JP2763744B2 - 波長変換装置 - Google Patents

波長変換装置

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JP2763744B2
JP2763744B2 JP6137046A JP13704694A JP2763744B2 JP 2763744 B2 JP2763744 B2 JP 2763744B2 JP 6137046 A JP6137046 A JP 6137046A JP 13704694 A JP13704694 A JP 13704694A JP 2763744 B2 JP2763744 B2 JP 2763744B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、波長変換装置、波長変
換方法及び波長変換用BBO結晶にかかり、特に、非線
型光学効果によって入射光の発振波長から所定の波長に
変換した光を射出光として抽出する波長変換装置、及び
所定波長の光から異なる波長に変換した光を抽出するた
めの波長変換方法及び所定波長の光から異なる波長の光
に変換するときに用いる波長変換用BBO結晶に関す
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】光学的
異方性(非線型光学効果)を有する1軸結晶等の非線型
光学材料を用いた波長変換により、基本波長である連続
可視レーザー光から変換波長である紫外光を得る波長変
換装置がある。この非線形光学効果は、非線形光学材料
中に誘起された非線形分極を基にして起こる一連の現象
である。このうち2次の非線型光学効果を用いることに
より、レーザー光を波長変換(第2次高調波発生、和周
波、差周波発生など)できる。例えば、βほう酸バリウ
ム結晶(βバリウムボレート:BBO)等の非線型光学
材料を用いて第2高調波発生(Second Harmonic Genera
tion:SHG)のような光の波長変換をすることは一般
的である。すなわち、波長変換のもっとも簡単な例は第
2高調波発生であり、変換された光の周波数は入力光の
2倍、波長は半分になる。以下の説明では、第2高調波
発生の波長変換を例にして簡単に説明するが、入射光が
2つの波長成分から成るときに入射光の2つの波長の和
の波長の光を発生する和周波発生及び入射光の2つの波
長の差の波長の光を発生する差周波発生の場合も同様で
ある。また、第2高調波発生のための非線型光学材料
は、結晶の形を取ることが殆どであるので、以下、結晶
という。
【0003】2次の非線形光学効果では誘起された非線
形分極の振幅は入射された光の電場の振幅の2乗に比例
するので、変換された光のパワーは入力された光のパワ
ーの2乗に比例するが、その比例係数はかなり小さくな
る。従って、一般に、小さな変換効率により変換された
光のパワーは小さくなる。このため、レーザー装置の外
部に共振器を配設し、結晶に入射されるレーザー光(以
下、励起光という。)のパワーを増大させて結晶から、
第2高調波である2倍の周波数の光(以下、SHG光と
いう。)を射出させるようにしている。
【0004】しかしながら、上記のように、共振器を用
いて結晶から効率よくSHG光を発生させるためには、
共振器に入射するレーザー光の周波数に共振器の共振周
波数を同調させなければならない。このためには、共振
器に入射するレーザー光の周波数シフトを抑制等のため
共振周波数の誤差検出をすると共に、共振器の共振器長
を変化させて光の周波数を同調させるフィードバック制
御が必要である。
【0005】このため、従来の波長変換装置100は、
図13に示すように、レーザー装置102と共振器10
6との間に電気光学効果を有する電気光学変調器(以
下、EO変調器という。)108を配置して構成されて
いる。レーザー装置102から射出されたレーザー光L
0はEO変調器108を通過して共振器106に入射さ
れる。このEO変調器108から射出されたレーザー光
L1の延長光路上には、EO変調器108を駆動するた
め等のサーボ用電気回路110に接続された光検出器1
12が配置されている。サーボ用電気回路110は、E
O変調器108において電気光学効果を発生させるため
に電界を付与するためのものである。
【0006】共振器106は、入射ミラー114、サン
プリングミラー116、第1のミラー122及び第2の
ミラー124から構成されている。この共振器106に
入射されたレーザー光L1は、入射ミラー114を通過
して光路L1aを辿りサンプリングミラー116へ至
る。このサンプリングミラー116は、入射された光の
一部をサンプリングして光検出器112へ照射すると共
に、サンプリングされない他の光を反射し光路L1bへ
案内する。サンプリングミラー116で反射された光
は、第1のミラー122へ至る。第1のミラー122
は、その全部を反射して光路L1cへ案内する。この光
路L1c上には、結晶104が配置されており、第1の
ミラー122で反射された光は結晶104を通過して第
2のミラー124へ至る。従って、結晶104では、入
射光に応じて変換したSHG光を、未変換の光と共に射
出する。第2のミラー124は入射光のうち結晶104
において未変換の光を反射すると共に変換されたSHG
光L2を透過する。この第2のミラー124で反射され
た光は光路L1dへ案内され、入射ミラー114へ至
る。入射ミラー114は、光路L1dと平行な入射光軸
と光路L1aと平行な反射光軸とが調整されており、光
路L1dを辿った光を反射して光路L1aへ案内する。
【0007】このような構成の波長変換装置100で
は、光検出器112の検出値から共振周波数の誤差検出
を行っている。この光検出器112の検出値に基づい
て、EO変調器108を高周波の周波数変調(及び位相
変調)することによってレーザー光L0を変調している
(FMサイドバンド法と呼ばれる。Michio Oka and Shi
geo Kubota;Jpn.J.Appl.Phys.31,p531,1992:R.Drever,
J.Hall,F.Kowalski,J.Hough,G.Ford,A.Munley and H.Wa
rd;Appl.Phys.B31,p97,1983)。
【0008】しかしながら、従来の波長変換装置100
における誤差検出では、以下のような問題点が生じてい
た。
【0009】EO変調器の表面反射や、内部吸収によ
って、入射パワーの損失がある。これによって入射可視
光のパワーが減少し、最終的なSHG光出力をも低下さ
せる。EO変調器が有する光学収差によって、EO変
調器から射出されるレーザー光の波面に乱れが生じ、共
振器におけるレーザー光の結合効率が低下する。これに
よってSHG光出力をも低下させる。レーザー装置と
共振器との間にEO変調器を配置しなければならないの
で、装置が大型化する。EO変調器の構成を必要とす
るので、コスト高になる。
【0010】また、従来の波長変換装置100におい
て、周波数を同調させるためのフィードバック制御で
は、共振器106を構成する第1のミラー122をピエ
ゾ素子(圧電素子、電気信号を変位に変換する素子)に
マウントし、第1のミラー122を変位させることによ
って、共振器長を変化させて、共振周波数を変化させて
いた。
【0011】しかしながら、第1のミラー122は慣性
質量を有するので、高周波の応答性が低下し、周波数の
ゆらぎが生じる。また、ピエゾ素子の物性に起因する数
キロHz以上の周波数では入射光の周波数変動への追随
が困難であり、やはり周波数のゆらぎが生じる。これら
の周波数のゆらぎによって出力光であるSHG光の強度
(パワー)が変動する、またはサーボ制御が破綻して、
同調不能になることがあるという、問題点があった。
【0012】本発明は、上記事実を考慮して、小型かつ
容易な構成で変換波長の光出力を低下させることなく、
効率よく入射された光を変換波長の光に変換することが
できる波長変換装置及び波長変換方法を得ることが目的
である。
【0013】さらに、入射された光を変換波長の光に変
換するときに用いる共振長変更を容易にするための波長
変換用BBO結晶を得ることが目的である。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明者は種々検討を加えた結果、非線形光学結晶
に生じる電気光学効果の現象に着目し、あらゆる検討を
試み、具体的にそれを波長変換装置として確立したもの
である。具体的には、本発明の波長変換装置は、基本波
長の光を射出する光射出手段の射出側に配設され、内部
を通過する光の光路長を共振長として該共振長に応じた
共振周波数を有しかつ内部で該光を反射するための複数
の反射手段を備えた共振手段と、前記共振手段の内部を
通過する光の光路上に配設され、光学的異方性を有しか
つ入射された光と該光とは波長が異なる少なくとも1つ
の変換波長の光とを射出する非線形光学材料と、前記基
本波長の光に前記共振手段の共振周波数が同調するよう
に前記非線形光学材料へ電界を付与する電界付与手段
と、を備えている。
【0015】請求項2に記載の発明では、前記電界付与
手段は、前記基本波長の光に前記共振手段の共振周波数
が同調するように前記非線形光学材料へ前記共振長を変
調するための電界を付与することができる。
【0016】請求項3に記載の発明では、前記非線形光
学材料の射出側に配設され入射される光の強度を検出す
る光検出手段を更に備え、前記電界付与手段は、前記共
振周波数を変調するために前記非線形光学材料へ電界を
付与する第1の電界付与手段と前記検出された光の強度
から得られる共振周波数と前記基本波長の光の周波数と
が一致するように前記非線形光学材料へ電界を付与する
第2の電界付与手段とから構成することができる。
【0017】請求項4に記載の発明では、前記非線形光
学材料としてBBO結晶を用いて構成することができ
る。
【0018】請求項5に記載の発明では、前記共振手段
は、前記非線形光学材料の射出側に配設されて光軸を通
過する平面との入射光束の断面形状と異なる光束の断面
形状となるように前記基本波長の光を反射すると共に前
記変換波長の光を透過する反射透過手段と、前記非線形
光学材料と前記光射出手段との間に配設されて前記非線
形光学材料に入射された基本波長の光が通過する基準光
路に略一致する光路を通過すると共に前記基本波長の光
の光束の断面形状と略一致する光束の断面形状となるよ
うに該反射透過手段によって反射された光を反射する反
射手段と、を含むことができる。
【0019】請求項6に記載の発明は、請求項5に記載
の波長変換装置において、前記共振手段の反射透過手段
及び反射手段の少なくとも一方は、所定方向から入射さ
れた光を射出すると共に所定方向と異なる方向から入射
された光を反射光として射出する伝達部材と、該伝達部
材から射出された所定方向からの光を反射して該伝達部
材へ導く反射部材とから構成され、該反射部材と該伝達
部材との間に光が集光される集光部位が奇数個位置する
と共に、前記共振手段の内部で集光される集光部位の総
数が偶数個であることを特徴としている。
【0020】請求項7に記載の発明の波長変換方法は、
光学的異方性を有しかつ入射された光と該光とは波長が
異なる少なくとも1つの変換波長の光とを射出する非線
形光学材料を用いて入射された光を前記変換波長の光に
変換する波長変換方法であって、基本波長の光を前記非
線形光学材料に入射すると共に、該基本波長の光が共振
するように共振長を変調するための電界を前記非線形光
学材料へ付与する。
【0021】請求項8に記載の発明のBBO結晶は、基
本波長から異なる波長に変換した光を射出する波長変換
装置に、電界が付与されて光路長が変動するように設け
られている。
【0022】
【作用】本発明の波長変換装置では、基本波長の光を射
出するレーザー装置等の光射出手段の射出側に共振手段
が配設されされている。共振手段は、内部を通過する光
の光路長を共振長として共振長に応じた共振周波数を有
しかつ内部で該光を反射するための複数の反射手段を備
えている。この共振手段の内部を通過する光の光路上に
は非線形光学材料が配設されている。非線形光学材料は
光学的異方性を有しかつ入射された光と波長が異なる少
なくとも1つの変換波長の光とを射出する。この非線形
光学材料には、電界付与手段によって、基本波長の光に
共振手段の共振周波数が同調するように電界が付与され
る。従って、非線形光学材料に付与した電界のみのよっ
て共振手段を同調でき、新規に電気光学変調器を設ける
ことなく同調が容易な波長変換装置を提供できる。
【0023】また、前記波長変換装置に、請求項2にも
記載したように、電界付与手段は、基本波長の光に共振
手段の共振周波数が同調するように非線形光学材料へ共
振長を変調するための電界を付与するようにしてもよ
い。このように、非線形光学材料へ電界を付与すれば、
非線形光学材料から射出される光を変調することがで
き、これによって共振長を変更することができ、共振手
段の共振周波数を同調することができる。
【0024】さらに、前記波長変換装置は、請求項3に
も記載したように、非線形光学材料の射出側に配設され
入射される光の強度を検出する光検出手段を更に備え、
電界付与手段が共振周波数を変調するために非線形光学
材料へ電界を付与する第1の電界付与手段と検出された
光の強度から得られる共振周波数と基本波長の光の周波
数とが一致するように非線形光学材料へ電界を付与する
第2の電界付与手段とから構成してもよい。このように
構成すれば、共振手段の共振周波数を容易に検出するこ
とができる。すなわち、第1の電界付与手段によって付
与された電界により非線形光学材料から射出される光は
変調されている。従って、光検出手段では、この変調に
応じた光の強度が検出される。変調に応じた光の強度か
ら共振周波数の移行を検出でき、検出された光の強度か
ら得られる共振周波数と前記基本波長の光の周波数との
誤差を検出することができる。このため、第2の電界付
与手段によって、この誤差に相当する電界を非線形光学
材料へ付与することによって、基本波長の光に共振手段
の共振周波数を同調させることができる。
【0025】ここで、文献(Chris A.Ebbers;Appl.Phy
s.Lett.52,p1948,1988 )にも示されているが、非線形
光学結晶、特にBBO結晶は電気光学効果が小さいため
に電気光学効果の影響を考慮していなかった。本発明の
波長変換装置では、非線形光学材料に電界付与手段によ
って、基本波長の光に共振手段の共振周波数が同調する
ように電界を付与している。この非線形光学材料は、請
求項4にも記載したように、非線形光学材料としてBB
O結晶を用いて構成してもよい。このように構成するこ
とによって、従来、電気光学効果が小さく、前記のよう
な同調に用いることがなかった非線形光学材料を従来の
電気光学変調器と兼ねて機能するように構成することが
できる。
【0026】このように、BBO結晶は、付与された電
界に応じて電気光学効果が変化するが、共振周波数の同
調のためのみに限定されない。すなわち、請求項8にも
記載したように、基本波長から異なる波長に変換した光
を射出する波長変換装置に、電界が付与されて光路長が
変動するようにBBO結晶を設けてもよい。このように
構成することによって、BBO結晶を応答性のよい光路
長変更素子として用いることができる。従って、波長変
換装置において、光路長を変化させる微小かつ高速な制
御への応用が可能である。
【0027】前記波長変換装置において、請求項5にも
記載したように、反射透過手段と反射手段とを含む共振
手段で構成してもよい。
【0028】反射透過手段は、非線形光学材料の射出側
に配設されて、光軸を通過する平面との入射光束の断面
形状と異なる光束の断面形状となるように基本波長の光
を反射すると共に変換波長の光を透過する。従って、光
射出手段から往路として反射透過手段に至る光のうち、
反射透過手段では、基本波長の光のみが反射される。こ
の反射時の反射光束は、入射光束の形状と異なる光束の
断面形状となるので、反射透過手段で反射されて復路と
して非線形光学材料側へ向かう光は、非線形光学材料の
位相整合等の条件に合致しなくなる。このため、復路に
おける、基本波長と異なる少なくとも1つの変換波長の
光の生成は略零になる。
【0029】反射手段は、非線形光学材料の入射側に配
設されて、非線形光学材料に入射される基本波長の光が
通過する基準光路に略一致する光路を通過すると共に基
本波長の光の光束の断面形状と略一致する光束の断面形
状となるように反射透過手段によって反射された光を反
射する。従って、反射透過手段から復路として反射手段
に至る光は、光射出手段から往路として非線形光学材料
側へ向かう光の光束の断面形状となるように反射され
る。このため、反射手段では、反射透過手段からの復路
を進行したのち反射された光と、光射出手段から入射さ
れた光とが合致されて、この合致された光が非線形光学
材料へ向かう。これによって、基本波長の光のうち、往
路を進行するときに変換波長の光に変換されたかった光
は、再び往路を進行するようになり、非線形光学材料で
は、例えば、往路である一方の方向でのみ基本波長と異
なる少なくとも1の変換波長の光を生成することにな
る。
【0030】この共振手段の反射透過手段及び反射手段
の各々は、球面等の曲面で構成されると共に各々が有す
る焦点距離及び反射光軸が略一致するように構成するこ
とができる。このような構成では、所謂共焦点系の共振
器として共振手段を構成することができ、共振手段の内
部を光が循環して、入射された光を閉じ込めることがで
きる。
【0031】また、この共振手段の反射透過手段及び反
射手段の少なくとも一方は、請求項6にも記載したよう
に、所定方向から入射された光を射出すると共に所定方
向と異なる方向から入射された光を反射光として射出す
る伝達部材と、該伝達部材から射出された所定方向から
の光を反射して該伝達部材へ導く反射部材とから構成さ
れ、該反射部材と該伝達部材との間に光が集光される集
光部位が奇数個位置すると共に、前記共振手段の内部で
集光される集光部位の総数が偶数個であるように構成す
ることができる。この内部に光が集光される集光部位と
は、反射透過手段及び反射手段の少なくとも一方を、所
定方向から入射された光を射出すると共に所定方向と異
なる方向から入射された光を反射光として射出するレン
ズや反射面による伝達部材と、該伝達部材から射出され
た所定方向からの光を反射して該伝達部材へ導く反射面
による反射部材とから構成するときに該反射部材と該伝
達部材との間に光が集光される集光部位をいう。このよ
うな構成では、所謂2重共焦点系の共振器として共振手
段を構成することができ、入射光軸等が僅かにずれた場
合であっても共振手段の内部を光が循環して、入射され
た光を閉じ込めることができる。
【0032】このように、共振手段に反射透過手段及び
反射手段を含ませて構成すれば、反射手段及び反射透過
手段によってSHG光等の基本波長と異なる少なくとも
1つの変換波長の光を発生させるための非線形光学材料
を透過した光は反射手段及び反射透過手段を介して位相
整合等の条件に合致することなく再び非線形光学材料に
向けて放射され、変換波長の光が非線型光学材料内を集
中して透過することがないので、単純な構成で調整が容
易であると共に安価な波長変換装置を得ることができ、
該変換波長の光が双方向に発生することなく干渉効果に
よる不安定性が生じることがない。
【0033】また、請求項7に記載した発明の波長変換
方法では、光学的異方性を有しかつ入射された光と該光
とは波長が異なる少なくとも1つの変換波長の光とを射
出する非線形光学材料を用いて入射された光を変換波長
の光に変換するときに、この基本波長の光を非線形光学
材料に入射すると共に、該基本波長の光が共振するよう
に共振長を変調するための電界を非線形光学材料へ付与
する。従って、入射された光を変換波長の光に変換する
ときに共振長を変調でき、付与された電界に応じて少な
くとも1つの変換波長の光を共振長に応じて変調された
光に変換することができる。
【0034】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明の実施例を詳
細に説明する。第1実施例は、リング型共振器を含んだ
波長変換装置に本発明を適用したものである。
【0035】図1に示したように、本実施例の波長変換
装置10は、光射出手段としてのレーザー装置12、共
振手段としての共振器16及びサーボ用電気回路20か
ら構成されている。レーザー装置12のレーザー光の射
出側には、共振器16が配設されている。このレーザー
装置12からは、周波数(例えば、約6×1014Hz)
のレーザー光が射出される構成である。
【0036】共振器16は、図13に示した共振器10
0と同様の構成であり、入射ミラー22、サンプリング
ミラー24、第1のミラー26及び第2のミラー28か
ら構成されている。レーザー装置12から射出されたレ
ーザー光L0は、共振器16に入射され、入射ミラー2
2を通過して光路L1aを辿りサンプリングミラー24
へ至る。サンプリングミラー24は、入射された光の一
部をサンプリング(透過)すると共に、サンプリングさ
れない他の光を反射し光路L1bへ案内する。光路L1
aの延長上には、光検出手段としての光検出器18が配
設されており、サンプリングミラー24でサンプリング
された光が照射される。サンプリングミラー18で反射
された光は、第1のミラー26へ至る。第1のミラー2
6は、その全部を反射して光路L1cへ案内する。光路
L1c上には、非線形光学材料としてのBBO結晶14
が配置されており、第1のミラー26で反射された光が
BBO結晶14を通過して第2のミラー28へ至る。従
って、BBO結晶14では、入射光に応じて変換したS
HG光を、未変換の光と共に射出する。第2のミラー2
8は入射光のうちBBO結晶14において未変換の光を
反射すると共に変換されたSHG光L2を透過する。こ
の第2のミラー28で反射された光は光路L1dへ案内
され、入射ミラー22へ至る。入射ミラー22は、光路
L1dと平行な入射光軸と光路L1aと平行な反射光軸
とが調整されており、光路L1dを辿った光を反射して
光路L1aへ案内する。
【0037】共振器16の第1のミラー26は、変位可
能な図示しないマウント装置に取付けられており、この
図示しないマウント装置はピエゾ素子30を介して共振
器16の本体にマウントされている。ピエゾ素子30
は、第1のミラー26を変位させることにより共振器長
を変化させて共振周波数を変化させるためのものであ
り、サーボ用電気回路20に接続されている。共振器1
6のBBO結晶14には、2個の電極32、電極34が
配設されており、これら電極32、34は、サーボ用電
気回路20に接続されている。また、光検出器18もサ
ーボ用電気回路20に接続されている。これら、電極3
2、34及びサーボ用電気回路20によって電界付与手
段を構成している。また、電極32及びサーボ用電気回
路20によって第1の電界付与手段を構成し、電極34
及びサーボ用電気回路20によって第2の電界付与手段
を構成している。
【0038】次に、本実施例の波長変換装置10の作動
を説明する。前述のように、共振器16を用いてBBO
結晶14から効率よくSHG光を発生させるためには、
共振器16に入射するレーザー光の周波数に共振器16
の共振周波数を同調させなければならないので、共振器
16の共振周波数の誤差検出をすると共に、共振器16
を同調させるフィードバック制御が必要である。
【0039】先ず、共振器16に入射するレーザー光の
周波数に共振器16の共振周波数を同調させる条件を維
持するために、共振周波数のずれ(誤差信号)を検出す
る。この検出には、前述のFMサイドバンド法を用いて
いる。
【0040】本実施例では、レーザー装置から射出され
たレーザー光に対して周波数変調することなく、そのま
まレーザー光を共振器16へ入射し、共振器16内部に
配設されたBBO結晶14を直接変調することによって
共振器16の共振周波数を変調している。すなわち、B
BO結晶14は、電界が付与されると電気光学効果によ
って屈折率が変化する。このBBO結晶14の屈折率の
変化によってBBO結晶14の光路長が変化し、共振器
16の光路長、すなわち共振器長が変化し、共振器16
の共振周波数が変化する。BBO結晶14は高周波応答
性が高いので、BBO結晶14に高周波電界をかけるこ
とによって、共振周波数を高周波で変調できる。本実施
例では、BBO結晶14に配設された電極32を変調用
の電極として用い、電極32を介してBBO結晶14に
電界を付与している。このBBO結晶14において高周
波で変調されたレーザー光を光検出器18によって検出
することにより、共振器16の共振周波数の誤差に比例
する信号を得ている。
【0041】次に、BBO結晶14の電気光学効果を用
いたフィードバック制御を説明する。前述のように、B
BO結晶14には、電界付与による電気光学効果の発生
で屈折率が変化する現象がある。この現象によって、光
学的な共振器長を変化させることができる。従って、光
検出器18から得られる共振周波数の誤差に比例する信
号を、共振器長を変化させる(電極32を介してBBO
結晶14に電界付与)信号として用い、この電界付与に
よるBBO結晶14で決定される共振器16の共振周波
数に対して前記誤差に比例する信号でフィードバック、
すなわち負のフィードバック制御をすることで、誤差を
常にゼロ近傍に維持することができる(サーボ制御)。
【0042】本実施例では、BBO結晶14に設けた2
つの電極32,34のうち、前述のように電極32を変
調用として設定し、別個の電極34をフィードバック用
として設定している。この電極34に信号を供給し、誤
差信号に比例する電界をBBO結晶14に付与してい
る。BBO結晶14の電気光学効果によるフィードバッ
ク制御は、ピエゾ素子30による制御よりも高い周波数
まで効果的に付与することができる。
【0043】従来、共振器長を制御するため、共振器を
構成する鏡をピエゾ素子上に取り付け、鏡を実際に動か
す方法が用いられて来たが、従来のピエゾ素子によるも
のでは、機械的理由により数キロHzの応答が、高周波
駆動の限界であった。本実施例では、BBO結晶14を
直接制御しているので、レーザー光の周波数のゆらぎが
数キロHz以上の成分をもっていても、良好に制御が可
能になる。
【0044】なお、共振器長の制御には、BBO結晶1
4の電気光学効果による制御よりも、ピエゾ素子30に
よる制御の方が、共振器長の変化の範囲を大きく設定で
きる。このため、本実施例では、ピエゾ素子30の機械
的制御範囲を考慮して、低周波側ではピエゾ素子30に
よるフィードバック制御を行い、高周波側ではBBO結
晶14の電気光学効果を利用してフィードバック制御を
行うという、最適な周波数域における効率的な制御で最
大限に効果を発揮するように両者を併用して制御してい
る。
【0045】上記の共振器16の構成として、厚さ9m
mでBBO結晶14を形成し、BBO結晶14に付与す
る高周波変調の周波数を2MHz、振幅を15V(peak
-to-peak) と設定して、実験を行った結果、良好な動作
を得ることができる。
【0046】次に、サーボ用電気回路20の具体的な構
成の一例と共に波長変換装置10の作動をさらに説明す
る。
【0047】図2に示したサーボ用電気回路20は、高
周波発振器42を含んで構成している。この高周波発振
器42はEO素子ドライバ40を介してBBO結晶14
の電極32に接続されると共に、ダブルバランストミキ
サ(以下、DBMという。)44の一方の入力端に接続
されている。DBM44の他方の入力端は、光検出器1
8からの信号が入力されるように接続されている。DB
M44は、ローパスフィルタ(以下、LPFという。)
46に接続され、LPF46はLPF48及びハイパス
フィルタ(以下、HPFという。)52に接続されてい
る。LPF48は、ピエゾ素子ドライバ50を介してピ
エゾ素子30に接続されている。HPF52は、EO素
子ドライバ54を介してBBO結晶14の電極34に接
続されている。
【0048】高周波発振器42から出力される所定周波
数(例えば2MHz)の電気信号60(図3参照)は一
つはEO素子ドライバー40を介してBBO結晶14の
電極32に出力されると共に、DBM44の一方の入力
端に出力される。このDBM44は光検出器2において
検出された信号と高周波発振器42から出力される所定
周波数の電気信号60との積に対応する信号を出力す
る。
【0049】共振器16内に配設されたEO素子である
BBO結晶14に高周波の電界を付与すると、その電界
の大きさに応じて、共振器16の共振器長が変調され、
その結果、共振器16の中心周波数が基準となる周波数
f0から時間的に変動する。すなわち、入射されたレー
ザー光の周波数と共振器16の共振周波数とが一致する
とき、つまり共振器16の共振器長が入射されたレーザ
ー光の波長の整数倍に一致する条件(以下、共振条件と
いう。)を満たすときには、図4の信号62Bに示すよ
うに、周波数f0を中心として共振器長が中心値より長
いときの光検出器18の信号波形(図4の周波数f0よ
り上方部分)と、短いときの光検出器18の信号波形
(図4の周波数f0より下方部分)との形状が略一致し
た振幅値になる。従って、共振器16の透過周波数特性
分布64は、周波数f0を中心に略対称な波形になる。
このため、高周波出力は電界の強度の積になる。従っ
て、DBM44の出力は、正の部分と負の部分の寄与が
等しくなり、平均値が略0になる(図5の信号66B参
照)。
【0050】一方、共振器長が共振条件より長い場合に
は、図4の信号62Cに示すように、共振器16の共振
周波数が負側にシフトする。このため、共振器長は負側
にシフトとして光検出器18の信号が大きくなり、DB
M44の出力は平均的に正側にシフトすることになる
(図5の信号66C参照)。また、共振器長が共振条件
より短い場合も同様に、図4の信号62Aに示すよう
に、共振器16の共振周波数が正側にシフトする。この
ため、共振器長は正側にシフトとして光検出器18の信
号が小さくなり、DBMの出力が平均的に負側にシフト
することになる(図5の信号66A参照)。
【0051】従って、DBM44の出力を時間的に平均
化した値を提供するLPF46の出力は、共振器16の
共振条件からの共振器長の長短を示すことになる。従っ
て、この共振器長の長短を示す信号を用いて逆に共振器
16の共振器長を変化させるフィードバック制御をすれ
ば、共振器長をつねに入射されたレーザー光の周波数と
共振するように制御することができる。
【0052】なお、DBM44が出力する信号を用いて
共振器長を変化させるには、上記のように、共振器を構
成する第1のミラー26の支持機構としてのマウント装
置が電圧に比例して平行移動するピエゾ素子(電歪素
子、または電磁素子)で構成する他に、共振器16内
に、円周方向に屈折率が低屈折率から高屈折率に分布し
た回転可能なガラス板をおきその回転角を電圧によって
調整するようにすることや、これらの複数の機構を組み
合わせて用いる方法がある。
【0053】本実施例の波長変換装置10では、BBO
結晶14(EO素子)とピエソ素子30との両方を用い
て制御する場合について説明したが、図6に示したよう
に、最も簡単な構成として、ピエゾ素子30を制御する
ことなく、図2の点Fにおける信号を増幅して、BBO
結晶16に配設された電極34に電圧を付与するように
してもよい。
【0054】このように、本実施例の波長変換装置は、
共振器内に配設されたBBO結晶(非線形結晶)に、高
周波変調用と、同調信号(直流及び低周波成分)印加用
の2枚の電極を配設している。これによって、従来の波
長変換装置で必要とされていたEO変調器を配設するこ
となく、所定波長のレーザー光をBBO結晶における非
線形効果でSHG光に変換する波長変換装置を小型かつ
安価に提供することができる。
【0055】また、高周波変調用と、同調信号印加用の
2枚の電極によるBBO結晶の電界付与によって、高周
波変調が可能になると共に、同調が容易となり、得られ
るSHG光を高出力化することができる。また、高周波
で変調が可能になることによるサーボ制御の追随性が向
上することによって、出力光の強度を安定させるととも
にサーボ制御の安定性を向上させることができる。
【0056】このサーボ制御の安定性が向上すると、同
調幅が小さな共振器でも利用できるようになる。可視光
から紫外光を得るための変換効率の高い波長変換装置用
の共振器は、一般的に同調幅が小さい。従って、本実施
例によれば、可視光から紫外光を得るための変換効率の
高い波長変換装置の実現が容易になる。
【0057】上記の実施例では、リング型共振器に本発
明を適用した場合を説明したが、本発明はこれに限定さ
れるものではなく、以下に説明する共焦点型共振器も本
発明が適用可能な共振器である。なお、以下の共焦点型
共振器を用いれば、上記の実施例の波長変換装置よりも
更に部品点数が少なく、可動部分の少ない、コンパクト
な波長変換装置を構成できる。この共焦点型共振器を用
いた波長変換装置11を、本発明の第2実施例として説
明する。なお、本実施例は、上記の実施例と略同様の構
成のため、同一部分には、同一符号を付し、以下、構成
が異なる共振器のみを説明する。
【0058】図7に示したように、本実施例の波長変換
装置11は、所定波長のレーザー光を射出するレーザー
装置12を備えている。レーザー装置12の射出側には
コリメータレンズ系74が配設されている。このコリメ
ータレンズ系74は、拡散手段としての凹レンズ70及
び集光手段としての凸レンズ72により構成され、凹レ
ンズ70及び凸レンズ72の順に配設されている。レー
ザー装置12から射出されたレーザー光は、凹レンズ7
0により拡散された後に凸レンズ72によって集光され
る。このコリメータレンズ系74は、光の波面及びレー
ザー光のビーム径を調整するためのものであり、コリメ
ータレンズ系74の射出側にレーザー光が集中するビー
ムウエストなる集光部位を形成する。これらレーザー装
置12及びコリメータレンズ系74により光射出手段を
構成している。
【0059】コリメータレンズ系74のレーザー光の射
出側には、共振器76が配設されている。この共振器7
6は、コリメータレンズ系74のレーザー光の射出側か
ら順に配設された第1のミラー78及び第2のミラー7
9から構成されている。第1のミラー78及び第2のミ
ラー79は、同一の曲率半径の曲面の球面鏡で形成され
ている。従って、第1のミラー78及び第2のミラー7
9の焦点距離は一致する。本実施例の共振器76は、第
1のミラー78及び第2のミラー79の各々を焦点位置
が一致するように配置すると共に、各々の曲率中心が同
一の線上に一致するように配置して、所謂、共焦点系共
振器を形成している。この共振器76は、焦点位置付近
に、上記のレーザー光が集中するビームウエストなる集
光部位が位置するように配置される。
【0060】また、上記の凸レンズ72と共振器76と
の間には、サンプリングミラー68が配設されている。
このサンプリングミラー68の反射側には、光検出器1
8が配設されている。
【0061】本実施例では、第1のミラー78及び第2
のミラー79の各々の曲率半径はコリメータレンズ系7
4から射出されるレーザー光の波面の曲率より大きく設
定されている。従って、第1のミラー78及び第2のミ
ラー79の各々のミラーでは、反射時点において、入射
されたときの光の波面の曲率が変更される。
【0062】上記のビームウエストなる集光部位付近に
は、BBO結晶14が、そのBBO結晶14の内部にビ
ームウエストが位置するように配設されている。BBO
結晶14は、受容角が充分大きくなっており、このBB
O結晶14では大きな受容角に一致したレーザー光が入
射されたときに非線型光学効果により基本波長のレーザ
ー光(励起光)から得られる変換波長のSHG光が効率
よく出力される。また、BBO結晶14には、2個の電
極32、34が配設されており、これら電極32、34
は、サーボ用電気回路20に接続されている。また、光
検出器18もサーボ用電気回路20に接続されている。
次に、本実施例の共振器76の作動を説明する。コリメ
ータレンズ系74から射出されたレーザー光Lは、徐々
にビーム径が減少しながら第1のミラー78を透過し
て、BBO結晶14内に至り、BBO結晶14中にビー
ムウエストが形成される。また、第1のミラー78を通
過したレーザー光Lは、BBO結晶14において変換波
長のSHG光を得るための励起光L1として作用する。
このBBO結晶14では、非線形光学効果によってSH
G光L2が発生する。発生したSHG光L2は第2のミ
ラー79を透過して出力光として用いる(図7の白抜矢
印B方向の光)。SHG光L2に変換されなかった励起
光L1aは第2のミラー79において、反射されると共
に波面の曲率が変更される。この波面の曲率変更時に
は、ビーム径が縮小方向に変更されることなく、拡散方
向に広げられるように変更される。波面の曲率が変更さ
れた励起光L1bは、BBO結晶14を透過して、第1
のミラー78へ至る。この第1のミラー78では、励起
光L1bが、コリメータレンズ系74から射出されたレ
ーザー光L(すなわち、励起光L1)の波面の曲率と一
致するように波面の曲率が変更されて反射される。この
励起光L1、L1aは共にBBO結晶14へ至る。この
ように、励起光は、共振器の中を循環する。
【0063】第1のミラー78及び第2のミラー79で
は、入射されたレーザー光Lの波面の曲率RL が第1の
ミラー78及び第2のミラー79の曲率よりも小さくな
っている(図8参照)。このため、第2のミラー79で
反射された光の波面の曲率R B は、入射されたレーザー
光の波面の曲率RL より大きくなる。従って、上記入射
時のレーザー光のビーム径と共振器の条件下では、往路
(図7及び図8の実線)と復路(図7及び図8の1点鎖
線)とでビームウエストのビーム径が変更される。この
ビームウエストの位置にBBO結晶14を配設しSHG
光を発生させると、往路と復路の各々に対して生じるS
HG光パワーは、結晶の受容角が十分に大きいので、各
々の励起光のビームウエストにおけるビーム径の面積に
逆比例する。すなわち、本実施例のように往路と復路で
のビームウエストのビーム径が異なるように共振器及び
入力するレーザー光を設定すると、小さなビーム径のレ
ーザー光が進行する方向(図7の白抜矢印A方向)の励
起光にのみ、SHG光(高調波出力)を発生させるため
のパワーが集中する。例えば往路と復路とにおけるビー
ム径の大きさの比を1:3(1:5)とすることによ
り、SHG光(高調波出力)は9:1(25:1)とな
って、変換されたパワーの90%(96%)は一方向に
集中する。
【0064】このように、本実施例の波長変換装置によ
れば、共焦点共振器として機能する共振器を波長変換の
ための外部共振器として用いているので、共振器が備え
たミラーによって復路に向けて反射されるレーザー光の
波面の曲率は入射された光及び励起光の波面の曲率と異
なる大きさにすることができ、ビームウエスト近傍に配
設された結晶を通過することによって発生するSHG光
は、往路のみに集中することになる。従って、共焦点系
として機能する1対の曲面を備えた共振器を用いて、そ
の焦点付近に結晶を配置すると共に、当該曲面の曲率半
径と異なる、すなわち当該曲面の曲率半径より小さな曲
率半径となるように入射するレーザー光を調整するのみ
で、複雑な調整を必要とすることなく単純かつ簡単な構
成で高効率に光の波長を変換することができる。
【0065】実際的な共焦点系の構成の一例としては、
図9に示したように、厚さyの平行平面形状のBBO結
晶14の一方の面から間隔xを隔てて曲率半径RM の第
1のミラー78を配設すると共に、BBO結晶14の他
方の面から間隔zを隔てて曲率半径RM の第2のミラー
79を配設して共振器76を形成する。このとき、BB
O結晶14の屈折率n2 がミラーと結晶までの周辺材料
の媒質n1 と異なる場合には、界面の屈折を考慮し屈折
率n=n2 /n1 として、ミラーの曲率半径R M と間隔
x,zとは(RM =x+y/n+z)の関係にある。
【0066】また、上記実施例では、同一の曲率半径を
有するミラー78,24の焦点付近にBBO結晶14を
配設した場合を説明したが、本発明は、ミラーを別体と
して備えた共振器内に結晶を配設することに限定され
ず、BBO結晶14のみを加工して共振器76を形成し
てもよい。すなわち、BBO結晶14のレーザー光の入
射側の端面及び射出側の端面を曲率半径RM となるよう
に研磨・コーティングすることによって、BBO結晶1
4のみによって共振器を形成することもできる。例え
ば、図10のように一つの結晶のレーザー光の入射側の
端面20a及び射出側の端面20bを曲率半径RM とな
ると共に、その曲率中心が対向する端面の中心になるよ
うに研磨すればモノリシック共焦点共振器を形成でき
る。
【0067】この場合、共振器内部を通過するレーザー
光は、常時、結晶内を伝搬することになるが、当該結晶
は位相整合条件を有しているので、この位相整合条件を
満たすときにのみ、効率的なSHG光を発生することに
なり、このSHG光を発生する結晶の有効部分(距離)
は、図9の厚さyと一致することになる。
【0068】なお、上記のように結晶自体を加工して、
結晶のみで共振器を形成してもよいが、結晶の球面研磨
は容易ではなく、かつ効率的にSHG光が発生する有効
部分(y)以外の結晶は無駄になる。このため、結晶の
みから共振器を構成せずに中央部(y)のみを結晶で形
成し周囲のミラーとなるブロック(x,z)を同様の屈
折率を持ったガラス等の透明媒体で構成することも効果
的である。このガラスは一般的に球面研磨が容易であ
る。このようにすることで、必要とする結晶の容量を少
なくすることができ、結晶を有効に利用できる。また、
結晶は平面研磨でよくかつガラスは容易な球面研磨すれ
ばよい。このため、共振器の製造は容易になる。
【0069】次に、第3実施例を説明する。共焦点系の
応用である2重共焦点共振器に本発明を適用したもので
ある。なお、第3実施例は、上記実施例と略同様の構成
のため、異なる構成の共振器のみを説明する。
【0070】図11に示すように、コリメータレンズ系
74のレーザー光の射出側には、共振器77が配設され
ている。本実施例の共振器77は、第1のミラー78、
第2のミラー79、及び焦点距離dのレンズ80から構
成される。本実施例の共振器77では、第1のミラー7
8及び第2のミラー79の各々を曲率中心の位置が一致
するように配置されると共に、この曲率中心位置にはレ
ンズ80が配置されて、所謂、2重共焦点系共振器を形
成している。また、レンズ80の集光位置近傍には、B
BO結晶14が配置される。
【0071】次に、本実施例の波長変換装置の作動をレ
ーザー光の挙動と共に説明する。コリメータレンズ系7
4から射出されたレーザー光Lは、徐々にビーム径が減
少しながら第1のミラー78を透過して、一旦集光され
た後に拡散してレンズ80へ至る。レンズ80では、入
射されたレーザー光を集光し、徐々にビーム径が減少し
ながらBBO結晶14内に至り、BBO結晶14中にビ
ームウエストが形成される。このBBO結晶14では、
非線形光学効果によってSHG光L2が発生する。発生
したSHG光L2は第2のミラー79を透過する。SH
G光L2に変換されなかった励起光L1aは第2のミラ
ー79において、反射されると共に波面の曲率が変更さ
れる。この波面の曲率変更時には、ビーム径が縮小方向
に変更されることなく、拡散方向に広げられるように変
更される。波面の曲率が変更された励起光L1bは、B
BO結晶14を透過して、レンズ80へ至る。レンズ8
0では、入射されたレーザー光を集光し、第1のミラー
78へ射出する。第1のミラー78では、入射されたレ
ーザー光が反射されると共に波面の曲率が変更される。
すなわち、励起光L1bが、コリメータレンズ系74か
ら射出されたレーザー光L(すなわち、励起光L1)の
波面の曲率と一致するように波面の曲率が変更されて反
射される。この励起光L1、L1aは共にレンズ80に
よって集光されてBBO結晶14へ至る。このように、
励起光は、共振器77の中を循環する。
【0072】実際的な2重共焦点系の構成の一例として
は、BBO結晶14のみを加工して共振器76を形成す
ることができる。すなわち、第1実施例と同様に、BB
O結晶14のレーザー光の入射側の端面及び射出側の端
面を曲率半径RM となるように研磨・コーティングする
ことによって、BBO結晶14のみによって共振器を形
成することもできる。例えば、図12に示すように一つ
のBBO結晶14のレーザー光の入射側の端面14a及
び射出側の端面14bを曲率半径RM となると共に、そ
の曲率中心が対向する端面の中心になるように研磨す
る。これは、前述の図10と同様の構成である。図10
の共振器と図12の共振器との違いは位相整合の方向に
ある。
【0073】なお、図12に示したBBO結晶14にお
いても、上記の実施例と同様に、共振器として全体を一
つの結晶で形成せずに、中心部(y)だけを非線形光学
結晶とし、まわりの部分を同じような屈折率を持つガラ
スやそのほかの材料としてもよい。また、上記のように
結晶のみを加工するのではなく、中央部(y)のみを結
晶で形成し周囲のミラーとなるブロック(x,z)を同
様の屈折率を持ったガラスで構成することも効果的であ
る。
【0074】上記実施例では、ビーム径の形状まで言及
しなかったが、本発明は、適用が可能なビーム径の形状
を特定しない。すなわち、共焦点共振器および2重共焦
点共振器では共振器を一往復したレーザー光(ガウスビ
ーム)は入射してきたレーザー光に完全に同じビーム径
と曲率を有することになる。この性質はレーザー光の縦
方向と横方向でビーム径および曲率半径が同じでない場
合、すなわち、楕円ビームについても適用可能である。
従って、結晶内で楕円焦点をつくるような場合もそのま
ま適用できる。このための集光方法は、周知のように、
レーザー装置12とBBO結晶14との途中に、ビーム
径の形状を変更するためのシリンドリカル系を配設し、
ビームウエストのビーム径の形状を所定の形状に設定す
るようにすればよい。
【0075】このように、上記実施例では、簡単な構成
であるファブリー・ペロー型共振器を用いて、ミラーに
おいて入射光及び射出光の波面の曲率を変更することに
よって、単一方向のSHG光を発生することができる。
従って、ファブリー・ペロー型共振器でありながら、共
振器内でSHG光を折り返さないので、往路及び復路の
レーザー光によって生じていた干渉効果による不安定性
がない。また、従来のように高出力を得るために煩雑な
調整を要するリング型共振器を用いた波長変換装置に比
べ、安価かつ調整が容易であり、所望する波長域の光の
周波数変換に用いることができる。さらに、2重共焦点
共振器を用いる装置の場合、入射されたレーザー光が設
定された位置や方向からずれた場合であっても自動的に
共振器として働くので、微妙な調整を行うことがなく、
組み立てが容易になる。さらにまた、共振器を結晶によ
る一体化形成する、すなわち、結晶の周辺の固体1つで
共振器を形成する、モノリシックにして実現することが
できる。
【0076】従って、ファブリー・ペロー(Fabry-Pero
t )型あるいは往復型の共振器を用いる非線形光学効果
による波長変換装置において、共振器内を往復するレー
ザー光が行き(往路)の方向と帰り(復路)の方向とで
ビームウェストの大きさが異なるように、共振器の光学
系および入射光のビーム径および波面の曲率半径を設定
することにより、得られた新しい波長の光(すなわち、
SHG光)のパワーが主に一方方向に集中するようにし
て、光の波長を変換することができる。
【0077】なお、上記の実施例に用いたBBO結晶1
4以外の非線形光学材料には、KDP,KTP,LiN
bO3 等がある。
【0078】上記の共焦点系の共振器は、各種のレーザ
ーの波長変換に応用できる。例えば、赤外ー赤色の半導
体レーザーの周波数逓倍によって青ー近紫外光を得るこ
とができ、緑−青色レーザーの周波数逓倍によって、深
紫外光を得ることができる。従って、これらの光を用い
る、半導体素子の製造、物質加工、表示装置、印刷装
置、3次元ホログラム再生装置、光化学、計測、反応モ
ニター等への適用が可能である。特に、赤外ー赤色の半
導体レーザーの周波数逓倍による青−近紫外光を得るこ
とができ、その出力は高密度光記録に用いることができ
る。また緑−青色光の周波数逓倍によって得られる深紫
外光は、半導体素子の製造、物質加工などに用いるのに
好適である。
【0079】以上、本発明の実施例について説明した
が、本発明の実施例には特許請求の範囲の記載に対応す
る技術的事項以外に、次のような各種の技術事項の実施
態様を有するものである。
【0080】前記共振手段は、前記非線形光学材料の射
出側に配設されて入射光束の形状と異なる光束の形状と
なるように前記基本波長の光を反射すると共に前記変換
波長の光を透過する反射透過手段と、前記非線形光学材
料と前記光射出手段との間に配設されて前記非線形光学
材料に入射された基本波長の光が通過する基準光路に略
一致する光路を通過すると共に前記基本波長の光の光束
の形状と略一致する光束の形状となるように該反射透過
手段によって反射された光を反射する反射手段と、から
構成されたことを特徴としている。
【0081】このように、共振手段は、反射透過手段と
反射手段とから構成される。反射透過手段は、非線形光
学材料の射出側に配設されて、入射光束の形状と異なる
光束の形状となるように基本波長の光を反射すると共に
変換波長の光を透過する。従って、光射出手段から往路
として反射透過手段に至る光のうち、反射透過手段で
は、基本波長の光のみが反射される。この反射時の反射
光束は、入射光束の形状と異なる光束の形状となるの
で、反射透過手段で反射されて復路として非線形光学材
料側へ向かう光は、非線形光学材料の位相整合等の条件
に合致しなくなる。このため、復路における、基本波長
と異なる少なくとも1つの変換波長の光の生成は略零に
なる。反射手段は、非線形光学材料の入射側に配設され
て、非線形光学材料に入射される基本波長の光が通過す
る基準光路に略一致する光路を通過すると共に基本波長
の光の光束の形状と略一致する光束の形状となるように
反射透過手段によって反射された光を反射する。従っ
て、反射透過手段から復路として反射手段に至る光は、
光射出手段から往路として非線形光学材料側へ向かう光
の光束の形状となるように反射される。このため、反射
手段では、反射透過手段からの復路を進行したのち反射
された光と、光射出手段から入射された光とが合致され
て、この合致された光が非線形光学材料へ向かう。これ
によって、基本波長の光のうち、往路を進行するときに
変換波長の光に変換されたかった光は、再び往路を進行
するようになり、非線形光学材料では、例えば、往路で
ある一方の方向でのみ基本波長と異なる少なくとも1つ
の変換波長の光を生成することになる。
【0082】また、前記共振手段の反射透過手段及び反
射手段の各々は、例えば、球面等の曲面で構成されると
共に各々略一致する曲率半径でありかつ各曲面が有する
焦点距離及び反射光軸が略一致するように構成すること
ができる。このような構成では、所謂共焦点系の共振器
として共振手段を構成することができ、共振手段の内部
を光が循環して、入射された光を閉じ込めることができ
る。
【0083】
【発明の効果】以上説明したように本発明の波長変換装
置によれば、基本波長の光に共振手段の共振周波数が同
調するように非線形光学材料へ電界を付与することによ
って共振手段の共振周波数を同調できるので、電気光学
変調器を設けることなく小型かつ安価な波長変換装置を
構成できる、という効果がある。また、基本波長の光に
共振手段の共振周波数が同調するように非線形光学材料
へ電界を付与することによって、非線形光学材料におけ
る高周波の変調が可能となり、得られる変調波長の光の
強度を安定的に供給することができる、という効果があ
る。
【0084】また、本発明の波長変換方法によれば、基
本波長の光を非線形光学材料に入射すると共に、基本波
長の光が共振するように共振長を変調するための電界を
非線形光学材料へ付与するので、入射された光を変換波
長の光に変換するときに共振長を変調でき、付与された
電界に応じて少なくとも1つの変換波長の光を共振長に
応じて変調された光に変換することができる、という効
果がある。
【0085】さらに、本発明の波長変換用BBO結晶を
波長変換装置に用いれば、光路長を微小かつ高速に変調
することができる、という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例にかかる波長変換装置の概
略構成を示す概念図である。
【図2】図1のサーボ用電気回路の概略構成を示すブロ
ック図である。
【図3】サーボ用電気回路の高周波発振器の出力電圧波
形を示す線図である。
【図4】共振器の共振周波数の時間的変動を示す特性図
である。
【図5】サーボ用電気回路のDBMの出力電圧波形を示
す線図である。
【図6】図1のサーボ用電気回路の他例の概略構成を示
すブロック図である。
【図7】本発明の第2実施例にかかる波長変換装置の概
略構成を示す概念図である。
【図8】共振器内のレーザー光の波面(等位相面)を示
すイメージ図である。
【図9】共焦点共振器の一例を示すイメージ図である。
【図10】結晶とミラーを一体化した共振器を示すイメ
ージ図である。
【図11】第3実施例にかかる2重共焦点共振器の概念
構成を示すイメージ図である。
【図12】結晶のみで構成した2重共焦点共振器を示す
イメージ図である。
【図13】従来の波長変換装置の概略構成を示すブロッ
ク図である。
【符号の説明】
10 波長変換装置 12 レーザー装置(光射出手段) 14 BBO結晶(非線形光学材料) 16 共振器(共振手段) 18 光検出器(光検出手段) 20 サーボ用電気回路 32 電極(第1の電界付与手段) 34 電極(第1の電界付与手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平 洋一 神奈川県大和市下鶴間1623番地14 日本 アイ・ビー・エム株式会社 東京基礎研 究所内 (56)参考文献 特開 平6−69578(JP,A) 特開 平3−233522(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02F 1/37 H01S 3/10

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基本波長の光を射出する光射出手段の射
    出側に配設され、内部を通過する光の光路長を共振長と
    して該共振長に応じた共振周波数を有しかつ内部で該光
    を反射するための複数の反射手段を備えた共振手段と、 前記共振手段の内部を通過する光の光路上に配設され、
    光学的異方性を有しかつ入射された光と該光とは波長が
    異なる少なくとも1つの変換波長の光とを射出する非線
    形光学材料と、 前記基本波長の光に前記共振手段の共振周波数が同調す
    るように前記非線形光学材料へ電界を付与する電界付与
    手段と、前記非線形光学材料の射出側に配設され入射される光の
    強度を検出する光検出手段とを備え、 前記電界付与手段は、前記共振周波数を変調するために
    前記非線形光学材料へ電界を付与する第1の電界付与手
    段と前記検出された光の強度から得られる共振周波数と
    前記基本波長の光の周波数とが一致するように前記非線
    形光学材料へ電界を付与する第2の電界付与手段とから
    構成されることを特徴とする 波長変換装置。
  2. 【請求項2】 前記非線形光学材料はBBO結晶からな
    ことを特徴とする請求項1に記載の波長変換装置。
  3. 【請求項3】 前記共振手段は、前記非線形光学材料の
    射出側に配設されて光軸を通過する平面との入射光束の
    断面形状と異なる光束の断面形状となるように前記基本
    波長の光を反射すると共に前記変換波長の光を透過する
    反射透過手段と、前記非線形光学材料と前記光射出手段
    との間に配設されて前記非線形光学材料に入射された基
    本波長の光が通過する基準光路に略一致する光路を通過
    すると共に前記基本波長の光の光束の断面形状と略一致
    する光束の断面形状となるように該反射透過手段によっ
    て反射された光を反射する反射手段と、を含むことを特
    徴とする請求項1に記載の波長変換装置。
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