JP2741885B2 - 磁気共鳴を用いた検査装置におけるデータ処理方法 - Google Patents
磁気共鳴を用いた検査装置におけるデータ処理方法Info
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- JP2741885B2 JP2741885B2 JP1036127A JP3612789A JP2741885B2 JP 2741885 B2 JP2741885 B2 JP 2741885B2 JP 1036127 A JP1036127 A JP 1036127A JP 3612789 A JP3612789 A JP 3612789A JP 2741885 B2 JP2741885 B2 JP 2741885B2
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- G01R33/20—Arrangements or instruments for measuring magnetic variables involving magnetic resonance
- G01R33/44—Arrangements or instruments for measuring magnetic variables involving magnetic resonance using nuclear magnetic resonance [NMR]
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- G01R33/54—Signal processing systems, e.g. using pulse sequences ; Generation or control of pulse sequences; Operator console
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Description
本発明な医療用の磁気共鳴を用いた検査装置に係り特
に得られたスペクトルの処理に好適なデータ処理方法に
関する。
に得られたスペクトルの処理に好適なデータ処理方法に
関する。
医療用の磁気共鳴検査装置において、NMRスペクトル
を計測することは診断に有効な情報を提供するものと期
待されている。しかしこの場合、対象とする特質の天然
存在比が小さい、計測にかけられる時間に限界がある、
などの理由でSN比の改善には限界がある。一方、医療用
のNMRスペクトロスコピーにおいては通常含まれるスペ
クトル成分の数、およびそれらの共鳴周波数はあらかじ
め知られている場合が多い。 したがって、これらの先験的な情報を利用することに
より、SN比の悪いスペクトルデータからでも診断に有効
な情報を取り出すことが考えられる。このような考え方
によるスペクトルデータの処理法がマグネティック・レ
ゾナンス・イン・メディスン3,97−104,1986(Magnetic
Resonance in Medicine3,97−104,1986)に論じられて
いる。 この方法によれば、含まれるスペクトル成分の数をK,
k番目のスペクトル成分の共鳴周波数をωk、振幅を
Ak、減衰乗数をbk、位相項をkとすると、得られるFI
D F(t)は、 と定式化できる。上論論文ではbk,ωkがあらかじめ知
られているとして、k及び診断に有効な情報を含んで
いると考えられるAkをFIDの実際の測定データG(t)
から最小2乗法により決めている。 すなわち、k,Akに対する推定値を として、これらより計算したFIDを(t)として、 となるようにAk,kを決める。ここでbk,ωkは既知で
あるとする。この方法ではbk,ωkを既知であるとして
いるので未知数として残るのはAk,kであり、十分な
測定点が得られれば、これを精度良く求めることができ
る。 この方法の問題点はωk,bkを既知としていることであ
る。共鳴周波数ωkは知られている場合も多いが、局所
的なPHの影響をうける場合もあり、取り得る値の範囲の
みしか知り得ない場合もある。さらに、bkについては、
正確な値があらかじめわかるのはまれであり、多くの場
合、おおまかな値、あるいは値の範囲を知ることができ
るだけである。
を計測することは診断に有効な情報を提供するものと期
待されている。しかしこの場合、対象とする特質の天然
存在比が小さい、計測にかけられる時間に限界がある、
などの理由でSN比の改善には限界がある。一方、医療用
のNMRスペクトロスコピーにおいては通常含まれるスペ
クトル成分の数、およびそれらの共鳴周波数はあらかじ
め知られている場合が多い。 したがって、これらの先験的な情報を利用することに
より、SN比の悪いスペクトルデータからでも診断に有効
な情報を取り出すことが考えられる。このような考え方
によるスペクトルデータの処理法がマグネティック・レ
ゾナンス・イン・メディスン3,97−104,1986(Magnetic
Resonance in Medicine3,97−104,1986)に論じられて
いる。 この方法によれば、含まれるスペクトル成分の数をK,
k番目のスペクトル成分の共鳴周波数をωk、振幅を
Ak、減衰乗数をbk、位相項をkとすると、得られるFI
D F(t)は、 と定式化できる。上論論文ではbk,ωkがあらかじめ知
られているとして、k及び診断に有効な情報を含んで
いると考えられるAkをFIDの実際の測定データG(t)
から最小2乗法により決めている。 すなわち、k,Akに対する推定値を として、これらより計算したFIDを(t)として、 となるようにAk,kを決める。ここでbk,ωkは既知で
あるとする。この方法ではbk,ωkを既知であるとして
いるので未知数として残るのはAk,kであり、十分な
測定点が得られれば、これを精度良く求めることができ
る。 この方法の問題点はωk,bkを既知としていることであ
る。共鳴周波数ωkは知られている場合も多いが、局所
的なPHの影響をうける場合もあり、取り得る値の範囲の
みしか知り得ない場合もある。さらに、bkについては、
正確な値があらかじめわかるのはまれであり、多くの場
合、おおまかな値、あるいは値の範囲を知ることができ
るだけである。
本発明の目的は前記bk,ωkなどの値が正確に知られ
ていない場合でも、それらの取り得る値の範囲が知られ
ていれば、これを先験的な情報として利用することによ
り、SN比の悪いFIDからでも診断に有効な情報を取り出
すためのデータ処理法に関する。
ていない場合でも、それらの取り得る値の範囲が知られ
ていれば、これを先験的な情報として利用することによ
り、SN比の悪いFIDからでも診断に有効な情報を取り出
すためのデータ処理法に関する。
【課題を解決するための手段】 上記目的は(2)式で示された最適化演算にシミュレ
ーテッド アニーリングと呼ばれる手法を用い、しかも
そのコスト関数を工夫することにより達成される。以下
本発明を説明する。 まず、(1)式を次のように書きなおす。 ここで、Xkは推定値として求める変数であり、 振幅 Ak(k=1,…,K)はXk(k=1,…,K)で、 減衰乗数bk(k=1,…,K)はXk(k=K+1,…,2K)
で、 周波数 ωk(k=1,…,K)はXk(k=2K+1,…,3
K)で、 位相項 k(k=1,…,K)はXk(k=3K+1,…,4
K)で、 それぞれ表わす。おのおのの推定値は符号∧をつけて表
わす。 さて問題は、推定値kの取り得る値の範囲 Xk ν<Xk<Xk μ において を最小とするようなkを求めることに帰着される。こ
こで(t)は推定値kから(3)式を用いて、計算
により作り出したFIDであり、G(t)はFIDの実測値で
ある。このようなXkはサイエンス,Vol.220,pp.671−68
0,1983(Science,Vol.220,pp.671−680,1983)に論じら
れているシミュレーティッド・アニーリングと呼ばれる
方法を注意深く行なうことにより求めることができる。
この方法を以下に説明する。 Xkに微小変位量ΔXkを与え、Eを(3),(4)式に
より求め、ΔXkを与える前のEとの差ΔEを計算する。
すなわち、 ΔE=E(X1,…,Xk+ΔXk,…,X4k) −E(X1,…,Xk,…,X4k) である。ここでΔE<0であれば変位ΔXkを受け入れ
る。すなわち、Xk+ΔXkを新しいXkとする。また、ΔE
>0である場合は確立分布P(ΔE)=exp(−ΔE/T)
に従がって変位ΔXkを受け入れるか、拒絶するかを決め
る。ここでTは仮想的な温度と呼ばれる量であり、最初
十分高く取っておいて、上述のプロセスをk=1→k=
4Kと何回も繰り返しながらゆっくりとTを下げて行く。
もし十分ゆっくりと温度Tを下げるなら、Eの最小値と
して、局所的な最小値(local minimum)ではなく大域
的な最小値(global minimum)を与えるXk(k=1,…,4
Kのいずれか)を求めることができる。
ーテッド アニーリングと呼ばれる手法を用い、しかも
そのコスト関数を工夫することにより達成される。以下
本発明を説明する。 まず、(1)式を次のように書きなおす。 ここで、Xkは推定値として求める変数であり、 振幅 Ak(k=1,…,K)はXk(k=1,…,K)で、 減衰乗数bk(k=1,…,K)はXk(k=K+1,…,2K)
で、 周波数 ωk(k=1,…,K)はXk(k=2K+1,…,3
K)で、 位相項 k(k=1,…,K)はXk(k=3K+1,…,4
K)で、 それぞれ表わす。おのおのの推定値は符号∧をつけて表
わす。 さて問題は、推定値kの取り得る値の範囲 Xk ν<Xk<Xk μ において を最小とするようなkを求めることに帰着される。こ
こで(t)は推定値kから(3)式を用いて、計算
により作り出したFIDであり、G(t)はFIDの実測値で
ある。このようなXkはサイエンス,Vol.220,pp.671−68
0,1983(Science,Vol.220,pp.671−680,1983)に論じら
れているシミュレーティッド・アニーリングと呼ばれる
方法を注意深く行なうことにより求めることができる。
この方法を以下に説明する。 Xkに微小変位量ΔXkを与え、Eを(3),(4)式に
より求め、ΔXkを与える前のEとの差ΔEを計算する。
すなわち、 ΔE=E(X1,…,Xk+ΔXk,…,X4k) −E(X1,…,Xk,…,X4k) である。ここでΔE<0であれば変位ΔXkを受け入れ
る。すなわち、Xk+ΔXkを新しいXkとする。また、ΔE
>0である場合は確立分布P(ΔE)=exp(−ΔE/T)
に従がって変位ΔXkを受け入れるか、拒絶するかを決め
る。ここでTは仮想的な温度と呼ばれる量であり、最初
十分高く取っておいて、上述のプロセスをk=1→k=
4Kと何回も繰り返しながらゆっくりとTを下げて行く。
もし十分ゆっくりと温度Tを下げるなら、Eの最小値と
して、局所的な最小値(local minimum)ではなく大域
的な最小値(global minimum)を与えるXk(k=1,…,4
Kのいずれか)を求めることができる。
以下、本発明の一実施例を、図面により説明する。 第1図は、本発明の一実施例による核磁共鳴を用いた
検査装置(以下、単に「検査装置」と呼ぶ)の概略構成
図である。 第1図において、1は静磁場Hoを発生させる電磁石、
2は対象物体、3は高周波磁場を発生させると同時に、
対象物体2から生ずる信号を検出する信号を検出するた
めのコイル、4x,4y、および5は、それぞれX方向,Y方
向,Z方向の傾斜磁場を発生させるための傾斜磁場発生コ
イルである。傾斜磁場発生コイル5としては、互いに逆
格納するメモリーである。 さて、第1図に示す装置構成において、NMRスペクト
ルを測定する手法はいくつか提案されている。代表的な
ものはISISと呼ばれる手法であり、ジャーナル オブ
マグネティック レゾナンス 66,283−294,1986(Jour
nal of Magnetic Reconance 66,283−294,1986)に記載
されている。この手法を実現するためのRFフィールドと
傾斜磁場の印加シークエンスを第2図に示す。 このISISにおいては、90゜パルス前に印加するX,Y,Z
の選択照射は必ずしも毎回すべて行なうものではなく、
表1に示すような8通りの組み合わせで行なう。さて、
表1に示す8通りの選択により得られた90゜パルス直後
のFIDを表1に示す奇数番目のものについてはそのま
ま、表1に示す偶数番目のものについては−1倍して加
え合わせると希望する選択領域からの信号のみを取り出
すことができる。 さて、このようにして取り出された複素信号G(t)
スペクトル情報を前述のシミュレーテッド アニーリン
グを行ない取り出す。第k番目のスペクトル成分の振
幅,減衰乗数,共鳴周波数,位相項の推定値をそれぞれ とする。スペクトル成分の数をKとして、これらの推定
値から計算された推定FIDを(t)と書くと、 と表わされる。ここで、 なるEの最小値を与える (k=1,…,K)を以下の様に求める。まず、 振幅 Ak(k=1,…,K)はXk(k=1,…,K)で、 減衰乗数bk(k=1,…,K)はXk(k=K+1,…,2K)
で、 周波数 ωk(k=1,…,K)はXk(k=2K+1,…,3
K)で、 位相項 k(k=1,…,K)はXk(k=3K+1,…,4
K)で、 それぞれ表わす。おのおののXk=1,…,K)に対しその変
位量ΔXkを設定する。これはXkの推定値に対し、1/100
〜1/500程度に設定する。Xkがおおよそどの程度の値を
取るか全く分からない場合十分に小さく設定する。 まず十分大きなTを設定し、第3図のフローチャート
にしたがってアニーリングを行なう。Tが十分大きいか
否かは、試しにΔEを適当に与えた初期値により計算
し、p=e−ΔE/T0.9〜0.95である事を確認すればよ
い。仮想的なエネルギーEは以下の式により計算する。 ここで、(7)式の右辺第2項EL(X1,…,Xk)は各Xk
があらかじめ設定されている範囲 Xk νXkXk μ をはずれた時非常に大きな値を取るとする。すなわち、 EL(X,…,Xk)=∞ Xk ν>XkorXk>Xk μ =0 Xk νXkXk(k=1μ,…,K) である。 ある温度Tにおいて、熱平衡となった場合に次のTへ
移る。熱平衡の条件はN1=N2であるが実際には|N1−N2|
/N1<0.1〜0.05であれば熱平衡とみなす。次の温度へ移
るときの係数ξはなるべく1に近いことがのぞましい。
1に非常に近いと計算時間を要するのでこれとのかねあ
いであろう。前記サイエンスの文献などではξ=0.9を
推奨している。第3図でKが小さい場合、熱平衡である
か否かがよく分からない。したがってMのループの部分
をMmax回繰り返す。K.Mmax〜100から200であれば十分で
あろう。N1=0となったらアニーリング終了とする。 以上、FIDのモデル化に(1)式を用いた場合につい
ては説明したが、位相誤差kは時間ずれτと全成分に
共通な位相回りp0に集約される。したがってFID F
(t)は とも書ける。この場合は推定すべき量は である。 さらにこの方法はNMRスペクトルスコピックイメージ
ングにも適用できる。第4図にこの場合の展型的なシー
クエンスを示す。図に示される通り、このスペクトロス
コピックイメージングの場合にはデータ取得はRFパルス
による励起から位相エンコードなどに必要な時間tCだけ
待ってから行なわなければならない。したがって従来の
処理法ではT2のみじかい成分がTC時間内に減衰してしま
い、小さな振幅となると言う欠点があった。本手法を用
いることにより、この欠点を克服することができる。 すなわち、空間周波数成分について2次元フーリエ変
換後の時間波形を とモデル化することにより求めたAk(x,y)の推定値はt
C時間内の減衰を含まないものとなる。
検査装置(以下、単に「検査装置」と呼ぶ)の概略構成
図である。 第1図において、1は静磁場Hoを発生させる電磁石、
2は対象物体、3は高周波磁場を発生させると同時に、
対象物体2から生ずる信号を検出する信号を検出するた
めのコイル、4x,4y、および5は、それぞれX方向,Y方
向,Z方向の傾斜磁場を発生させるための傾斜磁場発生コ
イルである。傾斜磁場発生コイル5としては、互いに逆
格納するメモリーである。 さて、第1図に示す装置構成において、NMRスペクト
ルを測定する手法はいくつか提案されている。代表的な
ものはISISと呼ばれる手法であり、ジャーナル オブ
マグネティック レゾナンス 66,283−294,1986(Jour
nal of Magnetic Reconance 66,283−294,1986)に記載
されている。この手法を実現するためのRFフィールドと
傾斜磁場の印加シークエンスを第2図に示す。 このISISにおいては、90゜パルス前に印加するX,Y,Z
の選択照射は必ずしも毎回すべて行なうものではなく、
表1に示すような8通りの組み合わせで行なう。さて、
表1に示す8通りの選択により得られた90゜パルス直後
のFIDを表1に示す奇数番目のものについてはそのま
ま、表1に示す偶数番目のものについては−1倍して加
え合わせると希望する選択領域からの信号のみを取り出
すことができる。 さて、このようにして取り出された複素信号G(t)
スペクトル情報を前述のシミュレーテッド アニーリン
グを行ない取り出す。第k番目のスペクトル成分の振
幅,減衰乗数,共鳴周波数,位相項の推定値をそれぞれ とする。スペクトル成分の数をKとして、これらの推定
値から計算された推定FIDを(t)と書くと、 と表わされる。ここで、 なるEの最小値を与える (k=1,…,K)を以下の様に求める。まず、 振幅 Ak(k=1,…,K)はXk(k=1,…,K)で、 減衰乗数bk(k=1,…,K)はXk(k=K+1,…,2K)
で、 周波数 ωk(k=1,…,K)はXk(k=2K+1,…,3
K)で、 位相項 k(k=1,…,K)はXk(k=3K+1,…,4
K)で、 それぞれ表わす。おのおののXk=1,…,K)に対しその変
位量ΔXkを設定する。これはXkの推定値に対し、1/100
〜1/500程度に設定する。Xkがおおよそどの程度の値を
取るか全く分からない場合十分に小さく設定する。 まず十分大きなTを設定し、第3図のフローチャート
にしたがってアニーリングを行なう。Tが十分大きいか
否かは、試しにΔEを適当に与えた初期値により計算
し、p=e−ΔE/T0.9〜0.95である事を確認すればよ
い。仮想的なエネルギーEは以下の式により計算する。 ここで、(7)式の右辺第2項EL(X1,…,Xk)は各Xk
があらかじめ設定されている範囲 Xk νXkXk μ をはずれた時非常に大きな値を取るとする。すなわち、 EL(X,…,Xk)=∞ Xk ν>XkorXk>Xk μ =0 Xk νXkXk(k=1μ,…,K) である。 ある温度Tにおいて、熱平衡となった場合に次のTへ
移る。熱平衡の条件はN1=N2であるが実際には|N1−N2|
/N1<0.1〜0.05であれば熱平衡とみなす。次の温度へ移
るときの係数ξはなるべく1に近いことがのぞましい。
1に非常に近いと計算時間を要するのでこれとのかねあ
いであろう。前記サイエンスの文献などではξ=0.9を
推奨している。第3図でKが小さい場合、熱平衡である
か否かがよく分からない。したがってMのループの部分
をMmax回繰り返す。K.Mmax〜100から200であれば十分で
あろう。N1=0となったらアニーリング終了とする。 以上、FIDのモデル化に(1)式を用いた場合につい
ては説明したが、位相誤差kは時間ずれτと全成分に
共通な位相回りp0に集約される。したがってFID F
(t)は とも書ける。この場合は推定すべき量は である。 さらにこの方法はNMRスペクトルスコピックイメージ
ングにも適用できる。第4図にこの場合の展型的なシー
クエンスを示す。図に示される通り、このスペクトロス
コピックイメージングの場合にはデータ取得はRFパルス
による励起から位相エンコードなどに必要な時間tCだけ
待ってから行なわなければならない。したがって従来の
処理法ではT2のみじかい成分がTC時間内に減衰してしま
い、小さな振幅となると言う欠点があった。本手法を用
いることにより、この欠点を克服することができる。 すなわち、空間周波数成分について2次元フーリエ変
換後の時間波形を とモデル化することにより求めたAk(x,y)の推定値はt
C時間内の減衰を含まないものとなる。
以上のように本発明によれば、核磁気共鳴信号の各ス
ペクトルの共鳴周波数,減衰乗数が正確に特定できない
場合にも、SN比の悪いFIDから診断に有効な情報を取り
出すことができる。
ペクトルの共鳴周波数,減衰乗数が正確に特定できない
場合にも、SN比の悪いFIDから診断に有効な情報を取り
出すことができる。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明を実施する際の装置構成の一例を示す。 第2図はある特定の領域からのみNMRスペクトルを観測
するISISと呼ばれる方法を実施するためのパルスシーケ
ンスの一例を示す。 第3図はシミュレーテッドアニーリングを実施する場合
のフローチャートを示す。 第4図はスペクトロスコピックイメージングを実施する
際の展型的なパルスシーケンスを示す。
するISISと呼ばれる方法を実施するためのパルスシーケ
ンスの一例を示す。 第3図はシミュレーテッドアニーリングを実施する場合
のフローチャートを示す。 第4図はスペクトロスコピックイメージングを実施する
際の展型的なパルスシーケンスを示す。
Claims (6)
- 【請求項1】静磁場、傾斜磁場、及び高周波磁場発生手
段と、検査対象からの核磁気共鳴信号を検出する信号検
出手段と、該信号検出手段による検出信号の演算を行な
う演算処理手段と、該演算処理手段による処理結果を出
力する出力手段とを有する核磁気共鳴を用いた検査装置
におけるデータ処理方法において、高周波磁場印加後に
観測された磁化信号を、該磁化信号に含まれる各スペク
トル成分の振幅、減衰乗数、共鳴周波数、及び位相項の
推定値から計算により求めた推定磁化信号と比較し、前
記観測された磁化信号と前記推定磁化信号との差の絶対
値、又は該絶対値の2乗の時間軸方向での和Eが最小と
なるように、前記振幅、前記減衰乗数、前記共鳴周波
数、及び前記位相項を求めることを特徴とする核磁気共
鳴を用いた検査装置におけるデータ処理方法。 - 【請求項2】請求項1に記載の方法において、前記各ス
ペクトル成分の前記推定値に順次変位を与え新しい推定
値毎に前記Eを計算して、前記推定値に前記変位を与え
る以前に計算された前記Eとの差ΔEが、負でありかつ
前記新しい推定値が予め設定された領域内にある場合
に、推定値を前記変位を変えた後の値で置き換えること
を特徴とする核磁気共鳴を用いた検査装置におけるデー
タ処理方法。 - 【請求項3】請求項1に記載の方法において、前記各ス
ペクトル成分の前記推定値に順次変位を与え新しい推定
値毎に前記Eを計算して、前記推定値に前記変位を与え
る以前に計算された前記Eとの差ΔEが、正でありかつ
前記新しい推定値が予め設定された領域内にある場合
に、前記変位を前記ΔEの関数である確率P(ΔE)で
推定値を前記変位を与えた後の値で置き換えることを特
徴とする核磁気共鳴を用いた検査装置におけるデータ処
理方法。 - 【請求項4】請求項1に記載の方法において、前記P
(ΔE)はexp(−ΔE/T)で与えられ、Tを順次減少さ
せていくことを特徴とする核磁気共鳴を用いた検査装置
におけるデータ処理方法。 - 【請求項5】請求項3に記載の方法において、前記新し
い推定値が予め設定された領域外にある場合に、推定値
を前記変位を与えた後の値で置き換えないことを特徴と
する核磁気共鳴を用いた検査装置におけるデータ処理方
法。 - 【請求項6】静磁場、傾斜磁場、及び高周波磁場発生手
段と、検査対象からの核磁気共鳴信号を検出する信号検
出手段と、該信号検出手段による検出信号の演算を行な
う演算処理手段と、該演算処理手段による処理結果を出
力する出力手段とを有する核磁気共鳴を用いた検査装置
におけるデータ処理方法において、高周波磁場印加後に
観測された磁化信号を、該磁化信号に含まれる各スペク
トル成分の振幅、減衰乗数、共鳴周波数、及び位相項の
推定値から計算により求めた推定磁化信号と比較し、前
記観測された磁化信号と前記推定磁化信号との差の絶対
値、又は該絶対値の2乗の時間軸方向での和Eが最小と
なるように、前記各スペクトル成分の前記推定値に順次
変位を与え新しい推定値毎に前記Eを計算して、前記推
定値に前記変位を与える以前に計算された前記Eとの差
ΔEが、負でありかつ前記新しい推定値が予め設定され
た領域内にある場合に、推定値を前記変位を与えた後の
値で置き換え、前記ΔEが、正でありかつ前記新しい推
定値が予め設定された領域内にある場合に、前記変位を
前記ΔEの関数で与えられる確率P(ΔE)=exp(−
ΔE/T)で推定値を前記変位を与えた後の値で置き換え
Tを順次減少させていき、前記新しい推定値が予め設定
された領域外にある場合に、推定値を前記変位を与えた
後の値で置き換えないようにして、前記振幅、前記減衰
乗数、前記共鳴周波数、及び前記位相項を求めることを
特徴とする核磁気共鳴を用いた検査装置におけるデータ
処理方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1036127A JP2741885B2 (ja) | 1989-02-17 | 1989-02-17 | 磁気共鳴を用いた検査装置におけるデータ処理方法 |
US07/480,946 US5218531A (en) | 1989-02-17 | 1990-02-16 | NMR spectroscopic analyzing method |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1036127A JP2741885B2 (ja) | 1989-02-17 | 1989-02-17 | 磁気共鳴を用いた検査装置におけるデータ処理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02215441A JPH02215441A (ja) | 1990-08-28 |
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