JP2744549B2 - ラインヘッド - Google Patents
ラインヘッドInfo
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- JP2744549B2 JP2744549B2 JP10323692A JP10323692A JP2744549B2 JP 2744549 B2 JP2744549 B2 JP 2744549B2 JP 10323692 A JP10323692 A JP 10323692A JP 10323692 A JP10323692 A JP 10323692A JP 2744549 B2 JP2744549 B2 JP 2744549B2
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- line head
- light
- emitting
- edge
- light emitting
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- Electroluminescent Light Sources (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、端面発光型EL素子を
アレイ状に連設したラインヘッドに関するものである。
アレイ状に連設したラインヘッドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、実用化された発光素子の一つとし
てEL(Electro Luminescence)素子があるが、これ
は不足しがちな発光輝度の改善が要望されている。そこ
で、表面が発光する従来のEL素子に比較して百倍程の
発光輝度を示す端面発光型EL素子が開発された。この
端面発光型EL素子とは、活性元素を含む硫化亜鉛等か
らなる薄膜状の活性層を誘電体層で包囲して光導波路を
形成し、この誘電体層の外面に相対向する電極層を形成
したもので、これらの電極層間に高電圧パルスを通電す
ると活性層の端面から極扁平なビーム光を出射するよう
になっている。
てEL(Electro Luminescence)素子があるが、これ
は不足しがちな発光輝度の改善が要望されている。そこ
で、表面が発光する従来のEL素子に比較して百倍程の
発光輝度を示す端面発光型EL素子が開発された。この
端面発光型EL素子とは、活性元素を含む硫化亜鉛等か
らなる薄膜状の活性層を誘電体層で包囲して光導波路を
形成し、この誘電体層の外面に相対向する電極層を形成
したもので、これらの電極層間に高電圧パルスを通電す
ると活性層の端面から極扁平なビーム光を出射するよう
になっている。
【0003】そこで、このような端面発光型EL素子を
連設したラインヘッドの従来例を図11ないし図16に
基づいて説明する。まず、図12に例示するように、こ
のラインヘッド1の端面発光型EL素子2は、マンガン
などの活性元素を含む硫化亜鉛等の薄膜層からなる活性
層3を三酸化イットリウム等の薄膜層からなる誘電体層
4,5で包囲し、この上下面に薄膜層である電極層6,
7を形成した構造となっている。そして、図11に例示
するように、このラインヘッド1は、多数の前記端面発
光型EL素子2を透明基板8上に薄膜技術で分割形成
し、図13に例示するように、例えば、m×n個の前記
端面発光型EL素子2をm個のコモン電極91〜9mと
n個のブロック電極101〜10nとでマトリクス配線
した構造などとなっている。
連設したラインヘッドの従来例を図11ないし図16に
基づいて説明する。まず、図12に例示するように、こ
のラインヘッド1の端面発光型EL素子2は、マンガン
などの活性元素を含む硫化亜鉛等の薄膜層からなる活性
層3を三酸化イットリウム等の薄膜層からなる誘電体層
4,5で包囲し、この上下面に薄膜層である電極層6,
7を形成した構造となっている。そして、図11に例示
するように、このラインヘッド1は、多数の前記端面発
光型EL素子2を透明基板8上に薄膜技術で分割形成
し、図13に例示するように、例えば、m×n個の前記
端面発光型EL素子2をm個のコモン電極91〜9mと
n個のブロック電極101〜10nとでマトリクス配線
した構造などとなっている。
【0004】より具体的には、図14及び図15に例示
するように、このラインヘッド1では、少なくとも前面
が透明で前記端面発光型EL素子2を包囲する形状のカ
バー部材11が前記透明基板8に固定されており、この
ようなカバー部材11の内部空間にシリコンオイル等の
防湿剤12が封入されている。そして、この防湿剤12
や前記カバー部材11を介して前記端面発光型EL素子
2と対向する位置に、集光素子であるロッドレンズアレ
イ13がスペーサ(図示せず)を介するなどして配置され
ている。
するように、このラインヘッド1では、少なくとも前面
が透明で前記端面発光型EL素子2を包囲する形状のカ
バー部材11が前記透明基板8に固定されており、この
ようなカバー部材11の内部空間にシリコンオイル等の
防湿剤12が封入されている。そして、この防湿剤12
や前記カバー部材11を介して前記端面発光型EL素子
2と対向する位置に、集光素子であるロッドレンズアレ
イ13がスペーサ(図示せず)を介するなどして配置され
ている。
【0005】そこで、このような構造のラインヘッド1
を利用したラインプリンタ14は、図16に例示するよ
うに、回転自在に軸支された感光ドラム15の外周面と
対向する位置に、少なくとも帯電チャージャ(図示せず)
と前記ラインヘッド1と現像器(図示せず)と転写チャー
ジャ(図示せず)とを順次配置し、この転写チャージャと
前記感光ドラム15との間に印刷用紙の搬送路を形成し
た構造などとなっている。なお、このラインプリンタ1
4では、前記ラインヘッド1の端面発光型EL素子2は
ロッドレンズアレイ13を前記感光ドラム15に対向さ
せており、前記ラインヘッド1の後部には駆動回路16
が実装されている。
を利用したラインプリンタ14は、図16に例示するよ
うに、回転自在に軸支された感光ドラム15の外周面と
対向する位置に、少なくとも帯電チャージャ(図示せず)
と前記ラインヘッド1と現像器(図示せず)と転写チャー
ジャ(図示せず)とを順次配置し、この転写チャージャと
前記感光ドラム15との間に印刷用紙の搬送路を形成し
た構造などとなっている。なお、このラインプリンタ1
4では、前記ラインヘッド1の端面発光型EL素子2は
ロッドレンズアレイ13を前記感光ドラム15に対向さ
せており、前記ラインヘッド1の後部には駆動回路16
が実装されている。
【0006】このような構成において、このラインヘッ
ド1は、駆動回路16から各電極9,10に選択的に駆
動パルスを通電することで所定位置の端面発光型EL素
子2を発光駆動することができるので、ラインプリンタ
14の回転する感光ドラム15の帯電した外周面上に静
電潜像を形成することができる。そこで、この感光ドラ
ム15の静電潜像を現像器から供給される帯電トナーで
現像して転写チャージャの放電電位で印刷用紙に転写す
ることで、この印刷用紙上にはドットマトリクスの印刷
画像が形成されることになる。
ド1は、駆動回路16から各電極9,10に選択的に駆
動パルスを通電することで所定位置の端面発光型EL素
子2を発光駆動することができるので、ラインプリンタ
14の回転する感光ドラム15の帯電した外周面上に静
電潜像を形成することができる。そこで、この感光ドラ
ム15の静電潜像を現像器から供給される帯電トナーで
現像して転写チャージャの放電電位で印刷用紙に転写す
ることで、この印刷用紙上にはドットマトリクスの印刷
画像が形成されることになる。
【0007】なお、このラインヘッド1では、ロッドレ
ンズアレイ13で端面発光型EL素子2の出射光を集光
することで、その光学特性を向上させて印刷画像の高密
度化に寄与するようになっている。また、このラインヘ
ッド1では、端面発光型EL素子2をカバー部材11と
防湿剤12とで封止することで、高電圧の駆動パルスの
短絡による破壊や高湿外気の接触による侵蝕を防止する
ようになっている。
ンズアレイ13で端面発光型EL素子2の出射光を集光
することで、その光学特性を向上させて印刷画像の高密
度化に寄与するようになっている。また、このラインヘ
ッド1では、端面発光型EL素子2をカバー部材11と
防湿剤12とで封止することで、高電圧の駆動パルスの
短絡による破壊や高湿外気の接触による侵蝕を防止する
ようになっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述したラインヘッド
1では、各電極9,10に駆動パルスが通電された端面
発光型EL素子2の出射光をロッドレンズアレイ13で
集光することで光学特性を向上させるようになってい
る。ここで、このラインヘッド1の光出射部は、端面発
光型EL素子2の積層された薄膜層の平面方向に位置す
るので、この平面方向である端面発光EL素子2の発光
端面の前方にロッドレンズアレイ13が配置されてい
る。
1では、各電極9,10に駆動パルスが通電された端面
発光型EL素子2の出射光をロッドレンズアレイ13で
集光することで光学特性を向上させるようになってい
る。ここで、このラインヘッド1の光出射部は、端面発
光型EL素子2の積層された薄膜層の平面方向に位置す
るので、この平面方向である端面発光EL素子2の発光
端面の前方にロッドレンズアレイ13が配置されてい
る。
【0009】しかし、上述のような光出射部にロッドレ
ンズアレイ13を配置したラインヘッド1を本出願人が
実際に試作したところ、その光強度は理論値に比較して
極端に低いことが確認された。そこで、このような端面
発光型EL素子2の各方向の発光強度を測定したとこ
ろ、図17に例示するように、活性層3の平面方向とな
る発光端面の前方の位置よりも上下に傾斜した位置で発
光強度が非対称に高くなることが確認された。より具体
的には、端面発光型EL素子2の前方の位置の発光強度
を“1.0”とすると、上方に15度傾斜した方向の発光強
度は“1.5”で下方に40度傾斜した方向の発光強度は
“4.0”となっており、このように出射光の強度分布が
上下方向で非対称となるのは、端面発光型EL素子2の
発光端面の平滑性が良好でないために防湿剤12やカバ
ー部材11を透過する出射光が屈折しているらしいと予
想された。なお、この場合の各部の屈折率は、空気を
“1.0”とすると、端面発光型EL素子2の活性層3が
“2.4”、透明基板8とカバー部材11とが“1.53”、
防湿剤12が“1.42”となっており、これらの数値を変
更すると出射光の強度分布も必然的に変化することにな
る。
ンズアレイ13を配置したラインヘッド1を本出願人が
実際に試作したところ、その光強度は理論値に比較して
極端に低いことが確認された。そこで、このような端面
発光型EL素子2の各方向の発光強度を測定したとこ
ろ、図17に例示するように、活性層3の平面方向とな
る発光端面の前方の位置よりも上下に傾斜した位置で発
光強度が非対称に高くなることが確認された。より具体
的には、端面発光型EL素子2の前方の位置の発光強度
を“1.0”とすると、上方に15度傾斜した方向の発光強
度は“1.5”で下方に40度傾斜した方向の発光強度は
“4.0”となっており、このように出射光の強度分布が
上下方向で非対称となるのは、端面発光型EL素子2の
発光端面の平滑性が良好でないために防湿剤12やカバ
ー部材11を透過する出射光が屈折しているらしいと予
想された。なお、この場合の各部の屈折率は、空気を
“1.0”とすると、端面発光型EL素子2の活性層3が
“2.4”、透明基板8とカバー部材11とが“1.53”、
防湿剤12が“1.42”となっており、これらの数値を変
更すると出射光の強度分布も必然的に変化することにな
る。
【0010】そして、上述のような端面発光型EL素子
2の発光端面の形状不良は、この形成をエッチングで行
なっていることに起因している。つまり、このような端
面発光型EL素子2の発光端面を形成する方法である薄
膜技術のエッチング法としては、反応ガスやアルゴンイ
オンによるドライエッチング等の物理的加工方法と、エ
ッチング液による化学的加工方法とがある。例えば、こ
のような化学的加工方法のエッチングは生産性は良好で
あるが、その加工形状を厳密に管理することが困難であ
るため、必然的に発光端面の平滑性が低下しがちであ
る。
2の発光端面の形状不良は、この形成をエッチングで行
なっていることに起因している。つまり、このような端
面発光型EL素子2の発光端面を形成する方法である薄
膜技術のエッチング法としては、反応ガスやアルゴンイ
オンによるドライエッチング等の物理的加工方法と、エ
ッチング液による化学的加工方法とがある。例えば、こ
のような化学的加工方法のエッチングは生産性は良好で
あるが、その加工形状を厳密に管理することが困難であ
るため、必然的に発光端面の平滑性が低下しがちであ
る。
【0011】例えば、上述のように端面発光型EL素子
2の薄膜層の平面方向の発光強度が低下しているライン
ヘッド1でも、これに通電する駆動電力を増加すること
で必要な発光強度を確保することが考えられるが、これ
では消費電力が増加すると共に駆動回路16や電源回路
(図示せず)等を大型化する必要も生じるので実用的でな
い。このため、端面発光型EL素子2を連設したライン
ヘッド1を実施する場合、発光強度が高く消費電力が低
いラインヘッドを良好な生産性で実施することが困難と
なっている。
2の薄膜層の平面方向の発光強度が低下しているライン
ヘッド1でも、これに通電する駆動電力を増加すること
で必要な発光強度を確保することが考えられるが、これ
では消費電力が増加すると共に駆動回路16や電源回路
(図示せず)等を大型化する必要も生じるので実用的でな
い。このため、端面発光型EL素子2を連設したライン
ヘッド1を実施する場合、発光強度が高く消費電力が低
いラインヘッドを良好な生産性で実施することが困難と
なっている。
【0012】本発明は、発光強度が高く消費電力が低い
と共に生産性も良好なラインヘッドを得るものである。
と共に生産性も良好なラインヘッドを得るものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
基板上に順次積層した電極層と誘電体層と活性層と誘電
体層と電極層とをエッチングでアレイ状に分割すること
で多数の端面発光型EL素子を連設し、これらの端面発
光型EL素子の電極層間に駆動パルスを通電することで
前記活性層の発光端面から薄膜層の平面方向に光を出射
するラインヘッドにおいて、前記端面発光型EL素子の
薄膜層の平面方向から積層方向に傾斜した位置に光出射
部を形成した。
基板上に順次積層した電極層と誘電体層と活性層と誘電
体層と電極層とをエッチングでアレイ状に分割すること
で多数の端面発光型EL素子を連設し、これらの端面発
光型EL素子の電極層間に駆動パルスを通電することで
前記活性層の発光端面から薄膜層の平面方向に光を出射
するラインヘッドにおいて、前記端面発光型EL素子の
薄膜層の平面方向から積層方向に傾斜した位置に光出射
部を形成した。
【0014】請求項2記載の発明は、端面発光型EL素
子の薄膜層の平面方向から積層方向に傾斜した光出射部
に集光素子を配置した。
子の薄膜層の平面方向から積層方向に傾斜した光出射部
に集光素子を配置した。
【0015】
【作用】請求項1記載の発明は、エッチングによって発
光端面が傾斜した端面発光型EL素子の高強度の光成分
を有効に利用することができるので、ラインヘッドの発
光強度の向上と消費電力の低減とに寄与することがで
き、このように高性能なラインヘッドをエッチングで製
作することができるので、ラインヘッドの生産性の向上
に寄与することができ、発光強度が高く消費電力が低い
と共に生産性も良好なラインヘッドを得ることができ
る。
光端面が傾斜した端面発光型EL素子の高強度の光成分
を有効に利用することができるので、ラインヘッドの発
光強度の向上と消費電力の低減とに寄与することがで
き、このように高性能なラインヘッドをエッチングで製
作することができるので、ラインヘッドの生産性の向上
に寄与することができ、発光強度が高く消費電力が低い
と共に生産性も良好なラインヘッドを得ることができ
る。
【0016】請求項2記載の発明は、エッチングによっ
て発光端面が傾斜した端面発光型EL素子の高強度の光
成分を集光素子で潜像担持体などに良好に集光すること
ができるので、簡易な構造で実用的なラインヘッドを得
ることができる。
て発光端面が傾斜した端面発光型EL素子の高強度の光
成分を集光素子で潜像担持体などに良好に集光すること
ができるので、簡易な構造で実用的なラインヘッドを得
ることができる。
【0017】
【実施例】本発明の実施例を図1ないし図10に基づい
て説明する。まず、このラインヘッド17は、図6に例
示するように、電子写真方式のラインプリンタ18の一
部として形成されている。ここで、このラインプリンタ
18は、回転自在に軸支された感光ドラム19の外周面
上に、トナークリーナ20、帯電チャージャ21、前記
ラインヘッド17、現像器22、転写チャージャ23等
を順次対向配置し、この転写チャージャ23と前記感光
ドラム19との間に用紙搬送路を形成した構造となって
いる。
て説明する。まず、このラインヘッド17は、図6に例
示するように、電子写真方式のラインプリンタ18の一
部として形成されている。ここで、このラインプリンタ
18は、回転自在に軸支された感光ドラム19の外周面
上に、トナークリーナ20、帯電チャージャ21、前記
ラインヘッド17、現像器22、転写チャージャ23等
を順次対向配置し、この転写チャージャ23と前記感光
ドラム19との間に用紙搬送路を形成した構造となって
いる。
【0018】そして、このようなラインプリンタ18の
一部となる本実施例のラインヘッド17は、図2ないし
図5に例示するように、端面発光型EL素子2が形成さ
れた透明基板8の上下面の各々に、凹溝24が底面に形
成された上部カバー25と平板状の下部カバー26を取
付け、これらのカバー25,26の前面に平板状の透明
な前部カバー27を取付けた構造となっている。ここ
で、前記上部・下部カバー25,26は透明基板8の前
縁部から前方に突出しており、互いに対向する側部にス
ペーサ28が取付けられている。そこで、このラインヘ
ッド17では、前記カバー25,26と前部カバー27
とスペーサ28とで端面発光型EL素子2を包囲するカ
バー部材29が形成されており、このようなカバー部材
29の内部空間に防湿剤30が封入されている。ここ
で、このラインヘッド17では、カバー部材29の上部
カバー25の一端に前記防湿剤30の注入口32が形成
されると共に他端には空気用の排気口33が形成されて
おり、この排気口33と前記注入口32とは封止板34
が接着されることで封止されている。
一部となる本実施例のラインヘッド17は、図2ないし
図5に例示するように、端面発光型EL素子2が形成さ
れた透明基板8の上下面の各々に、凹溝24が底面に形
成された上部カバー25と平板状の下部カバー26を取
付け、これらのカバー25,26の前面に平板状の透明
な前部カバー27を取付けた構造となっている。ここ
で、前記上部・下部カバー25,26は透明基板8の前
縁部から前方に突出しており、互いに対向する側部にス
ペーサ28が取付けられている。そこで、このラインヘ
ッド17では、前記カバー25,26と前部カバー27
とスペーサ28とで端面発光型EL素子2を包囲するカ
バー部材29が形成されており、このようなカバー部材
29の内部空間に防湿剤30が封入されている。ここ
で、このラインヘッド17では、カバー部材29の上部
カバー25の一端に前記防湿剤30の注入口32が形成
されると共に他端には空気用の排気口33が形成されて
おり、この排気口33と前記注入口32とは封止板34
が接着されることで封止されている。
【0019】そして、このラインヘッド17では、図1
等に例示するように、前記端面発光型EL素子2の薄膜
層の平面方向から積層方向である上方に15度傾斜した位
置に光出射部が形成されており、この光出射部上に集光
素子であるロッドレンズアレイ13が配置されている。
なお、このラインヘッド17では、上述のように光出射
方向は薄膜層の平面方向に対して傾斜しているので、図
6に例示したように、このラインヘッド17を利用した
ラインプリンタ18では、ラインヘッド17は前記感光
ドラム15の直径方向に対して透明基板8等の平面方向
が傾斜してロッドレンズアレイ13の光軸方向が一致し
た状態で位置決めされている。また、このラインヘッド
17では、ロッドレンズアレイ13の位置が光出射部と
なっているが、このようなロッドレンズアレイ13が無
い場合は、その光出射部は前部カバー27の前面に位置
することになる。
等に例示するように、前記端面発光型EL素子2の薄膜
層の平面方向から積層方向である上方に15度傾斜した位
置に光出射部が形成されており、この光出射部上に集光
素子であるロッドレンズアレイ13が配置されている。
なお、このラインヘッド17では、上述のように光出射
方向は薄膜層の平面方向に対して傾斜しているので、図
6に例示したように、このラインヘッド17を利用した
ラインプリンタ18では、ラインヘッド17は前記感光
ドラム15の直径方向に対して透明基板8等の平面方向
が傾斜してロッドレンズアレイ13の光軸方向が一致し
た状態で位置決めされている。また、このラインヘッド
17では、ロッドレンズアレイ13の位置が光出射部と
なっているが、このようなロッドレンズアレイ13が無
い場合は、その光出射部は前部カバー27の前面に位置
することになる。
【0020】このような構成において、本実施例で例示
するラインプリンタ18で画像印刷を行なう場合は、回
転する感光ドラム19の外周面をトナークリーナ20で
清浄化してから帯電チャージャ21のコロナ放電で帯電
させ、ここに画像信号に対応して動作するラインヘッド
17の選択的な光照射で静電潜像を形成する。そして、
この感光ドラム19の外周面上の静電潜像を現像器22
から供給される帯電トナーで現像してから転写チャージ
ャ23の放電電位で印刷用紙35に転写することで、こ
の印刷用紙35に画像印刷が行なわれることになる。
するラインプリンタ18で画像印刷を行なう場合は、回
転する感光ドラム19の外周面をトナークリーナ20で
清浄化してから帯電チャージャ21のコロナ放電で帯電
させ、ここに画像信号に対応して動作するラインヘッド
17の選択的な光照射で静電潜像を形成する。そして、
この感光ドラム19の外周面上の静電潜像を現像器22
から供給される帯電トナーで現像してから転写チャージ
ャ23の放電電位で印刷用紙35に転写することで、こ
の印刷用紙35に画像印刷が行なわれることになる。
【0021】ここで、本出願人が実際に試作したライン
ヘッド17の製作方法と微細構造及び光学特性を図7に
基づいて説明する。まず、本出願人が実際に試作したラ
インヘッド17では、低アルカリガラスからなる絶縁基
板8上に、ITO(Indium−Tin Oxide)からなる膜
厚3000(Å)の電極層7、Y2O3からなる膜厚3000(Å)の
誘電体層4、ZnS:Mnからなる膜厚1.0(μm)の活性層
3、Y2O3からなる膜厚3000(Å)の誘電体層5、金属膜
からなる5000(Å)の電極層6を順次積層し、このような
薄膜層をエッチングでパターニングすることで多数の端
面発光型EL素子2を絶縁基板8上に連設した。
ヘッド17の製作方法と微細構造及び光学特性を図7に
基づいて説明する。まず、本出願人が実際に試作したラ
インヘッド17では、低アルカリガラスからなる絶縁基
板8上に、ITO(Indium−Tin Oxide)からなる膜
厚3000(Å)の電極層7、Y2O3からなる膜厚3000(Å)の
誘電体層4、ZnS:Mnからなる膜厚1.0(μm)の活性層
3、Y2O3からなる膜厚3000(Å)の誘電体層5、金属膜
からなる5000(Å)の電極層6を順次積層し、このような
薄膜層をエッチングでパターニングすることで多数の端
面発光型EL素子2を絶縁基板8上に連設した。
【0022】この時、このエッチングとしては反応ガス
やアルゴンイオンによるドライエッチングが考えられる
が、本出願人は物理的加工方法であるイオンミリング法
を利用した。このイオンミリング法は、アルゴンイオン
により積層された薄膜層を物理的に順次エッチングする
ので、反応ガスによるドライエッチングとは異なり、物
性が異なる積層膜も連続的にエッチングすることができ
る。なお、イオンミリング装置(図示せず)とは、真空槽
内に導入したアルゴンガスをカソードから放出した電子
でイオン化して試材に誘導することでエッチングを行な
うようになっており、このようなアルゴンイオンの入射
方向に対して試材を傾斜させることでエッチング面の角
度を調節することができる。そこで、本出願人はイオン
ミリング法で端面発光型EL素子2をエッチングする
際、この表面に対するアルゴンイオンの入射角を75度と
することで、発光端面の形状精度が良好な端面発光型E
L素子2を安定的に得るものとした。なお、このように
して製作した端面発光型EL素子2の断面形状を本出願
人が観察したところ、その発光端面の傾斜角は約80度で
あった。
やアルゴンイオンによるドライエッチングが考えられる
が、本出願人は物理的加工方法であるイオンミリング法
を利用した。このイオンミリング法は、アルゴンイオン
により積層された薄膜層を物理的に順次エッチングする
ので、反応ガスによるドライエッチングとは異なり、物
性が異なる積層膜も連続的にエッチングすることができ
る。なお、イオンミリング装置(図示せず)とは、真空槽
内に導入したアルゴンガスをカソードから放出した電子
でイオン化して試材に誘導することでエッチングを行な
うようになっており、このようなアルゴンイオンの入射
方向に対して試材を傾斜させることでエッチング面の角
度を調節することができる。そこで、本出願人はイオン
ミリング法で端面発光型EL素子2をエッチングする
際、この表面に対するアルゴンイオンの入射角を75度と
することで、発光端面の形状精度が良好な端面発光型E
L素子2を安定的に得るものとした。なお、このように
して製作した端面発光型EL素子2の断面形状を本出願
人が観察したところ、その発光端面の傾斜角は約80度で
あった。
【0023】そして、このようなエッチングで形成した
端面発光型EL素子2は湿気や外気による劣化が著しい
ので、これを絶縁基板8と同一材料の低アルカリガラス
からなるカバー部材29で密閉し、このカバー部材29
の排気口33から空気を真空引きしながら注入口32に
防湿剤30を注入してから封止板34を接着した。この
ようにすることで、微細な凹凸となる端面発光型EL素
子2の周囲に防湿剤30を良好に充填することができ、
湿気に起因する劣化や短絡を防止することができる。
端面発光型EL素子2は湿気や外気による劣化が著しい
ので、これを絶縁基板8と同一材料の低アルカリガラス
からなるカバー部材29で密閉し、このカバー部材29
の排気口33から空気を真空引きしながら注入口32に
防湿剤30を注入してから封止板34を接着した。この
ようにすることで、微細な凹凸となる端面発光型EL素
子2の周囲に防湿剤30を良好に充填することができ、
湿気に起因する劣化や短絡を防止することができる。
【0024】そして、このようにして形成したラインヘ
ッド17の発光強度を副走査方向で順次測定したとこ
ろ、これは活性層3の平面方向よりも上下に傾斜した方
向で発光強度が高くなっていることが判明した。そこ
で、このラインヘッド17では、このように発光強度が
高い方向と一致するように光出射部を形成することで、
従来は利用されなかった高強度の光成分を画像走査に利
用するようにした。
ッド17の発光強度を副走査方向で順次測定したとこ
ろ、これは活性層3の平面方向よりも上下に傾斜した方
向で発光強度が高くなっていることが判明した。そこ
で、このラインヘッド17では、このように発光強度が
高い方向と一致するように光出射部を形成することで、
従来は利用されなかった高強度の光成分を画像走査に利
用するようにした。
【0025】より具体的には、ここでは端面発光型EL
素子2の薄膜層の平面方向から上方に15度傾斜した位置
に光出射部を形成しているので、前述したように平面方
向の発光強度を“1.0”とすると光出射方向の発光強度
は“1.5”となっている。この場合、このラインヘッド
17は、駆動電力が同一ならば発光強度は従来の1.5倍
なのでラインプリンタ18の印刷品質の向上に寄与する
ことができ、発光強度を同一にするならば消費電力は従
来の2/3なのでラインプリンタ18の省電力化に寄与す
ることができる。つまり、このラインヘッド17では、
端面発光型EL素子2の発光端面が傾斜していても、発
光強度が良好で消費電力が低いので、高性能な端面発光
型EL素子2をエッチングで形成できることになり、そ
の生産性の向上に寄与することができる。
素子2の薄膜層の平面方向から上方に15度傾斜した位置
に光出射部を形成しているので、前述したように平面方
向の発光強度を“1.0”とすると光出射方向の発光強度
は“1.5”となっている。この場合、このラインヘッド
17は、駆動電力が同一ならば発光強度は従来の1.5倍
なのでラインプリンタ18の印刷品質の向上に寄与する
ことができ、発光強度を同一にするならば消費電力は従
来の2/3なのでラインプリンタ18の省電力化に寄与す
ることができる。つまり、このラインヘッド17では、
端面発光型EL素子2の発光端面が傾斜していても、発
光強度が良好で消費電力が低いので、高性能な端面発光
型EL素子2をエッチングで形成できることになり、そ
の生産性の向上に寄与することができる。
【0026】なお、本出願人は、約8.5(inch)の主走査
方向幅に2562(dot)の端面発光型EL素子2を連設して
解像度を300(dpi)とした試作品を製作し、この試作品の
端面発光型EL素子2の薄膜層の平面方向にロッドレン
ズアレイ13と感光ドラム15とが位置する従来のライ
ンヘッド1と、端面発光型EL素子2の薄膜層の平面方
向から上方に15度傾斜した方向にロッドレンズアレイ1
3と感光ドラム15とが位置する本実施例のラインヘッ
ド17とを形成して画像印刷の比較実験を行なった。す
ると、同一の画素を印刷するために必要な駆動パルスの
個数は、従来のラインヘッド1では6パルスで、本実施
例のラインヘッド17では4パルスとなり、このライン
ヘッド17は消費電力が従来のラインヘッド1の2/3で
駆動回路や電源回路の小型軽量化が可能であることが実
際に確認された。
方向幅に2562(dot)の端面発光型EL素子2を連設して
解像度を300(dpi)とした試作品を製作し、この試作品の
端面発光型EL素子2の薄膜層の平面方向にロッドレン
ズアレイ13と感光ドラム15とが位置する従来のライ
ンヘッド1と、端面発光型EL素子2の薄膜層の平面方
向から上方に15度傾斜した方向にロッドレンズアレイ1
3と感光ドラム15とが位置する本実施例のラインヘッ
ド17とを形成して画像印刷の比較実験を行なった。す
ると、同一の画素を印刷するために必要な駆動パルスの
個数は、従来のラインヘッド1では6パルスで、本実施
例のラインヘッド17では4パルスとなり、このライン
ヘッド17は消費電力が従来のラインヘッド1の2/3で
駆動回路や電源回路の小型軽量化が可能であることが実
際に確認された。
【0027】なお、このような構造のラインヘッド17
を実施する場合は、カバー部材29の注入口32に防湿
剤30を流入させると共に排気口33から空気を真空引
きし、カバー部材29の内部空間に防湿剤30を充填し
てから封止板34を注入口32と排気口33とに接着す
る。このようにすることで、このラインヘッド17で
は、カバー部材29の微細な内部空間に防湿剤30を簡
易かつ迅速に注入することができる。さらに、このライ
ンヘッド17では、上部カバー25の下面に凹溝24を
形成することで、端面発光型EL素子2が連続して形状
が複雑な部分にも防湿剤30を良好に充填できるように
なっている。
を実施する場合は、カバー部材29の注入口32に防湿
剤30を流入させると共に排気口33から空気を真空引
きし、カバー部材29の内部空間に防湿剤30を充填し
てから封止板34を注入口32と排気口33とに接着す
る。このようにすることで、このラインヘッド17で
は、カバー部材29の微細な内部空間に防湿剤30を簡
易かつ迅速に注入することができる。さらに、このライ
ンヘッド17では、上部カバー25の下面に凹溝24を
形成することで、端面発光型EL素子2が連続して形状
が複雑な部分にも防湿剤30を良好に充填できるように
なっている。
【0028】ここで、上述のような構造のラインヘッド
17では、端面発光型EL素子2に接続されて透明基板
8の上面後縁部に形成された各電極9,10上にボンデ
ィング接続やチップ部品の実装を行なうことになるの
で、透明基板8の下面側に基準面が位置することが望ま
しい。そして、このラインヘッド17では、封止板34
はカバー部材29の上面に取付けられて底面は平坦であ
るので、これを基準面としてラインヘッド17の位置決
めや取付けを良好に行なうことができる。
17では、端面発光型EL素子2に接続されて透明基板
8の上面後縁部に形成された各電極9,10上にボンデ
ィング接続やチップ部品の実装を行なうことになるの
で、透明基板8の下面側に基準面が位置することが望ま
しい。そして、このラインヘッド17では、封止板34
はカバー部材29の上面に取付けられて底面は平坦であ
るので、これを基準面としてラインヘッド17の位置決
めや取付けを良好に行なうことができる。
【0029】なお、本実施例のラインヘッド17では、
光出射部が上方に傾斜しているので、この光路上にカバ
ー部材29の角部等が位置すると出射光に不要な屈折が
生じることになる。そこで、本実施例のラインヘッド1
7では、図示するように、前部カバー27を上方に延長
することで、端面発光型EL素子2の上方に15度傾斜し
た出射光の光路上にカバー部材29の角部等が位置しな
いようにしている。
光出射部が上方に傾斜しているので、この光路上にカバ
ー部材29の角部等が位置すると出射光に不要な屈折が
生じることになる。そこで、本実施例のラインヘッド1
7では、図示するように、前部カバー27を上方に延長
することで、端面発光型EL素子2の上方に15度傾斜し
た出射光の光路上にカバー部材29の角部等が位置しな
いようにしている。
【0030】また、本実施例のラインヘッド17では、
端面発光型EL素子2の薄膜層の平面方向から積層方向
の一方である上方に15度傾斜した位置に光出射部を形成
することで、出射光の光強度を従来の1.5倍とすること
を例示したが、本発明は上記構造に限定されるものでは
なく、図8及び図9に例示するように、端面発光型EL
素子2の薄膜層の平面方向から積層方向の一方である下
方に40度傾斜した位置に光出射部を形成してロッドレン
ズアレイ13を配置したラインヘッド36なども実施可
能である。この場合、前述したように端面発光型EL素
子2の薄膜層の平面方向から下方に40度傾斜した方向の
発光強度は、前述したように平面方向の発光強度を“1.
0”とすると“4.0”となっているので、このラインヘッ
ド36は印刷品質の向上や省電力化に極めて有効に寄与
することができる。
端面発光型EL素子2の薄膜層の平面方向から積層方向
の一方である上方に15度傾斜した位置に光出射部を形成
することで、出射光の光強度を従来の1.5倍とすること
を例示したが、本発明は上記構造に限定されるものでは
なく、図8及び図9に例示するように、端面発光型EL
素子2の薄膜層の平面方向から積層方向の一方である下
方に40度傾斜した位置に光出射部を形成してロッドレン
ズアレイ13を配置したラインヘッド36なども実施可
能である。この場合、前述したように端面発光型EL素
子2の薄膜層の平面方向から下方に40度傾斜した方向の
発光強度は、前述したように平面方向の発光強度を“1.
0”とすると“4.0”となっているので、このラインヘッ
ド36は印刷品質の向上や省電力化に極めて有効に寄与
することができる。
【0031】ここで、本出願人は前述したような試作品
を利用して、従来例のラインヘッド1の出射光に相当す
る端面発光型EL素子2の薄膜層の平面方向と、ライン
ヘッド17の出射光に相当する15度上方に傾斜した光出
射部と、ラインヘッド36の出射光に相当する40度下方
に傾斜した光出射部とでビームプロファイルを測定し
た。すると、図10(a)に例示するように、15度上方の
ビームプロファイルは、同図(b)に例示する平面方向の
ビームプロファイルに比較して、発光強度は約1.5倍で
指向性も極めて良好であるため、高解像度な画像印刷を
省電力に行なえることが確認された。しかし、同図(c)
に例示するように、40度下方のビームプロファイルは、
同図(b)に例示した平面方向のビームプロファイルに比
較して、発光強度は約4.0倍と極めて高いが、その指向
性は低く300(dpi)の画像走査等は実現困難であることが
判明した。
を利用して、従来例のラインヘッド1の出射光に相当す
る端面発光型EL素子2の薄膜層の平面方向と、ライン
ヘッド17の出射光に相当する15度上方に傾斜した光出
射部と、ラインヘッド36の出射光に相当する40度下方
に傾斜した光出射部とでビームプロファイルを測定し
た。すると、図10(a)に例示するように、15度上方の
ビームプロファイルは、同図(b)に例示する平面方向の
ビームプロファイルに比較して、発光強度は約1.5倍で
指向性も極めて良好であるため、高解像度な画像印刷を
省電力に行なえることが確認された。しかし、同図(c)
に例示するように、40度下方のビームプロファイルは、
同図(b)に例示した平面方向のビームプロファイルに比
較して、発光強度は約4.0倍と極めて高いが、その指向
性は低く300(dpi)の画像走査等は実現困難であることが
判明した。
【0032】つまり、本発明のラインヘッド17,36
では、例えば、省電力化よりも印刷品質を重要視するラ
インプリンタに対しては、光出射方向を15度上方に形成
したラインヘッド17を利用し、印刷品質よりも省電力
化を重要視するラインプリンタに対しては、光出射方向
を40度上方に形成したラインヘッド36を利用すること
で、各種の要望に対応することができる。
では、例えば、省電力化よりも印刷品質を重要視するラ
インプリンタに対しては、光出射方向を15度上方に形成
したラインヘッド17を利用し、印刷品質よりも省電力
化を重要視するラインプリンタに対しては、光出射方向
を40度上方に形成したラインヘッド36を利用すること
で、各種の要望に対応することができる。
【0033】
【発明の効果】請求項1記載の発明は、基板上に順次積
層した電極層と誘電体層と活性層と誘電体層と電極層と
をエッチングでアレイ状に分割することで多数の端面発
光型EL素子を連設し、これらの端面発光型EL素子の
電極層間に駆動パルスを通電することで前記活性層の発
光端面から薄膜層の平面方向に光を出射するラインヘッ
ドにおいて、前記端面発光型EL素子の薄膜層の平面方
向から積層方向に傾斜した位置に光出射部を形成したこ
とにより、エッチングによって発光端面が傾斜した端面
発光型EL素子の高強度の光成分を有効に利用すること
ができるので、ラインヘッドの発光強度の向上と消費電
力の低減とに寄与することができ、このように高性能な
ラインヘッドをエッチングで製作することができるの
で、ラインヘッドの生産性の向上に寄与することがで
き、発光強度が高く消費電力が低いと共に生産性も良好
なラインヘッドを得ることができる等の効果を有するも
のである。
層した電極層と誘電体層と活性層と誘電体層と電極層と
をエッチングでアレイ状に分割することで多数の端面発
光型EL素子を連設し、これらの端面発光型EL素子の
電極層間に駆動パルスを通電することで前記活性層の発
光端面から薄膜層の平面方向に光を出射するラインヘッ
ドにおいて、前記端面発光型EL素子の薄膜層の平面方
向から積層方向に傾斜した位置に光出射部を形成したこ
とにより、エッチングによって発光端面が傾斜した端面
発光型EL素子の高強度の光成分を有効に利用すること
ができるので、ラインヘッドの発光強度の向上と消費電
力の低減とに寄与することができ、このように高性能な
ラインヘッドをエッチングで製作することができるの
で、ラインヘッドの生産性の向上に寄与することがで
き、発光強度が高く消費電力が低いと共に生産性も良好
なラインヘッドを得ることができる等の効果を有するも
のである。
【0034】請求項2記載の発明は、端面発光型EL素
子の薄膜層の平面方向から積層方向に傾斜した光出射部
に集光素子を配置したことにより、エッチングによって
発光端面が傾斜した端面発光型EL素子の高強度の光成
分を集光素子で潜像担持体などに良好に集光することが
できるので、簡易な構造で実用的なラインヘッドを得る
ことができる等の効果を有するものである。
子の薄膜層の平面方向から積層方向に傾斜した光出射部
に集光素子を配置したことにより、エッチングによって
発光端面が傾斜した端面発光型EL素子の高強度の光成
分を集光素子で潜像担持体などに良好に集光することが
できるので、簡易な構造で実用的なラインヘッドを得る
ことができる等の効果を有するものである。
【図1】本発明の実施例を示す縦断側面図である。
【図2】斜視図である。
【図3】分解斜視図である。
【図4】拡大した要部を示す斜視図である。
【図5】縦断正面図である。
【図6】ラインプリンタを示す縦断側面図である。
【図7】本出願人が試作したラインヘッドの微細構造と
光学特性を示す特性図である。
光学特性を示す特性図である。
【図8】変形例を示す縦断側面図である。
【図9】斜視図である。
【図10】各種のビームプロファイルを示す特性図であ
る。
る。
【図11】第一の従来例を示す斜視図である。
【図12】拡大した要部を示す斜視図である。
【図13】回路図である。
【図14】具体的構造を示す縦断側面図である。
【図15】斜視図である。
【図16】ラインプリンタの要部を示す縦断側面図であ
る。
る。
【図17】本出願人が試作したラインヘッドの光学特性
を示す特性図である。
を示す特性図である。
2 端面発光型EL素子 3 活性層 3〜7 薄膜層 4,5 誘電体層 6,7 電極層 8 基板 13 集光素子 17,36 ラインヘッド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高野瀬 剛 静岡県三島市南町6番78号 東京電気株 式会社技術研究所内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41J 2/447 G02B 27/00 H05B 33/00
Claims (2)
- 【請求項1】 基板上に順次積層した電極層と誘電体層
と活性層と誘電体層と電極層とをエッチングでアレイ状
に分割することで多数の端面発光型EL素子を連設し、
これらの端面発光型EL素子の電極層間に駆動パルスを
通電することで前記活性層の発光端面から薄膜層の平面
方向に光を出射するラインヘッドにおいて、前記端面発
光型EL素子の薄膜層の平面方向から積層方向に傾斜し
た位置に光出射部を形成したことを特徴とするラインヘ
ッド。 - 【請求項2】 端面発光型EL素子の薄膜層の平面方向
から積層方向に傾斜した光出射部に集光素子を配置した
ことを特徴とする請求項1記載のラインヘッド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10323692A JP2744549B2 (ja) | 1992-04-22 | 1992-04-22 | ラインヘッド |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10323692A JP2744549B2 (ja) | 1992-04-22 | 1992-04-22 | ラインヘッド |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05297316A JPH05297316A (ja) | 1993-11-12 |
JP2744549B2 true JP2744549B2 (ja) | 1998-04-28 |
Family
ID=14348817
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10323692A Expired - Lifetime JP2744549B2 (ja) | 1992-04-22 | 1992-04-22 | ラインヘッド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2744549B2 (ja) |
-
1992
- 1992-04-22 JP JP10323692A patent/JP2744549B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05297316A (ja) | 1993-11-12 |
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