JP2739523B2 - ファジィ検索装置および方法 - Google Patents

ファジィ検索装置および方法

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JP2739523B2
JP2739523B2 JP50678493A JP50678493A JP2739523B2 JP 2739523 B2 JP2739523 B2 JP 2739523B2 JP 50678493 A JP50678493 A JP 50678493A JP 50678493 A JP50678493 A JP 50678493A JP 2739523 B2 JP2739523 B2 JP 2739523B2
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宏 中嶋
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 この発明は,ファジィ検索装置および方法に関する。
背景技術 ファジィ検索は,データ・ベースに格納されるデータ
のあいまい性(ファジィネス),検索条件のあいまい性
を許す検索方法である。
従来のファジィ検索装置におけるファジィ検索は次の
ように実行される。与えられた検索条件がメンバーシッ
プ関数で表現される。データ・ベースに格納されている
データのうち検索条件に対応するデータが読出され,こ
の読出されたデータの検索条件を表わすメンバーシップ
関数に対する適合度が算出される。適合度演算処理はす
べての検索条件について,および検索条件に対応するす
べてのデータについて実行される。このようにして得ら
れた適合度の値の間で,それらの平均値を求めるMEAN演
算,それらの最小値を選択するMIN演算,またはそれら
の最大値を選択するMAX演算のいずれかが行なわれ,そ
の演算結果が合致度として出力される。
しかしながら,MIN演算やMAX演算を用いた場合には,
検索条件やメンバーシップ関数が多少異なるだけで検索
結果に大きな違いが表われ,ユーザの検索の意図を正確
に表現することができないという問題があった。また,M
EAN演算を利用すると,絶対に必要とされる条件や少く
とも必要とされる条件を正確に表現することができない
という問題があった。
すなわち,従来のファジィ検索装置ではユーザの検索
意図に沿った検索条件の設定が困難であった。
発明の開示 この発明はユーザの検索意図を充分に反映した検索条
件が設定可能で,そのようにして設定された検索条件に
したがってファジィ検索を行なえる装置および方法を提
供するものである。
この発明によるファジィ検索装置は,項目ごとに,そ
の項目についての複数種類の属性信号があらかじめ登録
されたデータ・ベース,複数種類の属性信号の少くとも
いくつかに関する所望の条件を示す複数の前提条件と,
これらの前提条件を結びつける結合条件とからなる検索
条件を表わす信号を設定する手段,設定された前提条件
に属性信号があてはまる度合いを示す適合度を表わす信
号を生成する適合度演算手段,与えられた複数の適合度
信号の平均的な値を示す信号を生成して出力するMEAN演
算手段,与えられた複数の適合度信号から最小値を示す
信号を選択して出力するMIN演算手段,与えられた複数
の適合度信号から最大値を示す信号を選択して出力する
MAX演算手段,ならびに設定された結合条件にしたがっ
て,適合度演算手段から得られる適合度信号を,MEAN演
算手段,MIN演算手段およびMAX演算手段の少くともいず
れか一つに与えるとともに,最終段の演算手段から得ら
れる合致度を表わす信号を出力する制御手段を備えてい
る。
ここにおいて,信号はデータを含む概念である。
この発明の一実施態様においては,上記検索条件設定
手段は検索条件信号を入力する入力手段である。他の実
施態様においては,上記検索条件設定手段は,あらかじ
め複数の検索条件信号を記憶する手段と,記憶されてい
る検索条件信号の中からいくつかの検索条件信号を選択
する手段とからなる。
上記適合度演算手段は設定された前提条件のすべてに
ついて項目ごとに適合度信号を生成する。また,上記制
御手段は項目ごとに合致度信号が得られるように上記演
算手段を制御する。
好ましくは上記MEAN演算手段,MIN演算手段およびMAX
演算手段が複数段に設けられ,上記制御手段は,上記ME
AN演算手段,MIN演算手段またはMAX演算手段の出力信号
を,設定された結合条件にしたがって,MEAN演算手段,MI
N演算手段またはMAX演算手段の少くともいずれか一つに
与える。
さらに好ましい実施態様においては,適合度信号の重
みを表わす信号を生成する手段がさらに設けられる。そ
して,上記MEAN演算手段,MIN演算手段およびMAX演算手
段は,適合度信号とともに与えられる重み信号について
それぞれMEAN演算,MIN演算およびMAX演算に相当する演
算を行う。また,上記制御手段は,適合度信号とともに
重み信号をMEAN演算手段,MIN演算手段およびMAX演算手
段の少なくともいずれか一つに与えるとともに,最終段
の演算手段から得られる重要度を表わす信号を合致度信
号とともに出力する。
上記重み信号生成手段は,一実施態様では,属性信号
とともにその属性信号の信ぴょう度を表わす信号を登録
したデータ・ベース,属性ごとに重視度信号を入力する
手段,および信ぴょう度信号と重視度信号とを乗算して
重み信号を出力する乗算手段から構成される。
他の実施態様では,上記重み信号生成手段は,属性信
号とともにその属性信号の信ぴょう度を表わす重み信号
を登録したデータ・ベースとして構成される。
さらに他の実施態様においては,上記重み信号生成手
段は,属性ごとにその重視度を表わす重み信号を入力す
る手段として実現される。
この発明によるファジィ検索方法は,項目ごとに,そ
の項目についての複数種類の属性信号をあらかじめデー
タ・ベースに登録しておき,複数種類の属性信号の少く
ともいくつかに関する所望の条件を示す複数の前提条件
と,これらの前提条件を結びつける結合条件とからなる
検索条件を表わす信号を設定し,設定された前提条件に
属性信号があてはまる度合いを示す適合度を表わす信号
を生成し,設定された結合条件にしたがって,度合度演
算手段から得られる度合度信号について,それらの度合
度信号の平均的な値を示す信号を生成するMEAN演算,そ
れらの適合度信号から最小値を示す信号を選択するMIN
演算,それらの適合度信号から最大値を示す信号を選択
するMAX演算のうちの少なくともいずれか一つを実行
し,これにより得られる合致度を表わす信号を出力する
ものである。
この発明によると,ユーザは検索条件の設定におい
て,データ・ベースの属性信号について所望の条件を表
わす前提条件を,MEAN演算,MIN演算およびMAX演算の一つ
または複数を用いて任意に結合させることができる。し
たがって,ユーザの意図を充分に反映した検索条件の設
定が可能となる。しかも,ユーザによって設定された検
索条件にしたがうファジィ検索処理が実行され,ユーザ
の意図を反映した検索結果が得られる。
図面の簡単な説明 第1図はこの発明の実施例によるファジィ検索装置の
電気的構成を示すブロック図である。
第2図は実施例によるファジィ検索装置の主要部分の
機能ブロック図である。
第3図はデータ・ベースの作成処理を示すフロー・チ
ャートである。
第4図は入力情報の一例を示す。
第5図はデータ・ベースの内容の一例を示す。
第6図はファジィ・データ辞書の内容の一例を示す。
第7図は適合度と重要度の演算処理を示すフロー・チ
ャートである。
第8図はファジィ・データ辞書に格納されたメンバー
シップ関数の一例を示すグラフである。
第9図はファジィ・データ辞書に格納されたファジィ
数比率に基づいてメンバーシップ関数が作成される様子
を示すグラフである。
第10図および第11図は適合度を求める様子をそれぞれ
示すグラフである。
第12図は得られた適合度の例を示す。
第13図は信ぴょう度と重視度とから得られた重要度を
示す。
第14図は結合演算処理を示すフロー・チャートであ
る。
第15図は結合演算処理のために準備されたカラム列を
示し,第16a図および第16b図はカラムにおいて用いられ
る記号を示す。
第17図はLIFOバッファを示す。
第18図は他の結合演算処理のために準備されたカラム
列を示す。
第19図および第20図は適合度と重要度とから得られた
合致度と重要度の例を示す。
第21図はハードウェアで構成されたファジィ検索装置
を示すブロック図である。
第22図は算出された貢献度を示す。
発明を実施するための最良の形態 第1図はファジィ検索装置の全体的構成の一例を示す
ものである。ファジィ検索装置はコンピュータ・システ
ムにより実現することができ,後に詳述するデータ・ベ
ース作成処理およびファジィ検索処理を実行するCPU10
を含んでいる。CPU10にはシステム・バスを介してROM1
1,RAM12,ハード・ディスク装置13,キーボード14,プリン
タ15およびCRT表示装置16が接続されている。ROM11はCP
U10がそれにしたがってデータ・ベース作成処理および
ファジィ検索処理を実行するためのプログラムを格納し
ている。RAM12は上記の各処理における各種演算のため
のワーク・エリアおよびバッファ・エリアとして用いら
れる。ハード・ディスク装置13にはデータ・ベースおよ
びファジィ・データ辞書が格納される。キーボード14は
データ・ベース作成のための入力情報およびファジィ検
索のための検索条件を入力するために用いられる。プリ
ンタ15およびCRT表示装置16はファジィ検索結果を可視
情報としてそれぞれ紙上に印字することにより,および
画面に表示することにより出力する。
第2図は,データ・ベース作成およびファジィ検索の
各処理を説明するために必要な機能を,第1図に示すシ
ステム構成から抽出して示すものである。CPU10の機能
は,MEAN演算(平均値の算出)25,MIN演算(最小値の選
択)26,MAX演算(最大値の選択)27および演算制御24に
分けることができる。演算制御24は,ファジィ・データ
辞書22を参照してデータ・ベースの作成処理を,ならび
にデータ・ベース21およびファジィ・データ辞書22を参
照しかつMEAN演算25,MIN演算26およびMAX演算27を利用
してファジィ検索処理をそれぞれ行う。データ・ベース
21およびファジィ・データ辞書22は,ハード・ディスク
装置13に設けられる。前提条件および結合条件23はキー
ボード14から入力され,RAM12に記憶される。検索結果24
はプリンタ15またはCRT表示装置16から出力される。
データ・ベースの作成処理について説明する。
第4図にデータ・ベース作成のために入力される情報
の一例が示されている。ここでは,コンピュータ機器に
ついてのデータ・ベースを作成するものとする。機種名
を項目という。項目にまつわる情報を属性という。属性
には,この実施例では,機器の本体価格,処理速度,記
憶容量およびメーカ名がある。
属性を表わす情報はこの実施例では3種類の形態で入
力することができる。その1は,明確な数値を用いて入
力することであり,たとえば本体価格「150万円」,処
理速度「4MIPS」(MIPS=Million Instrutions Per Sec
ond),記憶容量「16MB」等である。これをクリスプ数
という。その2は,「約」という用語を用いておおよそ
の数値を入力することである。たとえば,本体価格「約
250万円」,処理速度「約7MIPS」等である。これをファ
ジィ数という。その3は,言語表現により入力すること
である。たとえば,処理速度は「マシンA程度」,「と
ても速い」,メーカ名は「A社」等である。これらの言
語表現(または言語情報)のうち「マシンA程度」,
「とても速い」等のファジィ言語表現をファジィ・ラベ
ルという。
第6図はファジィ・データ辞書の一例を示している。
あらかじめ定められたファジィ言語表現があり,これら
のファジィ言語表現(ファジィ・ラベル名)のそれぞれ
に対してファジィ・ラベル番号とメンバーシップ関数座
標とが定められている。データ・ベース作成のために属
性を入力するときに用いられるファジィ言語表現,およ
び後述する検索条件を入力するときに用いられるファジ
ィ言語表現は,ファジィ・データ辞書にあらかじめ登録
されているものに限られるのはいうまでもない。メンバ
ーシップ関数座標については後述する。またファジィ・
データ辞書にはファジィ数比率もあらかじめ登録されて
いるが,これについても後述する。
第3図はデータ・ベース作成処理の流れを示してい
る。
データ・ベース作成のために第4図に示す入力情報が
入力されるものとする。また,キーボード14からは,機
種名,クリスプ数,ファジィ数および言語情報(ファジ
ィ・ラベルを含む)の入力が可能である。
項目についての情報(機種名)が入力されると,それ
がデータ・ベース21に登録される(ステップ31)。入力
された機種名に関して属性についての情報(本体価格,
処理速度,記憶容量,メーカ名)が順次入力され,バッ
ファに記憶される(ステップ32)。
入力された属性情報が,クリスプ数であるか,ファジ
ィ数であるか,ファジィ・ラベルであるかが判定される
(ステップ33,34,35)。上述したように本体価格「150
万円」,処理情報「4MIPS」等であればクリスプ数であ
るから,入力された属性情報とそれについてのステータ
ス情報としての「クリスプ数」を表わすコードがデータ
・ベース21に登録される(ステップ36)。本体価格「約
250万円」,処理速度「約7MIPS」等のファジィ情報の場
合には,「約250万円」,「約7MIPS」等のファジィ数か
ら「約」が削除され,ファジィ数はクリスプ数に変換さ
れる。このようにして変換されたクリスプ数と,ステー
タス情報としての「ファジィ数」コードがデータ・ベー
ス21の該当場所に登録される(ステップ37)。入力され
た属性情報が処理速度は「マシンA程度」,「とても速
い」等のファジィ・ラベルの場合には,ファジィ・デー
タ辞書22が参照される。ファジィ・データ辞書22におい
て,入力されたファジィ・ラベルを表わすファジィ・ラ
ベル番号が読出される(ステップ38)。そして,読出さ
れたファジィ・ラベル番号がステータス情報を示す「フ
ァジィ・ラベル」のコードとともにデータ・ベース21の
該当場所に登録される(ステップ39)。入力された属性
情報が「A社」,「B社」等のように明確な言語情報で
ある場合には,そのまま,または適当なコードに変換さ
れてデータ・ベース21の該当場所に記憶される(ステッ
プ40)。これらの明確な言語情報は,ファジィ・ラベル
に対してクリスプ・ラベルともいうべきものである。ク
リスプ・ラベルというステータス・コードをデータ・ベ
ース21に登録してもよいし,登録しなくてもよい。
一つの項目情報(機種名)について複数の属性情報の
それぞれが入力される毎に上述のステップ33〜ステップ
40の処理が繰返される(ステップ41)。一つの項目情報
についてすべての属性情報の入力とデータ・ベース21へ
の登録処理が終了すると,次の項目情報の入力,処理に
進む(ステップ42)。すべての項目情報に関する属性情
報の入力とデータ・ベース21への登録とが終了すれば、
第5図に示すようなデータ・ベースの作成が完了する。
特に必要な場合には,データ・ベースを作成するとき
に,項目と属性情報に加えて,属性情報の信ぴょう度が
入力され,データ・ベースに登録される。第5図は信ぴ
ょう度を加えたデータ・ベースの一例を示すものであ
る。
信ぴょう度は,データに対する信ぴょう性の度合いを
0〜100の数値によって表わしたものである。従来はデ
ータ・ベースの信頼性を高めるために,確度の高いデー
タのみがデータ・ベースに登録されていた。しかしなが
ら,情報の確度を若干犠牲にしてでも情報の新しさが要
求される場合もある。このような場合のために,この実
施例では,属性データに信ぴょう度が付加されてデータ
・ベースに登録される。これにより,新しい情報を早期
にデータ・ベースに登録することが可能となる。例え
ば,「機種ZZ」の処理速度「とても速い」の「信ぴょう
度」は30に設定されている。
次に,ファジィ検索処理について説明する。
ファジィ検索処理は,適合度と重要度の演算処理(第
7図)と,結合演算処理(第14図)とに分けられる。
検索条件は前提条件と結合条件とから構成される。前
提条件は各属性についてのユーザの希望または要求を,
一般には言語表現を用いて,記述したものである。結合
条件は複数の前提条件を結びつける条件であって,この
実施例ではMEAN演算,MIN演算およびMAX演算の中から選
択される。
この実施例では,本体価格,処理速度,記憶容量およ
びメーカ名について,次のような前提条件が設定されて
いるものとする。
前提条件A:本体価格が安い B:処理速度が速い C:記憶容量は32MB以上 D:メーカ名はA社 結合条件の例としては次のようなものがある。
MIN{MEAN(A,B,C),D} 式(1) MEAN{A,B,MAX(C,D)} 式(2) これらの検索条件はキーボード14から入力される。ま
たは,あらかじめメモリ(ハード・ディスク装置13また
はRAM12)に格納されている多数の検索条件の中からユ
ーザが所望のものを選択するようにしてもよい。
第7図を参照して,第5図に示す信ぴょう度を含むデ
ータ・ベースの属性データを用いて,与えられた前提処
理にしたがって適合度と重要度を算出する処理について
説明する。
上述した検索条件が入力,またはメモリから読出され
てバッファに格納される(ステップ51)。
また,信ぴょう度が付加されたデータ・ベースを用い
る場合には,ユーザが必要とすれば,検索条件に加え
て,前提条件ごとに,ユーザの重視度が入力される(ス
テップ52)。
重視度とは,検索者が前提条件を重視する度合いをい
い,0〜100の数値によって表わされる。これにより,
「めりはり」をつけた情報活用を行なうことができる。
すなわち,前提条件に重み付けをしていることになる。
この例では前提条件「本体価格が安い」の重視度が80,
「処理速度が速い」の重視度が90,「記憶容量は32MB以
上」の重視度が90,「メーカ名はA社」の重視度が70に
設定されている(第13図参照)。
以上の入力処理が終了すると,適合度の算出処理に進
む(ステップ53,54)。適合度の算出処理は,前提条件
がファジィ言語によって表現されているか(前提条件A,
B),明確なクリスプ言語によって表現されているか
(前提条件C,D)によって異なる。
前提条件がファジィ言語情報によって表わされている
場合には,ファジィ・データ辞書22を参照して,その前
提条件を表わすメンバーシップ関数(MF)が作成され,
バッファ(RAM12)に記憶される(ステップ53)。
第6図に示すファジィ・データ辞書22において,ファ
ジィ・ラベル名ごとに,そのファジィ・ラベル番号とメ
ンバーシップ関数座標とがあらかじめ記憶されている。
ファジィ・ラベルについては上述した。メンバーシップ
関数座標はファジィ・ラベルのメンバーシップ関数を特
定する座標データである。この実施例では,簡単のため
に,第8図に示すようにメンバーシップ関数は台形の形
をしている。ファジィ・ラベル名「とても速い」のメン
バーシップ関数座標は45,50である。第8図を参照し
て,「とても速い」のメンバーシップ関数は,処理速度
0〜45MIPSの範囲では0の値のグレードをもち,45MIPS
の位置で右上りに直線的に立上り,50MIPSでグレード100
となり,50MIPS以上の処理速度ではグレード100に保たれ
る。一般にメンバーシップ関数のグレードは0〜1の範
囲で定められるが,この実施例では0〜100の範囲の値
をもつものとする(適合度についても同じ)。また,
「遅い」のメンバーシップ関数座標は15,20である。こ
のメンバーシップ関数は,0〜15MIPSの範囲でグレード10
0,15〜20MIPSの範囲でグレード100から0に直線的に変
化,20MIPS以上の領域でグレード0のものである。さら
にファジィ・ラベル名「中くらい」のメンバーシップ関
数座標は15,20,30,35であり,このメンバーシップ関数
は,0〜15MIPSの範囲でグレード0,15〜20MIPSでグレード
0から100に直線的に変化し,グレード20〜30MIPSの範
囲でグレード100,グレード30〜35MIPSの範囲でグレード
100から0に直線的に変化し,35MIPS以上の領域でグレー
ド0となるものである。本体価格に関するファジィ・ラ
ベル「とても高い」,「高い」,「中くらい」等,処理
速度についての「マシンA程度」等についても同じよう
にメンバーシップ関数座標が定められており,このメン
バーシップ関数座標に基づいてメンバーシップ関数が表
現される。ステップ53の処理では,前提条件を表わすフ
ァジィ・ラベル名のメンバーシップ関数座標がファジィ
・データ辞書22から読出され,バッファに転送されれば
足りる。
続いて,データ・ベース21に格納されている属性情報
のうち与えられた前提条件に関係するものについて,前
提条件(を表わすメンバーシップ関数)に対する適合度
が算出される(ステップ53)。適合度の算出の仕方は,
属性情報がクリスプ数であるか,ファジィ数であるか,
ファジィ・ラベルであるかによってそれぞれ異なる。
属性情報がクリスプ数の場合には,属性情報を変数と
して,これに対するメンバーシップ関数値(グレード)
を求めることにより適合度が得られる。本体価格が「安
い」というメンバーシップ関数が第10図に示されてい
る。データ・ベース21によると機種名VVの本体価格はク
リスプ数で150万円である。本体価格が「安い」という
メンバーシップ関数において,150万円に対応するグレー
ドは100であるから適合度は100として求められる。同じ
ように機種名XXの本体価格はクリスプ数で300万円であ
り,その適合度は20ということになる。
属性情報がファジィ数の場合には,ファジィ・データ
辞書22におけるファジィ数比率を用いてファジィ数を表
わすメンバーシップ関数がまず作成され,次にファジィ
数のメンバーシップ関数と前提条件を表わすメンバーシ
ップ関数とのMIN−MAX演算により適合度が求められる。
ファジィ数を表わすメンバーシップ関数は原則的に三
角形によって表わされる。この三角形の頂点の位置(グ
レード=100)はファジィ数から「約」を除いた値(こ
れを代表値R0という)によって表わされ,2つの端点(座
標の両端)(グレード=0)の位置(これらをRn,Rpと
する)はそれぞれ次式から算出される。
Rn=Ro×(1−ファジィ数比率÷100) 式(3) Rp=Ro×(1+ファジィ数比率÷100) 式(4) たとえば,データ・ベース21において,機種名WWの本
体価格は「約250万円」である。また,ファジイ・デー
タ辞書22を参照すると,本体価格のファジィ数比率は20
である。したがって,この場合, Ro=250万円 式(5) Rn=250×(1−20÷100)=200万円 式(6) Rp=250×(1+20÷100)=300万円 式(7) となる。このメンバーシップ関数が第9図に示されてい
る。
次に,第10図に示すように,ファジィ数「約250万
円」のメンバーシップ関数と検索条件「本体価格が安
い」のメンバーシップ関数とのMIN−MAX演算(2つのメ
ンバーシップ関数の交点のうちの小さい方を選択するこ
とになる)により適合度63が求められる。第10図におい
て,2つのメンバーシップ関数のMIN演算結果はハッチン
グで示した領域を囲む折線で表わされ,そのうちの最大
値(MAX)が選択される。
同じ機種WWの処理速度「約7MIPS」を表わすメンバー
シップ関数は,次の3つの点Ro,Rn,Rpで表わされる。処
理速度のファジィ数比率は10である。
Ro=7MIPS 式(8) Rn=7×(1−10÷100)=6.3MIPS 式(9) Rp=7×(1+10÷100)=7.7MIPS 式(10) 属性情報がファジィ・ラベルの場合には,ファジィ・
データ辞書22が参照され,そのファジィ・ラベル名に対
応するメンバーシップ関数座標によって表わされるメン
バーシップ関数と,前提条件を表わすメンバーシップ関
数(これも上述のようにファジィ・データ辞書22を参照
して得られる)とのMIN−MAX演算により適合度が求めら
れる。
たとえば,第11図を参照して,機種YYについて見る
と,その処理速度「マシンA程度」のメンバーシップ関
数がファジィ・データ辞書22から得られる。前提条件の
「処理速度が速い」を表わすメンバーシップ関数が同じ
ようにファジィ・データ辞書22から得られる。これらの
2つのメンバーシップ関数のMIN−MAX演算結果により,
適合度が43として得られることになる。
前提条件がクリスプ言語によって表わされている場合
には適合度の算出は簡単である。たとえば記憶容量が
「32MB以上」という前提条件に対しては,記憶容量が32
MB以上の機種WW,XX,YYの適合度が100,他の機種の適合度
は0となる。同じように,メーカ名は「A社」という前
提条件については,メーカ名がA社である機種VVの適合
度が100,他の機種については0ということになる。前提
条件がクリスプ数またはクリスプ言語であっても,属性
データがファジィ数またはファジィ・ラベルの場合に
は,ファジィ・データ辞書22が参照される。クリスプ数
またはクリスプ言語はグレードが0から100に垂直に立
上る,または100から0に垂直に立下る関数によって表
現されるから,このクリスプ関数と属性データによって
表わされるメンバーシップ関数とのMIN−MAX演算により
適合度が算出される。
このようにして,与えられた前提条件に対するすべて
の属性情報の適合度が求められる。第12図は得られた適
合度の例を示すものである。この適合度表は,必要に応
じて,出力装置(プリンタ15または表示装置16)から出
力される。ユーザは出力された適合度表から最適な機種
を選択することもできる。
データ・ベースに登録されるデータにステータス情報
を付加することにより,クリスプ数のみならず,ファジ
ィ数やファジィ言語情報も,クリスプ数と一緒に,デー
タ・ベースに格納することができ,かつファジィ検索処
理のデータ・ベースとして用いることができる。
最後に,データ・ベース21に登録されている信ぴょう
度と入力された重視度とを用いて,検索対象の項目(機
種名)および属性情報(本体価格,処理速度,記憶容量
およびメーカ名)ごとに重要度が次式により算出される
(ステップ55)。
重要度 =(信ぴょう度÷100)×(重視度÷100)×100 式(11) 重要度の算出結果が第13図に示されている。適合度の
算出(ステップ52,53,54)と重要度の算出(ステップ5
5)とはどちらを先に行ってもよい。
このようにして求められた適合度と重要度はメモリ
(たとえばRAM12)に記憶される(ステップ56)。
次に示す結合演算処理において用いるために適合度と
重要度の記号をここにまとめておく。
本体価格の適合度:Ag 処理速度の適合度:Bg 記憶容量の適合度:Cg メーカ名の適合度:Dg 本体価格の重要度:Aw 処理速度の重要度:Bw 記憶容量の重要度:Cw メーカ名の重要度:Dw 結合演算処理においては,これらの属性データの,そ
れに対応する前提条件に対する,属性データごとの適合
度および属性データ(または前提条件)の重要度を用い
て,属性データの検索条件(前提条件と結合条件を含
む)に対する項目(機種)ごとの合致度G,および合致度
の重要度Wが算出される。
合致度Gおよびその重要度Wの算出方法は結合演算の
種類によって異なる。以下に,各結合演算の種類ごとに
説明する。
MEAN演算の場合 合致度G=(Σ適合度×重要度)/(Σ重要度) 式(12) 重要度G=(Σ重要度)/n 式(13) ここで加算ΣはMEAN演算のすべての対象(引数)につ
いて行なわれる。またnはMEAN演算の対象の数(引数個
数)である。これらのことは他の演算についても同じで
ある。
MIN演算の場合 合致度G=最小の適合度 式(14) 重要度W=最小の適合度の重要度 式(15) 最小の適合度とは,MIN演算の対象となる複数の適合度
のうちの最小のものを指す。
MAX演算の場合 合致度G=最大の適合度 式(16) 重要度W=最大の適合度の重要度 式(17) 一般に複数の前提条件があり,これらの前提条件に対
する対応するデータの適合度の平均的な値を得たい場合
にはMEAN演算が採用される。また,複数の前提条件のす
べてを満たしたものを検索する場合にはMIN演算が,い
ずれかを満たしたものを検索する場合にはMAX演算がそ
れぞれ採用される。別な表現でいえば,複数の前提条件
を強く結合ないしは拘束する場合にはMIN演算が,緩く
結合(connect)する場合にはMAX演算がそれぞれ採用さ
れる。MEAN演算は複数の前提条件を中間的なレベルで結
合させるものといえよう。いずれにしても結合条件はユ
ーザの検索の意図にしたがって決定される。
具体的に第19図を参照して式(1)によって表わされ
る結合条件下において適合度Gと重要度Wを算出してみ
よう。第19図は既に算出された適合度Ag〜Dgと重要度Aw
〜Dw,およびこれらに基づいて式(1)によって表わさ
れる結合条件の下で算出された合致度Gと重要度Wとを
示している。
まず,MEAN(A,B,C)が算出される。式(12)および式
(13)を用いて,機種名VVに関して次のように合致度G1
と重要度W1が算出される。
合致度G1 =(Ag×Aw+Bg×Bw+Cg×Cw) /(Aw+Bw+Cw) =(100×80+0×90+0×90) /(80+90+90) =30.7 式(18) 重要度W1=(Aw+Bw+Cw)/3 =(80+90+90)/3 =86.6 式(19) 次にMIN演算が式(14)および式(15)を用いて行な
われる。
合致度G=MIN(G1,Dg) =MIN(30.7,100) =30.7 式(20) 重要度W=G1の重要度W1 =86.6 式(21) 他の機種についても同様に算出される。機種VV以外の
機種については,適合度Dgが0であり,この適合度Dg
MIN演算の対象となっているから最終的な適合度Gは0
となる。このようにMIN演算は,MEAN(A,B,C)とDとの
両方を満たすものを選択する場合に好都合である。
第20図は式(2)によって表わされる結合条件にした
がって合致度Gと重要度Wとを演算した結果を示す。
機種VVについて以下に算出の過程と結果を示す。
まず,MAX(C,D)が式(16)および式(17)にしたが
って算出される。
適合度G2=MAX(Cg,Dg) =MAX(0,100) =100 式(22) 重要度W2=Dgの重要度Dw =60 式(23) 次に,MEAN演算が式(12)および式(13)を用いて行
なわれる。
合致度G=(Ag×Aw+Bg×Bw+G2×W2) /(Aw+Bw+W2) =(100×80+0×90+100×60) /(80+90+60) =60.8 式(24) 重要度W=(Aw+Bw+W2)/3 =76.6 式(25) 他の機種についても同様に合致度Gと重要度Wが算出
される。式(2)の結合演算にはMEAN演算が含まれてい
るので,平均的な合致度Gと重要度Wが得られ,機種間
における差が,第19図に示す式(1)にしたがう演算結
果に比べて,小さくなっている。なお,機種ZZについて
は,適合度Cg,Dgがともに0であるので,MAX(C,D)の合
致度は0,重要度としてはCw=90が用いられている。
このような合致度Gおよび重要度Wに関する演算結果
は検索結果としてプリンタ15またはCRT16から出力され
る。この検索結果に基づいてユーザは意志決定を行うこ
とになる。
第14図は上述した結合演算を行うCPU10の処理手順の
一例を示すものである。
与えられた結合条件が結合演算処理に適した形態に変
形されて検索条件バッファに記憶される。結合演算処理
に適した形態の一例が式(1)について第15図に示され
ている。検索条件バッファにはカラムの並びが形成され
る。各カラムにはカラムNo.が割当てられる。式(1)
の演算式にしたがって,その後方の項から各カラムに順
次データまたは演算子が格納される。
各カラムの先頭にはフラグが設けられる。データにつ
いてのフラグはvalで,演算子についてのフラグはopeで
示されている。
データについては,各カラムにおいてフラグの項に適
合度と重要度が格納される。演算子については,各カラ
ムにおいて,演算子コードとその引数個数(演算の対象
の数)とがフラグの次に格納される。
式(1)は,その後方から,D,C,B,A,MEAN,MINの順に
配列されている。したがって,カラムNo.1〜4について
は,D,C,BおよびAの適合度(Dg〜Ag)と重要度(Dw
Aw)が配列されることになる。MEAN演算はAとBとCと
を演算対象とするから,演算子コードはMEAN,引数個数
は3となる。MIN演算は,MEAN演算結果とDとを演算対象
とするから,演算子コードはMIN,引数個数は2というこ
とになる。
式(2)の演算に適したカラムの並びが第18図に示さ
れている。
第14図に示す処理では,カラムNo.がiで,各カラム
のフラグがFiで,データがVi(適合度と重要度)で,演
算子がOiで,引数個数が(Ni)でそれぞれ表わされてい
る(第16a図および第16b図参照)。また,第17図に示す
ように,LIFO(last in first out)バッファが設けられ
ている。
第14図を参照して,カラムNo.を示すカウンタiに1
がセットされる(ステップ61)。このカウンタiによっ
て指定されるカラムNo.のフラグFiが読出され,そのフ
ラグFiがvalであるか,opeであるかがチェックされる
(ステップ62)。フラグFiがvalであればデータである
から,そのカラムのデータViがLIFOバッファにプッシュ
・ダウンされる(ステップ63)。カウンタiがインクレ
メントされ(ステップ64),ステップ77を経て,再びス
テップ62に戻り,インクレメントされたカウンタiによ
って指定されるカラムのフラグFiが読出され,このチェ
ックが行なわれる。このようにして,カラムから読出さ
れたデータは、読出された順序でLIFOバッファに格納さ
れる。
カラムから読出されたフラグFiがopeである場合に
は,そのカラムから引数個数(Ni)が読出され,引数個
数カウンタnにセットされる(ステップ65)。LIFOバッ
ファからデータがポップ・アップされ,ワーク・エリア
(たとえばRAM12に設けられている)に記憶される(ス
テップ67)。カウンタnがデクレメントされながら(ス
テップ68),カウンタnの値が0になるまでLIFOバッフ
ァからのデータの読出しが続行される(ステップ66)。
カウンタnが0になると,フラグFiがopeであったカ
ラムの演算子OiがMAXであるか,MINであるか,MEANである
かがチェックされる(ステップ69,71,73)。次にLIFOバ
ッファからポップ・アップされかつワーク・エリアに記
憶されたデータがこの演算子にしたがって演算される
(ステップ70,72,74)。
たとえば第15図に示す例においては,カラムNo.5のフ
ラグopeが読出されたときに,引数個数(3)がカウン
タnにセットされる。したがって,データAg(Aw),Bg
(Bw),Cg(Cw)がLIFOバッファから読出され。これら
のデータの間でMEAN演算が行なわれる(ステップ74)
(たとえば式(18),式(19)の演算)。
この演算結果(たとえば式(18),式(19)のG1,
W1)はデータVrとしてLIFOバッファにプッシュ・ダウン
される(ステップ75)。この後,カウンタiがインクレ
メントされ(ステップ76),ステップ77に戻る。
第15図に示す例では,再びフラグFi=opeが読出され,
LIFOバッファから2つのデータVr(G1,W1)とDg(Dw
とが読出され,これらの間でMIN演算が実行される(ス
テップ72)(式20),式(21)の演算)。
カウンタiの値が,カラムの総数Nuを超えると(ステ
ップ77),一項目(一機種)についての結合演算処理が
終了する。他の機種についても,第15図または第18図に
示すようなカラムが作成され,同様に結合演算が行なわ
れていく。
第21図は上述した適合度と重要度の演算および結合演
算を行うハードウェア構成の例を示している。
検索条件(前提条件および結合条件)は検索条件入力
装置111から入力される。また属性ごとの重視度は重視
度入力装置112から入力される。検索条件入力装置111か
ら入力された検索条件は検索条件記憶装置113に記憶さ
れる。検索条件記憶装置113は記憶している検索条件の
うち,前提条件に基づいて関数設定装置114を制御する
とともに,結合条件に基づいて組合せ論理回路94,95,9
6,104,105,106を制御する。
関数設定装置114は検索条件記憶装置113から前提条件
が与えられると,適合度演算装置81,82,83および84に前
提条件A,B,CおよびDをそれぞれ表わすメンバーシップ
関数またはクリスプ関数を設定する。一方,データ・ベ
ース21に記憶されている項目(機種)ごとの属性データ
(本体価格,処理速度,記憶容量およびメーカ名)が適
合度演算装置81,82,83および84に与えられる。適合度演
算装置81〜84は,設定された関数に対する与えられた属
性データの適合度を算出する。与えられた属性データが
ファジィ数またはファジィ・ラベルであることを示すス
テータス・コードを含むときには,上述したように,属
性データに基づいてメンバーシップ関数を作成した上で
適合度の算出が行なわれるのはいうまでもない。
一方,重視度入力装置112から入力された属性ごとの
重視度は乗算回路85〜88にそれぞれ与えられる。データ
・ベース21から項目(機種)ごとに読出された信ぴょう
度データ(または信号)も乗算回路85〜88に与えられ
る。乗算回路85〜88においては,相互に対応する重視度
と信ぴょう度とが乗算される結果,重要度を表わすデー
タが得られる。
結合条件には複数個の演算子(MEAN,MAX,MIN)を含む
ことができるが,ここでは式(1)または式(2)に示
すように,2個の演算子が含まれうるものとする。結合条
件に含まれる最大2個の演算子にしたがう演算のため
に,MEAN,MAXおよびMIN演算装置の組が2段に縦属接続さ
れている。すなわち,それらは演算装置91,92,93,101,1
02,103である。これらの演算装置91〜93,101〜103に入
力されるべきデータを選択するために,演算装置91〜9
3,101〜103の前段にそれぞれ組合せ論理回路94〜96,104
〜106が接続されている。組合せ論理回路94〜96のそれ
ぞれには,適合度演算装置81〜84の出力(算出された適
合度)および乗算回路85〜88の出力(算出された重視
度)が入力する。組合せ論理回路94〜96は,検索条件記
憶装置113に記憶された結合条件のうちの最初の演算子
にしたがう演算を行うように,その演算子に対応する演
算装置(91〜93のうちのいずれか)を選択し,かつその
選択された演算装置に演算されるべき入力データを与え
る。組合せ論理回路104〜106のそれぞれには,適合度演
算装置81〜84の出力,乗算回路85〜88の出力,および演
算装置91〜93の出力(演算結果)が与えられる。組合せ
論理回路104〜106は,結合条件のうちの次の演算子にし
たがう演算を,その演算子に対応する演算装置(101〜1
03のいずれか)に実行させるために,入力を選択してそ
の演算装置に与える。
演算装置101〜103のいずれかから得られる最終演算結
果は出力回路115に与えられ,この出力回路115から合致
度Gおよび重要度Wを表わす所定の影響(電流,電圧,
または2値データ)の出力信号が出力される。
たとえば,式(1)にしたがう結合演算の場合には,
適合度演算装置81〜83の出力と乗算回路85〜87の出力が
組合せ論理回路94を経てMEAN演算装置91に与えられる。
また,MEAN演算装置91の出力と,適合度演算装置84の出
力と,乗算回路88の出力とが,組合せ論理回路105を経
てMIN演算装置102に入力する。
第21図に示す各装置,回路は専用のハードウェア・ア
ーキテクチャをもつ電子回路により実現することもでき
るし,上述した手順にしたがう処理を実行するマイクロ
コンピュータによっても実現することができる。
最後に貢献度について説明する。貢献度は,与えられ
た結合条件に対して前提条件ごとに求められる。前提条
件N(N=A,B,C,D)の貢献度をNcとする。
MEAN演算の場合 Nc=(適合度×重要度:Nについて)×100 /(Σ適合度×重要度) 式(26) Σは対象となるすべての前提条件について加算され
る。
たとえば前提条件Aの貢献度Acは[MEAN(A,B,C,D)
の場合] Ac=(Ag×Aw)×100/ (Ag×Aw+Bg×Bw+Cg×Cw +Dg×Dw) 式(27) で与えられる。
MIN演算の場合 たとえば,前提条件Aの貢献度Acは, となる。
MAX演算の場合 たとえば,前提条件Aの貢献度Acは, となる。
一例として,式(1)によって表わされた結合条件下
における貢献度を機種名VVに関して算出してみよう。
式(1)は,MIN{MEAN(A,B,C),D}である。貢献度
に関してはMIN演算が先に行なわれる。
MEAN(A,B,C)の適合度G1は式(18)より30.7であ
る。
前提条件Dの適合度Dgは第12図から100である。
したがって,MEAN(A,B,C)の適合度G1の方が小さい。
式(28)から, MEAN(A,B,C)の貢献度は100, 前提条件Dの貢献度Dcは0となる。
ここでさらに,MEAN(A,B,C)の貢献度100が式(26)
を利用して前提条件A,B,Cに分配される。
Ac=(100×80)×100 /(100×80+0×90+0×90) =100 式(32) 同様にBc=0,Cc=0となる。
他の機種については,適合度Dgが0であるから,前提
条件Dの貢献度Dcが100,前提条件A,B,Cの貢献度が0と
なる。
このようにして得られた貢献度を合致度G,重要度Wと
ともに一覧表にして示したのが第22図である。
上記実施例においては,重要度Wは,属性ごとに,信
ぴょう度と重要度の積として求められた重要度に基づい
て算出されている。重要度Wは重み付けを表わすデータ
であるから,信ぴょう度のみに基づいて算出してもよい
し,重視度のみに基づいて算出してもよいし,必ずしも
算出しなくてもよい。
産業上の利用可能性 ファジィ検索装置およびメンバーシップ関数作成装置
はコンピュータ産業において製造され,コンピュータ産
業を含むあらゆる産業において使用される。
フロントページの続き (56)参考文献 K.S.Leurg,M.H.Won g & W.Lam “A fuzzy expert database s ystem” Data & Know ledge Engineering Vol.4 (1989) PP.287〜304 能本,中嶋 “ファジィデータベース ライブラリ” OMRON TECHN ICS Vol.32 No.1 (1992 −3−25) PP.64〜69 佐藤,田坂他 “ファジィ情報検索シ ステムINDAS/ffの試作” 情報 処理学会研究報告 Vol.90,No. 63 (90−DBS−78) (1990−7− 19) PP.41〜51

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】項目ごとに,その項目についての複数種類
    の属性信号があらかじめ登録されたデータ・ベース, ファジィ量に関してそのメンバーシップ関数を表わすデ
    ータを記憶したファジィ・データ辞書, 複数種類の属性信号の少くともいくつかに関する所望の
    条件を示す複数の前提条件と,これらの前提条件を結び
    つける結合条件とからなる検索条件を表わす信号を設定
    する手段, 設定された前提条件に属性信号があてはまる度合いを示
    す適合度を表わす信号を生成するものであって,前提条
    件および属性信号のうちのファジィ量であるものについ
    ては,ファジィ・データ辞書を参照して得られるメンバ
    ーシップ関数を用いて適合度を表わす信号を生成する適
    合度演算手段, 与えられた複数の適合度信号の平均的な値を示す信号を
    生成して出力するMEAN演算手段, 与えられた複数の適合度信号から最小値を示す信号を選
    択して出力するMIN演算手段, 与えられた複数の適合度信号から最大値を示す信号を選
    択して出力するMAX演算手段,ならびに 設定された結合条件にしたがって,適合度演算手段から
    得られる適合度信号を,MEAN演算手段,MIN演算手段およ
    びMAX演算手段の少くともいずれか一つに与えるととも
    に,最終段の演算手段から得られる合致度を表わす信号
    を出力する制御手段, を備えたファジィ検索装置。
  2. 【請求項2】上記検索条件設定手段が検索条件信号を入
    力する入力手段である,請求の範囲第(1)項に記載の
    ファジィ検索装置。
  3. 【請求項3】上記検索条件設定手段が,あらかじめ複数
    の検索条件信号を記憶する手段と,記憶されている検索
    条件信号の中からいくつかの検索条件信号を選択する手
    段とからなる,請求の範囲第(1)項に記載のファジィ
    検索装置。
  4. 【請求項4】上記適合度演算手段は設定された前提条件
    のすべてについて項目ごとに複数の適合度信号を生成す
    るものであり, 上記制御手段は項目ごとに合致度信号が得られるように
    上記演算手段を制御するものである, 請求の範囲第(1)項に記載のファジィ検索装置。
  5. 【請求項5】上記制御手段は,上記MEAN演算手段,MIN演
    算手段またはMAX演算手段の出力信号を,設定された結
    合条件にしたがって,MEAN演算手段,MIN演算手段またはM
    AX演算手段の少くともいずれか一つに与えるものであ
    る,請求の範囲第(1)項に記載のファジィ検索装置。
  6. 【請求項6】適合度信号の重みを表わす信号を生成する
    手段をさらに備え, 上記MEAN演算手段,MIN演算手段およびMAX演算手段は,
    適合度信号とともに与えられる重み信号についてそれぞ
    れMEAN演算,MIN演算およびMAX演算に相当する演算を行
    うものであり, 上記制御手段は,適合度信号とともに重み信号をMEAN演
    算手段,MIN演算手段およびMAX演算手段の少なくともい
    ずれか一つに与えるとともに,最終段の演算手段から得
    られる重要度を表わす信号を合致度信号とともに出力す
    るものである, 請求の範囲第(1)項に記載のファジィ検索装置。
  7. 【請求項7】上記重み信号生成手段が, 属性信号とともにその属性信号の信ぴょう度を表わす信
    号を登録したデータ・ベース, 属性ごとに重視度信号を入力する手段,および 信ぴょう度信号と重視度信号とを乗算して重み信号を出
    力する乗算手段, から構成される請求の範囲第(6)項に記載のファジィ
    検索装置。
  8. 【請求項8】上記重み信号生成手段が,属性信号ととも
    にその属性信号の信ぴょう度を表わす重み信号を登録し
    たデータ・ベースである,請求の範囲第(6)項に記載
    のファジィ検索装置。
  9. 【請求項9】上記重み信号生成手段が,属性ごとにその
    重視度を表わす重み信号を入力する手段である,請求の
    範囲第(6)項に記載のファジィ検索装置。
  10. 【請求項10】項目ごとに,その項目についての複数種
    類の属性信号をあらかじめデータ・ベースに登録してお
    き, ファジィ量に関してそのメンバーシップ関数を表わすデ
    ータを記憶したファジィ・データ辞書を設け, 複数種類の属性信号の少くともいくつかに関する所望の
    条件を示す複数の前提条件と,これらの前提条件を結び
    つける結合条件とからなる検索条件を表わす信号を設定
    し, 設定された前提条件に属性信号があてはまる度合いを示
    す適合度を表わす信号を生成し,この際に,前提条件お
    よび属性信号のうちの少なくともいずれかがファジィ量
    である場合には,そのファジィ量についてはファジィ・
    データ辞書を参照して得られるメンバーシップ関数を用
    いて適合度を表わす信号を生成し, 設定された結合条件にしたがって,適合度演算手段から
    得られる適合度信号について,それらの適合度信号の平
    均的な値を示す信号を生成するMEAN演算,それらの適合
    度信号から最小値を示す信号を選択するMIN演算,それ
    らの適合度信号から最大値を示す信号を選択するMAX演
    算のうちの少なくともいずれか一つを実行し, これにより得られる合致度を表わす信号を出力する, ファジィ検索方法。
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Non-Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
K.S.Leurg,M.H.Wong & W.Lam "A fuzzy expert database system" Data & Knowledge Engineering Vol.4 (1989) PP.287〜304
佐藤,田坂他 "ファジィ情報検索システムINDAS/ffの試作" 情報処理学会研究報告 Vol.90,No.63 (90−DBS−78) (1990−7−19) PP.41〜51
能本,中嶋 "ファジィデータベースライブラリ" OMRON TECHNICS Vol.32 No.1 (1992−3−25) PP.64〜69

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