JP2747679B2 - 電線分岐接続部の水密化処理方法 - Google Patents

電線分岐接続部の水密化処理方法

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昌治 田原
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電線の分岐接続部の水密
化処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電線接続部の水密化処理は、絶縁保証、
電線導体並びに導体接続金具の腐食防止上、不可欠であ
る。電線接続部の伝統的な水密化処理方法は、自己融着
性絶縁テ−プを電線接続部上にスパィラル状に多層にわ
たって巻き付け、その外部に保護テ−プを巻き付ける方
法である。しかしながら、この方法では細幅のテ−プを
多数回巻き付ける必要があり、作業に長時間を要し、特
に、電線接続部が分岐接続部の場合、電線接続部の形状
が複雑であってテ−プの巻き付け作業がより一層困難に
なり、水密性にも問題がある。
【0003】かかる不利を解消するために、近来、保護
シ−トの片面に粘性シ−ル材(例えば、未架橋ブチルゴ
ムを主成分とする粘性物)を設けた防水シ−トを、粘性
シ−ル材を内側に向けて電線接続部上に被せ、プレスに
より粘性シ−ル材を保護シ−ト上より加圧し、電線接続
部の入隅箇所の複雑な空間にも粘性シ−ル材を回り込ま
せて電線接続部を水密化処理する方法が提案されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】電線の分岐接続部にお
いては、本線と分岐線とが密接状態で横一列に配列され
ていることが多く、上記の水密化処理方法を電線の分岐
接続部に適用するには、本線と分岐線との間を予めある
程度離隔したうえで、当該方法を適用することが、電線
間に粘性シ−ル材を確実に充填するうえに必要である。
【0005】しかしながら、電線間の離隔は電線の強制
的な撓み変形によるものであり、上記防水シ−トを電線
接続部に被せるまでの時間の経過のために、電線が元の
状態に戻って電線間が接触してしまうことが往々にして
ある。
【0006】而るに、電線間が接触した状態で防水シ−
トを被せると、粘性シ−ル材の加圧圧力を高くして電線
間を押し広げるようにして粘性シ−ル材を電線間に充填
することが必要になり、プレス加圧力の増大が余儀なく
される。しかし、プレス圧を増大すると、防水シ−トの
端部から粘性シ−ル材が食み出し易くなり、又、電線の
導体接続部が損傷する畏れもある。
【0007】本発明の目的は、電線の分岐接続部の並設
電線間に確実に隙間を明けて粘性シ−ル材付き防水シ−
トをその分岐接続部上に被せ得て、その電線間に粘性シ
−ル材を低いプレス圧でも容易に充填できる電線分岐接
続部の水密化処理方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る電線分岐
接続部の水密化処理方法は、保護シートの片面に粘性シ
ール材を設けた防水シートの該シール材上に電線の分岐
接続部を載置して本線と分岐線との電線群を横一段に
置し、該防水シートを粘性シール材を内側にして曲げ上
記電線群をその曲げの曲率に応じて電線相互が接触した
弧状配置に強制的に変化させつつ防水シートの両端部
を合わせ、而るのち、防水シート上を加圧して上記円弧
状配置の電線群を電線相互が離隔した一段の平らな配置
にすると共に粘性シール材を電線相互間に圧入させる
とを特徴とする構成である。請求項2に係る電線分岐接
続部の水密化処理方法は、保護シートの片面に粘性シー
ル材を設けた防水シートを粘性シール材面側を内側にし
て円弧状に曲げ、該円弧状シール面上に電線の分岐接続
部を載置して本線と分岐線との電線群を防水シートの曲
げに沿わせて一段の電線相互が接触した円弧状に配置
し、次いで、防水シートの両端部を合わせ、而るのち、
防水シート上を加圧して上記円弧状配置の電線群を電線
相互が離隔した一段の平らな配置にすると共に粘性シー
ル材を電線相互間に圧入させることを特徴とする構成で
ある。
【0009】
【作用】防水シ−トの曲げにより粘性シ−ル材面上の並
設電線群がその曲げ曲率に応じて強制的に円弧状配置に
される際、各電線と粘性シ−ル材との各接着点の相互間
間隔が広がってその接着点間において、粘性シ−ル材が
伸び、粘性シ−ル材の不完全弾性的性質に基づくその伸
び時での塑性伸びのためにプレス加圧時に電線群が横一
列状態に戻されると、その塑性伸びのために電線間の間
隔が拡大される。従って、プレス加圧力が低くても、電
線間に粘性シ−ル材を容易に圧入できる。また、予め、
円弧状に曲げた防水シ−トの粘性シ−ル材面上に並設電
線群を配置する場合においても、並設電線群の沿着配置
時に防水シ−トの曲げ変形によって粘性シ−ル材が伸び
た状態であり、プレス加圧時に電線群が横一列状態に戻
されると、同様に電線間の間隔が拡大される。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面により説明す
る。図1の(イ)は本発明において使用する防水シ−ト
Aを示す平面図、図1の(ロ)は図1の(イ)における
ロ−ロ断面図であり、1は保護シ−トを、2は保護シ−
ト1の片面に設けた粘性シ−ル材を示している。保護シ
−ト1の四方には摘み代としてのドライエッジを設けて
ある。このドライエッジは一方、二方又は三方に設けて
もよい。
【0011】保護シ−ト1には、塩化ビニ−ル、ポリエ
チレン、熱可塑性エラストマ−、熱硬化性エラストマ−
或いはポリエチレンテレフタレ−ト、ポリブチレンテレ
フタレ−ト等のエンジニァリングプラスチックを使用で
きる。
【0012】粘性シ−ル材2には、使用温度で熱軟化流
動せず、防食性に優れた粘性材を使用し、例えば、未架
橋ブチルゴム、シリコ−ンゴムを主成分とする組成物を
使用できる。この粘性シ−ル材の厚みは、通常、電線直
径の1/3〜3倍とされる。
【0013】図2の(イ)乃至(ヘ)は本発明の電線分
岐接続部の水密化処理方法の作業手順を示す説明図であ
る。
【0014】本発明を実施するには、まず、図2の
(イ)並びに(ロ)〔図2の(イ)のロ−ロ断面図)に
示すように、粘性シール材2を上側に向けた防水シート
A上に電線の分岐接続部Bを載置し、本線と分岐線とか
らなる並設電線群C,C,C…を横一段で粘性シ
ール材2上に配置する。次いで図2の(ハ)に示すよう
に、防水シートAを曲げ並設電線群C,C,C
をその曲げの曲率に応じて電線相互が接触した円弧状配
置に強制的に変化させつつ防水シートAの両端aを合掌
させる。
【0015】この場合、図3に示すように、粘性シ−ル
材上面20の曲げ半径をR、電線半径をrとすると、防
水シ−トAを曲げたときの電線と粘性シ−ル材との接着
点e,e間の間隔Lは、曲げ中心Oを中心点としての電
線間の角度をθとすれば、 L=2r+rθ (1) であり、 θ=2r/(R−r) (2) となる。
【0016】而るに、図2の(ロ)に示す段階におい
て、電線群C1,C2,C3…の電線間が接触しているとす
れば、その電線と粘性シ−ル材との接着点e',e'の相
互間隔L'は2rである。従って、図2の(ロ)の段階
から図2の(ハ)の段階に移る過程において、接着点間
の粘性シ−ル材部分が次式で示す引っ張り歪εを受け
る。 ε=(L−L')/L'=θ/2=r/(R−r) (3)
【0017】上記粘性シ−ル材面の曲げ半径Rは電線半
径rの4〜5倍程度であり、上記の歪εが1/3〜1/
4(33〜25%)もの大なる歪率となるので、上記接
着点間の粘性シ−ル材部分が、粘性シ−ル材の不完全弾
性のために塑性変形する。
【0018】上記図2の(ハ)に示す防水シ−トAによ
る電線分岐接続部の包囲段階の後においては、この包囲
防水シ−トを図2の(ヘ)に示すように、保護シ−ト1
の外面より粘性シ−ル材2をプレスによって加圧する
が、この間、図2の(ニ)に示すように、防水シ−トA
の両端合掌部aが倒伏される過程、並びに図2の(ホ)
に示すように、防水シ−ト包囲体が扁平化される過程を
順次に経過する。
【0019】而るに、図2の(ホ)に示す平らな過程
においては、上記円弧状に強制的に配置変化された電線
群C,C,C…が平らな状態に復元されるが、電
線と粘性シール材との接着点の間の粘性シール材部分が
塑性伸長を受けているから、その塑性伸長分だけ電線間
の間隔が拡大され、電線間に粘性シール材を容易に圧入
させ得る。従って、プレス圧力の低圧化を図り得、粘性
シール材の防水シート端からの食み出しをよく回避でき
る。
【0020】上記の説明では、図2の(ロ)で示す段階
において、電線群C1,C2,C3…の電線相互間が接触し
ていると仮定しているが、この接触がない場合でも、図
3で示す電線群の強制的円弧状配置下での電線と粘性シ
−ル材との接着点e,e相互間の間隔Lに比べ、図2の
(ロ)で示す段階での同接着点相互間の間隔が狭けれ
ば、上記した粘性シ−ル材の塑性伸びが発生する。而る
に、上記の間隔Lは、
【0021】 L=Rθ=2Rr/(R−r) (4) であり、図2の(ロ)の段階で接着点e',e'相互間の
間隔がLの場合、電線相互間の間隙寸法Gは(L−2
r)であって、
【0022】 G=2Rr/(R−r)−2r=2r2/(R−r) (5) となり、通常Rは(4〜5)rであるから、Gは(2/
3〜1/2)となって、電線分岐接続部の電線群の電線
間ギャップが電線半径の65%〜50%以下であれば、
上記電線群の強制的円弧状配置による粘性シ−ル材の塑
性伸びを発生させ得て電線相互間の間隔をその塑性伸び
に応じて拡大でき、並設電線群の電線相互間への粘性シ
−ル材の圧入の容易化を図り得る。
【0023】尚、図示は省略するが、例えば、予め図3
の状態で防水シ−トを円弧状に曲げると共に、このよう
に曲げ変形した防水シ−トの粘性シ−ル材面20上に並
設電線群C1,C2,C3…を載置して防水シ−トの曲げ
に沿うように配置する。次いで、図2の(ハ)〜(ヘ)
と同様の過程を経過することによって分岐接続部の水密
化処理を行っても、前述と同様に粘性シ−ル材2の塑性
伸長に基づいて電線間の間隔が拡大され、従って、電線
間に粘性シ−ル材を容易に圧入することができる。
【0024】本発明において使用する防水シ−トにおい
ては、防水シ−トの上記した曲げ変形を容易に行い得る
ように、図4に示すように、粘性シ−ル材2に数本、通
常2本の凹部20,20を設けることが好ましい。
【0025】
【発明の効果】本発明の電線分岐接続部の水密化処理方
法は、上述した通りの構成であり、防水シートを被せた
電線分岐接続部を扁平に加圧する際、その扁平化で電線
間の間隙を拡大させることができるようにしてあり、
レスによる電線間への粘性シール材の圧入を容易に行い
得、プレス圧を低圧力で済まし得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図(イ)は本発明において使用する防水シ−ト
の平面図であり、図(ロ)は図(イ)のロ−ロ断面図で
ある。
【図2】本発明の作業手順を示す説明図である。
【図3】本発明における並設電線群の強制的円弧状配列
状態を示す説明図である。
【図4】本発明において使用する防水シ−トの別例を示
す平面図である。
【符号の説明】
A 防水シ−ト 1 保護シ−ト 2 粘性シ−ル材 B 電線分岐接続部 C1 電線 C2 電線 C3 電線 C4 電線
フロントページの続き (72)発明者 池田 智洋 静岡県湖西市鷲津2464−48 矢崎部品株 式会社内 (56)参考文献 特開 平1−154474(JP,A) 実公 昭38−21876(JP,Y1)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】保護シートの片面に粘性シール材を設けた
    防水シートの該シール材上に電線の分岐接続部を栽置し
    て本線と分岐線との電線群を横一段に配置し、該防水シ
    ートを粘性シール材を内側にして曲げ上記電線群をその
    曲げの曲率に応じて電線相互が接触した円弧状配置に強
    制的に変化させつつ防水シートの両端部を合わせ、而る
    のち、防水シート上を加圧して上記円弧状配置の電線群
    を電線相互が離隔した一段の平らな配置にすると共に粘
    性シール材を電線相互間に圧入させることを特徴とする
    電線分岐接続部の水密化処理方法。
  2. 【請求項2】保護シートの片面に粘性シール材を設けた
    防水シートを粘性シール材面側を内側にして円弧状に曲
    げ、該円弧状シール面上に電線の分岐接続部を載置して
    本線と分岐線との電線群を防水シートの曲げに沿わせて
    一段の電線相互が接触した円弧状に配置し、次いで、防
    水シートの両端部を合わせ、而るのち、防水シート上を
    加圧して上記円弧状配置の電線群を電線相互が離隔した
    一段の平らな配置にすると共に粘性シール材を電線相互
    間に圧入させることを特徴とする電線分岐接続部の水密
    化処理方法。
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