、その結果、ヘッドボルトの締付け性及びシール性
を改善できる効果があり、またリフタ径を大きくしてリ
フト量を増大できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第7図は本発明の一実施例によるエンジン
の動弁装置を説明するための図であり、第1図はその平
面図、第2図はリフタとカム軸の関係を示す概略構成
図、第3図はその断面側面図、第4図はその一部断面背
面図、第5図はカム軸,リフタ回りの一部断面側面図、
第6図は吸気通路を示す断面平面展開図、第7図は該実
施例装置の全体構成を示す断面側面図である。 図において、1はエンジン、9は動弁装置、15aは第1
吸気弁、15b,15cは第2,第3吸気弁、16aは第1リフタ、
16b,16cは第2,第3リフタ、17は吸気カム軸、Aは第2,
第3吸気弁の軸線、Bは第1吸気弁の軸線、Dは交点、
Fは偏位量、θ1,θ2は第1,第2傾斜角である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1弁をシリンダ軸線と第1傾斜角をなす
    ように配設し、第2,第3弁を、上記第1弁の両側に位置
    し、かつ上記第1傾斜角より大きい第2傾斜角をなすよ
    うに配設し、上記第1〜第3弁を第1〜第3リフタを介
    してカム軸で直接開閉駆動するように構成したエンジン
    の動弁装置において、上記カム軸を上記第1弁の軸線
    と、第2,第3弁の軸線との交点より燃焼室側に寄せて配
    置することにより、上記第2,第3リフタを上記第1リフ
    タに対してカム軸と直角方向で、かつシリンダ軸線側に
    偏位させ、該第2,第3リフタの両側方で、かつ該各リフ
    タ中心より反シリンダ軸線側にヘッドボルトを配設し、
    該両ヘッドボルトがシリンダヘッドの上端開口から上方
    に臨んでいることを特徴とするエンジンの動弁装置。
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