JP2742909B2 - 無水シトラコン酸の製造方法 - Google Patents

無水シトラコン酸の製造方法

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JP2742909B2
JP2742909B2 JP8178749A JP17874996A JP2742909B2 JP 2742909 B2 JP2742909 B2 JP 2742909B2 JP 8178749 A JP8178749 A JP 8178749A JP 17874996 A JP17874996 A JP 17874996A JP 2742909 B2 JP2742909 B2 JP 2742909B2
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C51/00Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides
    • C07C51/54Preparation of carboxylic acid anhydrides
    • C07C51/56Preparation of carboxylic acid anhydrides from organic acids, their salts, their esters or their halides, e.g. by carboxylation

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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
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  • Furan Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、無水シトラコン
酸の新規の製造方法に関する。より正確には、この発明
は、イタコン酸を含む出発原料からの無水シトラコン酸
の製造方法に関する。本発明の変法においては、イタコ
ン酸の醗酵ブイヨンから又はイタコン酸の製造における
副生成物から無水シトラコン酸が直接製造される。
【0002】
【従来の技術】無水シトラコン酸は、産業において需要
が増してきている物質である。ここ数十年間、その製造
のための最も経済的な方法を画定することが多くの研究
の主題となっている。最も有利な経路は、イタコン酸、
一般的には再生できる出発原料(各種の糖、でんぷん
等)からの醗酵によって得られたイタコン酸を用い、異
性化反応と組み合わせて酸無水物形成反応を実施するこ
とから成る。
【0003】かくして、米国特許第827638号明細
書には、イタコン酸から、脱水/異性化反応を減圧下で
155℃〜185℃の範囲の温度においてバッチ式態様
で実施する製造が記載されている。
【0004】反応収率を改善するために、異性化反応を
促進する触媒を用いることが提唱されている。かくし
て、例えば米国特許第2966498号明細書には、ア
ルカリ金属硫酸塩及び燐酸二水素塩を基とする触媒を用
いたイタコン酸からの無水シトラコン酸の製造が記載さ
れている。この方法は、無水シトラコン酸が単一工程で
得られるので有利であるが、しかしいくつかの欠点があ
る。まず、温度を制御するのが難しい。そして、反応の
際に少量生成する水は除去するのが難しく、これを蒸留
すると無水シトラコン酸が飛沫同伴され、このことは得
られる生成物の損失につながる。
【0005】触媒の化学的性状が様々な問題、即ち安定
性及び溶解性の問題をもたらすことがあるので、分解を
起こさず且つ技術的問題を少なくするように、できる限
り最少量で用いることができるその他の高性能触媒系が
求められている。
【0006】かくして、Galanti らは、無水イタコン酸
を無水シトラコン酸に異性化するための触媒として塩基
を用いることの利点を示している{「J. Org. Chem.」 、
47、第1572〜1574頁(1982年)}。この
合成法においては、初めにイタコン酸から無水イタコン
酸を製造しなければならず、さらに、アミンは無水シト
ラコン酸の激しい重合を引き起こすことがあることがよ
く知られており、このことは産業上の関係から全体的な
安定性の点でこの物質の製造のためのかなりの障害とな
るので、二重の欠点がある。
【0007】収率を改善し且つアミンの使用に関連する
危険性を低減させるために、本出願人は、フランス国特
許出願第94/00938号において、新規の触媒系、
即ち4〜10の範囲のpKa を有する酸−塩基触媒を提
唱している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】その継続した研究にお
いて、本出願人は、無水シトラコン酸の製造のための方
法を改善した。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の第一の主題は、
連続法における無水シトラコン酸の製造にある。より正
確には、本発明の主題は、反応条件下でイタコン酸が液
状であるような温度に保たれた反応媒体中にイタコン酸
又はイタコン酸を含む出発原料を連続的に導入し且つ触
媒を随意に導入することから成ることを特徴とする、無
水シトラコン酸の連続式製造方法にある。
【0010】この連続式製造法は、多量の無水シトラコ
ン酸の製造が必要とされる場合に非常に有利である。実
際、同じ製造を実施する連続式反応器の寸法は、バッチ
式条件下で実施する反応器の寸法よりもはるかに小さ
い。さらに、反応が連続的に実施されるという事実は収
率に関して有益であり、生産費用の削減をもたらし、特
に得られる生成物の一定の品質(副生成物の生成の減
少)をもたらす。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の方法に従えば、用いられ
る出発原料は、純粋なイタコン酸又は後に特定される性
状の任意のその他のイタコン酸源である。
【0012】イタコン酸から無水シトラコン酸を得るた
めに実施される脱水/異性化反応は、溶媒の不在下で実
施することもでき、また、溶媒の存在下で実施すること
もできる。かくして、出発原料は、固体の形で又は水中
若しくは有機溶媒中の溶液状で反応媒体に連続的に導入
される。
【0013】溶媒の選択は、出発のイタコン酸を可溶化
する能力に従って決定される。さらに、溶媒は反応条件
下で不活性でなければならない。
【0014】水と共に一般的に少なくとも130℃の沸
点を有する二成分共沸混合物を形成する液体を有機溶媒
として用いるのが好ましい。この有機溶媒としては、こ
れが水と共に形成する二成分共沸混合物が ・無水シトラコン酸の沸点、 ・無水シトラコン酸自体が水又は有機溶媒と共に形成す
る二成分共沸混合物の沸点よりも低い沸点を有するよう
なものを選択する。最後に、有機溶媒としては、無水シ
トラコン酸の損失を制限するために、無水シトラコン酸
及び水と共に三成分共沸混合物を形成しないようなもの
を選択するのが好ましい。
【0015】本発明の方法において用いることができる
有機溶媒は、110℃〜200℃の範囲、好ましくは1
30℃〜170℃の範囲の沸点を有するものであるのが
好ましい。その非限定的な例としては、以下のものを挙
げることができる: ・脂肪族炭化水素、より特定的にはパラフィン類、例え
ば特にオクタン、イソオクタン、ノナン、デカン、ウン
デカン及びテトラデカン;芳香族炭化水素、例えば特に
トルエン、キシレン、エチルベンゼン、ジエチルベンゼ
ン、トリメチルベンゼン、クメン、プソイドクメン、及
びアルキルベンゼン類の混合物から成る石油留分、特に
Solvesso(登録商標)タイプの留分、 ・塩素化脂肪族炭化水素、例えば1,1,2−トリクロ
ルエタン、ペンタクロルエタン、1−ヨード−2−メチ
ルプロパン、1−クロルヘキサン及び1−クロル2−エ
チルヘキサン;塩素化芳香族炭化水素、より特定的には
クロルベンゼン及びクロルトルエン、 ・エーテル、より特定的には脂肪族エーテル、例えばブ
チルエーテル、イソブチルエーテル、エチルヘキシルエ
ーテル、1−ブトキシ−2−メトキシエタン、1,1−
ジエトキシブタン、アミルエーテル、イソアミルエーテ
ル及びジプロポキシメタン;芳香族エーテル、例えばフ
ェニルプロピルエーテル及びメシチルオキシド、 ・ニトロ化合物、例えばニトロプロパン及びニトロベン
ゼン、 ・脂肪族、環状脂肪族又は芳香族ケトン、好ましくはメ
チルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブ
チルケトン、メチルn−アミルケトン、メチルイソアミ
ルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン
及びジアセトンアルコール。
【0016】有機溶媒の混合物を用いてもよい。前記の
溶媒の中では、芳香族炭化水素、特にクメン及びプソイ
ドクメンを選択するのが好ましい。
【0017】反応混合物(イタコン酸+反応溶媒)中の
イタコン酸濃度は、臨界的ではない。用いられる酸が反
応溶媒の重量の10〜100%、好ましくは10〜50
%を占めるのが通常である。
【0018】本発明の変法に従えば、異性化/脱水反応
は、触媒の存在下で実施される。4〜10の範囲のpK
a を有する少なくとも部分的に有機系の酸−塩基触媒を
脱水/異性化反応において用いるのが好ましい。この触
媒は、フランス国特許出願第94/00938号の主題
を形成する。
【0019】触媒の選択は、イタコン酸から直接無水シ
トラコン酸を得ることを可能にする。触媒の選択におい
て重要な役割を演じる第一の要件は、触媒が4〜10の
範囲、好ましくは5〜9の範囲のpKa を有する塩であ
ることである。pKa とは、水性媒体中で25℃におい
て測定した酸の解離定数の余対数と規定される。
【0020】本発明の方法において用いられる触媒の別
の特徴は、反応混合物中で融解又は溶融することができ
るということである。その融点が好ましくは200℃以
下、より好ましくは180℃以下であることが重要であ
る。
【0021】前記のように、触媒は酸と塩基との組合せ
であり、これら2種の内の少なくとも一方は有機化合物
である。触媒は、酸と塩基との反応から由来する塩であ
ってよく、使用時に調製することができる。塩を形成さ
せるためには、化学量論的に必要な量の酸及び塩基を用
いるのが一般的である。この触媒はまた、酸及び塩基を
添加することによってその場で調製される塩であっても
よく、また、塩基のみを添加し、イタコン酸反応成分と
この塩基との反応から得られた塩であってもよい。かく
して、触媒は、無機又は有機酸と塩基との反応から由来
する。
【0022】かかる酸の非限定的な例としては、ハロゲ
ン化酸、例えば塩酸、臭化水素酸及び弗化水素酸;オキ
シ酸(ハロゲン化されていてもハロゲン化されていなく
てもよい)、例えば硫酸、ピロ硫酸、過塩素酸及び燐
酸;スルホン酸(ハロゲン化されていてもハロゲン化さ
れていなくてもよい)、例えばフルオロスルホン酸、ク
ロロスルホン酸、トリフルオルメタンスルホン酸、メタ
ンスルホン酸、エタンスルホン酸、エタンジスルホン
酸、ベンゼンスルホン酸、ベンゼンジスルホン酸、トル
エンスルホン酸、ナフタリンスルホン酸及びナフタリン
ジスルホン酸を挙げることができる。
【0023】これらの酸の中では、硫酸、塩酸、臭化水
素酸、燐酸、トリフルオルメタンスルホン酸、p−トル
エンスルホン酸及びメタンスルホン酸を用いるのが好ま
しい。また、イタコン酸又はその他の反応条件下で不揮
発性のカルボン酸も、触媒の調製に関与することができ
る。
【0024】塩基に関しては、これは電子対供与体であ
る化合物である。第1、第2又は第3級窒素含有塩基を
用いることができ、より特定的には、 ・アンモニア; ・第1アミン、例えばn−プロピルアミン、イソプロピ
ルアミン、イソブチルアミン、n−ブチルアミン、t−
ブチルアミン、n−ペンチルアミン、2−メチルブチル
アミン、3−メチルブチルアミン、n−ヘキシルアミ
ン、2−エチルヘキシルアミン、アニリン、ラウリルア
ミン、シクロヘキシルアミン、シクロペンチルアミン、
ベンジルアミン、グアニジン、アセトアミジン、エタノ
ールアミン、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミ
ン、N−アミノエチルピロリジン、ピラゾリン、N−ア
ミノモルホリン、N−アミノピペリジン及びテトラエチ
レンペンタアミン; ・第2アミン、例えばジブチルアミン、ジプロピルアミ
ン、メチルプロピルアミン、メチルブチルアミン、メチ
ルイソブチルアミン、メチル−t−ブチルアミン、メチ
ルベンジルアミン、ジ−t−ブチルアミン、ジエタノー
ルアミン、1−メチルシクロペンチルアミン、1−メチ
ルシクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、モ
ルホリン、イミダゾール、ピロリジン、イミダゾリジ
ン、ピペラジン及びインドール; ・第3アミン、例えばトリエチルアミン、トリブチルア
ミン、ジメチルアニリン、ピリジン、ピラジン、トリエ
タノールアミン、トリス(3,6−ジオキサヘプチル)
アミン及び1,8−ジアザ(5.4.0)ビシクロ−7
−ウンデセン:を挙げることができる。
【0025】前記の全ての窒素含有化合物の中では、飽
和又は不飽和の複素環式窒素含有第3級塩基、好ましく
はピリジン又はピラジンを選択するのが好ましい。ま
た、置換誘導体(α−ピコリン、β−ピコリン)を用い
ることもできる。
【0026】本発明の方法を実施するのに適した別の群
の塩基は、ホスフィンから成る。トリアルキル−及びト
リアリールホスフィンを用いるのが好ましい。特に、ト
リメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリ−n
−プロピルホスフィン、トリ−n−ブチルホスフィン、
トリシクロヘキシルホスフィン、トリフェニルホスフィ
ン及びトリトリルホスフィンを挙げることができる。
【0027】本発明を実施するのに特に好適な触媒の例
を以下に挙げる: ・ピリジニウムトシレート、 ・イタコン酸アンモニウム、 ・イタコン酸ピリジニウム、 ・塩酸ピリジニウム、 ・臭化水素酸ホスホニウム。
【0028】本発明の方法における触媒の使用量は、触
媒がイタコン酸の重量の0.1〜30重量%、好ましく
は0.5〜4重量%、さらにより好ましくは1〜4重量
%を占めるような量である。
【0029】本発明の方法に従えば、触媒は固体の形
で、固体の形のイタコン酸と同時に導入することができ
る。反応条件下で可溶の触媒については、導入する前に
これを溶融させるのが望ましい。また、触媒は別個に、
水又は前記したもののような有機溶媒中に溶解させて用
いることもできる。
【0030】反応を実施する温度は、イタコン酸が媒体
中で液状であるような温度である。この温度は、少なく
とも約130℃である。この温度は、130℃〜180
℃の範囲内の温度から選択するのが有利であり、150
℃〜170℃の範囲内の温度から選択するのが好まし
い。
【0031】反応は、大気圧において実施するのが有利
である。有機溶媒の沸点が低過ぎる場合には、本発明の
方法を加圧下で実施することもできる。逆の場合、即ち
溶媒の沸点が高過ぎる場合には、本発明の方法を減圧下
で、有利には100mmHg(13300Pa)〜50
0mmHg(46500Pa)の範囲の減圧下で実施す
ることもできる。
【0032】本発明の方法の好ましい変法に従えば、本
発明の方法は、制御された不活性気体雰囲気下で実施さ
れる。希ガス、好ましくはアルゴン雰囲気を設定しても
よいが、しかし窒素を用いるのがより経済的である。実
用性の観点から、この反応は実施するのが容易である。
【0033】第一の実施態様は、撹拌された反応器又は
カスケード式の反応器中で本発明の方法を実施すること
から成る。固体の形又は溶液状のイタコン酸源を、それ
が液状であるような温度に保たれた反応媒体中に連続的
に導入する。イタコン酸の供給は、反応媒体中のその滞
留時間が0.5〜5時間であるようにする。
【0034】前記のように、触媒は、固体状でイタコン
酸と共に添加してもよく、また、水若しくは溶媒中の溶
液状でしかし別個の態様で添加してもよい。反応によっ
て生成する水を共沸蒸留によって除去する場合、この除
去は連続的に実施される。製造される無水シトラコン酸
は、任意の既知の方法、、特にオーバーフローによって
連続的に取り出される。
【0035】本発明の別の実用的な実施態様は、蒸留カ
ラム中で本発明の方法を実施することから成る。イタコ
ン酸源及び触媒を、棚段を有するカラムの頂部において
導入する。棚段の数及び各棚段の容積は、イタコン酸の
滞留時間が0.3〜3時間の範囲となるようなものでな
ければならない。カラムの頂部において反応の水が溶媒
との共沸混合物の形で回収されるように、カラムをその
基部において加熱する。この水は、沈降によって分離さ
れ、連続的に除去される。一定レベルに保つために、溶
媒中の無水シトラコン酸の溶液をカラムの脚部において
取り出す。
【0036】水/有機溶媒二成分共沸混合物の水は、共
沸混合物を再循環する前に例えばモレキュラーシーブの
ような水を吸収する固体の上にこの共沸混合物を通すこ
とによって除去することもでき、また、沈降を実施した
後に分離によって除去することもできる。無水シトラコ
ン酸は、この技術分野において用いられる慣用的な手
段、好ましくは蒸留又は抽出によって回収される。
【0037】本発明の別の主題は、イタコン酸源とし
て、純粋な又は半ば純粋なイタコン酸を用いずに、イタ
コン酸の醗酵ブイヨン又はイタコン酸の製造における副
生成物、特に廃水を用いることである。方法の実行可能
性がかなり向上される。何故ならば、イタコン酸の価格
が酸無水物の製造費用に対する決定ファクターだからで
ある。
【0038】前記のように、イタコン酸は、菌類、しば
しばAspergillus 科に属する菌類による糖溶液の醗酵に
よって得られる。醗酵ブイヨンからイタコン酸を単離す
るためには、菌をろ過によって除去することが必要であ
り、純粋なイタコン酸を得るためには、次いで当業者に
よく知られた手段によって精製することが必要である。
これらの精製は複雑であり、首尾よく実施するためには
かなりの装置手段を必要とする。さらに、収率は決して
優秀ではない。
【0039】これらの全ての理由が、何故純粋なイタコ
ン酸の価格が非常に高いのかを説明し、本発明の方法に
従ってイタコン酸の製造からの残留物から出発して達成
される経済性をはっきりと証明する。何故ならば、この
場合には出発原料は無料であり、残留物が価値のある物
質に格上げされることによって汚染物質の量が減少する
からである。
【0040】本発明に従えば、無水イタコン酸を製造す
るための出発原料として、純粋な又は半ば純粋なイタコ
ン酸ではなくて、醗酵ブイヨンを用いることができる。
イタコン酸は、イタコン酸を産生するAspergillus の菌
株に属する微生物による、炭化水素源、窒素源及び痕跡
元素を含有する栄養培地の好気醗酵によって得られる。
【0041】用いられる炭化水素源は、様々な起源のも
のであってよい。これらは炭水化物であるのが一般的で
あり、最も頻繁に用いられるものには、単糖類及び二糖
類、例えばグルコース、ショ糖、フルクトース、澱粉
(微生物に同化され得る形にあるもの)、並びにトウヂ
サ糖蜜(beet molasses) が包含される。
【0042】また、フランス国特許第2702492号
明細書に従って、炭化水素源としてグリセロール類を用
いてもよい。炭素源として澱粉を用いる場合には、ヨー
ロッパ特許公開第0341112号に記載されたような
糖化用澱粉分解性酵素を添加するのが有利である。
【0043】本発明に従えば、対応する栄養培地を処方
するためには、単位容量基準の重量で表わして50〜2
00g/リットルの範囲の炭素基材濃度を用いるのが好
ましい。
【0044】窒素源は、特に、代謝可能な有機又は無機
化合物、例えばとうもろこし及び(又は)大豆の可溶性
抽出物{とうもろこしの可溶性抽出は、「コーン浸漬母
液(corn steep liquor)」と称される}、尿素、硫酸ア
ンモニウム、塩化アンモニウム、燐酸アンモニウム、硝
酸アンモニウム等並びにそれらの混合物から選択するこ
とができる。
【0045】培地にはまた、Ca、Mg、Na、K、F
e、Ni、Co、Cu、Mn又はZnの硫酸塩、塩化物
又は燐酸塩のような無機塩並びにpH調節剤及び(又
は)消泡剤のようなその他の通常の添加剤をも含有させ
る。
【0046】本発明に従って用いることができる微生物
としては、特にAspergillus terreus 及び Aspergillus
itaconicus 種が挙げられる。微生物は、より特定的に
はAspergillus terreus であり、ヨーロッパ特許公開第
341112号において同定されているNRRL196
0菌株であるのが好ましい。微生物は、それ自体慣用の
態様で、接種物又は中間培養物を用いて醗酵培地中に導
入される。
【0047】醗酵は、ほぼ1.8〜5の範囲内の酸性p
H及び約20℃〜約40℃の温度において実施するのが
都合が良い。最適条件は、用いる微生物の菌株の種類に
依存する。ブイヨンは、前記の範囲内で選択された温度
において3〜7日間撹拌され、曝気される。イタコン酸
分析値5〜20重量%の醗酵ブイヨンが回収される。
【0048】本発明の方法は、この場合、 ・イタコン酸を含有する醗酵ブイヨンから菌糸体を取り
除き、 ・必要ならば酸処理によってイタコン酸を遊離酸の形に
置き、 ・随意に醗酵ブイヨンを濃縮し且つ好適な溶剤で抽出
し、 ・前記のように脱水/異性化工程を実施し、 ・得られた無水シトラコン酸を回収することから成る。
【0049】第一の工程において、醗酵ブイヨンは、固
液分離の標準的な技術に従って、好ましくはろ過又は遠
心分離によって、菌糸体を取り除かれる。
【0050】醗酵によって有機酸が製造される場合、こ
れは少なくとも一部は、組み合わされた状態、特に塩の
形で存在する。これは酸処理によって都合よく遊離させ
ることができる。このためには、無機強酸、特に硫酸、
塩酸、硝酸又は燐酸を添加する。酸の添加量は、pHが
5以下、好ましくは1.5〜5の範囲、さらにより好ま
しくは2〜2.5の範囲に低下するような量である。
【0051】醗酵ブイヨンを濃縮するのが望ましい。こ
のためには、このブイヨンは、大気圧又は減圧下、有利
には100mmHg(13300Pa)〜500mmH
g(46500Pa)の範囲の減圧下で、50℃〜11
0℃の範囲の温度に加熱することによって濃縮される。
得られるブイヨンは、20〜80重量%の範囲、好まし
くは30〜50重量%の範囲のイタコン酸濃度を有す
る。
【0052】次いで、水と共に共沸混合物を形成する弱
水溶性溶媒を、随意に触媒と共に添加し、脱水/異性化
を続ける。上の記載は、好ましい触媒、溶媒及びプロセ
ス条件の例のために参照することもできる。
【0053】溶媒中の無水シトラコン酸の溶液が得られ
る。次いで、この溶液を蒸留して溶媒及び無水イタコン
酸を回収し、溶媒は再循環する。出発ブイヨン中に存在
するイタコン酸又はシトラコン酸構造を持たない各種の
不純物は、無水シトラコン酸の回収後にも残留する。こ
れらは灰化される。
【0054】イタコン酸を含有するブイヨンが劣った品
質のものである(即ち例えば塩及び糖類のような無機又
は有機不純物を多量に含有する)場合には、最終的な無
水シトラコン酸の蒸留の際の重質画分の除去に関連する
技術上の問題を軽減するために、イタコン酸を好適な溶
剤又は溶剤混合物によって抽出するのが好ましいが、こ
れは絶対に必須のことではない。
【0055】有機酸を抽出するためには、慣用の溶剤が
用いられる。その例としては、単独で又は混合物として
用いられる次の溶剤を挙げることができる:ケトン、例
えばメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジ
イソブチルケトン、メチルn−アミルケトン、メチルイ
ソアミルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキ
サノン及びジアセトンアルコール;塩素化脂肪族炭化水
素、例えばジクロルメタン、トリクロルメタン、四塩化
炭素及びジクロルエタン;オキシドエーテル、例えばプ
ロピルエーテル又はイソプロピルエーテル(好ましくは
ケトンとの混合物として)。
【0056】有機溶剤の容量は、抽出されるべき化合物
の容量の0.5〜4倍を占めるのが一般的である。得ら
れる有機層を前記のように溶剤を回収するために濃縮
し、脱水/異性化を前記のように実施する。
【0057】本発明の実施するための別法は、脱水/異
性化反応を有機層中で直接実施し、次いで得られた無水
シトラコン酸溶液を濃縮することから成る。後者の技術
は、イタコン酸の精製からの副生成物である残留水から
の無水シトラコン酸の製造に採用するのが好ましいもの
である。
【0058】もちろん、その組成は非常に可変的であ
り、例えばこれは10〜50重量%の固形分を含有する
のが一般的であり、この固形分は次のように配分される
と指摘することができる: ・非醗酵性残留物又は炭化水素源 5〜30% ・無機塩 1〜10% ・タール及び各種重質画分 5〜20% ・イタコン酸 5〜25%。
【0059】前記した全ての操作は、イタコン酸源とし
て製造残留物又は醗酵ブイヨンを用い、バッチ式態様で
又は連続式で実施することができる。バッチ式方法は非
常に柔軟なものであり、小規模又は中規模製造用に広く
用いられているが、大規模製造が必要とされる場合には
性能がはるかに悪くなる。従って、連続式で実施するの
が好ましい。
【0060】
【実施例】以下、実施例によって本発明を例示するが、
本発明はこれらに限定されるものではない。以下の例に
おいて、特に記載がない限り百分率は重量による。
【0061】例1単に濃縮されたブイヨンからの製造 高性能液体クロマトグラフィーによって分析してイタコ
ン酸含有率9.1%を有する、菌糸体を取り除かれたブ
イヨン2000kgを用いる。生成水を全部留去させな
がら、混合物中で108℃に濃縮する。得られた液体
に、同重量のプソイドクメン溶媒及び5gの触媒(燐酸
ピリジニウム)を添加する。大気圧下で水をもはや出て
こなくなるまで留去させる。高性能液体クロマトグラフ
ィーによって分析して28.2gの無水シトラコン酸を
含有する有機溶液が得られた。出発のブイヨン中で分析
されたイタコン酸を基準とした無水シトラコン酸の収率
は18%だった。
【0062】例2反応前の強酸の使用 分析されたイタコン酸に対して3%の濃硫酸をブイヨン
に添加したことを除いて、例1におけるのと同様に操作
を実施した。高性能液体クロマトグラフィーによって分
析して119gの無水シトラコン酸を含有する有機溶液
が得られた。出発のブイヨン中で分析されたイタコン酸
を基準とした無水シトラコン酸の収率は76%だった。
【0063】例3シクロヘキサノン溶媒を用い、例2
と同じ 高性能液体クロマトグラフィーによって分析してイタコ
ン酸含有率9.1%を有する、菌糸体を取り除かれたブ
イヨン2000kgを用いる。分析されたイタコン酸に
対して3%の硫酸を添加し、次いで生成水を全部留去さ
せながら混合物中で108℃まで濃縮する。得られた液
体を90〜98℃に保ち、これを同量のシクロヘキサノ
ン溶媒及び5gの触媒(燐酸ピリジニウム)上に3時間
かけて供給する。大気圧下で水をもはや出てこなくなる
まで留去させる。高性能液体クロマトグラフィーによっ
て分析して117gの無水シトラコン酸を含有する有機
溶液が得られた。出発のブイヨン中で分析されたイタコ
ン酸を基準とした無水シトラコン酸の収率は75%だっ
た。
【0064】例4純粋なイタコン酸から出発する連続
式製造 棚段付カラムを備えた容積1m3 の加熱されて撹拌され
た反応器中に、純粋な溶融イタコン酸200kg/時
間、プソイドクメン200kg/時間及びp−トルエン
スルホン酸ピリジニウム触媒1kg/時間を供給する。
有機層を再循環しながら、反応水を頂部において取り出
す。反応器中のレベルを一定に保つように、脚部におい
てプソイドクメン/無水シトラコン酸混合物を取り出
す。安定化された条件下で、高性能液体クロマトグラフ
ィー分析によって、反応器の脚部において溶液中の無水
シトラコン酸が143kg/時間の速度で出てくること
がわかった。これは供給されたイタコン酸に対して83
%の収率に相当する。
【0065】例5軽質溶媒を用い、例4と同じ プソイドクメン溶媒の代わりにキシレンを反応器に導入
し、全体温度を160℃〜170℃の範囲内に保ったこ
とを除いて、例4におけるように操作を実施した。供給
された純粋なイタコン酸に対する分析された無水シトラ
コン酸の収率は、84%だった。
【0066】例6残留物から出発する連続式製造 イタコン酸精製残留物は、次の組成を有する: ・イタコン酸 10% ・各種糖類 14% ・各種重質画分 10% ・無機塩 5% ・水 100%の内の残部
【0067】この残留物を液液抽出カラムに220kg
/時間の速度で供給し、このカラムに、容量比80/2
0のメチルエチルケトン/イソプロピルエーテル混合物
をもまた、600リットル/時間の速度で向流で供給す
る。有機溶液を回収し、これを、水を供給された蒸留カ
ラム中で連続的に濃縮し、その基部においてイタコン酸
30%を含有する水/イタコン酸混合物を回収する(温
度108℃、100%酸として流速20.9kg/時
間)。この溶液を、流下フィルム形蒸発器を用いて連続
的に濃縮して、イタコン酸60%を含有する溶液を得
る。
【0068】蒸留のために備えられた撹拌された反応器
(容量100リットル)中にこの溶液を連続的に供給す
る(34.8kg/時間)。この反応器に、プソイドク
メン溶媒21kg/時間及び触媒(p−トルエンスルホ
ン酸ピリジニウム)0.8kg/時間を同時に供給す
る。反応水及び反応成分によって導入される水を頂部に
おいて取り出し、溶媒中の無水シトラコン酸の溶液を脚
部において取り出す。高性能液体クロマトグラフィー分
析によって、安定化された条件下で、無水シトラコン酸
が14.4kg/時間の速度で製造されることが示され
た。これは、出発残留物中で分析された酸に対して76
%の収率に相当する。
【0069】例7醗酵ブイヨンから出発し、例6と同
出発原料として用いた製造残留物の代わりに、高性能液
体クロマトグラフィーによって分析してイタコン酸含有
率9.1%の、菌糸体を取り除かれたブイヨンを用いて
(220kg/時間)、例6におけるように操作を実施
する。確立された条件下で、無水シトラコン酸が13.
4g/時間の速度で得られた。これは78%の収率に相
当する。
【0070】例8濃縮された醗酵ブイヨンから出発 イタコン酸10.1%を含有する醗酵ブイヨンから菌糸
体を除去し、次いで大気圧下で濃縮して、酸33%(高
性能液体クロマトグラフィーによって分析)にする。こ
の溶液を液液抽出カラムに200kg/時間の速度で供
給し、このカラムに、容量比80/20のメチルエチル
ケトン/イソプロピルエーテル混合物をもまた、500
リットル/kgの速度で向流で供給する。有機溶液を回
収し、これを、水を供給された蒸留カラム中で連続的に
濃縮し、その基部においてイタコン酸33%を含有する
水/イタコン酸混合物を回収する(温度109℃、10
0%酸として流速65kg/時間)。この溶液を、流下
フィルム形蒸発器を用いて連続的に濃縮して、イタコン
酸60%を含有する溶液を得る。
【0071】蒸留のために備えられた撹拌された反応器
中にこの溶液を連続的に供給する(108kg/時
間)。この反応器に、プソイドクメン溶媒49kg/時
間及び触媒(p−トルエンスルホン酸ピリジニウム)
0.4kg/時間を同時に供給する。反応水及び反応成
分によって導入される水を頂部において取り出し、溶媒
中の無水シトラコン酸の溶液を脚部において取り出す。
高性能液体クロマトグラフィー分析によって、安定化さ
れた条件下で、無水シトラコン酸が45.3kg/時間
の速度で製造されることが示された。これは、出発ブイ
ヨン中で分析された酸に対して81%の収率に相当す
る。
【0072】例9残留物から出発し、メチルエチルケ
トン単独で抽出 メチルエチルケトン/イソプロピルエーテル混合物の代
わりに純粋なメチルエチルケトンを用いて、例6におけ
るように操作を実施する。高性能液体クロマトグラフィ
ーによって分析された無水シトラコン酸の収率は48%
だった。
【0073】例10ブイヨンから出発し、前もっての
濃縮なしでの製造 高性能液体クロマトグラフィーによって分析してイタコ
ン酸含有率9.1%のろ過されたイタコン酸ブイヨンを
200kg/時間の速度で、理論段数2.9段に等しい
液液抽出カラム中に供給する。並行して、シクロヘキサ
ノン/イソプロピルエーテル混合物(イソプロピルエー
テル含有率10%)を112kg/時間の速度で基部に
おいて供給する。高性能液体クロマトグラフィーによっ
て分析してイタコン酸18.0kgを含有する有機溶液
が頂部において回収される。
【0074】この溶液に、触媒(50%トリエタノール
アミン燐酸塩を含有する水性溶液)を0.2kg/時間
の速度で連続的に添加する。この溶液を、直径0.2m
の、5個のベル棚段及び沸騰容器(容量25リットル)
を有する棚段付カラムの頂部に供給する。このカラム
を、12バールの水蒸気を供給される螺旋管によって加
熱する。カラムの頂部において出てくる蒸気を凝縮さ
せ、沈降を行なった後に液体を分離する(水性層及びシ
クロヘキサノンとイソプロピルエーテルとの混合物であ
る有機層)。レベルを一定に保つために、カラムの脚部
においてシクロヘキサノン中の無水シトラコン酸の溶液
(無水シトラコン酸含有率50.0%)を23.2kg
/時間の流量で採集する。無水シトラコン酸の収率は、
ブイヨン中で分析された酸に対して75%だった。

Claims (26)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反応条件下でイタコン酸が液状であるよ
    うな温度に保たれた反応媒体中にイタコン酸又はイタコ
    ン酸を含む出発原料を連続的に導入し且つ触媒を随意に
    導入することから成ることを特徴とする、無水シトラコ
    ン酸の連続式製造方法。
  2. 【請求項2】 イタコン酸源が醗酵ブイヨンであること
    を特徴とする、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 醗酵ブイヨンが、炭化水素源、窒素源及
    び痕跡元素を含む栄養培地をAspergillus菌
    株に属する微生物を用いて醗酵させたことから得られた
    ものであることを特徴とする、請求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】 醗酵ブイヨンから固液分離操作によって
    菌糸体が取り除かれたことを特徴とする、請求項2記載
    の方法。
  5. 【請求項5】 醗酵ブイヨンが、pHが5以下になるよ
    うな量の無機強酸を添加することによる酸処理に付され
    ることを特徴とする、請求項2〜4のいずれかに記載の
    方法。
  6. 【請求項6】 醗酵ブイヨンが20〜80重量%の範
    イタコン酸濃度に濃縮されることを特徴とする、請求
    項2〜5のいずれかに記載の方法。
  7. 【請求項7】 イタコン酸源がイタコン酸の製造からの
    残留水のようなイタコン酸を含む製造残留物であること
    を特徴とする、請求項1記載の方法。
  8. 【請求項8】 残留水が10〜50重量%の固形分濃度
    を有し且つ次の組成: ・非醗酵性残留物又は炭化水素源 5〜30% ・無機塩 1〜10% ・タール及び各種重質画分 5〜20% ・イタコン酸 5〜25% を有することを特徴とする、請求項7記載の方法。
  9. 【請求項9】 有機溶剤を用いてイタコン酸の前抽出を
    実施することを特徴とする、請求項2〜8のいずれかに
    記載の方法。
  10. 【請求項10】 イタコン酸抽出用溶剤がケトン;塩素
    化脂肪族炭化水 オキシドエーテルから選択されるこ
    とを特徴とする、請求項9記載の方法。
  11. 【請求項11】 触媒の存在下で実施することを特徴と
    する、請求項1〜10のいずれかに記載の方法。
  12. 【請求項12】 触媒が4〜10の範囲のpKを有す
    る少なくとも部分的に有機系の酸−塩基触媒であること
    を特徴とする、請求項11記載の方法。
  13. 【請求項13】 触媒が5〜9の範囲のpKを有する
    塩であることを特徴とする、請求項11又は12記載の
    方法。
  14. 【請求項14】 触媒が200℃以下の融点を有するこ
    とを特徴とする、請求項11〜13のいずれかに記載の
    方法。
  15. 【請求項15】 触媒が使用時に又はその場で酸と塩基
    との反応から調製されて得られた塩であることを特徴と
    する、請求項11〜14のいずれかに記載の方法。
  16. 【請求項16】 触媒がイタコン酸と塩基との反応によ
    ってその場で調製された塩であることを特徴とする、請
    求項11〜15のいずれかに記載の方法。
  17. 【請求項17】 触媒がハロゲン化酸;オキシ酸(ハロ
    ゲン化されていてもハロゲン化されていなくてもよ
    );スルホン酸(ハロゲン化されていてもハロゲン化
    されていなくてもよい);カルボン酸から選択される酸
    から調製されることを特徴とする、請求項11〜15の
    いずれかに記載の方法。
  18. 【請求項18】 酸が塩酸、臭化水素酸、硫酸、トリフ
    ルオルメタンスルホン酸、燐酸、p−トルエンスルホン
    酸、メタンスルホン酸又はイタコン酸であることを特徴
    とする、請求項17記載の方法。
  19. 【請求項19】 触媒が ・アンモニア; ・第1アミン; ・第2アミン; ・第3アミン; ・トリアルキル−及びトリアリールホスフィン: から選択される塩基から調製されることを特徴とする、
    請求項11〜18のいずれかに記載の方法。
  20. 【請求項20】 塩基が飽和又は不飽和の随意に置換さ
    れた複素環式窒素含有塩基であることを特徴とする、請
    求項19記載の方法。
  21. 【請求項21】 触媒が ・ピリジニウムトシレート、 ・イタコン酸アンモニウム、 ・イタコン酸ピリジニウム、 ・塩酸ピリジニウム、 ・臭化水素酸ホスホニウム から選択されることを特徴とする、請求項11〜20の
    いずれかに記載の方法。
  22. 【請求項22】 触媒の量がイタコン酸の重量の0.1
    〜30重量%を占めることを特徴とする、請求項11〜
    21のいずれかに記載の方法。
  23. 【請求項23】 110℃〜200℃の範囲の沸点を有
    する有機溶媒中で反応を実施することを特徴とする、請
    求項11〜22のいずれかに記載の方法。
  24. 【請求項24】 有機溶媒が ・脂肪族炭化水素、 ・塩素化脂肪族炭化水素、 ・エーテル ・ニトロ化合物、 ・脂肪族、環状脂肪族又は芳香族ケト ら選択されることを特徴とする、請求項23記載の方
    法。
  25. 【請求項25】 有機溶媒が芳香族炭化水素であること
    を特徴とする、請求項24記載の方法。
  26. 【請求項26】 脱水/異性化反応の温度が少なくとも
    130℃であることを特徴とする、請求項11〜25の
    いずれかに記載の方法。
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