JP2760621B2 - 蒸気タービンのノズル - Google Patents

蒸気タービンのノズル

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JP2760621B2
JP2760621B2 JP2028418A JP2841890A JP2760621B2 JP 2760621 B2 JP2760621 B2 JP 2760621B2 JP 2028418 A JP2028418 A JP 2028418A JP 2841890 A JP2841890 A JP 2841890A JP 2760621 B2 JP2760621 B2 JP 2760621B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は蒸気タービンのノズル(静翼)のうち、湿り
蒸気中で使用されるノズルに関連する。
(従来の技術) 近年発電プラントの大容量化にともない、蒸気タービ
ンの蒸気量も増大しタービンの特に最終段落付近の翼
(動翼)の翼長も増加する傾向にある。一般に最終段落
付近の翼は湿り蒸気中にあるため。蒸気中に含まれる水
滴によって翼先端部はエロージョン現象を受けることが
知られているが、翼長の増大により翼先端部の周速も速
くなるためエロージョンに対して充分な配慮を行う必要
が生じてきている。
蒸気中の水滴は特にノズルの表面に多く付着し、これ
は水膜となって結局ノズル後縁から振り切られ、大きな
水滴となって翼に衝突する。したがって、このノズルの
表面に付着した水滴を積極的に除去することが、エロー
ジョンに対し有効な対策である。
また蒸気タービンの性能の向上の妨げの一つに湿り損
失がある。この損失は、湿り蒸気中の水滴が、翼の翼型
に滑らかに流入せず、翼型の背側に衝突し制動力として
働くことに大きく起因する。ところでノズル表面に付着
する水滴はその量も多く、水膜となって結局ノズル後縁
から振り切られ、大きな水滴となって翼に衝突するた
め、翼に大きな制動力を及ぼすと考えられる。したがっ
て、ノズルの表面に付着した水滴を積極的に除去するこ
とが、湿り損失を低減させるのに有効である。特に最終
段付近の蒸気は湿り度も大きいため、湿り損失は段落の
諸損失のなかで大きな割合をしめるほか、最終段付近の
段落の行う仕事量は他段落に比べ大きいため、湿り損失
の低減はタービンの性能向上に有効な手段である。
以上のようにエロージョン防止および性能向上の点か
らノズルの表面に付着した水滴を積極的に除去すること
が重要であり、これを実現するためノズルを中空にして
ノズル表面に中空部へ貫通するスリットを設置し、ここ
からノズルの表面に付着した水滴を吸い込み外部へ排除
するノズル(これをスリットノズルと称する)が注目さ
れている。このスリットノズルの基本的な構造を以下に
説明する。
第3図はスリットノズルをタービン内に組み込んだ状
態の断面図を示す。ノズルの内部を中空形状としたスリ
ットノズル板が1であり、これには表面から中空部へ貫
通するスリット2が設けられている。スリットノズル板
1を保持し構成するために内輪3、外輪4を設けて溶接
等で一体とし、ノズルを構成している。5は車軸、6は
車軸に組み込まれた翼である。蒸気はスリットノズル板
1の翼型により方向を変えられ、翼に流入し仕事を行い
車軸を回転させる。蒸気に含まれた水滴はスリットノズ
ル板1表面に多く付着するが、これはスリットから吸い
込まれスリットノズル板1内の中空部に入る。この水滴
は内輪・外輪に達し外部に排出される。この排出機構を
説明するために、ノズルを模式化して示したのが第4図
である。
第4図に示す記号1〜4は第3図と同一部位を模式化
して、かつ車軸に対して軸直角方向に見たもので、中空
部および水滴の排出経路を分かりやすく示したものであ
る。ノズルは組立・分解の都合で、上半と下半に分れる
ように2つ割れとなっている。スリットノズル板1は一
つ一つは翼型をしており全周に多数設置されるが、第6
図で繁雑さを避けるため下半2個(記号1a)、上半2個
(記号1b)を代表して示す。なお記号にaを付けたもの
は上半・下半両者に位置する記号の機構のうち下半に位
置するものを示し、bは上半に位置するものを示すもの
とする。
ここでスリット2a,2bから吸い込まれた水滴の排出経
路について説明する。まず下半のスリット2aから吸い込
まれた水滴はスリットノズル板1a内の中空室7aに入る。
ここで水滴は重力の影響で外輪4a側へ寄るのでここに貫
通孔9aを設け、ここから外輪の中空室8aに水滴を導く。
ここに設けられるスリットノズル板1aの外周部の外輪の
中空室8aへの貫通孔9aをノズル頂部排出孔と呼ぶ。外輪
の中空室8aに達した水滴は外部排出孔10を通ってケーシ
ング外部へ排出される。外部排出孔10は通常、復水器
(図示せず)に連結する低圧排気室(図示せず)へ連結
されていて、復水器はタービン内部の圧力より低いた
め、スリット2aから外部排出孔10へ向けて水滴が排出さ
れていくわけである。また外部排出孔10を下半に設ける
のは重力で水滴は下へ溜まるためである。
上半スリット2bから吸い込まれた水滴はスリットノズ
ル板1b内の中空室7bに入る。ここで水滴は重力の影響で
内輪3b側へ寄るのでここに貫通孔12bを設け、ここから
内輪の中空室11bに水滴を導く。ここに設けられるスリ
ットノズル板1bの外周部の外輪への貫通孔12bをノズル
根元部排出孔と呼ぶ。内輪の中空室11bに入った水滴は
内輪の上下半3b,3aの分割面を連結する内輪連結管13に
よって内輪の下半中空室11aに入る。ここからは下半の
スリットノズル板1bに設けられた内外輪連結路14をとお
り外輪中空室8aに至り外部排出孔10を通ってケーシング
外部へ排出される。
(発明が解決しようとする課題) 第5図、第6図において、ノズル板は、翼型を形成
し、かつ中空形状をしている。このノズル板1の両端を
第5図に示すように外輪サイドウォール15、内輪サイド
ウォール16に接触し、中空ノズル板1の周囲を外輪側隅
肉溶接17、内輪側隅肉溶接18にて固定する。
このノズル板1を外、内輪サイドウォール15,16に固
定する時、ノズル板外輪端19とノズル板内輪端20が自由
自在に可動するため、第6図に示す通路部の最も狭い部
分の間隙δをスロートと呼ぶが、このδの値が大きくな
ったり、小さくなったりする。
蒸気タービンの通路部の面積は、第5図のノズル板高
さCと第6図のスロートδの積Cδで求まる。従って、
この面積が設計値通りに決定しないと蒸気タービンの性
能を悪化する恐れがある。
本発明の目的は、上述したスリットノズルが有する問
題点を解消し、性能、経済性、信頼性に優れたタービン
ノズルを提供することにある。
〔発明の構成〕
(課題を解決するための手段) 本発明は上記目的を達成するためのものであって、一
端を外輪に固定されて並設され側面に付着した水滴を吸
い込む貫通スリットを有する中空の複数のノズル板と、
これらの各ノズル板の外輪と反対側の端部に開口部を形
成して前記ノズル板の端部内側に溶接固定された仕切板
と、前記ノズル板の仕切板と同側の端部を挿入し各々の
前記ノズル板と嵌合する開口を有する当板と、この当板
および前記仕切板と溶接固定されこの仕切板の開口部と
対向する位置に開口部を有しかつ溶接開先部を仕切板の
開口部より広くした中空の内輪と、を具備し、この内輪
の中空部と複数のノズル板の各中空部とが上記ノズル板
の開口部を介して連通されていることを特徴とするもの
である。
(作用) 上記構成において、ノズル板内輪端を内輪側当板に嵌
合させかつ仕切板を内輪端溶接開先部に設置させること
によりノズル板が拘束されるため、スロートが設計値通
りに決定し、通路部の面積のバラつきが少なくなり、性
能、信頼性、経済性を向上することができる。
(実施例) 以下、本発明の一実施例を第1図及び第2図を参照し
て詳細に説明する。
第1図は、本発明の方法により製作されたノズルを示
す。第1図に示すように、横断面が翼形をした中空形状
のノズル板1の外輪端19は、外輪サイドウォール15に接
触させ、中空ノズル板1の外周を隅肉溶接17にて固定す
る。
第2図に示すように、中空形状のノズル板内輪端20
は、中空形状の内周に合致した数mm程度のノズル板入口
側仕切板21a、ノズル板出口側仕切板21bを嵌込み開口部
を形成し、その境界部23を溶接24にて固定する。それを
数mm程度の内輪側当板25に設けた横断面が翼形のポンチ
穴から成る開口22に嵌合する。その後、第1図に示す内
輪3に設けた溶接開先部26と内輪側当板25との間を溶接
27にて固定する。
その際、ノズル板入口側仕切板21aとノズル板出口側
仕切板21bによって形成された開口部の第1図、及び第
2図に示す距離Dは、内輪3のノズル板入口側、出口側
に設けた2ケ所の溶接開先部26の距離Eとの関係が、E
>Dとなるようにする。
これより、ノズル板内輪端を内輪側当板に嵌合させか
つ仕切板を内輪端溶接開先部に設置させることができる
ので、ノズル板と内輪を仕切板、当板によって正確な位
置に決めて溶接27が確実に実施でき、さらにスリット2
から入り込んできた水滴を2ケ所の仕切板21の距離Dよ
り内輪中空室11に導くことができる。
〔発明の効果〕
ノズル板内輪端を内輪側当板に嵌合させかつ仕切板を
内輪端溶接開先部に設置させることができるので、ノズ
ル板と内輪を仕切板、当板によって正確な位置に決めて
溶接することができることにより、ノズル板内輪側のス
ロート値が設計値通りに決定し、それに伴いノズル板外
輪側のスロート値も容易に決定するので、通路部の面積
のバラツキが少くなり、タービンの信頼性、性能、経済
性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例のノズルの断面図、第2図は
第1図のノズルを組み立てる過程で内輪側当板とノズル
板とを嵌合する前の状態の要部斜視図、第3図は従来の
蒸気タービンの部分断面図、第4図は従来のノズル全体
を模式的に示す図、第5図は従来のノズルの要部断面
図、第6図は第5図のVI−VI線矢視図である。 1……スリットノズル板、2……スリット 3……内輪、4……外輪 5……車軸、6……翼 7……スリットノズル板内中空室 8……外輪中空室、9……ノズル頂部排出孔 10……外部排出孔、11……内輪中空室 12……貫通孔、13……内輪連結管 14……内外輪連結路 15……外輪サイドウォール 16……内輪サイドウォール 17……外輪隅肉溶接、18……内輪隅肉溶接 19……ノズル板外輪端、20……ノズル板内輪端 21……仕切板、22……開口(ポンチ穴) 23……境界部、24……溶接 25……内輪側当板、26……溶接開先部 27……溶接
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F01D 9/04 F01D 9/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一端を外輪に固定されて並設され側面に付
    着した水滴を吸い込む貫通スリットを有する中空の複数
    のノズル板と、これらの各ノズル板の外輪と反対側の端
    部に開口部を形成して前記ノズル板の端部内側に溶接固
    定された仕切板と、前記ノズル板の仕切板と同側の端部
    を挿入し各々の前記ノズル板と嵌合する開口を有する当
    板と、この当板および前記仕切板と溶接固定されこの仕
    切板の開口部と対向する位置に開口部を有しかつ溶接開
    先部を仕切板の開口部より広くした中空の内輪と、を具
    備し、この内輪の中空部と上記複数のノズル板の各中空
    部とが上記ノズル板の開口部を介して連通されているこ
    とを特徴とする蒸気タービンのノズル。
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