JP2764565B2 - 有機物原料連続炭化装置 - Google Patents

有機物原料連続炭化装置

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JP2764565B2
JP2764565B2 JP7347590A JP34759095A JP2764565B2 JP 2764565 B2 JP2764565 B2 JP 2764565B2 JP 7347590 A JP7347590 A JP 7347590A JP 34759095 A JP34759095 A JP 34759095A JP 2764565 B2 JP2764565 B2 JP 2764565B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、下水道汚泥、食品
加工廃棄物、製紙工場のスラッジ又は家畜糞等の有機物
原料を乾燥,炭化する有機物原料連続炭化装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】この種の連続炭化装置として、第300
9966号登録実用新案公報に記載されたものがある。
この装置は、底部に燃焼室を備えた角筒状炉体内に、家
畜糞等の有機物原料を搬送する円筒状搬路を配設したも
ので、その搬路によって有機物原料を搬送している間
に、燃焼室で発生する熱によってそれらを乾燥,炭化す
るものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来装置では、高い含水率の有機物原料が供給された場合
には、これを有効に炭化させられる程度までに乾燥する
ことができず、さらに、それに余分に含まれる水分の蒸
発のために炉内温度の低下を招き、これらにより、乾燥
状態が相乗的に悪化して良好な炭化状態を得られないと
いう欠点があった。
【0004】このため、高い含水率の有機物原料が供給
された場合には、それらの搬送速度を低下させて加熱時
間を長くしたり、炉内温度を上昇させる等の調整を行う
必要があるが、これでは処理効率が低下するばかりでな
く、燃料も余分に必要となってコスト高になるという欠
点がある。
【0005】そこで本発明は、高い含水率の有機物原料
が供給された場合にも、それらの乾燥,炭化を上記のご
とき欠点がなく行うことができる有機物原料連続炭化装
置を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、蒸発用搬送路
と炭化用搬送路との間に原料振分け手段を設置するとと
もに、その原料振分け手段と蒸発用搬送路の搬送始端部
との間に返戻用搬送路を設けている。そして、上記原料
振分け手段により、蒸発用搬送路から送給された有機物
原料を、炭化用搬送路及び返戻用搬送路のうち任意の一
方又は双方に適宜振り分けることができるようにしてい
る。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面
を参照して説明する。Aは加熱炉体である。この加熱炉
体Aは、断熱側壁A1〜A4によってほぼ四角筒形に囲
繞形成した加熱室1と、この加熱室1の下方に形成した
燃焼案内室1aと、該加熱室1の上方に形成した誘煙室
1bとからなる。
【0008】燃焼案内室1aは、加熱炉体Aの断熱側壁
A1下方を外側に突出させて形成したもので、そこに形
成した開口部2に臨ませてバーナ等の燃焼装置3が配設
されている(図4)。この燃焼装置3は、加熱室1内に
配置した温度センサ(図示しない)により、該加熱室1
内を常に設定温度に保持するように強弱運転されるよう
になっている。加熱室1内の温度は、ほぼ400℃〜7
00℃の間で任意に設定すればよい。
【0009】誘煙室1bは、加熱室1より小さい四角筒
形に形成されており、これの側壁4には、該誘煙室1b
内に外気(新鮮空気)を吹き込む空気ノズル5が設けら
れている。この誘煙室1bを通過する不完全燃焼ガス
に、空気ノズル5から外気を吹き付けることで、該不完
全燃焼ガスを完全燃焼させることができる。
【0010】誘煙室1bの上部には排気管6の一端が接
続されており、これの他端を大気に開放している。ま
た、排気管6の途中には分岐管7の上端が接続されてお
り、これの下端は燃焼案内室1aに接続されている。上
記分岐管7によって、誘煙室1bから排出された排気ガ
スの一部を燃焼案内室1aに戻して燃焼効率を向上させ
ている。
【0011】Bは加熱室1内に配列した水平搬送路群で
ある。この水平搬送路群Bは、蒸発用搬送路9〜14を
上下6段に配列した第1の搬送路列B1、蒸発用搬送路
15を最上段に配置するとともに、これの下段側に炭化
用搬送路16〜20を配列した第2の搬送路列B2と、
蒸発用搬送路21を最上段に配置するとともに、これの
下段側に炭化用搬送路22〜26を配列した第3の搬送
路列B3からなる。
【0012】第1の搬送路列B1は、最上段の蒸発用搬
送路9から、最下段の蒸発用搬送路14に向けて有機物
原料を順次搬送するとともに、この間に、第2,第3の
搬送路列B1,B2においてその有機物原料を炭化でき
るように、該有機物原料の水分を蒸発させて、それの含
水率を徐々に低下させる機能を有しており、その構成は
次の通りである。
【0013】各蒸発用搬送路9〜14は、上側を開放し
た断面U字形の半筒体Q内に、該半筒体Qに沿って有機
物原料を搬送する搬送スクリュ27を配置したものであ
る。各搬送スクリュ27は、これの軸27aの前側端部
に固定されたスプロケット28及びこれらに張設された
ローラチェーン29を介して、モータM1によって回転
されるようになっている(図1)。
【0014】最上段(6段目)に配置した蒸発用搬送路
9の前側端部9aには、そこに有機物原料Gを供給する
ホッパー30が固定されている。また、5段目(上から
2段目)の蒸発用搬送路10の前側端部と、4段目の蒸
発用搬送路11の前側端部の間、3段目の蒸発用搬送路
12の前側端部と、2段目の蒸発用搬送路13の前側端
部間には、それぞれ縦パイプ31,32が接続されてい
る。
【0015】さらに、最上段の蒸発用搬送路9の後側端
部と、5段目の蒸発用搬送路10の後側端部の間、4段
目の蒸発用搬送路11の後側端部と、3段目の蒸発用搬
送路12の後側端部との間、2段目の蒸発用搬送路13
の後側端部と、1段目の蒸発用搬送路13の後側端部と
の間には、それぞれ縦パイプ33〜35が接続されてい
る。
【0016】上述した第1の搬送路列B1では、ホッパ
ー30を介して蒸発用搬送路9の前側端部に投入された
有機物原料は、それの搬送スクリュ27によって後側端
部に向けて順次搬送される。該後側端部に搬送された有
機物原料は、そこに接続されている縦パイプ33内に落
下し、5段目の蒸発用搬送路10の後側端部に供給され
る。該後側端部に移送された有機物原料は、それの搬送
スクリュ27によって前側端部に向けて搬送される。以
下同様にして、有機物原料は、5段目の蒸発用搬送路1
0から4段目〜2段目の蒸発用搬送路11〜13内を順
次搬送されて、最下段に配置した1段目の蒸発用搬送路
14の前側端部14aに搬送される。
【0017】Cは上記最下段に配置した蒸発用搬送路1
4の前側端部14aに設けられた原料振分け手段であ
る。この原料振分け手段Cは正面逆V字形のもので、蒸
発用搬送路14の前側端部14aに連通接続された、正
面扇形の原料振分け室36と、これの傾斜壁36a,3
6bにそれぞれ連通接続された振分けパイプ37,38
と、原料振分け室36内に配置されたダンパー39と、
これを駆動するモータM2とからなる(図6)。
【0018】ダンパー39は、蒸発用搬送路14から送
出された有機物原料を2つの振分けパイプ37,38に
ほぼ半分ずつ振り分けるように、該蒸発用搬送路14の
前側端部の開口部14aを二分する振分け位置(イ)、
振分けパイプ38を閉塞して、蒸発用搬送路14から送
出された有機物原料全部を振分けパイプ37に供給する
第1の送給位置(ロ)、振分けパイプ37を閉塞して、
蒸発用搬送路14から送出された有機物原料全部を振分
けパイプ38に供給する第2の送給位置(ハ)の各位置
間でモータM2により回動されるようになっている。な
お、ダンパー39はモータ等によって回動させる他、手
動で適宜回動できるようにしてもよい。
【0019】振分けパイプ37の下端部は、第1の上昇
搬送路40の下端部に接続されており、振分けパイプ3
8の下端部は第2の上昇搬送路41の下端部に接続され
ている。また、各パイプ37,38の下端部には、それ
ぞれ有機物原料の送給口37a,38aが形成されてい
る。
【0020】第1の上昇搬送路40は、円筒体40a内
に、上記と同様の搬送スクリュ27が配置されたもの
で、該円筒体40aの上端部には、有機物原料を、上記
第2の搬送路列B2の最上段に配置した蒸発用搬送路1
5の前側端部に供給するホッパー42が固定されてい
る。
【0021】従って、振分けパイプ37から第1の上昇
搬送路40に供給された有機物原料は、搬送スクリュ2
7によって上昇搬送され、ホッパー42を介して第2の
搬送路列B2の蒸発用搬送路15に供給される。
【0022】第2の上昇搬送路41は、円筒体41a内
に、上記と同様の搬送スクリュ27が配置されたもの
で、該円筒体41aの上端部には、有機物原料を、上記
第1の搬送路列B1の最上段の蒸発用搬送路9の前側端
部9aに供給するホッパー30に連通接続されている。
この第2の上昇搬送路41が返戻用搬送路である。
【0023】従って、振分けパイプ38から第2の上昇
搬送路41に供給された有機物原料は、搬送スクリュ2
7によって上昇搬送され、ホッパー30を介して蒸発用
搬送路列B1の最上段の蒸発用搬送路9の前側端部9
a、すなわち、搬送始端部に再度供給されるようにな
る。
【0024】第2,第3の搬送路列B2,B3は、第1
の搬送路列B1から供給された有機物原料を、これを搬
送している間に炭化させる機能を有しており、その構成
は次の通りである。
【0025】第2,第3の搬送路列B2,B3の各最上
段に配置した蒸発用搬送路15,21は、第1の搬送路
列B1に配列した各蒸発用搬送路9〜14と同じ構造の
ものである。
【0026】各炭化用搬送路16〜20、22〜26
は、円筒体P内に、該円筒体Pに沿って有機物原料を搬
送する搬送スクリュ27が配置されているとともに、円
筒体Pの前後端部及び中間部の上方には、当該円筒体P
内を搬送される有機物原料から発生するガスを、加熱室
1内に放出する放出ノズルPaを形成したものである
(図5)。このように、有機物原料から発生するガスを
加熱室1内に放出すると、これが該加熱室1内で燃焼し
て、燃料の節減に有効であるとともに、該有機物原料か
ら発する悪臭を防止できる。
【0027】上記各搬送スクリュ27は、これの軸27
aの前側端部に固定されたスプロケット43及びこれら
に張設されたローラチェーン43aを介して、前記モー
タM1によって回転されるようになっている。
【0028】第2の搬送路列B2と第3の搬送路列B3
の同じ段に配置した搬送路どうしは、それらの後端部ど
うしが横搬送管44〜49で連結されている(図2)。
また、第2の搬送路列B2の炭化用搬送路の前側端部ど
うしは、5段目と4段目、3段目と2段目が縦パイプ5
0,51で連結されている。さらに、第3の搬送路列B
3の各搬送路の前側端部どうしは、これの最上段と5段
目、4段目と3段目、2段目と1段目が縦パイプ52〜
54で接続されている。
【0029】各横搬送管44〜49は、両端部に各蒸発
用,炭化用搬送路との接続部Ra,Raを備えた平面コ
字形の筒体R内に、上記と同様の搬送スクリュ27を配
置したものである。それらの搬送スクリュ27の軸27
aの一端には、それぞれスプロケット55が固定されて
おり、それらは加熱炉体Aの後側に配置したモータM3
との間に張設したチェーン56を介して回転駆動される
ようになっている(図2)。
【0030】有機物原料が、第2の搬送路列B2の最上
段の蒸発用搬送路15の前側端部に供給されると、その
有機物原料は搬送スクリュ27によって当該搬送路15
の後側端部に搬送され、そこに接続されている横搬送管
44によって、第3の搬送路列B3の同じ最上段の蒸発
用搬送路21の後側端部に送出される。
【0031】上記蒸発用搬送路21の後側端部に供給さ
れた有機物原料は、該搬送路21の後側端部から前側端
部に搬送され、その前側端部に接続された縦パイプ52
を通じて5段目の炭化用搬送路22の前側端部に送出さ
れる。
【0032】5段目の炭化用搬送路22の前側端部に供
給された有機物原料は、それの搬送スクリュ27によっ
て後側端部に搬送され、そこに接続されている横搬送管
45によって第2の搬送路列B2の5段目の炭化用搬送
路16の後側端部に送出される。
【0033】上記炭化用搬送路16の後側端部に供給さ
れた有機物原料は、該搬送路16の後側端部から前側端
部に移送され、その前側端部に接続された縦パイプ50
を通じて3段目の搬送路17の前側端部に送出される。
【0034】以上のようにして、第2,第3の搬送路列
B2,B3の4段目の搬送路17,23、第3,第2の
炭化用搬送路列B3,B2の3段目の搬送路24,1
8、第2,第3の搬送路列B2,B3の2段目の搬送路
19,25を経て、第3の搬送路列B3の1段目の搬送
路26から第2の搬送路列B2の1段目の搬送路20に
搬送される。
【0035】第2の搬送路列B2の1段目の搬送路20
の前側端部には、傾斜パイプ57を介して冷却用搬送路
58が接続されている。冷却用搬送路58は、円筒体S
内に、該円筒体Sに沿って有機物原料を搬送する上記と
同様の搬送スクリュ27(図5)を配置したものであ
る。また、それの後側端部に、有機物原料を外部に送出
する送出口58aが形成されている。そして、この冷却
用搬送路58が、加熱炉体Aの断熱側壁A4外側に形成
した冷却室60内に、該冷却用搬送路58の前後側端部
を外にそれぞれ突出させた状態で配置されている。
【0036】冷却室60は、これの内部に冷却用水が満
たされており、冷却用搬送路58の円筒体Sを介して、
この内部を搬送される有機物原料を冷却するものであ
る。
【0037】次に、本装置の動作について説明する。有
機物原料を乾燥,炭化する場合、これの含水率に応じて
乾燥時間,炭化時間及び前記ダンパー39の回動位置を
設定しているので、含水率が異なる有機物原料別に説明
する。なお、前記ホッパー30に投入する有機物原料
は、粉砕機等によって予め直径10mm程度の粒状にして
あるものとする。
【0038】<有機物原料が汚水処理脱水ケーキの場合
>水分調整を行った後の汚水処理脱水ケーキの含水率は
ほぼ73%である。この場合、ホッパー30に投入され
た汚水処理脱水ケーキ全部を再度蒸発用搬送路9の前側
端部(搬送始端部)9aに返戻するように、原料振分け
手段Cのダンパー39を第2の送給位置(ハ)に移動さ
せる。汚水処理脱水ケーキが第1〜第3の搬送路列B1
〜B3をそれぞれほぼ15分かけて搬送するように、搬
送スクリュ27の回転速度等を設定する。
【0039】ホッパー30に投入された汚水処理脱水ケ
ーキは、これに含まれる水分が蒸発しながら第1の搬送
路列B1を搬送されて、原料振分け手段Cに送給され
る。該原料振分け手段Cに送給された汚水処理脱水ケー
キは、振分けパイプ38、第2の上昇搬送路41を通じ
て、それの全部がホッパー30に返戻される。
【0040】返戻された汚水処理脱水ケーキは、再びそ
れに含まれる水分が蒸発しながら第1の搬送路列B1を
搬送されて、原料振分け手段Cに送給される。この間
に、原料振分け手段Cのダンパー39を振分け位置
(イ)に移動する。
【0041】原料振分け手段Cに送給された汚水処理脱
水ケーキは、ここでそれの半分がホッパー30に返戻さ
れるとともに、残り半分が第2の搬送路列B2に送出さ
れる。
【0042】ホッパー30に再返戻された汚水処理脱水
ケーキは、再度第1の搬送路列B1によって搬送され、
その間に水分の蒸発が行われて、第2,第3の搬送路B
2,B3における炭化が良好に行える程度の含水率に低
下する。また、その間に、原料振分け手段Cのダンパー
39を第1の送給位置(ロ)に移動する。この状態で、
再返戻された汚水処理脱水ケーキが原料振分け手段Cに
まで送給されると、該汚水処理脱水ケーキは、今度は第
2の搬送路列B2側に送出される。
【0043】すなわち、第2の搬送路列B2に先に送出
した半分の汚水処理脱水ケーキにほぼ15分遅れて、後
の半分の汚水処理脱水ケーキが第2の搬送路列B2側に
送出される。そして、第2,第3の搬送路列B2,B3
を交互に搬送されながら徐々に炭化(水分が0.2%程
度)され、冷却用搬送路58を搬送されている間に冷却
されて、それの送出口58aから外部に送出される。な
お、上記汚水処理脱水ケーキをホッパー30に投入して
から、冷却用搬送路58の送出口58aから外部に送出
されるまでの所要時間はほぼ60分である。
【0044】<有機物原料が豚糞の場合>この豚糞の含
水率はほぼ31%である。この程度の含水率のときに
は、該豚糞の一部を蒸発用搬送路9の前側端部(搬送始
端部)9aに返戻しなくてもよいので、原料振分け手段
Cのダンパ−39を第1の送給位置(ロ)に移動させる
とともに、豚糞が第1〜第3の搬送路列B1〜B3をそ
れぞれほぼ3.5分かけて搬送するように設定する。
【0045】ホッパー30に投入された豚糞は、それに
含まれる水分が蒸発しながら第1の搬送路列B1を搬送
され、この間に、第2,第3の搬送路B2,B3におけ
る炭化が良好に行える程度の含水率に低下する。そし
て、該豚糞が原料振分け手段Cに送給されると、ここで
それの全部が第2の搬送路列B2に送出される。第2の
搬送路列B2に供給された豚糞は、第2,第3の搬送路
列B2,B3間で交互に搬送されながら徐々に炭化(水
分が0.2%程度)された後、冷却用搬送路58を搬送
されている間に冷却されて、それの送出口58aから外
部に送出される。なお、上記豚糞をホッパー30に投入
してから、冷却用搬送路58の送出口58aから外部に
送出されるまでの所要時間はほぼ10.5分である。
【0046】<有機物原料がもみ殻の場合>このもみ殻
の含水率はほぼ12%である。この程度の含水率のとき
には、もみ殻の一部を蒸発用搬送路9の前側端部(搬送
始端部)9aに返戻しなくてもよいので、上記豚糞の場
合と同様に、原料振分け手段Cのダンパ−39を第1の
送給位置(ロ)に移動させておくとともに、もみ殻の場
合には豚糞に比較して含水率がさらに低いので、第1〜
第3の搬送路列B1〜B3をそれぞれほぼ2分かけて搬
送されるように設定している。
【0047】ホッパー30に投入されたもみ殻は、それ
に含まれる水分が蒸発しながら第1の搬送路列B1を搬
送され、この間に、第2,第3の搬送路B2,B3にお
ける炭化が良好に行える程度の含水率に低下する。そし
て、該もみ殻が原料振分け手段Cに送給されると、ここ
でそれの全部が第2の搬送路列B2に送出される。第2
の搬送路列B2に供給されたもみ殻は、第2と第3の搬
送路列B2,B3間で交互に搬送されながら徐々に炭化
(水分が0.2%程度)された後、冷却用搬送路58内
を搬送している間に冷却されて、それの送出口58aか
ら外部に送出される。なお、上記もみ殻をホッパー30
に投入してから、冷却用搬送路58の送出口58aから
外部に送出されるまでの所要時間はほぼ6分である。以
上のようにして炭化した各有機物原料は、肥料、農業用
融雪剤、水の濾過、カーボン利用の工業用品として利用
できる。
【0048】なお、本発明は前述した実施形態に限るも
のではなく、その要旨の範囲内で様々な変形実施が可能
である。
【0049】加熱室内の温度は、炭化させる有機物原料
に応じて適宜設定すればよいが、該有機物原料が悪臭を
発している場合には、設定温度をやや高めにすると、そ
の悪臭を低減させあるいは無くすことができる。
【0050】上記では、円筒体あるいは半筒体内に搬送
スクリュを配置して、有機物原料を搬送する構造の搬送
路を例として説明したが、該搬送路を、有機物原料搬送
用の多数の翼を設けた固定軸を中心として回転するキル
ン、あるいはまた、内周面に送り羽根を螺旋状に設けた
キルンであってもよい。
【0051】また、上記では第2,第3の搬送路列の最
上段に、乾燥用搬送路を配置した例について説明した
が、それらを炭化用搬送路としてもよい。
【0052】上記では、原料振分け手段を、6本の蒸発
用搬送路の後に設けた例について説明したが、炭化させ
ようとする有機物原料の含水率を勘案して、それら蒸発
用搬送路の本数を増減するとともに、それらの後に原料
振分け手段を設けるようにしてもよい。また、炭化用搬
送路の本数についても同様に増減することができる。
【0053】
【発明の効果】本発明によれば、原料振分け手段によ
り、有機物原料を返戻用搬送路に振り分けて、これを蒸
発用搬送路に返戻することができるので、有機物原料の
含水率に応じて、それらの搬送速度を低下させて加熱時
間を長くしたり、炉内温度を上昇させる等の調整を行わ
ずに、それらの乾燥,炭化を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明有機物原料の炭化装置の正面図である。
【図2】同装置の背面図である。
【図3】同装置の横断面図である。
【図4】同装置の縦断面図である。
【図5】水平搬送路群の構造を示す斜視図である。
【図6】原料振分け手段の詳細構造を示す拡大断面図で
ある。
【符号の説明】
9〜14、15、21 蒸発用搬送路 9a 搬送始端部(前側端部) 16〜20、22〜26 炭化用搬送路 37,38 振分けパイプ 39 ダンパー 41 返戻用搬送路(第2の上昇搬
送路) A 加熱炉体 B 水平搬送路群 C 原料振分け手段 G 有機物原料 (イ) 振分け位置 (ロ) 第1の送給位置 (ハ) 第2の送給位置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C10B 53/00 C02F 11/00 B09B 3/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機物原料を、加熱炉体に架設した蒸発
    用搬送路と炭化用搬送路とからなる水平搬送路群により
    搬送することによって、乾燥炭化を連続的に行う有機物
    原料連続炭化装置において、上記蒸発用搬送路と炭化用
    搬送路との間に原料振分け手段を設置するとともに、そ
    の原料振分け手段と上記蒸発用搬送路の搬送始端部との
    間に返戻用搬送路を設け、上記原料振分け手段により、
    蒸発用搬送路から送給された有機物原料を、炭化用搬送
    路及び返戻用搬送路のうち任意の一方又は双方に適宜振
    り分けることができるようにしてなることを特徴とする
    有機物原料連続炭化装置。
  2. 【請求項2】 蒸発用搬送路及び炭化用搬送路の各々が
    上下方向に複数架設され、さらに炭化用搬送路が水平方
    向にも複数架設されている請求項1記載の有機物原料連
    続炭化装置。
  3. 【請求項3】 原料振分け手段が、蒸発用搬送路に連通
    接続された原料振分け室と、これにそれぞれ連通接続さ
    れた2つの振分けパイプと、原料振分け室内に配置され
    たダンパーとからなり、そのダンパーが、蒸発用搬送路
    から送出された有機物原料を2つの振分けパイプに振り
    分けるように、該蒸発用搬送路の開口部を二分する振分
    け位置、その有機物原料全部を2つの振分けパイプのう
    ちの一方の振分けパイプに送給する第1の送給位置、有
    機物原料全部を他方の振分けパイプに送給する第2の送
    給位置の各位置間で回動されるようになっている請求項
    1又は2記載の有機物原料連続炭化装置。
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