JP2739339B2

JP2739339B2 - 冷却飲料水供給装置

Info

Publication number: JP2739339B2
Application number: JP1101666A
Authority: JP
Inventors: 誠吉遠藤; 頼孝下川
Original assignee: 株式会社間組
Priority date: 1989-04-24
Filing date: 1989-04-24
Publication date: 1998-04-15
Anticipated expiration: 2013-04-15
Also published as: JPH02282676A

Description

【発明の詳細な説明】＜産業上の利用分野＞この発明は、飲料水を冷却して供給するための冷却飲
料水供給装置に関する。

＜従来の技術＞例えば、人が集まるデパート、工場、事務所、駅など
においては、冷却飲料を供給する装置が設置され、サー
ビスに供されている。ウオータークーラーと称される従
来一般の冷却飲料水供給装置は、蒸発冷媒を圧縮する圧
縮機と、圧縮された蒸発冷媒を凝縮して液化する凝縮機
と、液化された冷媒を再び蒸発させて冷却タンク内の飲
料水を冷却する冷却器とを備えている。また、冷却した
ジュース、ビール等を供給するショーケースや自動販売
機などにおいては、内蔵された冷凍機によってこれら商
品が冷却されている。

＜発明が解決しようとする課題＞これら冷却された飲料水、ジュース、ビール等は通常
一般の人がおいしいと感じる温度（適温）がある。例え
ば冷却水は10度（セッ氏、以下同じ）前後が適温とさ
れ、ウオータークーラーには冷却水をこの温度に保つ自
動温度調節機が備えられている。

しかしながら、人がおかしいと感じる冷却水の温度
は、外気温に大きく影響されることが分かってきた。例
えば「空気調和衛生工学」第57巻第11号の小島論文によ
れば、第４図に示すように、飲料水温度が10度〜15度の
場合、この温度が最適と感じるのは平均気温が25度を越
える７月から８月中旬までであり、その前後の平均気温
が20度〜25度の範囲で推移する５月から７月までおよび
８月中旬から９月中旬までの間の期間は、「最適とまで
はいかないがまあ良い」とされる。また、平均気温が15
度から20度の範囲で推移する４月から５月まで、および
９月中旬から10月中旬までの間は、「普通」とされ、そ
れ以外の季節では、「不可」または逆に「暖かい」と感
じられてしまう。これら外気温と冷却水温度との関係
は、室温と冷却水温度についても同様の関係と考えられ
る。また、ジュースやビール等の冷却温度についても同
様と考えられる。なお同じ周囲温度であっても湿度の低
い時には湿度が高い時よりも若干高めの水温でもおいし
く感じられる。

そこでこの発明の目的は、周囲温湿度に応じて冷却飲
料を最適温度で供給することのできる冷却飲料水供給装
置を提供することである。

＜課題を解決するための手段＞本発明では、周囲温度と周囲湿度とを検出する温湿度
検出手段と、前記温湿度検出手段からの出力に基づいて
飲料水の冷却温度を最適に設定する温度設定手段と、飲
料水を冷却する冷却手段と、該冷却手段により冷却され
た飲料水を一定量以上に維持する貯水タンクと、該貯水
タンク内の水温を検出するタンク温度検出手段と、該タ
ンク温度検出手段及び前記温度設定手段からの出力に基
づいて該冷却手段を制御する制御手段とをそなえた冷却
飲料水供給装置を提供する。

＜作用＞温湿度検出手段100により周囲温湿度が検出される
と、その温湿度に基ずいて温度設定手段200により飲料
の最適冷却温度が設定され、この設定温度になるように
制御手段300が冷却装置400を制御する。

＜実施例＞第２図にはこの発明による冷却飲料供給装置の一実施
例が示されている。符号１は貯水タンクを示し、この貯
水タンク１から同貯水タンク１に戻る水路２が形成され
ている。この水路２には開閉弁３、複数の水栓４、開閉
弁５、循環ポンプ６、開閉弁７、逆止弁８、冷却コイル
15、そして開閉弁10が順次接続されている。逆止弁８と
冷却コイル15との間の水路には逆止弁11および制御弁12
を介して高架水槽13が接続され、制御弁12は、貯水タン
ス１に設けられたレベルスイッチ14により開閉制御され
る。

熱交換器９の一端は、開閉弁16、制御弁17、開閉弁18
を通って冷却装置19に接続され、熱交換器９の他端は、
開閉弁20、循環ポンプ21、開閉弁22を通って冷却装置19
に接続されている。冷却装置19には加熱器が付随してい
る。開閉弁20と循環ポンプ21との間の水路は、制御弁17
に接続されている。

制御弁17および冷却装置19は、制御装置23の出力によ
って制御され、制御装置23には温度センサ24、湿度セン
サ25、貯水タンク１に設けられた水温センサ26および設
定温度手動切り替えスイッチ27からの信号が入力され
る。

制御装置23は、第３図に示すように、CPU、ROM、RA
M、I/F等からなるマイクロコンピュータを備えている。
ROMには、周囲温度と最適冷却水温度との関係であれば
例えば次のように記憶されている。この温度関係はもっ
と細かく設定してもよい。

周囲温度最適冷却水温度 30度〜35度 15度〜25度 25度〜30度 10度〜13度 20度〜25度 7度〜10度 RAMはこのような固定データとは別に設定温度を自由
に書き込みおよび読み出しするために使用される。I/F
には、温度センサ24、湿度センサ25、水温センサ26、お
よび設定温度を手動で任意に切り替えるための切り替え
スイッチ27からの信号が入力され、またI/Fからは冷却
水が設定された温度になるように制御弁17と冷却装置19
を制御する信号が出力される。

次にこの冷却飲料水供給装置の作用について説明す
る。高架水槽13から供給された飲料水は、熱交換器９内
部の冷却コイル15によって冷却される。熱交換器９内に
は、冷却装置19内で製造された冷却媒体（水、ブライン
等）が供給され、冷却コイル15内に供給された飲料水の
熱を奪って飲料水を冷却する。冷却された飲料水は、一
旦貯水タンク１内に貯留され、水路を通って水栓４から
適宜使用者に供給され、残余の冷却水は再び冷却コイル
15内に戻されて冷却される。なお冷却媒体には、冷凍機
からの冷媒ガスを使用し、熱交換器９を直接膨張形の蒸
発器とした冷却方式も可能である。貯水タンク１内の水
量はレベルスイッチ14によって監視され、一定量以下に
なるとレベルスイッチ14からの信号により制御弁12が開
動作して新たな飲料水が供給される。

また、貯水タンク１内の冷却水は、その温度が水温セ
ンサ26により監視されており、温度センサ24と湿度セン
サ25により検出された周囲温湿度に基ずいて制御装置23
により設定された最適冷却水温度と比較される。水温セ
ンサ26により検出された冷却水温度が設定温度よりも高
い時には、その設定温度になるまで冷却装置19を駆動す
る。また検出された冷却水温度が設定温度よりも低い時
には冷却装置19に付随する加熱器によりその設定温度に
なるまで加熱される。

水温センサ26は、貯水タンク１に設けるのではなく、
貯水タンク１から出て当該貯水タンク１に戻るまでの水
路２のいずれの部分に設けてもよい。

前記実施例は、この発明を冷却飲料水供給装置に適用
した例であるが、この発明はジュース、ビール等の他の
冷却飲料のためのショーケースや自動販売機などにも適
用することができるものである。

＜発明の効果＞以上のように、この発明による冷却飲料水供給装置
は、周囲温湿度を検出する温湿度検出手段と、温湿度検
出手段からの出力に基ずき飲料の冷却温度を最適に設定
する温度設定手段と、温度設定手段からの出力に基ずい
て冷却装置を制御する制御手段とを備えているので、周
囲温湿度に応じて冷却飲料を最適温度で供給することが
でき、冷却飲料をもっともおいしいと感じられる状態で
提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この発明の全体構成を示す機能ブロック図、
第２図はこの発明の一実施例に係る冷却飲料水供給装置
の概略構成図、第３図はこの発明の一実施例における制
御装置のブロック図、第４図は気温とおいしいと感じら
れる冷却水温度との関係を示すグラフである。１……貯水タンク、２……水路４……水栓、９……熱交換器 13……高架水槽、14……レベルスイッチ、15……冷却コ
イル、19……冷却装置、23……制御装置、24……温度セ
ンサ、25……湿度センサ 26……水温センサ、27……切り替えスイッチ。

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】周囲温度と周囲湿度とを検出する温湿度検
出手段と、前記温湿度検出手段からの出力に基づいて飲
料水の冷却温度を最適に設定する温度設定手段と、飲料
水を冷却する冷却手段と、該冷却手段により冷却された
飲料水を一定量以上に維持する貯水タンクと、該貯水タ
ンク内の水温を検出するタンク温度検出手段と、該タン
ク温度検出手段及び前記温度設定手段からの出力に基づ
いて該冷却手段を制御する制御手段とをそなえた冷却飲
料水供給装置。