JP2745356B2 - 溶融金属試料の採取装置 - Google Patents

溶融金属試料の採取装置

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JP2745356B2
JP2745356B2 JP4148721A JP14872192A JP2745356B2 JP 2745356 B2 JP2745356 B2 JP 2745356B2 JP 4148721 A JP4148721 A JP 4148721A JP 14872192 A JP14872192 A JP 14872192A JP 2745356 B2 JP2745356 B2 JP 2745356B2
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育平 阪口
喜輝 繁田
俊幸 北浦
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川惣電機工業 株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、溶鋼や溶銑等を採取
し、採取した凝固試料を分析に供するための 融金属試
の採取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、溶鋼や溶銑等の溶融金属を試料と
して採取するための溶融金属試料の採取装置は、下方か
ら溶融金属を流入せしめる流路と、前記流路の上部に連
通され溶融金属を充填凝固せしめる試料採取室とを形成
する所謂下注式のサンプラーを具備しており、特に、炭
素鋼やステンレス鋼等の溶融金属を採取するためのサン
プラーにおいては、前記流路内に脱酸剤を設けることが
公知である。
【0003】前記脱酸剤は、Al等により箔状(極薄板
状)或いは線状に形成され、前記流路内に収容されてい
る。
【0004】前記装置を溶融金属に浸漬することにより
該溶融金属を採取する際、溶融金属は、前記流路を経て
試料採取室に充填される。そこで、流路内に脱酸剤を収
容した装置においては、流入する溶融金属は、流路内で
脱酸剤により脱酸され、脱酸された後に試料採取室に充
填され凝固する。このように溶融金属を脱酸せしめる目
的は、凝固試料の内部において残存ガスによる巣が発生
することを防止するためである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述の目的のため、脱
酸剤の量は、試料採取室に充填せしめられる採取試料の
量を勘案して、必要且つ十分な量が定められる。
【0006】そして、従来の構成では、溶融金属が流路
に流入するや否や、直ちに脱酸剤を溶融せしめ該溶融金
属中に混入する。そこで、流路は試料採取室にダイレク
トに連通せしめられているため、流路に流入した溶融金
属は直ちに試料採取室に進入し、充填せしめられ凝固す
る。
【0007】ところで、このようなサンプラーにより採
取された金属試料は、試料の表面を研磨し、この研磨面
を発光分光分析に供されるが、本発明者らの調査によれ
ばしばしば異常発光による分析不能や、組成偏析による
分析不良を生じることが知見された。このため、従来、
試料の表面を研磨し発光分光分析するに際しては、分析
を繰り返しながら、研磨面が良質な分析面となるまで何
度も研磨しなければならず、時間と労力を浪費する。従
って、分析不良を生じた場合、改めて、分析良好な凝固
試料を期待して再度試料の採取を行っているのが現状で
ある。
【0008】そこで、この原因を究明すべく調査したと
ころ、概ね次の二つの問題に起因していることが判明し
た。
【0009】即ち、第一に、AOD炉や二次精錬炉等に
見られるように、浴を強制攪拌すべく不活性ガス(A
r、N等)やOガスを炉底部から強制注入する炉に
おいては、浴中にガス気泡が多量に混在しているため、
サンプラーにより採取した溶融金属が多量のガスを含有
している。そこで、従来の試料採取装置では、このよう
なガスを含有せしめたまま溶融金属を流路から試料採取
室に流入せしめ凝固させてしまうため、前記分析面を含
む凝固試料の内部に残存ガスが気泡状に広範囲にわたり
混在することによる巣が見られ、このため、試料表面の
研磨に際し、巣のない分析面を得ることが困難であり、
従って、発光分光分析の時、ほとんどの場合に異常発光
を生じてしまい、安定した分析作業が得られない。
【0010】また、第二に、従来試料採取装置では、流
路に収容された脱酸剤は、該流路に最初に流入する少量
の溶融金属により溶融せしめられ、該溶融金属に混入し
た状態で流路から試料採取室へ移動する。即ち、脱酸剤
は、試料採取室を十分に充填するには至らない少量の溶
融金属に追従して早期に流路から試料採取室に引き込ま
れる。一方、引き続き流路に流入する後続の溶融金属
は、もはや流路において脱酸されずに試料採取室に進入
する。このため、試料採取室に充填凝固された試料は、
全体にわたり均質な脱酸が行われず、試料中に部分的な
脱酸剤の偏析(例えばアルミニウム偏析)を生じ、これ
が組成偏析の原因となっている。
【0011】特に、下注式のディスク形サンプラーの場
合、流路を経て試料採取室に最初に流入する溶融金属が
先ず試料採取室の内壁面に付着して凝固を開始し、試料
採取室の内壁面に沿って延びる凝固膜を形成する。そし
て、後続の流入する溶融金属が前記凝固膜に囲まれた空
間内に滞留し凝固する。そこで、採取されたディスク形
試料は、その発光分光分析に供される偏平な表面部分
を、主として、多量のガスを含有すると共に脱酸剤を引
き込みつつ最初に試料採取室に流入された溶融金属によ
り構成されているため、試料の分析面に、残存ガスによ
る巣と、偏在する脱酸剤による組成偏析を生じてしまう
ことになる。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述したよう
な従来の問題点を解決し、試料を採取するに際し、分析
面として供される表面部分に関して、ガスの残存防止と
脱酸剤の偏在防止を可能とした溶融金属試料採取装置を
提供するものである。
【0013】そこで、本発明が第一の手段として構成し
たところは、金属凝固試料を採取するために、下方から
溶融金属を流入せしめる流路と、前記流路の上部に連通
され溶融金属を充填凝固せしめる試料採取室とを形成す
るサンプラーを具備し、前記流路内に脱酸剤を設けた溶
融金属試料採取装置において、前記試料採取室が室内の
ガスを室外へ排出可能とするガス抜き手段を有して成
り、溶融金属が流路に流入し該流路に充填せしめられた
後に溶融する閉止部材により前記流路と試料採取室の連
通部を閉塞すると共に、該閉止部材の融点が脱酸剤の融
点よりも高く且つ該閉止部材の材質が採取試料の分析値
に影響を与えないことを条件として、脱酸剤がAlであ
るのに対して、閉止部材をTi、Fe、Cu又はNiか
ら選ばれた材質により構成して成る点にある。
【0014】また、本発明が第二の手段として構成した
ところは、閉止部材が肉厚約0.05ないし1.0mm
の金属薄板から成る点にある。
【0015】また、本発明が第三の手段として構成した
ところは、閉止部材が突起、凹部、ピンホールの一つ又
は複数から選ばれた溶融制御部を設けて成る点にある。
【0016】本発明の実施態様において、少なくとも試
料採取室は、突き合わせ重合された一対の半割状分割片
により構成することができ、この分割片の合わせ面によ
り前記ガス抜き手段を構成することができる。或いは、
試料採取室の少なくとも頂部にガス抜き孔を形成し、こ
のガス抜き孔により前記ガス抜き手段を構成することも
できる。
【0017】
【実施例】以下図面に基づいて本発明の実施例を詳述す
る。
【0018】図1において、先端を下向きとする円筒状
の紙管製プローブ本体32は、該プローブ本体32の先
端部に内装されたシェルモールド等の成形物から成る保
持部材33及びプローブ本体32の先端に挿入されたセ
ラミックス等の成形物から成る栓体34を介してサンプ
ラー4aを収納している。
【0019】前記サンプラー4aは、下方から溶融金属
を流入せしめるための流路5aを形成する流入案内管6
aと、前記流路5aの上部に連通され溶融金属を充填凝
固せしめるための概ね偏平な試料採取室7aを形成する
試料採取容器8aとを、上下に配置して構成されてお
り、これにより所謂下注式のディスク形サンプラーを構
成する。
【0020】前記流入案内管6aは、石英管又は鋼管等
から成り、栓体34に保持された状態で該栓体34から
下方に突出し、該突出端に開口された流入口11aを薄
鋼板等から成るキャップ35により被包されている。こ
のキャップ35は、装置を溶融金属に浸漬した際、該装
置がスラグ層を通過して溶融金属浴中の所定位置まで沈
下した後に喪失して流入口11aを開口せしめ、該流入
口11aから溶融金属を流路5aに流入せしめる。
【0021】前記試料採取容器8aは、鋼等の金属によ
り形成される。図例において、試料採取容器8aは、半
割状に形成された一対の分割片から成り、一対の分割片
を突き合わせ重合することにより概ね偏平な試料採取室
7aを構成している。この際、図示しないが、試料採取
室7aは、厚肉部と薄肉部を一体に備えた試料を採取で
きるような分厚い採取室と薄い採取室を一連に形成した
構成としても良い。この場合、採取された試料は、厚肉
部の偏平面を研磨して発光分光分析に供されると共に、
薄肉部の一部分をパンチャー等により打抜き分離するこ
とにより該分離片を燃焼分析に供される。
【0022】この試料採取容器8aは、試料採取室7a
を前記流入案内管6aに連通せしめるための連通路14
aを形成しており、この連通路14aは、流路5a及び
試料採取室7aの内径よりも小径とされている。
【0023】また、試料採取容器8aは、試料採取室7
aの室内のガスを室外へ排出可能とするガス抜き手段4
0を設けている。このガス抜き手段40は、図例の場
合、試料採取室7aの少なくとも頂部に形成された小さ
なガス抜き孔により構成されているが、該ガス抜き孔に
代えて又は該ガス抜き孔と併せて、前述した試料採取容
器8aを構成する半割状の分割片の合わせ面に形成され
る僅かな隙間により構成しても良い。
【0025】上記のような構成において、前記流路5a
の内部には、脱酸剤18が設けられている。この脱酸剤
18は、Al、Ti等により箔状(極薄板状)或いは線
状に形成され、流路5aに収容されているが、その収容
方法は問わない。
【0026】前記流路5aから試料採取室7aに至る連
通路14aは、閉止部材19により閉塞されており、こ
の閉止部材19は、試料分析値に影響を与えない材質に
より薄板状に形成されている。即ち、この閉止部材19
は、後述するように、溶融金属が流路5aに流入し該流
路5aに充填せしめられた後に溶融する。従って、閉止
部材19が溶融するまでの間は連通路14aを閉塞して
おり、所定時間が経過して閉止部材19が溶融した後に
連通路14aを開口せしめる。
【0027】図1に示す実施例では、前記閉止部材19
は、円板状の薄板に形成され、流入案内管6aと連通路
14aの段部の間に介装され、これにより流路5a側か
ら連通路14aを閉塞している。
【0028】ところで、下注式のディスク形サンプラー
を構成する目的の下において、本発明のサンプラー4a
は、図1に示したような構成の他、図2(A)ないし
(C)並びに図3(A)及び(B)に示すような別の実
施態様を構成することが可能である。
【0029】図2(A)に示す実施態様において、流路
5aは、流入案内管6aにより形成された流入路11b
と、該流入案内管6aと試料採取容器8aの間に介装さ
れた流入案内容器6bにより形成された流入室5bとに
より構成されている。即ち、サンプラー4aは、石英管
又は鋼管等から成る流入案内管6aと、流入案内容器6
bと、試料採取容器8aにより構成されており、流入案
内管6aが流入路11bを、流入案内容器6bが流入室
5bを、試料採取容器8aが連通路14a及び試料採取
室7aをそれぞれ構成し、前記流入路11bと流入室5
bにより流路5aを構成している。尚、試料採取容器8
aの連通路14aには石英等の連通案内管37が挿入さ
れているが、必ずしもこのような連通案内管37を設け
なくても良い。前記流入案内容器6bは、筒壁38a
と、該筒壁38aの上下を施蓋する一対の板壁38b、
38cとから成る。
【0030】そこで、この実施態様においては、前記流
路5aを構成する流入室5bに脱酸剤18が収容されて
いる。そして、試料採取容器8a側の板壁38cと筒壁
38aの間に閉止部材19が介装され、該閉止部材19
により流入室5b側から連通路14aを閉塞している。
【0031】図2(B)に示す実施態様は、図2(A)
について説明したところと同様であるが、試料採取容器
8a側の板壁38cが分割された重合自在な分割片38
d、38eから成り、両分割片の間に閉止部材19を介
装することにより連通路14aを閉塞せしめている。
【0032】図2(C)に示す実施態様は、図2(A)
について説明したところと同様であるが、試料採取容器
8a側の板壁38cに対して試料採取容器8aの連通路
14aを挿入するに際し、板壁38cに連通路14aを
挿入せしめる異径孔を形成し、該異径孔の異径段部と連
通路14aの挿入端との間に閉止部材19を介装せし
め、この閉止部材19により連通路14aを閉塞してい
る。
【0033】図3(A)及び(B)に示す実施態様にお
いて、流入案内容器6b及び試料採取容器8aと両容器
6b、8aを連通せしめる小径の連通路14aとが一体
に形成されたサンプラー4aを構成する。このサンプラ
ー4aは、半割状に形成された一対の分割片から成り、
一対の分割片を突き合わせ重合することにより構成さ
れ、前記流入案内容器6bに石英等の流入案内管6aを
挿入し、この流入案内管6aにより流入路11bを構成
する。
【0034】そこで、この実施態様においては、前記流
入案内容器6bにより形成された流入室5bに脱酸剤1
8を収容し、前記連通路14a内に閉止部材19を嵌合
し、この閉止部材19により連通路14aを閉塞してい
る。
【0035】前述のように、サンプラー4aは、突き合
わせ重合される半割状の分割片から成るので、各分割片
の対向位置に周方向の溝を形成することにより、該溝に
円板状閉止部材19の周縁を嵌合せしめることができ
る。
【0036】これらの実施例において、溶融金属を採取
するために装置を溶融金属に浸漬した際、流路5aに流
入した溶融金属は、該流路5a内に十分に充填されるま
では試料採取室7aに進入しない。即ち、溶融金属は、
攪拌流を伴って流路5aに流入し、直ちに脱酸剤18を
溶融金属に巻き込みながら溶融し混合せしめるが、閉止
部材19により試料採取室7aへの進入を妨げられてい
るので、流路5aに充満せしめられ、そこで滞留せしめ
られる。
【0037】従って、流路5aに流入した溶融金属は、
流入直後は上部を閉止部材19により閉塞された流路5
a内で攪拌流を伴い該流路5a内のエアを流入口11a
より下方に押出すことにより外部へ排出し、このエア排
出と共に溶融金属中の不活性ガスの一部を排出する。こ
の際、溶融金属の攪拌流により、脱酸剤18は、流路5
aにおいて、溶融金属との密度差や濃度差による複合し
た作用により溶融しつつ溶融金属中に均質な分布状態の
下に混合せしめられ、流路5a内における溶融金属の全
体にわたる均質な脱酸処理を行う。
【0038】また、溶融金属は、直ちに試料採取室7a
に進入せしめられることなく、閉止部材19により閉塞
された流路5a内で滞留され、その間に該溶融金属中に
含有されている残存ガスを上方へと浮上せしめる。
【0039】そこで、このような僅かの滞留時間の後、
閉止部材19が溶融して流路5aと試料採取室7aの間
における閉塞状態を解き、連通部14aを開口すると、
前述のように上方に浮上したガスの分離と均質な脱酸処
理を施された溶融金属は、流路5aから試料採取室7a
へと一挙に進入する。
【0040】溶融金属が試料採取室7aに進入するに際
し、該溶融金属は、予め上方に浮上せしめたガスを試料
採取室7aの上方へ押上げ該試料採取室7a内のエアと
共にガス抜き手段40を介して外部へ排出しつつ、該試
料採取室7aの内壁面に沿って流れ、そこで凝固され
る。
【0041】このように流路5aから試料採取室7aに
一挙に流入せしめられる溶融金属は、予めガスを浮上分
離し且つ均質脱酸された状態で、試料採取室7aの内壁
面に沿って流入し凝固するので、少なくとも試料採取室
7aの内壁面に沿う溶融金属の内部には、多量のガスを
含有しておらず、しかも、脱酸剤を偏在せしめていな
い。このため、試料採取室7aに充填され凝固される金
属試料のうち、少なくとも分析面に相当する部位(ディ
スク形試料の偏平面の近傍部分)には、残存ガスによる
巣を生じることがなく、しかも、脱酸剤による組成偏析
を生じることがない。
【0042】そして、前記流路5aに滞留していた溶融
金属が試料採取室7aに流入し該試料採取室7aの内壁
面に沿って凝固を開始する過程において、更に後続の溶
融金属が流路5aを経て試料採取室7aに進入し、前記
凝固開始中の金属膜に囲まれた空間内に攪拌流を伴いつ
つ流入する。従って、仮に、万一、予め流路5aで滞留
せしめられた初期の溶融金属が脱酸不十分であり脱酸剤
と未反応の酸素を含有する場合においても、後続の溶融
金属による流動現象に基づく脱酸剤の攪拌分散による二
次的脱酸を期待され、そこで、再度、溶融金属の全体に
わたる完全均一な脱酸を施される。このため、試料採取
室7aにより採取される凝固試料は、分析面を含んで試
料全体にわたり均質に脱酸され、従来のような脱酸剤の
偏析を生じることはない。また、溶融金属が試料採取室
7aに流入し、該試料採取室7aに充満された状態で、
万一、残存ガスが溶融金属中に封入されてしまうことが
あっても、このようなガスは、最後には試料の中心にお
いて巣を生じるに過ぎないから、ディスク形試料の分析
面(偏平表面の近傍部)からは離れた位置にあり、分析
に支障を来すことはない。
【0043】ところで、このように溶融金属を流路5a
に滞留せしめ、そこでガスの浮上分離と均質脱酸を施し
た溶融金属だけを試料採取室7aに充填せしめる目的の
下においては、本来、流路5aの容積を可及的に大と
し、これに対して試料採取室7aの容積を相対的に小と
することが好ましい。然しながら、試料採取を本旨とす
るサンプラーにおいては、流路5aを単純に大型化する
ならば、試料の他に流路5aに後続して進入する不要凝
固金属の量を増加せしめ好ましくないばかりか、装置全
体のコンパクト化に支障を来すという問題がある。そこ
で、閉止部材19を設ける本発明の目的の範囲内におい
て、流路5aの容積を可及的に小とすることが望まし
い。前述のように、本発明は、採取した凝固試料のう
ち、少なくとも分析面に相当する部位において、巣の発
生による異常発光や、脱酸の不均一による組成偏析を防
止することが目的であり、このような分析面から大きく
外れた部位においては、仮に、巣や組成偏析が生じたと
しても、必ずしも本発明の目的に反することはないから
である。
【0044】次に、前述のように、本発明が閉止部材1
9を設ける目的と、この閉止部材19による機能は、流
路5aに必要十分な溶融金属を充満せしめ、この充満状
態で必要なガスの浮上分離と均質な脱酸処理を行うま
で、流路5aから試料採取室7aへの進入を遅らせると
いう流入タイミングコントロールの点にある。従って、
閉止部材19は溶融金属が流路5aに流入するや否や直
ちに溶融することはなく、僅かな時間であっても流路5
aが必要十分な溶融金属により充満されるまで溶融しな
いことが必要である。然しながら、その反面、閉止部材
19は、流路5aにおける溶融金属の必要なガスの浮上
分離と均質な脱酸を行わしめた後は、遅滞なく溶融する
ことが必要である。蓋し、閉止部材19の溶融が遅滞す
ると、流路5aにおいて溶融金属の凝固傾向が進行して
しまい、その結果、流路5aから試料採取室7aへの溶
融金属の進入がスムースでなく、試料採取室7aにおけ
る試料の十分な充填を確保できなくなるからである。
【0045】前述したような目的を達するためには、閉
止部材19は、該閉止部材19の融点が脱酸剤18の融
点よりも高いこと、しかも、採取した試料の分析値が該
閉止部材19により影響を受けないものであることが必
要である。そこで、本発明は、多くの選択要素のうちか
ら、前記二つの条件を満たすものとして、脱酸剤18を
Alとし、閉止部材19をTi、Fe、Cu又はNiか
ら選ぶことにより、所期目的を達成できることを確認し
た。 ところで、閉止部材19の肉厚は、その材質の融点
により条件を異にするが、総じて0.05ないし1.0
mm程度であることが好ましい。これにより、流路5a
に対する溶融金属の流入開始から、0.5ないし3.0
秒程度後に閉止部材19が溶融され、前述の目的が達せ
られるからである。
【0046】本発明者らの実験によれば、閉止部材19
の肉厚が薄く溶融金属が流路5aに流入を開始してから
0.5秒未満で溶融するときは、流路5aにおける溶融
金属のガスの浮上分離と均質脱酸を行うための十分な時
間が確保されない。従って、閉止部材19の溶融時間は
0.5秒以上でなければならない。
【0047】その反面、閉止部材19の溶融までに長時
間を要する場合は、溶融金属の凝固傾向が現れてしま
う。例えば、流路5aを鋼製とした場合は、閉止部材1
9の肉厚が厚くて溶融までに2.0秒を越えると、溶融
金属の凝固傾向が現れる。従って、この場合、閉止部材
19の溶融時間は2.0秒以内であることを要する。一
方、流路5aを前述した石英管や、シェルモールド又は
セラミックスのような耐火材により形成している場合
は、3.0秒を越えると、溶融金属の凝固傾向が現れ
る。従って、この場合、閉止部材19の溶融時間は3.
0秒以内でなければならない。
【0048】このため、本発明を実施するに際して、閉
止部材19は、Ti、Fe、Cu又はNiから選ばれた
材質であることが必要であるが、肉厚を前記0.05な
いし1.0mmの範囲内としつつも、前記溶融時間をコ
ントロールできる種々の構成を採用することが可能であ
る。
【0049】図4(A)において、閉止部材19は、流
路5aに向けて突出する一つ又は複数の突起19aを設
け、これにより溶融制御部を構成している。この実施例
によれば、溶融金属Mが流路5a側から閉止部材19に
注がれると、前記突起19aが最初に溶融して孔を生
じ、該孔を徐々に拡大する方向に閉止部材19を溶融せ
しめる。従って、突起19aを有しない場合に比して、
突起19aを設けることにより閉止部材19の溶融時間
を短時間化することが可能になる。また、突起19aの
個数を増やすことにより、更に溶融時間を促進すること
ができる。
【0050】図4(B)は、前記と反対に、流路5aに
臨む一つ又は複数の小さな凹部19bを閉止部材19に
設け、これにより溶融制御部を構成している。この実施
例においても、溶融金属Mが流路5a側から閉止部材1
9に注がれると、前記凹部19bが最初に溶融して孔を
生じ、該孔を徐々に拡大する方向に閉止部材19を溶融
せしめる。従って、前記突起19aと同様の効果が得ら
れる。
【0051】図4(C)において、閉止部材19は、一
つ又は複数のピンホール19cを設けこれにより溶融制
御部を構成している。この実施例によれば、溶融金属M
が流路5a側から閉止部材19に注がれると、ピンホー
ル19cの部分から該ピンホールを徐々に拡大する方向
に閉止部材19が溶融される。従って、前記突起19a
と同様の効果が得られる。
【0052】前記突起19a、凹部19b、ピンホール
19cは、適宜選択することにより何れか一態様のみ又
は複数態様の組合せが可能であり、これにより閉止部材
19の溶融時間を設計上コントロールすることができ
る。
【0053】脱酸剤18はAlから構成され、これに対
し、閉止部材19は、融点が脱酸剤18の融点よりも高
く、しかも、試料分析値に影響を与えない材質により薄
板状に形成される。このため、閉止部材19は、脱酸剤
18がAlであるのに対して、Tiから形成された薄板
が用いられる。蓋し、Alの融点(約660度摂氏)に
対してTiの融点(約1680度摂氏)は高く前述した
本発明の目的に沿う他、試料分析値に影響を与えること
もない。この点に関し、Tiは、融点が1680度摂氏
であるため、この融点以上に高温とされた溶融金属に接
すると所望の時間で溶融し、前述した閉止部材19とし
ての機能を果たすため、このような高温の溶融金属を採
取する場合に適している。然しながら、このようなTi
の薄板により構成した閉止部材19は、その融点以下、
即ち1680度摂氏以下の溶融金属を採取する場合にお
いても、流入室5aに流入する溶融金属中のFe及びそ
の他の含有成分との反応により、TiFe又はTiF
eの化合物となり表面から次第に低融点化し、所定時間
経過後は溶融するので上述の所期目的を達することがで
きる。
【0054】しかも、閉止部材19をTiにより構成す
ると、Tiそれ自体が脱酸機能と脱窒機能を有するの
で、これを有利に利用できる利点がある。即ち、本発明
によれば、前述のように、流路5aに流入した溶融金属
は、脱酸剤18により均質な脱酸処理を行われるが、閉
止部材19をTiとするので、溶融金属中の酸素はチタ
ンと化合して、O+Ti=TiOとなり、この点から
も脱酸を促進される。また、チタンは溶融金属中の窒素
と化合して、N+Ti=TiNとなるから、溶融金属を
脱窒し、試料採取後の試料分析を容易ならしめる。
【0055】ところで、溶融金属試料を採取するに際し
ては、脱酸剤18としてAlを用いることが一般的であ
るが、サンプリング鋼種の中には、溶融金属中のAl元
素を分析するものがあり、この場合は、脱酸剤18とし
てAlを使用することができない。従って、このような
鋼種のサンプリングは本発明の対象としない。
【0056】ところで、本発明において、Alから成る
脱酸剤18に対して、閉止部材19の材質は、前記Ti
の他、Fe、Cu又はNiから選択することもできる。
即ち、精錬温度が低い溶鋼を採取する場合は、Fe又は
Cuから選ばれた薄板を用いることが可能であり、ま
た、極低炭素鋼精錬の場合は該採取金属と同材の鋼製の
薄板を用いても良い。更に、閉止部材19としてNiの
薄板を使用することも可能である。
【0057】次に、本発明の均質脱酸効果を確認するた
めに行った実験の結果を図5に示している。
【0058】この実験は、図1に示した下注式のディス
ク形サンプラーを有する試料採取装置を使用し、閉止部
材19を有しないもの(以下従来例という)と、閉止部
材19を有するもの(以下本件実施例という)の二つを
準備して行い、それぞれにより採取した溶鋼の試料を発
光分光分析することにより、試料中における脱酸剤の偏
析状態を測定した。
【0059】この実験に用いたサンプラーの条件は、従
来例及び本件実施例の何れについても、試料重量(試料
採取室7a内で凝固する試料)は、90gで、試料採取
室7aの容積Xに対する流路5aの容積Yは、Y/X=
1.0であり、流路5aに脱酸剤18としてAl線の
0.27g(試料重量に対する0.3重量%)を収容し
た。尚、本件実施例に使用した閉止部材19は、肉厚
0.5mmのチタン薄板である。
【0060】そして、このような従来例及び本件実施例
のそれぞれを用いて、転炉精錬中の溶鋼を採取し、それ
ぞれにより採取された凝固試料中のアルミニウム(脱酸
剤)の分布を観察した。このアルミニウムの測定個所
は、図5(A)に示すように、試料Sの表面から0.5
mm(表面を研磨することにより現れる一般の分析面)
に相当する分析面、次に3.75mmに相当する分析
面、そして7.5mmに相当する分析面を得、各分析面
についてS1からS5に示す5点をそれぞれ抽出したも
のである。
【0061】測定結果は、図5(B)に示す通りであ
り、従来例により採取した試料においては、試料の表面
から試料の中心部に至るにつれてアルミニウムの析出値
が急激に低下し、しかも、同一分析面においてもS1か
らS5にわたる5点の値に大きなバラツキが発生してい
ることが確認された。これに対して、本件実施例により
採取した試料においては、試料の全体にわたりアルミニ
ウムが均質に分布しており、閉止部材19の存在により
脱酸剤18を試料中に均質に混合せしめていることが実
証された。
【0062】
【発明の効果】請求項1に記載の本発明によれば、脱酸
剤18を収納した流路5aと試料採取室7aの間の連通
部14aを閉止部材19により閉塞すると共に、該閉止
部材19の融点が脱酸剤18の融点よりも高く、しか
も、該閉止部材19の材質が採取試料の分析値に影響を
与えないことを条件として、脱酸剤18がAlであるの
に対して、閉止部材19をTi、Fe、Cu又はNiか
ら選ばれた材質により構成 したものであるから、溶融金
属試料の採取装置により溶融金属を採取するに際し、流
路5aに流入する溶融金属は、閉止部材19により試料
採取室7aに直ちに進入することを妨げられ、該流路5
a内で脱酸剤18を溶融せしめると共に溶融金属中に均
質に混合されるまでの間、一旦、流路5a内に充満され
滞留せしめられ、流路5aから試料採取室7aへの進入
を遅らせるというタイミングコントロールを所期目的の
0.5ないし3.0秒程度の間にわたり受けるので、
こで、溶融金属中のAr、CO等のガスを浮上分離
しめ、しかも、溶融金属は、流路5a内で滞留中に脱酸
剤18により全体にわたり均一な脱酸処理を施される。
そして、閉止部材19をTi、Fe、Cu又はNiから
選ばれた材質により構成した結果、前記タイミングコン
トロールに必要な所定時間は、ガスの浮上分離と均一脱
酸に必要十分な時間とされる反面、流路5a内で溶融金
属に凝固傾向が現れるまでには至らない適切な時間とす
ることが可能になったものである。 そこで、前記所定時
間の滞留時間を経て閉止部材19が溶融すると、予め流
路5a内でガスの浮上分離と均一脱酸を施された溶融金
属が一挙に試料採取室7aに進入し、該試料採取室7a
の内壁面に沿って流入し、この際、分離されたガスを試
料採取室7aの上方に押上げ、ガス抜き手段40を介し
て該試料採取室7a内のエアと共に室外へ好適に排出す
る。このため、試料採取室7aに充填され採取される
固試料のうち、少なくとも分析面の近傍において、巣を
有しないため発光分光分析に際し従来のような異常発光
を生じることはなく、しかも、脱酸剤を均質に分布せし
めているので従来のような組成偏析を生じることがな
く、発光分光分析等の試料分析に良好な結果をもたらす
ことができる。その結果、従来のように分析に際し、
の分析表面を何度も研磨し良質な分析面を得るまで時
間と労力を浪費しなくて済むという効果がある。そし
て、このような本発明に特有の格別な作用効果は、多く
の選択要素のうちから、脱酸剤18をAlとし、閉止部
材19をTi、Fe、Cu又はNiから選択したという
本発明の特徴的構成により、閉止部材19の融点が脱酸
剤18の融点よりも高いこと、しかも、該閉止部材19
が採取試料の分析値に影響を与えないこと、という二つ
の条件を満たすことができたからに外ならない。
【0063】請求項2に記載の本発明によれば、閉止部
材19は、流路5a内の溶融金属がガスの浮上分離と均
質脱酸に必要十分な過不足のない所要時間を経過した後
に溶融せしめられるので、溶融金属のガス分離と均質脱
酸に必要な時間の間は流路5aと試料採取室7aの連通
部を閉塞する一方、流路5a内において溶融金属に凝固
傾向が現れる前には溶融して前記連通部を開口し、該溶
融金属を試料採取室7aに進入せしめ充填できるという
効果がある。
【0064】請求項3に記載の本発明によれば、溶融金
属の鋼種及び温度に応じて、閉止部材19の溶融時間を
設計上コントロールすることが可能になり、本発明の目
的達成に最適条件としたサンプラーを容易に提供できる
という効果がある。
【0065】請求項4に記載の本発明によれば、ガス抜
き手段40の構成が簡単であり、発明の実施化が容易で
あるという効果がある。
【0066】請求項5に記載の本発明によれば、流路5
a内でガスの浮上分離を施された溶融金属が試料採取室
7aに進入するに際し、溶融金属の流入により分離され
たガスを押上げ試料採取室7aから好適に排出せしめる
ことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例を示す縦断面図である。
【図2】本発明におけるサンプラーの別の実施態様と閉
止部材の変形実施例を示す縦断面図である。
【図3】本発明におけるサンプラーの更に別の実施態様
と閉止部材の変形実施例を示す縦断面図である。
【図4】閉止部材に実施した溶融制御部の各実施例を示
す縦断面拡大図である。
【図5】本発明の実施例に基づくサンプラーと、従来例
に基づくサンプラーのそれぞれにより採取した試料の分
析結果を示しており、(A)は試料の分析個所を示す説
明図、(B)は分析結果を対比したダイアグラムであ
る。
【符号の説明】
4a サンプラー 5a 流路 5b 流入室 6a 流入案内管 6b 流入案内容器 7a 試料採取室 8a 試料採取容器 11a 流入口 11b 流入路 14a 連通路 18 脱酸剤 19 閉止部材 19a 突起 19b 凹部 19c ピンホール S 試料
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北浦 俊幸 大阪府大阪市西区西本町1丁目7番10号 川惣電機工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−216552(JP,A) 特公 昭53−31797(JP,B2) 実公 昭49−1036(JP,Y2) 実公 昭60−41519(JP,Y2)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属凝固試料を採取するために、下方か
    ら溶融金属を流入せしめる流路と、前記流路の上部に連
    通され溶融金属を充填凝固せしめる試料採取室とを形成
    するサンプラーを具備し、前記流路内に脱酸剤を設けた
    溶融金属試料採取装置において、前記試料採取室が室内
    のガスを室外へ排出可能とするガス抜き手段を有して成
    り、溶融金属が流路に流入し該流路に充填せしめられた
    後に溶融する閉止部材により前記流路と試料採取室の連
    通部を閉塞すると共に、該閉止部材の融点が脱酸剤の融
    点よりも高く且つ該閉止部材の材質が採取試料の分析値
    に影響を与えないことを条件として、脱酸剤がAlであ
    るのに対して、閉止部材をTi、Fe、Cu又はNiか
    ら選ばれた材質により構成して成ることを特徴とする溶
    融金属試料の採取装置
  2. 【請求項2】 閉止部材が肉厚約0.05ないし1.0
    mmの金属薄板から成ることを特徴とする請求項1に記
    載の溶融金属試料の採取装置
  3. 【請求項3】 閉止部材が突起、凹部、ピンホールの一
    つ又は複数から選ばれた溶融制御部を設けて成ることを
    特徴とする請求項2に記載の溶融金属試料の採取装置
  4. 【請求項4】 少なくとも試料採取室が半割状に形成さ
    れた一対の分割片を突き合わせ重合することにより構成
    され、該分割片の合わせ面により前記ガス抜き手段を構
    成して成ることを特徴とする請求項1、2又は3に記載
    溶融金属試料の採取装置
  5. 【請求項5】 試料採取室が少なくとも頂部にガス抜き
    孔を形成し、該ガス抜き孔により前記ガス抜き手段を構
    成して成ることを特徴とする請求項1、2又は3に記載
    溶融金属試料の採取装置
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DE102012016697B3 (de) * 2012-08-24 2013-07-25 Heraeus Electro-Nite International N.V. Messsonde zur Probennahme in Metallschmelzen
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