JP2757315B2 - グレーティングレンズ光学系 - Google Patents

グレーティングレンズ光学系

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は光学式情報処理装置等の集光レンズやコリメ
ーターレンズ等に用いられるグレーティングレンズ光学
系に関する。
[従来の技術] 従来、光学装置に必要な集光レンズやコリメーターレ
ンズには、収差を極力少なくする為に、球面単レンズを
複数枚組み合わせた複合レンズが用いられてきた。しか
しながら、高性能の複合レンズは高価であり、また複数
枚のレンズを用いるので重量が大きくなるとともに大型
になるという欠点があった。
この欠点を解決する方法として、非球面レンズを用い
る方途や、光波の回折を利用するいわゆるグレーティン
グレンズを用いる方法が公知である。しかし、これらい
ずれの方法も、入射光の波長変化によって焦点距離が大
きく変化するものである。その為、この様な非球面レン
ズやグレーティングレンズを使用する光学系に対して
は、ほぼ単一な波長を持つ発光源が必要とされ、通常は
半導体レーザー(レーザーダイオード)が用いられてい
る。
しかし、このレーザーダイオードも温度変化等により
発振波長がかなり変化する。そこで、この波長変動によ
る焦点距離の変化と、それに伴う収差の変動を押える
為、通常の非球面レンズ系では凸凹2枚からなるレンズ
2枚を用いて色消を行なっている。また、グレーティン
グレンズ系で波長変動による焦点距離の変化を補正する
方法として、特開昭63−155432号公報の如くグレーティ
ングレンズを組み合わせるものや、特開昭61−224152号
公報の如くグレーティングレンズの熱膨張により焦点距
離の変化を低減させるものが公知である。
[発明が解決しようとする課題] しかし、この様にレンズを2枚以上用いて色消を行な
うと、安価でコンパクトという利点はなくなる。
また、グレーティングレンズの組み合わせによる方法
では、第5図に示す様に第1番目のグレーティングレン
ズからの光束を一度交差させる為に、グレーティングレ
ンズ自体の輪帯境界半径rmが小さくなり格子数が増える
ので、製造の困難さが大きくなる。そして、コリメータ
ーレンズとして用いた場合、第1番目のグレーティング
レンズの光軸の近傍の光束が波長変動によりフレア光と
なる欠点もある。
一方、温度変化によるグレーティングレンズの熱膨張
を利用して焦点距離の変化を補正する方法の場合、従来
からグレーティングレンズの材料として使用しているガ
ラスやPMMAを用いると、焦点距離変動は緩和されるが十
分な補正は行なえないことになる。例をあげると、λ
(波長)=780nm、∂λ/∂T(温度変化による波長変
動)=0.2nm、f(焦点距離)=2.0mmで材質がPMMA(α
(材質の線膨張係数)=7.4×10-5/℃)のグレーティン
グレンズである場合、温度変化による波長変動等に起因
する焦点距離変化は次式で与えられる。
1/f・∂f/∂T=2α−β(ただしα=1/rm・∂rm/∂T,
β=1/λ・∂λ/∂T) ……(1) 従って、+40℃の温度変化により焦点距離変動は−9.
3μm程度生じてしまう。この焦点距離変動を上記の如
く熱膨張を利用して完全に補正するには、前掲の例の場
合で言えば、線膨張係数αが1.28×10-4/℃となる材質
を探す必要がある。しかし、線膨張係数は材質固有のも
のであるので離散的な値しか持たず、完全に補正を行な
える線膨張係数を持つ材質を見つけるのは殆ど不可能と
言える。
よって、本発明の目的は、上記課題に鑑み、温度変化
による波長変動によって生じる焦点距離の変動が補正さ
れたグレーティングレンズ光学系を提供することにあ
る。
[課題を解決する為の手段] 上記目的を達成する本発明では、少なくとも温度変化
により発振波長が変動する半導体レーザーなどの発光源
と所定の間隔を置いて配設されるグレーティングレンズ
光学系において、少なくとも1面に、直線状ないし曲線
状に延びてその断面が矩形状又は鋸歯状などの不等間隔
グレーティングが形成されたグレーティングレンズが2
枚以上組み合わされ、温度変化による波長変動によって
起こるグレーティングレンズ光学系の焦点距離の変動
が、異なる熱膨張係数を上記2枚以上のグレーティング
レンズに持たせることにより補正されている。
[作用] 上記構成の本発明では、温度変化による波長変動によ
って起こる焦点距離の変動を、所定波長に対して夫々所
定の焦点距離を持つ2枚以上のグレーティングレンズを
所定間隔置いて配設し更に夫々のグレーティングレンズ
に異なる熱膨張係数持たせることで補正しようとするの
で、1枚のグレーティングレンズの熱膨張係数を選択し
て焦点距離変動を補正しようとするものは異なって、グ
レーティングレンズの材質の選択範囲が広がると共に柔
軟な設計が可能となる。
[実施例] 第1図は本発明の第1実施例を示す。光源0から発散
されたレーザー光はグレーティングレンズ1と2より平
行なビームとなる。光源O側のグレーティングレンズ2
の基板5の1面には、その断面が鋸歯状の不等間隔格子
6が曲線状に延びて形成され、凹レンズを構成してい
る。他方のグレーティングレンズ1の基板3の1面に
も、その断面が鋸歯状の不等間隔格子4が曲線状に延び
て形成され、凸レンズを構成している。
ここで、光源Oからの発散光が平行なビームとなると
きの様子を示す概念図である第2図に沿って説明する。
グレーティングレンズ1の波長λでの焦点距離を
f1、グレーティングレンズ2の波長λでの焦点距離を
f2として、両レンズ1、2の間隔をeとする。このと
き、合成の焦点距離f0は 1/f0=1/f1+1/f2−e/f1f2 ……(2) と表わされ、光源O側のグレーティングレンズ2と発光
点Oの距離(バックフォオーカス)bfは bf=(1−e/f1)/1/f0=(1−e/f1)f0 ……(3) となる。
(3)式を(2)式に代入して整理すると、 1/bf=1/(f1−e)+1/f2 ……(4) と書き表わされる。
ここで、温度変化により波長がλへ変化した場合、
焦点距離の変化量は前述した(1)式より∂f/∂T=
(2α−β)fであるので、グレーティングレンズ1の
線膨張係数をαとするとこのレンズ1の焦点距離変動
量は∂f/∂T=(2α−β)f1となり、グレーティン
グレンズ1の波長λでの焦点距離f1′はf1′=f1+∂
F/∂T=(2α−β+1)f1≡a・f1と変化する。
同様にして、グレーティングレンズ2の波長λでの
焦点距離f2′=(2α−β+1)≡b・f2となる。そ
して、波長λのときのバックフォーカスbf′は前記
(4)式を用いて、 1/bf′=1/(f1′−e)+1/f2′ =1/(a・f1−e)+1/b・f2 ……(5) となる。
従って、温度変化による波長変動によって生じる各レ
ンズの焦点距離の変化は、前記(4)式と5(式)で表
わされるバックフォーカスが等しくなる様なものであれ
ば、補正が適正に行なわれることになる。よって、そう
なる様に各レンズ1、2の焦点距離f1、f2、間隔e及び
レンズの材質を選べば良いことになる。
具体例を掲げて説明する。λ=780nmのレーザーダイ
オードが光源として用いられ、温度による波長変化を∂
λ/∂T=0.2nmとする。レンズについては、グレーテ
ィングレンズ1の材質をPMMAとし、グレーティングレン
ズ2の材質をガラス(BK7)とする。このとき、波長λ
でバックフォーカスbfが2.0mmとなる様に各レンズ
1、2の焦点距離f1,f2と間隔eを適当に決める。
こうして決定したf1,f2,eにおいて、温度が40℃変化
した場合(Δt=40℃)バックフォーカスがどの程度変
化するか(Δf)を表わしたのが第3図に示すグラフで
ある。ここではfとeを独立変数としている(すなわち
バックフォオーカスbfが2.0mmと決まっているのでf1
eを決めればf2は自動的に決まる)。
第3図のグラフから、レンズ1、2の焦点距離f1、f2
や間隔eを適切に選べば、温度が40℃変化した場合でも
バックフォーカスが変化しない(Δf=0)こととなり
得ることが分かる。
例えば、PMMAの線膨張係数α=7.4×10-5/℃、ガラス
の線膨張係数α=6×10-6/℃とすると、f1′=0.99534
4f1、f2′=0.990336f2、e=0.2mmとした場合、f1=1.
0mm、f2=−1.3333mmとすれば良いことが分かる。この
場合、温度変化が0℃から40℃までの焦点距離f0の変動
は2×10-2μm程度に抑えられ、変動が良好に補正され
ている。
第4図は他の実施例を示す。この実施例では、グレー
ティングレンズをコリメート又は集光レンズとして用い
る場合発光源0からの光束をまず凸レンズ2に入射さ
せ、次に凹レンズ1に入射させている。この場合、凸レ
ンズ2は周辺の格子ピッチが狭くなるという欠点はある
が、発光源Oからの光束を有効に利用できる為、通常の
レンズに比べて回折効率により光量ロスを生じるグレー
ティングレンズにおいては、比較的光量が得られ有利で
ある。
上記実施例において、グレーティングレンズを、例え
ば、レーザーダイオードのカバーガラスの代わりに取り
付ければ、更にコンパクトな光学系となる。そして、グ
レーティング面をレーザー側に向けて形成すれば、グレ
ーティング面に塵などが付着するのを防ぐことが出来、
回折効率の低下を防止できる。
また、2枚のグレーティングレンズを用いる際、予め
基盤となる材料を貼り合わせ平板を作成しておき、各面
に、例えば、光硬化性樹脂を塗付し光を照射することで
該樹脂を硬化させることでグレーティング面を作る様に
すれば、グレーティング同志の光軸ずれなく調整の必要
ない光学系が実現出来る。
[発明の効果] 以上説明した様に、本発明によれば、2枚以上のグレ
ーティングレンズを用い各グレーティングレンズに線膨
張係数の異なる材質を用いることにより、温度変化によ
る波長変動によって生じるグレーティングレンズ光学系
の焦点距離の変動が好適に補正され、良好な性能を有す
るコリメーターレンズや集光レンズとして使用されるグ
レーティングレンズ光学系が可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例のグレーティングレンズ光学系
を示す図、第2図は第1図の原理説明図、第3図は焦点
距離の変動を示すグラフ、第4図は他の実施例のグレー
ティング光学系を示す図、第5図は従来例のグレーティ
ングレンズ光学系を示す図である。 1、2……グレーティングレンズ、3、5……グレーテ
ィングレンズ基板、4、6……グレーティング部

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも温度変化により発振波長が変動
    する発光源と所定の間隔を置いて配設される、少なくと
    も1面にグレーティングが形成されたグレーティングレ
    ンズを2枚以上組み合わせて構成されるグレーティング
    レンズ光学系において、前記グレーティングレンズ光学
    系の波長変動による焦点距離の変動が、異なる熱膨張係
    数を持つ2枚以上のグレーティングレンズの組み合わせ
    で補正されているグレーティングレンズ光学系。
  2. 【請求項2】上記2枚以上のグレーティングレンズは、
    その断面が矩形状又は鋸歯状の不等間隔グレーテングが
    少なくとも1面に直線状ないし曲線状に延びて形成さ
    れ、凸凹各1枚以上のレンズから成る請求項1記載のグ
    レーティングレンズ光学系。
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