JP2759910B2 - 注射器 - Google Patents

注射器

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JP2759910B2
JP2759910B2 JP5202643A JP20264393A JP2759910B2 JP 2759910 B2 JP2759910 B2 JP 2759910B2 JP 5202643 A JP5202643 A JP 5202643A JP 20264393 A JP20264393 A JP 20264393A JP 2759910 B2 JP2759910 B2 JP 2759910B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、使い捨て用の注射器に
関する。
【0002】
【従来の技術】使用後の注射器の注射針には、病原菌等
を含んだ患者の血液等が付着しているので、二次感染を
防止するために、再使用しない使い捨て用の注射器が多
く使用されている。従来の使い捨て用の注射器は、使用
した後に廃棄処分するが、該注射器を取り扱う際に患者
の血液等が付着した注射針で手等を傷つけて、その傷口
を介して二次感染するといった危険を取り除く必要があ
るため、使用後にまず、該注射針をハサミ等で注射器か
ら切断して取り去り、次いで廃棄処分していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の使い捨
て用の注射器では、使用直後より注射針の切断までの間
は、注射針で手等を傷つけないように細心の注意を傾け
て該注射器を取り扱う必要があったため、この取り扱い
の作業は手間がかかるものであった。また、従来の使い
捨て用の注射器では、廃棄処分前に行う注射針の切断作
業が、手間がかかる作業であった。また、使用直後にピ
ストンの操作により、該ピストンと、注射針が接合され
ているハブとを互いに係合させて、該ハブとともに該注
射針を該注射器のシリンジ内に挿入させることにより、
使用直後より安全性を維持し、かつ注射針の切断作業を
省くことのできる使い捨て用の注射器が提案されてい
る。しかし、提案されている該注射器は構造が複雑であ
るため、組立が困難であると共に、操作が困難であっ
た。本発明は、上記事情に鑑み、使い捨て用の注射器に
おいて、使用直後より廃棄処分までの作業を安全で、か
つ手間をかけない作業とせしめ、組立及び、操作を容易
にせしめ得る注射器を提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明のうち第1
の発明は、内部に液保持空間(53)が形成された筒状
のシリンジ本体(2)を有し、該シリンジ本体に、該シ
リンジ本体の内部を軸方向に閉塞する形のピストン(2
3)を、前記シリンジ本体に対して軸方向に移動自在に
設け、該シリンジ本体の先端に筒状に形成された保持部
挿着孔(4b)を設け、前記保持部材挿着孔の先端に
は注射針導入(8a)が該保持部材挿着孔とシリンジ
本体外部を連通する形で設けられており、前記保持部材
挿着孔に対して、注射針(21)が接続され得る注射針
保持部材(9)を着脱自在に接続する注射器(1)にお
いて、前記注射針保持部材は、前記保持部材挿着孔に、
前記シリンジ本体の軸心方向に直線的に挿入され、また
該保持部材挿着孔から前記シリンジ本体内に、前記シリ
ンジ本体の軸心方向に直線的引き抜き得る筒状の部材本
体(90)を有し、前記部材本体の外周部に、部材本体
の軸心方向において第1の幅を有する突条のシール部
(57)を環状に形成し、前記部材本体に、部材側係合
手段(15)を設け、前記保持部材挿着孔の内周面に、
シリンジ本体の軸心方向において前記第1の幅よりも狭
い第2の幅を有する溝状の部材シール部(59)を環状
に設けると共に、前記部材本体のシール部の突条を該部
材シール部の溝に対して所定の接触圧力で接触係合させ
た形で設け、前記ピストンにピストン側係合手段(3
1)を、前記部材本体の部材側係合手段に対向する形
で、該部材側係合手段に対して挿入係合自在に設け、前
記ピストン側係合手段に、該ピストン側係合手段が前記
部材本体と当接した際に、前記部材側係合手段の内部空
間と前記液保持空間を連通する第1バイパス手段(3
2、39)を形成し、注射後には、前記ピストンを前記
シリンジ本体の軸心方向に移動させて、前記ピストンの
ピストン側係合手段と前記部材本体の部材側係合手段と
を当接係合させると共に、前記ピストンの逆方向への移
動により、前記部材本体を注射針と共にシリンジ本体内
に引き込むようにして構成される。また、本発明のうち
第2の発明は、第1の発明の注射器において、前記第1
バイパス手段は前記ピストン側係合手段の表面に沿って
形成された溝(32)である。また、本発明のうち第3
の発明は、第1の発明の注射器において、前記第1バイ
パス手段は前記ピストン側係合手段に穿設された孔(3
9)である。また、本発明のうち第4の発明は、第1の
発明の注射器において、前記注射器針保持部材には注射
針(21)が直接装着されている。また、本発明のう
ち、第5の発明は、内部に液保持空間が形成された筒状
のシリンジ本体を有し、該シリンジ本体に、該シリンジ
本体の内部を軸方向に閉塞する形のピストンを、前記シ
リンジ本体に対して軸方向に移動自在に設け、該シリン
ジ本体の先端に筒状に形成された保持部材挿着孔を設
け、前記保持部材挿着孔の先端には注射針導入孔が該保
持部材挿着孔とシリンジ本体外部を連通する形で設けら
れており、前記保持部材挿着孔に対して、注射針が接続
され得る注射針保持部材を着脱自在に接続する注射器に
おいて、前記注射針保持部材は、前記保持部材挿着孔
に、前記シリンジ本体の軸心方向に直線的に挿入され、
また該保持部材挿着孔から前記シリンジ本体内に、前記
シリンジ本体の軸心方向に直線的引き抜き得る筒状の部
材本体を有し、前記部材本体の外周部に、部材本体の軸
心方向において第1の幅を有する溝状のシール部(10
c)を環状に形成し、前記部材本体に、部材側係合手段
を設け、前記保持部材挿着孔の内周面に、シリンジ本体
の軸心方向において前記第1の幅よりも広い第2の幅を
有する突条の部材シール部(7d)を環状に設けると共
に、前記部材本体のシール部の溝を該部材シール部の突
条に対して所定の接触圧力で接触係合させた形で設け、
前記ピストンにピストン側係合手段を、前記部材本体の
部材側係合手段に対向する形で、該部材側係合手段に対
して挿入係合自在に設け、前記ピストン側係合手段に、
該ピストン側係合手段が前記部材本体と当接した際に、
前記部材側係合手段の内部空間と前記液保持空間を連通
する第1バイパス手段(32、39)を形成し、注射後
には、前記ピストンを前記シリンジ本体の軸心方向に移
動させて、前記ピストンのピストン側係合手段と前記部
材本体の部材側係合手段とを当接係合させると共に、前
記ピストンの逆方向への移動により、前記部材本体を注
射針と共にシリンジ本体内に引き込むようにして構成さ
れる。また、本発明のうち第6の発明は、第5の発明の
注射器において、前記第1バイパス手段は前記ピストン
側係合手段の表面に沿って形成された溝である。また、
本発明のうち第7の発明は、第5の発明の注射器におい
て、前記第1バイパス手段は前記ピストン側係合手段に
穿設された孔である。また、本発明のうち第8の発明
は、第5の発明の注射器において、前記注射器針保持部
材には注射針が直接装着されている。また、本発明のう
ち第9の発明は、内部に液保持空間が形成された筒状の
シリンジ本体を有し、該シリンジ本体に、該シリンジ本
体の内部を軸方向に閉塞する形のピストンを、前記シリ
ンジ本体に対して軸方向に移動自在に設け、該シリンジ
本体の先端に筒状に形成された保持部材挿着孔を設け、
前記保持部材挿着孔の先端には注射針導入が該保持部
挿着孔とシリンジ本体外部を連通する形で設けられて
おり、前記保持部材挿着孔に対して、注射針が接続され
得る注射針保持部材を着脱自在に接続する注射器におい
て、前記注射針保持部材は、前記保持部材挿着孔に、前
記シリンジ本体の軸心方向に直線的に挿入され、また該
保持部材挿着孔から前記シリンジ本体内に、前記シリン
ジ本体の軸心方向に直線的引き抜き得る筒状の部材本体
を有し、前記部材本体の外周部に、部材本体の軸心方向
において第1の幅を有する突条のシール部を環状に形成
し、前記部材本体に、部材側係合手段を設け、前記保持
部材挿着孔の内周面に、シリンジ本体の軸心方向におい
て前記第1の幅よりも狭い第2の幅を有する溝状の部材
シール部を環状に設けると共に、前記部材本体のシール
部の突条を該部材シール部の溝に対して所定の接触圧力
で接触係合させた形で設け、前記ピストンにピストン側
係合手段を、前記部材本体の部材側係合手段に対向する
形で、該部材側係合手段に対して挿入係合自在に設け、
前記部材本体に、該ピストン側係合手段が前記部材本体
と当接した際に、前記部材側係合手段の内部空間と前記
液保持空間を連通する第2バイパス手段(41、40)
を形成し、注射後には、前記ピストンを前記シリンジ本
体の軸心方向に移動させて、前記ピストンのピストン側
係合手段と前記部材本体の部材側係合手段とを当接係合
させると共に、前記ピストンの逆方向への移動により、
前記部材本体を注射針と共にシリンジ本体内に引き込む
ようにして構成される。また、本発明のうち第10の発
明は、第9の発明の注射器において、前記第2バイパス
手段は前記部材側係合手段の表面に沿って形成された溝
(40)である。また、本発明のうち第11の発明は、
第9の発明の注射器において、前記第2バイパス手段は
前記部材本体に穿設された孔(41)である。また、本
発明のうち第12の発明は、第9の発明の注射器におい
て、前記注射針保持部材には注射針が直接装着されてい
る。また、本発明のうち第13の発明は、内部に液保持
空間が形成された筒状のシリンジ本体を有し、該シリン
ジ本体に、該シリンジ本体の内部を軸方向に閉塞する形
のピストンを、前記シリンジ本体に対して軸方向に移動
自在に設け、該シリンジ本体の先端に筒状に形成された
保持部材挿着孔を設け、前記保持部材挿着孔の先端には
注射針導入が該保持部材挿着孔とシリンジ本体外部を
連通する形で設けられており、前記保持部材挿着孔に対
して、注射針が接続され得る注射針保持部材を着脱自在
に接続する注射器において、前記注射針保持部材は、前
記保持部材挿着孔に、前記シリンジ本体の軸心方向に直
線的に挿入され、また該保持部材挿着孔から前記シリン
ジ本体内に、前記シリンジ本体の軸心方向に直線的引き
抜き得る筒状の部材本体を有し、前記部材本体の外周部
に、部材本体の軸心方向において第1の幅を有する溝状
のシール部を環状に形成し、前記部材本体に、部材側係
合手段を設け、前記保持部材挿着孔の内周面に、シリン
ジ本体の軸心方向において前記第1の幅よりも広い第2
の幅を有する突条の部材シール部を環状に設けると共
に、前記部材本体のシール部の溝を該部材シール部の突
条に対して所定の接触圧力で接触係合させた形で設け、
前記ピストンにピストン側係合手段を、前記部材本体の
部材側係合手段に対向する形で、該部材側係合手段に対
して挿入係合自在に設け、前記部材本体に、該ピストン
側係合手段が前記部材本体と当接した際に、前記部材側
係合手段の内部空間と前記液保持空間を連通する第2バ
イパス手段を形成し、注射後には、前記ピストンを前記
シリンジ本体の軸心方向に移動させて、前記ピストンの
ピストン側係合手段と前記部材本体の部材側係合手段と
を当接係合させると共に、前記ピストンの逆方向への移
動により、前記部材本体を注射針と共にシリンジ本体内
に引き込むようにして構成される。また、本発明のう
ち、第14の発明は、第13の発明の注射器において、
前記第2バイパス手段は前記部材本体の表面に沿って形
成された溝である。また、本発明のうち、第15の発明
は、第13の発明の注射器において、前記第2バイパス
手段は前記部材本体に穿設された孔である。また、本発
明のうち、第16の発明は、第13の発明の注射器にお
いて、前記注射針保持部材には注射針が直接装着されて
いる。なお、()内の番号等は、図面における対応する
要素を示す、便宜的なものであり、従って、本記述は図
面上の記載に限定拘束されるものではない。以下の作用
の欄についても同様である。
【0005】上記した構成により、本発明は、部材本体
(90)とシリンジ本体(2)とのシールが、第1の幅
を有する部材本体の突条のシール部(57)と、第1の
幅よりも狭い第2の幅を有する保持部材挿着孔(4b)
内の溝状の部材シール部(59)、または、第1の幅を
有する部材本体の溝状のシール部(10c)と、第1の
幅よりも広い第2の幅を有する保持部材挿着孔(4b)
内の突条の部材シール部(7d)により行われるように
作用する。また、本発明は、ハブ側係合手段(15)と
ピストン側係合手段(31)とを係合させる際、ハブ
(9)とピストン(23)の間の液保持空間(53)で
圧迫され昇圧した、残留した薬液などが、バイパス手段
(32、39、40、41)を介して注射針(21)の
液流通孔(21a)側に適宜流出するように作用する。
【0006】
【実施例】図1は、本発明による注射器の一例を示した
模式断面図、図2は、図1に示す注射器の全体図、図3
は、図1に示す注射器のハブ係合部の挿入部を図中の矢
印B方向に見た図、図4は、図1に示す注射器のハブ挿
着部を図中の矢印B方向に見た図、図5は、図1に示す
注射器においてピストンの折り取りを行っている図、図
6は、本発明による注射器のうち、ハブ側にシールリブ
が形成され、ハブ挿入孔側にシール溝が形成された注射
器の一例を示した模式断面図、図7は、本発明による注
射器のうち、第一バイパス手段がバイパス孔である形の
注射器の一例を示した模式断面図、図8は、本発明によ
る注射器のうち、第二バイパス手段がハブバイパス溝で
ある形の注射器の一例を示した模式断面図、図9は、本
発明による注射器のうち、第二バイパス手段がハブバイ
パス孔である形の注射器の一例を示した模式断面図であ
る。
【0007】本発明による注射器1は、図2に示すよう
に、樹脂製のシリンジ100を有しており、シリンジ1
00には、シリンジ本体2が設けられている(なお、図
2は注射器1の模式断面図であるが、便宜上、後述する
ピストン23の一部においては、断面でなく側面を示し
てある。)。また、シリンジ本体2には、円筒状に形成
された主円筒部3が設けられている。ここで、主円筒部
3の軸心方向即ち、軸心P1に平行な正逆両方向を図の
矢印A方向(即ち、図2の紙面左方向)及び、矢印B方
向(図2の紙面右方向)とする。主円筒部3の外周側に
は、該主円筒部3の矢印B側(図2の紙面右側)の開口
端部3a付近において、注射器支持部5が該主円筒部3
に対してツバ状に設けられており、主円筒部3の内周面
3c側には、前記開口端部3a付近において、主円筒部
3の軸心P1に向かう方向即ち、図の矢印D方向に突起
した係止リブ3bが、該内周面3cに沿って円環状に形
成されている。主円筒部3の矢印A側(図2の紙面左
側)には、内部が矢印A方向に向かって収斂した漏斗形
状のテーパ部6が、該主円筒部3に一体的に連続する形
で形成されている。なお、主円筒部3の内部と、テーパ
部6の内部とは、矢印A、B方向に連通しており、これ
ら両内部を合わせた空間をシリンジ本体2の内部空間2
aとする。
【0008】テーパ部6の矢印A側即ち、シリンジ本体
2の先端側には、図1及び、図2に示すように、ハブ挿
着部4が、該テーパ部6に一体的に連続する形で形成さ
れており、ハブ挿着部4は小円筒部7を有している。小
円筒部7は前記テーパ部6に一体的に連続する形で形成
されていると共に、主円筒部3と同心状に形成されてお
り、小円筒部7の内径は、前記主円筒部3の内径よりも
小さく形成されている。小円筒部7の内側は、保持部材
挿着孔であるハブ挿着孔4bとなっており、ハブ挿着孔
4bには、前記軸心P1に向かって突起した部材シール
部としてのハブ止リブ7dが形成されている。ハブ止リ
ブ7dは円環状に小円筒部7の平滑な内周面7aに沿っ
て形成されており、ハブ止リブ7dの、前記軸心P1を
含む平面による断面(即ち、図1において示される断
面)は円弧状になっている。一方、小円筒部7の外周面
7f側には、補強用リブ7cが、小円筒部7を挾んでハ
ブ止リブ7dと対応した位置に、円環状に設けられてい
る。また、小円筒部7には、図1及び、図4に示すよう
に、該小円筒部7の外径と等しい外径をもつ円板状に形
成された端壁8が設けられており、端壁8は、該端壁8
の矢印B側の壁面8bと、小円筒部7の矢印A側の端部
7bとが互いに接する形で、小円筒部7と一体的に設け
られている。端壁8には、該端壁8の表裏両壁面を矢印
A、B方向に貫通する形の注射針導入としての円形断
面の孔8aが、前記軸心P1を中心にして設けられてお
り、孔8aの矢印A側は、矢印A方向に断面内径が拡大
するテーパ状に形成されている。更に、端壁8及び、小
円筒部7に亙って、図1及び、図4に示すように、3本
のスリット50が形成されている。スリット50は、端
壁8においては、軸心P1に対して放射方向即ち、図4
の矢印C、D方向(但し、矢印C方向は矢印D方向の反
対方向)に伸延した形で、かつ端壁8に設けられた孔8
aに連絡された形で形成されており、小円筒部7におい
ては、矢印A、B方向に平行な形で形成されている。な
お、スリット50は、前記ハブ止リブ7d及び、前記補
強用リブ7cよりも矢印A側の位置で、前記ハブ止リブ
7d及び、前記補強用リブ7cに到達しない形で形成さ
れている。ハブ挿着部4は、以上のように構成されてお
り、シリンジ100は、注射器支持部5及び、シリンジ
本体2を構成する主円筒部3、テーパ部6、ハブ挿着部
4が一体成型される形で構成されている。
【0009】ハブ挿着部4のハブ挿着孔4bには、樹脂
製で、かつシリンジ100よりも硬質の注射針保持部材
としてのハブ9が設けられている。ハブ9は、図1に示
すように、ハブ本体90を有しており、ハブ本体90に
は長手方向が前記矢印A、B方向に平行で、前記軸心P
1を軸心とした円柱状の主円柱部10が設けられてい
る。また、主円柱部10の平滑な外周面10f側にはシ
ール部を構成するハブ止溝10cが形成されており、ハ
ブ止溝10cは、主円柱部10の外周側に沿って円環状
に形成されている。主円柱部10の矢印A側の端面10
a側には、矢印A、B方向に伸延した形の小円柱部11
が、該主円柱部10と同心状で、かつ一体的に設けられ
ている。ハブ9は、図1に示すように、該ハブ9の主円
柱部10をハブ挿着部4のハブ挿着孔4bに挿入し、該
ハブ9の小円柱部11を端壁8の孔8aに貫通挿入させ
た形で設けられている。また、ハブ挿着部4のハブ止リ
ブ7dとハブ9のハブ止溝10cとは、互いに対応整合
した位置に存在しており、従って、ハブ止リブ7dは、
その矢印D側の円弧状の先端側を、該ハブ止リブ7dと
整合対応した位置に存在するハブ止溝10cに挿入させ
る形でハブ止溝10cに係合している。なお、ハブ止リ
ブ7dの矢印A、B方向の幅はハブ止溝10cの矢印
A、B方向の幅よりも広いので、ハブ止リブ7dは、そ
の円弧状の先端の矢印A側及び、矢印B側のシール部7
e、7eにおいて、ハブ止溝10cの矢印A、B両側の
開口端部10e、10eと当接する形でハブ止溝10c
に係合している。なお、小円筒部7の内周面7aは、ハ
ブ止リブ7d以外では、ハブ9の外周面10fと接触し
ておらず、内周面7aと外周面10fとの間には隙間空
間49が形成されている(但し、後述するハブ挿着部4
へのハブ9の挿着及び、後述するハブ挿着部4からのハ
ブ9の引き抜きが容易に行われるならば、小円筒部7の
内周面7aのうちハブ止リブ7d以外の箇所とハブ9の
外周面10fとが接触していてもよい。)。また、ハブ
9の主円柱部10の矢印B側の端面10bは、ハブ挿着
孔4bと前記内部空間2aとの境界(即ち、小円筒部7
の内部とテーパ部6の内部との境界)よりも矢印A側に
位置しており、ハブ挿入孔4bの内部のうち該端面10
bより矢印B側の空間は孔内空間4aとなっている。
【0010】一方、ハブ挿着部4は、そのハブ挿入孔4
bにハブ9が設けられた状態において、小円筒部7が矢
印C方向に膨張した形で弾性変形している。つまり、小
円筒部7の弾性変形による復元力が、小円筒部7のハブ
止リブ7dを介してハブ9に伝達されている。即ち、ハ
ブ止リブ7dとハブ9との間では、これら両者の接触箇
所であるシール部7eとハブ止溝10cの開口端部10
eとの間において、前記復元力による所定のシール圧F
1が互いに作用しあっており、これらシール部7eと開
口端部10eとの間は水密或いは、気密状態になってい
る。なお、小円筒部7を挾んでハブ止リブ7dと対応し
た位置に設けられている補強用リブ7cにより、小円筒
部7においては、ハブ止リブ7d及び、ハブ止リブ7d
付近の剛性が高められており、小円筒部7の弾性変形に
よる前記所定の復元力が効率よく得られるようになって
いる(なお、この補強リブ7cは、無くてもよいことは
勿論である)。
【0011】また、ハブ9には、図1に示すように、針
挿入孔12が設けられており、針挿入孔12は、ハブ9
のうち小円柱部11の矢印A側の端面11aに前記軸心
P1を中心とした円形の開口部12aを形成すると共
に、該端面11aより矢印B方向に伸延する形で設けら
れている。また、針挿入孔12の矢印B側の端部12b
は、前記主円柱部10内部に達しており、該端部12b
は、主円柱部10による壁面10dに接している。な
お、針挿入孔12の途中には、針挿入孔12の径が矢印
B方向に向かって収斂したテーパ部が適宜形成されてい
る。一方、ハブ9の主円柱部10には、前記針挿入孔1
2の矢印B側に隣接する形で、後述するピストン係合穴
15と共に内部空間を形成する流通孔13が設けられて
おり、流通孔13は、前記軸心P1を中心とし、針挿入
孔12の端部12bでの径よりも径の小さな円柱状に設
けられている。また、流通孔13は、主円柱部10の前
記壁面10dに円形の開口部を形成する形で、前記針挿
入孔12と連通して設けられている。更に、ハブ9の主
円柱部10には、前記流通孔13の矢印B側に連通隣接
する形で、軸心P1に垂直な断面が円形の部材側係合手
段としてのピストン係合孔15が軸心P1と同心状に設
けられており、ピストン係合孔15の矢印B側は主円柱
部10の端面10bにおいて外部に開口する開口部17
bを形成している。ピストン係合孔15は2つの部分即
ち、矢印A側の係合保持部16と矢印B側の導入部17
からなっており、係合保持部16は軸心P1と同心状の
略円柱形状で、その矢印A側及び、矢印B側の両端部側
はそれぞれ径が矢印A方向及び、矢印B方向に向かって
それぞれ収斂するテーパ形状になっている。また、係合
保持部16の矢印A側の端部側は、前記流通孔13によ
って連通隣接されている。係合保持部16の矢印B側の
端部には、導入部17が連通隣接しており、導入部17
の径は矢印B方向に向かって拡大している。よって、主
円柱部10のうち、係合保持部16に面した壁面16a
と、導入部17に面した壁面17aとによって挾まれた
部分は、係合保持部16と導入部17との境界部19を
頂点とした形で軸心P1に向かって突出した突出部20
を形成している。
【0012】一方、ハブ9の針挿入孔12には、図1及
び図2に示すように、注射針21が挿入されていおり、
注射針21は、先端側がシリンジ本体2の外部側に位置
し、後端部側より針挿入孔12に挿入されている。ま
た、注射針21の後端は、針挿入孔12の矢印B側に形
成された前記壁面10dに当接しており、注射針21の
先端から後端側に貫通されて設けられた媒体流通孔21
aと前記流通孔13とは互いに矢印A、B方向に連通隣
接している。また、針挿入孔12には、注射針21とハ
ブ9との間を充填する形で接着剤22が注入され固結さ
れている。
【0013】注射器1には、図1及び、図2に示すよう
に、ピストン23が設けられている(なお、図2は、注
射器1の模式断面図であるが、ピストン23のうち、後
述するピストン本体25、外押圧板27、内押圧板2
9、パッキン支持部30、ハブ係合部31については、
便宜上、断面でなく側面を示している。)。ピストン2
3は、矢印A、B方向に伸延した棒状のピストン本体2
5を有しており、ピストン本体25は、矢印A、B方向
に偏長な長方形板状の2つの合同な平板部25aが、断
面が十字状を成す形で一体的に交差して設けられてい
る。平板部25aの板面の矢印A、B方向に垂直な幅
は、前記主円筒部3のうちの係止リブ3bにおける内径
に略等しく、ピストン本体25は、該ピストン本体25
の矢印A側より、主円筒部3に、開口端部3aを通して
挿入された形で設けられている。ピストン本体25の各
平板部25aには、矢印A側寄りにおいて、各平板部2
5aの両側部よりピストン本体25の軸心(即ち、軸心
P1)方向に楔形の切欠き26が設けられている。4ヵ
所の切欠き26は、矢印A、B方向において互いに整合
した位置に設けられている。また、ピストン本体25の
矢印B側の端部側には、板面が矢印A、B方向に垂直な
円形板状の外押圧板27がピストン本体25と一体的に
設けられている。ピストン本体25の矢印A側の端部側
には、板面が矢印A、B方向に垂直な円形板状の内押圧
板29がピストン本体25と一体的に、かつ同心状に設
けられており(従って、内押圧板29は主円筒部3の内
部に位置しており)、内押圧板29の径は、前記主円筒
部3の内径に略等しくなっている(従って、内押圧板2
9の径は、主円筒部3のうちの係止リブ3bにおける内
径よりも大きい。)。内押圧板29には、図2に示すよ
うに、その矢印A側にパッキン支持部30が設けられて
おり、パッキン支持部30には、矢印A、B方向に伸延
した円柱状の円柱部30aが、内押圧板29と同心状に
設けられている。円柱部30aの径は、内押圧板29の
径よりも小さくなっており、円柱部30aは、内押圧板
29の矢印A側に、内押圧板29と一体的に設けられて
いる。円柱部30aの矢印A側には、図1及び、図2に
示すように、円柱部30aと同心状に矢印A、B方向に
伸延し、かつ前記小円筒部7の内径に略等しい外径をも
つ円柱状の挿入円柱部30bが、円柱部30aと一体的
に設けられている。更に、挿入円柱部30bの矢印A側
にはピストン側係合手段を構成するハブ係合部31が設
けられており、ハブ係合部31には、図1及び、図3に
示すように、矢印A、B方向に伸延した円柱状の円柱部
31aが、挿入円柱部30bと同心状に設けられてい
る。円柱部31aの径は、挿入円柱部30bの径よりも
小さくなっており、円柱部31aは、挿入円柱部30b
の矢印A側に、挿入円柱部30bと一体的に設けられて
いる。円柱部31aの矢印A側には径が円柱部31aよ
り大きな半球状の挿入部31bが、球面31c側を矢印
A側に向ける形で円柱部31aと一体的に設けられてお
り、挿入部31bにはその矢印A側先端部から矢印B側
に向かって、第1バイパス手段を構成する、球面31c
に沿った形の複数の筋状の溝32が設けられている。な
お、円柱部31aの径は、前記ハブ9に設けられたピス
トン係合孔15の境界部19における内径に略等しくな
っており、従って、挿入部31bの径は、境界部19の
径よりも大きくなっている。また、挿入部31bは、前
記ピストン係合孔15の係合保持部16に充分挿入保持
され得る大きさになっている。
【0014】一方、パッキン支持部30には、図2に示
すように、可撓性のある樹脂からなるパッキン33が支
持されて設けられている。パッキン33は、シリンジ1
00の主円筒部3の内部に整合して挿入されたパッキン
本体35を有しており、パッキン本体35には、該パッ
キン本体35を矢印A、B方向に貫通する形の係合孔3
5aが設けられている。また、係合孔35aには、パッ
キン支持部30の円柱部30a及び、挿入円柱部30b
の一部が貫通した状態になっている。つまり、パッキン
33は、係合孔35aにパッキン支持部30を貫通させ
る形で該パッキン支持部30と係合しており、係合によ
って該パッキン支持部30に支持されて設けられてい
る。なお、係合孔35aにおけるパッキン33とパッキ
ン支持部30との間は密着状態即ち、水封気封状態にな
っている。また、パッキン本体35の矢印B側の端部
は、内押圧板29により矢印A方向の力を受けやすいよ
うに、該内押圧板29に当接している。また、パッキン
本体35の矢印A側は、前記シリンジ本体2のテーパ部
6の内部に自然状態で整合して挿入し得る形状即ち、外
径が矢印A方向に向かって縮小するテーパ状に形成され
たテーパ部35bとなっている。なお、係合孔35aを
貫通した状態のパッキン支持部30の挿入円柱部30b
の矢印A側の一部分は、テーパ部35bよりも更に矢印
A側に突出している。なお、パッキン33のテーパ部3
5bが前記シリンジ本体2のテーパ部6の内部に自然状
態において整合し挿入した状態では、図1に示すよう
に、該パッキン33を係合しているパッキン支持部30
の挿入円柱部30bがシリンジ本体2のハブ挿入孔4b
に挿入した状態になり、ハブ係合部31の挿入部31b
の球面31cが、前記ピストン係合孔15の導入部17
に面した壁面17aに接した状態になるように、パッキ
ン支持部30及び、パッキン33の形状が設定されてい
る。また、パッキン33のパッキン本体35の外径は、
前記内押圧板29と略同径になっているが、パッキン本
体35の外周側には、該パッキン本体35の外周に沿っ
た形の円環状のヒダ35cが、矢印A、B方向に並んで
二重に形成されている。従って、パッキン33は、パッ
キン本体35のうちヒダ35c付近が軸心P1に向かう
方向即ち、矢印D方向に弾性変形による縮小をする形で
シリンジ本体2の主円筒部3に挿入されている。つま
り、パッキン33と主円筒部3とは、ヒダ35cと内周
面3cとにおいて密着した状態になっており、パッキン
33と主円筒部3との間は水封気封にシールされてい
る。また、シリンジ本体2の主円筒部3の内周面3cは
滑らかに形成されており、従って、パッキン33が挿着
されたピストン23は、主円筒部3の内部空間2aにお
いて矢印A、B方向に摺動移動自在になっている。
【0015】注射器1は、以上のように構成されてお
り、該注射器1を組立る際には、以下の手順で行う。即
ち、注射器1の構成部品であるシリンジ100、ハブ
9、注射針21、ピストン23、パッキン33を準備し
て、まず初めに、ピストン23にパッキン33を挿着す
る。即ち、ピストン23のハブ係合部31のうち挿入部
31bを、パッキン33の係合孔35aの図中矢印B側
の開口端部に整合して、そのままパッキン33に対して
ピストン23を矢印A方向に押圧する形で、パッキン3
3の可撓性を利用して該係合部31より、ピストン23
のパッキン支持部30を係合孔35aに圧入する。パッ
キン支持部30が係合孔35aに圧入される形で、パッ
キン支持部30が係合孔35aに所定の状態で係合する
ことにより、ピストン23に対するパッキン33の挿着
を完了する。次いで、パッキン33を挿着したピストン
23を、シリンジ本体2に挿入する。即ち、ピストン2
3に挿着されているパッキン33のテーパ部35b側を
開口端部3aに整合した後、ピストン23をシリンジ本
体2に対して矢印A方向に押圧することによって、パッ
キン33はシリンジ本体2の内部空間2aに滑る形で挿
入され、該パッキン33を挿着したピストン23はシリ
ンジ本体2に挿入される。なお、ピストン23を矢印A
方向に挿入することにより、パッキン33及び、内押圧
板29は、主円筒部3のうちその内径が縮小した係止リ
ブ3bの位置を通過する。パッキン33及び、内押圧板
29をもって、これらパッキン33及び、内押圧板29
の外径よりも小なる内径をもつ該係止リブ3bの位置を
通過させる際には、ピストン23を矢印A方向に更に大
きな力で押圧することによって、内押圧板29から係止
リブ3bに、この押圧による応力を与えて、主円筒部3
の係止リブ3b付近の内径を拡大させ、或いは、パッキ
ン33に係止リブ3bからこの押圧に対する反力を受け
させて、該反力によりパッキン33の外径を適宜縮小さ
せる形で通過させる。更に、ピストン23を矢印A方向
に滑る形で挿入させ、パッキン33のテーパ部35b
が、シリンジ本体2のテーパ部6の内部に整合し挿入す
る位置までピストン23を挿入させ、ピストン23の挿
入を終える。
【0016】次いで、ハブ挿着部4の端壁8の孔8a側
よりハブ9を、ハブ挿着孔4bに挿着する。即ち、ハブ
9を、該ハブ9の矢印B側の端面10bを、端壁8の孔
8aに整合させて、そのまま矢印B方向に該ハブ9を押
圧する。ところで、ハブ挿着部4の端壁8側には、上述
したように、3つの前記スリット50が設けられてお
り、ハブ挿着部4の端壁8側は3つの部分に分割されて
いる。また、押圧することにより、該ハブ9の端面10
b側付近の周囲と端壁8の孔8aに面したテーパ状のテ
ーパ面8cとが互いに押圧する形で当接して、ハブ挿着
部4の前記分割された部分には、これら分割された部分
を矢印C方向に弾性屈曲変形させようとする作用力が働
く。ハブ挿着部4のこれら分割された部分は、ハブ挿着
部4のうち分割されていない他の部分に比べて構造上矢
印C方向に弾性屈曲変形しやすいので、ハブ9を押圧す
るに従って、ハブ挿着部4のこれら分割された部分は矢
印C方向に弾性屈曲変形し、よって孔8aの径が拡大さ
れる。ハブ9を更に押圧して、孔8aの径をハブ9の主
円柱部10の外径まで拡大させて、該ハブ9をハブ挿着
孔4bに挿入して行き、該ハブ9の主円柱部10を完全
にハブ挿着孔4bに挿入して該ハブ9の押圧挿入を停止
する。なお、ハブ9の主円柱部10の外周面10fと、
小円筒部7のうちハブ止リブ7dが形成されていない部
分の内周面7aとの間には隙間空間49が形成されてい
るので(或いは、隙間空間49が形成されていなくとも
外周面10fと、ハブ止リブ7d以外の内周面7aとの
間には摩擦抵抗等の大きな接触がないので)、該ハブ9
は、小円筒部7の孔内空間4aにスムーズに挿入され
る。また、該ハブ9の主円柱部10が完全にハブ挿着孔
4bに挿入された位置では、小円柱部11は、孔8aに
貫通挿入している。また、ハブ挿着部4のハブ止リブ7
dと、ハブ9のハブ止溝10cとの位置関係は、主円柱
部10がハブ挿着孔4bに完全に挿入されると同時に互
いに整合対応した位置に存在するようになっており、ハ
ブ止リブ7dのシール部7e、7eと、ハブ止溝10c
の開口端部10e、10eによって互いに当接する形で
係合している。以上のように、シリンジ本体2に対する
ハブ9の挿着を完了する。なお、挿着が完了したハブ9
は、前記ピストン23のハブ係合部31の挿入部31b
が、該挿入部31bの球面31c側を、該ハブ9に設け
られたピストン係合孔15の導入部17に面した壁面1
7aに接する形で存在している。また、シリンジ本体2
に対するハブ9の挿着作業は、ハブ9を押圧して挿着す
ればよく、複雑な組立操作を伴わず容易である。
【0017】次いで、ハブ9の針挿入孔12に注射針2
1を挿入し接着する。つまり、注射針21を、図1及
び、図2に示すように、該注射針21の後端側より、針
挿入孔12に矢印B方向に挿入し、該後端が、針挿入孔
12の奥のハブ9による壁面10dに当接するまで挿入
する。挿入の後、針挿入孔12におけるハブ9と注射針
21との間の隙間に接着剤22を充填して、該接着剤2
2を固結させ、ハブ9に対する注射針21の挿入接着が
完了する。なお、針挿入孔12には、矢印B方向に向か
って内径が縮小したテーパ状に形成された箇所が適宜設
けられているため、接着剤22は、該針挿入孔12の矢
印B側の奥端まで充分に流入され、接着剤22の充填が
確実に行われる。注射針21の挿入接着完了をもって注
射器1の組立てが完了する。なお、注射器1の組立て
は、上述のように、大部分の作業(即ち、注射針21の
挿入固定の作業を除いてた全ての作業)が、押圧するこ
とによって行われるため、注射器1の組立ては、複雑な
作業を伴わず容易であり、また、ハブ9は、ピストン2
3がシリンジ本体2に挿入された後に挿着されるので、
ハブ9の挿着作業に際して塵埃等が内部空間2aに進入
することは極力防止される。なお、上述した組立は、注
射針21を予めハブ9に挿入接着した状態で該注射針2
6の挿入接着されたハブ9をシリンジ本体2に挿着する
手順で行ってもよい。
【0018】以上のように構成され組立てられた注射器
1を使用し、使用の後、廃棄するには、次のように行
う。まず、注射器1の注射針21を、図示しない薬ビン
に入っている注射媒体52の中に進入させ、ピストン2
3をシリンジ本体2に対して矢印B方向に引っ張り、差
圧により、該薬ビンの中の注射媒体52を、注射針21
の媒体流通孔21a及び、ハブ9の流通孔13、ピスト
ン係合孔15を通して、ハブ挿着部4のハブ9より図1
右方の孔内空間4a及びシリンジ本体2の内部空間2a
のうちピストン23よりも注射針21側の空間からなる
液保持空間としての媒体保持空間53に流入させて、注
射器1に注射媒体52を充填する。なお、注射媒体52
の充填の際、ハブ9には外部と媒体保持空間53との間
の差圧により矢印B方向の差圧力が作用するが、ハブ挿
着部4のもつ矢印D方向の復元力が、上述したように所
定の大きさに設定されていることより、予想される最大
の差圧力に対してもハブ9とハブ挿着部4との間では矢
印A側及び、矢印B側の各シール部7eと各開口端部1
0eの間で接触圧力としてのシール圧F1が作用してお
り、ハブ止リブ7dとハブ9との間のシールが外れな
い。
【0019】注射媒体52の充填の後、注射器1の注射
針21を、患者の注射部位に突き差す。次いで、ピスト
ン23の外押圧板27を矢印A方向に押し、ピストン2
3をシリンジ本体2に対して矢印A方向に駆動させる。
媒体保持空間53の注射媒体52は加圧されて、ハブ9
のピストン係合孔15及び、流通孔13及び、注射針2
1の媒体流通孔21aを介して患者の注射部位における
体内に流入する。なお、注射媒体52が加圧され、注射
媒体52に隣接しているハブ9の端面10b側より、該
ハブ9には注射媒体52の圧力による作用力が矢印A方
向に加わるが、ハブ挿着部4のもつ矢印D方向の復元力
が、上述したように所定の大きさに設定されていること
より、予想される最大の作用力に対してもハブ9とハブ
挿着部4との間では矢印A側及び、矢印B側の各シール
部7eと各開口端部10eの間でシール圧F1が作用し
ており、ハブ止リブ7dとハブ9との間のシールが外れ
ない。注射媒体52を所定の量まで患者の注射部位にお
ける体内に流入させた後、従って、パッキン33のテー
パ部35bが、シリンジ本体2のテーパ部6の内部に整
合して挿入し、ピストン23のハブ係合部31の挿入部
31bが、図1に示すように、ハブ9のピストン係合孔
15の導入孔17における壁面17aに当接するまでピ
ストン23を駆動させた後、注射器1を全体を患者に対
して矢印B方向に引っ張り、注射針21を患者の注射部
位から引き抜く。
【0020】注射針21を引き抜いた後、注射針収納動
作を以下のように行う。注射針収納動作は、まずピスト
ン23とハブ9との係合動作を以下のように行う。即
ち、ピストン23の外押圧板27を指で、更に矢印A方
向に押圧して、パッキン33をシリンジ本体2のテーパ
部6に押圧して弾性縮小させながら、パッキン支持部3
0の挿入円柱部30b及び、ハブ係合部31を、ハブ挿
着孔4b中において矢印A方向に押圧移動させ、ハブ係
合部31の挿入部31bをピストン係合孔15の導入部
17から係合保持部16に向かって矢印A方向に押圧移
動させる。つまり、ピストン23を矢印A方向に押圧移
動させることによって、挿入部31bは、導入部17に
おける壁面17aに押圧される。しかし、挿入部31b
の矢印A側は球面31cとなっており、従って、挿入部
31bは軸心P1に垂直な断面が矢印A方向に向かって
縮小する形に形成されており、挿入部31bはこの球面
31cにおいて壁面17aに押圧される。また、導入部
17も、その内部が矢印A方向に向かって縮小するテー
パ状に形成されている。従って、挿入部31bを導入部
17において矢印A方向に押圧させることにより、挿入
部31bと壁面17aを形成する突出部20との両者間
においてそれぞれ作用している押圧による応力が、挿入
部31bに対してはその軸心P1に垂直な断面積を弾性
的に縮小させる形で、突出部20に対しては導入部17
の内部を矢印C方向に弾性的に拡大させる形で、それぞ
れ効果的に作用する。結局、挿入部31bの軸心P1に
垂直な断面積が縮小され、導入部17の内部が矢印C方
向に拡大されることによって、矢印A方向に押圧されて
いる挿入部31bは導入部17において矢印A方向に移
動する。
【0021】ところで、注射針収納動作を開始する直前
においては、図1に示すように、ハブ9の端面10bと
ピストン23側の挿入円柱部30bとの間に存在する孔
内空間4a(即ち、媒体保持空間53)には、残留した
注射媒体52で充満されている。また、注射針収納動作
を開始して上述したようにピストン23を矢印A方に押
圧移動させることによって、残留した注射媒体52は加
圧される。しかし、挿入部31bには上述したように複
数の溝32が設けられており、挿入部31bと壁面17
aとが押圧当接した際にも、これら溝32は閉塞されな
いようになっている。従って、挿入部31bと壁面17
aとが押圧当接した際にも、孔内空間4a側と係合保持
部16側とはこれら溝32を連通しており、孔内空間4
aの加圧された残留した注射媒体52は、これら溝32
を介して係合保持部16側に流動し、更に、流通孔1
3、注射針21の媒体流通孔21aを介して外部に排出
される。つまり、注射針収納動作を開始してピストン2
3を矢印A方に押圧移動させるた際にも、孔内空間4a
で加圧される残留した注射媒体52は適宜外部に排出さ
れて、その圧力を極力上昇させることがないので、ピス
トン23には残留した注射媒体52の圧力による抵抗が
極力かからず、ピストン23は極力小さな力で矢印A方
に押圧移動される。
【0022】更に続けて、ピストン23を矢印A方に押
圧し、該挿入部31bを導入部17において矢印A方向
に更に移動させ、従って、挿入部31bをその矢印A側
より、導入部17と係合保持部16との境界部19を通
過させる形で該係合保持部16側に移動させて、挿入部
31bを、図1の二点鎖線で示すように、完全に該係合
保持部16に挿入させることにより、ピストン23の押
圧を停止する。挿入部31bが完全に係合保持部16に
挿入されることにより、ハブ係合部31とピストン係合
孔15とは互いに係合され、ピストン23とハブ9との
係合動作が完了する。なお、挿入部31bに矢印A方向
の押圧力が作用することによって、ハブ9にも矢印A方
向の押圧力が作用する。しかし、ハブ9は、ハブ挿着部
4のハブ止リブ7d或いは、端壁8を介して、シリンジ
本体2を支持する手により矢印B方向に支持され、或い
は、支持され得る。従って、ハブ9は、該押圧力を受け
ても矢印A方向等に殆ど移動せず、ハブ9が端壁8の孔
8aから矢印A方向に抜け出ることはない。
【0023】次いで、ピストン23をシリンジ本体2に
対して矢印B方向に所定の引き抜き力で引く。つまり、
ピストン23及び、ハブ係合部31の挿入部31bには
所定の引き抜き力による矢印B方向の作用力が作用す
る。ところで、ハブ挿着部4のもつ矢印D方向の復元力
は、上述したように所定の大きさに設定されていること
より、前記所定の引き抜き力による矢印B方向の作用力
に対しては、ハブ9とハブ挿着部4との間での矢印A側
及び、矢印B側の各シール部7eと各開口端部10eの
間のシールが外れ、従って、ハブ止リブ7dとハブ止溝
10cとの係合が外れる。ハブ止リブ7dとハブ止溝1
0cとの係合を外すと共に、ハブ9を更に矢印B方向に
進めて、ハブ9が完全にハブ挿着孔4bから矢印B方向
に抜け出るまで引っ張る。なお、ピストン係合孔15の
係合保持部16に挿入されているハブ係合部31の挿入
部31bは、上記の矢印B方向の引き抜きによって、係
合保持部16の壁面16aに矢印B方向に向かって押圧
させられる。しかし、挿入部31bと壁面16aとの押
圧当接箇所は、挿入部31bにおいては、矢印B側端部
即ち、挿入部31bのうち最も外径が大きい箇所となっ
ている。しかも、挿入部31bの当接する箇所は、突出
部20の基部側、即ち肉厚側となっていることから、挿
入部31b及び突出部20は挿入部31bと壁面16a
との押圧当接箇所において受ける、壁面16a又は挿入
部31b側からの反力によっては、構造的に弾性変形し
にくい状態になっている。従って、挿入部31bは上記
の矢印B方向の引き抜きによって係合保持部16の外に
抜けることは無く、ピストン23とハブ9との係合は確
実に維持される。またハブ9の引き抜きの際、ハブ9の
主円柱部10の外周面10fと、小円筒部7のうちハブ
止リブ7dが形成されていない部分の内周面7aとの間
には隙間空間49が形成されているので(或いは、隙間
空間49が形成いされていなくとも外周面10fと、ハ
ブ止リブ7d以外の内周面7aとの間には摩擦抵抗等の
大きな接触がないので)、その引き抜き動作は、ハブ止
リブ7dとハブ止溝10cとの係合が外れた以降は、小
さな力で容易に行うことができる。
【0024】更にピストン23を引っ張り、ハブ9の矢
印A側に固定挿入された注射針21が端壁8の孔8aよ
りハブ挿着孔4bに矢印B方向に挿入され、更に矢印B
方向に主円筒部3の内部空間2aに挿入されて、注射針
21の先端が完全に内部空間2a内に挿入される形で、
ピストン23を矢印B方向に引っ張る。ピストン23を
更に引っ張り、内押圧板29が、シリンジ本体2の主円
筒部3の係止リブ3bに当接する位置まで引っ張ってピ
ストン23を停止させる。すると、ピストン本体25の
切欠き26が、図5に示すように、シリンジ本体2の開
口端部3a付近に位置決めされる。次いで、ピストン2
3に矢印C方向の力を与える。シリンジ本体2に対し
て、ピストン23に矢印C方向の力が加えられることに
より、ピストン本体25において比較的曲げ応力に対し
て構造上弱く形成されている切欠き26においてピスト
ン本体25は折れ、ピストン本体25は、切欠き26を
境に矢印A側の部分と矢印B側の部分とに分離される。
なお、内押圧板29が係止リブ3bによって当接され係
止されるので、ピストン本体25の折り取りを行う際に
は、ピストン23に加える矢印C方向の力が、これら内
押圧板29と係止リブ3bの当接箇所を支点として、テ
コの原理を応用する形で、ピストン本体25の切欠き2
6に効果的に作用するので、ピストン本体25の折り取
りは容易に行われる。次いで、これらの折取りされたシ
リンジ本体2側の部分とピストン23の外押圧板27の
部分とを廃棄処分する。なお、注射針21は、完全にシ
リンジ本体2の内部空間2aに、残留したピストン23
先端部に保持された状態で挿入格納されているため、該
注射針21によって、手等を傷つけ、その傷口より二次
感染する恐れはなく、従って、廃棄処分が安全に行われ
る。以上のように、注射針収納動作が完了し、注射器1
の使用及び、使用後の廃棄処分を全て完了する。
【0025】なお、上述の実施例で説明した注射器1に
は、そのシリンジ100にスリット50が形成されてい
るが、注射器1のシリンジ100にはスリット50が形
成されていなくてもよい。但し、シリンジ100にスリ
ット50が形成されていない注射器1を組立てる場合、
ハブ9をハブ挿着孔4bに挿着する際、まずハブ9をシ
リンジ100の開口端部3a側から、内部空間2aに挿
入し、該内部空間2aを介して該ハブ9をハブ挿着孔4
bに挿着する手順で行う。
【0026】また、上述の実施例で説明したハブ9のシ
ール部は溝即ち、ハブ止溝10cの形で構成されている
が、シール部は部材本体としてのハブ本体90の外周面
10f側に環状に形成され、かつハブ挿着孔4bの内面
と係合し得る形で形成されれば、どのように形成されて
いてもよい。例えば、図6に示すように、シール部を突
条の形即ち、シールリブ57の形で形成することも可能
である。
【0027】即ち、図6に示される実施例では、ハブ9
の主円柱部10の外周面10f側には、上述した実施例
におけるハブ止溝10cの代わりに、環状に形成された
シールリブ57が設けられている。なお、シールリブ5
7が設けられたハブ9と共に使用されるシリンジ100
においては、ハブ挿着孔4bの内面側の部材シール部
が、前記シールリブ57に係合し得る形の、環状のシー
ル溝59として、上述した実施例におけるハブ止リブ7
dの代わりに設けられている。
【0028】また、上述の実施例では、ハブ係合部31
の第一バイパス手段が、挿入部31bに設けられた溝3
2として設けられている。しかし、該第一バイパス手段
は、ハブ係合部31がハブ9と当接した際に、ハブ9の
ピストン係合孔15とシリンジ100の内部の媒体保持
空間53を連通する形で設けられるならば、どのように
設けられてもよい。例えば、図7に示すように、ハブ係
合部31のピストン係合孔15と対向した挿入部31b
の先端(即ち、矢印A側の端部)に1つの開口部39a
を形成し、ハブ係合部31の円柱部31aの外周面側に
その他の複数の開口部39bを形成し、これら挿入部3
1b側の開口部39aと円柱部31a側の開口部39b
とを互いに連通させる形のバイパス孔39を挿入部31
bと円柱部31aに亙って穿設し、このバイパス孔39
を第一バイパス手段としてもよい。
【0029】また、上述の実施例では、ハブ係合部31
がハブ9と当接した際にもピストン係合孔15と、シリ
ンジ100の媒体保持空間53との間を互いに連通させ
るため、ハブ係合部31に第一バイパス手段を設けてい
る。しかし、第一バイパス手段の代わりに、ハブ9側に
ハブ9の流通孔13などの注射針21の媒体流通孔21
aと連通した連通空間と、シリンジ100の内部の媒体
保持空間53とを連通する、従って、ピストン係合孔1
5と、媒体保持空間53とを連通する第二バイパス手段
を形成することも可能である。例えば第二バイパス手段
は、図8に示すように、ピストン係合孔15の導入孔1
7に面した壁面17aに沿って、しかも係合保持部16
と導入孔17の開口部17bとの間を連絡する形で形成
された複数のハブバイパス溝40の形で形成されてもよ
い。壁面17aにハブバイパス溝40が形成されている
場合、ハブ係合部31がハブ9と当接した際にもピスト
ン係合孔15と、シリンジ100の媒体保持空間53と
の間はハブバイパス溝40を介して互いに連通する。
【0030】また、第一バイパス手段の代わりに形成さ
れる第二バイパス手段は、図9に示すように、係合保持
部16の壁面16aとハブ9の外周面10fとの間をハ
ブ本体90を貫通する形で穿設された孔であるハブバイ
パス孔41の形で形成されてもよい。また、ハブバイパ
ス孔41は、流通孔13とハブ9の外部との間をハブ本
体90を貫通する形で穿設した孔の形で形成されてもよ
い。
【発明の効果】以上説明したように、本発明のうち第1
の発明は、内部に媒体保持空間53などの液保持空間が
形成された筒状のシリンジ本体2を有し、該シリンジ本
体に、該シリンジ本体の内部を軸方向に閉塞する形のピ
ストン23を、前記シリンジ本体に対して軸方向に移動
自在に設け、該シリンジ本体の先端に筒状に形成された
ハブ挿着孔4bなどの保持部材挿着孔を設け、前記保持
部材挿着孔の先端には穴8aなどの注射針導入が該保
持部材挿着孔とシリンジ本体外部を連通する形で設けら
れており、前記保持部材挿着孔に対して、注射針21が
接続され得るハブ9などの注射針保持部材を着脱自在に
接続する注射器1において、前記注射針保持部材は、前
記保持部材挿着孔に、前記シリンジ本体の軸心方向に直
線的に挿入され、また該保持部材挿着孔から前記シリン
ジ本体内に、前記シリンジ本体の軸心方向に直線的引き
抜き得る筒状のハブ本体90などの部材本体を有し、前
記部材本体の外周部に、部材本体の軸心方向において第
1の幅を有する突条のシールリブ57などのシール部を
環状に形成し、前記部材本体に、ピストン係合孔15な
どの部材側係合手段を設け、前記保持部材挿着孔の内周
面に、シリンジ本体の軸心方向において前記第1の幅よ
りも狭い第2の幅を有する溝状のシール溝59などの部
材シール部を環状に設けると共に、前記部材本体のシー
ル部の突条を該部材シール部の溝に対して所定の接触圧
力で接触係合させた形で設け、前記ピストンにハブ係合
部31などのピストン側係合手段を、前記部材本体の部
材側係合手段に対向する形で、該部材側係合手段に対し
て挿入係合自在に設け、前記ピストン側係合手段に、該
ピストン側係合手段が前記部材本体と当接した際に、前
記部材側係合手段の内部空間と前記液保持空間を連通す
る溝32、バイパス孔39などの第1バイパス手段を形
成し、注射後には、前記ピストンを前記シリンジ本体の
軸心方向に移動させて、前記ピストンのピストン側係合
手段と前記部材本体の部材側係合手段とを当接係合させ
ると共に、前記ピストンの逆方向への移動により、前記
部材本体を注射針と共にシリンジ本体内に引き込むよう
にして構成した。従って、注射針保持部材とシリンジ本
体とのシールが、第1の幅を有する部材本体の突条のシ
ール部と、第1の幅よりも狭い第2の幅を有する保持部
挿着孔内の溝状の部材シール部により行われることと
なる。すると、両者の幅の相違により、シール部と部材
シール部は係合する際に、その接触部位が注射針保持部
材の軸方向断面において点接触状態となることから、面
接触によるシールに比して高度のシール性能を発揮させ
ることが出来る。また、Oリングを用いた場合のよう
に、部品点数の増大を招くことなく、組立も簡単であ
り、使用に際しての故障も少なく、信頼性が高い。しか
も、突条と溝との相互の幅の相違を利用したシール機構
によるシールであることから、溝及び突条それ自体の寸
法精度がそれほど高くなくとも高度のシール性能を発揮
することが出来、製造が容易であり、温度変化や経年変
化に対してもシール性能の変動が少ない。しかも、使用
後の針の注射器内への引き込みに際しても、注射針保持
部材とシリンジ本体とのシールが注射針保持部材の軸方
向断面において点接触状態で行われることから、小さな
引込み力で注射針保持部材とシリンジ本体との係合を解
除することが可能となり、高度のシール性能の維持と、
使用後の注射器の安全で円滑かつ容易な廃棄作業の達成
の両立が可能となり、極めて好都合である。また、注射
針保持部材の部材本体はシリンジ本体の保持部材挿着孔
に対して直線的に挿入、引き抜き可能なことから、注射
針のシリンジ本体内への引込みに際して、注射器を操作
する上での通常の動作である、「押す」及び「引く」の
動作のみで、ピストンと注射針保持部材との係合及び注
射針の引込み動作を行なうことが出来、通常の注射器と
全く同様の感覚で使用することが出来、誤操作やそれに
伴う刺し傷事故等の発生を未然に防止することが出来、
安全性が極めて高い。更に、シール部を突条の形で形成
して構成したので、突条の形状を各種用意することによ
り、注射針保持部材側で注射器のシール性能をコントロ
ールすることが可能となる。また、注射器を使用した後
の注射針収納動作時に、部材側係合手段とピストン側係
合手段とを係合させる際、液保持空間に残留した薬液な
どが注射針保持部材とピストンの間で圧迫されるが、圧
迫により昇圧した薬液は差圧により、第一バイパス手段
を介して注射針方向に適宜流出するので、液保持空間に
残留した薬液などの昇圧は極力低く抑制され、従って、
ピストンには昇圧した薬液などによる抵抗が殆ど働か
ず、該ピストンの操作は大きな力を必要とせず容易にな
る。また、本発明のうち第2の発明は、第1の発明の注
射器において、前記第一バイパス手段は前記ピストン側
係合手段の表面に沿って形成された溝であるので、第1
の発明の効果に加えて、ピストン側係合手段に対する第
一バイパス手段の加工形成が容易になる。また、本発明
のうち第3の発明は、第1の発明の注射器において、前
記第一バイパス手段は前記ピストン側係合手段に穿設さ
れた孔であるので、第1の発明の効果に加えて、ピスト
ン側係合手段が注射針保持部材と当接した際に、第一バ
イパス手段と注射針保持部材との間の接触を無くするこ
とが出来、よって、第一バイパス手段が閉塞されること
がないのでピストンの操作は確実かつ容易に行われる。
また、本発明のうち第4の発明は、第1の発明の注射器
において、前記注射針保持部材には注射針21が直接装
着されているので、第1の発明の効果に加えて、注射器
を予め注射針を接続した形で供給することが出来、使用
時には注射針を装着することなく直ちに使用することが
出来る。また、本発明のうち、第5の発明は、内部に液
保持空間が形成された筒状のシリンジ本体を有し、該シ
リンジ本体に、該シリンジ本体の内部を軸方向に閉塞す
る形のピストンを、前記シリンジ本体に対して軸方向に
移動自在に設け、該シリンジ本体の先端に筒状に形成さ
れた保持部材挿着孔を設け、前記保持部材挿着孔の先端
には注射針導入が該保持部材挿着孔とシリンジ本体外
部を連通する形で設けられており、前記保持部材挿着孔
に対して、注射針が接続され得る注射針保持部材を着脱
自在に接続する注射器において、前記注射針保持部材
は、前記保持部材挿着孔に、前記シリンジ本体の軸心方
向に直線的に挿入され、また該保持部材挿着孔から前記
シリンジ本体内に、前記シリンジ本体の軸心方向に直線
的引き抜き得る筒状の部材本体を有し、前記部材本体の
外周部に、部材本体の軸心方向において第1の幅を有す
るハブ止溝10cなどの溝状のシール部を環状に形成
し、前記部材本体に、部材側係合手段を設け、前記保持
部材挿着孔の内周面に、シリンジ本体の軸心方向におい
て前記第1の幅よりも広い第2の幅を有する突条のハブ
止リブ7dなどの部材シール部を環状に設けると共に、
前記部材本体のシール部の溝を該部材シール部の突条に
対して所定の接触圧力で接触係合させた形で設け、前記
ピストンにピストン側係合手段を、前記部材本体の部材
側係合手段に対向する形で、該部材側係合手段に対して
挿入係合自在に設け、前記ピストン側係合手段に、該ピ
ストン側係合手段が前記部材本体と当接した際に、前記
部材側係合手段の内部空間と前記液保持空間を連通す
る、溝32、バイパス孔39などの第1バイパス手段を
形成し、注射後には、前記ピストンを前記シリンジ本体
の軸心方向に移動させて、前記ピストンのピストン側係
合手段と前記部材本体の部材側係合手段とを当接係合さ
せると共に、前記ピストンの逆方向への移動により、前
記部材本体を注射針と共にシリンジ本体内に引き込むよ
うにして構成したので、請求項1に比して、部材本体の
シール部が溝となり、シリンジ本体の保持部材挿着孔
部材シール部が突条となる以外、同様の構成であり、請
求項1と略同様の効果が達成されるが、特に、部材本体
の外周部に何らの突起も形成されることがないので、注
射針保持部材の保持部材挿着孔に対する挿入設置(特
に、注射針導入側からの挿入設置)がより容易となる
効果がある。また、本発明のうち第6、7及び8発明
は、本発明の第2、3及び4発明と同様の効果がある。
また、本発明のうち第9乃至第16発明は、第1乃至第
8発明に対応するものであり、バイパス手段が注射針保
持部材側に設けられている点以外、同様であり、対応す
る発明と同様の効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明による注射器の一例を示した模
式断面図である。
【図2】図2は、図1に示す注射器の全体図である。
【図3】図3は、図1に示す注射器のハブ係合部の挿入
部を図中の矢印B方向に見た図である。
【図4】図4は、図1に示す注射器のハブ挿着部を図中
の矢印B方向に見た図である。
【図5】図5は、図1に示す注射器においてピストンの
折り取りを行っている図である。
【図6】図6は、本発明による注射器のうち、ハブ側に
シールリブが形成され、ハブ挿入孔側にシール溝が形成
された注射器の一例を示した模式断面図である。
【図7】図7は、本発明による注射器のうち、第一バイ
パス手段がバイパス孔である形の注射器の一例を示した
模式断面図である。
【図8】図8は、本発明による注射器のうち、第二バイ
パス手段がハブバイパス溝である形の注射器の一例を示
した模式断面図である。
【図9】図9は、本発明による注射器のうち、第二バイ
パス手段がハブバイパス孔である形の注射器の一例を示
した模式断面図である。
【符号の説明】
1……注射器 2……シリンジ本体 4b……保持部材挿着孔(ハブ挿着孔) 7a……内周面 7d……部材シール部(ハブ止リブ) 8a……注射針導入(孔) 9……注射針保持部材(ハブ) 10c……シール部(ハブ止溝) 13……内部空間(流通孔) 15……内部空間、部材側係合手段(ピストン係合孔) 21……注射針 23……ピストン 25……ピストン本体 31……ピストン側係合手段(ハブ係合部) 32……第一バイパス手段(溝) 39……第一バイパス手段(バイパス孔) 40……第二バイパス手段(ハブバイパス溝) 41……第二バイパス手段(ハブバイパス孔) 53……液保持空間(媒体保持空間) 57……シール部(シールリブ) 59……部材シール部(シール溝) 90……部材本体(ハブ本体) 矢印A、B方向……軸方向 F1……接触圧力(シール圧)

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部に液保持空間が形成された筒状のシリ
    ンジ本体を有し、 該シリンジ本体に、該シリンジ本体の内部を軸方向に閉
    塞する形のピストンを、前記シリンジ本体に対して軸方
    向に移動自在に設け、 該シリンジ本体の先端に筒状に形成された保持部材挿着
    を設け、 前記保持部材挿着孔の先端には注射針導入が該保持部
    挿着孔とシリンジ本体外部を連通する形で設けられて
    おり、 前記保持部材挿着孔に対して、注射針が接続され得る注
    射針保持部材を着脱自在に接続する注射器において、 前記注射針保持部材は、前記保持部材挿着孔に、前記シ
    リンジ本体の軸心方向に直線的に挿入され、また該保持
    部材挿着孔から前記シリンジ本体内に、前記シリンジ本
    体の軸心方向に直線的引き抜き得る筒状の部材本体を有
    し、 前記部材本体の外周部に、部材本体の軸心方向において
    第1の幅を有する突条のシール部を環状に形成し、 前記部材本体に、部材側係合手段を設け、 前記保持部材挿着孔の内周面に、シリンジ本体の軸心方
    向において前記第1の幅よりも狭い第2の幅を有する溝
    状の部材シール部を環状に設けると共に、前記部材本体
    のシール部の突条を該部材シール部の溝に対して所定の
    接触圧力で接触係合させた形で設け、 前記ピストンにピストン側係合手段を、前記部材本体の
    部材側係合手段に対向する形で、該部材側係合手段に対
    して挿入係合自在に設け、 前記ピストン側係合手段に、該ピストン側係合手段が前
    記部材本体と当接した際に、前記部材側係合手段の内部
    空間と前記液保持空間を連通する第1バイパス手段を形
    成し、 注射後には、前記ピストンを前記シリンジ本体の軸心方
    向に移動させて、前記ピストンのピストン側係合手段と
    前記部材本体の部材側係合手段とを当接係合させると共
    に、前記ピストンの逆方向への移動により、前記部材本
    体を注射針と共にシリンジ本体内に引き込むようにして
    構成した注射器。
  2. 【請求項2】請求項1記載の注射器において、 前記第1バイパス手段は前記ピストン側係合手段の表面
    に沿って形成された溝である注射器。
  3. 【請求項3】請求項1記載の注射器において、 前記第1バイパス手段は前記ピストン側係合手段に穿設
    された孔である注射器。
  4. 【請求項4】請求項1記載の注射器において、前記注射
    器針保持部材には注射針が直接装着されている注射器。
  5. 【請求項5】内部に液保持空間が形成された筒状のシリ
    ンジ本体を有し、 該シリンジ本体に、該シリンジ本体の内部を軸方向に閉
    塞する形のピストンを、前記シリンジ本体に対して軸方
    向に移動自在に設け、 該シリンジ本体の先端に筒状に形成された保持部材挿着
    を設け、 前記保持部材挿着孔の先端には注射針導入が該保持部
    挿着孔とシリンジ本体外部を連通する形で設けられて
    おり、 前記保持部材挿着孔に対して、注射針が接続され得る注
    射針保持部材を着脱自在に接続する注射器において、 前記注射針保持部材は、前記保持部材挿着孔に、前記シ
    リンジ本体の軸心方向に直線的に挿入され、また該保持
    部材挿孔から前記シリンジ本体内に、前記シリンジ本体
    の軸心方向に直線的引き抜き得る筒状の部材本体を有
    し、 前記部材本体の外周部に、部材本体の軸心方向において
    第1の幅を有する溝状のシール部を環状に形成し、 前記部材本体に、部材側係合手段を設け、 前記保持部材挿着孔の内周面に、シリンジ本体の軸心方
    向において前記第1の幅よりも広い第2の幅を有する突
    条の部材シール部を環状に設けると共に、前記部材本体
    のシール部の溝を該部材シール部の突条に対して所定の
    接触圧力で接触係合させた形で設け、 前記ピストンにピストン側係合手段を、前記部材本体の
    部材側係合手段に対向する形で、該部材側係合手段に対
    して挿入係合自在に設け、 前記ピストン側係合手段に、該ピストン側係合手段が前
    記部材本体と当接した際に、前記部材側係合手段の内部
    空間と前記液保持空間を連通する第1バイパス手段を形
    成し、 注射後には、前記ピストンを前記シリンジ本体の軸心方
    向に移動させて、前記ピストンのピストン側係合手段と
    前記部材本体の部材側係合手段とを当接係合させると共
    に、前記ピストンの逆方向への移動により、前記部材本
    体を注射針と共にシリンジ本体内に引き込むようにして
    構成した注射器。
  6. 【請求項6】請求項5記載の注射器において、 前記第1バイパス手段は前記ピストン側係合手段の表面
    に沿って形成された溝である注射器。
  7. 【請求項7】請求項5記載の注射器において、 前記第1バイパス手段は前記ピストン側係合手段に穿設
    された孔である注射器。
  8. 【請求項8】請求項5記載の注射器において、前記注射
    器針保持部材には注射針が直接装着されている注射器。
  9. 【請求項9】内部に液保持空間が形成された筒状のシリ
    ンジ本体を有し、 該シリンジ本体に、該シリンジ本体の内部を軸方向に閉
    塞する形のピストンを、前記シリンジ本体に対して軸方
    向に移動自在に設け、 該シリンジ本体の先端に筒状に形成された保持部材挿着
    を設け、 前記保持部材挿着孔の先端には注射針導入が該保持部
    挿着孔とシリンジ本体外部を連通する形で設けられて
    おり、 前記保持部材挿着孔に対して、注射針が接続され得る注
    射針保持部材を着脱自在に接続する注射器において、 前記注射針保持部材は、前記保持部材挿着孔に、前記シ
    リンジ本体の軸心方向に直線的に挿入され、また該保持
    部材挿着孔から前記シリンジ本体内に、前記シリンジ本
    体の軸心方向に直線的引き抜き得る筒状の部材本体を有
    し、 前記部材本体の外周部に、部材本体の軸心方向において
    第1の幅を有する突条のシール部を環状に形成し、 前記部材本体に、部材側係合手段を設け、 前記保持部材挿着孔の内周面に、シリンジ本体の軸心方
    向において前記第1の幅よりも狭い第2の幅を有する溝
    状の部材シール部を環状に設けると共に、前記部材本体
    のシール部の突条を該部材シール部の溝に対して所定の
    接触圧力で接触係合させた形で設け、 前記ピストンにピストン側係合手段を、前記部材本体の
    部材側係合手段に対向する形で、該部材側係合手段に対
    して挿入係合自在に設け、 前記部材本体に、該ピストン側係合手段が前記部材本体
    と当接した際に、前記部材側係合手段の内部空間と前記
    液保持空間を連通する第2バイパス手段を形成し、 注射後には、前記ピストンを前記シリンジ本体の軸心方
    向に移動させて、前記ピストンのピストン側係合手段と
    前記部材本体の部材側係合手段とを当接係合させると共
    に、前記ピストンの逆方向への移動により、前記部材本
    体を注射針と共にシリンジ本体内に引き込むようにして
    構成した注射器。
  10. 【請求項10】請求項9記載の注射器において、 前記第2バイパス手段は前記部材側係合手段の表面に沿
    って形成された溝である注射器。
  11. 【請求項11】請求項9記載の注射器において、 前記第2バイパス手段は前記部材本体に穿設された孔で
    ある注射器。
  12. 【請求項12】請求項9記載の注射器において、前記注
    射針保持部材には注射針が直接装着されている注射器。
  13. 【請求項13】内部に液保持空間が形成された筒状のシ
    リンジ本体を有し、 該シリンジ本体に、該シリンジ本体の内部を軸方向に閉
    塞する形のピストンを、前記シリンジ本体に対して軸方
    向に移動自在に設け、 該シリンジ本体の先端に筒状に形成された保持部材挿着
    を設け、 前記保持部材挿着孔の先端には注射針導入が該保持部
    挿着孔とシリンジ本体外部を連通する形で設けられて
    おり、 前記保持部材挿着孔に対して、注射針が接続され得る注
    射針保持部材を着脱自在に接続する注射器において、 前記注射針保持部材は、前記保持部材挿着孔に、前記シ
    リンジ本体の軸心方向に直線的に挿入され、また該保持
    部材挿着孔から前記シリンジ本体内に、前記シリンジ本
    体の軸心方向に直線的引き抜き得る筒状の部材本体を有
    し、 前記部材本体の外周部に、部材本体の軸心方向において
    第1の幅を有する溝状のシール部を環状に形成し、 前記部材本体に、部材側係合手段を設け、 前記保持部材挿着孔の内周面に、シリンジ本体の軸心方
    向において前記第1の幅よりも広い第2の幅を有する突
    条の部材シール部を環状に設けると共に、前記部材本体
    のシール部の溝を該部材シール部の突条に対して所定の
    接触圧力で接触係合させた形で設け、 前記ピストンにピストン側係合手段を、前記部材本体の
    部材側係合手段に対向する形で、該部材側係合手段に対
    して挿入係合自在に設け、 前記部材本体に、該ピストン側係合手段が前記部材本体
    と当接した際に、前記部材側係合手段の内部空間と前記
    液保持空間を連通する第2バイパス手段を形成し、 注射後には、前記ピストンを前記シリンジ本体の軸心方
    向に移動させて、前記ピストンのピストン側係合手段と
    前記部材本体の部材側係合手段とを当接係合させると共
    に、前記ピストンの逆方向への移動により、前記部材本
    体を注射針と共にシリンジ本体内に引き込むようにして
    構成した注射器。
  14. 【請求項14】請求項13記載の注射器において、 前記第2バイパス手段は前記部材本体の表面に沿って形
    成された溝である注射器。
  15. 【請求項15】請求項13記載の注射器において、 前記第2バイパス手段は前記部材本体に穿設された孔で
    ある注射器。
  16. 【請求項16】請求項13記載の注射器において、前記
    注射針保持部材には注射針が直接装着されている注射
    器。
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