JP2756427B2 - 表示装置 - Google Patents

表示装置

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JP2756427B2
JP2756427B2 JP13060595A JP13060595A JP2756427B2 JP 2756427 B2 JP2756427 B2 JP 2756427B2 JP 13060595 A JP13060595 A JP 13060595A JP 13060595 A JP13060595 A JP 13060595A JP 2756427 B2 JP2756427 B2 JP 2756427B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、表示装置に関し、特に
カーソルやマウスなどの移動表示に適した強誘電性液晶
表示装置に関する。
【0002】
【従来技術】蛍光体の残光特性を利用して画像を形成す
るCRT(カソード・レイ・チューブ)や駆動電圧実効
値に応じた透過光量特性を利用して画像を形成するTN
(ツイステッド・ネマチック)型LCD(液晶素子)で
は表示原理上、1画面形成周波数であるフレーム周波数
を一定値以上に保つ必要がある。それは、一般に30H
z以上とされており、このフレーム周波数は表示部を構
成する走査線数とこれを走査するため水平走査時間との
積の逆数で表現することができる。現状では、走査方式
として、インターレース方式(1本おき以上の飛越し走
査)とノンインターレース方式(非飛越し走査)が知ら
れている。又、その他の方式として、ペアリング方式及
びLCDに限られるが画面を分割して同時平列走査方式
等々が提案、実用化されている。NTSC規格において
は、フレーム周波数30Hzの2フィールド/フレーム
のインターレース方式で、水平走査時間は約63.5μ
secであり、走査線数は480本程度(有効表示線
数)となっている。TN型LCDにおいては走査線数2
00〜400本で、フレーム周波数30Hz以上のノン
インターレース方式となっている。又、CRTではNT
SC規格とは別にフレーム周波数40〜60Hz程度の
ノンインターレース方式も用いられており、走査線数は
200〜1000本程度である。
【0003】ここで、仮りに縦(走査線)1920×横
2560画素のCRTとTN型LCDについて駆動する
事を考えてみる。フレーム周波数30Hz、インターレ
ース方式とした場合、その水平走査時間は約17.5μ
secになり、水平ドットクロック周波数は、約147
MHz(CRTにおける水平帰線時間は考慮していな
い)となる。CRTの場合、水平ドットクロック周波数
147MHzはビーム走査速度が非常に高く、現状の受
像管における電子銃の最大電子ビーム変調周波数を大き
く越えてしまい、17.5μsecで走査しても正確に
映像させる事はできない。TN型LCDの場合、192
0本の走査線駆動はデューティ比1920に相当し、現
在の最大デューティ比400程度を大きく越えて、表示
できない。そこで、水平走査時間を現実的な値にして駆
動する事を考えて見ると、こんどはフレーム周波数が3
0Hzより小さくなり、このため走査状態が視覚に認識
されたり、ちらつきが発生し、表示品位を著しく損な
う。このようにCRTやTN型LCDの大画面化、高密
度化はその表示原理や駆動素子等の制約により走査線数
が充分に増やせない事によって頭打ちになっているのが
現状である。
【0004】ところで、近年クラークとラガーウエルが
高速応答性とメモリー性(双安定性)をもつ強誘電性液
晶素子を米国特許第4367924号公報などで発表し
た。
【0005】この強誘電性液晶素子は、一般に特定の温
度域において、カイラルスメクチックC相(SmC*
又はH相(SmH* )を有し、この状態において、加え
られる電界に応答して第1の光学的安定状態と第2の光
学的安定状態のいずれかを取り、且つ電界の印加のない
ときはその状態を維持する性質、すなわち双安定性を有
し、又電界の変化に対する応答も速やかであり、高速な
らびに記憶型の表示素子として広い利用が期待されてい
る。
【0006】しかしながら、一般に強誘電性液晶素子は
クラークらが提案したような双安定性を有することはむ
ずかしく、単安定状態をもつ傾向が強い。クラークら
は、永久的な双安定性を実現させるために、シエアリン
グによるせん断力の印加や磁場の印加などによる配向制
御方法を利用していたが、生産技術面で見ると配向制御
方法としては、ラビング処理や斜方蒸着処理などの一軸
性配向処理を基板に付与する方法が有利である。かかる
一軸性配向処理を基板に付与させて配向制御した強誘電
性液晶素子は、永久的な双安定性を生じない場合があっ
た。この永久的な双安定性を生じない配向状態。いわゆ
る単安定性配向状態は、数msec〜数時間の範囲で、
電界印加時の2軸配向が無電界時に1軸配向に転移する
性質をもっている。このため、この単安定性の強誘電性
液晶素子を用いた表示装置では、一旦書込んだ画像が、
電界の解除にともなって消失してしまう問題点があっ
た。特に、マルチプレクシング駆動時には、アクセスさ
れていない走査線上の画素の書込み状態が次第に消失し
ていく問題点があった。
【0007】そこで、かかる問題点に対して、選択され
た走査線上の画素に“黒”を生じさせる電圧信号と
“白”を生じさせる電圧信号を選択的に印加し、走査線
を順次選択する周期を1フレーム又は1フィールドとし
た時、この周期を繰返すことによって書込みを行う駆動
方式(リフレッシュ駆動)が考えられている。かかるリ
フレッシュ駆動方式を採用することによって、非選択画
素の透過光量の変動は非常に小さく、しかもフレーム周
波数を30Hzより低いフレーム周波数においても、書
込み走査ラインの視認(走査書込みラインが他のライン
と較べ高輝度となって視覚的にもそれが容易に判別され
うる)やちらつきの発生を解消することができた。この
際、本発明者らの検討によれば、5Hz程度のフレーム
周波数であっても、同様の効果があることを確認するこ
とができた。
【0008】以上の事実は、前述したCRT及びTN型
LCDでの制約である30Hz以上のフレーム周波数で
駆動しなければならないという必須条件から生じていた
大画面化,高精細化への問題点を一挙に打開するに有効
である。
【0009】
【発明が解決しようとする技術課題】しかしながら、前
述のごとく低いフレーム周波数でリフレッシュ駆動する
場合では、文字編集やグラフィックス画面等でのスムー
ズスクロールやカーソル移動などのいわゆる動画表示に
は遅く、表示性能が落ちる問題点がある。近年、コンピ
ュータ及びその周辺回路やソフトウエアの発達が著し
く、特に大画面,高精細ディスプレイに対してはマルチ
ウインドウと呼ばれる、表示領域内に複数の画面を重ね
表示する表示方法が普及している。強誘電性液晶素子を
用いた表示装置では、従来の表示装置(CRT,TN型
LCD等)をはるかに上回る大画面化・高精細化を可能
にする表示装置であるが、その大画面化・高精細化にと
もない、フレーム周波数が低周波となり、このため増々
スムーズスクロールやカーソル移動の速度が遅くなる問
題点があった。
【0010】
【課題を解決する為の手段】本発明の目的は、前述の問
題点を解決した表示装置を提供すること、特にフレーム
周波数が30Hz以下のような低フレーム周波数の走査
駆動下でのカーソル移動やマウス移動を高速に移動表示
することを可能にした表示装置を提供することにある。
【0011】上述した課題を解決し、上記目的を達成す
る本発明は、全表示画面の走査を飛び越し走査し、表示
画面の一部の書換えを非飛び越し走査するとともに、非
飛び越し走査による部分書換えでは、走査線アドレスデ
ータと映像データとを同一伝送線を介して駆動制御手段
に転送する。こうして、部分書換えの処理がスムーズに
行われる。
【0012】
【作用】本発明によれば、フレーム周波数を低くしても
良好な表示を維持でき、静止画像の焼き付きも少なくな
り、動画の表示特性も向上する。又、画像変更時の情報
処理量・処理時間も少なくなりクイックレスポンスの装
置を提供できる。
【0013】
【実施例】
A.信号転送方式 図1は、液晶表示装置と表示情報信号の供給をなす本体
装置の構成図である。図2は表示情報信号のタイミング
チャートを示す。表示パネル11は走査電極12C(4
00本)×情報電極13D(800本)のマトリクス構
造で、これに強誘電性液晶を封入し、走査電極12Cに
走査電極駆動回路12を接続し、情報電極13Dに情報
電極駆動回路13を接続する。走査電極駆動回路12に
はデコーダ12Aと出力段12Bが備えられ、情報電極
駆動回路13には、シフトレジスタ13A、ラインメモ
リ13Bと出力段13Cが備えられている。
【0014】まず、走査電極12Cを指定する走査電極
アドレスデータと映像データが、4本の信号線PD0,
PD1,PD2とPD3を通して本体装置14から制御
回路15へ出力する。本実施例では、走査電極アドレス
データ(A0,A1,A2,A3,A4,A5,A6,
A7,A8,A9,A10,A11)と映像データ(D
0,D1,D2,D3,…D798,D799)が信号
線PD0〜PD3のそれぞれの同一伝送線にて転送され
る為、走査電極アドレスデータと映像データを区別しな
ければならない。本例では、識別のための信号として、
A/Dを具備しており、このA/D信号がハイレベルの
時は走査電極アドレスデータであることを示し、ローレ
ベルの時は映像データであることを示すように、それぞ
れの関係付けを定めている。更に、A/D信号は表示情
報の転送にあたり、転送開始の信号としての意味付けも
含んでいる。
【0015】走査電極アドレスデータを走査電極駆動回
路12へ与え、映像データを情報電極駆動回路13へ与
える際、走査電極アドレスデータA0〜A11と映像デ
ータD0〜D799とが信号線PD0〜PD3上にシリ
アルに配置しているため、走査電極アドレスデータA0
〜A11と映像データD0〜D799を振り分ける回路
もしくは走査電極アドレスデータA0〜A11を抽出す
る回路が必要となるが、この操作を制御回路15にて行
う。この制御回路15により信号線PD0〜PD3上に
配置される走査電極アドレスデータA0〜A11を抽出
して、一時格納し、指定された走査電極12Cを駆動す
る際に、走査電極駆動回路12へ水平走査期間の間出力
する。この走査電極アドレスデータA0〜A11は走査
電極駆動回路12内のデコーダ12Aに入力され、デコ
ーダ12Aを通して走査電極12Cを選択する。
【0016】一方、映像データD0〜D799は情報電
極駆動回路13内のシフトレジスタ13Aへ入力され、
転送クロックCLKにて4画素毎にシフトして情報電極
13D(800本)に対応する画素数の映像データD0
〜D799が分離される。シフトレジスタ13Aにて水
平方向の一走査線分のシフトが完了すると、これら80
0回路のシフトレジスタ13A上の映像データD0〜D
799はラインメモリー13Bに転送され、水平走査期
間内で記憶される。
【0017】又、本実施例では、表示パネル11の駆動
と本体装置14における走査電極アドレスデータA0〜
A11及び映像データD0〜D799の発生が非同期で
行われているため、表示情報転送時に、制御回路15と
本体装置14との間の同期をとる必要がある。この同期
をとる信号が信号Syncで、水平走査毎に制御回路1
5で発生する。
【0018】この信号Syncは、A/Dとの間で関係
づけられた動作をする。本体装置14は常時Sync信
号を管視しており、Sync信号がローレベルであれば
表示情報の転送を行い、逆にハイレベルであれば、一水
平走査分の表示情報の転送終了後は、転送を行わない。
つまり、図2において、Sync信号がローレベルにな
った瞬間、A/D信号をハイレベルにし、そして制御回
路15はSync信号を表示情報転送期間中にハイレベ
ルに戻す。そして、A点より測って1水平走査時間を経
た後(B点)に、ローレベルに戻す。もし、B点の時点
で本体装置14が連続して表示情報を転送する場合、つ
まり次の走査電極を駆動する時は、再びA/D信号をハ
イレベルにして転送開始する。本実施例ではリフレッシ
ュ駆動であるから線順次で連続駆動する。
【0019】前記、1水平走査期間(1走査選択期間に
相当)というのは、強誘電性液晶の特性と駆動方法に帰
因して定められており、種々の最適駆動条件を加味して
所望の印加時間が決り、これが1水平走査期間として定
められる。本実施例においては、1水平走査期間は常温
において約250μsecに定めた。したがって、フレ
ーム周波数は約10Hzとなった。また、転送クロック
CLKは5MHzとし、走査電極アドレスデータと映像
データの転送時間は約40.8μsecとなる。図2に
おける待ち時間は、約209.2μsecとなる。図2
における制御信号CNTは所望の駆動波形を発生させる
制御信号である。これは、制御回路15からそれぞれの
駆動回路12と13へ出力される。CNTの出力タイミ
ングは走査電極アドレスデータA0〜A11を制御回路
15から走査電極駆動回路12へ出力するタイミングと
同一であり、シフトレジスタ13Aの映像データをライ
ンメモリー13Bに転送するタイミングと同一である。
【0020】又、CNT信号の出力タイミングは、図2
に示すように、Sync信号のローレベル開始(A点)
から転送時間(40.8μsec)終了後で、かつ、1
本前のアクセス開始から測って1水平走査期間経過した
ところで切り換わる。本実施例では、次のSync信号
がローレベル(B点)になる前と、転送時間終了後との
間に設定したC期間は、一定値に定まっている。
【0021】以上のような通信を駆動回路12と13及
び制御回路15と本体装置14との間で行い、かつ前述
のようなタイミングをもって表示パネルを駆動する。
【0022】B.表示走査方式 本発明は、リフレッシュ駆動を下記のインターレース走
査方式、部分書換え駆動をノンインターレース走査方式
によって行う。リフレッシュ駆動は、前述したとおりで
あり、部分書換え駆動は、全表示画面の一部領域を書換
える時、その一部領域(書換え領域)に対応する走査電
極のみに走査選択信号を印加する「部分走査線走査」に
よって行われる。
【0023】1.インターレース走査方式 走査電極に、一垂直走査期間(一フィールド期間に相
当)内に、走査選択信号を1本おき以上、好ましくは4
本おき以上(20本おき以下が適している)で飛越し印
加し、N+1回(N=飛越し本数)のフィールド走査で
一画面走査(一フレーム走査に相当)を行う。特に、本
発明では全表示画面の走査電極に対して一垂直走査駆動
を行う時、走査電極を2本おき以上で飛越し走査選択
し、連続する少なくとも2つの一垂直走査で隣合ってい
ない走査電極を走査選択するのがよい。
【0024】図3は、走査選択信号SS 、走査非選択信
号SN 、白情報信号IW と黒情報信号IB を表わしてい
る。図4は、走査選択信号が印加された走査選択電極上
の画素(走査電極と情報電極との交差部)のうちの選択
画素(白情報信号IW が印加された画素で電圧(IW
S )が印加される)に印加される電圧波形、同じ走査
選択電極上の非選択画素(黒情報信号IB が印加された
画素で電圧(IB −SS )が印加される)に印加される
電圧波形及び走査非選択信号が印加された走査非選択電
極上の2種の画素に印加される電圧波形が示されてい
る。図3と図4によれば、位相t1 で選択された走査電
極上の画素には、一斉に情報信号の種類にかかわらず、
強誘電性液晶の一方の配向状態を生じさせる電圧が印加
され、かかる強誘電性液晶の一方の配向状態に基づく黒
状態に消去される(本例では、黒状態に消去が行われな
い様に一対の偏光子のクロスニコルを設定したが、白状
態に消去される様にしてもよい。)続く位相t2 では、
選択された走査電極上の選択された画素(IW −SS
には、強誘電性液晶の他方の配向状態に基づく白状態を
生じさせる電圧(V2 +V3 )が印加され、他の画素に
は位相t1 での黒状態を変化させない電圧(V2 −V3
=V3 )が印加される。一方、走査非選択信号SN が印
加された走査電極上の画素には、強誘電性液晶の閾値電
圧以下の電圧±V3 が印加される。このため、本例で
は、位相t1 とt2 で選択された走査電極上の画素が白
か黒の書込みが行われ、続く走査非選択信号SN が印加
された状態となっても、前の書込み時の書込み状態がそ
のまま維持されることになる。
【0025】又、本例においては、位相t3 で書込み位
相t2 での情報信号に対して逆極性の電圧が情報電極か
ら印加される。したがって、図5に示す様に走査非選択
時の画素には交流電圧が印加され、強誘電性液晶の閾値
特性を改善することができる。かかる位相t3 で情報電
極から印加する信号を補助信号と称し、米国特許第4,
655,561号公報で詳述されている。
【0026】図3〜図5は、ある表示状態を生じさせる
時の電圧波形のタイミングチャートを示している。本例
では、走査選択信号を、3本おきに走査電極に飛越し印
加し、連続する4つのフィールドで、隣合っていない走
査電極に走査選択信号が印加される。本例では、走査電
極を3本おきに選択し、4回のフィールド走査で、1フ
レーム走査(一画面走査)することによって、低温時に
おいて走査選択期間(t1 +t2 +t3 )が長く設定さ
れ、結果的に低フレーム周波数の走査駆動(例えば5〜
10Hzのフレーム周波数)であっても、低フレーム周
波数の走査駆動に原因するフリッカーの発生を顕著に抑
制することができ、さらに連続する4つのフィールド走
査で隣合っていない走査電極を選択する様に走査選択信
号を印加することによって、画像流れを有効に解消する
ことができた。
【0027】図6は、図3の駆動波形を用いた例であっ
て、この例では、走査電極を5本おきに飛越し選択し、
連続する6つのフィールド走査で隣合っていない走査電
極を選択する様に走査選択信号が印加された。
【0028】図7と図8は、本発明で用いた別の駆動例
である。図7と図8によれば、位相T1 で情報信号の種
類にかかわらず走査選択信号SS が印加された走査電極
上の全又は所定数の画素には、一斉に黒状態に消去する
ための電圧が印加され、位相t3 でそのライン上の選択
された画素(IW −SS )には、選択的に白状態に反転
書込みさせる電圧(V2 −V3 )が印加され、他の画素
位(IB −SS )には、相1 での黒状態を変えない電圧
(V2 −V3 =V3 )が印加される。又、位相t2 とt
4 は、前例と同様に走査非選択時の画素に交流電圧が印
加される様に情報電極から印加する補助信号である。
【0029】図9は、図7と図8の駆動波形を用いた時
のある表示状態を生じるタイミングチャートである。図
9に示す駆動例によれば、走査選択信号を4本おきの飛
越しで、走査電極に印加し、5フィールド走査で1フレ
ーム走査が完了する。又、この例でも連続する5回のフ
ィールド走査で隣合っていない走査電極に走査選択信号
が印加される。
【0030】本発明は、前述の例に限定されるものでは
なく、特に走査電極に1本おき以上、好ましくは4本〜
20本おきで走査選択信号を飛越し印加することができ
る。又、本発明では、電圧信号V1 ,−V2 及び±V3
の波高値を|V1 |=|−V2 |>|±V3 |、好まし
くは|V1 |=|−V2 |>2|±V3 |に設定するの
がよい。又、これらの電圧信号のパルス幅は一般に1μ
sec〜1msec、好ましくは10μsec〜100
μsecに設定され、低温時のパルス幅を高温時のパル
ス幅に較べ長く設定するのがよい。
【0031】本発明で用いた部分書換え駆動は、前述の
リフレッシュ駆動による全表示画面走査を中断して行わ
れる。したがって、部分書換え駆動で用いた部分走査線
走査と全表示画面走査との動作関係を以下に定めた。
【0032】(1)リフレッシュ駆動による全表示画面
走査中に、表示画面の一部を書換える要求が発生した
時、発生した時点のフィールド走査を終了した後に、部
分走査線走査駆動を行う。
【0033】(2)部分走査線走査による部分書換え駆
動をノンインターレース駆動で行う。
【0034】(3)部分走査線走査の最大走査本数を全
表示画面の全走査線走査の走査本数(1フレーム走査の
走査本数)と等しい値に設定する。言い換えると、部分
走査線走査の走査本数が全表示画面の全走査線走査の走
査本数を越えた時点で、部分走査線走査を中断して全表
示画面走査駆動を行う。
【0035】(4)部分走査線走査の走査本数が、前項
(3)の最大走査本数より少ない本数で部分走査線を終
了した時、この部分走査線走査駆動の直前に行ったフィ
ールド走査の次のフィールド走査における先頭走査線か
ら順次フィールド走査駆動を行う。
【0036】(5)VRAM(画像情報格納用メモリ)
の画像情報書換えは、表示パネルの書換え速度に依存し
ない。
【0037】(6)全表示画面走査時に表示パネルに転
送される画像情報は、転送される時刻における画像情報
とする。
【0038】上述(1)〜(6)の動作を行う回路構成
を図10に示す。図10は、図1に示す本体装置14
で、機能上CPU部51、VRAM部52及びシーケン
サ部53を備えている。
【0039】CPU部51は本体装置14の制御中枢で
画像情報発生に関しては、その命令源となる。
【0040】VRAM部52は、「VRAM」521と
「VRAMタイミング発生部」522で構成され、画像
情報を格納するメモリーである。
【0041】シーケンサ部53は、第1アドレス切換5
31、第2アドレス切換532、400ラインカウンタ
(400ラインカウント)533、走査カウンタ(8ラ
インカウント)534、50ラインカウンタ(50ライ
ンカウント)535、フラグメモリ536、シーケンサ
537、入出力ポート538及び800ドットカウンタ
539を備えている。シーケンサ部53は、CPU部5
1のVRAM部52へのアクセスと表示パネル11への
画像情報転送に対するVRAM部52の制御を行う。
【0042】VRAM521のアドレスをアクセスする
ためのVA信号は、第1アドレス切換531によってB
A信号、ADR信号及びRA信号のうちの1つのアドレ
ス信号として選択された信号である。
【0043】(1)BA信号:表示パネル11の部分書
換え駆動をアクセスするためのVRAMアドレス信号 (2)ADR信号:CPU51からの画像情報発生時の
VRAMアドレス信号 (3)RA信号:表示パネルの全表示画面走査駆動をア
クセスするためのVRAMアドレス信号
【0044】上述のBA信号、ADR信号とRA信号
は、第1アドレス切換531で選択されて、VRAMア
ドレスVA信号として発生する。第1アドレス切換53
1は、シーケンサ回路537で制御される。
【0045】走査カウンタ534は、走査方式を定める
カウンタで、リフレッシュ駆動の飛越し走査線の走査順
番をカウントする。本例では7本おきに走査線を飛越し
走査するものとした。50ラインカウンタ535は、リ
フレッシュ駆動の1フィールドあたりの走査線数を定め
ており、本例では走査線400本を7本おき飛越し走査
で8フィールド走査が行われたので、50本毎の走査線
カウントでフィールド回数をカウントした。400ライ
ンカウンタ533は、所定の走査本数(本例では400
ライン計数に設定)をカウントする。全表示画面走査で
はフレームカウンタとして機能する。又、部分書換え駆
動時では、部分走査線走査の走査線アドレスデータを発
生し、VRAMアドレスをアクセスする。
【0046】第2アドレス切換532は、フラグメモリ
アドレス(FA)のアクセスがBA信号とADR信号の
2通りで行われるため、これらの1つを選択する回路で
ある。2種類のフラグメモリアドレス用の信号はシーケ
ンサ回路537で選択される。
【0047】フラグメモリ536は、走査電極1本、1
本に1bitずつのデータを割り当てるためのメモリで
ある。以下この1bitのデータを「フラグ」と称す
る。このフラグは、CPU51からの画像情報をVRA
M521に書き込む動作で発生する。CPU51のVR
AM521への書換え動作時に起こるVRAMアドレス
信号(ADR)をサンプリングし、走査電極1本、1本
に対応するアドレスに変換してから、アドレス信号(F
A)に基づいてフラグメモリ536にフラグ“0”又は
“1”を書き込む。つまり、CPU51の画像情報の書
き込み動作から、書き換えるべき走査電極の場所を検知
し、この検知したデータをフラグとしてフラグメモリ5
36に書き込む。そして、表示パネル11の部分書換え
駆動においては、フラグメモリ536内のフラグ情報
と、400ラインカウンタ533からのBA信号とを比
較し、フラグの“0”(=“OFF”)と“1”(=
“ON”)を検索し、部分書換え駆動時の走査線のみを
指定する。
【0048】200dotカウンタ539は、1水平走
査における映像データの転送データ量を計数し、入出力
ポート538の制御を行う回路である。本実施例では8
00ドットのデータ量を4bit(PD0,PD1,P
D2,PD3)で転送するので800/4=200カウ
ントと定めている。
【0049】「入出力ポート538」は、走査電極アド
レスデータと映像データとをもつ画像情報PD0,PD
1,PD2,PD3,CLKA/Dを制御回路15に転
送し、又制御回路15からのSync信号を受信する。
【0050】C.表示情報発生と転送タイミングと表示
パネルとの動作関係 図11は、全表示画面走査駆動と部分書換え走査駆動の
動作関係を示すフローチャートである。
【0051】図12は、部分書換え走査駆動動作のフロ
ーチヤートである。図13は、全表示画面走査駆動のフ
ローチャートである。
【0052】図11において、まずはじめに、「第1ア
ドレス切換のRA選択」で、全表示画面走査駆動用カウ
ンタである走査カウンタ534と50ラインカウンタ5
35からVRAMアドレス信号(RA)をVRAM52
1に走査電極アドレスデータVAとして与える。次に、
Sync信号の“L”レベルを待って、走査電極アドレ
スデータVAとこのVA信号で指定されるVRAM内の
映像データを読み出し、表示パネル11へ転送する。そ
して50ラインカウンタ535を1つインクリメントす
る。インクリメントした時点で、計数が49であれば
「部分書き換えルーチン」に飛び、49になってなけれ
ば、再びSync信号の“L”レベルを待つ。ここまで
はいわゆる1フィールド走査駆動時の動作である。
【0053】では、計数が49になり、「部分書き換え
ルーチン」に飛んだ時のその動作について以下説明す
る。
【0054】計数49は、次に送るべき表示情報が1フ
ィールド内走査電極49本目と、定めたもので図12に
示す、Iの端子から「部分書換えルーチン」が始まる。
また、「部分書換えルーチン」がおこなわれている間で
も、1フィールド走査駆動が表示パネルで動作している
ので、「部分書換えルーチン」と「1フィールド走査駆
動」の時間関係を「49本目転送中」及び「50本目転
送中」とで示している。49本目及び50本目転送中と
いうのは、1フィールド走査駆動におけるVRAM52
1からの走査電極アドレスデータと映像データとの転送
をさす。
【0055】「第2アドレス切換のBA選択」で、40
0ラインカウンタ533のフラグメモリアドレス信号
(FA)をフラグメモリ536に与え、400回のカウ
ントでフラグメモリ536の400bitのデータを読
み出す。この読み出したデータのうちフラグ“01”
(=“ON”)のデータがあれば、以降「部分書換えル
ーチン」に入り、フラグ“0”(=“OFF”)であれ
ば、端子IIに進む。端子IIに進むということは、全
表示画面走査駆動に戻るということになる。「部分書換
えルーチン」の終了後、走査カウンタ534を1つイン
クリメントして、次の1フィールド走査をアクセスする
RA信号を設定する。そして、再び1フィールド走査駆
動を行う。
【0056】ここで、フラグ“1”は、フラグメモリア
ドレス(FA)で示される走査電極に書換えが生じると
いう事をさす。これに対し、書換えがなければフラグ
“0”ということにする。端子Iからここまでの処理が
49本目転送中に行われる。
【0057】では、フラグ“1”のbitがある場合の
処理について説明する。
【0058】Sync=“L”レベルを待ち、50本目
転送開始されると、まず400ラインカウンタをクリア
(“0”)にし、フラグメモリ536から1bitを読
み出す。読み出す順番は走査電極番号に対し、先頭の1
番目から読み出す。ここで、またフラグメモリ536の
“1”又は“0”を判断する。“0”であれば、400
ラインカウンタ533を1つインクリメントして、次の
1bit読み出しのアドレス(FA)を設定する。この
時点でインクリメントした結果が400になっていない
時に再びフラグメモリ536から1bit読み出す。こ
こまでの処理をフラグ“1”のbitにあたるまで繰り
返す。
【0059】フラグ“1”bitが読み出した時に直ち
に400ラインカウンタ533の動作を中断させ、フラ
グ“1”bitのアドレスを保持する。400ラインカ
ウンタ533の動作を中断させた状態で、1フィールド
走査駆動の終了をSync=“L”レベルになるのを待
つ。
【0060】一方、第1アドレス切換531をBA選択
としておき、1フィールド走査駆動に続き、フラグメモ
リ536が保持していたフラグのアドレスが部分書換え
走査の走査電極アドレスとなり、その走査電極アドレス
で指定されるVRAMの映像データを転送する。そし
て、転送するのと同時に先に述べた「400ラインカウ
ンターを1つインクリメント」以降の処理をする。
【0061】このようにフラグ“1”bitがある時の
処理を400回繰り返す。次に、400回繰り返した
時、つまりインクリメントした結果の値を判断してか
ら、更に、その400は部分書換え走査の走査回数が4
00回に相当するかどうかを判断する。400に達して
いない時には端子IIに進み、部分書換えルーチンにリ
ターンする。400に達していた時には、端子IIIに
進み、全表示画面走査ルーチンに飛ぶ。
【0062】次に、全表示画面走査ルーチンの動作説明
をする。
【0063】図13において、端子aより始まり、まず
第1アドレス切換でRA信号を選択し、Sync=
“L”レベルを待ち、走査カウンタ534と50ライン
カウンタ535で定められる走査電極アドレスデータ
と、これに指定されるVRAM内の映像データの転送を
行う。そして、50ラインカウンタ535を1つインク
リメントする。このインクリメント値が50であるかど
うかを判断し、50でなければ、次の転送に入る。50
であれば、1フィールドの走査駆動が終了したと判断
し、走査カウンタ534を1つインクリメントして、次
のフィールドを設定する。更に、その設定値が8かどう
かを判断し、8でなければ次のフィールドの先頭から1
フィールド走査駆動をおこなう。8であれば、8フィー
ルド走査駆動終了と判断し、1フレームの走査駆動を終
了し、端子bに進む。そして再び、全表示画面走査ルー
チンと部分書換えルーチンを図11のごとくおこなう。
【0064】以上説明してきた処理を、表示パネル駆動
の立場から見ると、表示画面の書換えがおこらないうち
は、常に全表示画面走査駆動している。画像書換えのサ
ーチは、1フィールド走査駆動毎に行う。書換えがあれ
ば、1フィールド走査駆動終了後、続けて部分書換えす
る。ここで、部分書換えする時の動作方法はノンインタ
ーレース方式となる。部分書換えする上で、この書換え
回数が次の1フィールド走査駆動する前に400回を越
える場合は、自動的に1フレーム走査駆動する。この時
の走査方法は、インターレース駆動となる。表示パネル
11は、本体装置14からの画像情報に基づいて、これ
ら一連の動作を繰り返していく。
【0065】図11〜図13に示した様に画像情報が発
生している間、第1アドレス切換531で選択されるB
A信号とRA信号は一時的なもので、それ以外はCPU
51のADR信号が選択されている。つまり、VRAM
521内のデータは常にCPU51により、アクセス可
能な状態となっている。
【0066】図14は本発明で用いた別の部分書き込み
ルーチンである。この動作を図15に示す。CPUから
新たに書換えデータが来るか判断し、もし来なければこ
れを繰り返し、もし来た場合にはVRAMの前歴データ
を書き直し、新しいデータを書く。こうして、本体装置
14はCPUから新たに送られてくる映像データに走査
電極アドレスデータを付加して制御回路15へ転送す
る。
【0067】一方、全表示画面走査駆動は、一定の間隔
をもって実行するようにしている。このため、主プログ
ラムへ割り込み要求を用いて、全表示画面走査駆動を行
うようにし、一定間隔をもってこの割り込み要求に応じ
て本体装置14が図15に示すルーチンで実行する。図
15の動作は、部分書換え中であれば、これを中断しC
PUからの新たなデータを拒否する。そして、全画面の
画像情報を制御回路15へ転送する。そして、次の全表
示画面走査駆動までの時間を設定する(本実施例では1
秒とした)。そして、CPUからの新たなデータを受け
つけるようにする。
【0068】以上のように本体装置14の動作を定めて
本発明の駆動方法を実行する。
【0069】図16は、上述の例における表示動作原理
を示すタイミング図である。1フレーム目は全表示画面
走査駆動期間である。この時、書換え情報が発生したと
すると本体装置14は前述した手段をもって書換え画像
情報(走査電極アドレスデータと映像データとがシリア
ルに発生)を準備する。そして、2フレーム目にかかる
先頭のところから、図14と図15に示すルーチンをも
って部分書換え動作に入る。部分書換えが終了し、1フ
レーム目から一定の定刻になり次第再び全表示画面走査
駆動する。
【0070】ここで、書換え情報が全面にわたらない
時、つまり部分書換えの走査電極数<全面走査電極数の
場合は、図16のAのごとく部分書換え終了後、定刻に
なり次第、全表示画面走査駆動する。
【0071】次に、部分書換え走査の走査回数≧全表示
画面走査の走査線数(例えば400本)の場合は、図1
6のBに示すように部分書換え走査の走査回数が400
回を越えた時に部分書換え走査を中断して次の全表示画
面走査駆動に進む。
【0072】この実施例では、全表示画面走査駆動周期
を1秒とした。
【0073】D.表示動作例 以下、本実施例を具体的にあげ、更に詳しく説明する。
【0074】図17はマルチウインドウ画面表示の一実
施例である。表示画面は、表示領域に各々異なった画面
を表示したものである。ウインドウ1はある集計結果を
円グラフで表現した画面。ウインドウ2はウインドウ1
の集計結果を表で表現した画面。ウインドウ3はウイン
ドウ1の集計結果を某グラフで表現した画面。ウインド
ウ4は文章作成に関した動作をしている。そして、背景
は白の無地である。
【0075】ここで、いまウインドウ4が作業画面であ
り、他のウインドウは静止画状態にある。つまりウイン
ドウ4は文章作成中で動画表示状態にある。この動画状
態の具体的動作はスクロール,単語・文節の挿入や削除
及びコピー,領域移動等々である。これらの動作は比較
的速い動作が必要である。以下、表示動作例をあげる。
【0076】第1の例 ウインドウ4内の任意の一行に
一文字を新たに追加表示する 文字フォントは16×16構成とする。一文字を新たに
追加表示することは走査電極16本を書換える事であ
る。図11〜図13に示すルーチンの時、全表示画面走
査駆動中に16走査電極のみ書換えするタイミングは、
まず、CPU51が、一文字をVRAM521内に追加
書換えした時点のフィールドの49本目から、フラグメ
モリー536のサーチを行い、16bitのフラグ“O
N”を検知し、フィールド走査駆動中の走査終了後、続
けて走査電極16本のみをノンインターレースで部分書
換えする。そして、再び次のフィールド走査駆動を先頭
の走査電極から順次行う。16本書換えに要する時間
は、1水平走査期間を250μsecとすると、16×
250μsec=3.8msecとなり、高速に部分書
換えが行われる。フィールド走査駆動に要する時間は、
50×250μsec=12.5msec、したがって
CPU51がVRAM521を書換えてから表示パネル
11に追加文字が表示されるまでに要する時間は最大で
も16.3msecとなる。周波数に置き換えると、約
61Hzとなり、非常に速い応答である。したがって、
カーソルやマウスなどのフォントに対応した部分走査線
走査駆動を異なる走査電極毎で繰り返し周期的に行うこ
とによって、カーソルやマウスなどの移動表示を可能と
し、かかる移動表示を高速で行うことができる。
【0077】第2の例 図11〜図13のルーチンを用
いて全体をスクロール 全表示画面走査駆動から部分書換え走査駆動への切換え
タイミングは、前述の第1例と同様である。ここでは、
部分書換えの代わりに全表示画面書換え走査となり、走
査される走査電極400本にわたるため、初めの1フレ
ームはノンインターレース走査方式で400本の走査電
極を走査することによって全表示画面書換えを行い、次
のフレームでインターレース走査方式で走査する。つま
り、交互にノンインターレース走査方式とインターレー
ス走査方式とで表示画面が書き変わっていく。ここでイ
ンターレース走査駆動時であっても、VRAMから転送
される画像情報は、最新映像データをもっている。本例
では1画面の書換えスピードは、1水平走査時間の25
0μsecとして、400×250μsec=100m
secとなり、周波数で表現すればフレーム周波数10
Hzとなり、スクロールは視認できるレベルである。
【0078】第3の例 図14〜図16のルーチンを用
いてウインドウ4をスムーススクロール状態 ウインドウ4の占める走査電極数は200本であるとす
る。スムーススクロール表示は200本書換える事であ
る。全表示画面走査駆動中に200本の走査電極を駆動
するタイミングは、図16に示したタイミングである。
1フレーム目は全表示画面走査駆動しており、2フレー
ムの先頭から200走査電極の駆動時間200×250
μsec=50msecを次の全表示画面走査駆動開始
時間がくるまで繰り返し部分書き込みが続けられる。
【0079】E.強誘電性液晶素子 図18は、強誘電性液晶セルの例を模式的に描いたもの
である。透明電極がコートされた上下の電極基板(ガラ
ス基板)131Aと131Bの間に強誘電性液晶の分子
で組織された層、132を電極基板131A,131B
に垂直になるように封入されている。この強誘電性液晶
はカイラルスメクチックC又はH相を呈しており、該カ
イラルスメクチック相の固有らせん構造を消失させるの
に十分に薄い膜厚(例えば0.5μm〜5μm)に設定
されている。
【0080】上下の電極基板131Aと131Bの間に
一定のしきい値以上の電界E(−E)をかけると液晶分
子133は電界方向に配向方向を変える。液晶分子は細
長い形状を有しており、その長軸方向と短軸方向で屈折
率異方性を示す。そこでガラス面の上下に互いにクロス
ニコルの偏光板(図示せず)を置けば電界E(−E)の
印加極性によって光学特性が変わる液晶変調素子とな
る。このようなセルに一定のしきい値以上の電界Eを印
加すると液晶分子133は第1の安定状態133Aに配
向する。又、逆向きの電界−Eを印加すると、液晶分子
133は第2の安定状態133Bに配向してその分子の
向きを変えられる。又、印加する電界がEおよび−Eが
一定のしきい値を越えないかぎり、それぞれの配向状態
に保たれる。
【0081】本実施例で用いた強誘電性液晶素子は、単
安定性配向状態を有しており、第1の安定状態133A
と第2の安定状態133Bとの安定状態が非対称であっ
て、電界E又は−Eを解除した後、何れか一方の安定状
態、又は別のより安定な第3の安定状態へ配向する。
尚、本発明において、かかる単安定性配向状態の強誘電
性液晶素子への適用が好適であるが、米国特許第4,3
67,924号公報に開示された半永久的又は永久的な
双安定性を発現させる配向状態の強誘電性液晶素子やヨ
ーロッパ特許第91,661号公報に開示された様なら
せん構造が存在する配向状態の強誘電性液晶素子への適
用も可能である。
【0082】図19と図20は、本発明の液晶素子の一
実施例を示している。図19は、本発明の液晶素子の平
面図で、図20はそのA−A′断面図である。
【0083】図19、図20で示すセル構造体140
は、ガラス板又はプラスチック板などからなる一対の基
板141Aと141Bをスペーサ144で所定の間隔に
保持され、この一対の基板をシーリングするために接着
剤146で接着したセル構造を有しており、さらに基板
141Aの上には複数の透明電極142Aからなる電極
群(例えば、マトリクス電極構造のうちの走査電圧印加
電極群)が例えば帯状パターンなどの所定パターンで形
成されている。基板141Bの上には前述の透明電極1
42Aと交差させた複数の透明電極142Bからなる電
極群(例えば、マトリクス電極構造のうちの信号電圧印
加用電極群)が形成されている。
【0084】この様な透明電極142Bを設けた基板1
41Bには、例えば、一酸化硅素,二酸化硅素,参加ア
ルミニウム,ジルコニア,フッ化マグネシウム,酸化セ
リウム,フッ化セリウム,シリコン窒化物,シリコン炭
化物,ホウ素窒化物などの無機絶縁物質やポリビニルア
ルコール,ポリイミド,ポリアミドイミド,ポリエステ
ルイミド,ポリパラキシレリン,ポリエステル,ポリカ
ーボネート,ポリビニルアセタール,ポリ塩化ビニル,
ポリアミド,ポリスチレン,セルロース樹脂,メラミン
樹脂,ユリア樹脂やアクリル樹脂などの有機絶縁物質を
用いて被膜形成した配向制御膜145を設けることがで
きる。
【0085】この配向制御膜145は、前述の如き無機
絶縁物質又は有機絶縁物質を被膜形成した後に、その表
面をビロード、布や紙で一方向に摺擦(ラビング)する
ことによって得られる。
【0086】本発明の別の好ましい具体例では、SiO
やSiO2 などの無機絶縁物質を基板141Bの上に斜
め蒸着法によって被膜形成することによって、配向制御
膜145を得ることができる。
【0087】また、別の具体例ではガラス又はプラスチ
ックからなる基板141Bの表面あるいは基板141B
の上に前述した無機絶縁物質や有機絶縁物質を被膜形成
した後に、該被膜の表面を斜方エッチング法によりエッ
チングすることにより、その表面に配向制御効果を付与
することができる。
【0088】前述の配向制御膜145は、同時に絶縁膜
としても機能させることが好ましく、このためにこの配
向制御膜145の膜厚は一般に100Å〜1μ、好まし
くは500Å〜5000Åの範囲に設定することができ
る。この絶縁膜は、液晶層143に微量に含有される不
純物等のために生ずる電流の発生を防止できる利点をも
有しており、したがって動作を繰り返し行っても液晶化
合物を劣化させることがない。
【0089】また、本発明の液晶素子では前述の配向制
御膜145と同様のものをもう一方の基板141Aに設
けることができる。
【0090】強誘電性液晶143としては、米国特許第
4,561,726号公報、米国特許第4,614,6
09号公報、米国特許第4,589,996号公報、米
国特許第4,592,858号公報、米国特許第4,5
96,667号公報、米国特許第4,613,209号
公報などに開示されたカイラルスメクチック相を呈する
液晶化合物又は組成物を用いることができる。
【0091】又、図中、143と148は偏光板であっ
て、その偏光軸は互いに交差、好ましくは90°で交差
されている。
【0092】
【発明の効果】本発明によれば、部分書換え走査駆動と
全表示画面走査駆動との両立を実現することができ、低
フレーム周波数における部分的動画表示を高速化でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の表示装置を表わすブロック図である。
【図2】本発明の表示装置で用いた信号転送と駆動タイ
ミングを示すチャート図である。
【図3】本発明に用いられる駆動信号の波形図である。
【図4】本発明に用いられる画素への印加信号を示す図
である。
【図5】本発明に用いられる信号のタイミングチャート
を示す図である。
【図6】本発明に用いられる信号のタイミングチャート
を示す図である。
【図7】本発明に用いられる駆動信号の図である。
【図8】本発明に用いられる画素への印加信号を示す図
である。
【図9】本発明に用いられる信号のタイミングチャート
を示す図である。
【図10】本発明による本体装置の制御系を示す図であ
る。
【図11】本発明による駆動制御のフローチャートを示
す図である。
【図12】本発明による駆動制御のフローチャートを示
す図である。
【図13】本発明による駆動制御のフローチャートを示
す図である。
【図14】本発明による駆動制御のフローチャートを示
す図である。
【図15】本発明による駆動制御のフローチャートを示
す図である。
【図16】本発明によるフレーム走査の一例を示す図で
ある。
【図17】本発明による表示装置にて表示可能な画像の
例を示す図である。
【図18】本発明に用いられる表示素子の一例を示す図
である。
【図19】表示素子の上面図である。
【図20】表示素子の断面図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02F 1/133 560 G02F 1/133 545 G09G 3/36

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の走査線と複数の情報線とが設けら
    れた、表示画面を有する表示パネルと、 該走査線に走査選択信号を印加する為の第1の手段と該
    情報線に情報信号を印加する為の第2の手段とを有する
    駆動手段と、 該駆動手段を制御する制御手段と、 を備えた表示装置において、 該表示画面の全走査線を順次走査選択する場合に、一垂
    直走査期間内に一本以上の走査線を飛び越して走査選択
    する、第1のルーチンを実行し、該表示画面の一部分を
    書き換える場合に、該一部分の走査線を非飛び越しで走
    査選択する、第2のルーチンを実行する為の手段と、 該表示画面に表示すべき画像情報を格納するメモリと、
    を具備し、 該メモリに格納された画像情報の一部に書換が生じたと
    き、該一部の走査線アドレスデータを映像データととも
    に同一伝送線を介して該制御手段転送し、該制御手段が
    該走査線アドレスデータを該第1の手段に該映像データ
    を該第2の手段に出力することで、該第2のルーチンを
    実行することを特徴とする表示装置。
  2. 【請求項2】 前記表示パネルは、強誘電性液晶を該走
    査線と該情報線とを有する一対の基板間に配した強誘電
    性液晶素子である請求項1に記載の表示装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の手段はデコーダを有する走査
    電極駆動回路であり、前記第2の手段はシフトレジスタ
    を有する情報電極駆動回路である請求項1又は2に記載
    の表示装置。
  4. 【請求項4】 複数の走査線と複数の情報線とが設けら
    れた、表示画面を有する表示パネルと、 該走査線に走査選択信号を印加する為の第1の手段と該
    情報線に情報信号を印加する為の第2の手段とを有する
    駆動手段と、 該駆動手段を制御する制御手段と、 を備えた表示装置において、 該表示画面の全走査線を順次走査選択する場合に、一垂
    直走査期間内に複数本の走査線を飛び越すとともに連続
    する2つの垂直走査間で隣合わない走査線を走査選択す
    る、第1のルーチンを実行し、該表示画面の一部分を書
    き換える場合に、該一部分の走査線を非飛び越しで走査
    選択する、第2のルーチンを実行する為の手段と、 該表示画面に表示すべき画面情報を格納するメモリと、
    を具備し、 該メモリに格納された画像情報の一部に書換が生じたと
    き、該一部の走査線アドレスデータを映像データととも
    に同一伝送線を介して該制御手段に転送し、該制御手段
    が該走査線アドレスデータを該第1の手段に、該映像デ
    ータを該第2の手段に出力することで、該第2のルーチ
    ンを実行することを特徴とする表示装置。
  5. 【請求項5】 前記表示パネルは強誘電性液晶を該走査
    線と該情報線とを有する一対の基板間に配した強誘電性
    液晶素子である請求項4に記載の表示装置。
  6. 【請求項6】 前記第1の手段はデコーダを有する走査
    電極駆動回路であり、前記第2の手段はシフトレジスタ
    を有する情報電極駆動回路である請求項4又は5に記載
    の表示装置。
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