JP2766023B2 - 太陽電池装置 - Google Patents

太陽電池装置

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JP2766023B2 JP2016784A JP1678490A JP2766023B2 JP 2766023 B2 JP2766023 B2 JP 2766023B2 JP 2016784 A JP2016784 A JP 2016784A JP 1678490 A JP1678490 A JP 1678490A JP 2766023 B2 JP2766023 B2 JP 2766023B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 本発明は水面や海面に浮かべて利用する浮標等の器具
に取付けられてその器具の動作の電源として働く太陽電
池装置に関する。
(ロ)従来の技術 例えば特開平1−204892号公報や特開昭63−177747号
公報には海上構造物に太陽電池を電源として該構造物の
水没部、あるいは水面下に設けられた網等に電流を供給
して、保護膜を形成して付着物による被害を防止する方
法が開示されている。
ところでこれらの構造物は普通太陽電池モジュールを
水面と平行に位置させ、しかもこの状態は地球上のどの
海面に設置されても同じである。
ところが太陽の移動軌跡、即ち太陽光の海面に対する
照射角は緯度によって変化するものであるから太陽電池
モジュールの太陽に対する傾きを緯度に合わせて変化さ
せると該太陽から入射光量が増える。然し乍ら、従来緯
度の変化に対応して太陽電池モジュールの傾きを調整し
た技術は見られない。
(ハ)発明が解決しようとする課題 本発明が解決しようとする課題は上記従来技術の問題
点に鑑み、海上構造物等に設置される太陽電池モジュー
ルの太陽照射方向に対する傾きをそれが設置された緯度
に合わせて簡単に変化させることができる装置を開発す
ることである。
(ニ)課題を解決するための手段 第1の発明は水面に浮かべることが可能な角柱状本体
ケースと、該本体ケースの外表面に取付けられる平板状
太陽電池モジュールとより成り、前記本体ケースに互い
に区画された複数個の空気室を形成し、これら各空気室
への水の選択的注入により、該本体ケースの重量バラン
スを変化させ、上記太陽電池モジュールの平均水面に対
する傾斜角度を前記本体ケースの位置する地点の緯度に
略一致させることを特徴とする太陽電池装置である。
更に、第2の発明は水面に浮かべることが可能な円柱
状本体ケースと、該本体ケースの収束面の一部に取りつ
けられる曲面状太陽電池モジュールとより成り、前記本
体ケースの前記太陽電池モジュール取付面を除く周側面
に互いに間隔を存して複数個の重錘取付部を形成すると
共に、これら重錘取付部に選択的に取り付けられる重錘
を設けることにより、該本体ケースの重量バランスを変
化させ、上記太陽電池モジュールの平均水面に対する傾
斜角度を前記本体ケースの位置する地点の緯度に略一致
させることを特徴とする太陽電池装置である。
そして第3の発明は上記重錘は上記太陽電池モジュー
ルによって発電された電力を蓄積する蓄電池であること
を特徴とする太陽電池装置である。
(ホ)作用 本体ケースの空気室のうち適当な空気室に水を注入す
ることによって簡単に該本体ケースの重錘を形成でき、
この水の注入された空気室を適当に選ぶことによって太
陽電池モジュールの太陽光に対する傾きを調節すること
ができる。
又、本体ケースの外表面に設置された重錘取付部に重
錘を適当に取り付けることによっても太陽電池モジュー
ルの太陽光に対する傾きを簡単に調節することができ
る。
上記重錘を蓄電池にすれば、本体ケース等に別の蓄電
池を設けることなく、有効に太陽エネルギーによる電力
の蓄積ができる。
(ヘ)実施例 以下本発明の太陽電池装置を図面に基づいて詳細に説
明する。
第1図から第4図に第1の太陽電池装置を示す。第1
図において(1)は上下面が一辺30cmの正三角形で水平
方向の高さが100cmの三角柱状本体ケースで、合成樹脂
等の錆に強い材料から形成されたものである。この本体
ケースの一側面には20cm×60cmの大きさの平板状アモル
ファス太陽電池モジュール(2)が各セル間で絶縁不良
を起こさないように防水処理を施されて貼着されてい
る。
前記太陽電池(1)の内部には互いに区画された大小
複数個の空気室(3)〜(6)が形成されている。特に
(3)は大空気室で本体ケース(1)の主浮力を得るも
のであり、(4)〜(6)は第1〜3の小空気室で前記
本体ケース(1)の水面に対する傾斜角度を変化させる
ための物である。この空気室(3)〜(6)の内(4)
〜(6)に水が注入されるか否かによって前記本体ケー
ス(1)の重心が変化すると共に重量バランスが変化
し、前記太陽電池モジュール(2)の水面(7)に対す
る傾斜が変わる。
即ち、第2図では太陽電池モジュール(2)に対向し
た空気室(6)に水(海水)が注入されており、該太陽
電池モジュール(2)は平均水面(7)と平行となる。
赤道直下の海面にこのような太陽電池装置を浮かべる
と、太陽光がちょうど真上から照射するので効率がよく
なる。これは太陽電池モジュール(2)と水面(7)と
の成す角度(θ)を平行、即ち0゜にすることによって
赤道の緯度0゜と一致させ、太陽電池モジュール(2)
が太陽光に対して直角に面するようにすることを意味す
る。
第3図は低緯度(30゜)地域に太陽電池装置を設置す
る例を示しており、空気室(5)(6)に夫々水を注入
して、重心をこれら空気室(5)(6)の間に持ってく
ることによって太陽電池モジュール(2)を傾斜させ、
平均水面(7)との成す角度(θ)を30゜としたもので
ある。これによって緯度30゜の地域では太陽光の水面に
照射する角度が60゜であるから、モジュール(2)を水
面(7)に対して30゜傾けることにより、太陽光がモジ
ュール(2)に対して直角に照射される。
更に、第4図に示すものは、高緯度(60゜)地域に太
陽電池装置を設置する例を示しており、空気室(4)
(6)に夫々水を注入して、重心をこれら空気室(4)
(6)間に持ってくることにより太陽電蓄モジュール
(2)の平均水面(7)に対する傾斜角度(θ)を60゜
に設定したものである。緯度60゜の地域では太陽光の水
面(7)に照射する角度が30゜であるから、モジュール
(2)を水面(7)に対して60゜傾けることにより、太
陽光がモジュール(2)に対して直角に照射される。
尚、上記の緯度地域以外の場所に太陽電池装置を設置
する場合には各空気室(4)〜(6)に注入する水の量
を細かく調整することによって、所望の太陽電池モジュ
ール(2)の傾きを得ることができ各位度地域にも対応
が可能となる。
次に第5図〜第8図に第2の太陽電池装置を示す。第
5図に於て(11)は上下面が直径30cm、高さ100cmのプ
ラスチック製円筒形本体で合成樹脂等の錆に強い材料か
ら形成され、内部を中空にして水面に浮かべることが可
能なように構成されたものである。この本体ケース
(1)の周側面の一部には20cm×80cmの大きさのフレキ
シブルアモルファス太陽電池モジュール(12)が各セル
間で絶縁不良を起こさないように防水処理を施されて貼
着されている。
この太陽電池装置では前記本体(11)の表面に複数ケ
所重錘取付部(13)〜(15)を設置しており、取付部
(15)は本体ケース(11)の中心(O)に対してモジュ
ール(12)と相対する位置に設置し、この取付部(15)
から夫々中心角で30゜ずつ離れた位置に取付部(14)
(13)が順に設置されている。そしてこの取付部(13)
〜(15)に選択的に重錘(16)を引っ掛けて取付けるこ
とができるようになっている。
第6図〜第8図は前記第2図〜第4図に対応する太陽
電池装置の設置例を示し、第6図のように重錘(16)を
前記モジュール(12)と相対する位置にある取付部(1
5)に取付けることによってモジュール(12)の両縁部
を含む平面(17)と水面(7)とが丁度平行になって赤
道に設置するのに適した向きとなり、第7図のように重
錘(16)を取付部(14)に取付けることによって前記平
面(17)と水面(7)との成す角度を30゜にし、緯度30
゜の地域に設置するのに適した向きとなり、第8図のよ
うに重錘(16)を取付部(13)に取付けることによって
前記平面(17)と水面(7)との成す角度を60゜にし、
緯度60゜の地域に設置するのに適した向きとなる。
更に他の実施例では図示はしないが第5図〜第8図の
実施例の取付部(13)〜(15)の代わりに磁性体を適所
に取付けるとともに、重錘(16)にはマグネット等の前
記磁性体に磁気的に吸着可能な材料を用いることによ
り、重錘(16)の取付位置に自由度を持たせることも可
能である。
尚、一般に太陽電池はその発電電力を昼間に貯えると
ともに、夜間に貯えておいた電力を使用できるように蓄
電池と併用して用いられることが多いが、上記第5図〜
第8図の実施例において重錘(16)自身を蓄電池として
モジュール(12)にて発電された電力を蓄積させておけ
ば、別に蓄電池を用意する必要がなくなる。
(ト)発明の効果 本発明は以上の説明の如く太陽電池装置の太陽電池モ
ジュールの太陽光に対する傾きを重錘によって緯度にマ
ッチするように変化させることができるため、海上等の
どの場所に設置されても常に太陽光に対してモジュール
をほぼ直角に照射させることができ、最大限の電気エネ
ルギーを得ることが可能となる効果が期待できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明太陽電池装置の一実施例を示す外観斜視
図、第2図〜第4図は第1図の太陽電池装置の設置場所
の変化に応じた太陽電池モジュールの傾きを示す図、第
5図は第1図に相当する他の太陽電池装置の実施例を示
す外観斜視図、第6図〜第8図は第5図の太陽電池装置
の設置場所の変化に応じた太陽電池モジュールの傾きを
示す図である。 (1)(11)……本体、 (2)(12)……太陽電池モジュール、 (3)〜(6)……空気室、 (7)……水面、 (13)〜(15)……重錘取付部、 (16)……重錘、 (17)……平面。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭55−117288(JP,A) 特開 昭56−74556(JP,A) 実開 昭63−50148(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 31/04

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水面に浮かべることが可能な角柱状本体ケ
    ースと、該本体ケースの外表面に取付けられる平板状太
    陽電池モジュールとより成り、前記本体ケースに互いに
    区画された複数個の空気室を形成し、これら各空気室へ
    の水の選択的注入により、該本体ケースの重量バランス
    を変化させ、上記太陽電池モジュールの平均水面に対す
    る傾斜角度を前記本体ケースの位置する地点の緯度に略
    一致させることを特徴とする太陽電池装置。
  2. 【請求項2】水面に浮かべることが可能な円柱状本体ケ
    ースと、該本体ケースの周側面の一部に取付けられる曲
    面状太陽電池モジュールとより成り、前記本体ケースの
    前記太陽電池モジュール取付面を除く周側面に互いに間
    隔を存して複数個の重錘取付部を形成すると共に、これ
    ら重錘取付部に選択的に取り付けられる重錘を設け、こ
    れら重錘の取付位置により該本体ケースの重量バランス
    を変化させ、上記太陽電池モジュールの平均水面に対す
    る傾斜角度を前記本体ケースの位置する地点の緯度に略
    一致させることを特徴とする太陽電池装置。
  3. 【請求項3】上記重錘は上記太陽電池モジュールによっ
    て発電された電力を蓄積する蓄電池であることを特徴と
    する請求項第2項記載の太陽電池装置。
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