JP2739696B2 - 施釉製品の製造方法 - Google Patents
施釉製品の製造方法Info
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- JP2739696B2 JP2739696B2 JP10737293A JP10737293A JP2739696B2 JP 2739696 B2 JP2739696 B2 JP 2739696B2 JP 10737293 A JP10737293 A JP 10737293A JP 10737293 A JP10737293 A JP 10737293A JP 2739696 B2 JP2739696 B2 JP 2739696B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は施釉製品の製造方法に
関し、詳しくは釉薬の原料成分としてシャモットを用い
た施釉製品の製造方法に関する。
関し、詳しくは釉薬の原料成分としてシャモットを用い
た施釉製品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】タイル
工場等窯業製品の製造工場においては、製品不良等の理
由で焼成品を粉砕してなるシャモットが多く発生する。
このシャモットは多くは産業廃棄物となるもので、従来
このシャモットの利用方法について各種研究が行われて
いる。
工場等窯業製品の製造工場においては、製品不良等の理
由で焼成品を粉砕してなるシャモットが多く発生する。
このシャモットは多くは産業廃棄物となるもので、従来
このシャモットの利用方法について各種研究が行われて
いる。
【0003】シャモット利用の一態様として、タイル等
陶磁器品の素地マトリックスの構成成分としてシャモッ
トを用いることが行われており、また他の利用形態とし
て、図1に一例を示しているようにタイル素地マトリッ
クス100中にマトリックス100とは別に粒径の大き
な(0.1〜1.0mm)シャモット粗粒102を混在
させる一方、一部を素地表面に突出させ、そしてそのシ
ャモット粗粒102を釉層104表面に突出させるよう
に、素地表面に薄い釉層104を形成して、かかるシャ
モット粗粒102の滑止め粒子として機能させることが
提案されている(特開平2−153885号)。
陶磁器品の素地マトリックスの構成成分としてシャモッ
トを用いることが行われており、また他の利用形態とし
て、図1に一例を示しているようにタイル素地マトリッ
クス100中にマトリックス100とは別に粒径の大き
な(0.1〜1.0mm)シャモット粗粒102を混在
させる一方、一部を素地表面に突出させ、そしてそのシ
ャモット粗粒102を釉層104表面に突出させるよう
に、素地表面に薄い釉層104を形成して、かかるシャ
モット粗粒102の滑止め粒子として機能させることが
提案されている(特開平2−153885号)。
【0004】一方かかるシャモットを釉のマトリックス
成分として、即ち釉自体の組成原料として用いることに
ついては従来その報告はなされていない。
成分として、即ち釉自体の組成原料として用いることに
ついては従来その報告はなされていない。
【0005】これは、釉薬の場合焼成時に溶融してガラ
ス化することが必要であり、従ってその耐火度は素地に
較べて低いことが要求されるのに対し、シャモットは既
に一旦焼成された後のものであって耐火度が高く、釉薬
の成分として用いるには不向きとみなされることが原因
であると考えられる。
ス化することが必要であり、従ってその耐火度は素地に
較べて低いことが要求されるのに対し、シャモットは既
に一旦焼成された後のものであって耐火度が高く、釉薬
の成分として用いるには不向きとみなされることが原因
であると考えられる。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような課題
を解決するためになされたものであり、その要旨は、シ
ャモットを粒径が50μm以下となるように微粉砕した
状態でこれをマトリックス成分として釉薬中に且つ該釉
薬の全量に対して3〜40重量%の範囲で分散含有さ
せ、該釉薬を素地表面に施した上、所定温度で焼成して
該釉薬中に含有させたシャモットを他成分とともに実質
上溶融・固化させて該素地表面に釉層を形成することに
ある。
を解決するためになされたものであり、その要旨は、シ
ャモットを粒径が50μm以下となるように微粉砕した
状態でこれをマトリックス成分として釉薬中に且つ該釉
薬の全量に対して3〜40重量%の範囲で分散含有さ
せ、該釉薬を素地表面に施した上、所定温度で焼成して
該釉薬中に含有させたシャモットを他成分とともに実質
上溶融・固化させて該素地表面に釉層を形成することに
ある。
【0007】
【作用及び発明の効果】本発明は、既に一旦焼成された
後の硬く,高耐火度のシャモットであっても一定の条件
の下で用いるならばこれを釉薬の成分原料として用い得
るとの知見の下に完成されたもので、かかる本発明によ
れば産業廃棄物として捨てられるシャモットを有効に利
用でき、ひいては施釉製品のコストを効果的に低減でき
る。
後の硬く,高耐火度のシャモットであっても一定の条件
の下で用いるならばこれを釉薬の成分原料として用い得
るとの知見の下に完成されたもので、かかる本発明によ
れば産業廃棄物として捨てられるシャモットを有効に利
用でき、ひいては施釉製品のコストを効果的に低減でき
る。
【0008】本発明においては、シャモットを粒径が5
0μm以下となるまで微粉砕して用いることが必要であ
る。これより粒度の大きい状態で用いた場合、焼成時に
シャモットが溶融せずに残ってしまい、釉のマトリック
ス成分とならないで残ってしまうからである。
0μm以下となるまで微粉砕して用いることが必要であ
る。これより粒度の大きい状態で用いた場合、焼成時に
シャモットが溶融せずに残ってしまい、釉のマトリック
ス成分とならないで残ってしまうからである。
【0009】換言すれば、本発明はシャモットの原形状
を残さないように用いるものであり、そのためには粒径
を50μm以下に調製しておくことが必要である。但し
望ましい粒径は10〜20μmの範囲である。このよう
に粒径をより細かくすることで焼成時にこれを溶融させ
易くなる。但しこれよりも小さくする場合には粉砕・微
粉化自体が難しくなり、コスト増大の要因となる。
を残さないように用いるものであり、そのためには粒径
を50μm以下に調製しておくことが必要である。但し
望ましい粒径は10〜20μmの範囲である。このよう
に粒径をより細かくすることで焼成時にこれを溶融させ
易くなる。但しこれよりも小さくする場合には粉砕・微
粉化自体が難しくなり、コスト増大の要因となる。
【0010】本発明では、更にシャモットを釉薬全量に
対して3〜40重量%の範囲で釉薬中に含有させる。3
%より少ない場合には釉薬中にシャモットを含有させる
ことの意味が失われ、また逆に40重量%よりも多く含
有させた場合には、焼成時にこれを溶融化させてマトリ
ックス化させることが難しくなる。
対して3〜40重量%の範囲で釉薬中に含有させる。3
%より少ない場合には釉薬中にシャモットを含有させる
ことの意味が失われ、また逆に40重量%よりも多く含
有させた場合には、焼成時にこれを溶融化させてマトリ
ックス化させることが難しくなる。
【0011】釉薬中にシャモットを含有させることの他
の利点として、釉薬原料として石灰石を用いる場合にお
いて、CaOを含有するシャモットを用いることで石灰
石の調合量を少なくできる利点がある。
の利点として、釉薬原料として石灰石を用いる場合にお
いて、CaOを含有するシャモットを用いることで石灰
石の調合量を少なくできる利点がある。
【0012】釉薬原料として石灰石を用いることの意味
は釉中にCaO成分を与えるためであるが、この石灰石
(CaCO3)は焼成時にCO2ガスを発生させて、これ
が釉面の面状を悪くする問題がある。
は釉中にCaO成分を与えるためであるが、この石灰石
(CaCO3)は焼成時にCO2ガスを発生させて、これ
が釉面の面状を悪くする問題がある。
【0013】しかるにシャモットは既に焼成したもので
あって石灰分はCaOの形で含有されているため、こう
した不具合を防止ないし抑制することができる。
あって石灰分はCaOの形で含有されているため、こう
した不具合を防止ないし抑制することができる。
【0014】
【実施例】次に本発明の特徴を更に明確にすべく以下に
その実施例を詳述する。
その実施例を詳述する。
【0015】<シャモット組成> SiO2 50〜90重量% Al2O3 3〜30重量% CaO 1〜15重量% KNaO 5重量%以下 上記組成のシャモットを下記に示す割合で釉薬原料とし
て添加し、これらを共に粉砕した。このときのシャモッ
トの粒径は10〜20μmであった。
て添加し、これらを共に粉砕した。このときのシャモッ
トの粒径は10〜20μmであった。
【0016】<釉薬組成(ブライト釉)> 長石 40.0重量% 石灰石 11.0重量% 亜鉛華 9.0重量% 蛙目粘土 3.0重量% 乳白剤 12.0重量% フリット 15.0重量% シャモット 10.0重量%
【0017】この釉薬をタイル素地の表面に施して焼成
したところ、表面に美麗なブライト釉層を有するタイル
が得られた。この施釉タイルにおいては、釉層のシャモ
ットが実質上溶融・ガラス化して他の成分と共に均一な
釉マトリックスを形成していた。
したところ、表面に美麗なブライト釉層を有するタイル
が得られた。この施釉タイルにおいては、釉層のシャモ
ットが実質上溶融・ガラス化して他の成分と共に均一な
釉マトリックスを形成していた。
【0018】次に同様の組成からなるシャモットを下記
の割合で上例とは別の釉薬中に混合し、これらを上記と
同様に微粉砕した。
の割合で上例とは別の釉薬中に混合し、これらを上記と
同様に微粉砕した。
【0019】<釉薬組成(マット釉)> 長石 40.0重量% 石灰石 11.0重量% 亜鉛華 3.0重量% 蛙目粘土 3.0重量% 乳白剤 12.0重量% フリット 15.0重量% アルミナ 6.0重量% シャモット 10.0重量%
【0020】この釉薬をタイル素地の上に施して焼成し
たところ、素地表面にマット釉層を有する施釉タイルが
得られた。この実施例においても、シャモットは良好に
溶融して釉層のマトリックスを構成していた。
たところ、素地表面にマット釉層を有する施釉タイルが
得られた。この実施例においても、シャモットは良好に
溶融して釉層のマトリックスを構成していた。
【0021】以上本発明の実施例を詳述したが、これは
あくまで一例示であり、本発明はその主旨を逸脱しない
範囲において、当業者の知識に基づき様々な変更を加え
た態様で実施可能である。
あくまで一例示であり、本発明はその主旨を逸脱しない
範囲において、当業者の知識に基づき様々な変更を加え
た態様で実施可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の背景説明のための説明図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 シャモットを粒径が50μm以下となる
ように微粉砕した状態でこれをマトリックス成分として
釉薬中に且つ該釉薬の全量に対して3〜40重量%の範
囲で分散含有させ、該釉薬を素地表面に施した上、所定
温度で焼成して該釉薬中に含有させたシャモットを他成
分とともに実質上溶融・固化させて該素地表面に釉層を
形成することを特徴とする施釉製品の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10737293A JP2739696B2 (ja) | 1993-04-08 | 1993-04-08 | 施釉製品の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10737293A JP2739696B2 (ja) | 1993-04-08 | 1993-04-08 | 施釉製品の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06298584A JPH06298584A (ja) | 1994-10-25 |
JP2739696B2 true JP2739696B2 (ja) | 1998-04-15 |
Family
ID=14457434
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10737293A Expired - Fee Related JP2739696B2 (ja) | 1993-04-08 | 1993-04-08 | 施釉製品の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2739696B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2900848B2 (ja) * | 1995-07-28 | 1999-06-02 | 前田製管株式会社 | マンホール蓋用装飾リングの製造方法 |
-
1993
- 1993-04-08 JP JP10737293A patent/JP2739696B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06298584A (ja) | 1994-10-25 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |