JP2747456B2 - 配線・配管材の懸吊部材及び懸吊装置 - Google Patents

配線・配管材の懸吊部材及び懸吊装置

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JP2747456B2
JP2747456B2 JP18382393A JP18382393A JP2747456B2 JP 2747456 B2 JP2747456 B2 JP 2747456B2 JP 18382393 A JP18382393 A JP 18382393A JP 18382393 A JP18382393 A JP 18382393A JP 2747456 B2 JP2747456 B2 JP 2747456B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、暗きょ式の送電線路の
ように上下水道管、ガス管、電話線、電力線等の各種配
線・配管材が一緒に布設される共同溝や、駅構内や建物
内の天井等に配設されたケーブルラダー等の布設路に配
線・配管材を布設する場合に有用な配線・配管材の懸吊
部材及び配線・配管装置に関し、詳しくは、電線、信号
線、または給排水湯管、ガス管、電線管、各種保護管等
の配線・配管材を懸吊すると共にその解除手段を備え、
布設路に配線・配管材を布設するのに使用される懸吊部
材、及び懸吊装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ケーブルラダーへケーブルを引き
込む場合においては、ケーブルをケーブルラダーの端か
ら載置面に載置してそのまま引き込むようにしていたた
め、ケーブルの接触抵抗が大きく、引き込むために大変
な労力を要していた。又、作業に複数人の作業員を要す
るとともに、作業員は順次場所を移動しながらケーブル
を引き込まなければならないので、作業効率が悪いとい
う問題があった。又、多数のケーブルを布設するに際し
ては、既設のケーブルが障害となって次のケーブルの引
き込みを容易に行えないという問題があった。さらに、
ケーブルラダーの載置面にケーブルを接触させながら引
き込むためにケーブルが損傷する恐れがあり、又、牽引
機を使って無理に引っ張ると断線しやすいという問題が
あった。
【0003】これに対し、出願人は、ケーブルを懸吊状
態にしてケーブルラダーの載置面上方に引き込み、その
後、落下させてケーブルラダーの載置面にケーブルを布
設することにより、ケーブル等の配線・配管材を容易に
引き込み、既設の配線・配管材に邪魔されることなく、
長い布設路や曲がった布設路に対しても配線・配管材を
損傷させることなくスムーズに引き込むことができ、さ
らに引き込み時の断線の心配がなく、配線・配管材を順
次布設することができる懸吊部材及び配線・配管装置を
提案している(特願平5−24426号)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
懸吊部材を使用して、配線・配管材を布設する場合に
は、多数の懸吊部材と、懸吊部材に懸吊状態に配線・配
管材を吊り下げるための多数の吊材とを必要とし、それ
ぞれの懸吊部材にそれぞれ吊材を懸吊させる懸吊作業が
必要となる。
【0005】本発明は、かかる開発の一環としてなされ
たものであり、懸吊部材に対する配線・配管材の懸吊作
業を迅速に行うべく改良された懸吊部材を提供すること
を目的としている。さらに、本発明は、懸吊部材に対す
る配線・配管材の懸吊作業を迅速に行うことができると
ともに、懸吊状態の配線・配管材がずれないように固定
し、配線・配管材の引き込み時における作業性の向上を
図ることができる懸吊装置を提供することを目的として
いる。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に採用した手段としては、請求項1に記載の発明は、
「配線・配管材を布設する布設路上方に配設されるレー
ルに沿ってその長手方向に移動可能に保持される懸吊部
材であって、配線・配管材を吊材を介して懸吊する懸吊
手段と、該配線・配管材の懸吊を解除する解除手段と、
該解除手段を作用させる作動部とを具備した構成からな
り、前記懸吊手段は、前記配線・配管材の吊材が掛装さ
れる腕部と、前記腕部に前記吊材を掛装させるべく、前
記吊材によって押圧され、この押圧にともなってなって
前記腕部を回動操作する操作片とを具備した回動体、を
含み構成されていることを特徴とする配線・配管材の懸
吊部材」を、その内容としている。
【0007】また、請求項2に記載の発明は、「配線・
配管材を布設する布設路上方に配設されるレールに沿っ
てその長手方向に移動可能に保持され、配線・配管材を
吊材を介して懸吊する懸吊手段と、該配線・配管材の懸
吊を解除する解除手段と、該解除手段を作用させる作動
部とを具備した構成からなる配線・配管材の懸吊装置で
あって、前記懸吊手段は、前記配線・配管材の上記吊材
が掛装される腕部と、前記腕部に前記吊材を掛装させる
べく、前記吊材によって押圧され、この押圧にともなっ
前記腕部を回動操作する操作片とを具備した回動体を
含む構成からなる懸吊部材と、一端に前記回動体の操作
片を押圧する押圧部を有し、この押圧部の下方に前記回
動体の腕部が回動可能な許容空間部を備え、他端に配線
・配管材の吊下げ部を有した上記吊材と、からなること
を特徴とする配線・配管材の懸吊装置」を、その内容と
している。
【0008】
【作用】上記構成により、請求項1記載の発明に係る懸
吊部材にあっては、以下のように作用する。まず、この
懸吊部材は、その懸吊手段によって配線・配管材を懸吊
した状態でレールに移動させることができ、レール下に
配置された受け具等の布設路上方に配線・配管材を引き
込んだ後、その作動部を作動させることにより配線・配
管材の懸吊を解除する解除手段を作用させて、懸吊状態
にある配線・配管材の懸吊を解除し、レール下に配置さ
れた受け具等の布設路に配線・配管材を落下させ、配線
・配管材を布設することができるようになっている。
【0009】そして、この懸吊部材では、その懸吊手段
が配線・配管材の吊材が掛装される腕部を有する回動体
により構成され、回動体には、吊材によって押圧され、
この押圧にともなって腕部を回動操作するとともに配線
・配管材の吊材を腕部に掛装させる操作片を備えた構成
により、懸吊部材に配線・配管材を懸吊させる場合にお
いて、配線・配管材を吊り下げた吊材を操作片に当接さ
せ、そのまま操作片を吊材によって押圧すれば、開放し
た状態にある腕部が回動して自動的に吊材に腕部が通
り、腕部に吊材を掛装させることができるようになって
いる。したがって、操作片が無い場合の懸吊作業に比べ
ると、片手で吊材を持ち上げながらもう一方の手で腕部
を回動し、腕部に吊材を通すといった面倒さがなく、懸
吊作業を迅速に行うことができるようになっている。
【0010】又、請求項2記載の発明に係る懸吊装置に
あっては、請求項1記載の懸吊部材と、一端に回動体の
操作片を押圧する押圧部を有し、この押圧部の下方に回
動体の腕部が回動可能な許容空間部を備え、他端に配線
・配管材の吊り下げ部を有した吊材との構成により、吊
材の押圧部を操作片に当接させ、吊材によってそのまま
操作片を押圧すれば、開放した状態にある腕部が回動し
て吊材の許容空間部に腕部が通り、腕部に吊材を掛装さ
せることができるとともに、吊下げ部に配線・配管材を
固定することによって、懸吊状態の配線・配管材が配線
・配管材の布設方向にずれないようにすることができる
ようになっている。又、懸吊を解除する場合において
は、吊材の許容空間部により、腕部の回動が妨げられる
ことなく、スムーズに解除されるようになっている。
【0011】
【実施例】次に、各請求項に係る発明について、図面に
示した実施例に従って詳細に説明する。
【0012】図1〜図3には請求項1記載の発明に係る
懸吊部材1の一実施例が示されており、この実施例に示
す懸吊部材1は、回動体10及び回動部材20を収納
し、これらを回動させる空間が内部に形成された本体3
0と、本体30の両側に設けられたローラ40とを有し
た形態をなしており、その基本構成として、配線・配管
材Xを懸吊する懸吊手段と、配線・配管材Xの懸吊を解
除する解除手段と、解除手段を作用させる作動部とを備
えている。懸吊手段は、配線・配管材Xの吊材2が掛装
される腕部11と、吊材2によって押圧され、この押圧
にともなって腕部11を回動操作するとともに腕部11
に配線・配管材Xの吊材2を掛装させる操作片12とを
一体に備えた回動体10により構成されている。又、解
除手段は、腕部11の先端が係合する係合部21を有
し、軸33を中心に回動する板状の回動部材20により
構成されている。そして回動部材20の一端20aは本
体30の外部に突出しており、解除手段を作用させる作
動部として形成されている。かかる懸吊部材1は、本体
30の両側に設けられたローラ40を、レール3として
形成されたスリット311を有する中空筒状のシュータ
310内に通すことによって、移動可能に保持されるよ
うになっている。
【0013】上記実施例に示す懸吊部材1の回動体10
は、腕部11と操作片12とが略90度に開脚した略L
字形の一体化された部品によって形成され、いずれも回
動動作によって本体30に設けられた凹所31内に突出
するように、本体30の軸32に枢着されている。又、
凹所31をはさんで回動体10と対向する位置には、回
動する腕部11が水平状態となったときに腕部11の先
端が係合する係合部21を有する回動部材20が配置さ
れている。回動部材20は、作動部として形成された一
端20aが押圧されると、本体30の軸33を中心に回
動し、係合部21が後退して腕部11の先端との係合を
解除するようになっている。
【0014】かかる懸吊部材1にあっては、配線・配管
材Xを吊り下げた吊材2(例えばナイロンバンドような
弾力性のあるもの)を本体30の凹所31内に挿入する
簡単な操作で、懸吊部材1に配線・配管材Xを懸吊する
ことができる。すなわち、まず、図4に示すように、腕
部11を開放させ、操作片12が本体30の下部に設け
られた凹所31内に臨む状態とし、配線・配管材Xを吊
り下げた吊材2を、前記操作片12に当接させる。次い
で、図5に示すように、吊材2を凹所31内に上昇させ
ることにより、操作片12を回動させる。操作片12を
回動させれば、これと一体で軸32を共通にする腕部1
1も回動し、腕部11が吊材2に通り、腕部11に吊材
2を掛装させることができる。そして、図6に示すよう
に、腕部11の先端を回動部材20の係合部21に係合
させ、懸吊部材1に配線・配管材Xを懸吊することがで
きる。
【0015】なお、この実施例では、腕部11の先端を
回動部材20の係合部21に係合させる場合、回動部材
20を支持する軸33が偏った位置にあるため、腕部1
1が回動して水平状態になるときに一旦押し退けられた
回動部材20は、自重のバランスで自動的に元の位置に
戻るように作用し、腕部11の先端と係合部21とが係
合するようになっている。したがって、この懸吊部材1
にあっては、配線・配管材Xを吊り下げた吊材2を本体
30の凹所31内に上昇させる操作のみで、腕部11の
先端を回動部材20の係合部21に係合させた状態まで
の動作を行い得るようになっている。回動部材20の下
端部において係合部21との反対側は突出部22として
形成されているが、これは仮に回動部材20が自重のバ
ランスで自動的に回動しないような状態となっても、突
出部22を押圧してやることによって腕部11の先端と
係合部21との係合調整が行えるようにするためであ
る。
【0016】このような回動体10と回動部材20とで
係合させる懸吊部材1においては、回動部材20を支持
する軸33は、腕部11の先端と係合部21との係合位
置の垂線上、もしくは回動体10寄りに位置することが
望ましく、これにより、腕部11の先端と係合部21と
が一旦係合すれば、腕部11に加わる配線・配管材Xの
重量によって回動体10、回動部材20が回動すること
なく確実に係合状態が維持されるようになっている。
【0017】なお、回動体10を構成する腕部11と操
作片12とは予め一体に形成されたものであっても、別
体で組み付けるものであっても良い。又、本発明に係る
懸吊部材1にあっては、配線・配管材Xの吊材2が掛装
される腕部11と、吊材2によって押圧され、この押圧
にともなって腕部11を回動操作するとともに腕部11
に配線・配管材Xの吊材2を掛装させる操作片12とを
備えた回動体10により構成される懸吊手段を備えたも
のであれば、他の解除手段や作動部、さらにレール3に
対して移動可能に保持させるための形態は、懸吊部材1
としての機能を備えた範囲内で種々の変更が可能であ
る。
【0018】例えば、懸吊部材1の解除手段は、係合部
21が回動動作により進退する回動部材20に限られ
ず、係合部21がスライド動作により進退するように構
成されたものであっても良い。その一例として、係合部
21としてスプリングによって付勢されたピンで構成
し、腕部11の先端を上昇させるとピンが一旦後退した
後スプリングの付勢によって前進し、腕部11の先端を
係合させることができ、ピンとは別体に構成した作動部
とピンとをリンクさせて作動部が押圧されるとスプリン
グの付勢に坑してピンが後退するようにし、これによっ
て腕部11の先端の係合が解除されるようにしても良
い。要するに、本発明にあっては、解除手段は、回動す
る腕部11の先端を係合させ、又、腕部11との係合状
態を解除し得る構造を備えたものであれば良く、そのた
めの部材の動作を限定するものではない。そして、解除
手段は、機械的な機構による場合に限らず、ソレノイド
等の電気的な機構を組み合わせたものであっても良い。
作動部は、押圧される形態に限られず、例えば電気信号
を感知する感知部を備えた構成により、遠隔から発信し
た信号を受けて解除手段の解除動作を行わせるようにし
ても良い。
【0019】また、レール3に保持させるための形態と
しては、上記実施例では、本体30両側に、レール3で
あるシュータ310内に移動可能に保持させるためのロ
ーラ40を備えているが、この他、図7に示すように、
シュータ310内に移動可能に保持させることができる
滑り抵抗の小さい滑走体50を本体30両側に付設した
ものであっても良い。さらに、レール3には、図1に示
すものの他、図17、図19、図21及び図23に示す
ものを用いても良く、これらのレール3に対しては、図
18、図20、図22及び図24に示すように例えばロ
ーラ40を備えた懸吊部材1を保持させることができ
る。なお、レール3は、吊ボルト等により天井壁から吊
り下げられて配置される場合の他、壁に直接取り付けら
れたり、また、接着、融着、ビス締め、あるいは取付具
を介して布設路を形成する受け具に一体に取り付けられ
たり、受け具と一体に成形されたり、架設部材を介して
受け具の上方に架設されたりして設置されるようになっ
ている。
【0020】次に、図8には請求項2記載の発明に係る
懸吊装置の一実施例が示されており、この実施例に示す
懸吊装置は、懸吊部材1と、一端に回動体10の操作片
12を押圧する押圧部211を有し、この押圧部211
の下方に回動体10の腕部11が回動可能な許容空間部
212を備え、他端に配線・配管材Xの吊下げ部213
を有した吊材2とで構成されている。吊材2は、合成樹
脂、金属等の剛性を備えた素材で作製され、全体が逆T
字形状をなし、吊下げ部213には配線・配管材Xを締
結する締結紐220を挿通させるようになっている。懸
吊部材1は、その基本構成として、配線・配管材Xを懸
吊する懸吊手段と、配線・配管材Xの懸吊を解除する解
除手段と、解除手段を作用させる作動部とを備えてお
り、図1に示す懸吊部材1と同じものを使用している。
【0021】かかる懸吊装置にあっては、懸吊部材1に
配線・配管材Xを懸吊する場合には、まず、図9に示す
ように、吊材2の吊下げ部213に締結紐220を用い
て配線・配管材Xを締結し、腕部11が開放状態にある
回動体10の操作片12に、吊材2の押圧部211を当
接させる。次いで、図10に示すように、吊材2を本体
30の凹所31内に上昇させることにより、操作片12
の動作と連動する腕部11が回動して、吊材2の許容空
間部に212腕部11が通り、腕部11に吊材2を掛装
させることができる。そして、図11に示すように、腕
部11の先端を回動部材20の係合部21に係合させ、
懸吊部材1に配線・配管材Xを懸吊することができる。
【0022】なお、吊材2の形状は上記実施例に示すも
のに限られない。例えば、吊下げ部213は締結紐22
0を引っ掛け得る突出片であっても良く、さらに締結紐
220を用いずに配線・配管材Xを直接保持することが
できる例えばU字形の湾曲部分を形成したものであって
も良い。又、許容空間部212は上記実施例のような透
孔形態で形成されるものに限らず、例えば、図12に示
すように開放された空間で形成されるものであっても良
く、要するに、回動体10の腕部11の回動が妨げられ
ない空間が確保されたものであれば良い。
【0023】又、懸吊部材1に関しては、配線・配管材
Xの吊材2が掛装される腕部11と、吊材2によって押
圧され、この押圧にともなって腕部11を回動操作する
とともに腕部11に配線・配管材Xの吊材2を掛装させ
る操作片12とを備えた回動体10により構成される懸
吊手段を備えたものであれば良く、他の解除手段や作動
部、さらにレール3に対して移動可能に保持させるため
の形態は、懸吊部材1としての機能を備えた範囲内で種
々の変更したものであっても良い。さらに懸吊部材1を
保持させるレール3としては、図17、図19、図21
及び図24に示すものを用いても良い。レール3は、吊
ボルト等により天井壁から吊り下げられて配置される場
合の他、壁に直接取り付けられたり、また、接着、融
着、ビス締め、あるいは取付具を介して布設路を形成す
る受け具に一体に取り付けられたり、受け具と一体に成
形されたり、架設部材を介して受け具の上方に架設され
たりして設置されるようになっている。
【0024】次に、上述の懸吊部材1又は懸吊装置を用
いた配線・配管材Xの具体的な布設方法について説明す
る。まず、図13に示すように、天井壁に取り付けられ
た吊ボルトあるいは配線・配管材Xを布設する布設路を
形成する受け具4等を利用して、懸吊部材1を保持させ
るレール3を布設路に沿って配置する。次に、配線・配
管材Xに適宜間隔で吊材2を取り付け、前述した図4〜
図6に示す手順で吊材2を本体30の凹所31内に挿入
して、懸吊部材1に配線・配管材Xを懸吊して、懸吊部
材1をレール3に保持させる。懸吊装置による場合に
は、前述した図9〜図11に示す手順により懸吊部材1
に配線・配管材Xを懸吊する。
【0025】次に、懸吊部材1をレール3に沿って送り
込むため、レール3の他端よりレール3に沿って引込具
5を送り込み、引込具5と配線・配管材Xとを連結す
る。そして、図14に示すように、引込具5を引き戻す
ことによって懸吊部材1をレール3に沿って順次送り込
み、布設路上に配線・配管材Xを懸吊状態にして引き込
む。
【0026】ここで、引込具5は、先頭に設けられたシ
ャトル510と、これに接続された剛性を有するロープ
520とにより構成されている。シャトル510は硬質
の合成樹脂又は中空状の金属等により硬くて軽量に形成
されており、又、板状の連結部511が側方に突出して
形成され、連結部511には連結孔512が設けられ、
配線・配管材Xとを連結紐530で連結し得るようにな
っている。ロープ520は、自身で押し込むことできる
剛性を有し、また配線・配管材Xの引き込み時にかかる
テンションに耐え得る破断強度を備えている。このよう
なロープ520としては、例えば、鋼線又は複数本の鋼
線を編んだもの、あるいは合成樹脂を押出し成形した棒
状のもの、合成樹脂繊維を堅く撚ったもの、F・R・P
でロープ状に形成したもの等を用いることができ、とく
に湾曲したレール3にも対応できるようにするには可撓
性を有することが望ましい。なお、シャトル510とロ
ープ520とは同じ材料で一体的に作製されたものであ
ってもよい。なお、懸吊部材1をレール3に沿って送り
込むには、上記のような引込具5を用いる以外の手段も
可能である。例えば、レール3に保持され、レール3に
沿って移動する自走手段を備えた走行部材を懸吊部材1
の先頭に配置し、この走行部材に懸吊部材1を牽引させ
て懸吊部材1をレール3に沿って送り込むようにしても
良い。
【0027】次に、布設路上に配線・配管材Xを懸吊状
態にして引き込んだ後、図15に示すように、レール3
の他端より押圧具6送り込むことにより一の懸吊部材1
の作動部を押圧し、その懸吊部材1の解除手段を作用さ
せて配線・配管材Xの懸吊を解除し、配線・配管材Xを
懸吊部材1から分離する。配線・配管材Xの懸吊の解除
は、図3において説明すると、作動部として形成された
回動部材20の一端が押圧されると、軸33を中心に回
動部材20が回動し、これにより係合部21が後退して
腕部11の先端との係合が解除されることにより行われ
る。懸吊部材1から分離した配線・配管材Xは布設路で
ある受け具4の載置面に落下し、一方、懸吊部材1は押
圧具6の押圧によってレール3に沿って移動して、次の
懸吊部材1の作動部を押圧する。これによって、次の懸
吊部材1の解除手段が作用して懸吊部材1から配線・配
管材Xが分離する。
【0028】ここで、押圧具6は、硬い材質で作製され
た先端部610と、この先端部610に連結され、十分
な剛性を有するロープ部620とにより構成されてい
る。このような押圧具6によって作動部を押圧する以外
に、作動部を押圧する手段としては、レール3に保持さ
れ、レール3に沿って移動する自走手段を備えた走行部
材を使用することもできる。なお、作動部が電気信号を
感知する感知部を備え、遠隔から発信した信号を受けて
解除手段の解除動作を行わせるようにしたものにあって
は、押圧具6は不要である。
【0029】このようにして、図16に示すように、懸
吊部材1の解除手段を順次作用させ、全懸吊部材1から
配線・配管材Xを分離し、布設路である受け具4の載置
面に配線・配管材Xを落下させて布設する。上記手順を
繰り返すことにより多数の配線・配管材Xを既設の配線
・配管材Xに邪魔されることなく布設することができ
る。
【0030】なお、上記布設方法はその一例であり、こ
の他、出願人が特願平5−24426号において提案し
ている予備ロープを使用した布設方法を適用して配線・
配管材Xを布設することもできる。すなわち、図13に
おいて、レール3の他端よりレール3に沿って引込具5
を送り込むときに、引込具5に予備ロープを連結して送
り込む。あるいは、引込具5をレール3の他端から一端
まで送り込んで予備ロープを連結し、引込具5を引き戻
す。これにより、レール3の他端から一端の間に予備ロ
ープをかけ渡す。予備ロープの一端と配線・配管材Xと
を連結し、予備ロープの他端を引くことにより、懸吊部
材1をレール3に沿って順次送り込み、布設路上に配線
・配管材Xを懸吊状態にして引き込む。その後は、図1
5、図16に示す方法により、懸吊部材1の解除手段を
順次作用させ、全懸吊部材1から配線・配管材Xを分離
し、布設路である受け具4の載置面に配線・配管材Xを
落下させて布設することができる。
【0031】
【発明の効果】以上、説明したように、請求項1記載の
発明に係る懸吊部材にあっては、その懸吊手段が、配線
・配管材の吊材が掛装される腕部を有する回動体により
構成され、回動体には、吊材によって押圧され、この押
圧にともなって腕部を回動操作するとともに配線・配管
材の吊材を腕部に掛装させる操作片を備えたことによ
り、懸吊部材に配線・配管材を懸吊させる場合におい
て、配線・配管材を吊り下げた吊材を操作片に当接さ
せ、そのまま操作片を吊材によって押圧すれば、開放し
た状態にある腕部が回動して自動的に吊材に腕部が通
り、腕部に吊材を掛装させることができ、多数の懸吊部
材に対する配線・配管材の懸吊作業を簡単迅速に行うこ
とができ、これによって配線・配管材の布設作業を効率
良く行うことができる。
【0032】又、請求項2記載の発明に係る懸吊装置に
あっては、一端に回動体の操作片を押圧する押圧部を有
し、この押圧部の下方に回動体の腕部が回動可能な許容
空間部を備え、他端に配線・配管材の吊り下げ部を有し
た吊材との構成により、吊材の押圧部を操作片に当接さ
せ、吊材によってそのまま操作片を押圧すれば、開放し
た状態にある腕部が回動して吊材の許容空間部に腕部が
通り、腕部に吊材を掛装させることができ、懸吊部材に
対する配線・配管材の懸吊作業を簡単迅速に行うことが
できるとともに、吊下げ部に配線・配管材を固定するこ
とによって、懸吊状態の配線・配管材がずれないように
し、配線・配管材の引き込み時における作業性を向上さ
せることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る懸吊部材の一実施例を示す斜視
図である。
【図2】 図1に示す懸吊部材についてレールに保持さ
れた状態を示す正面図である。
【図3】 図1に示す懸吊部材の内部構造を示す側面図
である。
【図4】 図1に示す懸吊部材による配線・配管材の懸
吊動作の一作用状態を示す側面図である。
【図5】 図1に示す懸吊部材による配線・配管材の懸
吊動作の一作用状態を示す側面図である。
【図6】 図1に示す懸吊部材による配線・配管材の懸
吊動作の一作用状態を示す側面図である。
【図7】 懸吊部材の別の実施例についてレールに保持
された状態を示す斜視図である。
【図8】 本発明に係る懸吊装置の一実施例を示す斜視
図である。
【図9】 図8に示す懸吊装置による配線・配管材の懸
吊動作の一作用状態を示す切欠側面図である。
【図10】 図8に示す懸吊装置による配線・配管材の
懸吊動作の一作用状態を示す側面図である。
【図11】 図8に示す懸吊装置による配線・配管材の
懸吊動作の一作用状態を示す側面図である。
【図12】 吊材の別例を示す斜視図である。
【図13】 本発明に係る懸吊部材を用いた配線・配管
材の布設方法の一工程を示す側面図である。
【図14】 同じく配線・配管材の布設方法の一工程を
示す側面図である。
【図15】 同じく配線・配管材の布設方法の一工程を
示す側面図である。
【図16】 同じく配線・配管材の布設方法の一工程を
示す側面図である。
【図17】 レールの別例を示す斜視図である。
【図18】 図17に示すレールに対する懸吊部材の保
持例を示す正面図である。
【図19】 レールのさらに別例を示す斜視図である。
【図20】 図19に示すレールに対する懸吊部材の保
持例を示す正面図である。
【図21】 レールのさらに別例を示す斜視図である。
【図22】 図21に示すレールに対する懸吊部材の保
持例を示す正面図である。
【図23】 レールのさらに別例を示す斜視図である。
【図24】 図23に示すレールに対する懸吊部材の保
持例を示す正面図である。
【符号の説明】
1 懸吊部材 10 回動体 11 腕部 12 操作片 20 回動部材 20a 一端(作動部) 21 係合部 30 本体 31 凹所 32,33 軸 40 ローラ 2 吊材 211 押圧部 212 許容空間部 213 吊下げ部 220 締結紐 3 レール 310 シュータ 311 スリット 4 受け具 5 引込具 510 シャトル 520 ロープ 6 押圧具 610 先端部 620 ロープ部 X 配線・配管材

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配線・配管材を布設する布設路上方に配
    設されるレールに沿ってその長手方向に移動可能に保持
    される懸吊部材であって、 配線・配管材を吊材を介して懸吊する懸吊手段と、該配
    線・配管材の懸吊を解除する解除手段と、該解除手段を
    作用させる作動部とを具備した構成からなり、 前記懸吊手段は、前記配線・配管材の吊材が掛装される
    腕部と、前記腕部に前記吊材を掛装させるべく、前記吊
    材によって押圧され、この押圧にともなって前記腕部を
    回動操作する操作片とを具備した回動体、を含み構成さ
    れていることを特徴とする配線・配管材の懸吊部材。
  2. 【請求項2】 配線・配管材を布設する布設路上方に配
    設されるレールに沿ってその長手方向に移動可能に保持
    され、配線・配管材を吊材を介して懸吊する懸吊手段
    と、該配線・配管材の懸吊を解除する解除手段と、該解
    除手段を作用させる作動部とを具備した構成からなる配
    線・配管材の懸吊装置であって、 前記懸吊手段は、前記配線・配管材の上記吊材が掛装さ
    れる腕部と、前記腕部に前記吊材を掛装させるべく、前
    記吊材によって押圧され、この押圧にともなって前記腕
    部を回動操作する操作片とを具備した回動体を含む構成
    からなる懸吊部材と、 一端に前記回動体の操作片を押圧する押圧部を有し、こ
    の押圧部の下方に前記回動体の腕部が回動可能な許容空
    間部を備え、他端に配線・配管材の吊下げ部を有した
    吊材と、 からなることを特徴とする配線・配管材の懸吊装置。
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