JP2755515B2 - 電解槽 - Google Patents

電解槽

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JP2755515B2
JP2755515B2 JP4049698A JP4969892A JP2755515B2 JP 2755515 B2 JP2755515 B2 JP 2755515B2 JP 4049698 A JP4049698 A JP 4049698A JP 4969892 A JP4969892 A JP 4969892A JP 2755515 B2 JP2755515 B2 JP 2755515B2
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exchange membrane
ion exchange
chamber frame
electrolytic cell
fluororesin
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健二 青木
典昭 佐伯
正明 福谷
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Tokuyama Corp
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Tokuyama Corp
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  • Electrolytic Production Of Non-Metals, Compounds, Apparatuses Therefor (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塩化アルカリ水溶液の
電解に使用される電解槽に関する。
【0002】
【従来の技術】塩化アルカリ水溶液の電解に使用される
電解槽は、陽極室枠と陰極室枠との間に、イオン交換膜
を挾持した構造となっている。この場合に、陽極室枠と
陰極室枠との接合部からの液漏れがなく、しかも、挾持
したイオン交換膜を破損しないことが要求される。
【0003】このような要求を満足させるために、図2
に示すように陽極室枠1および陰極室枠2のそれぞれの
接合面3および4とイオン交換膜5との間にゴム弾性を
有するガスケット8および9を介在させることが行われ
ている。
【0004】しかしながら、このような接合構造の場
合、陽極室枠と陰極室枠との接合部からの液漏れは防止
できるが、陽極室枠および陰極室枠の締め付けによって
ゴム弾性を有するガスケットが圧縮されることにより、
ガスケットの圧縮方向とは垂直方向にイオン交換膜を引
張る力が働き、イオン交換膜が破損するという問題があ
る。
【0005】また、イオン交換膜を挾持した状態で長期
にわたって電解を行った場合、ゴム弾性を有するガスケ
ット8および9とイオン交換膜5とが接着し、電解槽を
解体したときにゴム弾性を有するガスケットとイオン交
換膜とを剥離させることができず、イオン交換膜の再使
用ができないという問題があった。
【0006】イオン交換膜の寿命が伸びている現状で
は、陽極室枠と陰極室枠との接合部分のイオン交換膜の
破損が膜の寿命を決めることになる。このために、陽極
室枠と陰極室枠との接合部分のイオン交換膜の破損を防
止することは、イオン交換膜の寿命を伸ばすための極め
て重要なポイントとなっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、上記
した問題、即ち、陽極室枠と陰極室枠との接合部分から
の液漏れがなく、挾持したイオン交換膜を破損せず、さ
らに、ガスケットとイオン交換膜との接着を防止し、イ
オン交換膜を再使用可能にすることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、挾持した
イオン交換膜を破損することなく、且つ、陽極室枠と陰
極室枠との接合部からの液漏れのない構造の電解槽を製
作することを目的として種々の実験を行った結果、上記
目的を達成することに成功し、本発明を提案するに到っ
た。
【0009】即ち、本発明は、陽極室枠と陰極室枠との
間にイオン交換膜を挾持してなる電解槽であって、イオ
ン交換膜側の全面をフッ素樹脂フィルムで被覆されたガ
スケットが陽極室枠および陰極室枠のそれぞれの接合面
に取り付けられており、且つ陽極室枠側と陰極室枠側の
少なくとも一方のフッ素樹脂フィルムとイオン交換膜と
の間に、粘性液体あるいはゲル状体であって、塗布後常
温または加熱によって硬化させることができるフッ素樹
脂を塗布した後、硬化させた硬化性フッ素樹脂を介在さ
せてなる電解槽である。
【0010】以下に、本発明を図1に基づいて説明す
る。
【0011】図1は、本発明の電解槽の相対する電極に
垂直な面で切断した断面図である。
【0012】図中、陽極室枠1と陰極室枠2は、それぞ
れの接合面3および4の間にイオン交換膜5を挾持して
いる。そして、陽極室枠1と陰極室枠2のそれぞれの接
合面3および4には、イオン交換膜5側の全面をフッ素
樹脂フィルム6および7で被覆されたガスケット8およ
び9が取り付けられている。
【0013】ガスケット8および9は、陽極室枠1と陰
極室枠2の接合部のシール性を良くするためにゴム弾性
を有する材質から選ぶことが好ましい。一般には、エチ
レン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエン
ゴム、クロロプレンゴム、ネオプレンゴム、ウレタンゴ
ム、フッ素ゴム、軟質ポリ塩化ビニル等の材質が好適に
使用される。ガスケットの厚みは、電解槽の大きさ、締
付圧、ガスケットの材質等によって異なるために一概に
限定することができないが、0.5〜10mmの範囲が
一般的である。
【0014】上記したガスケット8および9はイオン交
換膜5側の全面がフッ素樹脂フィルム6および7で被覆
されている。フッ素樹脂フィルム6および7でガスケッ
トのイオン交換膜5側の全面を被覆することにより、イ
オン交換膜との間に滑り性を保ち、電解槽の締付時にガ
スケットの圧縮によるイオン交換膜の破損を防止するこ
とができる。ガスケットの他の面を上記のフッ素樹脂フ
ィルムで被覆してもよいが、陽極室側においては、ガス
ケットの陽極室枠の接合面側を上記のフッ素樹脂フィル
ムで被覆することは、陽極室枠の接合面とフッ素樹脂フ
ィルムとの間隙で、いわゆる隙間腐食が生じるために好
ましくない。
【0015】フッ素樹脂フィルム6および7の材質は、
イオン交換膜との間で滑り性を有し、次亜塩素酸ソーダ
に対して耐食性のあるものが好適に使用される。例え
ば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリヘキサフルオロ
プロピレン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロ
プロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン−パーフ
ルオロアルキルビニルエーテル共重合体等を好適に使用
できる。また、フッ素樹脂フィルム6および7の厚みは
特に制限されないが、一般には0.01〜0.1mmの
範囲から選ぶことが好ましい。そして、上記のイオン交
換膜5側の全面をフッ素樹脂フィルム6および7で被覆
されたガスケット8および9は、それぞれ陽極室枠1と
陰極室枠2の接合面3および4に任意に方法、例えば、
接着剤による接着等の方法により取り付けられている。
【0016】本発明においては、陽極室枠側と陰極室枠
側の少なくとも一方のフッ素樹脂フィルム6とイオン交
換膜5との間に、粘性液体あるいはゲル状体であって、
塗布後常温または加熱によって硬化させることができる
フッ素樹脂を塗布した後、硬化させた硬化性フッ素樹脂
10を介在させることを最大の特徴とする。上記の硬化
性フッ素樹脂は、塗布時は粘性液体あるいはゲル状体で
あるためにイオン交換膜5およびフッ素樹脂フィルム6
および7に密着し、それぞれとの間に隙間を生じないた
めに液漏れを生じることがない。また、硬化性フッ素樹
脂が硬化後は、締付時のガスケットの圧縮による力を、
直接イオン交換膜に伝えることなく拡散させるために、
イオン交換膜を破損することもない。
【0017】硬化性フッ素樹脂は、上記したような液漏
れとイオン交換膜の破損をより完全に防止するために
は、未硬化時の粘度が3千〜100万cpsであり、硬
化後の硬度(JIS K 6301 スプリング式硬さ
試験C形)が40〜70の範囲であることが好ましい。
【0018】上記の硬化性フッ素樹脂は、陽極室枠側と
陰極室枠側の少なくとも一方のフッ素樹脂フィルムとイ
オン交換膜との間に介在させるだけで液漏れ防止の効果
をかなり上げることができる。通常は、イオン交換膜の
片面を粗面化している場合が多いため、粗面化されてい
る面に硬化性フッ素樹脂を介在させることが好ましい。
また、陽極室枠側と陰極室枠側の両方のフッ素樹脂フィ
ルムとイオン交換膜との間に硬化性フッ素樹脂を介在さ
せることは、より液漏れ防止効果を高めることができる
ために好適である。
【0019】硬化性フッ素樹脂の厚みは、特に制限され
ないが、通常は、硬化後の厚みが0.1〜5mmの範囲
となるように塗布することが好ましい。
【0020】硬化性フッ素樹脂は、フッ素樹脂フィルム
とイオン交換膜の接触面全面に介在させてもよいが、接
触幅5〜25mmで介在させれば十分に本発明の目的を
達成することができる。
【0021】
【効果】本発明の電解槽は、挾持したイオン交換膜を破
損することなく、且つ、陽極室枠と陰極室枠との接合部
からの液漏れを防止したものである。また、電解槽を解
体したときにイオン交換膜とガスケットとの接着を防止
したので、イオン交換膜をガスケットから剥離させ、再
度電解槽に装着して再使用できる。したがって、本発明
の電解槽を使用することにより、イオン交換膜の耐久性
を向上させることができる。また、ガスケット表面を保
護することにより、長期間の連続した運転が可能とな
る。
【0022】
【実施例】以下に実施例および比較例を掲げて本発明を
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。
【0023】実施例 図1に示した陽極室枠と陰極室枠の接合構造の電解槽を
使用した。陽極室枠1と陰極室枠2の接合面3および4
に、幅30mm×厚み3mmのエチレン−プロピレン−
ジエンゴムのガスケット6および7を張付け、ガスケッ
トのイオン交換膜側の表面全面に、幅60mm×厚み
0.08mmのポリテトラフルオロエチレンのフィルム
8および9を貼付けた。さらに、陽極室枠側のポリテト
ラフルオロエチレンのフィルムの上に、幅10mm×厚
み1mmの常温硬化性フッ素樹脂10(未硬化時の粘度
55万cps、硬化後の硬度50)を塗布し、常温で硬
化させ、その上に陽イオン交換膜を積層したのち、陽極
室枠と陰極室枠とを接合した。
【0024】この電解槽を使用して48か月間、連続し
て食塩電解を行ったところ、陽極室枠と陰極室枠の接合
部分からの液漏れはなかった。また、電解槽を解体した
ところ、イオン交換膜の陽極室枠と陰極室枠により挾持
された部分に破損はみられず、さらに、イオン交換膜を
破損することなくガスケットから容易に剥離させること
ができ、再度電解槽に装着して使用することができた。
【0025】比較例1 実施例において、常温硬化性フッ素樹脂とフッ素樹脂フ
ィルムを使用しなかったこと以外は、実施例と同様にし
て電解を行ったところ、運転3か月から陽極室枠と陰極
室枠の接合部分から液漏れが生じ始め、24か月運転後
には陽イオン交換膜の陽極室枠と陰極室枠の接合部に破
損が生じていた。また、イオン交換膜とガスケットが接
着しており、剥離させようとするとイオン交換膜が破損
した。
【0026】比較例2 実施例において、常温硬化性フッ素樹脂にかえて常温硬
化型シリコーン樹脂を使用したこと以外は、実施例と同
様にして電解を行った。その結果、運転3日目から陽極
室枠と陰極室枠の接合部分から液漏れが生じ始めた。電
解槽を解体して点検した結果、硬化したシリコーン樹脂
は溶解して無くなっていた。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の電解槽の陽極室枠と陰極室枠
との接合部の拡大断面図である。
【図2】図2は、従来の電解槽の陽極室枠と陰極室枠と
の接合部の拡大断面図である。
【符号の説明】
1 陽極室枠 2 陰極室枠 3 陽極室枠の接合面 4 陰極室枠の接合面 5 イオン交換膜 6,7 フッ素樹脂フィルム 8,9 ガスケット 10 硬化性フッ素樹脂
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C25B 1/00 - 9/04 C25B 13/00 - 15/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】陽極室枠と陰極室枠との間にイオン交換膜
    を挾持してなる電解槽であって、イオン交換膜側の全面
    をフッ素樹脂フィルムで被覆されたガスケットが陽極室
    枠および陰極室枠のそれぞれの接合面に取り付けられて
    おり、且つ陽極室枠側と陰極室枠側の少なくとも一方の
    フッ素樹脂フィルムとイオン交換膜との間に、粘性液体
    あるいはゲル状体であって、塗布後常温または加熱によ
    って硬化させることができるフッ素樹脂を塗布した後、
    硬化させた硬化性フッ素樹脂を介在させてなる電解槽。
JP4049698A 1992-03-06 1992-03-06 電解槽 Expired - Lifetime JP2755515B2 (ja)

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