JP2763368B2 - ファジィ制御におけるメンバーシップ関数のチューニング方法 - Google Patents

ファジィ制御におけるメンバーシップ関数のチューニング方法

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JP2763368B2
JP2763368B2 JP2060260A JP6026090A JP2763368B2 JP 2763368 B2 JP2763368 B2 JP 2763368B2 JP 2060260 A JP2060260 A JP 2060260A JP 6026090 A JP6026090 A JP 6026090A JP 2763368 B2 JP2763368 B2 JP 2763368B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ファジィ制御ルールを構成するメンバーシ
ップ関数の関数形状を制御対象に適合するものにチュー
ニングするためのファジィ制御におけるメンバーシップ
関数のチューニング方法に関し、特に、階層ネットワー
ク構成データ処理装置を利用してメンバーシップ関数の
関数形状を自動的にチューニングできるようにするファ
ジィ制御におけるメンバーシップ関数のチューニング方
法に関するものである。
新しい制御処理方式として、ファジィ制御が普及しつ
つある。このファジィ制御は、人間の判断等のあいまい
さを含む制御アルゴリズムをif−then形式で表現し、フ
ァジィ推論に従ってこの制御アルゴリズムを実行してい
くことで、検出される制御状態量から制御操作量を算出
して制御対象を制御していくものである。このファジィ
制御を実現していくためには、ファジィ制御ルール中に
記述される「あいまいな言語表現」を数値化して表現す
るメンバーシップ関数を制御対象に適合するものにチュ
ーニングしていく必要がある。ファジィ制御器を実用的
なものとしていくためには、このメンバーシップ関数の
チューニングを自動的に実現できるようにしていく必要
があるのである。
〔従来の技術〕
例えば、 if x1 is big and x2 is small then y is bigの形式
(if部は前件部、then部は後件部と称せられている)で
記述されるファジィ制御ルールの生成は、従来、制御対
象の制御に熟知しているオペレータの対象プロセスに関
する知識に従って、先ず最初に、制御状態量及び制御操
作量の値に関しての言語的な意味をメンバーシップ関数
として定量化し、次に、これらのメンバーシップ関数の
間の関係付けを記述することでファジィ制御ルールの粗
いモデルを生成する。そして、この生成した粗いファジ
ィ制御ルールのモデルをシミュレーションや現地テスト
により評価しながらメンバーシップ関数も含めてチュー
ニングしていくことで、制御対象に適合したファジィ制
御ルールに完成させていくという方法により実現されて
いた。
〔発明が解決しようとする課題〕
このように、従来では、ファジィ制御ルールの生成処
理と、そのルール中に記述されるメンバーシップ関数の
チューニング処理は、ファジィ制御器を構築しようとす
る設計者と制御対象の制御に熟知しているオペレータと
の共同作業に従い手作業で行われていた。このファジィ
制御ルールの生成とそのメンバーシップ関数のチューニ
ングのための作業は、ノウハウを駆使しながら試行錯誤
的に実行していく必要があるため、通常短くても数ヵ月
を要することになる。そして、制御対象に関する制御知
識が少ない場合には、この期間は更に長期間のものとな
る。
これから、従来のメンバーシップ関数のチューニング
方法では、ファジィ制御器の設計者や制御対象のオペレ
ータに対して、極めて負荷のかかる作業を強いることに
なるという問題点があった。しかも、このメンバーシッ
プ関数のチューニングの精度はファジィ制御器の制御性
能に直接影響を及ぼすことになることから、高精度なチ
ューニングを実現できるような方法の開発が強く望まれ
ていたのである。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって、
ファジィ制御ルール中に記述されるメンバーシップ関数
のチューニングを自動的かつ機械的に実現できる新たな
チューニング方法を提供することで、メンバーシップ関
数のチューニングに要する作業量を大幅に低減できるよ
うにするとともに、高精度なメンバーシップ関数のチュ
ーニングを実行できるようにすることを目的とするもの
である。
〔課題を解決するための手段〕
第1図は本発明の原理構成図である。
図中、P1は第1の処理過程、P2は第2の処理過程、P3
は第3の処理過程である。
10は階層ネットワーク構成データ処理手段、11は階層
ネットワーク構成データ処理手段10の備える階層ネット
ワーク部、12は階層ネットワーク部11の入力層を構成す
る入力ユニット、13は階層ネットワーク部11の第1の処
理層を構成する処理ユニット、14は階層ネットワーク部
11の第2の処理層を構成する処理ユニット、15は階層ネ
ットワーク部11の第3の処理層を構成する処理ユニッ
ト、16は階層ネットワーク部11の第4の処理層を構成す
る処理ユニット、17は階層ネットワーク部11の出力層を
構成する出力ユニットである。
同一の制御状態量(制御操作量)に関しての演算処理
を実行する第1の処理層の処理ユニット13のグループ
は、多くの場合、入力値を分配処理する特定な同一の入
力ユニット12とのみ内部結合する構成が採られる。この
内部結合に割り付けられる内部状態値は学習の対象とな
る。第1の処理層の処理ユニット13と第2の処理層の処
理ユニット14との間と、第2の処理層の処理ユニット14
と第3の処理層の処理ユニット15との間は、処理対象の
ファジィ制御ルールの記述に従う構成でもって内部結合
するか、あるいは、相互に内部結合する構成が採られ
る。この内部結合に割り付けられる内部状態値は学習の
対象外とすることが可能である。第3の処理層の処理ユ
ニット15と第4の処理層の処理ユニット16とは対応する
関係にあるもの同士でもって内部結合する構成が採られ
る。この内部結合に割り付けられる内部状態値は学習の
対象となる。同一の制御操作量(制御状態量)に関して
の演算処理を実行する第4の処理層の処理ユニット16
は、対応する出力ユニット17との間で内部結合する構成
が採られる。この内部結合に割り付けられる内部状態値
は学習の対象外とすることが可能である。
第2の処理層の処理ユニット14は、更に階層的に多段
に構成されるものであってもよく、また、第3の処理層
の処理ユニット15もまた、更に階層的に多段に構成され
るものであってもよい。第2の処理層の処理ユニット14
が階層的に多段に構成される場合には、隣接する層の処
理ユニット14の間は処理対象のファジィ制御ルールの記
述に従う構成でもって内部結合するか、あるいは、相互
に内部結合する構成が採られ、また、第3の処理層の処
理ユニット15が階層的に多段に構成される場合には、隣
接する層の処理ユニット15の間は処理対象のファジィ制
御ルールの記述に従う構成でもって内部結合するか、あ
るいは、相互に内部結合する構成が採らる。
20は学習信号提示装置であって、学習用の制御データ
群(制御状態量と制御操作量との対を基本単位として、
いずれか一方が制御提示データとなり、残りの他方が教
師信号である制御教師データとなる)の内の制御提示デ
ータを階層ネットワーク部11の入力層に提示するととも
に、制御教師データを次に説明する内部状態値学習処理
装置30に提示するもの、30はバック・プロパゲーション
法等を実装する内部状態値学習処理装置であって、学習
信号提示装置20による制御提示データの提示に従って出
力される出力ユニット17からの制御量データ群と、学習
信号提示装置20から提示される制御教師データ群との間
の誤差値を算出し、該誤差値に基づいて学習対象とされ
る内部状態値を順次更新していくことで該誤差値が許容
範囲となる内部状態値を学習するものである。
第1の処理過程P1では、第1の処理層の処理ユニット
13に対して、入力ユニット12との間の内部結合に割り付
けられる内部状態値により関数形状の規定されるファジ
ィ制御ルールの前件部メンバーシップ関数の演算機能を
割り付け、第2の処理層の処理ユニット14に対して、該
ファジィ制御ルールの前件部演算機能を割り付け、第3
の処理層の処理ユニット15に対して、該ファジィ制御ル
ールの後件部演算機能を割り付け、第4の処理層の処理
ユニット16に対して、処理ユニット15との間の内部結合
に割り付けられる内部状態値により関数形状の規定され
るファジィ制御ルールの後件部メンバーシップ関数の演
算機能を割り付け、出力ユニット17に対して、同一の属
性に係る後件部メンバーシップ関数の真理値から制御量
データを算出する演算機能を割り付ける。
この第4の処理層の処理ユニット16に対しての後件部
メンバーシップ関数の演算機能の割付処理は、同一の属
性に係るすべての後件部メンバーシップ関数を1つの処
理ユニット16でもって管理する構成を採る場合には、そ
の1つの処理ユニット16に対して割り付けることにな
り、一方、同一の属性に係る後件部メンバーシップ関数
を複数の処理ユニット16でもって分散して管理する構成
を採る場合には、それらの処理ユニット16に対して割り
付けることになる。第1図では、複数の処理ユニット16
に後件部メンバーシップ関数の演算機能を割り付けるも
のを示してある。
更に、第1の処理過程P1では、演算機能の割り付けら
れた第1の処理層の処理ユニット13と第2の処理層の処
理ユニット14との間と、第2の処理層の処理ユニット14
と第3の処理層の処理ユニット15との間に、ファジィ制
御ルールの記述に従う形式でもって内部結合を構成し
て、その構成した内部結合に内部状態値の初期値を割り
付けるか、あるいは、処理対象のファジィ制御ルールの
記述とは関係なく、処理ユニット間相互に内部結合を構
成して、その構成した内部結合に内部状態値の初期値を
割り付ける処理を実行する。
この第1の処理過程P1の割付処理にあって、ファジィ
制御ルールの前件部が制御状態量に関しての記述となる
ときには、制御状態量に関してのメンバーシップ関数を
前件部メンバーシップ関数として割り付け、制御操作量
に関してのメンバーシップ関数を後件部メンバーシップ
関数として割り付けるとともに、該ファジィ制御ルール
の前件部が制御操作量に関しての記述となるときには、
制御操作量に関してのメンバーシップ関数を前件部メン
バーシップ関数として割り付け、制御状態量に関しての
メンバーシップ関数を後件部メンバーシップ関数として
割り付けることになる。また、第2の処理層の処理ユニ
ット14が階層的に多段に構成される場合には、この多段
に構成される第2の処理層にファジィ制御ルールの前件
部演算機能が割り付けられるとともに、第3の処理層の
処理ユニット15が階層的に多段に構成される場合には、
この多段に構成される第3の処理層にファジィ制御ルー
ルの後件部演算機能が割り付けられることになる。
続く、第2の処理過程P2では、学習信号提示装置20を
起動することで、入力ユニット12を介して第1の処理層
の処理ユニット13に対して学習用の制御提示データを提
示するとともに、内部状態値学習処理装置30に対して学
習用の制御教師データを提示する。そして、この内部状
態値学習処理装置30を起動することで、学習用の制御提
示データの提示に従って出力される出力ユニット17から
の制御量データが提示される制御教師データと概略一致
するようになるべく、前件部メンバーシップ関数をチュ
ーニング対象とするときには、少なくとも、入力ユニッ
ト12と第1の処理層の処理ユニット13との間の内部結合
の内部状態値を学習対象にして学習を実行し、また、後
件部メンバーシップ関数をチューニング対象とするとき
には、少なくとも、第3の処理層の処理ユニット15と第
4の処理層の処理ユニット16との間の内部結合の内部状
態値を学習対象にして学習を実行する。
続く、第3の処理過程P3では、前件部メンバーシップ
関数をチューニング対象とするときには、学習された入
力ユニット12と処理ユニット13との間の内部結合の内部
状態値を抽出していくとともに、その抽出した内部状態
値に従って処理ユニット13に割り付けられた前件部メン
バーシップ関数の関数形状を変更していくことで前件部
メンバーシップ関数をチューニングし、また、後件部メ
ンバーシップ関数をチューニング対象とするときには、
学習された処理ユニット15と処理ユニット16との間の内
部結合の内部状態値を抽出していくとともに、その抽出
した内部状態値に従って処理ユニット16に割り付けられ
た後件部メンバーシップ関数の関数形状を変更していく
ことで後件部メンバーシップ関数をチューニングするよ
う処理する。
〔作用〕
本発明では、例えば「出口圧力が著しく低いときに
は、供給熱量を大きく増やせ」とか「水位が高いときに
は、スロットル弁開度を小さくしろ」というようなファ
ジィ制御ルール中に記述される「出口圧力が著しく低
い」等のメンバーシップ関数の関数形状をチューニング
する場合、第1の処理過程P1の処理に従って、第1の処
理層の処理ユニット13に対して、入力ユニット12との間
の内部結合の内部状態値を関数形状を規定するパラメー
タとして用いて、このファジィ制御ルール中に記述され
ることになる「出口圧力が高い」,「出口圧力が低
い」,「出口圧力が著しく低い」や、「水位が高い」,
「水位が中程度」,「水位が低い」といった制御状態量
についてのメンバーシップ関数の演算機能を割り付ける
とともに、第4の処理層の処理ユニット16に対して、処
理ユニット15との間の内部結合の内部状態値を関数形状
を規定するパラメータとして用いて、このファジィ制御
ルール中に記述されることになる「供給加熱量を大きく
増やせ」,「供給加熱量を小さくしろ」や、「スロット
ル弁開度を大きくしろ」,「スロットル弁開度を小さく
しろ」といった制御操作量についてのメンバーシップ関
数の演算機能を割り付ける処理を実行する。
すなわち、処理ユニット13が、制御状態量の入力に対
して、入力ユニット12との間の内部結合の内部状態値に
より規定される制御状態量のメンバーシップ関数の真理
値を算出して出力することになるように構成し、また、
処理ユニット16が、処理ユニット15からの入力に対し
て、処理ユニット15との間の内部結合の内部状態値によ
り規定される制御操作量のメンバーシップ関数の真理値
を出力(実施例で説明するように、処理ユニット15から
の入力値に応じて縮小したものを出力等する)すること
になるよう構成するのである。ここで、出口圧力等の同
一種別の制御状態量についてのメンバーシップ関数を演
算する処理ユニット13は、そのメンバーシップ関数が複
数の制御状態量の関数とならない限り同一の入力ユニッ
ト12とのみ内部結合し、また、供給加熱量操作等の同一
種別の制御操作量についてのメンバーシップ関数を演算
する複数の処理ユニット16は、同一の出力ユニット17と
のみ内部結合するよう割付処理を行う。
次に、この第1の処理過程P1に従って、ファジィ制御
ルールの数分用意される第2の処理層の処理ユニット14
に対して、ファジィ制御ルールの前件部演算機能(例え
ば入力値の最小値を選択して出力するという演算機能)
を割り付けるとともに、後件部メンバーシップ関数の数
分用意される第3の処理層の処理ユニット15に対して、
該ファジィ制御ルールの後件部演算機能(例えば入力値
の最大値を選択して出力するという演算機能)を割り付
ける処理を実行する。
続いて、この第1の処理過程P1に従って、ファジィ制
御ルールの記述に従う形式でもって、第1の処理層の処
理ユニット13と第2の処理層の処理ユニット14との間を
内部結合するとともに、第2の処理層の処理ユニット14
と第3の処理層の処理ユニット15との間を内部結合して
内部状態値を割り付ける処理を実行するか、あるいは、
ファジィ制御ルールの記述とは関係なく、処理ユニット
13と処理ユニット14との間を相互に内部結合するととも
に、処理ユニット14と処理ユニット15との間を相互に内
部結合して内部状態値を割り付ける処理を実行する。
すなわち、ファジィ制御ルールの記述に従う場合で説
明するならば、「出口圧力が著しく低い」のメンバーシ
ップ関数を演算する処理ユニット13と「供給加熱量を大
きく増やせ」のメンバーシップ関数を出力する処理ユニ
ット16との間を、対応の処理ユニット14及び処理ユニッ
ト15を介して内部結合するとともに、「水位が高い」の
メンバーシップ関数を演算する処理ユニット13と「スロ
ットル弁開度を小さくしろ」のメンバーシップ関数を演
算する処理ユニット16との間を、対応の処理ユニット14
及び処理ユニット15を介して内部結合して、それらの内
部結合に内部状態値を割り付ける処理を実行するのであ
る。
この第1の処理過程P1の処理により、処理対象とされ
るファジィ制御ルールが階層ネットワーク部11上に写像
されることになる。
階層ネットワーク部11に対してのファジィ制御ルール
の写像処理を完了すると、続く第2の処理過程P2の処理
に従って、制御対象から入手される実際の制御データ群
を学習用の教師信号として用いて、例えばファジィ制御
ルールの前件部が制御状態量に関しての条件を記述する
ものであるときには、学習用の制御データ群の内の制御
状態量データを制御提示データとして用いるとともに、
他方の制御操作量データを制御教師データとして用い
て、入力ユニット12と第1の処理層の処理ユニット13と
の間の内部結合の内部状態値を学習し、第3の処理層の
処理ユニット15と第4の処理層の処理ユニット16との間
の内部結合の内部状態値を学習する。この内部状態値の
学習処理では、入力ユニット12と処理ユニット13との間
の内部結合の内部状態値と、処理ユニット15と処理ユニ
ット16との間の内部結合の内部状態値との双方を学習対
象としてもよいし、あるいは、いずれか一方だけを学習
対象としてもよい。また、この内部状態値の学習にあっ
て、階層ネットワーク部11の他の内部結合の内部状態値
を合わせて学習するように処理してもよい。
この学習処理により、実際の制御対象の制御内容が入
力ユニット12と処理ユニット13との間の内部結合の内部
状態値に反映され、また、処理ユニット15と処理ユニッ
ト16との間の内部結合の内部状態値に反映されることに
なる。
これから、続く第3の処理過程P3に従って、前件部メ
ンバーシップ関数をチューニング対象とするときには、
学習された入力ユニット12と処理ユニット13との間の内
部結合の内部状態値に従って処理ユニット13に割り付け
られた前件部メンバーシップ関数の関数形状を変更し、
また、後件部メンバーシップ関数をチューニング対象と
するときには、学習された処理ユニット15と処理ユニッ
ト16との間の内部結合の内部状態値に従って処理ユニッ
ト16に割り付けられた後件部メンバーシップ関数の関数
形状を変更することで、ファジィ制御ルールを構成する
メンバーシップ関数の関数形状を制御対象に適合するも
のにチューニングできるのである。
このように、本発明によれば、ファジィ制御ルールの
メンバーシップ関数を自動的かつ機械的にチューニング
できるようになる。
〔実施例〕
以下、実施例に従って本発明を詳細に説明する。
第2図に、本発明の実現のために使用する装置のシス
テム構成を図示する。図中、第1図で説明したものと同
じものについては同一の記号で示してある。1′−hは
階層ネットワーク部11の入力層を構成する複数の入力ユ
ニット、1−iは階層ネットワーク部11の中間層(複数
段備えられる)を構成する複数の基本ユニット、1−j
は階層ネットワーク部11の出力層を構成する1つ又は複
数の基本ユニット、10aは階層ネットワーク構成データ
処理手段10をなす階層ネットワーク構成データ処理装
置、18は重み値格納部であって、階層ネットワーク部11
の内部結合に割り付けられる重み値を管理するものであ
る。
21は学習信号格納部であって、重み値の学習のために
用いられる学習用の制御データを格納するもの、22は学
習信号提示部であって、学習信号格納部21から学習用の
制御データを読み出して、その内部の制御提示データを
階層ネットワーク部11に提示するとともに、対をなすも
う一方の制御教師データを後述する重み値変更部30aと
次に説明する学習収束判定部23に提示するもの、23は学
習収束判定部であって、階層ネットワーク部11から出力
される制御量データと学習信号提示部22からの制御教師
データとを受けて、階層ネットワーク部11のデータ処理
機能の誤差が許容範囲に入ったか否かを判定してその判
定結果を学習信号提示部22に通知するものである。
30aは第1図の内部状態値学習処理装置30に相当する
重み値変更部であって、学習信号提示部22からの制御教
師データと階層ネットワーク部11のネットワーク出力デ
ータとを受けて、バック・プロパゲーション法に従って
重み値の更新量を算出して重み値を更新していくことで
重み値を収束値にと収束させるべく学習するものであ
る。
本発明では、第1図で説明したように、この第2図の
システムを使用して、ファジィ制御ルールのメンバーシ
ップ関数のチューニングの自動処理を構築するものであ
る。この本発明の詳細な説明に入る前に、通常のデータ
処理の実現のために採る階層ネットワーク部11の装置構
成について詳述するとともに、この階層ネットワーク部
11の内部結合に割り付けられる重み値を学習するため
に、重み値変更部30aが実行する学習アルゴリズムであ
るところのバック・プロパゲーション法(D.E.Rumelhar
t,G.E.Hinton,and R.J.Williams,“Learning Internal
Representations by Error Propagation",PARALLEL DIS
TRIBUTED PROCESSING,Vol.1,pp.318−364,The MIT Pres
s,1986)について詳述する。
階層ネットワーク部11は、基本的には、基本ユニット
と呼ぶ一種のノードと、重み値を持つ内部結合とから階
層ネットワークを構成している。第3図に、基本ユニッ
ト1の基本構成を示す。この基本ユニット1は、多入力
一出力系となっており、複数の入力に対し夫々の内部結
合の重み値を乗算する乗算処理部2と、それらの全乗算
結果を加算する累算処理部3と、この累算値に非線型の
閾値処理を施して一つの最終出力を出力する閾値処理部
4とを備える。
h層を前段層としi層を後段層とすると、この累算処
理部3では下記の(1)式の演算を実行し、閾値処理部
4では下記の(2)式の演算を実行する。
ypi=1/(1+exp(−xpi+θ)) (2)式 但し、 h :h層のユニット番号 i :i層のユニット番号 p :入力信号のパターン番号 θi:i層のi番ユニットの閾値 Wih:h−i層間の内部結合の重み値 xpi:h層の各ユニットからi層のi番ユニットへの
入力の積和 yph:p番目パターンの入力信号に対するh層のh番
ユニットからの出力 ypi:p番目パターンの入力信号に対するi層のi番
ユニットからの出力 そして、階層ネットワーク部11では、このような構成
の多数の基本ユニット1が、入力信号値をそのまま分配
して出力する入力ユニット1′を入力層として、第4図
に示すように階層的に接続されることで階層ネットワー
クを構成して、入力パターン(入力信号)を対応する出
力パターン(出力パターン)に変換するという並列的な
データ処理機能を発揮することになる。
パック・プロパゲーション法では、階層ネットワーク
の重み値Wihと閾値θとを誤差のフィードバックによ
り適応的に自動調節して学習することになる。(1)
(2)式から明らかなように、重み値Wihと閾値θ
の調節は同時に実行される必要があるが、この作業は相
互に干渉する難しい作業となる。そこで、本出願人は、
先に出願の「特願昭62−333484号(昭和62年12月28日出
願、“ネットワーク構成データ処理装置”)」で開示し
たように、入力側のh層に常に“1"を出力するとともに
その出力に対して閾値θを重み値として割り付けるユ
ニットを設けることで、閾値θを重み値Wihの中に組
み込んで閾値θを重み値として扱うようにすることを
提案した。このようにすることで、上述の(1)(2)
式は、 ypi=1/(1+exp(−xpi)) (4)式 で表されることになる。
次に、この(3)(4)式の記述形式のものに従っ
て、バック・プロパゲーション法による重み値の学習処
理方式について説明する。ここで、この説明は、階層ネ
ットワーク部11が、第4図に示すh層−i層−j層とい
う3層構造の階層ネットワークをもつもので行う。
(3)(4)式からの類推によって次の(5)(6)
式が得られる。すなわち、 ypj=1/(1+exp(−xpj)) (6)式 但し、 j :j層のユニット番号 Wji:i−j層間の内部結合の重み値 xpj:j層の各ユニットからj層のj番ユニットへ
の入力の積和 ypj:p番目パターンの入力信号に対するj層のj
番ユニットからの出力 重み値変更部30aでは、学習用の入力パターンが提示
されたときに出力される出力層からの出力パターンypj
と、その出力パターンypjのとるべき信号である教師パ
ターンdpj(p番目パターンの入力信号に対するj層j
番目ユニットへの教師信号)とを受け取ると、先ず最初
に、出力パターンypjと教師パターンdpjとの差分値〔d
pj−ypj〕を算出し、次に、 αpj=ypj(1−ypj)(dpj−ypj) (7)式 を算出し、続いて、 但し、ε:学習定数 ζ:モーメンタム t:学習回数 に従って、i層−j層間の重み値の更新量ΔWji(t)
を算出する。ここで、「ζΔWji(t−1)」という前
回の更新サイクル時に決定された重み値の更新量に係る
ものを加算するのは学習の高速化を図るためである。
続いて、重み値変更部30aは、算出したαpjを用い
て、先ず最初に、 を算出し、次に、 に従って、h層−i層間の重み値の更新量ΔWih(t)
を算出する。
続いて、重み値変更部30aは、この算出した更新量に
従って次の更新サイクルのための重み値 Wji(t)=Wji(t−1)+ΔWji(t) Wih(t)=Wih(t−1)+ΔWih(t) を決定していく方法を繰り返していくことで、学習用の
入力パターンが提示されたときに出力される出力層から
の出力パターンypjと、その出力パターンypjのとるべき
信号である教師パターンdpjとが一致することになる重
み値Wji,Wihを学習するよう処理している。
そして、階層ネットワーク部11がg層−h層−i層−
j層という4層構造の階層ネットワークをもつときに
は、重み値変更部30aは、先ず最初に、 を算出し、次に、 に従ってg層−h層間の重み値の更新量ΔWhg(t)を
算出するというように、前段側の層間の重み値の更新量
ΔWを、出力側の後段から求まる値とネットワーク出力
データとを使いながら決定していくよう処理するのであ
る。
ここで、基本ユニット1が閾値処理部4を備えない場
合には、上述の(7)式は、 αpj=(dpj−ypj) (7)式 となり、上述の(9)式は、 となり、上述の(11)式は、 となる。
階層ネットワーク部11のハードウェア部品による構成
方法としては、本出願人が出願した「特願昭63−216865
号(昭和63年8月31日出願、“ネットワーク構成データ
処理装置”)」で開示したものを用いることが可能であ
る。
すなわち、基本ユニット1は、第5図に示すように、
入力スイッチ部7を介して入力される前段層からの出力
と重み値保持部8が保持する重み値とを乗算する乗算型
D/Aコンバータ2aと、乗算型D/Aコンバータ2aの出力値と
前回の累算値とを加算して新たな累算値を算出するアナ
ログ加算器3aと、アナログ加算器3aの加算結果を保持す
るサンプルホールド回路3bと、累算処理が終了したとき
にサンプルホールド回路3bの保持データを非線形変換す
る非線型関数発生回路4aと、後段層への出力となる非線
型関数発生回路4aのアナログ信号値をホールドする出力
保持部5と、出力保持部5の保持データを出力する出力
スイッチ部6と、これらの各処理部を制御する制御回路
9とを備えることで実現される。
そして、階層ネットワーク部11は、この構成を採る基
本ユニット1が、第6図に示すように、1本の共通なア
ナログバス70でもって電気的に接続される構成で実現さ
れる。ここで、図中、71は基本ユニット1の重み保持部
8に重み値を与える重み出力回路、72は入力ユニット
1′に対応する初期信号出力回路、73はデータ転送の制
御信号である同期制御信号を重み出力回路71、初期信号
出力回路72及び制御回路9に伝える同期制御信号線、74
は同期制御信号を送出する主制御回路である。
この構成の階層ネットワーク部11おいて、主制御回路
74は、前段層の基本ユニット1を時系列的に順次選択す
るとともに、この選択処理と同期させて、選択された基
本ユニット1の出力保持部5が保持する最終出力をアナ
ログバス70を介して時分割の送信形式に従って後段層の
基本ユニット1の乗算型D/Aコンバータ2aに対して出力
するよう処理する。この入力を受け取ると、後段層の基
本ユニット1の乗算型D/Aコンバータ2aは、対応する重
み値を順次選択して入力値と重み値との乗算処理を行
い、アナログ加算器3aとサンプルホールド回路3bとによ
り構成される累算処理部3はこの乗算値を順次累算して
いく。続いて、前段層の基本ユニット1に関してのすべ
ての累算処理が終了すると、主制御回路74は、後段層の
基本ユニット1の非線型関数発生回路4aを起動して最終
出力を算出を行い、出力保持部5がこの変換処理結果の
最終出力を保持するよう処理する。そして、主制御回路
74は、この後段層を新たな前段層として次の後段層に対
して同様の処理を繰り返していくことで、入力パターン
に対応する出力パターンが出力されるべく処理するので
ある。
次に、第2図のシステムを使用して実現することにな
る本発明のファジィ制御ルールのメンバーシップ関数の
自動チューニング処理について説明する。最初に、第5
図及び第6図に示すようなハードウェア部品により構成
される階層ネットワーク部11を利用する実施例について
説明する。
本発明では、例えば第5図及び第6図に示すようなハ
ードウェア部品により構成される階層ネットワーク部11
を利用して、チューニング対象のメンバーシップ関数を
もつファジィ制御ルールをこの階層ネットワーク部11上
に写像することで始められることになる。ここで、この
処理対象のファジィ制御ルールは、従来通り、オペレー
タ等による手作業により生成されるものであってもよい
が、同日提出の特許願(発明の名称“ファジィ制御ルー
ルのチューニング方法”)の発明により重み付けのチュ
ーニングされたものを用いることも可能である。
メンバーシップ関数のチューニングを行うユーザは、
先ず最初に、前件部が制御状態量に関しての条件を記述
し、後件部が制御操作量に関しての条件を記述するファ
ジィ制御ルールを処理対象とするときには、階層ネット
ワーク部11の最前段の中間層の基本ユニット1を利用し
て、チューニング対象とされる制御状態量についてのメ
ンバーシップ関数の真理値を算出して出力する機能(前
件部メンバーシップ関数の真理値の算出機能)を割り付
けるとともに、第4番目に位置する中間層の基本ユニッ
ト1を利用して、チューニング対象とされる制御操作量
についてのメンバーシップ関数の真理値を出力する機能
(後件部メンバーシップ関数の真理値の出力機能)を割
り付ける処理を実行する。第7図に、この割り付けられ
るメンバーシップ関数の一例を図示する。
この前件部メンバーシップ関数の真理値の算出機能の
割付処理は、具体的には、基本ユニット1より出力され
る出力値y が、第8図(a)に示すように、 ω<0,θ<0 であるときには、第7図の「温度が低い」というメンバ
ーシップ関数と類似する関数形状となり、また、 ω>0,θ>0 であるときには、第7図の「温度が高い」というメンバ
ーシップ関数と類似する関数形状となることに着目し
て、第8図(b)に示すように、この基本ユニット1の
入力に割り付けられる重み値ω及び閾値θに適切に設定
することで、第7図の「温度が低い」や「温度が高い」
という関数形状のメンバーシップ関数が実現されること
になる。
また、2つの基本ユニット1より出力される出力値の
差分値y が、第9図(a)に示すように、第7図の「温度が普
通」というメンバーシップ関数と類似する関数形状とな
ることに着目して、第9図(b)に示すように、2個の
基本ユニット1と、この2個の基本ユニット1の出力値
に重み値“1"及び“−1"を乗じたものを入力とし、かつ
閾値処理部4を備えない基本ユニット1により構成され
る減算器1a(この構成に従い、この2個の基本ユニット
1の出力値の差分値を算出するよう動作する)とを備え
て、この2個の基本ユニット1の入力に割り付けられる
重み値ω1及び閾値θ1を適切にすることで、
第7図の「温度が普通」という関数形状のメンバーシッ
プ関数の割付処理が実現されることになる。
このような構成を採ることから、これらの基本ユニッ
ト1の入力値に割り付けられる重み値及び閾値を変更す
ることで、その前件部メンバーシップ関数の関数形状を
変更できることになる。
また、後件部メンバーシップ関数の真理値の出力機能
の割付処理は、具体的には、第10図(a)に示すよう
に、後件部メンバーシップ関数を細かく区画して各区画
の真理値yiを特定し、次に、第10図(b)に示すよう
に、閾値処理部4を備えない基本ユニット1により構成
される真理値出力器1bをこの真理値の個数(n個)分用
意して、この真理値出力器1bの入力(後述するように、
後件部メンバーシップ関数の真理値の出力値の縮小率を
指定することになる)に重み値“yi"を割り付けること
で実現される。ここで、第10図(b)に示すように、例
えばバルブAの開度といった同一種別の制御操作量に係
る後件部メンバーシップ関数の真理値は、用意される同
一の真理値出力器1bに入力される構成が採られ、これら
の真理値出力器1bは、割り付けられる制御操作量につい
ての縮小されたメンバーシップ関数の真理値の関数和を
出力するよう構成されることになる。
このような構成を採ることから、これらの真理値出力
器1bの入力値に割り付けられる重み値を変更すること
で、その後件部メンバーシップ関数の関数形状を変更で
きることになる。なお、この第10図に示す実施例では、
後件部メンバーシップ関数の関数パターンを出力する機
能を割り付けることで開示したが、本発明では、後件部
メンバーシップ関数の対応する真理値を演算結果値とし
て使用する構成を採ることも可能であって、そのような
構成を採る場合には、前件部メンバーシップ関数の真理
値の算出機能を実現すべく採った第8図や第9図の構成
が用いられることになる。
前件部メンバーシップ関数の真理値の算出機能と後件
部メンバーシップ関数の真理値の出力機能との割付処理
が完了すると、ユーザは、次に、階層ネットワーク部11
の第2番目に位置する中間層の基本ユニット1を利用し
て、処理対象のファジィ制御ルールの前件部演算機能を
割り付けるとともに、第3番目に位置する中間層の基本
ユニット1を利用して、処理対象のファジィ制御ルール
の後件部演算機能を割り付ける処理を実行する。
この前件部演算機能の割付処理は、処理対象のファジ
ィ制御ルールのもつ前件部演算機能に整合させて実行さ
れることになる。従って、前件部演算機能が入力値の平
均値を算出して出力するものであるときには、例えば、
第11図(a)に示すように、重み値“1/入力点数”を乗
じたものを入力とし、かつ閾値処理部4を備えない基本
ユニット1により構成される平均値算出器1cを備えるこ
とで実行する。同様に、この後件部演算機能の割付処理
は、処理対象のファジィ制御ルールのもつ後件部演算機
能に整合させて実行されることになる。従って、後件部
演算機能が入力値の加算値を算出して出力するものであ
るときには、例えば、第11図(b)に示すように、重み
値“1"を乗じたものを入力とし、かつ閾値処理部4を備
えない基本ユニット1により構成される加算値算出器1d
を備えることで実行する。
様々な基本ユニット1の利用方法により種々の演算機
能を実現できるものではあるが、チューニング対象のメ
ンバーシップ関数をもつファジィ制御ルールの前件部演
算機能や後件部演算機能が複雑なものとなるときには、
1個の基本ユニット1の利用ではその演算機能を実現で
きない場合が起こることがある。このようなときには、
1個の基本ユニット1を利用するのではなくて、階層ネ
ットワーク部11の中の一部の階層ネットワークを利用し
て前件部演算機能や後件部演算機能を実現することも可
能である。すなわち、階層ネットワーク部11の中の一部
の階層ネットワーク部分を前件部演算機能や後件部演算
機能を実現するためのユニットとして確保して、このユ
ニットの内部結合の重み値に対して前件部演算機能や後
件部演算機能を実現すべく学習された固定的な値をセッ
トすることで実現するような方法を採ることも可能であ
る。このようにすれば、前件部演算機能として一般的に
用いられている入力値の最小値を選択して出力する演算
機能や、後件部演算機能として一般的に用いられている
入力値の最大値を選択して出力する演算機能等も正確に
実現できることになる。
以下、説明の便宜上、平均値算出器1cを備えることで
前件部演算機能の割付処理を実現し、加算値算出器1dを
備えることで後件部演算機能の割付処理を実現する例で
説明することにする。
続いて、ユーザは、処理対象のファジィ制御ルールの
記述に従う形式でもって、前件部メンバーシップ関数の
割り付けられた基本ユニット1と前件部演算機能の割り
付けられた平均値算出器1cとの間を内部結合するととも
に、この平均値算出器1cと後件部演算機能の割り付けら
れた加算値算出器1dとの間を内部結合する。この内部結
合の設定処理は、具体的には、結合関係のない内部結合
に対して学習によっても変化されないゼロ値の重み値を
割り付けることで実現される。
後件部演算機能の出力する演算値は、基本的には、対
応する後件部メンバーシップ関数の真理値の縮小率を与
えるものであって、例えば第12図に示すように、「バル
ブAの開度を小さく設定」というメンバーシップ関数が
のように表され、「バルブAの開度を大きく設定」と
いうメンバーシップ関数がのように表される場合に
は、のメンバーシップ関数に対応付けられる後件部演
算機能の出力値に従って、「バルブAの開度を小さく設
定」というメンバーシップ関数の適用値が定まり、の
メンバーシップ関数に対応付けられる後件部演算機能の
出力値に従って、「バルブAの開度を大きく設定」とい
うメンバーシップ関数の適用値が定まることになる。そ
して、最も一般的には、下式に従って、この縮小された
メンバーシップ関数の関数和の図形の重心を求めること
で、 ファジィ推論値であるバルブAの開度Yを算出する構成
が採られている。
前件演算機能と後件部演算機能との割付処理が完了す
ると、ユーザは、次に、階層ネットワーク部11の出力層
の基本ユニット1を利用して、真理値出力器1bの出力値
を使用して制御操作量データを算出する機能であるファ
ジィ推論値の算出機能を割り付ける処理を実行する。
このファジィ推論値の算出機能の割付処理は、例えば
上述のような重心演算により決定する場合には、第13図
に示すように、閾値処理部4を備えない基本ユニット1
により構成される重心導出値算出器1eを2個用意して、
真理値出力器1bとの間の内部結合の重み値として、一方
の重心導出値算出器1eに対しては、真理値出力器1bに対
応付けられる制御操作量の最小値を起点にして大きくな
る順に従い例えば0から1までの間で等間隔もって増加
する重み値を割り付けるとともに、他方の重心導出値算
出器1eに対しては、真理値出力器1bに対応付けられる制
御操作量の最大値を起点にして小さくなる順に従い例え
ば0から−1までの間で等間隔もって減少する重み値を
割り付けることで実現される。そして、最終的な重心値
は、階層ネットワーク部11とは別に用意される演算手段
に従いこの2個の重心導出値算出器1eの出力値を使用し
て求められるよう構成される。
すなわち、この構成により、一方の重心導出値算出器
1eは、例えば、真理値出力器1bが6ユニットである場合
で説明するならば、 Y1=0・C1+0.2・C2+0.4・C3 +0.6・C4+0.8・C5+1・C6 但し、Ciは制御操作量の真理値 を出力し、これに対して、他方の重心導出値算出器1e
は、 Y2=−1・C1+0.8・C2−0.6・C3 −0.4・C4−0.2・C5−0・C6 を出力するので、この重心導出値算出器1eの出力値Y1,Y
2を使用して、 を計算すると、 というように、上述の(13)式で説明した重心値が求め
られることになるのである。
第14図に、以上の処理により階層ネットワーク部11に
写像されることになるファジィ制御ルールの実現のため
の機能配置を図示する。ここで、図中、記号の付かない
○印は基本ユニット1を示している。また、図中のX1
(SA)は、X1という制御状態量についてのメンバーシッ
プ関数SAにより求められるX1の真理値を表し、LHS−1
は、前件部演算の演算結果値を表し、Y(SA)は、Yと
いう制御操作量についてのメンバーシップ関数SAに対応
付けられるものであることを表している。
第15図に、この第14図を機能ブロック化したものを図
示する。図中、処理ユニット13aは第1図の処理ユニッ
ト13に対応するというように、第1図で説明したものと
同じ機能を発揮するものについては対応する数値でもっ
て表記してある。但し、第1図の構成では、第4の処理
層の処理ユニット16が同一制御操作量種別に係る個々の
メンバーシップ関数を管理するとともに、出力ユニット
17がそれらのメンバーシップ関数の関数和を求めてファ
ジィ推論値を算出するという構成を採るものを示したの
に対して、この第15図では、第4の処理層の処理ユニッ
ト16aが同一制御操作量種別に係るメンバーシップ関数
の関数和を同時に算出してしまうという構成を採るもの
を示すものであることから、第1図では、処理ユニット
16を処理ユニット15対応で備えるように示しているのに
対して、第15図では、同一制御操作量種別に係る処理ユ
ニット15a群に対して処理ユニット16aが1個備えられる
ことで示してある。
このようにして、ユーザは、第15図に示すように、階
層ネットワーク部11の最前段の中間層(第14図に示すよ
うに次層を利用する場合もあるが、これは一体的なもの
であることから最前段の中間層であると言える)の基本
ユニット1−iに代えて、チューニング対象となってい
る制御状態量のメンバーシップ関数の真理値を算出して
出力する処理ユニット13aを割り付け、第2番目に位置
する中間層の基本ユニット1に代えて、前件部演算機能
である入力値の平均値を算出して出力する処理ユニット
14aを割り付け、第3番目に位置する中間層の基本ユニ
ット1に代えて、後件部演算機能である入力値の加算値
を算出して出力する処理ユニット15aを割り付け、第4
番目に位置する中間層の基本ユニット1に代えて、チュ
ーニング対象となっている制御操作量のメンバーシップ
関数の真理値をその前段に位置する処理ユニット15aか
らの出力値に応じて縮小して出力する処理ユニット16a
を割り付け、出力層の基本ユニット1に代えて、制御操
作量の重心演算のために用いられる2つの値を算出して
出力する出力ユニット17aを割り付けることで、処理対
象のファジィ制御ルールの階層ネットワーク部11への写
像を実現することになる。
このファジィ制御ルールの写像処理にあって、例えば
温度のように同一種別の制御状態量のメンバーシップ関
数の真理値を算出して出力する処理ユニット13a(図中
の破線で囲んだもの)については、特定の同一の入力ユ
ニット12(その制御状態量を分配するもの)とのみ内部
結合する構成が採られることを基本とするが、このメン
バーシップ関数が例えば温度と湿度とにより規定される
不快指数のように異なる制御状態量に関係する場合に
は、複数の入力ユニット12と内部結合する構成が採られ
ることになる。そして、第10図で説明したように、処理
ユニット16aと対応する処理ユニット15aとの間はすべて
内部結合する構成が採られるとともに、第13図で説明し
たように、処理ユニット16aとこれに1対1対応で備え
られる出力ユニット17aとの間もまたすべて内部結合す
る構成が採られることになる。
なお、本発明では、制御状態量と制御操作量のメンバ
ーシップ関数のチューニングを実行するものであること
から、処理ユニット13aと処理ユニット14aとの間と、処
理ユニット14aと処理ユニット15aとの間は、必ずしもフ
ァジィ制御ルールの記述に従って内部結合を構成する必
要はないのであって、第16図に示すように、これらの処
理ユニット間を相互に内部結合させるという方法を採る
ことも可能なのである。
ファジィ制御ルールの写像処理が完了すると、第2図
に示したシステムを使用して、ユーザは、制御対象から
入手される実際の制御データ群を学習信号提示装置20の
学習信号格納部21に登録し、続いて、学習信号提示装置
20に対して、登録された制御データ群を階層ネットワー
ク構成データ処理装置10aに提示していくよう指示する
ことで、階層ネットワーク部11の重み値の学習の実行を
指示する。
この重み値の学習にあたって、入力ユニット12と処理
ユニット13aとの間の内部結合の重み値の初期値として
は、第8図及び第9図で説明した対応の重み値(閾値)
がセットされる。また、処理ユニット13aと処理ユニッ
ト14aとの間の内部結合の重み値の初期値としては、第1
1図(a)で説明したように“1/入力点数”がセットさ
れる。また、処理ユニット14aと処理ユニット15aとの間
の内部結合の重み値の初期値としては、第11図(b)で
説明したように“1"がセットされる。また、処理ユニッ
ト15aと処理ユニット16aとの間の内部結合の重み値の初
期値としては、第10図で説明したように後件部メンバー
シップ関数を実現する値がセットされる。そして、処理
ユニット16aと出力ユニット17aとの間の内部結合の重み
値の初期値としては、第13図で説明した対応の重み値が
セットされることになる。
学習信号提示装置20から学習用の制御状態量データを
受け取ると、階層ネットワーク部11の入力ユニット12
は、この制御状態量データを対応の処理ユニット13aに
分配する。続いて、この制御状態量データを受け取る
と、各処理ユニット13aは、前件部メンバーシップ関数
の真理値を算出して、次段の処理ユニット14aにその算
出した真理値を出力する。続いて、前件部メンバーシッ
プ関数の真理値と対応の重み値との乗算値を受け取る
と、処理ユニット14aは、その入力値の平均値を算出し
て次段の処理ユニット15aに前件部演算の演算値として
出力する。続いて、前件部演算の演算値と対応の重み値
との乗算値を受け取ると、処理ユニット15aは、その入
力値の加算値を算出して次段の処理ユニット16aに後件
部演算の演算値として出力する。続いて、後件部演算の
演算値と対応の重み値との乗算値を受け取ると、処理ユ
ニット16aは、出力ユニット17aにその入力値に応じて縮
小した後件部メンバーシップ関数の真理値の関数和を出
力する。続いて、この後件部メンバーシップ関数の関数
和を受け取ると、出力ユニット17aは、制御操作量デー
タの算出のために必要となる上述の2つの値Y1,Y2を算
出して出力し、この出力を受けて図示しない演算手段が
最終的な出力である制御操作量データを算出して重み値
変更部30a及び学習収束判定部23に出力する。
このようにして出力ユニット17aから制御操作量デー
タを受け取ると、重み値変更部30aは、上述の(7)式
に従ってαpjを算出して(8)式に従って出力ユニット
17aと処理ユニット16aとの間の内部結合の重み値の更新
量を算出する。ここで、出力ユニット17aと処理ユニッ
ト16aとの間の内部結合の重み値はメンバーシップ関数
のチューニングのためには大きな意味を持たないもので
あることから、この算出された更新量に従って重み値を
更新していかなくてもよい。なお、この学習処理の開始
にあたって、学習用の制御操作量データから教師信号と
して用いられる上述の2つのY1,Y2を算出することが要
求されるが、この処理は、例えば、学習用の制御操作量
データ値を通る特定な傾きの直線と、後件部メンバーシ
ップ関数の左右の両端点上との交点に従って決定する等
の方法により実行されることになる。
続いて、重み値変更部30aは、この算出したαpjを用
いて、上述の(9)式に従ってβpiを算出して(10)式
に従って処理ユニット16aと処理ユニット15aとの間の内
部結合の重み値の更新量を算出する。ここで、処理ユニ
ット16aと処理ユニット15aとの間の内部結合の重み値
は、後件部メンバーシップ関数のチューニングのために
意味を持つものであることから、重み値変更部30aは、
この算出された更新量に従って次の更新サイクルのため
の重み値を算出して重み値格納部18に格納する。
続いて、重み値変更部30aは、この算出したβpiを用
いて、上述の(11)式に従ってγphを算出して(12)式
に従って処理ユニット15aと処理ユニット14aとの間の内
部結合の重み値の更新量を算出する。この処理ユニット
15aと処理ユニット14aとの間の内部結合の重み値はメン
バーシップ関数のチューニングのためには大きな意味を
持たないものであることから、この算出された更新量に
従って重み値を更新していかなくてもよい。
続いて、重み値変更部30aは、同様の処理に従って、
処理ユニット14aと処理ユニット13aとの間の内部結合の
重み値の更新量を算出する。この処理ユニット14aと処
理ユニット13aとの間の内部結合の重み値の扱いも、処
理ユニット15aと処理ユニット14aとの間の内部結合の重
み値と同様であり、更新しなくてよい。そして、重み値
変更部30aは、前件部メンバーシップ関数のチューニン
グのために意味を持つ処理ユニット13aと入力ユニット1
2との間の内部結合の重み値の更新量を算出して、この
算出された更新量に従って次の更新サイクルのための重
み値を算出して重み値格納部18に格納する。
学習信号提示装置20の学習収束判定部23が重み値の学
習収束を判断しない場合には、学習信号提示部22から同
じ学習用の制御データ群の提示が再度実行されることに
なるので、重み値変更部30aは、上述の処理と同一の手
順を繰り返していくことで、処理ユニット16aと処理ユ
ニット15aとの間の内部結合の重み値と、処理ユニット3
aと入力ユニット12との間の内部結合の重み値の更新処
理を続行する。
この学習処理により、学習用の制御データ群の関係付
けを規定する処理ユニット16aと処理ユニット15aとの間
の内部結合の重み値と、処理ユニット13aと入力ユニッ
ト12との間の内部結合の重み値とが求められることにな
るが、この重み値は実際の制御対象の制御内容を反映し
たものを示している。
これから、学習された入力ユニット12と処理ユニット
13aとの間の内部結合の重み値ω及び閾値θに従って、
前件部メンバーシップ関数を制御対象に適合したものに
チューニングできるようになる。すなわち、処理ユニッ
ト13aが、上述のように基本ユニット1を用いて、 に従って前件部メンバーシップ関数の真理値算出のため
の演算処理を実現する構成を採るときや、 に従って前件部メンバーシップ関数の真理値算出のため
の演算処理を実現する構成を採るときには、学習された
重み値ω及び閾値θを代入していくことで制御対象に適
合した前件部メンバーシップ関数を得ることができるこ
とになる。そして、学習された処理ユニット15aと処理
ユニット16aとの間の内部結合の重み値ωに従って、後
件部メンバーシップ関数を制御対象に適合したものにチ
ューニングできるようになる。すなわち、上述のよう
に、後件部メンバーシップ関数の関数値パターンが処理
ユニット15aと処理ユニット16aとの間の内部結合の重み
値として割り付けているときには、処理ユニット15aと
処理ユニット16aとの間の内部結合の重み値をプロット
していくことで制御対象に適合した後件部メンバーシッ
プ関数を得ることができることになる。
このチューニングされたメンバーシップ関数をファジ
ィ制御器に登録していくことで、従来よりも優れた制御
性能をもつファジィ制御器を実現することが可能となる
のである。
以上に説明した実施例では、第5図及び第6図に示す
ようなハードウェア部品により構成される階層ネットワ
ーク部11を利用するものを開示した。次に、計算機上に
構築される階層ネットワーク・シミュレータにより実現
される階層ネットワーク部11を利用する実施例について
詳細に説明する。
第17図に、階層ネットワーク・シミュレータを利用し
て本発明を実現するために使用する装置のシステム構成
を図示する。図中、第1図及び第2図で説明したものと
同じものについては同一の記号で示してある。10bが計
算機上に構築される階層ネットワーク・シミュレータで
ある。第18図に、この階層ネットワーク・シミュレータ
10bの詳細な機能構成を図示する。
この第18図に示すように、階層ネットワーク・シミュ
レータ10bは、第15図に示すような処理ユニット13a,14
a,15a,16a,及び出力ユニット17aの結合関係を管理する
ネットワーク構造管理部40と、演算処理全体の制御を実
行する演算制御部41と、各処理ユニット13a,14a,15a,16
aに入力される入力値を一時的に展開する入力データ展
開部42と、各内部結合に割り付けられる重み値を管理す
る重み値管理部43と、テーブル手段等により前件部メン
バーシップ関数を管理する前件部メンバーシップ関数管
理部44と、テーブル手段等により後件部メンバーシップ
関数を管理する後件部メンバーシップ関数管理部45と、
各処理ユニット13a,14a,15a,16aの演算機能を実行する
演算実行部46と、演算実行部46により算出された各処理
ユニットの出力値となる演算値を管理する出力データ管
理部47と、処理ユニット16aの演算値に対して重心演算
を実行することで階層ネットワーク・シミュレータ10b
の出力値となる制御操作量データを算出する重心演算部
48とを備えるよう構成される。
そして、この演算実行部46は、処理ユニット13a,14a,
15a,16aの処理を模擬すべく、重み値と入力値との乗算
値を算出する乗算値算出部49と、乗算値算出部49の乗算
値に従って前件部メンバーシップ関数の真理値を算出す
る前件部真理値算出部50と、前件部演算機能が入力値の
最小値を求める場合に備えられて、乗算値算出部49の乗
算値の内の最小値を特定する最小値特定部51と、後件部
演算機能が入力値の最大値を求める場合に備えられて、
乗算値算出部49の乗算値の内の最大値を特定する最大値
特定部52と、後件部メンバーシップ関数の関数値を縮小
して出力する後件部真理値出力部53とを備えるよう構成
される。
更に、階層ネットワーク・シミュレータ10bは、処理
ユニット13aの入力に割り付けられる重み値の学習更新
値(重み値管理部43に格納されている)と、その処理ユ
ニット13aに割り付けられる前件部メンバーシップ関数
(前件部メンバーシップ関数管理部44に格納されてい
る)とから、その前件部メンバーシップ関数の関数形状
を変更し、更に、処理ユニット16aの入力に割り付けら
れる重み値の学習更新値(重み値管理部43に格納されて
いる)と、その処理ユニット13aに割り付けられる後件
部メンバーシップ関数(後件部メンバーシップ関数管理
部44に格納されている)とから、その後件部メンバーシ
ップ関数の関数形状を変更する機能を持つ図示しない関
数形状変更部を備えることになる。
この関数形状変更部は、例えば処理ユニット13a,16a
に割り付けられる補正用の重み値の学習更新値に従っ
て、メンバーシップ関数の関数形状を変更するよう処理
する。すなわち、例えば、第19図に示すように、固定的
な値を出力する1つ又は複数の補正ユニット60を備え
て、この補正ユニット60と処理ユニット13a,16aとの間
の内部結合の重み値もまた学習対象とするよう構成す
る。そして、関数形状変更部が、この重み値の学習更新
値に従って、一定の規則性をもってメンバーシップ関数
を拡大縮小したり、平行移動したり、あるいは、これら
の重み値をパラメータにして展開されたメンバーシップ
関数の関数形状を変更するよう処理するのである。これ
により、基本ユニット1を用いる場合と同様に、処理ユ
ニット13a,16aに割り付けられるメンバーシップ関数の
チューニングが実現できることになる。
階層ネットワーク・シミュレータ10bでは、基本ユニ
ット1に割り付けられる重み値や閾値に従って前件部メ
ンバーシップ関数の算出機能や、前件部演算機能や、後
件部演算機能や、後件部メンバーシップ関数の出力機能
や、制御状態量データの重心演算機能を実現するもので
はないことから、基本ユニット1を利用する場合と異な
り、重み値の初期値としては“1"等が設定(ランダム値
を設定する方法を採ることも可能である)されることに
なる。また、前件部及び後件部演算機能として、最小値
や最大値を選択するといった不連続な関数処理を用いる
ことが可能であることから、このような関数処理を用い
る場合には、厳密な意味において上述したバック・プロ
パゲーション法を使用することはできないのであるが、
本発明ではバック・プロパゲーション法を広義に捉え
て、内部状態値学習処理装置30によりバック・プロパゲ
ーション法に従って重み値の学習を実行する構成を採る
ものである。勿論、本発明は重み値の学習方法によりそ
の適用が限られるものではないので、より適切な学習ア
ルゴリズムに従って実行することも可能である。また、
この階層ネットワーク・シミュレータ10bでは、後件部
メンバーシップ関数管理部45がテーブル手段等により直
接的に後件部メンバーシップ関数を管理する構成を採る
ことから、処理ユニット16aについては、第1図の構成
のように処理ユニット15a対応で備えられる構成にな
る。
次に、階層ネットワーク・シミュレータ10bを使用し
た場合の本発明の処理について説明する。
学習信号提示装置20から学習用の制御状態量データを
入力データ展開部42に受け取ると、乗算値算出部49は、
入力データ展開部42から各処理ユニット13aの入力値を
処理ユニット13aを単位にして読み出し、重み値管理部4
3からそれらの入力値に対応付けられる重み値を読み出
すとともに、これらの対応する乗算処理を実行する。こ
の乗算値が算出されると、前件部真理値算出部50は、前
件部メンバーシップ関数管理部44から対応の前件部メン
バーシップ関数を読み出すとともに、その読み出した前
件部メンバーシップ関数に従ってこの乗算値に対応付け
られる真理値を算出して出力データ管理部47に格納す
る。すべての処理ユニット13aについての処理が終了す
ると、出力データ管理部47は、求められた前件部メンバ
ーシップ関数の真理値を入力データ展開部42に展開す
る。
続いて、乗算値算出部49は、入力データ展開部42から
各処理ユニット14aの入力値を処理ユニット14aを単位に
して読み出し、重み値管理部43からそれらの入力値に対
応付けられる重み値を読み出すとともに、これらの対応
する乗算処理を実行する。この乗算値が算出されると、
最小値特定部51は、この乗算値の内の最小値を特定する
ことで前件部演算の演算値を算出して出力データ管理部
47に格納する。すべての処理ユニット14aについての処
理が終了すると、出力データ管理部47は、求められた前
件部演算の演算結果値を入力データ展開部42に展開す
る。
続いて、乗算値算出部49は、入力データ展開部42から
各処理ユニット15aの入力値を処理ユニット15aを単位に
して読み出し、重み値管理部43からそれらの入力値に対
応付けられる重み値を読み出すとともに、これらの対応
する乗算処理を実行する。この乗算値が算出されると、
最大値特定部52は、この乗算値の内の最大値を特定する
ことで後件部演算の演算値を算出して出力データ管理部
47に格納する。すべての処理ユニット15aについての処
理が終了すると、出力データ管理部47は、求められた後
件部演算の演算結果値を入力データ展開部42に展開す
る。
続いて、乗算値算出部49は、入力データ展開部42から
処理ユニット16aの入力値を処理ユニット16aを単位にし
て読み出し、重み値管理部43からそれらの入力値に対応
付けられる重み値を詠み出すとともに、これらの対応す
る乗算処理を実行する。この乗算値が算出されると、後
件部真理値出力部53は、後件部メンバーシップ関数管理
部45から対応の後件部メンバーシップ関数を読み出すと
ともに、その読み出した後件部メンバーシップ関数の関
数値をこの乗算値に従って縮小して出力データ管理部47
に格納する。すべての処理ユニット16aについての処理
が終了すると、出力データ管理部47は、縮小された後件
部メンバーシップ関数の関数値を同一種別の制御操作量
を単位にして重心演算部48に通知し、この通知処理を受
けて、重心演算部48は、上述の(13)式の重心演算を実
行することで階層ネットワーク・シミュレータ10bの出
力値となる制御操作量データを算出して、内部状態値学
習処理装置30及び学習信号提示装置20の学習収束判定部
23に出力する。
このようにして階層ネットワーク・シミュレータ10b
から制御操作量データを受け取ると、内部状態値学習処
理装置30は、上述した重み値変更部30aの処理と同様の
処理を実行することで、メンバーシップ関数のチューニ
ングのために意味を持つ重み値である処理ユニット16a
と処理ユニット15aとの間の内部結合の重み値と、処理
ユニット13aと入力ユニット12との間の内部結合の重み
値の更新量を算出するとともに、この算出された更新量
に従って次の更新サイクルのための重み値を算出して階
層ネットワーク・シミュレータ10bの重み値管理部43の
重み値を更新する。
そして、学習信号提示装置20の学習収束判定部23が重
み値の学習収束を判断しない場合には、学習信号提示部
22から同じ学習用の制御データ群の提示が再度実行され
ることになるので、内部状態値学習処理装置30は、この
処理手順を繰り返していくことで、処理ユニット16aと
処理ユニット15aとの間の内部結合の重み値と、処理ユ
ニット13aと入力ユニット12との間の内部結合の重み値
の学習値を学習する。
この学習処理により、第5図及び第6図に示すような
ハードウェア部品により構成される階層ネットワーク部
11を利用する場合と同様に、学習用の制御データ群の関
係付けを表現する処理ユニット16aと処理ユニット15aと
の間の内部結合の重み値と、処理ユニット15aと入力ユ
ニット12との間の内部結合の重み値が求められることに
なり、これから制御対象に適合したメンバーシップ関数
を得ることができるのである。
次に、本発明によるメンバーシップ関数のチューニン
グ方法を模擬するために行ったシミュレーションについ
て説明する。
このシミュレーションは、第20図に示す10個のファジ
ィ制御ルールの前件部メンバーシップ関数をチューニン
グ対象とすることで行った。ここで、これらのファジィ
制御ルールの前件部を記述する制御状態量として、第21
図に示す「TU1,ALK,TEMP,TUSE,TUUP,FLOC,STAT」という
7種類の制御状態量があり、後件部を記述する制御操作
量として第21図に示す「DDOS」という1種類の制御操作
量があることを想定した。
第20図のファジィ制御ルールの前件部記述に示すよう
に、「TU1」については、「SA(小さい)」と「MM(普
通)」と「LA(大きい)」と「ST(〜より小さい)」と
いうメンバーシップ関数が使用され、「ALK」について
は、「SA(小さい)」と「LA(大きい)」というメンバ
ーシップ関数が使用され、「TEMP」については、「IS
(小さくない)」と「SA(小さい)」というメンバーシ
ップ関数が使用され、「TUSE」については、「LA(大き
い)」と「IL(大きくない)」というメンバーシップ関
数が使用され、「TUUP」については、「MM(普通)」と
「ML(少し大きい)」と「LA(大きい)」というメンバ
ーシップ関数が使用され、「FLOC」については「SA(小
さい)」というメンバーシップ関数が使用され、「STA
T」については、「LA(大きい)」というメンバーシッ
プ関数が使用されることを想定している。
このシミュレーションでは、処理ユニット13aは、上
述で説明した(但し、符号の定義に相違がある)よう
に、基本ユニット1を使用して、 若しくは、 の演算処理に従って前件部メンバーシップ関数である制
御状態量のメンバーシップ関数を実現する構成を採っ
た。第22図中の「前」の欄に、これらの制御状態量のメ
ンバーシップ関数の関数形状を規定する重み値ω1
(入力ユニット12との間の内部結合の重み値)と閾値θ
1(補正ユニットとの間の内部結合の重み値)の値
を図示する。
また、第20図のファジィ制御ルールの後件部記述に示
すように、「DDOS」については、「PM(正で中位)」と
「NM(負で中位)」と「PB(正で大きく)」と「PS(正
で小さく)」というメンバーシップ関数が使用されるこ
とを想定している。第23図に、これらのメンバーシップ
関数の関数形状の定義を示すとともに、第24図に、これ
らのメンバーシップ関数がもつこの関数形状のパラメー
タPi(i=1,2,3)の設定値を図示する。
第25図に、階層ネットワーク部11に写像された第20図
のファジィ制御ルールを図示する。なお、図中、入力ユ
ニット12については省略してある。この図に示すよう
に、第1の処理層の処理ユニット13aは、制御状態量の
メンバーシップ関数の数に合わせて15ユニット用意さ
れ、第2の処理層の処理ユニット14aは、ファジィ制御
ルールの数に合わせて10ユニット用意され、第3の処理
層の処理ユニット15aは、制御操作量のメンバーシップ
関数の数に合わせて4ユニット用意されることになる。
ここで、第2の処理層の処理ユニット14aには、入力値
の平均値を算出する前件部演算機能が割り付け、第3の
処理層の処理ユニット15aには、入力値の加算値を算出
する後件部演算機能が割り付けた。
このシミュレーションでは、制御対象から第26図に示
す30個の制御データが入手されたものとして、学習定数
εの値を0.5、モーメンタムζの値を0.4に設定して重み
値の学習を行った。
シミュレーションにより学習された入力ユニット12と
処理ユニット13aとの間の内部結合の重み値ω1
と、補正ユニットとの間の内部結合の重み値(閾値)
θ1の値を、第22図中の「後」の欄に示す。すなわ
ち、第22図中の「前」の欄に記載される値により規定さ
れるメンバーシップ関数が、制御対象の制御データを用
いる学習処理により、この「後」の欄に記載される値に
より規定されるメンバーシップ関数にチューニングされ
ることになるのである。第27図に、このチューニングさ
れたメンバーシップ関数の関数形状の変化の一例を図示
する。ここで、図中、破線はチューニング前のメンバー
シップ関数の関数形状を示すものであり、実線はチュー
ニング後のメンバーシップ関数の関数形状を示すもので
ある。第27図(a)は、「TEMP(水温)のIS(小さくな
い)」というメンバーシップ関数のチューニング前と後
の関数変化、第27図(b)は、「FLOC(フロック形成状
態)のSA(小さい)」というメンバーシップ関数のチュ
ーニング前と後の関数変化、第27図(c)は、「TUUP
(濁度上昇)のMM(普通)」というメンバーシップ関数
のチューニング前と後の関数変化を図示している。
このように、本発明によれば、階層ネットワーク部11
上にファジィファジィ制御ルールを写像させて、制御対
象から得られる制御データ群を学習信号として用いて階
層ネットワークの重み値を学習するとともに、学習され
た階層ネットワークの重み値でもってファジィ制御ルー
ル中に記述されるメンバーシップ関数の関数形状のチュ
ーニングを実現するものであることから、ファジィ制御
ルールのメンバーシップ関数のチューニングを機械的か
つ客観的に実行できるようになるのである。
図示実施例について説明したが、本発明はこれに限定
されるものではない。例えば、本出願人は、先に出願の
「特願昭63−227825号(昭和63年9月12日出願、“ネッ
トワーク構成データ処理装置の学習処理方式”)」で、
バック・プロパゲーション法の改良を図ってより短時間
で重み値の学習処理を実現できるようにする発明を開示
したが、本発明はこのような別の重み値の学習方式も利
用することができるのである。また、実施例では、前件
部メンバーシップ関数として制御状態量に係るもの、後
件部メンバーシップ関数として制御操作量に係るものの
ファジィ制御ルールの生成でもって説明したが、本発明
はこれに限られるものではなくて、前件部メンバーシッ
プ関数として制御操作量に係るもの、後件部メンバーシ
ップ関数として制御状態量に係るもののファジィ制御ル
ールの重み付けのチューニングに対してもそのまま適用
できる。
そして、重心演算により制御量データを算出する構成
でもって説明したが、本発明はこれらに限られるもので
はなくて、別のファジィ推論値の演算方式を採るもので
あってもよい。また、入力ユニットや処理ユニットや出
力ユニットの演算処理の実現方法は本発明の本質をなす
ものではないのであって、如何なる構成方法も採るもの
であってもよいのである。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によれば、ファジィ制御
ルール中に記述されるメンバーシップ関数の関数形状を
機械的かつ自動的に制御対象に適合するものにチューニ
ングできるようになる。従って、本発明を用いること
で、メンバーシップ関数のチューニングを従来に比べて
極めて少ない作業量でもって客観的に実行できるように
なる。そして、制御対象に関しての制御知識が乏しい場
合であっても、このメンバーシップ関数のチューニング
を容易に実行できるようになる。しかも、このチューニ
ングされたファジィ制御ルールに従ってファジィ制御器
を構築した場合においても、運用中の実制御データを使
用してより制御対象に適合したメンバーシップ関数へと
チューニングを行うことが可能となる。以上のことか
ら、本発明により、ファジィ制御器をより実用的なもの
とすることができるようになるのである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の原理構成図、 第2図は本発明の実現のために使用するシステムの説明
図、 第3図は基本ユニットの基本構成図、 第4図は階層ネットワーク部の基本構成図、 第5図は基本ユニットの一実施例、 第6図は階層ネットワーク部の一実施例、 第7図はメンバーシップ関数の説明図、 第8図及び9図は前件部メンバーシップ関数の真理値の
算出機能の割付処理の説明図, 第10図は後件部メンバーシップ関数の真理値の出力機能
の割付処理の説明図、 第11図は前件部演算機能及び後件部演算機能の割付処理
の説明図、 第12図はファジィ推論値の説明図、 第13図はファジィ推論値の算出機能の割付処理の説明
図、 第14図、第15図及び第16図は写像されたファジィ制御ル
ールの説明図、 第17図は本発明の実現のために使用するシステムの説明
図、 第18図は階層ネットワーク・シミュレータの説明図、 第19図はメンバーシップ関数の関数形状の変更を実現す
るための一構成例、 第20図はシミュレーションに使用したファジィ制御ルー
ルの説明図、 第21図はシミュレーションに使用した制御状態量及び制
御操作量の説明図、 第22図はシミュレーションに使用したメンバーシップ関
数の実現のためのパラメータ値とその学習データの説明
図、 第23図及び第24図はシミュレーションに使用した制御操
作量のメンバーシップ関数の説明図、 第25図はシミュレーションに使用した階層ネットワーク
部の説明図、 第26図はシミュレーションに使用した学習用の制御デー
タの説明図、 第27図は重み値の学習によりチューニングされたメンバ
ーシップ関数の説明図である。 図中、1は基本ユニット、1′は入力ユニット、2は乗
算処理部、3は累算処理部、4は閾値処理部、10は階層
ネットワーク構成データ処理手段、10aは階層ネットワ
ーク構成データ処理装置、10bは階層ネットワーク・シ
ミュレータ、11は階層ネットワーク部、12は入力ユニッ
ト、13、14、15及び16は処理ユニット、17は出力ユニッ
ト、18は重み値格納部、20は学習信号提示装置、21は学
習信号格納部、22は学習信号提示部、23は学習収束判定
部、30は内部状態値学習処理装置である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 益岡 竜介 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 大和田 有理 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 浅川 和雄 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 松岡 成典 東京都日野市富士町1番地 富士ファコ ム制御株式会社内 (72)発明者 岡田 浩之 東京都日野市富士町1番地 富士ファコ ム制御株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−292602(JP,A) 特開 平3−15902(JP,A) 国際公開89/11684(WO,A1) 西口映、「ニューラルネットワークに よるファジィメンバーシップ関数の自動 調整」、第15回システムシンポジウム講 演論文集、計測自動制御学会、平成元年 10月19日、P.261−266 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G05B 13/00 - 13/02 G06F 9/44 554 G06F 15/18 JICSTファイル(JOIS)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ファジィ制御ルールのメンバーシップ関数
    の関数形状を制御対象に適合させるためのチューニング
    方法であって、 複数の入力ユニットで構成される入力層と、入力層の後
    段に位置し、階層的に内部結合されて、内部結合先の出
    力値と該内部結合に割り付けられる内部状態値との乗算
    値を入力とする複数の処理ユニットで構成される第1、
    第2、第3の処理層とを備える階層ネットワーク部を用
    意して、入力層と第1の処理層との間の内部結合に前件
    部メンバーシップ関数の関数形状を規定する内部状態値
    を割り付けることで、第1の処理層に、前件部メンバー
    シップ関数の関数値算出演算を割り付け、更に、第2の
    処理層に、ファジィ制御ルールの前件部演算を割り付
    け、第3の処理層に、ファジィ制御ルールの後件部演算
    を割り付けるとともに、ファジィ制御ルールの記述形式
    に従う形式で、第1と第2の処理層の処理ユニット間
    と、第2と第3の処理層の処理ユニット間を内部結合す
    る第1の処理過程(P1)と、 学習用の制御提示データを入力層に提示して、該提示に
    従って出力される第3の処理層の出力値と後件部メンバ
    ーシップ関数とから制御量データを算出するとともに、
    該算出値が学習用の制御教師データと概略一致するべ
    く、少なくとも、入力層と第1の処理層との間の内部結
    合の内部状態値を学習する第2の処理過程(P2)と、 学習された内部状態値に従って、前件部メンバーシップ
    関数の関数形状をチューニングする第3の処理過程(P
    3)とを備えることを、 特徴とするファジィ制御におけるメンバーシップ関数の
    チューニング方法。
  2. 【請求項2】ファジィ制御ルールのメンバーシップ関数
    の関数形状を制御対象に適合させるためのチューニング
    方法であって、 複数の入力ユニットで構成される入力層と、入力層の後
    段に位置し、階層的に内部結合されて、内部結合先の出
    力値と該内部結合に割り付けられる内部状態値との乗算
    値を入力とする複数の処理ユニットで構成される第1、
    第2、第3、第4の処理層とを備える階層ネットワーク
    部を用意して、第3の処理層と第4の処理層との間の内
    部結合に後件部メンバーシップ関数から切り出される離
    散的な該関数値の内部状態値を割り付けることで、第4
    の処理層に、後件部メンバーシップ関数の関数和算出演
    算を割り付け、更に、第1の処理層に、前件部メンバー
    シップ関数の関数値算出演算を割り付け、第2の処理層
    に、ファジィ制御ルールの前件部演算を割り付け、第3
    の処理層に、ファジィ制御ルールの後件部演算を割り付
    けるとともに、ファジィ制御ルールの記述に従う形式
    で、第1と第2の処理層の処理ユニット間と、第2と第
    3の処理層の処理ユニット間を内部結合する第1の処理
    過程(P1)と、 学習用の制御提示データを入力層に提示して、該提示に
    従って出力される第4の処理層の出力値から制御量デー
    タを算出するとともに、該算出値が学習用の制御教師デ
    ータと概略一致するべく、少なくとも、第3の処理層と
    第4の処理層との間の内部結合の内部状態値を学習する
    第2の処理過程(P2)と、 学習された内部状態値に従って、後件部メンバーシップ
    関数の関数形状をチューニングする第3の処理過程(P
    3)とを備えることを、 特徴とするファジィ制御におけるメンバーシップ関数の
    チューニング方法。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載のファジィ制御におけ
    るメンバーシップ関数のチューニング方法において、 第1の処理過程(P1)で、第1の処理層の処理ユニット
    と第2の処理層の処理ユニットとの間と、第2の処理層
    の処理ユニットと第3の処理層の処理ユニットとの間
    を、ファジィ制御ルールの記述に従う形式で内部結合す
    るのではなくて、全ての処理ユニット間で内部結合する
    よう処理することを、 特徴とするファジィ制御におけるメンバーシップ関数の
    チューニング方法。
  4. 【請求項4】請求項1、2又は3記載のファジィ制御に
    おけるメンバーシップ関数のチューニング方法におい
    て、 第2の処理層が更に階層的に多段に構成され、第1の処
    理過程(P1)で、該多段に構成される第2の処理層に前
    件部演算機能を割り付けるよう処理することを、 特徴とするファジィ制御におけるメンバーシップ関数の
    チューニング方法。
  5. 【請求項5】請求項1、2又は3記載のファジィ制御に
    おけるメンバーシップ関数のチューニング方法におい
    て、 第3の処理層が更に階層的に多段に構成され、第1の処
    理過程(P1)で、該多段に構成される第3の処理層に後
    件部演算機能を割り付けるよう処理することを、 特徴とするファジィ制御におけるメンバーシップ関数の
    チューニング方法。
  6. 【請求項6】請求項1、2、3、4又は5記載のファジ
    ィ制御におけるメンバーシップ関数のチューニング方法
    において、 第2の処理過程(P2)で、学習用の制御教師データと、
    学習用の制御提示データの提示に対して出力される階層
    ネットワーク部のネットワーク出力データとを使い、バ
    ック・プロパゲーション法に従って内部状態値の更新量
    を算出し、該更新量に従って内部状態値を順次更新して
    いくことで内部状態値の学習を実行していくよう処理す
    ることを、 特徴とするファジィ制御におけるメンバーシップ関数の
    チューニング方法。
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西口映、「ニューラルネットワークによるファジィメンバーシップ関数の自動調整」、第15回システムシンポジウム講演論文集、計測自動制御学会、平成元年10月19日、P.261−266

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