JP2758063B2 - 探索追跡装置及び探索追跡方法 - Google Patents

探索追跡装置及び探索追跡方法

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JP2758063B2
JP2758063B2 JP2094928A JP9492890A JP2758063B2 JP 2758063 B2 JP2758063 B2 JP 2758063B2 JP 2094928 A JP2094928 A JP 2094928A JP 9492890 A JP9492890 A JP 9492890A JP 2758063 B2 JP2758063 B2 JP 2758063B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、赤外線感知の分野に関するものであり、よ
り特定的には、標的の探索及び追跡を広域にわたって実
施する方法及び装置に関するものである。
<従来の技術> 監視システム、標的の探索システム、探索追跡撮像シ
ステムなどには、1ないし30μmの波長の電磁放射の存
在を感知する赤外線検出素子がしばしば用いられる。赤
外線放射を検出する赤外線検出素子には、硫酸トリグリ
シン及びランタンをドープしたジルコネートチタネート
鉛のような温度感応焦電強誘電材料がしばしば用いられ
ている。この結晶は、赤外線の照射を受けると、電気分
極化を示すので、この結晶の両端に電極を装着すると、
両電極間で電位降下を生じる。硫化鉛や水銀カドミウム
テルル化物のような光導電性材料を用いることもでき
る。この場合には、材料の抵抗が入射される放射の関数
として変化する。最後に、水銀カドミウムテルル化物
や、インジウムアンチモン化合物などの材料で作成した
光電池装置の場合には、真性バンド−バンド電子ホール
励起により赤外線の入射量に比例して電流又は電圧が生
じる標準的なPN接合を利用することにより、光電池装置
を赤外線の検出に用いることができる。
このような赤外線検出素子の配列を使用して熱撮像シ
ステムまたは熱センサを形成することができる。前方赤
外線(「FLIR」)撮像センサのような実時間熱撮像シス
テムでは、赤外線検出素子の一次元配列を横切る熱源が
発する放射は、振動プリズムミラーを用いて走査され
る。赤外線検出素子をこのようにして使用すると、検出
素子の瞬時の出力を二次元画像の表示に用いることがで
きる。検出素子を二次元的に配列したもので、凝視型ま
たは走査型のいずれかの配列を利用できる撮像システム
では、各赤外線検出素子が発生する自由電荷キャリア、
即ち、電流は、電荷転送素子(「CCD」)のような適当
な読出し集積回路によりモニタされる。CCDの出力は、
時間遅延及び統合ならびに並列−直列走査変換のような
様々な技術で処理できるので、どの技術を用いて処理す
るかは、フレームレート、信号対ノイズ比などのシステ
ムの必要条件により決まる。読出し装置はここに記載し
た形式以外のものを使用しても一向に構わない。
このような感知装置を用いると、標的などの対象物が
発する赤外線放射を利用して標的や対象物の探索や検出
が可能になる。探索は典型的には、センサの視野が推定
標的探索領域を横断するように視野を移動させるか、標
的探索領域が視野に完全に収まるセンサを用いることに
より行なわれる。前者の場合、センサはしばしば「ジン
バル付センサ」、「タレット付センサ」、「ジンバル付
FLIR」「タレット付FLIR」などと呼ばれる。探索及び検
出に続いて、ジンバル付FLIRは、いくつかの方法のうち
のいずれかで標的を追跡できる。「一般的に追跡モード
及び走査追跡モード(「TWS」)の二種類の方法が用い
られる。追跡モードは撮像FLIRの照準線を標的に当てて
そのまま維持すること、即ち、あらゆる動きの存在下で
標的に追従するモードであり、走査追跡モードはFLIRが
探索両域内を指定されたパターンに従って移動して、追
跡の経過を別個のモータプロセッサに維持して、各デー
タプロセッサにより全検出結果の記録、分析、相関付け
を行うモードである。TWSモードは、広域領域探索や多
数の標的の追跡に適している。
<発明が解決しようとする課題> FLIRベースの撮像システムをTWSモードで用いる場合
には、かなり低速の探索モードで作動させなければ、人
的監視中のぼやけを防止することができず、低速間欠凝
視モードで作動させなければディスプレイによる人的監
視や標的の自動検出認識処理をすることができないの
で、高速移動する対象物や複数の標的の継続的な追跡が
一般にできないだけでなく、オペレータは変化する画面
を動きのある滑らかな連続画像としてではなく、連続写
真のような切れ切れの画像としてしか見ることができな
いと云う欠点がある。特定の焦点面を用いて広い視野を
迅速に走査できる特定のセンサの設計開発の努力がなさ
れているが、残念ながらこのようなシステムには現在様
々な用途に用いられているジンバル付の一般的なモジュ
ールFLIRが組み入れられていない。
<課題を解決するための手段> 探索及び追跡の方法及び装置を以下に開示する。この
装置は撮像モードで動作する標的設定FLIRユニットを備
えている他に、複数の標的の検出及び追跡をする手段を
も備えている。
本発明の種々の利点は、添付の図面を参照しながら以
下の説明を読めば自ずと明らかになる筈である。
<実施例> 第1図に事象空間内の点源の探索及び追跡をするため
の探索追跡装置10の概略を示す。典型的な装置10は、航
空機に据え付けられた標的設定FLIRユニット12を備えて
いる。標的設定FLIRユニット12は、ジンバル(図示せ
ず)に機械的に連通しているFLIR14を有している。ジン
バルは、探索動作や追跡動作の際のFLIRの定位に用いら
れる。詳細は以下に説明する。
標的設定FLIRユニット12は、システムエレクトロニク
スユニット16に電気的に連通している。即ち、システム
エレクトロニクスユニット16は、制御バス18を介して標
的設定FLIRユニット12のジンバルに制御信号を送り、ビ
デオバス20を介して標的設定FLIRユニット12から事象空
間に関する情報を受け取る。システムエレクトロニクス
ユニット16は、情報を可視的に表示できるように、標的
設定FLIRユニット12の駆動及び標的設定FLIRユニット12
からの情報の処理の両者に必要な演算をする。例えば、
システムエレクトロニクスユニット16はサーボエレクト
ロニクス回路22及びビデオエレクトロニクス回路24を有
している。サーボエレクトロニクス回路22は、標的設定
FLIRユニット12の定位に用いるジンバルの制御に用いら
れる。ビデオエレクトロニクス回路24はビデオ信号の発
生に用いられる。ビデオ信号はモニタに送られ、以下に
説明するように記録される。
システムエレクトロニクスユニット16は、システム電
源26を更に備えている。システム電源26は、システムエ
レクトロニクスユニット16及び標的設定FLIRユニット12
の駆動に必要な電力を提供するために用いられる。シス
テムエレクトロニクスユニット16は、インターフェース
エレクトロニクスユニット28を更に備えている。インタ
ーフェースエレクトロニクスユニット28は、以下に説明
する赤外線探索追跡エレクトロニクスユニット48とシス
テムエレクトロニクスユニット16とをインターフェース
で接続している。インターフェースエレクトロニクスユ
ニット28は、使用する探索追跡システムに応じて適宜設
計すれば良い。但し、一般にインターフェースエレクト
ロニクスユニット28は下記構成要素を備えている。即
ち、赤外線撮像タイミングを図る構成要素、レゾルバ及
び光学スキャナから現在の照準線位置を求める構成要
素、検出器の識別及び信号出力を赤外線探索追跡エレク
トロニクスユニット48に供給する構成要素、検出器信号
出力の直列または並列多重化をする構成要素、赤外線探
索追跡(IRST)探索モードでは赤外線探索追跡エレクト
ロニクスユニット48とインターフェースコマンド及び制
御信号の遣り取りをして、追跡撮像照準線に切り替える
構成要素を一般に備えている。
システムエレクトロニクスユニット16は、アナログデ
ジタル変換器30及びデジタルマルチプレクサ32を有して
いる。アナログデジタル変換器30は、インターフェース
エレクトロニクスユニット28のアナログ出力を下記の赤
外線探索追跡エレクトロニクスユニット48で使用できる
デジタル信号に変換するために用いられ、デジタルマル
チプレクサ32は航空機システムからコマンド、制御、慣
性航法システムのデータを受け取るために用いられる。
システムエレクトロニクスユニット16は、用途に応じ
て様々な機能を行なえるようにシステム補償ユニット36
を備えている。システム補償ユニット36は、例えば、空
間位置を正確に求めるのに必要な較正機能を有してい
る。較正機能には、非同期時間及びスキャナ位置の較
正、非同期時間及び照準線位置の較正、照準線に対する
視野内の標的位置の較正、角速度及び角位置に対する照
準線の空間位置の較正、開始・停止セグメント及びヒス
テリシス中のジンバル走査の速度の較正がある。
更に、システム補償ユニット36は、濾波によりレゾル
バの捕捉物からノイズを除去したり、スキャナ位置、赤
外線撮像時間、照準線位置と時間との相関のような頻繁
な入力のエラーパラメータの濾波及びフォーマット化を
したりする他に、外部のジンバルの走査速度や、制御入
力として「使用可能な」注視領域を指示したり、追跡効
率をジンバル探索速度及びバーパターンに整合させた
り、検出器チャネル入力のフォーマット及びサンプリン
グ速度で関する情報を提供したりするだけでなく、セン
サが横揺れによりずれたり、撮像走査ラインが水平でな
くなったりした場合に追跡座標系を訂正するための情報
の提供もする。
更に、システム補償ユニット36は、頻繁に変わるプラ
ットホーム角度、上昇速度、速度情報を平滑にし、フィ
ールドを織りまぜるタイミングンと位置に関する相関を
求めるために用いられる。システム補償ユニット36に
は、多重適合修正アルゴリズム(即ち、相関対外部のジ
ンバル走査速度)、及び配列されている検出器相互の間
隙を最少限にするための航跡連続化アルゴリズムを更に
設けても良い。システム補償ユニット36には、非同期時
の多重適合のための相関間隔アルゴリズムを設けて、適
合間に十分な時間を与えることにより、通常の追跡予測
ができるようにしても良い。システム補償ユニット36
は、実時間処理や追跡に基づく探索パターン制御にも対
応している。以上のようにシステム補償ユニット36は、
装置10の使用環境の下で以下に説明するアルゴリズムを
実行するのに必要な機能を果たせるように、用途に応じ
て構成される。
装置10は、システム制御エレクトロニクスユニット38
及びオペレータ制御ユニット40を有している。オペレー
タ制御ユニット40は、事象空間内の特定の点源に標的設
定FLIRユニット12を向けるために用いられる。オペレー
タ制御ユニット40は、手動制御装置または自動追跡装置
のいずれであってもよい。システム制御エレクトロニク
スユニット38は、オペレータ制御ユニット40とシステム
エレクトロニクスユニット16とをインターフェースで接
続するために用いられる。装置10は、システムエレクト
ロニクスユニット16からの出力を視覚的に表示するため
に用いられる表示モニタ42、及びこの表示モニタ42に表
示される可視表示を記録するために表示モニタ42に電気
的に接続されているビデオレコーダ44を有している。更
に、装置10は、システムエレクトロニクスユニット16の
ビデオエレクトロニクス回路24からの出力を記録するた
めに用いられるデジタルレコーダ46を有している。
以上に述べた装置10の諸構成要素は、ヒューズ・エア
クラフト・カンパニー製造のHNVSブロック01/システム
・パートナンバー3897000−110ナイトビジョンシステム
を構成しているのであるが、他の適当なナイトビジョン
システムを用いても構わない。
上記の構成要素だけしか備えていない装置10では、連
続的に探索や追跡をすることはできない。その理由を幾
つか以下に述べる。例えば、一般的なモジュール式的設
定FLIRユニット12では、配列されてモジュールを構成し
ている検出素子と検出素子との間にしばしば隙間が存在
しているために、標的を逃してしまうことがある。更
に、撮像モードのまま放置されると、標的設定FLIRユニ
ット12の出力を処理するシステムエレクトロニクスユニ
ット16は、多重重複走査のために単一の視野に標的を複
数表示してしまう。更に、個々の検出素子及び光学スキ
ャナのタイミングが同期していないので、標的設定FLIR
ユニット12のジンバル及び撮像スキャナの非線形走査速
度により正確な空間位置を求め難いと言う傾向があっ
た。更に、位置や航海データのような情報を搬送してい
てシステムエレクトロニクスユニット16に供給される入
力にはかなりノイズが含まれているにも拘らず、このよ
うなシステムはしばしば信号対ノイズ比がかなり低く、
解像度が劣っていた。最後に、一般的なモジュール式の
FLIRを用いる従来のシステムでは、慣性座標を使用して
もいなければ、軍隊がしばしば必要とする単一機能赤外
線探索追跡システムの性能条件を満たすこともできなか
った。このような理由のために、前記の構成要素だけし
か備えていない装置10は、比較的遅い間欠凝視モードが
非常に遅い探索モードでしか作動できない。
以上の欠点を解消して一般的なモジュール式の標的設
定FLIRユニット12を探索及び追跡に使用できるようにす
るために、装置10には複数の標的の検出及び追跡をする
手段が設けられている。複数の標的を検出する手段を用
いることにより、装置10は、一般的なモジュール式の標
的設定FLIRユニットで赤外線探索追跡動作を連続的に行
なうことができるようになる。
複数の標的の検出及び追跡をする手段として、赤外線
探索追跡エレクトロニクスユニット(「IEU」)48が設
けられている。IEU48はサーボインターフェースユニッ
ト50を有している。このサーボインターフェースユニッ
ト50は、ジンバルの現在位置に関する詳細を受け取り、
その後のジンバルの位置決めに関する情報をシステムエ
レクトロニクスユニット16に供給するために用いられる
もので、第2図に例示したように、レゾルバーデジタル
変換器52を有している。このレゾルバーデジタル変換器
52は、標的設定FLIRユニット12のジンバルの位置決めに
応じて電気信号を発生するレゾルバー(図示せず)から
の出力をシステムエレクトロニクスユニット16を介して
受け取る。サーボインターフェースユニット50は増幅器
54、56を有していて、システムエレクトロニクスユニッ
ト16からの信号を両増幅器で増幅してからレゾルバーデ
ジタル変換器52で受け取る。
レゾルバーデジタル変換器52の出力は、バッファ58を
介してインターフェースエレクトロニクスユニット28に
送られるが、このバッファ58はシステムエレクトロニク
スユニット16がレゾルバーデジタル変換器52の出力の受
け取り準備ができるまで、レゾルバーデジタル変換器52
の出力を記憶しておくために用いられる。レゾルバーデ
ジタル変換器52の出力は、デジタルアナログ変換器62を
介して加算器60にも送られる。加算器60は、速度発生器
64、バー発生器66、センターエレクトロニクス回路68か
らも入力を受け取る。速度発生器64はジンバルの移動速
度の指令及び制御に用いられる。バー発生器66はジンバ
ル付FLIRの探索パターン及び探索方向を確立するために
用いられ、センターエレクトロニクス回路68はFLIR照準
線の位置中心を示すために用いられる。加算器60の出力
は、増幅器70及びスイッチ72を介してシステムエレクト
ロニクスユニット16に送られる。スイッチ72は、標的設
定FLIRユニット12を走査モードでいつ作動し、探索追跡
モードでいつ作動すべきかを制御するために用いられ
る。
IEU48は、信号プロセッサ47及びデータプロセッサ76
を更に備えている。信号プロセッサ74は、第3図に示す
ように、閾値修正アルゴリズム78、クラッタマップ閾値
アルゴリズム80、ピーク検出アルゴリズム82を実行す
る。各アルゴリズムの詳細は以下に述べるが、閾値修正
アルゴリズム78は、広範にわたるクラッタ源の拒絶に適
合した閾値を発生するために用いられる。初期化中を除
いて、閾値修正アルゴリズム78は、データプロセッサ76
からの対話式制御を必要としない。クラッタマップ閾値
アルゴリズム80は、データプロセッサ76の閾値制御の下
でFLIRの撮像範囲内のセクターベースで入力サンプルの
閾値を設定することにより、背景クラッタが原因の誤警
報を減じる。この点で、クラッタマップ閾値アルゴリズ
ム80は、データプロセッサ76に送る注視事象の数を制限
して、データプロセッサ76がオーバロードしないように
している。ピーク検出アルゴリズム82は、信号プロセッ
サ74によっても実施されるが、標的の像が複数のサンプ
ルにわたって広がっていることにより同一の標的から複
数のサンプルが得られた場合に信号プロセッサ74の出力
を補正する。以上の各アルゴリズムについて以下に詳述
する。
データプロセッサ76は、閾値制御、航跡捕捉アルゴリ
ズム、航跡の形成、航跡濾波アルゴリズム、注視事象受
容機能、ビディコンゴースト論理アルゴリズム、FLIR重
複走査論理アルゴリズム、航跡分類アルゴリズム、種々
の入出力処理機能を実施する。第4図を参照してデータ
プロセッサ76によるアルゴリズムの演算組織を述べる。
第4図には、データプロセッサ76がFLIRのフィールド速
度又はFLIRのフレーム速度(典型的には、それぞれ30Hz
又は60Hz)で行うアルゴリズムを符号84で示したボック
スで囲み、データプロセッサ76が走査追跡速度(典型的
には1Hz)で行なうアルゴリズムを符号86で示したボッ
クスで囲んである。データプロセッサ76が信号プロセッ
サ74から受け取る情報は、注視事象受容機能88によって
まず処理される。注視事象受容機能88は、信号プロセッ
サ74の注視事象を受容し、注視事象毎に注視事象メモリ
ポインタを割り当てて、階層処理が効率的にできるよう
にしている。更に、注視事象受容機能88は、ジンバルレ
ゾルバー出力及びビディコン同期信号に基づいて走査フ
ィールドや走査線の情報を実施の高度に変換する。注視
事象受容機能88により得られる情報はフィールド又はフ
レームのメモリ90に記憶される。メモリ90は、総てのフ
ィールドが走査されるまで、各フィールドのデータを記
憶する。メモリ90に記憶される情報は、後にビディコン
ゴースト論理アルゴリズム92で用いられる。ビディコン
ゴースト論理アルゴリズム92は、ビディコン標的設定FL
IRユニットを用いると飛び越し走査により現われる可能
性のあるゴーストを除去するために用いられる。この詳
細は以下に述べる。ビディコンゴースト論理アルゴリズ
ム92の出力はFLIR重複走査論理アルゴリズム94に送られ
る。このFLIR重複走査論理アルゴリズム94は、重複走査
の産物である重複した注視事象を除去するために用いら
れる。
FLIR重複走査論理アルゴリズム94の出力は、データプ
ロセッサ76の走査追跡注視事象バッファ96に送られる。
走査追跡注視事象バッファ96に記憶された情報は、符号
98を付したボックスに示されているように、航跡毎にル
ープを繰り返すために用いられる。これらのループに
は、確定した航跡に新たな走査注視事象を濾波の前に割
り当てるために用いられる航跡形成アルゴリズム100の
適用が含まれている。符号98を付したボックスに示され
ているループには、航跡濾波アルゴリズム102、航跡分
類アルゴリズム104、航跡捕捉アルゴリズム108も含まれ
ている。航跡濾波アルゴリズム102は航跡を滑らかにし
て航跡の予測をするために用いられ、航跡分類アルゴリ
ズム104は標的又はクラッタのいずれかとして航跡を特
徴付けるために用いられる。航跡分類アルゴリズム104
により得られる情報は、標的、仮の航跡、クラッタに関
する情報を記憶する航跡ファイル106に記憶される。航
海捕捉アルゴリズム108は航跡分類アルゴリズム104を適
用して得られる情報を用いて、連続する二つの走査注視
事象を結合して仮の航跡を形成する。
符号98を付したループを繰り返した後に、データプロ
セッサ76は、クラッタマップ閾値アルゴリズム80により
求めた閾値を修正して現在のデータ処理源を反映するた
めに閾値制御アルゴリズム110を実行する。閾値制御ア
ルゴリズム110の実行後に、データプロセッサ76は必要
な入出力処理機能112を果たして、表示モニタ42及びデ
ジタルレコーダ46に情報を供給する。
符号98を記したボックス内で実施されるアルゴリズム
の組織を工程の形式で第5図を参照して述べる。データ
プロセッサ76は、符号98で示したボックスの処理(工程
113)に入ると、注視事象を受け取ったかどうかを判定
する工程114に移行する。注視事象がない場合、データ
プロセッサ76は工程116に移って航跡の有無を判定す
る。航跡がないと判定された場合、データプロセッサ76
は、工程118に移行して追跡アルゴリズムの実行を終え
る。航跡があると判定された場合には、データプロセッ
サ76は工程120に移行し、航跡濾波アルゴリズム102を実
行して、航跡を滑らかにしたり、航跡を予測したりす
る。工程120の終了後に、データプロセッサ76は、工程1
18に移行して追跡アルゴリズムの実行を終える。
工程114で注視事象があると判定された場合には、デ
ータプロセッサ76は工程122に移行する。工程122でデー
タプロセッサ76は、標的となる航跡が存在していないか
どうかを判定する。標的となる航跡が存在している場
合、データプロセッサ76は工程124に移行して航跡形成
アルゴリズム100を実行する。工程124の終了後、データ
プロセッサ76は工程126に移行して航跡濾波アルゴリズ
ム102を実行する。次に、工程128に移行して航跡分類ア
ルゴリズム104を実行し、航跡の脅威水準を判定して、
航跡がクラッタではないかどうかを判断する。工程128
の終了後に、或いは工程122で標的となる航跡が存在し
ていないと判定された場合に、データプロセッサ76は工
程130に移行する。
工程130でデータプロセッサ76は、仮の航跡が存在し
ていないかどうかを判定する。仮の航跡が存在する場
合、データプロセッサ76は工程132に移行して航跡形成
アルゴリズム100を実行し、その後工程134に移って航跡
濾波アルゴリズム102を実行する。工程134で航跡濾波ア
ルゴリズム102を実行した後で、或いは工程130で仮の航
跡は存在しないと判定された場合、データプロセッサ76
は工程136に移行する。
工程136でデータプロセッサ76は、クラッタ(の可能
性のある)航跡が存在していないかどうかを判定する。
クラッタ航跡が存在すると判定された場合、データプロ
セッサ76は、工程138に移行してクラッチ航跡について
航跡形成アルゴリズム100を実行し、次に工程140に移行
して航跡濾波アルゴリズム102を実行する。次に工程124
に移行して航跡分類アルゴリズム104を実行し、航跡の
脅威水準を判定して航跡がクラッタであるかどうかを判
断する。工程140で航跡分類アルゴリズム104を実行した
後に、又は工程136でクラッタ航跡が存在していないと
判定された場合に、データプロセッサ76は工程144に移
行する。
工程144でデータプロセッサ76は、標的となる航跡、
仮の航跡、クラッタ航跡のいずれとも結合されていない
先行注視事象がないかどうかを判定する。結合されてい
ない先行注視事象がない場合、データプロセッサ76は工
程118に移行して追跡アルゴリズムの実行を終える。標
的となる航跡、仮の航跡、クラッタ航跡のいずれかとも
結合されていない先行注視事象がある場合、データプロ
セッサ76は工程146に移行し、航跡捕捉アルゴリズム108
を実行して新たに仮の航跡の形成を試みる。工程146の
終了後、データプロセッサ76は工程118に移行して追跡
アルゴリズムの実行を終える。
信号プロセッサ74及びデータプロセッサ76が実行する
アルゴリズムの相互関係を以上に述べたので、以下では
各アルゴリズムの詳細を説明することにする。
1. 信号処理アルゴリズム 1.1 閾値修正アルゴリズム 閾値を修正するために閾値修正アルゴリズム78が用い
られる。信号プロセッサ74は、装置10が自然の背景を標
的と誤認してしまう可能性を少なくするために、閾値修
正アルゴリズム78を用いてクラッタの原因を広範囲にわ
たって取り除いている。以下に詳しく述べるが、閾値修
正アルゴリズム78は、自然の背景に通常関連している低
周波ウィーナ型1/fノイズを除去し、標的に典型的に関
連している高周波入力信号を通過させる。
第6図に閾値修正アルゴリズム78を簡単なブロック図
として示す。閾値修正アルゴリズム78は、各検出器がシ
ステム補償ユニット36からの背景及び恐らくは1個以上
の標的を走査する度に、各検出器からのサンプルをデジ
タル化する。検出器サンプルは、以下に具体的に述べる
ように、潜在的標的信号に関する情報を示す。検出器デ
ジタル化サンプルは標的フィルタ148及びガードフィル
タ150に送られる。両フィルタはいずれも閾値修正アル
ゴリズム78の一部を形成している。標的フィルタ148
は、標的ハイパスフィルタ152、標的ローパスフィルタ1
54、時間遅延素子156を備えている。標的ハイパスフィ
ルタ152を用いて自然のほとんどの背景に関連している
大量の低周波ノイズを除去し、標的ローパスフィルタ15
4を用いて一般にノイズに関連している高周波信号を除
去することにより、標的検出信号対ノイズ比を最適化し
ている。標的ローパスフィルタ154の出力は、時間遅延
素子156に送られる。時間遅延素子156は、標的ローパス
フィルタ154の出力を比較器158及び160に送る前に遅延
させて、ガードフィルタ150よりも早い標的フィルタ148
の立上がり時間を補償するために用いられている。
第7図を参照して標的フィルタ148の標的ハイパスフ
ィルタ152の動作を以下に述べる。標的ハイパスフィル
タ152の動作の説明に以下の変数を用いる。
K0=標的ハイパスフィルタの濾波利得 fi,j=時間(サンプル)iにおける検出器ラインj
のデジタル振幅 a′i−1,j=最終サンプルのフィルタメモリの内容 j=検出器ライン数 i=現在のサンプル数 以上の変数を用いると、実行される処理を以下のように
現わすことができる。
a′i,j=a′i1,j+K0(ai,j−a′i−1,j) a′i−1,j←a′i,j(即ち、メモリのセット) 従って、以下の出力を生じることになる。
(ai,j−a′i−1,j)=xi,j この処理を実現するために、標的ハイパスフィルタ15
2は減算器162を備えている。この減算器162は、メモリ1
64に記憶されたa′i−1,jの値からai,jの値を引く。
減算器162の出力Xi,jは、標的ローパスフィルタ154及
び乗算器166に送られる。この乗算器166では、減算器16
2の出力に経験に基づいて決定したK0が掛けられる。乗
算器166の出力は加算器168に送られる。この加算器168
は、乗算器166の出力をメモリ164の出力に加える。加算
器168の出力a′i,jは記憶用のメモリ164に送られる。
標的ハイパスフィルタ152の出力Xi,jは標的ローパス
フィルタ154に送られる。次に、第8図を参照して標的
ローパスフィルタ154の動作を述べる。標的ローパスフ
ィルタ154の動作の説明に以下の変数を用いる。
K1=ローパスフィルタ154の濾波利得 Aj=データプロセッサ76から供給される検出器ライン
jの閾値 xi,j=(ai,j−a′i−1,j)=標的ハイパスフィ
ルタ152の出力 y′i−1,j =フィルタメモリの内容 N=遅延されるべきサンプルの数(典型的には3)。
標的ローパスフィルタ154が実行する処理は、以下に
示すように、これを代数で表わすことができる。
(a)yi,j=y′i−1,j+K1(xi,j−y′i−1,j) y′i−1,j←yi,j(即ち、メモリのセット) (b)保存yi,j,yi−1,j,…,yi−N,j (c)設定zi,j=yi−N,ji−N,j≧Ajの場合 設定zi,j=0 yi−N,j<Ajの場合 この処理を行なうために、標的ローパスフィルタ154
は減算器170を備えている。この減算器170は、メモリ17
2に記憶されたy′i−1,jからxi,jを引く。減算器170
の出力は乗算器174に送られて、経験に最づいて決定し
たK1が減算器170の出力に掛けられる。乗算器174の出力
は加算器176に送られて、乗算器174の出力にメモリ172
の内容が増加される。加算器176の出力はメモリ172に送
られる他に、N個のサンプルによって加算器176の出力
を遅延させる遅延素子156にも送られる。
既に述べたように、システム補償ユニット36のデジタ
ル化された検出器サンプルは、ガードフィルタ150にも
送られる。このガードフィルタ150は、出力が一時的に
拡張した場合に備えて、標的フィルタ148の振幅よりも
大きい振幅の信号出力エンベロープを生じるように設計
されている。以下に詳述するが、標的フィルタ148の出
力はカードフィルタ150の出力と比較されるだけでな
く、データプロセッサ76が生成するクラッタマップ閾値
とも比較される。標的フィルタ148の出力が、ガードフ
ィルタ150の出力及びクラッタマップ閾値の両方を超え
る場合、閾値修正アルゴリズム78により閾値超過信号が
発生される。
ガードフィルタ150は、ガードハイパスフィルタ178及
びガードローパスフィルタ180を備えている。両フィル
タについては、以下でより詳細に述べる。更に、ガード
フィルタ150はデータプロセッサ76からのガード利得信
号に応答してガードローパスフィルタ180の出力を増幅
するガード利得素子182をも備えている。これにより、
初期化中にガードフィルタレベルを現存のクラッタに対
して最適化することができる。
次に、第9図を参照しながら以下の変数を利用して、
ガードハイパスフィルタ178の動作を述べる。
K2=ガードハイパスフィルタ156の濾波利得 ai,j=時間(サンプル)iにおける検出器ラインj
のデジタル振幅 G′i,j=ガードローパスメモリの内容 j=検出器ライン数 i=現在のサンプル数 第9図に示したように、サンプル時間iにおける検出
器ラインjのデジタル振幅ai,jは、減算器184及びフィ
ルタメモリ186に送られる。減算器184は、メモリ194に
記憶されている値G′i,jをai,jから引く。この減算の
結果は乗算器188に送られ、ここで減算の結果に濾波利
得K2が掛けられてから、加算器190に送られる。減算の
結果はこの他にANDゲート192にも送られる。ANDゲート1
92の出力は、yi,jがゼロより大きいか小さいかによっ
て、それぞれyi,j又はゼロに等しくなる。加算器190
は、乗算器188の出力にメモリ194の内容を加える。加算
器190の出力はフィルタメモリ186に送られる。フィルタ
メモリ186の出力はメモリ194に送られる。
従って、ガードハイパスフィルタ178が行う処理は、
これを以下の式で表わすことができる。
(a)Gi,j=G′i,j+K2(ai,j−G′i,j) =G′i,j+K2yi,j (b)設定yi,j=0 yi,j<0の場合 (c)設定G′i,j=yi,ji,j>0の場合 設定G′i,j=Ai,ji,j=0の場合 ガードハイパスフィルタ178の出力yi,jはガードロー
パスフィルタ180に送られる。次に、第10図を参照して
ガードローパスフィルタ180の動作を述べる。ガードロ
ーパスフィルタ180の動作の説明には以下の変数を使用
する。
i,j =検出器ラインjのサンプルiに関するガー
ドハイパスフィルタ156の出力 zi,j=検出器ラインjの遅延された標的サンプルi
の出力 K3=ガードローパスフィルタの利得(経験に基づいて
決定) K4=ガードフィルタの利得 G″i,j=ガードローパスフィルタメモリの内容 B=ガードフィルタのバイアス 第10図に示したように、ガードハイパスフィルタ178
の出力yi,jは減算器196に送られ、ここでガードハイパ
スフィルタ178の出力yi,jをメモリ198に記憶されてい
る値Gi,jから減算する処理が行われる。この減算の
後、乗算器200により減算器196の出力にローパスフィル
タ利得K3を乗算する処理が行われる。乗算器200の出力
は加算器202に送られ、ここで乗算器200の出力をメモリ
198に記憶されているGi,jに加算する処理が行われ
る。加算後、ガード利得素子182で経験に基づいて決定
したK4を加算器200の出力に掛ける処理が行われ、合計
回路204でガード利得素子182の出力にバイアス係数B
(典型的にはゼロ)を加算する処理をして、信号を形成
する。合計回路204の出力は比較器160に送られる。比較
器160は、zi,jの値がGi,jの値以上である場合にz
i,jに等しい出力を発生するが、zi,jの値がGi,j
値よりも小さい場合には出力を発生しない。従って、ガ
ードローパスフィルタ180が行う処理は、これを以下の
ように表わすことができる。
a)G″i,j=G″i,j+K3(yi,j−G″i−1,j) b)G″i,j→G″i−1,j(即ち、メモリのリセット) c)Gi,j=K4G″i,j+B d)zi,j≧Gi,jの場合、注視事象zi,jを生じる。
既に述べたように、閾値修正アルゴリズム78は比較器
158及び160を更に備えている。両比較器は、第6図に示
したANDゲート206に電気的に接続されている。比較器15
8は、遅延素子156の出力を受け取る他に、クラッタマッ
プ閾値アルゴリズム80により得られるクラッタマップ閾
値を受け取る。更に、遅延素子156の出力は、合計回路2
04の出力を受け取る比較器160にも送られる。既に述べ
たように、合計回路204はガード利得素子182の出力及び
データプロセッサ76のガードバイアス信号を受け取る。
時間遅延素子156の出力の振幅が、比較器158に送られる
クラッタマップ閾値及び比較器160に送られる合計回路2
04の出力を超える場合、閾値超過信号がANDゲート206に
より発生される。この閾値超過信号は方位記憶メモリ20
8及びチャネル数記憶メモリ210に送られる。閾値超過信
号が方位記憶メモリ208及びチャネル数記憶メモリ210に
より受け取られると、方位記憶メモリ208は現在の注視
事象の方位を記憶し、チャネル数記憶メモリ210は、現
在の注視事象が得られた検出器ライン及びフィールドを
記憶する。従って、閾値超過信号を発生した最近の注視
事象の方位及びチャネル数は、方位記憶メモリ208及び
チャネル数記憶メモリ210にそれぞれ記憶される。
次に、第11図を参照して閾値修正アルゴリズム78の動
作を説明する。第11図中(a)は典型的には低周波成分
でほとんどが占められている背景入力、(b)は比較的
僅かな低周波成分を有する標的入力、(c)はガードフ
ィルタ150の応答及びクラッタマップ閾値であると、ガ
ードフィルタ150の応答の振幅は、背景入力が低周波成
分で占められているという事実により、背景入力よりも
大きい。(d)は修正閾値レベル全体であり、ここには
固定した閾値レベルと共に閾値レベルの修正部分が示さ
れている。
第11図の(e)は、(b)の標的入力に応答する標的
フィルタ148の出力である。(e)には標的フィルタ148
の出力に修正閾値レベルが重ね合わせて示されている。
この図から明らかなように、背景入力が高いところでは
修正閾値レベルを背景入力に応じて高くなるように修正
して、閾値修正アルゴリズム78により閾値超過信号が生
じないようにしている。しかしながら、標的入力が高い
場合には、標的フィルタ148の出力は修正閾値レベルよ
りも高くなるので、(f)に示したように、閾値修正ア
ルゴリズム78により閾値超過信号が生じる。
1.2 クラッタマップ閾値アルゴリズム データプロセッサ76が処理する注視事象の数を制限す
るために、クラッタマップ閾値アルゴリズム80が設けら
れている。クラッタマップ閾値アルゴリズム80は、背景
注視事象が高密度の領域の閾値、即ち、クラッタの閾値
を制御する。詳細は以下に述べるが、クラッタマップ閾
値アルゴリズムは、初期化モードで、要注意領域の視野
毎に閾値を横切る超過ノイズがないかどうかを検査す
る。閾値は、注視事象の平均振幅及び閾値超過数に応じ
て動作中に繰り返し修正される。視野の特定の領域の閾
値超過数に有意変化がある時、これらの領域内の閾値
は、領域の走査あたり、1有意閾値増分(1最下位ビッ
ト)だけゆっくりと変化する。一方、視野の中で閾値超
過数に有意変化がない領域では、閾値は公称値(およそ
4最下位ビット)に維持される。
第12図を参照して、クラッタマップ閾値アルゴリズム
を詳細に述べる。クラッタマップ閾値アルゴリズム80が
初期化モードの時、工程212で処理が開始される。工程2
12では、視野のバー、即ち、視野の走査線に関するデー
タを信号プロセッサ74から受け取る。このデータは通常
FLIRの視野に等しい有限数のセクタに分割されている。
クラッタマップ閾値アルゴリズム80は、工程214で、受
け取ったデータがFLIR視野の第1のバーを表わす第1の
入力データであるかどうかを判定する。受け取ったデー
タが第1の入力データである場合、クラッタマップ閾値
アルゴリズム80は工程216に移って、各バーの総てのセ
クタに対する閾値を最小値(4最下位ビット)に設定す
る。工程216の終了後に、クラッタマップ閾値アルゴリ
ズム80は工程218に移行して、変数NSの値が、平均化に
より注視事象の平均振幅が得られる走査数に等しくなる
ように設定する。クラッタマップ閾値アルゴリズム80
は、工程218の終了後に、或いは工程214で処理中の走査
線又はバーが第1のバー又は第1の入力データではない
と判定した場合に、工程220に移行する。工程220で、ク
ラッタマップ閾値アルゴリズム80は、バーに関する現在
及び以前の走査に基づいてFLIR視野のセクタ毎に新たな
平均振幅及び閾値超過数を計算する。次に、クラッタマ
ップ閾値アルゴリズム80は工程222に移行して、注視事
象の平均振幅の決定に用いた走査数が変数NS(すなわち
走査の望まいし数)以下であるかどうかを判定する。注
視事象の平均振幅の決定に用いた走査数がNSの値に等し
くない場合、クラッタマップ閾値アルゴリズム80は工程
224に移行して、信号プロセッサ74から新たなバーに関
するデータを受け取り、工程212に移行する。
クラッタマップ閾値アルゴリズム80は、注視事象の平
均振幅の決定に用いた走査数が変数NSに等しいと工程22
2で判定すると工程226に移行する。工程226で、クラッ
タマップ閾値アルゴリズム80は、全走査パターンが初期
化されたかどうかを判定する。全走査パターンが初期化
されていない場合、クラッタマップ閾値アルゴリズム80
は工程224に移行する。全走査パターンが初期化される
と、クラッタマップ閾値アルゴリズム80は工程228に移
行する。工程228で、クラッタマップ閾値アルゴリズム8
0は、プロセッサが処理できる注視事象の最大数である
Nの値よりも閾値超過数が大きいセクタをバー毎に特定
する。クラッタマップ閾値アルゴリズム80は、閾値超過
数がNよりも大きいセクタ毎に閾値がMにセクタの平均
振幅を掛けたものに等しくなるように設定する。Mの値
は通常1に等しいが、初期化制御のための変数となるよ
うに選択される。
クラッタマップ閾値アルゴリズム80は、工程224の終
了後に、或いは(初期化後の)通常の処理中に工程230
に移行する。この工程230はループ232の入り口を表して
いる。ループ232では、処理中のバーのセクタ毎に工程2
34ないし242を繰り返し実行する。工程234では、処理中
のセクタの最新のデータを用いて新たな注視事象の平均
振幅及び閾値超過数を計算する。工程234の終了後、ク
ラッタマップ閾値アルゴリズム80は工程236に移行す
る。工程236では、クラッタマップ閾値アルゴリズム80
は、平均閾値超過数が閾値超過の望ましい範囲よりも大
きいか、小さいか、又はその範囲内にあるかどうかの判
定をする。閾値超過の望ましい範囲は、処理する注視事
象数を最適な数に維持するように選択される。クラッタ
マップ閾値アルゴリズム80は、平均閾値超過数が閾値超
過の望ましい範囲より大きいと判定すると、工程238に
移行して1最下位ビットだけ閾値を増加させる。する
と、ループ232は工程244に移行して、当該バーの次のセ
クタのデータの処理に移る。
平均閾値超過数が望ましい範囲よりも小さい場合、ク
ラッタマップ閾値アルゴリズム80は工程240に移行し
て、ユーザにより最低閾値レベルが設定されたかどうか
を判定する。ユーザが最低閾値レベルを設定していない
場合、クラッタマップ閾値アルゴリズム80は工程242に
移行して、1最下位ビットだけ閾値を減じる。工程242
の終了後、又は工程240で最小閾値レベルが設定されて
いる場合、ループ232は工程244に移行して、当該バーの
次のセクタのデータの処理に移る。ループ232で当該バ
ーの全セクタの処理が完了すると、クラッタマップ閾値
アルゴリズム80は、工程244を介してループ232を出る。
クラッタマップ閾値アルゴリズム80及び閾値修正アル
ゴリズム78を容易に理解できるように、第13図を参照し
て以下に具体例を提示する。走査中に赤外線の点源を横
切った検出器素子からの出力を受け取る前置増幅器の出
力電圧の理想化されたモデルは、前置増幅器の出力電圧
をVpreamp、時間をt、検出器の休止時間をTDとする
と、これを以下の式で表すことができる。
vpreamp=sin2(πt/2TD) 第13図の(a)は、検出器が広範囲に広がる赤外線源
を走査した時の前置増幅器の出力電圧のパルス形状であ
る。広範囲に広がる赤外線源を拒絶するパルス幅は、信
号パルスの立上がり及び立下りにより規定される。第13
図の(b)は、雲間にのぞく青空(雲の切れ間)又は雲
に続く標的のいずれかをシュミレートするために用いら
れる二重パルスである。第13図の(c)は、背景に対し
て標的を検出するのに必要な標的プラス背景対背景放射
率((1+A)/1)を決定するために用いられる複合パ
ルスである。
第14図は前置増幅器の出力が第13図の(a)の形状を
示す時の標的フィルタ148及びガードフィルタ150のそれ
ぞれの応答を示す図である。広範囲に広がる標的を拒絶
するパルス幅W1はパルスの平らな頂部として第13図の
(a)に示されているが、このパルス幅W1はおよそ135
μs(0.85mrad)であるので、出力標的フィルタ(破
線)は、点源入力(W1 =0)及び幾分広がっている入
力(W1 =50)でガードフィルタ(実線)の出力を超え
る。従って、第13図の(a)に示した入力は、閾値超過
信号を発生する。およそ1mradを超えて空間に広がる物
体を拒絶することにより背景を適切に識別できるように
なり、幅W1を小さくすることによりパルス幅による背景
の識別能を高めることができる。交点での(即ち、標的
フィルタ148及びガードフィルタ150の両出力が等しい時
の)W1の典型的な値を標的の遅延とガードフィルタの利
得との関数として第15図に示す。
第16図は、前置増幅器の出力が第13図の(b)のよう
に二重パルスである時の、標的フィルタ148及びガード
フィルタ150の応答を示す図である。第13図の(b)
は、雲の部分(W1)が長く続いた後に青空の部分(W2
が瞬間的に現れて再び短い雲の部分(W3)が続いている
状態を示している。このような場合、第16図に示したよ
うに、ガードフィルタ150の出力は常に標的フィルタ148
の出力を超えているので、誤警報は発生しない。幅W3
全長が僅かに10分の1である場合に標的を表わし、この
場合に閾値超過が生じる。しかしながら、前掲のガード
利得と遅延とのどの組合わせでガードフィルタ150をク
ランプしても、雲の切れ間により誤警報が生じることは
ない。
第13図の(c)に示した複合パルスは、背景に隠れた
標的の検出能力を示すための例である。第17図はW1=16
00μs、T0=400μs、T1=20μsの時の応答を示す図
である。標的フィルタ148の出力がガードフィルタ150の
出力を超えると、閾値超過信号が発生する。T0が0から
2000μsを超える値に変化する場合には、典型的なサイ
ズの標的の検出に必要な振幅(T0=20μs又は0.125mra
d)を決定することができ、正規化した検出比(T+
B)/Bが得られる。但し、Tは標的の振幅、Bは背景の
振幅をそれぞれ表すものとする。この比を時間の関数と
してプロットしたものを第18図に示す。立ち上がり及び
立ち下がりのいずれでもこの比が2.2より大きくなるこ
とはほとんどなく、僅か1200μs(7.5mrad)で急速に
1(全感度)に戻る。
第19図の(a)は、実際の背景状態を用いた閾値修正
アルゴリズムの例を示す図である。この例では、Tは標
的フィルタ148の出力、Gはガードフィルタ150の出力、
TMは「青空」の状態での誤警報率を低くするために用い
られる通常の設定閾値、TNは固定クラッタマップ閾値レ
ベルをそれぞれ表わしている。標的フィルタ148及びガ
ードフィルタ150への入力は、走査速度が800deg/secの
実験用システムの出力をテープに記録した実際の「雲の
切れ間の明るさ」データである。第19図に示した種類の
アナログ修正閾値システムでは、走査速度に適合するよ
うに時間スケールを設定することにより、図示した出力
が得られる。第19図の(a)に示した出力に標的のシミ
ュレーション信号を加えたものが第19図の(b)であ
る。第19図の(a)に示した僅かな視野角度でさえ、修
正閾値を採用せず、閾値がTNである場合には、背景によ
り多数の誤警報が生じてしまう。閾値の修正をしないで
これらの誤警報を除去するのに必要なTNレベルはTMより
かなり高くなるので、標的検出能力を損なってしまう。
ガードフィルタ150の出力がTMを超えることはほとん
どないので、標的検出能力が改善されることを示してい
る。この能力は第19図の(b)に示されている。第19図
の(b)では閾値超過を生じるのに必要な振幅の僅か2
倍の標的を注入している。標的信号は、第19図の(b)
の右側の青空領域内のT出力上に明らかに見られるが、
背景内では事実上判断できない。閾値超過出力に修正閾
値技術を適用すると(第19図の(b)の出力D)、誤警
報出力を生じることなく、1個を除いて総ての標的入力
を検出することができる。
1.3 ピーク検出アルゴリズム 同一の標的から修正閾値を超える信号が複数得られる
場合の補正手段としてピーク検出アルゴリズム82が設け
られている。信号プロセッサ74は、標的像が複数のサン
プルにわたって広がっていることにより同一の標的から
得られる複数の閾値超過を補償するために、ピーク検出
アルゴリズム82を用いる。ピーク検出アルゴリズム82
は、注視事象が修正閾値及びクラッタマップ閾値を一旦
超えると、クラッタマップ閾値アルゴリズム80からピー
ク「最大振幅」出力を取り出し、それに続く一連の注視
事象の中で修正閾値及びクラッタマップ閾値を超える注
視事象があれば、それらを総て検査する。前記の一連の
注視事象が修正閾値又はクラッタマップ閾値のいずれか
よりも低くなると、ピーク検出アルゴリズム82は、それ
以前の一続きの注視事象の中から最大振幅を有する注視
事象をデータプロセッサ76に送る。
2. データ処理アルゴリズム 2.1 ビディコンゴースト論理アルゴリズム ビディコン標的設定FLIRユニットを用いて本発明を適
用すると、リン光によりビディコン上にしばしば「ゴー
スト」又は誤標的が現われる可能性がある。このゴース
トは、標的設定FLIRユニット12に用いられているジンバ
ル走査処理の際に飛び越し走査するフィールドの切り替
えによって生じる。ゴーストの除去にビディコンゴース
ト論理アルゴリズム92を使用する。第20図にビディコン
ゴースト論理アルゴリズム92を示す。ビディゴンゴース
ト論理アルゴリズム92の詳細を以下に述べる。
工程224で、ビディコンゴースト論理アルゴリズム92
は、処理中のフィールドiにおける現在の注視事象の数
に等しい変数Nで開始される。工程244の終了後、ビデ
ィコンゴースト論理アルゴリズム92は工程246に移行し
てループを開始する。ゴーストが存在している筈の先行
フィールドの数に等しい回数だけループを実行すると、
このループは終了する。一般に、ビディコンのリン光消
滅期間に応じて、1フレーム分又は2フレーム分だけ戻
ることが望ましい。工程246の終了後、ビディコンゴー
スト論理アルゴリズム92は工程248に移行して、圧縮係
数を計算する。圧縮係数は、フィールトi上に現われる
データと先行フィールド(即ち、フィールドL)上に現
われるデータとの対応付け(写像、マッピング)に用い
られる。走査ミラー又は走査ホイールのいずれが標的設
定FLIRユニット12に用いられているかによって、圧縮係
数の算出に以下のいずれかの式を用いる。
走査ミラーの場合: 2フィールド後退する場合(L=i−2):設定S=
1 1フィールド後退する場合(L=i−1):D|Å|/F フィールドi走査が方位角方向の振りである場合: S=(FOV−D)/(FOV+D) フィールドi走査が方位角方向とは逆の方向の振りで
ある場合: S=(FOV+D)/(FOV−D) D<FOV 走査ホイールの場合:設定S=1 ここで、Å=方位角方向の振り速度(度/秒) F=フィールド速度(Hz) FOV=FLIR方位角方向の視野(FOV9(度) である。
工程248の終了後、ビディコンゴースト論理アルゴリ
ズム92は工程250に移行してループを開始する。このル
ープは、所与のフィールド内の注視事象毎に繰り返され
る。工程250の終了後、ビディコンゴースト論理アルゴ
リズム92は工程252に移行して、注視事象が他のフィー
ルドのゴーストであったならば、演算により当該注視事
象の方位角の予測をする。工程252で注視事象が先行の
フィールドのゴーストであった場合、以下の式を用いて
注視事象の方位角の予測をする。
Ag=S*(Aj−As)+A1 ここで、 Aj =注視事象jの方位角 As =フィールドi(現在のフィールド)の開始方位角 A1 =フィールドL(後退後のフィールド)の開始方位
角 工程252の終了後、ビディコンゴースト論理アルゴリ
ズム92は工程254に移行してループを開始する。このル
ープは、フィールドiにおける注視事象の数に等しい回
数だけ繰り返される。工程254の終了後、ビディコンゴ
ースト論理アルゴリズム92は工程256に移行して、予測
注視事象Jが注視事象Kの囲りのゲート内にあるかどう
かを判定する。予測注視事象Jが注視事象Kと同じゲー
ト内にある場合、両者は同一注視事象の可能性がある。
従って、最も高い振幅を有する注視事象が選択される。
工程256ではビディコンゴースト論理アルゴリズム92
は、以下の式の数値を求める。
DA=|Ak−Aj| DE=|Ek−Ej| 以下の場合、注視事象iはゲート内にある: DA≦GA DE≦GE ここで、 Ak=注視事象kの方位角(後退後のフィールド) Ek=注視事象kの高度(後退後のフィールド) Ej=注視事象jの高度(現在のフィールド) である。
予測注視事象Jが注視事象Kの囲りのゲート内にはな
いと工程256で判定された場合、ビディコンゴースト論
理アルゴリズム92はリターン工程258に移行して、フィ
ールドL内の総ての注視事象が工程256で評価されてい
るかどうかに応じて工程254又は次に述べる工程260のい
ずれかに移行する。即ち、工程256で予測注視事象Jが
注視事象Kの囲りのゲート内にあると判定された場合に
は、ビディコンゴースト論理アルゴリズム92は工程262
に移行する。ビディコンゴースト論理アルゴリズム92
は、工程262で以下の式を用いて、注視事象Jの振幅が
注視事象Kよりも小さいかどうかを判定する。
AMPk−AMPj>AMPt*AMPkであれば、Lはゴーストであ
る。
ここで、 AMPk=後退後のフィールド注視事象の振幅 AMPj=現在のフィールド注視事象の振幅 AMPt=振幅の一部 である。
ビディコンゴースト論理アルゴリズム92は、注視事象
Jの振幅が注視事象Kよりも小さくないことが工程262
で判明すると、工程258に移行して、工程254又は工程26
0のいずれかを実行する。一方、注視事象Jの高度が注
視事象K未満であることが工程262で判明すると、ビデ
ィコンゴースト論理アルゴリズム92は工程264に移行し
て、注視事象Jをゴースト注視事象に設定し、Kに関す
るループを出る。工程264の終了後、又は工程258でルー
プKを終える決定が下されると、ビディコンゴースト論
理アルゴリズム92は工程260に移行して、処理を工程250
に戻す。但し、フィールド内の総ての注視事象が処理さ
れている場合には、工程266に移行する。後退した分に
関する総てのフィールドについてゴーストの検査をした
後で、ビディコンゴースト論理アルゴリズム92は工程26
8に移行して、フィールド内の総ての非ゴースト注視事
象を走査追跡注視事象バッファ96に送る。
2.2 FLIR重複走査論理アルゴリズム 装置10の動作中、単一の標的が、前のフレームの重複
走査により、複数の注視事象になる可能性がある。重複
走査によって生じるこのような注視事象を除去するため
に、FLIR重複走査論理アルゴリズム94が設けられてい
る。FLIR重複走査論理アルゴリズム94は、現在の注視事
象の囲りにゲートを作るために用いられる。ゲートが形
成されると、FLIR重複走査論理アルゴリズム94は、先行
のどの注視事象がそのゲート内にあるのかを判定して、
このような注視事象を度外視する。第21図を参照して、
FLIR重複走査論理アルゴリズム94を以下に述べる。
FLIR重複走査論理アルゴリズム94の最初の工程は工程
270である。工程270では信号プロセッサ74からフレーム
注視事象の数が供給される。FLIR重複走査論理アルゴリ
ズム94の工程270の終了後、工程272に移行してループを
開始する。このループは、フレーム注視事象の数だけ繰
り返される。工程272の終了後、FLIR重複走査論理アル
ゴリズム94は工程274に移行して、重複走査され得る総
ての先行フレームの注視事象を現在の注視事象と互いに
関係付ける。このようなフレームMの数は通常3であ
り、FLIR視野及びジンバル走査速度の関数である。この
関係付けは、以下のアルゴリズムを用いて行なわれる。
|Ai−Aj|≦GAであり、かつ |Ei−Ej|≦GEである場合に、 注視事象i及びjは互いに関係付けられる。
以下の式によって接近度が測定される。
Dij=[(Ai−Aj+(Ei−Ej] ここで、 Ai=方位角注視事象i Ei=高度注視事象i Aj=方位角注視事象j Ej=高度注視事象j GA=方位角相互関係ゲート GE=高度相互関係ゲート Dij=距離 である。
工程274の終了後、FLIR重複走査論理アルゴリズム94
は工程276に移行して、工程274で関係付けの終了した注
視事象毎にループを開始する。工程276の終了後、FLIR
重複走査論理アルゴリズム94は工程278に移行して、現
在の注視事象とこの現在の注視事象に関係付けられてい
る注視事象との間のフレーム数の差を計算する。現在の
注視事象のフレーム数は常に、先行する注視事象のフレ
ーム数よりも大きいことに注意されたい。工程278の終
了後、FLIR重複走査論理アルゴリズム94は工程280に移
行して、現在の注視事象とこの現在の注視事象に関係付
けられている注視事象との間のフレーム数の差がゼロに
等しいかどうかを判断する。現在の注視事象のフレーム
数が、現在の注視事象に関係付けられている注視事象の
フレーム数に等しい場合、FLIR重複走査論理アルゴリズ
ム94は工程282に移行して、現在の注視事象に関して工
程274で形成した相互関係リストから、別のものである
可能性の高い先行注視事象を取り除く(即ち、リスト内
のものは総て削除されてしまうので、別の注視事象をリ
ストから取り除くことにより、別の注視事象を削除して
しまうようなことが生じないようにする)。現在の注視
事象と先行の注視事象との間のフレーム数の差がゼロに
等しくないことが工程280で判明すると、FLIR重複走査
論理アルゴリズム94は工程284に移行する。
工程284でFLIR重複走査論理アルゴリズム94は、フレ
ーム数の差が重複走査している可能性のある以前のフレ
ームの数(M)よりも大きいかどうかを判定する。フレ
ーム数の差がMよりも大きい場合、FLIR重複走査論理ア
ルゴリズム94は工程282に移行して、現在の注視事象に
関して工程274で形成した相互関係リストから、別のも
のである可能性のある先行注視事象を取り除く。FLIR重
複走査論理アルゴリズム94は、フレーム数の差がM以下
であることが工程284で判明すると、工程276で開始した
ループを終える工程286に移行する。工程286の終了後、
FLIR重複走査論理アルゴリズム94は工程288に移行し
て、相互関係リスト内の注視事象について、注視事象の
各フレーム内に存在していて、現在の注視時に最も接近
している注視事象を削除する。工程288の終了後、FLIR
重複走査論理アルゴリズム94は工程290に移行して、現
在のフレーム注視事象の数に到達するまで工程272を繰
り返す。
2.3 閾値制御アルゴリズム 閾値制御アルゴリズム110は、クラッタマップ閾値ア
ルゴリズム80により得られた各々の非稠密(即ち、非ク
ラッタ)閾値を修正して現在のデータ処理源を反映する
ために用いられる。閾値制御アルゴリズム110は、クラ
ッタマップ閾値アルゴリズム80が生成した閾値を、現在
のバーの最終走査の処理後に残る利用可能な処理時間に
よって、1最下位ビットだけ高めるか低下させる。総て
の閾値の計算が終了すると、閾値は信号プロセッサ74に
送られて、クラッタマップ閾値アルゴリズム80と共に用
いられる。
第22図に示すように、閾値制御アルゴリズム110の動
作は、通常の処理中の開始点として工程292を有してい
る。閾値制御アルゴリズム110は工程292から工程294に
移行して、以下に説明するように、現在の追跡数及び直
前のコンピュータ処理サイクルから残った時間により示
される新たな注視事象の数を計算する。工程294の実行
後の閾値制御アルゴリズム110は工程296に移行して、新
たな注視事象の数が処理サイクル内の残存時間によって
決まる望ましい範囲内にあるかどうかを判定する。新た
な注視事象の数が望ましい範囲内にある場合、閾値制御
アルゴリズム110は工程298で終了する。
工程296で新たな注視事象の数が望ましい範囲内にな
いことが判明した場合、閾値制御アルゴリズム110は番
号300で示したループを検討中のループの視野毎に実行
する。ループ300で実行される第1の工程は工程302であ
り、この工程302では工程294で演算により得られた新た
な注視事象の数が望ましい注視事象の数よりも大きいか
小さいかを判定する。新たな注視事象の数が望ましい注
視事象の数よりも大きい場合、閾値制御アルゴリズム11
0は工程304に移行して、閾値が最小閾値に等しいかどう
かを判定する。閾値が最小値に等しい場合、閾値制御ア
ルゴリズム110は工程302に移行して次のFLIR視野の処理
をするか、総てのFLIR視野についてループ300が実行さ
れているならば、工程306に移行する。工程306で閾値制
御アルゴリズム110は、次のバーを走査する前に、セク
タ毎に総ての閾値を信号プロセッサ74に送る。工程306
の終了後、閾値制御アルゴリズム110は工程303に移行し
て終了する。
最小閾値に到達していないことが工程304で判明した
場合、閾値制御アルゴリズム110は工程310に移行して、
閾値を1最下位ビットだけ減らす。閾値制御アルゴリズ
ム110は工程310から工程302に移行して次のFLIR視野の
処理をするか、総てのFLIR視野についてループ300が実
行されているならば工程310から工程306に移行する。
工程294で演算により得られた新たな注視事象の数が
望ましい注視事象の数よりも小さいことが工程302で判
明した場合、閾値制御アルゴリズム110は工程312に移行
する。工程312で閾値制御アルゴリズム110は閾値が最大
閾値に等しいかどうかを判定する。閾値が最大閾値に等
しい場合、閾値制御アルゴリズム110は、工程302に移行
して次のFLIR視野の処理をするか、総てのFLIR視野に関
してループ300が実行されているならば工程306に移行す
る。
最大閾値に到達していないことが工程312で判明する
と、閾値制御アルゴリズム110は工程314に移行して、閾
値を1最下位ビットだけ増やす。工程314の終了後、閾
値制御アルゴリズム110は、工程302に移行して次のFLI8
視野の処理をするか、総てのFLIR視野に関してループ30
0が実行されているならば工程360に移行する。
以下の式により、コンピュータ処理サイクルに必要な
処理時間をサイクルあたりの追跡数及び新たな注視事象
の数に関連付けることができる。
T=A+B(NT)(NO) ここで、 T=全走査処理時間 A=一定のオーバヘッド時間 B=システム定数 NT=追跡数 NO=新たな走査注視事象の数 である。
処理することのできる望ましい注視事象の数の算出
は、上記式の逆NO=(T−A)/NTを用いて行われる。
走査−走査相関連付け作業が複雑に繰り返される度に
実際の能力が望ましい注視事象の数の周辺で変化する。
この変化は、注視事象の多重相関の頻度及び多重相関に
おいて解決しなければならない注視事象の数によって生
じる。この他に、制御を任意に中断することなどによっ
ても実行時間は変化する。注視事象の式から時間の変化
について導き出した完全な導関数は、時間の変化(Δ
T)に対する注視事象の変化(ΔNO)がΔNO=ΔT/NTで
あることを示している。望ましい処理時間と現在の走査
処理の後に残った時間との時間差をΔTとすると、望ま
しい時間を求めるのに必要な注視事象の現在の数の変化
は、上記の式からΔNOの数値を求めることにより得られ
る。走査に加算したり、走査から減算したりすることが
望ましい注視事象の総数は、各セクタ内の航跡数に基づ
いて、FLIR視野セクタによって分配される。現在の注視
事象の数よりも少ないことが望ましい場合には、センサ
依存基準量(即ち、1最下位ビット)だけ各セクタの振
幅を大きくし、より大きい数の注視事象が望ましい場合
には、各非稠密セクタの閾値をセンサ依存基準量だけ低
くする。
2.4 航跡捕捉アルゴリズム 追跡過程には3つの主要なアルゴリズム、即ち、航跡
形成アルゴリズム100、航跡濾波アルゴリズム102、航跡
捕捉アルゴリズム108が必要である。これらのアルゴリ
ズムは、仮の航跡、標的(即ち、確定した航跡)、クラ
ッタのいずれかとして分類され、航跡ファイル内に格納
されている情報に作用する。仮の航跡は、走査注視事象
が途切れずに続く数が十分(即ち、3)でないか、結合
した全走査数が標的とみなすべき数に満たないかのいず
れかに該当する航跡である。クラッタは、以前には標的
に分類されていた航跡の中で航跡分類アルゴリズム104
によりクラッタとして新たに分類された航跡である。最
初に標的の処理をし、次に仮の航跡の処理、そしてクラ
ッタの処理と続く。現在の航跡を総て処理し終わると、
以下に述べるように航跡形成アルゴリズム100によって
新たな航跡が形成される。この手順を採用すれば優先順
位に従って処理することができるので、プロセッサがオ
ーバロードしないように一度の処理量を少なくすること
ができる。航跡捕捉アルゴリズムには経路を2系統設け
て、第2の経路では第1の経路とは逆の順序で注視事象
の相関付け工程を括り返すようにする。
航跡を形成する手段として航跡捕捉アルゴリズム108
が設けられている。第23図を参照して、航跡捕捉アルゴ
リズム108を詳細に延べる。航跡捕捉アルゴリズム108
は、連続する二つの走査注視事象を結合して仮の軌跡を
形成するために用いられる。航跡捕捉アルゴリズム108
に関連する処理は開始の工程316で始まる。処理の開始
後工程318に移行して、新たな現在の注視事象を探す。
工程318で現在の注視事象の総てについて処理が終了し
ていることが判明すると、航跡捕捉アルゴリズム108は
退出工程320に移行して終わりとなる。処理する注視事
象がある場合には、航跡捕捉アルゴリズム108は工程322
に移行して、現在の注視事象と以前の注視事象との間に
相関がないかどうかを判定する。現在の注視事象は、以
下の場合に、以前の注視事象に相関付けされる。
|AO−AP|≦GA かつ |EO−EP|G≦E ここで、 GA=方位角ゲート幅=CA(σ2 MA+σ2 AO1/2 GE=高度ゲート幅=CE(σ2ME+σ2EO)1/2 CA=方位角ゲートサイズ乗数 CE=方位角ゲートサイズ乗数 σ2 MA=方位角の最大標的移動変化 σ2 ME=高度の最大標的移動変化 σ2 AO=方位角注視事象変化 σ2 EO=高度注視事象変化 AO=現在の注視事象方位角 EO=現在の注視事象高度 AP=以前の注視事象方位角 EP=以前の注視事象高度 捕捉ゲートの計算の際に用いられる総ての定数は、種
々の標的との遭遇シミュレーションにより決定される。
現在の注視事象と以前の注視事象との間に相関がない
場合、航跡捕捉アルゴリズム108は工程318に移行して、
次の注視事象を処理する。現在の注視事象と以前の注視
事象との間の相関がある場合、航跡捕捉アルゴリズム10
8は工程324に移行して、検討されていない最も接近して
いる以前の注視事象を探す。検討されていない最も接近
した以前の注視事象を決定するために、航跡捕捉アルゴ
リズム108は、注視事象間の距離を以下の式で求めてい
る。
D={(AO−AP)2/(σ2 MA+σ2 AO)} +{(EO−EP)2/(σ2 ME+σ2 EO)} 検討されていない最も接近した以前の注視事象がない
場合、航跡捕捉アルゴリズム108は工程318に移行して、
次の注視事象を処理する。検討されていない最も接近し
た以前の注視事象が見つかった場合、航跡捕捉アルゴリ
ズム108は工程326に移行して、工程324で見つかった最
も接近している以前の注視事象が特定の航跡に既に結合
されていないかどうかを判定する。最も接近している以
前の注視事象が特定の航跡に結合されていないことが工
程326で判明すると、航跡捕捉アルゴリズム108は工程32
8に移行して、最も接近している以前の注視事象を現在
の注視事象と結合する。航跡捕捉アルゴリズム108はそ
の後工程318に移行して、次の現在の注視事象を処理す
る。
検討されていない最も接近した以前の注視事象が特定
の航跡に既に結合されていることが工程326で判明する
と、航跡捕捉アルゴリズム108は工程330に移行して、既
に結合されている注視事象(特定の航跡)が以前の注視
事象よりも現在の注視事象に接近していないかどうかを
判定する。既に結合されている注視事象(特定の航跡)
が現在の注視事象よりも以前の注視事象に接近している
場合、航跡捕捉アルゴリズム108は工程324に移行する。
一方、既に結合されている注視事象(特定の航跡)が以
前の注視事象によりも現在の注視事象に接近しているこ
とが工程330で判明すると、航跡捕捉アルゴリズム108は
工程332に移行して、既に結合されている注視事象(特
定の航跡)を以前の注視事象から引き離して、現在の注
視事象と結合する。航跡捕捉アルゴリズム108はその後
工程318に移行して、次の注視事象を処理する。
2.5 航跡形成アルゴリズム 先に述べたように、標的とは注視事象が3個以上途切
れずに続いていて、しかもその総てが相互に結合されて
形成された航跡のことである。注視事象から航跡を形成
する手段として、航跡形成アルゴリズム100が設けられ
ている。航跡形成アルゴリズム100は、濾波用に新たな
走査注視事象を確定済みの航跡に割り当てるために用い
られる。航跡形成アルゴリズム100は、結合の可能性が
複数ある場合には、一つの注視事象との相関関係にある
事象を優先する。更に、航跡を形成する注視事象を新た
な標的と誤認してしまう可能性が航跡形成アルゴリズム
100により取り除かれるので、誤警報を減すことができ
るだけでなく、未だに結合されていない注視事象の中か
ら新たな標的を認識する可能性が航跡形成アルゴリズム
100により増大する。
第24図を参照して、航跡形成アルゴリズム100の動作
を述べる。航跡形成アルゴリズム100が工程334で開始す
ると、工程336に移行して、処理すべき次の注視事象を
得る。総ての注視事象が処理されている場合、航跡形成
アルゴリズム100は工程338に移行して終了する。航跡形
成アルゴリズム100がまだ処理していない注視事象が更
にある場合、航跡形成アルゴリズム100は工程340に移行
して、注視事象と予測航跡との間に相関があるかどうか
を判定する。以下の式が満たされる時、航跡は注視事象
と互いに関係付けられる。
|AO−AP|≦GA,|EO−EP|≦GE かつ |IO−IP|≦GI ここで、 GA=CA(σ2 AP+σ2 AO1/2 GE=CE(σ2 EP+σ2 EO1/2 GI=CIAT σ2 AP=(Λ2 PEσ2 PN+Λ2 PNσ2 PE)/(Λ
2 PNΛ2 PE σ2 EP=σ2 PD/(1−Λ2 PD GA=方位角ゲート幅 GE=高度ゲート幅 CI=振幅ゲート百分率乗数 GI=振幅ゲートサイズ CA=方位角ゲートサイズ乗数 CE=高度ゲートサイズ乗数 σ2 AP=予測航跡方位角変化 σ2 AO=方位角注視事象変化 σ2 EP=予測航跡高度変化 σ2 EO=高度注視事象変化 AT=現在の標的振幅 現在の注視事象を現存の航跡に関係付けることができ
ないことが工程340で判明すると、航跡形成アルゴリズ
ム100は工程336に移行して、次の注視事象を処理する。
検討中の注視事象と工程340で判明した結合の可能性の
ある航跡との間に少なくとも1つの相関が存在する場
合、航跡形成アルゴリズム100は工程342に移行して、単
一の相関又は複数の相関のいずれが存在するかを判定す
る。単一の相関が存在する場合、航跡形成アルゴリズム
100は工程344に移行して、工程340で現存の注視事象と
互いに関係付けられた航跡が他の航跡に結合されていな
いかどうかを判定する。現在の注視事象と互いに関係付
けられた航跡が他の航跡に結合されていない場合、航跡
形成アルゴリズム100は工程346に移行して、現在の注視
事象を相関のある航跡と結合し、工程336に移行して新
たな注視事象を処理する。
工程344で注視事象に関係付けられた航跡が既に結合
されていることが判明すると、航跡形成アルゴリズム10
0は工程348に移行して、当該航跡に結合されている先行
の注視事象が他の注視事象に結合されていないかどうか
を判定する。先行の注視事象の関係付けが一つだけでな
い場合、航跡形成アルゴリズム100は工程350に移行し
て、先行の注視事象を航跡から引き離し、現在の注視事
象を航跡に結合する。航跡形成アルゴリズム100は、そ
の後工程336に移行して次の注視事象を処理する。
工程348で航跡に結合されている先行の注視事象の関
係付けが一つだけであることが判明すると、航跡形成ア
ルゴリズム100は工程352に移行して、先行の注視事象が
現在の注視事象よりも結合先の航跡に接近していないか
どうかを判定する。最も接近した注視事象を判定するた
めに、航跡形成アルゴリズム100が使用する測距法は以
下の通りである。
D={(AO−AP)2/(σ2 AP+σ2 AO)} +{(EO−EP)2/(σ2 EP+σ2 EO)} 結合ゲートの計算に用いる定数は、いずれも種々の標的
交換シミュレーションにより得られる。
先行の注視事象が現在の注視事象よりも結合先の航跡
に接近していることが工程352で判明すると、航跡形成
アルゴリズム100は工程336に移行して、新たな注視事象
の処理を開始する。先行の注視事象が現在の注視事象よ
りも航跡から遠いことが判明すると、航跡形成アルゴリ
ズムは工程350に移行して、先行の注視事象を航跡から
引き離し、新たな注視事象を航跡に結合する。その後、
航跡形成アルゴリズム100は工程350から工程336に移行
する。
工程342で現在の注視事象が2つ以上の航跡と互いに
関係付けられていることが判明すると、航跡形成アルゴ
リズム100は工程354に移行して、航跡形成アルゴリズム
100がまだ検討していない最も接近した航跡を探し出
す。すべての航跡を既に検討してしまっている場合、航
跡形成アルゴリズム100は工程336に移行して、新たな注
視事象を検討する。工程354で航跡形成アルゴリズム100
がまだ検討していに最も接近した航跡が見つかると、航
跡形成アルゴリズム100は工程356に移行する。工程356
で、航跡がまだ結合されていないことが判明すると、航
跡形成アルゴリズム100は工程346に移行して、航跡を注
視事象と結合する。工程356で最も接近した航跡が既に
結合されていることが判明すると、航跡形成アルゴリズ
ム100は工程358に移行して、航跡に結合されている先行
の注視事象が他の複数個の航跡に結合されていないかど
うかを判定する。工程358で先行の注視事象が他の複数
個の航跡に互いに関係付けられていることが判明する
と、航跡形成アルゴリズム100は工程360に移行する。工
程358で先行の注視事象が単一の航跡と互いに関係付け
られていることが判明すると、航跡形成アルゴリズム10
0は工程354に移行する。
工程360で、航跡形成アルゴリズム100は、航跡に既に
結合している先行の注視事象が現在の注視事象よりも接
近しているかどうかを判定すると、航跡形成アルゴリズ
ム100は工程354に移行する。先行の注視事象が現在の注
視事象よりも航跡から遠くにあることが判明すると、航
跡形成アルゴリズム100は工程350に移行して、先行の注
視事象を航跡から引き離し、現在の注視事象を航跡に結
合する。航跡形成アルゴリズム100は、その後工程336に
移行して、新たな注視事象を処理する。
2.6 航跡濾波アルゴリズム 既に述べたように、航跡濾波アルゴリズム102は、標
的、仮の航跡、クラッタから滑らかにしたり、予測した
りするために用いられる。仮の航跡の濾波には、標的や
クラッタの濾波とは別の濾波回路を用いる。航跡濾波ア
ルゴリズム102は、仮の航跡に分類されている航跡の濾
波用の方位角座標の定利得濾波及び高度座標の定利得濾
波の両者を行う。各濾波に関連の平滑化方程式は、以下
の通りである。
AS =αA1AP+βA1(A0−AP) ES =αEE1EP+βE1(E0−EP=αA2 +βA2(A0−AP)/Δt =αE2 +βE2(A0−AP)/Δt ここで、 AS,=平滑化された方位角及び方位角速度 ES,=平滑化された高度及び高度速度 AP,=予測方位角及び方位角速度 EP,=予測高度及び高度速度 αA1A1A2A2=方位角利得定数 αE1E1E2E2=方位角利得定数 Δt=注視事象又は予測の時間間隔 である。
航跡濾波アルゴリズム102は、航跡の予測に以下の方
程式を用いる。
AP=ASΔt EP=ESΔt 次に、標的やクラッタなどの航跡の濾波の場合の航跡
濾波アルゴリズム102について述べる。注視事象が標的
又はクラッタのいずれかの航跡であることが航跡分類ア
ルゴリズムにより判明すると、以下の関係により、注視
事象の方位角及び高度を方向余弦座標注視事象に変換す
る。
航跡濾波アルゴリズム102が標的やクラッタなどの航
跡を濾波する際には、北、東、下方の各座標軸毎にカル
マンフィルターを利用する。カルマンフィルターにより
軸毎に3つの状態パラメータ(方向余弦(CD)、DC速
度、及びDC加速度)が得られる。軸毎に得られた3個の
状態評価ベクトルは以下の通りであり、 ここで、 Λ=北方向余弦(DC) VtN =標的DC速度の北方向成分 atN =標的DC加速度の北方向成分 である。東及び下方の各座標軸XE及びXDについても同様
である。
3つの角度フィルターの一般化した方程式は、以下に
基づいている。
システム方程式:Zn=HXn+Nn 状態方程式 :Xn=φn1Xn-1 ここで、 Zn=1×1監視方向余弦 H=1×3係数マトリックス Xn=3×1状態変数ベクトル Nn=1×1ガウスノイズ源 かつ φn-1 =3×3状態遷移マトリックス である。
濾波方程式は、以下の通りである。
K(n)=P(n)HTHP(n)[HT+σ2 m-1 Xs(n)=(n)+K(n)[Z(n)−H
(n)] (n+1)=Φ(n)Xs(n)+(n+1)/n) P(n+1)=Φ(n)[I−K(n)H]P(n)
Φ(n)+Q(n) ここで、 K(n)=3×1カルマン利得ベクトル P(n)=3×3エラー共分散マトリックス σ2 m=1×1ガウスノイズ変化 Xs(n)=3×1平滑化された状態ベクトル (n)=3×1評価状態ベクトル (n+1/n)=3×1援助マトリックス Q(n)=3×3ランダムドライビングマトリックス であり、時間nは現在の時間である。
航跡濾波アルゴリズム102は、濾波をする他に、方位
角及び高度に関するセンサの各座標を、センサと共に用
いるプラットホームの座標に返還する。例えば、地上に
設置されていて移動成分を有していないセンサは、セン
サンの方位角及び高度を北東及び下方の各方向余弦に変
換する。この点に関して航跡濾波アルゴリズム102が行
う変換は実施の形態に応じて決まるもので、種々のプラ
ットホーム、慣性航法用のユニットやセンサなどのため
に開発されている。
2.7 注視事象受容機能 注視事象受容機能88は、信号プロセッサ74からの注視
事象を受容する。注視事象には、発生時間、検出器ライ
ン数、方位角、振幅が含まれる。注視事象受容機能88は
各注視事象に注視事象メモリポインタを割り当てて、走
査フィールドや走査ラインの情報を後にジンバルレゾル
バの出力やビディコン同期信号に基づいて効率よく処理
して実際の値を求めることができるようにする。メモリ
ポインタの設定には、一方向リストソフトウェアデータ
構造を用いることが好ましい。入力注視事象の正確なフ
ォーマットや単位は、用途に応じて適宜設定する。
2.8 入出力処理機能 入出力処理機能112は、信号プロセッサ74、サーボイ
ンターフェースユニット50、システムエレクトロニクス
ユニット16間の交信を行なう。入出力処理機能112は、
新たな注視事象やシステムエレクトロニクスユニット16
及び赤外線探索追跡エレクトロニクス48の他の構成要素
から発せられる制御指令が格納されていないかどうかを
メモリに問い合わせる。入出力処理機能112は、用途に
応じて適宜設計すべきものであるが、一般に、データプ
ロセッサ76と装置10の他の構成要素との間の交信の監視
及び制御をする。
2.9 航跡分類アルゴリズム 航跡を分類するための手段として航跡分類アルゴリズ
ム104が設けられている。航跡分類アルゴリズム104は、
航跡の脅威水準を評価して、航跡が標的又はクラッタの
いずれであるかを判定する。その際に、航跡分類アルゴ
リズム104は、標的又はクラッタに分類される航跡につ
いて放射分析及び航跡状態に関する各パラメータを追跡
サイクル中に調べる。これらのパラメータを特定の型式
の脅威水準に関する既知の組のパラメータと比較する。
脅威水準を比較する方法には様々な種類がある。その幾
つかはブラックマン、サミュエル・エス、マルチプル・
ターゲッティング・ウィズ・レーダー・アプリケーショ
ンズ、アーテック・ハウス、デッダム、MA(1986)、28
1−305、402−421に指示されているので、詳細について
はこの引用例を参照されたい。
以上の説明は飽くまでも本発明の特定の実施の形態に
関するものであることに注意されたい。例えば、クラッ
タマップ閾値アルゴリズムは、これを信号プロセッサで
実行するのではなく、データプロセッサで実行するよう
にしてもよい。その他の様々な変更は、当業者であれば
明細書、図面、特許請求の範囲から自ずと明らかにな
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の好ましい実施の形態に従った探索追
跡装置のブロック図である。 第2図は、第1図に示したサーボインターフェースユニ
ットのブロック図である。 第3図は、第1図に示した信号プロセッサが使用するア
ルゴリズムの機能的関係を例示するブロック図である。 第4図は、第1図に示したデータプロセッサが使用する
アルゴリズム間の機能的関係を例示する。 第5図は、第4図の事象結合、事象濾波、航跡捕捉アル
ゴリズムの関係を例示する。 第6図は、第1図に示した信号プロセッサが実行する閾
値修正アルゴリズムのブロック図である。 第7図は、第6図に示した標的ハイパスフィルタの動作
を例示する。 第8図は、第6図に示した標的ローパスフィルタの動作
を例示する。 第9図は、第6図に示したガードハイパスフィルタの動
作を例示する。 第10図は、第6図に示したガードローパスフィルタの動
作を例示する。 第11図は、第6図に示した閾値修正アルゴリズムの動作
を例示する。 第12図は、第1図に示した信号プロセッサが用いるクラ
ッタマップ閾値アルゴリズムを例示するブロック図であ
る。 第13図は、第1図に示した信号プロセッサが用いるクラ
ッタマップ閾値アルゴリズム及び閾値修正アルゴリズム
の動作を例示する。第14図は、第13図(a)に示した入
力に応答して、第6図に示した標的濾波及びガード濾波
の応答を例示する。 第15図は、第1図に示した信号プロセッサが用いるクラ
ッタマップ閾値アルゴリズム及び閾値修正アルゴリズム
の状態を例示する。第16図は、第13図(b)に示した入
力に応答して、第6図に示したガード濾波及び標的濾波
の応答を例示する。 第17図は、第13図(c)に示した入力に関して、第6図
に示した標的濾波及びガード濾波の応答を例示する。 第18図は、第1図に示した走査追跡装置が特定の条件の
下で通常示す検出比を例示する。 第19図は、第6図に示した閾値修正アルゴリズムを実際
の背景状態で用いた例を示す。 第20図は、第4図に示したデータプロセッサが用いるビ
ディコンゴースト論理アルゴリズムを例示する。 第21図は、第4図に示したデータプロセッサが用いるFL
IR重複走査論理アルゴリズムを例示する。 第22図は、第4図に示したデータプロセッサが用いる閾
値制御アルゴリズムの動作を例示する。 第23図は、第4図に示したデータプロセッサが用いる航
跡捕捉アルゴリズムを例示する。 第24図は、第4図に示したデータプロセッサが用いる航
跡形成アルゴリズムを例示する。 10……探索追跡装置、12……標的設定FLIRユニット、14
……FLIR、16……システムエレクトロニクスユニット、
18……制御バス、20……ビデオバス、22……サーボエレ
クトロニクス回路、24……ビデオエレクトロニクス回
路、26……システム電源、28……インターフェースエレ
クトロニクスユニット、30……アナログデジタル変換
器。
フロントページの続き (72)発明者 ウオルター・ジー・マーゲラム アメリカ合衆国、カリフォルニア州 90249、ガーデナ、シュトロ・アベニュ ー 14892

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】事象空間内の複数の標的を探索し追跡をす
    る装置であって、 撮像モードで作動して標的を設定する前方赤外線(FLI
    R)ユニットと、ここで、前記FLIRユニットは前記複数
    の標的の観察に基づいて第1の電気出力を生成し、ここ
    で、前記標的の各々は少なくとも1個の注視事象を形成
    し、 前記FLIRユニットにより生成された前記第1の電気出力
    を受ける信号プロセッサと、 前記信号プロセッサに接続された前記データプロセッサ
    とを具備し、 ここで、前記信号プロセッサは修正可能な閾値を発生す
    る手段と、データプロセッサが処理する注視事象の数を
    制限する手段とを有し、前記データプロセッサは前記信
    号プロセッサの出力から航跡を生成する手段と、前記航
    跡を標的の航跡、仮の航跡、およびクラッタの航跡いず
    れかに分類する手段とを有し、 前記FLIRユニットの前記電気信号に基づいて前記信号プ
    ロセッサとデータプロセッサが前記複数の標的を探索し
    追跡する装置。
  2. 【請求項2】前記信号プロセッサが、同一標的を構成す
    る複数個の注視事象の各々が修正可能な閾値を超過する
    のを補償する手段を有している請求項1に記載の探索追
    跡装置。
  3. 【請求項3】前記データプロセッサが、新たな注視事象
    を現存の航跡に割り当てる手段を更に有している請求項
    1に記載の探索追跡装置。
  4. 【請求項4】前記データプロセッサが、前記標的設定FL
    IRユニットにより生じるゴーストを除去する手段を更に
    有している請求項1に記載の探索追跡装置。
  5. 【請求項5】前記データプロセッサが、前記標的設定FL
    IRユニットが実施する重複走査により単一の標的から生
    じる複数個の注視事象を削除する手段を有している請求
    項1に記載の探索追跡装置。
  6. 【請求項6】標的設定FLIRユニットの作動を制御するシ
    ステムエレクトロニクスユニットと、 前記システムエレクトロニクスユニットと電気的に交信
    して事象空間の一部分をオペレータに表示するモニタと
    を更に具備し、 前記信号プロセッサは前記システムエレクトロニクスユ
    ニットと電気的に交信し、前記データプロセッサは前記
    信号プロセッサ及び前記システムエレクトロニクスユニ
    ットと電気的に交信し、 前記データプロセッサが、 第2の出力の生成に使用可能な確立された航跡に注視事
    象を割り当てる手段と、 確立された航跡に注視事象を割り当てる手段の出力を濾
    波する手段と、 標的設定FLIRユニットにより生じるゴーストを除去する
    手段と、 標的設定FLIRユニットの重複走査により同一標的から生
    じる複数個の注視事象を削除する手段とを有している、 請求項1に記載の探索追跡装置。
  7. 【請求項7】事象空間内の複数の標的を探索及び追跡を
    する方法であって、 撮像モードで作動する標的設定FLIRユニットにより前記
    複数の標的を観察するステップと、 前記FLIRユニットにより前記複数の標的の観察に基づく
    電気出力を生成するステップと、ここで前記標的の各々
    は少なくとも1個の注視事象を形成し、 信号プロセッサが前記電気出力を受けるステップと、 前記信号プロセッサが修正可能な閾値を発生し、データ
    プロセッサが処理する前記注視事象の数を制限するステ
    ップと、 前記信号プロセッサに接続されたデータプロセッサが前
    記信号プロセッサの出力から航跡を生成するステップ
    と、前記航跡を標的の航跡、仮の航跡、およびクラッタ
    の航跡のいずれかに分類するステップとを具備する、 前記複数の標的を探索及び追跡する方法。
JP2094928A 1989-04-10 1990-04-10 探索追跡装置及び探索追跡方法 Expired - Lifetime JP2758063B2 (ja)

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