JP2759690B2 - スパッタリング方法および装置 - Google Patents

スパッタリング方法および装置

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、プラズマの収束領域に特徴のあるスパッ
タリング方法および装置に関する。
[従来の技術] 酸化物超電導体や、透明導電膜の分野におけるITOやZ
nO等のような酸化物の薄膜作製方法としては各種の方法
が知られているが、量産性に優れて大面積化が容易なこ
とから主にスパッタリング法が用いられている。
第5図に従来の高周波簡易型スパッタリング装置の概
略の正面断面図を示す。真空容器1は排気系2により排
気される。不活性ガス(例えばAr)ボンベ12および酸素
ガスボンベ13からはスパッタガスが供給され、バルブ14
(例えば、バリアブルリークバルブやフローコントロー
ラ等)によってこれらのガスの流量を一定に保つ。不活
性ガスだけを、あるいは不活性ガスと酸素ガスの混合ガ
スを真空容器1内に導入し、高周波電源7からインピー
ダンス整合回路8を経て高周波電力を、酸化物超電導体
の元素を含むターゲット(以下、酸化物超電導体ターゲ
ットと呼ぶ。)31に印加し、プラズマを発生させる。タ
ーゲットホルダー9は絶縁物10によって真空容器1から
絶縁され、ターゲット31は冷却水41によって冷却され
る。基板4は基板ホルダー5に取り付けられ、ターゲッ
ト31に対向している。
ここで、放電空間内の電位は、アノードを接地した場
合、一般に第7図に示すような分布をしている。スパッ
タリング装置においては、ターゲットをカソードにして
おり、プラズマ中の正イオンは第7図に示すカソードシ
ースの部分の電位差によってカソードに向かって加速さ
れ、酸化物超電導体ターゲット31の表面を衝撃してター
ゲットの原子をスパッタリングする。スパッタリングさ
れたターゲットの原子は、接地電位あるいはフローティ
ング電位にある基板ホルダー5上の基板4の表面上に膜
となって堆積する。
第6図は従来の高周波マグネトロンスパッタリング装
置の概略の正面断面図である。第5図に示した装置に対
応する部材には同符号を付して説明を省略する。この装
置では、内側磁石201と外側磁石202をターゲット31の後
方に配置することにより、プラズマをターゲット31の表
面近傍の図中101の領域(マグネトロン領域)に収束さ
せ、これによりスパッタ効率を向上させて成膜速度を速
くしている。(この場合の放電空間内の電位も第7図に
示す分布になっている。) 第5図および第6図には、高周波放電を利用した装置
について示したが、ターゲットが導電性のものについて
は、図中の高周波電源7とインピーダンス整合回路8の
代わりに直流電源を用いた直流放電方式のスパッタリン
グ装置も多く用いられている。
[発明が解決しようとする課題] Y−Ba−Cu−O系に代表されるような酸化物超電導体
は、いずれも複数の元素からなる複雑な構造であり、こ
のような酸化物超電導体の薄膜を作製する場合には、有
効な超電導特性を得るために膜の組成を制御することが
重要な問題となっている。
このような酸化物超電導体の薄膜を、第5図の簡易型
スパッタリング装置により作製しようとすると、生成膜
の基板面内での組成比分布は比較的均一にはなるが、膜
の組成比はターゲットの組成比から著しくずれてしま
う。
また、第6図のマグネトロンスパッタリング装置によ
り作製した場合には、基板中心付近では簡易型の装置に
比べ膜組成はターゲット組成とほぼ等しくなるが、生成
膜の基板面内での組成比分布は不均一となる。特にプラ
ズマの収束領域の上方では膜の組成比はターゲットの組
成比から著しくずれてしまう。
その理由を以下に説明する。酸化物超電導体ターゲッ
トを正イオンでスパッタリングすると、そのターゲット
に含まれている酸素は非常に高い確率で負イオンとして
放出される(大部分がO-であるが、わずかにO2 -もあ
る)。したがって、中性(イオンでない)スパッタ粒子
とともに多量の酸素負イオンがターゲットから放出され
る。放電空間内の電位は前述したように第7図のような
分布をしているため、このターゲットから放出された酸
素負イオンは第7図のカソードシースの部分の電位差に
よりターゲットから離れる方向に加速され、ターゲット
(カソード)に対向する基板上の膜を衝撃し、その膜を
再スパッタリングする。この再スパッタリングの際、膜
中の各元素に対してスパッタ率が異なることから選択ス
パッタリングが生じ、膜の組成がターゲットの組成から
ずれてしまう。Y−Ba−Cu−O系の場合、Yに比べてCu
およびBaがより多く再スパッタリングされる。特にBaの
再スパッタリングが顕著で、Baの組成が低下する現象が
確認されている。
第5図に示すような従来の簡易型スパッタリング装置
では、ターゲット全面がスパッタされることから、酸素
負イオンもターゲット全面から放出されることになる。
したがって酸素負イオンによる基板上の膜への衝撃は膜
全面で生じることになり、膜の組成は基板上の全面でタ
ーゲットの組成から著しくずれてしまう。このため、あ
らかじめ組成のずれを見込んでターゲットの組成を調整
するなどの対策を施す場合もある。
第6図に示す従来のマグネトロンスパッタリング装置
においては、磁石201、202の磁界により電子を図中101
の領域にトラップしてプラズマを収束させるため、ター
ゲットがスパッタされる領域(以下、この領域をエロー
ジョンと呼ぶ。)は図中401の窪みで示した領域のみと
なる。よって酸素負イオンの発生もこのエロージョン部
分からとなる。
ところで、ターゲットから放出される中性スパッタ粒
子の放出角度分布は一般に余弦則に従うが、負イオンと
して放出された酸素は、ターゲット面に垂直方向の電界
を生じているカソードシースの部分で、この電界方向に
力を受ける。したがって、酸素負イオンによる膜への衝
撃はエロージョン部分の上方で最も大きく、ターゲット
中心上の基板領域はあまり衝撃を受けないことになる。
これにより、ターゲット中心上ではターゲット組成にほ
ぼ等しい組成の膜を得ることができる。しかし、この領
域はターゲットの全面積に対して極めて狭く、ターゲッ
ト面積に対する、ターゲット組成に等しく膜の面積、す
なわちターゲットの利用効率も極めて低いといった問題
がある。マグネトロンスパッタリング装置において、タ
ーゲット組成に等しい膜の面積を広くしようとすると、
エロージョンの内径を大きくしなければならない。しか
し、従来のマグネトロンスパッタリング装置では磁石を
ターゲットの背面に配置しているため、エロージョンの
内径を大きくしようとして磁石を大きくすると、どうし
てもターゲット自身も大面積のものにしなければなら
ず、結局、ターゲットの利用効率は向上しないといった
問題があった。
以上の説明では、酸化物超電導体の薄膜作製について
述べ、酸素負イオンの影響として、膜組成とターゲット
組成とのずれを挙げているが、このほかにも、膜の結晶
を破壊したり、甚だしい場合には基板への膜付着を不能
にしたりするといった問題もある。また、酸化物超電導
体以外の酸化物、例えば透明導電膜の分野におけるITO
やZnO等のような酸化物においても酸素負イオンの影響
は無視できず、酸化物超電導体と同様の問題が生じてい
る。
この発明の目的は、ターゲットから飛び出す負イオン
の影響をあまり受けないような基板領域を広くとること
のできるスパッタリング方法および装置を提供すること
である。
[課題を解決するための手段と作用] 上記の目的を達成するために、この発明のスパッタリ
ング方法では、ターゲットに対向させて基板を配置し、
ターゲットの周縁部近傍にプラズマを収束させることを
特徴としている。ターゲットの周縁部近傍にプラズマを
収束させると、エロージョン領域から負イオンが基板に
向かって飛び出しても、ターゲット中央部に向き合う部
分の基板領域は負イオンの衝撃をほとんど受けなくて済
み、負イオンによる基板上の膜への悪影響を受けない基
板面積を広くとることができる。
酸化物ターゲットを使用して、このターゲットと同じ
組成の薄膜を基板上に形成する場合に、このようなスパ
ッタリング方法を採用すると、ターゲットから飛び出す
酸素負イオンが基板の中央領域を衝撃することがなくな
り、基板中央の広い面積にわたって膜組成がターゲット
組成に一致するようになる。酸化物ターゲットの例とし
ては、酸化物超電導体ターゲットや、ITOやZnO等の透明
導電膜用ターゲットがある。
特に、酸化物超電導体と同一組成のターゲットを使用
して、上述のスパッタリング方法で酸化物超電導体薄膜
を形成する場合は、膜の組成がターゲット組成からずれ
なくなり、組成制御の重要な酸化物超電導体薄膜の作製
に効果的である。酸化物超電導体ターゲットの例として
は、Y−Ba−Cu−O系、La−Ba−Cu−O系、Bi−Sr−Ca
−Cu−O系、Ti−Ca−Ba−Cu−O系など各種のものがあ
る。
この発明は、酸化物ターゲットに限らず、酸素ガスを
導入してターゲットをスパッタリングしてターゲットの
酸化物の薄膜を基板上に形成するような反応性スパッタ
リングにも適用できる。この反応性スパッタリングにお
いては、反応ガスの酸素がターゲットに付着して、ター
ゲットがスパッタリングされるときに酸素負イオンも一
緒に飛び出すので、酸化物ターゲットと同様に酸素負イ
オンの悪影響を基板中央の広い面積で防ぐことができ
る。
この発明のスパッタリング装置は、上述のスパッタリ
ング方法を実現するための装置であって、ターゲットの
周囲に環状の磁石を配置したことを特徴とする。この環
状の磁石は複数の磁石片からなり、隣り合う磁石片の磁
化方向が逆向きになるように配置されている。隣り合う
磁石片の磁化方向を逆向きにすると、環状の磁石で発生
する磁界は、環状の磁石の近傍でのみ強くなり、磁石か
ら離れるにつれて急激に減衰する。したがって、ターゲ
ットの周縁部近傍にプラズマを収束させることができ
る。環状の磁石の全体形状はターゲットの形状に依存
し、ターゲットが円形であれば、円環状の磁石となり、
ターゲットが四角形であれば角形の環状の磁石となる。
すなわち、環状の磁石とは、ターゲットの周囲をループ
状に取り囲んでいる磁石を意味する。環状の磁石を構成
する磁石片の数としては、あまり少ないと磁石近傍にの
み強い磁場を発生することができないので、8個から20
個程度が好ましい。磁石片の数をこれより多くすること
が構わない。
磁石片の磁化方向としては、例えば、環状の磁石の周
方向にすることができる。この場合、各磁石片の磁極
は、隣り合う磁石片の反対磁極に向き合っている。すな
わち、各磁石片のN極は隣り合う磁石片のS極に向き合
い、各磁石片のS極は隣り合う磁石片のN極に向き合っ
ている。したがって、環状の磁石はN極同士が向き合っ
ている部分とS極同士が向き合っている部分とが交互に
周方向に配置されることになり、N極同士は向き合って
いる部分から出た磁力線はS極同士が向き合っている部
分に入る。これにより、環状の磁石の近傍にのみ磁場の
強い領域ができる。
磁石片の別の磁化方向としては、環状の磁石の半径方
向にすることができる。この場合、各磁石片の磁極は、
隙間を介して隣り合う磁石片の反対磁極と並ぶことにな
る。各磁石片のN極から出た磁力線は隣り合う磁石片の
S極に入ることになる。これにより、環状の磁石の近傍
にのみ磁場の強い領域ができる。
[実施例] 以下、この発明の実施例を図面を参照して説明する。
第1図はこの発明を酸化物超電導体薄膜を作製するた
めのスパッタリング装置に適用した実施例の概略を示す
正面断面図である。この装置は第5図または第6図に示
す従来の装置に対応しており、対応する部材には同符号
を付して説明を省略する。
ターゲット31の周囲には円環状の磁石211が配置され
ている。磁石211は、水冷容器21内に収納されて水冷さ
れる。容器21は接地されている。冷却水は入り口42から
入り、出口43から出ていく。第1図では高周波放電の場
合を示しているが、図中の高周波電源7とインピーダン
ス整合回路8の代わりに直流電源を用いてもよい。
この第1図に示した円環状の磁石211の具体的な構造
を第2図に示す。第2図は磁石211の平面図である。磁
石211は、16個の磁石片221〜236からなり、各磁石片は
円周方向に磁化されていて、隣り合う磁石片の同じ磁極
同士が向き合うように配置されている。第2図では隣り
合う磁石片を密着させているが、多少間隔を設けて配置
してもよい。磁石211の内側に発生する磁力線501は、第
2図に示すような形をしている。
ここで、この磁石211を利用した場合のプラズマの形
状について説明する。
プラズマは、ターゲットから放出される2次電子の衝
撃によるスパッタガスの電離により維持される。放電空
間内の電位は第7図に示すような分布をしており、カソ
ードシースの部分にはターゲット面に垂直な電界、すな
わち基板からターゲットに向かう電界が生じる。ターゲ
ットから放出された2次電子はこのカソードシース内で
磁界と電界の相互作用によりサイクロイド運動をする。
第2図のA領域、すなわちターゲットを上から見たとき
に磁力線の向きがターゲット中心を中心として反時計回
りの方向に向いている領域では、ターゲットから飛び出
した2次電子は磁力線によって磁石の内壁方向に曲げら
れてサイクロイド運動をする。すなわちサイクロイド運
動のドリフト方向は磁石の内壁方向であり、プラズマも
磁石の内壁の近傍に収束される。これに対して、磁力線
の向きがターゲット中心を中心として時計方向であるB
領域では、2次電子のサイクロイド運動のドリフト方向
はターゲットの中心方向となる。磁界の強さはターゲッ
トの中心に近づくほど小さくなるため、サイクロイド運
動の半径はターゲット中心に近づくほど次第に大きくな
る。そして、ついには電界が存在するカソードシースの
部分を出て、サイクロイド運動をしなくなる。
スパッタガスの電離は、電子がサイクロイド運動をし
ていて、かつ、そのサイクロイド運動の半径が小さいと
ころほど激しい。よって磁界の強い、磁石の内壁の近
傍、すなわちターゲットの周縁部近傍において最もスパ
ッタガスの電離が激しく、濃いプラズマができる。した
がってA領域とB領域と磁力線の向きが異なっていて
も、プラズマは第1図の102で示す領域、すなわち磁石
の内壁の近傍に収束する。こうしてエロージョン領域40
2をターゲットの周縁部に位置させることができる。
このように円環状の磁石をターゲットの周囲に配置す
ることで、生成膜の組成比変化の原因となるエロージョ
ン領域をターゲットの周縁部にもってくることができ、
ターゲットそのものを大きくすることなく、ターゲット
組成とほぼ等しい組成の膜領域を基板上で広くとること
ができる。これにより、従来の装置よりもターゲットの
利用効率を向上させることが可能となる。
第1図のターゲット31は円板状のものであるが、スパ
ッタされない部分(図中のDで示す部分)を中空にした
リング状のターゲットにしてもよい。こうすることでタ
ーゲットの利用効率をより向上させることが可能とな
る。
第3図は、円環状の磁石の別の例の平面図である。こ
の例では、円環状磁石の半径方向に磁化した磁石片241
〜256を16個組み合わせて磁石を構成してある。この場
合は第2図に示す例とは異なり、隣り合う磁石片の間に
は必ず隙間257を設けなければならない。その間隔は磁
石片の磁化方向の長さに比べて小さくするのが好まし
い。第3図の磁石では、磁石の内側において、隣り合う
磁石片の間の隙間のところで磁界強度が大きくなり、プ
ラズマはここに収束する。
第4図は、円環状の磁石のさらに別の例の平面図であ
る。この磁石は、第3図に示した磁石の磁石片241〜256
の外周に、磁力線が漏れないようにヨーク300を設けた
ものである。
第1図のスパッタリング装置は、磁界と電界の相互作
用による電子のサイクロイド運動によって密度の濃いプ
ラズマを得ているが、このサイクロイド運動は持続しな
いので、いわゆるマグネトロンスパッタリングにはなら
ない。したがって、第1図の装置ではマグネトロンスパ
ッタリング装置ほどの大きなスパッタ速度は得られな
い。しかし、簡易型のスパッタリング装置よりはスパッ
タ速度が大きくなる。
なお、上述の実施例は円板状のターゲットについて示
したが、ターゲットの形状については正方形でも長方形
でもよく、プラズマを収束させるための環状の磁石は、
用いるターゲットの形状に合わせて配置すればよい。
[発明の効果] この発明のスパッタリング方法では、ターゲットの周
縁部近傍にプラズマを収束させているので、エロージョ
ン領域から飛び出す負イオンの影響は、基板中央の広い
面積でほとんどなくなる。
このスパッタリング方法において、酸化物ターゲット
を使用してターゲットと同じ組成の薄膜を基板上に形成
すれば、ターゲットから飛び出す酸素負イオンが基板の
中央領域を衝撃することがなくなり、基板中央の広い面
積にわたって膜組成がターゲット組成に一致するように
なる。特に、酸化物超電導体と同一組成のターゲットを
使用して、酸化物超電導体薄膜を形成すれば、膜の組成
がターゲット組成からずれなくなり、組成制御の重要な
酸化物超電導体薄膜の作製に効果的である。
この発明は、酸素ガスを導入してターゲットの酸化物
の薄膜を基板上に形成するような反応性スパッタリング
に適用した場合にも、酸化物ターゲットの場合と同様に
酸素負イオンの悪影響を基板中央の広い面積で防ぐこと
ができる。
この発明のスパッタリング装置は、ターゲットの周囲
に環状の磁石を配置したので、ターゲットの周縁部近傍
にプラズマを収束させることができ、この装置を利用し
て上述のようなスパッタリング方法が可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の一実施例のスパッタリング装置の
正面断面図、 第2図、第3図、第4図は環状の磁石の各種の例を示す
平面図、 第5図は従来の高周波簡易型スパッタリング装置の正面
断面図、 第6図は従来の高周波マグネトロンスパッタリング装置
の正面断面図、 第7図は放電空間内の電位分布を示すグラフである。 4…基板 31…ターゲット 102…プラズマ収束領域 211…円環状の磁石 221〜236…磁石片 402…エロージョン領域 501…磁力線

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ターゲットに対向させて基板を配置し、タ
    ーゲットの周縁部近傍にプラズマを収束させることを特
    徴とするスパッタリング方法。
  2. 【請求項2】酸化物ターゲットを使用して、このターゲ
    ットと同じ組成の薄膜を基板上に形成することを特徴と
    する請求項1記載のスパッタリング方法。
  3. 【請求項3】酸化物超電導体と同一組成のターゲットを
    使用する請求項2記載のスパッタリング方法。
  4. 【請求項4】プラズマ空間に酸素を供給してターゲット
    の酸化物の薄膜を基板上に形成することを特徴とする請
    求項1記載のスパッタリング方法。
  5. 【請求項5】ターゲットに対向させて基板を配置したス
    パッタリング装置において、隣り合う磁石片の磁化方向
    が逆向きの複数の磁石片からなる環状の磁石をターゲッ
    トの周囲に配置することで、ターゲットの周縁部近傍に
    プラズマを収束させることを特徴とするスパッタリング
    装置。
  6. 【請求項6】各磁石片の酸化方向が環状の磁石の周方向
    であって、各磁石片の磁極は隣り合う磁石片の反対磁極
    に向き合っていることを特徴とする請求項5記載のスパ
    ッタリング装置。
  7. 【請求項7】各磁石片の磁化方向が環状の磁石の半径方
    向であって、各磁石片の磁極は隙間を介して隣り合う磁
    石片の反対磁極と並んでいることを特徴とする請求項5
    記載のスパッタリング装置。
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JPS63239742A (ja) * 1987-03-27 1988-10-05 Matsushita Electric Ind Co Ltd 薄膜超電導体の製造方法

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