JP2740440B2 - アナログ乗算回路 - Google Patents

アナログ乗算回路

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JP2740440B2
JP2740440B2 JP5020799A JP2079993A JP2740440B2 JP 2740440 B2 JP2740440 B2 JP 2740440B2 JP 5020799 A JP5020799 A JP 5020799A JP 2079993 A JP2079993 A JP 2079993A JP 2740440 B2 JP2740440 B2 JP 2740440B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、無線用送受信回路その
他に使用される変復調回路において、2つのアナログ信
号の乗算出力を得るアナログ乗算回路に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来の二重平衡形アナログ乗算回路(ギ
ルバートセルミキサ)のバイポーラトランジスタによる
構成例を図6に示す。トランジスタQ1〜Q4を用いた
2組の差動対Q1−Q2とQ3−Q4のベースには、第
1のアナログ差動信号V1p,V1mが印加され、トラ
ンジスタQ1とQ4のコレクタとトランジスタQ2とQ
3のコレクタはそれぞれ結線されて出力端子V0mとV
0pを形成すると共に、負荷抵抗RL1とRL2を介し
て電源Vcc(電圧をも示すものとする)に接続され
る。差動対Q1−Q2とQ3−Q4のエミッタには、第
2のアナログ差動信号V2p,V2mがベースに印加さ
れるトランジスタQ11とQ12のコレクタがそれぞれ
接続される。トランジスタQ11とQ12のエミッタは
電流値I0の電流源を形成するトランジスタQ15とQ
16のコレクタにそれぞれ接続されるとともに、トラン
ジスタQ11とQ12のエミッタ間には第2のアナログ
信号入力部を線形化するための帰還抵抗Reが接続され
る。トランジスタQ15とQ16のベースにはバイアス
電圧Vbが印加され、エミッタはそれぞれ抵抗R1とR
2を介して接地される。負荷抵抗RL1とRL2を流れ
る電流をそれぞれI1,I2とし、Vtを熱電圧とする
と差動出力電流I1−I2はベース電流を無視して (1)
式で表現できる。
【0003】 I1−I2=tanh{(V1p−V1m)/2Vt} * 2(V2p−V2m)/Re ‥‥‥‥ (1) さらに、V1p−V1m<<Vtのときは近似的に (2)
式が成立ち2つの信号間の乗算が行われる。
【0004】 I1−I2={(V1p−V1m)/2Vt} * 2(V2p−V2m)/Re ‥‥‥‥ (2) 図6の例では、トランジスタの縦積み段数が3段となる
のでシリコンバイポーラトランジスタを適用する場合、
電源電圧Vccは2.4V以上必要となり、2.4V以
下の低電源電圧化は不可能である。そこで、2.4V以
下の低電源電圧化を実現するために、図6の従来例から
電流源用のトランジスタを省略し、トランジスタの縦積
み段数を2段に減らした図7の例が提案されている。こ
れは、図6の構成からトランジスタQ15とQ16を省
略し、トランジスタQ11とQ12のエミッタに直接、
抵抗R1とR2を接続したものである。トランジスタQ
11とQ12を流れる電流は第2のアナログ差動信号V
2pとV2mにより決まるので定電流性は失われる。負
荷抵抗RL1とRL2を流れる電流をそれぞれI1,I
2としR2=R1とすると、差動出力電流I1−I2は
(3)式で表現できる。
【0005】 I1−I2=tanh{(V1p−V1m)/2Vt} * 2(V2p−V2m)* (2/Re+1/R1)‥‥ (3) さらに、V1p−V1m<<Vtのときは近似的に (4)
式が成立ち、この例においても2つの信号間の乗算が実
現できる。
【0006】 I1−I2={(V1p−V1m)/2Vt} * (V2p−V2m)* (2/Re+1/R1)‥‥‥ (4) 定電流源が省略されたために (3), (4)式では抵抗R1
の逆数の項が加わっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述したように図6の
従来例ではトランジスタの縦積み段数が3段必要である
のでシリコンバイポーラトランジスタを適用する場合、
2.4V以下の低電源電圧化は不可能であるという問題
がある。
【0008】また、図7の従来例では、トランジスタの
縦積み段数が2段で済むため2V程度までの低電源電圧
化は可能となるが、以下で述べるように定電流性が失わ
れたことによる線形性の劣化,伝達特性の非対称化等の
問題が生じる。
【0009】(3), (4)式で抵抗R1の逆数1/R1が
2/Reに加算されることは、エミッタにおける帰還量
((2/Re+1/R1)-1に比例)が等価的に減少す
ることを意味し、第2のアナログ信号入力部の線形性劣
化要因となる。また、トランジスタQ11とQ12を流
れる電流I3,I4は、トランジスタQ11,Q12の
ベースエミッタ間電圧をそれぞれVbe11,Vbe1
2とすると (5), (6)式で与えられる。
【0010】 I3=(V2p−Vbe11)/R1 +(V2p−V2m−Vbe11+Vbe12)/Re‥‥ (5) I4=(V2m−Vbe12)/R1 −(V2p−V2m−Vbe11+Vbe12)/Re‥‥ (6) ここで第1項はバイアス電流を、第2項は差動信号によ
る変化分を意味する。図6のように定電流源を持つ場
合、第1項に対応する項は一定値となる。しかし図7の
場合、定電流源を省いたために第1項が片側の信号電圧
(第2のアナログ差動信号V2pまたはV2m)により
変化する。従って、伝達特性の非対称化が予測される。
【0011】図8は直流伝達特性の回路シミュレーショ
ン結果である。電源電圧Vccは2Vで、第1アナログ
信号をパラメータ(25mVステップ)としている。縦
軸は正側出力電圧V0pを、横軸は第2のアナログ差動
信号V2pを意味している。入力信号が増加するにつれ
て上下の対称性が崩れ、主として偶数次歪(2次歪が主
成分)が増加していることがわかる。すなわち、従来構
成では高線形動作を維持しつつ2.4V以下の低電源電
圧化を図ることが困難であった。
【0012】本発明は、2.4V以下の低い電源電圧の
もとでも高線形動作が可能なアナログ乗算回路を提供す
ることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
の発明は、乗算信号となる第1の差動入力信号がベース
またはゲートにそれぞれ印加されるトラジスタからなる
第1の差動対と、この第1の差動対の共通接続されたエ
ミッタまたはソースにコレクタまたはドレインを接続さ
れエミッタまたはソースを直接接地に接続されてベース
またはゲートを制御端子とする第1の可変電流源を接続
した第1の差動増幅回路と、前記第1の差動入力信号が
ベースまたはゲートにそれぞれ印加されるトラジスタか
らなる第2の差動対と、この第2の差動対の共通接続さ
れたエミッタまたはソースにコレクタまたはドレインを
接続されエミッタまたはソースを直接接地に接続されて
ベースまたはゲートを制御端子とする第2の可変電流源
を接続した第2の差動増幅回路と、被乗算信号となる第
2の差動入力信号を取り込み互いに逆相の第1および第
2の出力端子を持つ第3の差動対と、前記第3の差動対
のエミッタ間を帰還抵抗で接続し、それぞれの前記エミ
ッタまたはソースにコレクタまたはドレインを接続され
抵抗を介してエミッタまたはソースを接地接続されベー
スまたはゲートを互いに接続されて電流制御端子とする
一対のトランジスタからなる定電流回路とを有する第3
の差動増幅回路と、ベースまたはゲートを入力端子とし
て前記第3の差動増幅回路の第2の出力端子に接続さ
れ、エミッタまたはソースをダイオード接続され前記第
1の差動増幅器の第1の可変電流源とカレントミラー回
路を構成するトランジスタのコレクタまたはドレインに
接続したトランジスタを有し、前記ダイオード接続され
たトランジスタのコレクタまたはドレインは第1の出力
端子に接続されたトランジスタのエミッタまたはソース
に抵抗を介して接続され、さらにダイオード接続された
トランジスタのエミッタまたはソースが直接接地に接続
された第1の参照電流発生回路と、ベースまたはゲート
を入力端子として前記第3の差動増幅回路の第2の出力
端子に接続され、エミッタまたはソースをダイオード接
続され前記第2の差動増幅器の第2の可変電流源とカレ
ントミラー回路を構成するトランジスタのコレクタまた
はドレインに接続したトランジスタを有し、前記ダイオ
ード接続されたトランジスタのコレクタまたはドレイン
は第2の出力端子に接続されたトランジスタのエミッタ
またはソースに抵抗を介して接続され、さらにダイオー
ド接続されたトランジスタのエミッタまたはソースが直
接接地に接続された第2の参照電流発生回路とを備え、
前記第1,第2の差動増幅回路の第1,第2の差動対の
互いに逆相出力端子となるコレクタまたはドレインを結
合してそれぞれ出力端子としたものである。
【0014】
【0015】
【作用】請求項1に記載の発明では、第1の差動増幅回
路および第2の差動増幅回路をそれぞれ差動対とトラン
ジスタによる可変電流源により構成できる。さらに、第
1の差動増幅回路および第2の差動増幅回路の可変電流
源は並列に設けた第3の差動増幅回路からカレントミラ
ー回路を構成する第1および第2の参照電流発生回路を
介して制御されるため、第3の差動増幅回路は差動対と
トラジスタによる定電流源で構成可能である。
【0016】従って、第2の差動入力信号が印加される
第3の差動増幅回路へ定電流源を適用してカレントミラ
ー回路により定電流動作を保証できるので、2段のトラ
ンジスタ縦積み段数により高い線形性を示すアナログ乗
算回路を実現できる。
【0017】
【0018】
【実施例】請求項1の発明の原理を図1に示す。バイポ
ーラトランジスタQ1,Q2,Q3,Q4から成る2組
の第1の差動対Q1−Q2と第2の差動対Q3−Q4の
ベースには乗算信号となる第1のアナログ差動信号V1
p,V1mが印加され、トランジスタQ1とQ4のコレ
クタとトランジスタQ2とQ3のコレクタはそれぞれ結
線されて出力端子V0m,V0pを形成すると共に、負
荷抵抗RL1とRL2を介して電源Vccに接続され
る。また、差動対Q1−Q2とQ3−Q4のエミッタと
接地間にはトランジスタQ11と抵抗R1により構成さ
れる第1の可変電流源I01と、トランジスタQ12と
抵抗R2により構成される第2の可変電流源I02がそ
れぞれ接続される。なお、I01,I02は電流値をも
表すものとする。トランジスタQ11とQ12のベース
が第1,第2の可変電流源I01,I02の制御端子と
なる。すなわち、差動対Q1−Q2と第1の可変電流源
I01が請求項1における第1の差動増幅回路Iを、差
動対Q3−Q4と第2の可変電流源I02が第2の差動
増幅回路IIを形成する。
【0019】第3の差動増幅回路III は以下で説明する
ように、定電流源を持つ差動増幅回路である。差動対Q
5−Q6のベースに被乗算信号となる第2のアナログ差
動信号V2m,V2pが印加され、コレクタは抵抗RL
3およびRL4を介して電源Vccに接続される構成で
ある。トランジスタQ5とQ6のエミッタには帰還抵抗
Re1とRe2がそれぞれ接続され、帰還抵抗Re1,
Re2の他方の端子は定電流源を形成するトランジスタ
Q13のコレクタに接続される。トランジスタQ13の
ベースにはバイアス電圧Vbが印加され、エミッタは抵
抗R5を介して接地される。T1,T2は第1,第2の
出力端子である。
【0020】第1の参照電流発生回路IVは、トランジス
タQ5のコレクタ電圧をベースの入力とするトランジス
タQ7、ベース−コレクタ間を短絡してダイオードとし
トランジスタQ7のエミッタに接続したトランジスタQ
9およびトランジスタQ9のエミッタと接地間に接続さ
れた抵抗R3で構成される。
【0021】また、第2の参照電流発生回路V は、同様
にトランジスタQ6のコレクタ電圧を入力としてトラン
ジスタQ8,Q10および抵抗R4で構成される。な
お、トランジスタQ7とQ8のコレクタは電源Vccに
接続される。第3の差動増幅回路III は定電流源を持つ
ので出力には差動出力電圧のみが現れる。また、第1,
第2の参照電流発生回路IV,V と第1,第2の可変電流
源I01,I02はカレントミラーを構成しているので
電流I01は第1の参照電流発生回路IVのR3/R1倍
となり、電流I02は第2の参照電流発生回路V のR4
/R2倍となる。従って、第1,第2の可変電流源I0
1とI02は、比例定数をKとして (7),(8)式に示す
ように第1,第2の可変電流源I01,I02の電流差
を第2のアナログの差動信号V2p−V2mに比例さ
せ、電流の和を一定にするように制御される。
【0022】 I01−I02=K(V2p−V2m)‥‥‥‥‥‥ (7) I01+I02=一定 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ (8) このようにすることで負荷抵抗RL1,RL2を流れる
電流をそれぞれI1,I2と置くと、差動出力電流I1
−I2について (9)式が成立つ。
【0023】 I1−I2=tanh{(V1p−V1m)/2Vt} * K(V2p−V2m)‥‥‥‥‥‥ (9) さらに、V1p−V1m<<Vtのときは近似的に(10)
式が成立ち、第1のアナログ差動信号と第2のアナログ
差動信号間の乗算ができる。
【0024】 I1−I2={(V1p−V1m)/2Vt} * K(V2p−V2m)‥‥‥‥‥‥ (10) 以下本実施例の動作についてのより詳細な説明を述べ
る。ベース電流を無視し、トランジスタQ13と抵抗R
5で形成している定電流源の電流値をIと置くと、トラ
ンジスタQ5とQ6のコレクタ電流I5,I6は(11),
(12)式で与えられる。
【0025】 I5=I/2−(V2p−V2m−Vbe6+Vbe5) /(2* Re1) ‥‥‥‥‥‥‥ (11) I6=I/2+(V2p−V2m−Vbe6+Vbe5) /(2* Re2) ‥‥‥‥‥‥‥ (12) ここでVbe5,Vbe6はそれぞれトランジスタQ5
とQ6のベースエミッタ間電圧である。オン状態にあれ
ばベースエミッタ間電圧は約0.8Vで一定値として扱
えるので、以下各トランジスタのベースエミッタ間電圧
をVbeと置く。この簡略化により(11)式は(13)式とな
る。
【0026】 I5=I/2−(V2p−V2m)/(2* Re1)‥‥‥‥ (13) 次にトランジスタQ7,Q9,抵抗R3を流れる電流を
I7と置くと、I7は(14)式で与えられる。
【0027】 I7=(Vcc−RL3* I5−2Vbe)/R3 ={(Vcc−RL3* I/2−2Vbe)+ (V2p−V2m)* RL3/(2* Re1)}/R3‥‥ (14) トランジスタQ11,抵抗R1を流れる電流I01は、
トランジスタQ9と抵抗R3から成るカレントミラーに
より制御されるので(15)式が成立つ。
【0028】 I01=(R3/R1)* I7 ={(Vcc−RL3* I/2−2Vbe)+ (V2p−V2m)* RL3/(2* Re1)}/R1‥‥ (15) (15)式で{ }の第1項はほぼ一定値と考えられる。同
様にしてトランジスタQ12,抵抗R2を流れる電流I
02は、RL=4,Re2=Re1,R2=R1と置く
と(16)式で与えられる。
【0029】 I02={(Vcc−RL3* I/2−2Vbe)− (V2p−V2m)* RL3/(2* Re1)}/R1‥‥ (16) 電流I01,I02は共に差動入力にのみ依存し、I0
1−I02およびI01+I02はそれぞれ(17),(18)
式となる。
【0030】 I01−I02={RL3/(Re1* R1)}* (V2p−V2m)‥(17) I01+I02=2(Vcc−RL3* I/2−2Vbe)R1‥‥ (18) (7)式のKに対応するのが(17)式のRL3/(Re1*
R1)であり、(18)式はほぼ一定値なので (9),(10)式
が成立ちアナログ乗算が実行できる。
【0031】このような構成により、トランジスタ縦積
み段数が2段で線形性の高いアナログ乗算回路を実現で
きる。
【0032】請求項1の発明の原理の変形例を図2に示
す。第3の差動増幅回路III の中で、トランジスタQ5
とQ6のエミッタ間を帰還抵抗Reで結線し帰還抵抗を
共通化し、トランジスタQ13と抵抗R5で構成してい
た電流源をトランジスタQ6のエミッタに、トランジス
タQ14と抵抗R6で構成する新たな定電流源を接続し
たことが図1の実施例との相違点である。トランジスタ
Q13とQ14のベースには共通のバイアス電圧Vbが
印加される。動作については図1の実施例と基本的に同
じであり、(7) 式のKの値が2*RL3/(Re*R
1)となる。図3は直流伝達特性の回路シミュレーショ
ン結果である。電源電圧Vccは2V、パラメータは第
1のアナログ差動信号V1pである。図8に対し対称
性,線形入力範囲が大きく改善されることがわかる。
【0033】このような構成にすることで、図1の負荷
抵抗Re1,Re2における電圧降下が無くなり、より
容易に低電圧動作が実現可能である。
【0034】次に、請求項の発明の実施例を図4に示
す。第1,第2可変電流源I01,I02をトランジス
タQ11,Q12のみで構成している。第1の参照電流
発生回路IVはトランジスタQ7と、このトランジスタQ
7のエミッタに接続した抵抗R3およびダイオード
続したトランジスタQ9で構成している。同様に第2の
参照電流発生回路V はトランジスタQ8と、トランジス
タQ8のエミッタに接続した抵抗R4およびダイオード
接続したトランジスタQ10で構成している。そし
て、トランジスタQ9とQ10のエミッタは接続接地に
接続されている。また、トランジスタQ11とQ12の
エミッタも直接接地に接続されている。その他は図2の
実施例と同じである。第1の可変電流源I01の電流は
トランジスタQ11とQ9のエミッタの面積の比で、同
様に第2の可変電流源I02の電流はトランジスタQ1
2とQ10のエミッタの面積の比で決る。従って、トラ
ンジスタQ11のエミッタ面積をAe11、トランジス
タQ9のエミッタ面積をAe9と置き、トランジスタQ
11とQ12のエミッタ面積が等しくトランジスタQ9
とQ10のエミッタ面積が等しいと仮定すると、 (7)式
のKの値は2*(Ae11/Ae9)*RL3/(Re
*R3)となる。
【0035】このような構成にすることで、図2のトラ
ンジスタQ11,Q12のエミッタ抵抗R1,R2が不
要で、抵抗R1,R2における電圧降下が無くなり、第
1および第2の差動増幅回路I,IIの低電圧動作がさら
に容易となるほか、トランジスタQ11,Q12の動作
が高速になり、アナログ乗算回路が高周波動作すること
になる。なお、以上説明した実施例ではトランジスタと
してNPNバイポーラトランジスタを用いたが、PNP
トランジスタを用いても同様に本発明を実現することが
できる。
【0036】図5は、N形電界効果トランジスタを用い
た請求項の発明の実施例である。図4の実施例のバイ
ポーラトランジスタを全てN形電界効果トランジスタM
1〜M14に置き換え、抵抗R5,R6を省略した構成
である。トランジスタのゲート長を等しくすると第1の
可変電流源I01の電流はトランジスタM11とM9の
ゲート幅の比で、同様に第2の可変電流源I02の電流
はトランジスタM12とM10のゲート幅の比で決ま
る。従ってトランジスタM11とM12のゲート幅が等
しくW11であり、トランジスタM9とM10のゲート
幅が等しくW9であると仮定すると (7)式のKの値は2
*(W11/W9)*RL3/(Rs*R3)となりア
ナログ乗算が実行できる。
【0037】なお、以上説明した実施例ではトランジス
タとしてN形導電形のトランジスタを用いたが、P形導
電形のトランジスタを用いても同様に本発明を実現する
ことができる。そして、電界効果トランジスタの場合は
バイポーラトランジスタのコレクタはドレインに、ベー
スはゲートに、またソースはエミッタに相当する。ま
た、乗算信号と被乗算信号の関係は入れかえても同じで
あることはいうまでもない。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように本発明では、乗算信
号となる第1の差動入力信号が印加される第1,第2の
差動増幅回路と、被乗算信号が印加される差動対のエミ
ッタ側に電圧で制御される簡単な定電流回路を有する
3の差動増幅回路と、この第3の差動増幅回路の出力に
応じて第1,第2の差動増幅回路を制御する第1,第2
の参照電流発生回路とを備え、第1,第2の差動回路の
共通接続されたエミッタに接続されるトランジスタのエ
ミッタを直接接地に接続したので、簡単な構成で、定電
流動作を保ちつつトランジスタ縦積み段数を2段に減ら
すことが可能となり、2.4V以下の低い電源電圧下で
も線形性の高いアナログ乗算を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1に記載の発明の原理を示す回路図であ
る。
【図2】請求項1に記載の発明の原理の変形示す回
路図である。
【図3】請求項1に記載の発明の原理の変形例の直流伝
達特性の回路シミュレーション結果である。
【図4】請求項に記載の発明の実施例構成を示す回路
図である。
【図5】請求項に記載の発明の電界効果トランジスタ
による実施例構成を示す回路図である。
【図6】ギルバートセルによるアナログ乗算回路の従来
の構成例を示す回路図である。
【図7】ギルバートセルから定電流源を省略した低電圧
動作アナログ乗算回路の従来の構成例を示す回路図であ
る。
【図8】図7の従来例の直流伝達特性の回路シミュレー
ション結果である。
【符号の説明】
Q バイポーラトランジスタ M 電界効果トランジスタ RL 負荷抵抗 R 抵抗 Re 帰還抵抗 Rs 抵抗 I0 可変電流源 V1p 第1のアナログ差動信号 V1m 第1のアナログ差動信号 V2p 第2のアナログ差動信号 V2m 第2のアナログ差動信号 V0p 出力端子 V0m 出力端子 Vb バイアス電圧 Vcc 電源電圧

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乗算信号となる第1の差動入力信号がベ
    ースまたはゲートにそれぞれ印加されるトラジスタから
    なる第1の差動対と、この第1の差動対の共通接続され
    たエミッタまたはソースにコレクタまたはドレインを接
    続され、かつエミッタまたはソースを直接接地に接続さ
    れてベースまたはゲートを制御端子とする第1の可変電
    流源を接続した第1の差動増幅回路と、 前記第1の差動入力信号がベースまたはゲートにそれぞ
    れ印加されるトラジスタからなる第2の差動対と、この
    第2の差動対の共通接続されたエミッタまたはソース
    コレクタまたはドレインを接続されエミッタまたはソー
    スを直接接地に接続されてベースまたはゲートを制御端
    とする第2の可変電流源を接続した第2の差動増幅回
    路と、 被乗算信号となる第2の差動入力信号を取り込み互いに
    逆相の第1および第2の出力端子を持つ第3の差動対
    と、前記第3の差動対のエミッタまたはソース間を帰還
    抵抗で接続し、それぞれの前記エミッタまたはソースに
    コレクタまたはドレインを接続され抵抗を介してエミッ
    タまたはソースを接地接続されベースまたはゲートを互
    いに接続されて電流制御端子とする一対のトランジスタ
    からなる定電流回路とを有する第3の差動増幅回路と、 ベースまたはゲートを入力端子として前記第3の差動増
    幅回路の第1の出力端子に接続され、エミッタまたはソ
    ースをダイオード接続され前記第1の差動増幅器の第1
    の可変電流源とカレントミラー回路を構成するトランジ
    スタのコレクタまたはドレインに接続したトランジスタ
    を有し、前記ダイオード接続されたトランジスタのコレ
    クタまたはドレインは第1の出力端子に接続されたトラ
    ンジスタのエミッタまたはソースに抵抗を介して接続さ
    れ、さらにダイオード接続されたトランジスタのエミッ
    タまたはソースが直接接地に接続された第1の参照電流
    発生回路と、 ベースまたはゲートを入力端子として前記第3の差動増
    幅回路の第2の出力端子に接続され、エミッタまたはソ
    ースをダイオード接続され前記第2の差動増幅器の第2
    の可変電流源とカレントミラー回路を構成するトランジ
    スタのコレクタまたはドレインに接続したトランジスタ
    を有し、前記ダイオード接続されたトラ ンジスタのコレ
    クタまたはドレインは第2の出力端子に接続されたトラ
    ンジスタのエミッタまたはソースに抵抗を介して接続さ
    れ、さらにダイオード接続されたトランジスタのエミッ
    タまたはソースが直接接地に接続された第2の参照電流
    発生回路とを備え、 前記第1,第2の差動増幅回路の第1,第2の差動対の
    互いに逆相出力端子となるコレクタまたはドレインを結
    合してそれぞれ出力端子としたことを特徴とするアナロ
    グ乗算回路。
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