【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は磁性層の厚さが
0.5μm以下の高密度記録に適した磁気ディスクに関
し、さらに詳しくは表面電気抵抗が低くて耐久性に優れ
た前記の磁気ディスクに関する。
【0002】
【従来の技術】磁気ディスクの磁性層は、通常、磁性粉
末、結合剤成分、有機溶剤およびその他の必要成分から
なる磁性塗料をポリエステルフィルムなどの基体上に塗
布、乾燥してつくられる。近年、このようにしてつくら
れる磁気ディスクの記録密度を向上させるため、磁性層
の厚さを可及的に薄くして、減磁損失を少なくすること
が行われており、また、通常、耐摩耗性を良好にし、表
面電気抵抗を小さくするため、磁性層中に潤滑剤や導電
性粉末を含有させることが行われている。(特公昭44
−15741号、特公昭58−6209号)
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、磁性層の厚
さを薄くすると記録密度が高密度化される反面、磁性層
中に含有される導電性粉末や潤滑剤が少なくなり、必要
量の導電性粉末や潤滑剤を含有できないため、磁性層の
表面電気抵抗が高くなり、放電して結合剤樹脂や潤滑剤
が劣化したり、また、塵埃が磁性層表面に引きつけられ
摺接時に挟まれるため磁性層表面に傷がついたりして、
耐久性が悪くなるという難点がある。特に、磁気ディス
クにあっては、円盤が高速で回転するため、外周側が内
周側よりも線速度が大きく、磁気ヘッドと磁気ディスク
の磁性層表面における摺接条件は、外周側の方が内周側
より激しくなって、外周側において充分な耐久性が得ら
れない。
【0004】この発明は、かかる現状に鑑み種々検討を
行った結果なされたもので、基体と、この基体上に形成
する厚さが 0.3μm以上 0.5μm以下の磁性層との間
に、導電性粉末およびオレイルオレ−トを含む厚さが磁
性層の厚さ以上の下塗り層を設けることによって、厚さ
が極めて薄い磁性層の表面電気抵抗を充分に低減させる
とともに、高速回転する磁気ディスクの下塗り層および
磁性層中のオレイルオレ−トが、遠心力により磁性層よ
り厚い下塗り層を通路として動きやすいようにして、磁
気ヘッドとの摺接条件が厳しい磁気ディスクの外周側で
あっても、充分なオレイルオレ−トが滲出するように
し、磁気ヘッドが摺接している位置に必ずオレイルオレ
−トが存在するようにして、耐久性を充分に向上させ、
高密度記録が良好に行えるようにしたものである。
【0005】
【問題を解決するための手段】この発明の磁気ディスク
は、磁性層の厚さを 0.3μm以上 0.5μm以下にすると
ともに、磁性層と基体との間に導電性粉末およびオレイ
ルオレ−トを含む厚さが磁性層の厚さ以上の下塗り層を
設けている。
【0006】
【発明の実施の形態】この発明において、基体上に下塗
り層を介して形成される磁性層は、高密度記録が良好に
行えるようにするため 0.3μm以上 0.5μm以下にする
のが好ましく、 0.5μmより厚くすると減磁損失が大き
くなって高密度記録が良好に行えない。また、 0.3μm
より薄くすると十分な耐久性が得られない。
【0007】また、この発明において、基体と磁性層と
の間に設ける下塗り層は、 0.3μm以上 0.5μm以下の
磁性層より薄くては充分な量の導電性粉末やオレイルオ
レ−トを含有させることができないため、 0.3μm以上
0.5μm以下の磁性層より厚くすることが好ましく、こ
のように下塗り層の厚さを充分に厚くすると、充分な量
の導電性粉末やオレイルオレ−トを含有させることがで
き、磁性層の表面電気抵抗を充分に小さくすることがで
きるとともに、高速回転する磁気ディスクの下塗り層お
よび磁性層中のオレイルオレ−トが、遠心力に沿って磁
性層の厚さ以上の下塗り層を通路として動きやすいよう
にし、磁気ヘッドとの摺接条件が厳しい磁気ディスクの
外周側であっても、磁気ヘッドの摺接している位置で充
分なオレイルオレ−トが滲出するようにして、磁性層の
摩擦係数を充分に小さくすることができ、耐摩耗性を充
分に向上することができる。
【0008】このような下塗り層中に含有させる導電性
粉末としては、カ−ボンブラック、もしくは銅粉末など
の導電性の良好な金属粉末などが好適なものとして使用
される。含有量は、下塗り層中の結合剤成分に対して、
重量比(導電性粉末対結合剤成分)にして85対15〜
10対90の範囲内にするのが好ましく、導電性粉末が
少なすぎると磁性層の表面電気抵抗を充分に小さくする
ことができず、多くしすぎると下塗り層の基体に対する
接着性が低下する。
【0009】このように下塗り層中に含有させるオレイ
ルオレ−トは、単独で含有させてもよいが、他の潤滑剤
と併用してもよく、併用する潤滑剤としては、オレイル
オレ−ト以外の脂肪酸エステル、脂肪酸、脂肪酸の金属
塩、脂肪酸アミド、脂肪属アルコ−ル等の脂肪族系潤滑
剤、フッ素系潤滑剤、シリコ−ン系潤滑剤、炭化水素系
潤滑剤等がいずれも好適なものとして使用される。
【0010】オレイルオレ−ト以外の脂肪酸エステルと
しては、たとえば、2エチルヘキシルオレ−ト、ステア
リン酸ブチル、ミリスチン酸オクチル、ステアリン酸モ
ノグリセリド、パルミチン酸モノグリセリド、オレイン
酸モノグリセリド、ペンタエリスリト−ルテトラステア
レ−トなどが好ましく使用される。
【0011】また、脂肪酸としては、たとえば、ラウリ
ン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、オレイン酸、ステ
アリン酸、ベヘン酸などが好ましく使用され、さらにこ
れらの金属塩としては、たとえば、これらのリチウム
塩、ナトリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、ア
ルミニウム塩、鉄塩、コバルト塩、亜鉛塩、バリウム塩
ならびに鉛塩などが好適なものとして使用される。
【0012】また脂肪酸アミドとしては、たとえば、カ
プロン酸アミド、カプリン酸アミド、ラウリン酸アミ
ド、パルミチン酸アミド、ベヘン酸アミド、オレイン酸
アミド、リノ−ル酸アミド、メチレンビスステアリン酸
アミドなどが好ましく使用され、脂肪族アルコ−ルとし
ては、たとえば、ステアリルアルコ−ル、ミリスチルア
ルコ−ルなどが好ましく使用される。
【0013】またフッ素系潤滑剤としては、例えばトリ
クロロフルオロエチレン、パ−フルオロポリエ−テル、
パ−フルオロアルキルポリエ−テル、パ−フルオロアル
キルカルボン酸などが好ましく使用され、市販品の具体
例としては、ダイキン社製ダイフロン#20、デュポン
社製クライトックスM、クライトックスH、バイダック
スAR、モンテジソン社製フォンブリンZなどが挙げら
れる。
【0014】さらにシリコ−ン系潤滑剤としては、シリ
コ−ンオイル、変性シリコ−ンオイル等が好適なものと
して使用され、炭化水素系潤滑剤としては、たとえば、
流動パラフィン、スクアラン、合成スクアラン等が好適
なものとして使用される。
【0015】オレイルオレ−トの使用量は、下塗り層の
全固形成分との合計量に対して、0.1 〜40重量%の範
囲内にするのが好ましく、0.1 重量%より少なくては磁
性層に充分な量のオレイルオレ−トを補給して磁性層の
耐摩耗性を充分に向上することができず、40重量%よ
り多くすると 0.3μm以上 0.5μm以下の磁性層との接
着力が低くなり十分な耐久性を確保できない。
【0016】このような導電性粉末、さらにオレイルオ
レ−トを含む下塗り層は、通常、導電性粉末、さらにオ
レイルオレ−トを、結合剤樹脂および有機溶剤等ととも
に混合分散して下塗り層用塗料を調製し、これをポリエ
ステルフイルムなどの基体上に塗布し、乾燥して形成さ
れる。
【0017】ここで、下塗り層に使用される結合剤樹脂
としては、塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体、ポリビ
ニルブチラ−ル樹脂、繊維素系樹脂、ポリウレタン系樹
脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエ−テ
ル系樹脂、イソシアネ−ト化合物、放射線硬化型樹脂な
ど従来から汎用されている結合剤樹脂がいずれも好適に
使用される。
【0018】また、有機溶剤としては、アセトン、メチ
ルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、シクロヘキ
サノン、トルエン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、
ジメチルホルムアミドなど従来一般に使用される有機溶
剤がいずれも単独で、或いは二種以上混合して使用され
る。
【0019】下塗り層上の磁性層の形成は、γ−Fe2
O3 粉末、Fe3 O4 粉末、Co含有γ−Fe2 O3 粉
末、Co含有Fe3 O4 粉末、Fe粉末、Co粉末、F
e−Ni粉末およびバリウムフェライト、ストロンチウ
ムフェライトなどの従来公知の各種磁性粉末を、結合剤
樹脂および有機溶剤等とともに混合分散して磁性塗料を
調製し、この磁性塗料を、基体上に形成した下塗り層上
に塗布、乾燥するなどして形成される。
【0020】この際、使用する結合剤樹脂および有機溶
剤は、前記の下塗り層を形成する場合に使用したものと
同じものがいずれも好適に使用される。
【0021】なお、磁性塗料中には、通常使用されてい
る各種添加剤、たとえば、潤滑剤、分散剤、研磨剤、帯
電防止剤などを適宜に添加使用してもよい。
【0022】
【実施例】次に、この発明の実施例について説明する。
実施例1〜4
カ−ボンブラック(BET法による比表面積25m2 /g、平 70重量部
均粒子径75μm)
塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコ−ル共重合体 25 〃
(米国 U.C.C. 社製;VAGH)
ポリウレタン樹脂 15 〃
(大日本インキ化学工業社製;パンデックスT−5250)
イソシアネ−ト化合物 10 〃
(日本ポリウレタン工業社製;コロネ−トL)
オレイルオレ−ト 12 〃
シクロヘキサノン 200 〃
トルエン 200 〃
の組成物をボ−ルミル中で72時間混合分散して下塗り
層用塗料を調製し、これらを厚さ75μmのポリエチレ
ンテレフタレ−トフィルムの両面に、厚さを下記第1表
に示すように変えて塗布、乾燥し、カレンダ処理して、
下塗り層を形成した。
【0023】次いで、このポリエチレンテレフタレ−ト
フィルム両面の下塗り層上に、下記組成の磁性塗料を塗
布、乾燥し、カレンダ処理して、厚さを下記第1表に示
すように変えた磁性層を形成した。しかる後、円盤状に
打抜き加工処理して磁気ディスクをつくった。
【0024】
磁性塗料
Co含有γ−Fe2 O3 粉末(BET法による比表面積25 72 重量部
m2 /g、保磁力 850エルステッド)
ニトロセルロ−ス 14 〃
(旭化成工業社製;セルノバ1/2)
ポリウレタン樹脂 8.4 〃
(大日本インキ化学工業社製;パンデックスT−5250)
イソシアネ−ト化合物 5.6 〃
(日本ポリウレタン工業社製;コロネ−トL)
α−Al2 O3 粉末(平均粒子径 0.3μm) 7.2 〃
カ−ボンブラック 10.8 〃
オレイルオレ−ト 7.2 〃
シクロヘキサノン 115 〃
トルエン 115 〃
【0025】実施例5
実施例1における下塗り層用塗料の組成において、カ−
ボンブラックに代えて銅粉末を同量使用した以外は、実
施例1と同様にして下塗り層を形成し、磁気ディスクを
つくった。
【0026】比較例1〜5
実施例1において、下塗り層の形成を省き、磁性層の厚
さを下記第1表に示すように変えた以外は、実施例1と
同様にして下塗り層を形成し、磁気ディスクをつくっ
た。
【0027】比較例6〜12
実施例1において、下塗り層の厚さおよび磁性層の厚さ
を、下記第1表に示すように変えた以外は、実施例1と
同様にして下塗り層を形成し、磁気ディスクをつくっ
た。
【0028】各実施例および比較例で得られた磁気ディ
スクについて、表面電気抵抗、耐久性、オレイルオレ−
ト含有量および記録密度特性を調べた。耐久性は、磁気
ディスクを磁気記録再生装置に装填し、360rpm で磁
気ディスクを磁気ヘッドに摺接させながら、磁気ディス
クの磁性層の摩耗による再生出力レベルの低下量を測定
し、再生出力が当初の出力の70%まで低下するまでの
走行時間を測定して調べた。またオレイルオレ−ト含有
量は、得られた磁気ディスクの下塗り層および磁性層を
n−ヘキサンで洗浄し、その重量変化から求めた。さら
に記録密度特性は、出力が長波長記録再生出力の50%
になる記録密度D50で表した。このD50は装置として実
現可能な最大記録密度の目安となる。下記表1はその結
果である。
【0029】
【0030】
【発明の効果】上記表1から明らかなように、この発明
で得られた磁気ディスク(実施例1ないし5)は、比較
例1ないし12で得られた磁気ディスクに比し、オレイ
ルオレ−ト含有量が多く、磁性層の表面電気抵抗が充分
に小さくて、耐久性がよく、さらに記録密度特性も良好
で、このことからこの発明によって得られる磁気ディス
クは、高密度記録に適し、しかも表面電気抵抗が充分に
小さく、耐久性も充分に向上されていることがわかる。Description: BACKGROUND OF THE INVENTION 1. Field of the Invention
The present invention relates to a magnetic disk suitable for high-density recording of 0.5 μm or less, and more particularly, to the magnetic disk having low surface electric resistance and excellent durability. [0002] The magnetic layer of a magnetic disk is usually formed by applying a magnetic paint comprising a magnetic powder, a binder component, an organic solvent and other necessary components on a substrate such as a polyester film and drying. . In recent years, in order to improve the recording density of the magnetic disk thus manufactured, the thickness of the magnetic layer has been reduced as much as possible to reduce the demagnetization loss. In order to improve abrasion properties and reduce surface electric resistance, a magnetic layer contains a lubricant or a conductive powder. (Special Publication 44
[0005] However, when the thickness of the magnetic layer is reduced, the recording density is increased, but it is contained in the magnetic layer. Since the conductive powder and lubricant are reduced and the required amount of conductive powder and lubricant cannot be contained, the surface electric resistance of the magnetic layer increases, and the binder resin and lubricant deteriorate due to discharge, or Dust is attracted to the surface of the magnetic layer and is caught during sliding contact.
There is a disadvantage that durability is deteriorated. In particular, in the case of a magnetic disk, since the disk rotates at a high speed, the outer peripheral side has a higher linear velocity than the inner peripheral side, and the condition of sliding contact between the magnetic head and the magnetic layer surface of the magnetic disk is more inward on the outer peripheral side. It becomes more intense than the peripheral side, and sufficient durability cannot be obtained on the outer peripheral side. The present invention has been made as a result of conducting various studies in view of the above situation, and has disclosed a method of forming a conductive layer between a substrate and a magnetic layer having a thickness of 0.3 μm or more and 0.5 μm or less formed on the substrate. By providing an undercoat layer having a thickness greater than the thickness of the magnetic layer containing powder and oleyl oleate, the surface electrical resistance of the extremely thin magnetic layer can be sufficiently reduced and the undercoat layer of a magnetic disk rotating at high speed can be obtained. Also, the oleyl oleate in the magnetic layer is made to easily move by a centrifugal force through the undercoat layer thicker than the magnetic layer as a passage, so that even if the slidable contact condition with the magnetic head is on the outer peripheral side of the magnetic disk, sufficient oleyl oleate -Make sure that the oleate is present at the position where the magnetic head is in sliding contact, so that the durability is sufficiently improved.
This enables high-density recording to be performed satisfactorily. The magnetic disk of the present invention has a magnetic layer having a thickness of 0.3 μm to 0.5 μm and a conductive powder and oleyl oleate between the magnetic layer and the substrate. The undercoat layer having a thickness not less than the thickness of the magnetic layer is provided. DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION In the present invention, the magnetic layer formed on a substrate via an undercoat layer should have a thickness of 0.3 μm or more and 0.5 μm or less so that high-density recording can be performed well. Preferably, when the thickness is more than 0.5 μm, the demagnetization loss becomes large and high density recording cannot be performed satisfactorily. 0.3 μm
If it is thinner, sufficient durability cannot be obtained. In the present invention, the undercoat layer provided between the substrate and the magnetic layer should contain a sufficient amount of conductive powder or oleyl oleate if it is thinner than the magnetic layer having a thickness of 0.3 μm to 0.5 μm. 0.3 μm or more
It is preferable to make the magnetic layer thicker than the magnetic layer having a thickness of 0.5 μm or less. When the thickness of the undercoat layer is sufficiently large, a sufficient amount of conductive powder or oleyl oleate can be contained. The resistance can be sufficiently reduced and the oleyl oleate in the undercoat layer and the magnetic layer of the magnetic disk rotating at high speed can easily move along the centrifugal force with the undercoat layer having a thickness equal to or greater than the thickness of the magnetic layer as a passage. Even when the magnetic disk has a severe sliding contact with the magnetic head on the outer peripheral side of the magnetic disk, a sufficient oleyl oleate oozes out at the position where the magnetic head is in sliding contact with the magnetic layer, so that the friction coefficient of the magnetic layer is sufficiently small. And the abrasion resistance can be sufficiently improved. As the conductive powder to be contained in such an undercoat layer, carbon black or a metal powder having good conductivity such as copper powder is preferably used. The content is based on the binder component in the undercoat layer.
85 to 15 by weight ratio (conductive powder to binder component)
The ratio is preferably in the range of 10 to 90. If the amount of the conductive powder is too small, the surface electric resistance of the magnetic layer cannot be sufficiently reduced, and if the amount is too large, the adhesion of the undercoat layer to the substrate decreases. As described above, the oleyl oleate contained in the undercoat layer may be contained alone, but may be used in combination with other lubricants. The lubricant used in combination may be a fatty acid other than oleyl oleate. Ester, fatty acids, metal salts of fatty acids, fatty acid amides, aliphatic lubricants such as aliphatic alcohols, fluorine lubricants, silicone lubricants, and hydrocarbon lubricants are all suitable. used. Examples of fatty acid esters other than oleyl oleate include 2-ethylhexyl oleate, butyl stearate, octyl myristate, monoglyceride stearate, monoglyceride palmitate, monoglyceride oleate, pentaerythritol tetrastearate. And the like are preferably used. As fatty acids, for example, lauric acid, myristic acid, palmitic acid, oleic acid, stearic acid, behenic acid and the like are preferably used, and as metal salts thereof, for example, lithium salts thereof, sodium salts Salts, calcium salts, magnesium salts, aluminum salts, iron salts, cobalt salts, zinc salts, barium salts, lead salts and the like are preferably used. As the fatty acid amide, for example, caproic amide, capric amide, lauric amide, palmitic amide, behenic amide, oleic amide, linoleic amide, methylenebisstearic amide and the like are preferably used. As the aliphatic alcohol, for example, stearyl alcohol, myristyl alcohol and the like are preferably used. Examples of the fluorine-based lubricant include trichlorofluoroethylene, perfluoropolyether,
Perfluoroalkylpolyethers, perfluoroalkylcarboxylic acids, and the like are preferably used. Specific examples of commercially available products include Daiflon # 20 manufactured by Daikin, Krytox M, Krytox H, Vidax AR, manufactured by Dupont. And Fomblin Z manufactured by Montezison. Further, as the silicone-based lubricant, silicone oil, modified silicone oil and the like are preferably used. As the hydrocarbon-based lubricant, for example,
Liquid paraffin, squalane, synthetic squalane and the like are preferably used. The amount of oleyl oleate used is preferably in the range of 0.1 to 40% by weight based on the total amount of all the solid components in the undercoat layer, and less than 0.1% by weight is sufficient for the magnetic layer. It is not possible to sufficiently improve the wear resistance of the magnetic layer by replenishing a sufficient amount of oleyl oleate. If it exceeds 40% by weight, the adhesive strength with the magnetic layer of 0.3 μm or more and 0.5 μm or less becomes low, and sufficient Durability cannot be ensured. The undercoat layer containing such a conductive powder and oleyl oleate is usually prepared by mixing and dispersing the conductive powder and further oleyl oleate with a binder resin and an organic solvent to prepare a coating for the undercoat layer. Then, this is applied on a substrate such as a polyester film and dried to be formed. Here, the binder resin used for the undercoat layer includes a vinyl chloride-vinyl acetate copolymer, a polyvinyl butyral resin, a cellulose resin, a polyurethane resin, a polyester resin, and an epoxy resin. Conventionally widely used binder resins such as resins, polyether resins, isocyanate compounds, and radiation-curable resins are preferably used. As the organic solvent, acetone, methyl isobutyl ketone, methyl ethyl ketone, cyclohexanone, toluene, ethyl acetate, tetrahydrofuran,
Conventionally used organic solvents such as dimethylformamide may be used alone or in combination of two or more. The formation of the magnetic layer on the undercoat layer is performed by using γ-Fe 2
O 3 powder, Fe 3 O 4 powder, Co-containing γ-Fe 2 O 3 powder, Co-containing Fe 3 O 4 powder, Fe powder, Co powder, F
e-Ni powder and various conventionally known magnetic powders such as barium ferrite and strontium ferrite are mixed and dispersed together with a binder resin and an organic solvent to prepare a magnetic paint, and this magnetic paint is formed on a substrate by an undercoat layer. It is formed by coating and drying on the top. At this time, the same binder resin and organic solvent as those used for forming the undercoat layer are preferably used. In the magnetic paint, various commonly used additives such as a lubricant, a dispersant, an abrasive, an antistatic agent and the like may be appropriately added and used. Next, an embodiment of the present invention will be described. Examples 1 to 4 Carbon black (specific surface area 25 m 2 / g by BET method, average 70 parts by weight, average particle size 75 μm) Vinyl chloride-vinyl acetate-vinyl alcohol copolymer 25 共 (manufactured by UCC USA; VAGH) ) Polyurethane resin 15〃 (manufactured by Dainippon Ink and Chemicals, Inc .; Pandex T-5250) isocyanate compound 10〃 (manufactured by Nippon Polyurethane Industry; coronate L) oleyl oleate 12〃 cyclohexanone 200〃 toluene 200〃 The composition was mixed and dispersed in a ball mill for 72 hours to prepare a paint for an undercoat layer. These were coated on both sides of a polyethylene terephthalate film having a thickness of 75 μm and the thickness was changed as shown in Table 1 below. Apply, dry, calender,
An undercoat layer was formed. Next, on the undercoat layer on both sides of the polyethylene terephthalate film, a magnetic paint having the following composition was applied, dried and calendered to form a magnetic layer having a thickness changed as shown in Table 1 below. Formed. Thereafter, the disk was punched into a disk to produce a magnetic disk. Magnetic Coating Co-containing γ-Fe 2 O 3 powder (specific surface area by BET method: 2572 parts by weight m 2 / g, coercive force: 850 oersted) Nitrocellulose 14〃 (manufactured by Asahi Kasei Corporation; Cellnova 1/2) Polyurethane resin 8.4〃 (manufactured by Dainippon Ink and Chemicals, Inc .; Pandex T-5250) Isocyanate compound 5.6〃 (manufactured by Nippon Polyurethane Industry; coronate L) α-Al 2 O 3 powder (average particle diameter 0.3 μm) 7.2) Carbon Black 10.8 Oleyl Ole 7.2 7.2 Cyclohexanone 115 Toluene 115 Example 5 In the composition of the undercoat layer paint in Example 1,
An undercoat layer was formed in the same manner as in Example 1 except that the same amount of copper powder was used in place of Bon Black, to produce a magnetic disk. Comparative Examples 1 to 5 An undercoat layer was formed in the same manner as in Example 1 except that the formation of the undercoat layer was omitted and the thickness of the magnetic layer was changed as shown in Table 1 below. And made a magnetic disk. Comparative Examples 6 to 12 An undercoat layer was formed in the same manner as in Example 1 except that the thickness of the undercoat layer and the thickness of the magnetic layer were changed as shown in Table 1 below. And made a magnetic disk. With respect to the magnetic disks obtained in each of the examples and comparative examples, the surface electric resistance, durability, oleyl ole
And the recording density characteristics were examined. The durability was measured by loading a magnetic disk into a magnetic recording / reproducing device and measuring the decrease in the reproduction output level due to wear of the magnetic layer of the magnetic disk while sliding the magnetic disk at 360 rpm with the magnetic head. The running time until the output of the sample dropped to 70% was measured and examined. The oleyl oleate content was determined by washing the undercoat layer and the magnetic layer of the obtained magnetic disk with n-hexane and changing the weight thereof. Furthermore, the recording density characteristics show that the output is 50% of the long wavelength recording / reproducing output.
Expressed in recording density D 50 become. The D 50 is a measure of the maximum recording density can be realized as an apparatus. Table 1 below shows the results. [0029] As is clear from the above Table 1, the magnetic disks obtained by the present invention (Examples 1 to 5) are compared with the magnetic disks obtained in Comparative Examples 1 to 12 by oleyl ole. -The magnetic disk obtained by the present invention is suitable for high-density recording, because of its high content, the surface electric resistance of the magnetic layer is sufficiently small, the durability is good, and the recording density characteristics are also good. Moreover, it can be seen that the surface electric resistance is sufficiently small and the durability is sufficiently improved.