JP2750034B2 - 超伝導磁力計 - Google Patents

超伝導磁力計

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JP2750034B2
JP2750034B2 JP3342271A JP34227191A JP2750034B2 JP 2750034 B2 JP2750034 B2 JP 2750034B2 JP 3342271 A JP3342271 A JP 3342271A JP 34227191 A JP34227191 A JP 34227191A JP 2750034 B2 JP2750034 B2 JP 2750034B2
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明弘 嶋
弘平 野本
康夫 立花
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、超伝導量子干渉素子
( Superconducting Quantum InterferenceDevice,以
降略してSQUIDと呼ぶ)を用いた超伝導磁力計に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】図3は、特開平3−152488号公報
に示された従来の超伝導磁力計の構成例を示すブロック
図である。図において、2A,2B,2Cはセンサブロ
ック3の互いに所定の角度をなす3平面上のそれぞれに
固着したSQUIDであり、一例として所定の角度が約
90度(π/2ラジアン)の場合を示している。この例
のSQUID2A,2B,2Cは、超伝導リング中に2
つのジョセフソン素子を含み直流バイアス電流を流して
駆動するDC−SQUIDである。4A,4B,4Cは
それぞれ該SQUID2A,2B,2Cを駆動し所望の
出力を得る駆動回路であり、この例の駆動回路4A,4
B,4Cは一般にFLL(Flux Locked Loop)回路と呼
ばれる公知のものであり、例えば、Review of Scientif
ic Instrument Vol.55,1984年の第952頁〜第957
頁等に説明が記載されている。1は上記SQUID2
A,2B,2Cへ変調信号を,また上記駆動回路4A,
4B,4Cへ参照信号を供給する発振器であり、ここで
は一つの発振器1で3個の該SQUID2A,2B,2
Cを駆動する場合を示している。5は未知数算出回路で
あり、各駆動回路4A,4B,4Cの出力を用いて未知
数の値を算出し、その結果を出力する。6は磁界算出回
路であり、各駆動回路4A,4B,4Cの出力および上
記未知数算出回路5の出力を用いて被測定磁界を算出
し、その結果を出力する。
【0003】次に、図3中に記載した各信号について説
明する。イは発振器1から各SQUID2A,2B,2
Cに供給される変調信号、ロは発振器1から各駆動回路
4A,4B,4Cに供給される参照信号、Δum,Δ
m,Δwmは時刻tm(m=1,2,…,9)における
駆動回路4A,4B,4Cの出力、Δun,Δvn,Δw
nは時刻tm以後の時刻tnにおける駆動回路4A,4
B,4Cの出力、K1,K2,…,K8は未知数算出回路
5の算出値、Fは磁界算出回路6の算出値である。
【0004】次に、従来の超伝導磁力計の動作について
説明する。以下の説明では、従来の超伝導磁力計が一例
として航空機等の移動物体に搭載されている場合を考
え、地磁気を被測定磁界とみなす。
【0005】まず、SQUID2A,2B,2Cを例え
ば液体ヘリウムに浸すなどして冷却し、超伝導に転移さ
せる。次に駆動回路4A,4B,4CからSQUID2
A,2B,2Cのそれぞれに直流バイアス電流を流す。
次に発振器1からSQUID2A,2B,2Cに変調信
号イを、また、駆動回路4A,4B,4Cに参照信号ロ
を送る。次に駆動回路4A,4B,4CによりSQUI
D2A,2B,2Cを同時に磁束ロックする。磁束ロッ
ク後は、磁束ロック値,すなわち初期磁束値を出力零の
原点とし、そこからの相対的な変化量に比例した値が出
力される。航空機の姿勢変化に伴い地磁気の入射角度が
変化するため、Δum,Δvm,Δwmは時々刻々と変化
する。
【0006】次に、図4に示すようなxyz直交座標系
とuvw非直交座標系とを定め、u軸とv軸,v軸とw
軸,w軸とu軸とのなす角度をそれぞれπ/2+α,π
/2+β,π/2+γとする。図4において、z軸とw
軸が一致しているが一般性は失われない。
【0007】図5はSQUID2A,2B,2Cとuv
w非直交座標系との関係を図示したものである。u軸,
v軸,w軸はそれぞれSQUID2A,2B,2Cに対
して垂直で、それぞれのSQUIDの感度軸に一致す
る。
【0008】上記座標系において、地磁気の絶対値Hの
uvw非直交座標系での成分表示um,vm,wmとxy
z直交座標系での成分表示xm,ym,zmとの間には、
軸アライメント誤差α,β,γを用いて次のような関係
が成立する。
【0009】
【数1】
【0010】ただし、
【0011】
【数2】
【0012】一方、SQUID2A,2B,2Cの初期
磁束値をそれぞれu0,v0,w0とし、SQUID2
A,2B,2Cのセンサ感度をそれぞれGu,Gv,Gw
とすると、
【0013】
【数3】
【0014】であるから、式(1)および式(4)よ
り、
【0015】
【数4】
【0016】である。更に、次式が成立する。
【0017】
【数5】
【0018】式(5)を式(6)に代入し整理すると、
定数k1〜k10を用いて次式のように表現できる。
【0019】
【数6】
【0020】k1〜k10は、u0,v0,w0,α,β,
γ,Gu,Gv,Gwによって表わされる定数である。こ
こで、関数F(Δum,Δvm,Δwm)を式(8)のよ
うに定める。
【0021】
【数7】
【0022】ただし、K1=k2/k1,K2=k3/k1
3=k4/k1,K4=k5/k1,K5=k6/k1,K6
7/k1,K7=k8/k1,K8=k9/k1 Hが一定であれば、地磁気の入射角が変化してもFの値
は不変である。従って、時刻tm+1においてもΔum+1
Δvm+1,Δwm+1の間には、式(9)が成立する。
【0023】
【数8】
【0024】式(8)および式(9)より、Hが一定で
あれば任意のmについて式(10)が成立する。
【0025】
【数9】
【0026】そこで、飛行高度を十分高くするなどして
地磁気Hを一定にした状態で旋回をしながら、時刻
1、t2,…,t9における駆動回路4A,4B,4C
の出力の組(Δu1,Δv1,Δw1),(Δu2,Δ
2,Δw2),…,(Δu9,Δv9,Δw9)を計測
し、未知数算出回路5に送る。次に未知数算出回路5に
おいて、これら9組の数値を式(10)に代入し、連立
一次方程式を解いてK1,K2,…,K8の値を算出し、
算出値を磁界算出回路6に送る。
【0027】次に、時刻tm以後の時刻tnにおいては駆
動回路4A,4B,4Cの出力Δun,Δvn,Δwn
磁界算出回路6に送る。磁界算出回路6は式(8)にK
1,K2,…,K8とΔun,Δvn,Δwnの値を代入して
F(Δun,Δvn,Δwn)を算出する。この出力は、
例えば、Fの値の変化から地磁気の変化を検知し、磁性
体を発見するのに用いられる。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の超
伝導磁力計では、センサブロックの方向によってセンサ
ゲインにばらつきがあり、そのために方向によって推定
される磁界にばらつき,すなわち方向性雑音が生じると
いう問題点があった。
【0029】この発明は、上記のような課題を解決する
ためになされたものであり、方向性雑音を補償する超伝
導磁力計を得ることを目的としている。
【0030】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明の超伝導磁力計においては、互いに所定の
角度をなすように複数のSQUIDが取付けられて成る
センサブロックと、上記SQUIDを駆動し所望の出力
を得る駆動手段とを有し、上記駆動手段の出力に基づき
被測定磁界を算出する超伝導磁力計において、上記駆動
手段の出力を用いて磁界算出に必要なパラメータの値を
算出するパラメータ算出手段と、上記駆動手段の出力お
よびパラメータ算出手段の出力を用いて被測定磁界を算
出する磁界算出手段と、上記パラメータ算出手段および
磁界算出手段に与える駆動手段の出力に対して磁界算出
手段の出力を用いて上記センサブロックの方向によるセ
ンサゲインのばらつきを補償する方向性雑音補償手段と
を備えるようにしたものである。
【0031】
【作用】この発明の超伝導磁力計においては、方向性雑
音補償手段により、互いに所定の角度をなす複数のSQ
UIDのセンサ出力に対して、方向に依存する補償ゲイ
ンを掛け、センサブロックの方向によるセンサゲインの
ばらつき,すなわち、センサ感度やセンサ直交度の補償
後にも残る,方向による出力磁界の誤差、つまり方向性
雑音を補償する。
【0032】
【実施例】図1はこの発明の一実施例を示すブロック図
である。図において、2A,2B,2Cはセンサブロッ
ク3の互いに所定の角度をなす3平面上のそれぞれに固
着したSQUIDであり、一例として所定の角度が約9
0度(π/2ラジアン)の場合を示している。本実施例
のSQUID2A,2B,2Cは従来例同様、超伝導リ
ング中に2つのジョセフソン素子を含み直流バイアス電
流を流して駆動するDC−SQUIDである。4A,4
B,4Cはそれぞれ該SQUID2A,2B,2Cを駆
動し所望の出力を得る駆動回路であり、従来例と同様な
ものである。1は上記SQUID2A,2B,2Cへ変
調信号を,また上記駆動回路4A,4B,4Cへ参照信
号を供給する発振器であり、ここでは従来例同様一つの
発振器1で3個の該SQUID2A,2B,2Cを駆動
する場合を示している。7は方向性雑音補償回路であ
り、磁界算出回路A(9)の出力を用いて方向性雑音補
償用行列Dを算出し方向性雑音を補償する。8はパラメ
ータ算出回路であり、方向性雑音補償回路7を介した各
駆動回路4A,4B,4Cの出力を用いて、磁界算出に
必要なパラメータu0,v0,w0,α,β,γ,gv,g
wを算出し、その結果を出力する。9は磁界算出回路A
であり、方向性雑音補償回路7を介した各駆動回路4
A,4B,4Cの出力および上記パラメータ算出回路8
の出力を用いて被測定磁界を算出し、その結果を出力す
る。なお、上記方向性雑音補償回路7,パラメータ算出
回路8,磁界算出回路A(9)は、計算機により後述す
るフローチャートや計算式を実行することにより実現さ
れるものである。
【0033】次に、図1中に記載した各信号について説
明する。イは発振器1から各SQUID2A,2B,2
Cに供給される変調信号、ロは発振器1から各駆動回路
4A,4B,4Cに供給される参照信号、Δup,Δ
p,Δwpは時刻tp(p=1,2,…,N)における
駆動回路4A,4B,4Cの出力であり、Nはデータ数
である。Δum,Δvm,Δwmは時刻tm(m=1,2,
…,N)における駆動回路4A,4B,4Cの出力また
は方向性雑音補償回路7の出力、u0,v0,w0,α,
β,γ,gv,gwはパラメータ算出回路8の算出値、ψ
は磁界算出回路A(9)の算出値である。
【0034】次に、この発明の一実施例による超伝導磁
力計の動作について説明する。以下の説明では従来の場
合と同様に、この発明による超伝導磁力計が一例として
航空機等の移動物体に搭載されている場合を考え、地磁
気を被測定磁界とみなす。
【0035】まず、SQUID2A,2B,2Cを例え
ば液体ヘリウムに浸すなどして冷却し、超伝導に転移さ
せる。次に駆動回路4A,4B,4CからSQUID2
A,2B,2Cのそれぞれに直流バイアス電流を流す。
次に発振器1からSQUID2A,2B,2Cに変調信
号イを、また、駆動回路4A,4B,4Cに参照信号ロ
を送る。次に駆動回路4A,4B,4CによりSQUI
D2A,2B,2Cを同時に磁束ロックする。磁束ロッ
ク後は、磁束ロック値,すなわち初期磁束値を出力零の
原点とし、そこからの相対的な変化量に比例した値が出
力される。
【0036】次に、図4に示すようなxyz直交座標系
とuvw非直交座標系とを定め、u軸とv軸,v軸とw
軸,w軸とu軸とのなす角度をそれぞれπ/2+α,π
/2+β,π/2+γとする。図4において、z軸とw
軸が一致しているが一般性は失われない。
【0037】図5はSQUID2A,2B,2Cとuv
w非直交座標系との関係を図示したものである。u軸,
v軸,w軸はそれぞれSQUID2A,2B,2Cに対
して垂直で、それぞれのSQUIDの感度軸に一致す
る。
【0038】上記座標系において、地磁気の絶対値Hの
uvw非直交座標系での成分表示um,vm,wmとxy
z直交座標系での成分表示xm,ym,zmとの間には、
軸アライメント誤差α,β,γを用いて次のような関係
が成立する。
【0039】
【数10】
【0040】ただし、
【0041】
【数11】
【0042】一方、SQUID2A,2B,2Cの初期
磁束値をそれぞれu0,v0,w0とし、SQUID2
A,2B,2Cのセンサ感度をそれぞれGu,Gv,Gw
とすると、
【0043】
【数12】
【0044】であるから、式(11)および式(14)
より、
【0045】
【数13】
【0046】である。ここで、Tは転置を表わす。更
に、次式が成立する。
【0047】
【数14】
【0048】式(15)および式(16)を式(17)
に代入すると、
【0049】
【数15】
【0050】となる。Gu,Gv,Gwの絶対値は求まら
ず、Gu,Gv,Gwの間の比しかわからないので、相対
的な磁界を求めることにする。式(18)の両辺をGu 2
で割り、整理すると次式のようになる。
【0051】
【数16】
【0052】次式のような評価関数vを考える。
【0053】
【数17】
【0054】ここで、方向性雑音補償回路7の動作を図
2のフローチャートに示して説明する。ステップ10A
では、方向性雑音補償用行列Dを推定するのかどうかの
判定を行なう。方向性雑音補償用行列Dを推定する場合
にはステップ10Bに進み、そうでない場合にはステッ
プ10Fに進む。ステップ10Bでは、パラメータ算出
回路8でパラメータを算出し、ステップ10Cに進む。
ステップ10Cでは、磁界算出回路A(9)の出力を使
って磁界の推定値H’を計算し、ステップ10Dに進
む。ステップ10Dでは、f(θ,φ)=−ΔH2/H2
を計算し、ステップ10Eに進む。ここで、θはSQU
IDのエレベーション角、φはSQUIDのアジマス
角、ΔH2=H’2−H2であり、Hは適当な所定値に定
める。ステップ10Eでは、次式のような方向性雑音補
償用行列Dを求め、ステップ10Fに進む。
【0055】
【数18】
【0056】ステップ10Fでは、駆動回路4A,4
B,4Cの出力Δup,Δvp,Δwp(p=1,2,
…,N)と方向性雑音補償用行列Dを使って、方向性雑
音を補償したΔum,Δvm,Δwm(m=1,2,…,
N)を次式により計算する。
【0057】
【数19】
【0058】式(23)で方向性雑音を補償できるとい
う原理について以下に述べる。uvw非直交座標系の真
値の成分をu0+Δu,v0+Δv,w0+Δwとし、観
測値の成分をu0+ΔU,v0+ΔV,w0+ΔWとする
と次式で表わされる。
【0059】
【数20】
【0060】xyz直交座標系の真値の成分をx,y,
zとすると次式で表わされる。
【0061】
【数21】
【0062】xyz直交座標系の観測値の成分をX,
Y,Zとすると次式で表わされる。
【0063】
【数22】
【0064】磁界の真値をHとし、磁界の観測値をH’
とすると次式で表わされる。
【0065】
【数23】
【0066】式(24)〜式(26)より次式が成り立
つ。
【0067】
【数24】
【0068】式(27)および式(29)より次式が成
り立つ。
【0069】
【数25】
【0070】ここで、次式のように変形する。
【0071】
【数26】
【0072】式(30)および式(31)より次式が成
り立つ。
【0073】
【数27】
【0074】ここで、次式のような仮定を行なう。θは
エレベーション角で、φはアジマス角であり、f(θ,
φ)はスカラー量である。
【0075】
【数28】
【0076】式(32)および式(33)より次式が成
り立つ。
【0077】
【数29】
【0078】式(33)より次式が成り立つ。
【0079】
【数30】
【0080】式(37)を式(31)に代入すると次式
が成り立つ。
【0081】
【数31】
【0082】ここで、式(38)の行列をコレスキー分
解すると次式のようになる。
【0083】
【数32】
【0084】式(29)より次式が成り立つ。
【0085】
【数33】
【0086】式(40)および式(41)より次式が成
り立つ。
【0087】
【数34】
【0088】このDを使えば式(24)のようにして方
向性雑音の補償が行なえるから、本実施例においては式
(23)のようにして方向性雑音の補償が行なえる。
【0089】次に、方向性雑音の補償が行なわれた後の
動作について説明する。ここで、Hが一定であれば、地
磁気の入射角を変化させても評価関数vは0になるはず
である。そこで、センサブロック3を色々な方向に向け
て、時刻tm(m=1,2,…,N)における方向性雑
音補償回路7の出力の組(Δu1,Δv1,Δw1),
(Δu2,Δv2,Δw2),…,(ΔuN,ΔvN,Δ
N)をパラメータ算出回路8に送る。次にパラメータ
算出回路8において、N組の数値を用いて、修正ニュー
トン法などにより評価関数vが0になるようなパラメー
タu0,v0,w0,α,β,γ,gv,gwの値を算出
し、算出値を磁界算出回路A(9)に送る。
【0090】磁界算出回路A(9)は、式(19)にパ
ラメータ算出回路8の出力であるパラメータu0,v0
0,α,β,γ,gv,gwの値および時刻tm(m=
1,2,…,N)における方向性雑音補償回路7の出力
の組(Δu1,Δv1,Δw1),(Δu2,Δv2,Δ
2),…,(ΔuN,ΔvN,ΔwN)を代入してψ
(m)を算出する。この出力を用いると、例えば、超伝
導磁力計を地磁気中で移動しながら上記のようなψ
(m)の算出を繰り返し、磁性体付近でのψ(m)の値
の変化を算出し、ψ(m)の値の変化から地磁気の変化
を検知し、磁性体を発見することができる。
【0091】なお、上記実施例では、パラメータ算出回
路において修正ニュートン法を使用することを例として
説明を行なったが、他の最適化手法を用いることもでき
る。
【0092】また、上記実施例では、SQUID2A,
2B,2Cは超伝導リング中に2つのジョセフソン素子
を含み直流バイアス電流を流して駆動するDC−SQU
IDであるとして説明を行なったが、超伝導リング中に
1つのジョセフソン素子を含み交流バイアス電流で駆動
するRFーSQUIDを用いることもできる。
【0093】また、上記実施例では、SQUIDが3個
の場合で説明したが、この原理は一般に2個以上の場合
で成立する。
【0094】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、互いに
所定の角度をなすように複数のSQUIDが取付けられ
て成るセンサブロックと、上記SQUIDを駆動し所望
の出力を得る駆動手段とを有し、上記駆動手段の出力に
基づき被測定磁界を算出する超伝導磁力計において、上
記駆動手段の出力を用いて磁界算出に必要なパラメータ
の値を算出するパラメータ算出手段と、上記駆動手段の
出力およびパラメータ算出手段の出力を用いて被測定磁
界を算出する磁界算出手段と、上記パラメータ算出手段
および磁界算出手段に与える駆動手段の出力に対して磁
界算出手段の出力を用いて上記センサブロックの方向に
よるセンサゲインのばらつきを補償する方向性雑音補償
手段とを備えるようにしたので、センサブロックの方向
によるセンサゲインのばらつき,すなわち、センサ感度
やセンサ直交度の補償後にも残る,方向による出力磁界
の誤差、つまり方向性雑音を補償して磁界を算出するこ
とができる超伝導磁力計が得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示すブロック図である。
【図2】実施例の方向性雑音補償回路の動作を示すフロ
ーチャートである。
【図3】従来の超伝導磁力計を示すブロック図である。
【図4】xyz直交座標系とuvw非直交座標系との関
係を示す図である。
【図5】uvw非直交座標系とSQUIDとの位置関係
を示す図である。
【符号の説明】
1 発振器 2A,2B,2C SQUID(超伝導量子干渉素子) 3 センサブロック 4A,4B,4C 駆動回路(駆動手段) 7 方向性雑音補償回路(方向性雑音補償手段) 8 パラメータ算出回路(パラメータ算出手段) 9 磁界算出回路A(磁界算出手段)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに所定の角度をなすように複数の超
    伝導量子干渉素子が取付けられて成るセンサブロック
    と、上記超伝導量子干渉素子を駆動し所望の出力を得る
    駆動手段とを有し、上記駆動手段の出力に基づき被測定
    磁界を算出する超伝導磁力計において、上記駆動手段の
    出力を用いて磁界算出に必要なパラメータの値を算出す
    るパラメータ算出手段と、上記駆動手段の出力およびパ
    ラメータ算出手段の出力を用いて被測定磁界を算出する
    磁界算出手段と、上記パラメータ算出手段および磁界算
    出手段に与える駆動手段の出力に対して磁界算出手段の
    出力を用いて上記センサブロックの方向によるセンサゲ
    インのばらつきを補償する方向性雑音補償手段とを備え
    たことを特徴とする超伝導磁力計。
JP3342271A 1991-11-29 1991-11-29 超伝導磁力計 Expired - Lifetime JP2750034B2 (ja)

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JP3342271A JP2750034B2 (ja) 1991-11-29 1991-11-29 超伝導磁力計

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