JP2738066B2 - 抄紙機における地合制御方法及び装置 - Google Patents

抄紙機における地合制御方法及び装置

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JP2738066B2 JP26990789A JP26990789A JP2738066B2 JP 2738066 B2 JP2738066 B2 JP 2738066B2 JP 26990789 A JP26990789 A JP 26990789A JP 26990789 A JP26990789 A JP 26990789A JP 2738066 B2 JP2738066 B2 JP 2738066B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は抄紙機における地合制御方法及び装置に関す
るものである。
[従来の技術] 本出願人が先に出願した特願平1−176576号明細書及
び図面に記載の「地合計測方法及び該地合計測方法を用
いた地合制御方法」において、その地合制御方法は、予
め行われた実験データに基づき、紙の最悪から最良まで
の複数段階の品質を紙の地合係数に対してそのあてはま
る度合から特定するための複数のメンバシップ関数曲線
と、該紙の品質を特定するための各メンバシップ関数曲
線に対応させて夫々、J/W比、フォイル角度、及びデフ
レクタ押込量の各変更量に対しそのあてまはる度合を示
す複数の制御用メンバシップ関数曲線とを予め求めてお
き、計測された地合係数と前記紙の品質を特定するため
の各メンバシップ関数曲線との各交点に於けるマッチン
グの度合を求め、該各マッチングの度合に対応させて先
ず前記J/W比変更量を示す各制御用メンバシップ関数曲
線から夫々のJ/W比変更量の推論結果を求めると共に、
該J/W比変更量の各推論結果を重ね合わせて合成したJ/W
比変更量の最終推論結果を示す最終メンバシップ関数を
求め、該最終メンバシップ関数に基づいて前記J/W比の
実際の変更量を決定してJ/W比を制御し、J/W比変更によ
る地合係数の減少が見られなくなるまでこれを繰り返
し、以下同様にフォイル角度、及びデフレクタ押込量に
ついて順次その変更量を決定して制御するようにしてい
る。
又、カメラを紙から異なる距離に複数台配置し、複数
台のカメラの切換えにより計測開始時は最も大きな視野
のカメラで地合全体を観察し、地合制御方法による制御
を開始後地合が向上するに従い、視野の小さい方のカメ
ラに順次切換え、地合が安定し制御がほぼ完了したらも
との大きな視野のカメラに切換え監視状態とするように
している。
尚、特願平1−176576号には、上述の内容が詳細に記
載されているが、ここで再度説明することとする。
第11、13、14図は本出願人が先に出願した装置の一例
であり、被検査物である紙51の片側にストロボ52を内蔵
したストロボボックス52aを配置し反対側にカメラボッ
クス53aをレール53cに対し紙51の幅方向及び上下方向に
移動可能に搭載し、該カメラボックス53aの中に、ズー
ム機能を有し且つ絞り可変装置53bを有するカメラ53を
配置する。ストロボ52と共に用いられる本例のカメラ53
としては、CCD(Charge Couple Device)フレーム蓄積
モードカメラ或はそれに類似した機能をもつものを使用
する。カメラ53はケーブル54を介して表示装置56を有す
る画像処理用演算装置55と連結されている。又、カメラ
53には紙51の実際の透過光画像を常時表示するために別
途表示装置57がケーブル58を介して連結されている。
又、前記画像処理用演算装置55で共用できる場合以外
には、制御用コンピュータ100及び制御用コントローラ1
01を制御用として併設し、画像処理用演算装置55と制御
用コンピュータ100とを地合信号線102、制御信号線103
によって接続すると共に、制御用コンピュータ100と制
御用コントローラ101とを通信線104によって接続し、更
に制御用コントローラ101には、後述する第17図のヘッ
ドボックス60から噴射されるジェット速度とボトムワイ
ヤ62、トップワイヤ66のワイヤ速度との比を変更するた
めのアクチュエータやフォイル64の角度を変更するため
のアクチュエータ等が、制御信号線105によって接続さ
れている。
前記被検査物である紙51は実際にはかなり大きなもの
であるので、サンプル(10mm×10mm以上)として取り出
す部分は、その紙51の特徴を逃すことなく、その部分だ
けを見れば紙51全体の品質を判別できるエリア(定常と
みなせるエリア)とする。
計測時には、紙51の厚みに相応してカメラ53の絞りを
絞り可変装置53bによって予め最適となるように設定
し、ストロボ52から適量の透過光を得るように調整して
おく。カメラ53に入った信号は表示装置57に入り紙51の
実際の透過光の画像59aとして常時映し出される一方、
画像処理用演算装置55に入った信号は第13図(イ)に示
す如く地合を判断できる即ち紙51全体の品質を判別でき
るエリアを示す画像59として表示装置56に表示され、画
面で穴部等の濃度は平均より薄く(明るく)、ゴミ等が
付着している過重部は平均より濃く(暗く)表示され
る。
続いて、前記画像59に穴部等の平均の大きさ又は紙特
有のフロックの最小大きさの約2倍の面積となるような
領域を分散計算単位としたウインドW1,W2,…,Wk,…,WN
を、所要数設定する(第13図(ロ)参照)。前記ウイン
ドのサイズ及び個数は紙種、配合等によって適切に選択
できるようにしてある。
ここで、第14図に示す如く、1個のウインドの中に表
示装置56の画素がM=n×m個(図の例ではn=4、m
=5)含まれている場合、k番目のウインドWk内に於け
るi行j列の各画素の濃度はCkijで表わされるので、k
番目のウインドWk内に於ける濃度の平均値Cavkより算出すると共に、前記k番目のウインドWk内に於け
る濃度の分散(variance)Vavk(以下1次分散と称す)
即ち1個のウインドWkの中でどれくらい濃度にばらつき
があるかの目安になる値を、 より算出する(第13図(ハ)参照)。
更に、前記ウインドW1,W2,…,Wk,…,WN全体としての
1次分散の平均値avより算出し、該全体の1次分散の平均値avを基に、前記
ウインドW1,W2,…,Wk,…,WN全体としての1次分散の分
散Vav(以下、2次分散と称す)、及び前記ウインドW1,
W2,…,Wk,…,WN内に於ける平均値Cavkの分散Vaav より算出し、その演算結果を表示する(第13図(ニ)参
照)。
前記ウインド全体としての1次分散の平均値avは画面
のマクロ的分散を表示するものであり比較的広い視野で
の地合係数(均一でない紙たとえば大きな欠陥があると
きの地合係数)として地合の定量化を行い、又各ウイン
ド毎の濃度の平均値の分散Vaavは画面の平均濃度に対す
る明暗のマクロ的分散を表わし、全体的には均一である
が濃度むらの大きいときの地合係数として地合の定量化
を行い、更に、紙全体が均一でかつミクロ的な地合の判
断をする制御の最終段階における評価ではウインド全体
としての濃度の1次分散の分散(2次分散)Vavを地合
係数として地合の定量化を行う。
対象物によってはav,Vaav,Vavを各々組合せたものを
地合係数として地合の定量化を行うようにすることは言
うまでもない。
又、第15図に示すように、前記画像処理用演算装置55
に、表示装置56に映し出された画像59を構成する画素の
第bi段に於けるa1〜an列の画素、或はai列に於けるb1
bn段の画素について、その濃度データを蓄積するデータ
ロガー(図示せず)と、該データロガーに蓄積されたデ
ータを引き出し経時変化のデータとしてとらえ該データ
を周波数分析する分析器(図示せず)とを接続し又はデ
ータロガーに蓄積されたデータを分析ソフトにより処理
し、縦方向(紙51の長手方向)の周波数分析結果に基づ
き紙51中に脈動成分が存在するか否かを判断することも
可能である。又、横方向(紙51の長手方向)の周波数分
析は、スポットで透過光をとらえる従来の場合に比べ
て、ストロボ52を使用しているため、地合の濃淡を忠実
に再現したフロックに相応する特徴を表現できるので、
地合が引地合であるか押地合であるかを容易に判別する
ことができる。引地合とは、フロックが筋状に伸びた状
態を言い、又、押地合とは、フロックがうろこ状を呈し
た状態を言う。ここで縦軸に濃度の平均値を、横軸に周
波数をとると、理想の地合は第16図中2点鎖線の如く示
されるのに対し、引地合は実線の如く、又、押地合は破
線の如く夫々示される。
こうして、従来のように点としてではなく面として地
合の定量化を行うことができ、より精度良く客観的に地
合を評価し得、更に地合係数を基にJ/W比、脱水量制御
等に利用することができる。
上記した地合計測方法は、ストロボ52を光源として用
いるため、オフラインでは勿論、オンラインで高速(秒
速1500m/min程度)、高秤量(坪量300g/m2程度)の条件
にも適用できる。
ストロボを光源として利用する利点をのべると、 高速オンライン計測時に画面のずれが少ない。
例えば平行光源とカメラのシャッタリングを併用して
撮影する場合のシャッタ速度とストロボのせん光時間を
比較するとストロボのせん光時間がシャッタ速度の約1/
10であるので、ストロボを使用した方が高速時の画面の
ずれが少なく、該画面のずれのために画面の画素の分析
に支障を来たすことはない。
カメラのシャッタリングを行なう場合、画像をより
明確化するために濃度を例えば“濃い”、“中ぐら
い”、“薄い”の3段階で表わす3値化画像の分析まで
は対応できるが、地合計のような微妙な濃淡を検出する
ことには向いておらず、ストロボとノンシャッタリング
カメラの組合せの方が濃淡を検出する高速撮影に向いて
いる。
平行光源とストロボ(パルス光源)を比較するとス
トロボの方が容易に大きな光量を得ることができるの
で、 (イ) 撮影時にカメラの絞りを絞ることができ、外
乱の影響を少なくできる。
(ロ) 厚紙も容易に透過できる。
カメラのシャッタリングでも現在のメカニカルシャ
ッタリングでは速度に限界があるが、電気的にカメラ視
野のシャッタリングを行うエレクトリカルシャッタリン
グを併用する場合は、ストロボとシャッタリングの組合
せでさらに高速画像の撮影が可能になることは言うまで
もない。
又、カメラのCCDフレーム蓄積モードのメリットとし
ては、ストロボを用いて静止画像を撮り、映像信号を同
等に取り込めることである。
次に、前記地合計測方法によって求めた地合係数に基
づき、メンバシップ関数の考え(山川烈著「FUZZY コ
ンピュータの発想」1988年11月10日第3刷発行、(株)
講談社を参照)を応用して地合を制御する方法について
説明する。
尚、制御は、画像処理用演算装置55で処理できない場
合は、第11図に示す制御用コンピュータ100を用い、地
合係数の信号によってコントローラ101を介して行われ
る。
第17図は抄紙機のワイヤパートを示す側面図であり、
60はヘッドボックス、61はブレストロール、62はボトム
ワイヤ、63はフォーミングボード、64はフォイル、65は
ウェットサクションボックス、66はトップワイヤ、67,6
8はデフレクタ、69はサクションボックス、70,71はボト
ムワイヤ62及びトップワイヤ66に付着したごみ等を洗浄
するためのシャワー、72,73はシャワー70,71から噴射さ
れる水量調整用の自動バルブ、74はフェルトを示してお
り、ヘッドボックス60から噴射されるジェット速度とボ
トムワイヤ62及びトップワイヤ66の速度とのJ/W比と、
初期脱水領域75に於けるフォイル64角度と、ボトム中期
脱水領域76及びトップ中期脱水領域77に於けるデフレク
タ67,68押込量とを夫々、前記地合計測方法によって求
めた地合係数に基づいて変更せしめ、又、必要に応じて
サクションボックス69の吸引量やシャワー70,71の自動
バルブ72,73の開度等を変更せしめるようにする。
予め行われた実験データに基づき、第18図(i)〜
(v)に示す如く、紙51の“最悪”、“悪い”、“普
通”、“良い”、“最良”までの5段階の品質を紙51の
地合係数(横軸)に対してそのあてはまる度合(縦軸)
から特定するための5本のメンバシップ関数曲線M1〜M5
と、該紙51の品質を特定するための各メンバシップ関数
曲線M1〜M5に対応させて一例としてJ/W比(ここではワ
イヤ速度のみの増減としている)の変更量(横軸)に対
しそのあてはまる度合(縦軸)を示す5本の制御用メン
バシップ関数曲線M1a〜M5a及びM1b〜M5bとを予め求めて
おく。
前記地合計測方法によって求めた紙51の地合係数と前
記紙51の品質を特定するための各メンバシップ関数曲線
M1〜M5との各交点に於けるマッチングの度合を求め、該
各マッチングの度合に対応させて前記J/W比変更量を示
す各制御用メンバシップ関数曲線M1a〜M5a及びM1b〜M5b
から夫々のJ/W比変更量の推論結果を求めると共に、該J
/W比変更量の各推論結果を重ね合わせて合成し第18図
(vi)に示す如きJ/W比変更量の最終推論結果を示す最
終メンバシップ関数MLa,MLbを求め、該最終メンバシッ
プ関数MLa,MLbのいずれか一方の重心(最終メンバシッ
プ関数MLa又はMLbと縦横軸とで囲まれる面積を半分にす
る位置)の横軸成分を実際のワイヤ速度の増量又は減量
とし、前記J/W比の実際の変更量を決定してJ/W比の制御
を行う。
第18図には、一例として前記地合係数が35である場合
を示しており、第18図(i)の“最悪”を示すメンバシ
ップ関数曲線M1との交点の縦軸成分(マッチングの度
合)は約0.25となるので、該交点から水平に線を延ばし
てワイヤ速度を“大きく増す”、又は“大きく減らす”
という制御用メンバシップ関数曲線M1a又はM1bの頭をマ
ッチングの度合0.25程度で削り落とし、ハッチング部分
のみをワイヤ速度増減量の推論結果として採用する。
又、第18図(ii)の“悪い”を示すメンバシップ関数曲
線M2との交点の縦軸成分(マッチングの度合)は約0.75
となるので、該交点から水平に線を延ばして、ワイヤ速
度を“増す”、又は“減らす”という制御用メンバシッ
プ関数曲線M2a又はM2bの頭をマッチングの度合0.75程度
で削り落とし、ハッチング部分のみをワイヤ速度増減量
の推論結果として採用する。更に又、第18図(iii)の
“普通”を示すメンバシップ関数M3との交点の縦軸成分
(マッチングの度合)は約0.7となるので、該交点から
水平に線を延ばしてワイヤ速度を“やや増す”、又は
“やや減らす”という制御用メンバシップ関数曲線M3a
又はM3bの頭をマッチングの度合0.7程度で削り落とし、
ハッチング部分のみをワイヤ速度増減量の推論結果とし
て採用する。又、第18図(iv)の“良い”を示すメンバ
シップ関数曲線M4との交点の縦軸成分(マッチングの度
合)は約0.1となるので、該交点から水平に線を延ばし
てワイヤ速度を“少し増す”、又は“少し減らす”とい
う制御用メンバシップ関数曲線M4a又はM4bの頭をマッチ
ングの度合0.1程度で削り落とし、ハッチング部分のみ
をワイヤ速度増減量の推論結果として採用する。更に
又、第18図(v)の“最良”を示すメンバシップ関数曲
線M5に対しては地合係数が35の場合交点はないため、ワ
イヤ速度を“増さず”、又は“減らさず”という制御用
メンバシップ関数曲線M5a又はM5bに対するマッチングの
度合は0となり、即ちワイヤ速度を増減させる必要があ
るということになる。従って、地合係数が35ぐらいの場
合には、前記各推論結果を重ね合わせて合成すると、第
18図(vi)に示すように、比較的マッチングの度合の高
い“やや増す”から“増す”の間、又は“やや減らす”
から“減らす”の間あたりに重心ができ、ワイヤ速度の
増減量が決定される。ここで、ワイヤ速度を増すか、或
は減らすかという判断については、最初にワイヤ速度を
変更する際に、最終推論結果からいずれか一方の重心の
み(例えば減らす方の重心)を採用し、地合の向上が認
められた場合(即ち、今回の制御前の地合係数と今回の
制御時の地合係数との差が正である場合)には、それ以
後、ワイヤ速度を減らす方向で制御を進め、地合の向上
が認められなかった場合(即ち、今回の制御前の地合係
数と今回の制御時の地合係数との差が負である場合)に
は、それ以後、ワイヤ速度を増す方向で制御を進めるよ
うにする。これにより、より効率のよい制御が行えるこ
ととなる。
このように、メンバシップ関数を用いたファージー
(FUZZY)の理論の併用により、オン・オフ的な制御で
なく、製品となる紙51に対し急激な変化を及ぼすことの
ない穏やかな制御を行うことが可能となる。
こうしてJ/W比の変更を行い、第19図に示すようにJ/W
比の変更の繰返しによりそれ以上地合の向上が認められ
なくなったら、第18図(i)〜(vi)に示されるJ/W比
の変更の場合と同様にメンバシップ関数を用い、以下、
フォイル角度の変更、デフレクタ押込量の変更というよ
うに順次制御を行い地合を向上させる。
又、前記J/W比の制御に当たり、前述の画像の濃淡を
幅方向について周波数分析した結果(即ち地合が引地合
であるか押地合であるか)を用いて、引地合の場合には
J/W比を増加させ、又、押地合の場合にはJ/W比を減少さ
せるよう制御を行うことも可能である。こうすることに
より、確実且つ効率の良い地合制御が行えることとな
る。
更に又、計測開始時は、第11図において、カメラ53を
レール53cに沿って上昇させ該カメラ53の視野を大きく
して地合全体を観察し、前述した地合制御方法による制
御を開始後、地合が向上するに従い、カメラ53をレール
53cに沿って下降させカメラ53の視野を徐々に小さく
し、地合が安定し制御がほぼ完了したら、カメラ53をレ
ール53cに沿って再び上昇させ、もとの大きな視野にも
どして監視状態とすることも可能である。
これにより、地合の微妙な制御に役立てることが可能
となると共に、地合安定後の外的条件変化(原料条件の
変化等)にも対応できる。
又、視野変更の他の例として第12図に示すように自動
絞り53b−1,53b−2を内蔵し、カメラボックス53a−1,5
3a−2に格納された複数台のカメラ(本図では2台の
例)53−1及び53−2を紙51の片側に配置し、反対側に
は、ストロボボックス52a−1,52a−2に各々格納された
ストロボ52−1及び52−2を配置する。
配置としては紙51の流れ方向に配置する方が良い。制
御開始前及び制御完了後は視野の大きいカメラ53−2で
映像をとらえ、その信号をケーブル58−2を介して表示
装置57へ、ケーブル54−2を介して画像処理用演算装置
55へ夫々送り、制御開始後地合が改善されて細い分散の
判別が要求されるようになったならば、視野の小さい方
のカメラ53−1に切換え、その信号をケーブル58−1を
介して表示装置57へ、ケーブル54−1を介して画像処理
用演算装置55へ夫々送り処理する。
このようにすると、複数台のカメラは必要となるが、
各カメラは固定のままで視野変更のための移動を行う必
要がなくなり、複数台のカメラの切換えのみによって視
野の変更をより迅速に行える。
又、第20図(イ)〜(ホ)は本出願人が先に出願した
地合計測方法に於ける画像の表示の仕方の変形例を示す
ものであり、表示装置56に映し出される画像59に対し、
該画像59をより明確化するために濃度を例えば“濃
い”、“中ぐらい”、“薄い”の3段階で表わす3値化
画像処理を施して第20図(ロ)に示す如き画像59′を表
示し、該画像59′に於ける透過光最大の領域80の総面積
ΣSvの全体面積Sに占める割合即ちボイド率Vθより算出すると共に、前記画像59′に於ける透過光最小
の領域81の総面積ΣSKの全体面積Sに占める割合即ち過
重率Kを、 より算出し、表示することにより(第20図(ハ)参
照)、紙51の地合の定量化を行い、又、必要に応じて前
記画像59の一部で明白に欠陥とわかるところや明白に良
いと思われる部分を第20図(ニ)の如く拡大画像59″と
して表示し、更に該拡大画像59″に対し濃度を3段階で
表わす画像処理を施して第20図(ホ)に示す如き拡大画
像59を表示し、これを地合の原因究明のための資料と
して用いる。
上述の他の例に於いては、平面情報を画像処理により
紙51の特徴を強調して把握でき、特に従来評価のできな
かった穴、ごみ等を初期発見でき、品質の向上、生産性
の向上に役立つと共に、画面を通して最も良い部分、最
も悪い部分をピックアップして容易に分析できる。
尚、上述した地合計測方法及び該地合計測方法を用い
た地合制御方法に於いて使用されるストロボ52及びカメ
ラ53の設置場所は、第21図に示すように、ワイヤパー
ト、プレスパート、ドライヤパート、カレンダパート等
どこでもよい。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、前述の如き制御方法では、抄紙機の専
抄機のように一品種の紙しか製造しない場合は問題ない
が、多品種の紙を製造する場合、紙の仕様が少し変わる
だけでメンバシップ関数が大きく変化してしまうため、
同一のメンバシップ関数を用いたのでは品種の違う紙に
ついては制御を行うことができず抄造経験のない者には
対応が困難であった。
又、多品種の紙夫々についてメンバシップ関数を一度
に用意しておくことができればよいのであるが、この場
合、膨大な量の実験データが必要となり実際的でなかっ
た。
更に又、視野の異なる複数台のカメラを配置している
が、各々のカメラを同時に使用するのではなく順次切換
え個別に使用しているため、複数台のカメラを最大限に
利用しているとはいえなかった。
本発明は、斯かる実情に鑑み、制御を行いつつメンバ
シップ関数を作成し得、多品種の紙の抄造にも対応し
得、更に複数台のカメラの機能を最大限に引き出して人
間の視覚による制御に近づくようにした抄紙機における
地合制御方法及び装置を提供しようとするものである。
[課題を解決するための手段] 本発明は、J/W比を所要変更幅の範囲内で順次変更
し、夫々の場合に得られた紙に光源から発せられる光を
透過せしめてその映像をカメラでとらえ画像処理装置へ
導入することにより、各J/W比における紙の地合を表す
複数の地合係数を求めると共に、J/W比と複数の地合係
数との関係を夫々示す変化曲線を求め、次で、前記各変
化曲線の夫々からJ/W比と評価値との関係を示す複数の
メンバシップ関数を算出し、該各メンバシップ関数を重
ね合せそのオーバラップする部分のみを採用して総合メ
ンバシップ関数を求め、該総合メンバシップ関数で囲ま
れる領域の重心を求めることにより、最適J/W比を求
め、該最適J/W比になるようにJ/W比を制御し、以下同様
に複数のフォイル角度を変更することにより初期脱水制
御を行い、複数のデフレクタの押込量、角度を変更する
ことにより仕上脱水制御を行うことを特徴とする抄紙機
における地合制御方法にかかるものである。又、前記抄
紙機における地合制御方法において、J/W比、初期脱
水、仕上脱水における各制御変数の変更幅を夫々大きく
設定して粗制御を行い、該粗制御完了後、前記各制御変
数の変更幅を夫々小さく設定した制御を所要段行うこと
を特徴とする抄紙機における地合制御方法にかかるもの
であり、又、前記抄紙機における地合制御方法におい
て、最終段の制御によって地合が安定した状態で監視状
態に移行することを特徴とする抄紙機における地合制御
方法にかかるものである。更に又、前記各抄紙機におけ
る地合制御方法において、カメラを複数台視野を変えて
配置し、光源から発せられ紙を透過した光による映像を
前記各カメラにより広視野、狭視野で同時にとらえ、各
映像を画像処理装置へ導入することを特徴とする抄紙機
における地合制御方法にかかるものである。
又、紙に光源から発せられる光を透過せしめてその映
像をカメラでとらえる地合計と、該地合計からの映像を
導入して画像処理する画像処理装置と、該画像処理装置
からの画像処理結果に基づいて最適J/W比、最適フォイ
ル角度、最適デフレクタ押込量及び角度を演算して出力
するファジー制御装置とを備えたことを特徴とする抄紙
機における地合制御装置にかかるものである。
[作用] 従って、ファジー制御を行う際、最初からメンバシッ
プ関数を用意しておくのではなく、J/W比、初期脱水、
仕上脱水における各制御変数を夫々変更し、夫々の場合
において地合計のカメラでとらえた映像を画像処理装置
へ導入し、該画像処理装置からの画像処理結果に基づい
てファジー制御装置により複数のメンバシップ関数を求
めてそれらを重ね合せることにより、J/W比、初期脱
水、仕上脱水の夫々について総合メンバシップ関数が求
められ、各総合メンバシップ関数の重心から前記各制御
変数の最適値が選定され、該各最適値となるようにJ/W
比制御、初期脱水制御、仕上脱水制御が順次行われる。
又、粗制御を行い、その後各制御変数の変更幅を夫々
小さく設定した制御を所要段行うようにすると、粗制御
によって抄造初期の段階である程度の製品が得られ歩留
りが良くなると共に、その後のよりきめの細い制御によ
って地合が良好でより高品質な製品が得られ、又、最終
段の制御によって地合が安定した状態で監視状態に移行
すれば、原料条件変化等の外的変化にも対応し得る。
更に又、視野を変えた複数台のカメラにより映像を広
視野、狭視野で同時にとらえ、各映像を画像処理装置へ
導入すると、マクロ的な地合とミクロ的な地合とが数値
として得られ、人間の視覚による制御に近い制御が行わ
れる。
[実 施 例] 以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ説明する。
第1図は本発明の一実施例であり、オンラインで地合
を計測するオンライン地合計1、或いはオフラインで地
合を計測するオフライン地合計2によって得られた映像
を画像処理装置3へ入力し、該画像処理装置3において
地合の定量化を行って地合係数を求め、該地合係数に基
づきファジー制御装置4においてメンバシップ関数を求
め、該メンバシップ関数に基づきJ/W比、フォイルによ
る初期脱水、デフレクタによる仕上脱水等について制御
を行うようにしている。
前記オンライン地合計1及びオフライン地合計2は夫
々、第2図に示すように、上部本体フレーム5内に固定
されたレール6a,6bに夫々、支持台7a,7bをリニアドモー
タ等の駆動装置8a,8bによりレール6a,6bに沿って上下方
向に移動可能に取り付け、前記支持台7a,7bに夫々、自
動焦点、自動絞り機能を有するCCD(Charge Couple Dev
ice)フレーム蓄積モードカメラ等のカメラ9a,9bを角度
調整可能に設け、更に下部本体フレーム10内に、光源と
してのストロボ11a,11bを前記カメラ9a,9bと対向するよ
う設置して、構成されている。
前記オンライン地合計1においては、上下部本体フレ
ーム5,10間にライン上の紙12を流し、ストロボ11a,11b
から発せられ紙12を透過した光による映像をカメラ9a,9
bでとらえる一方、オフライン地合計2においては、上
下部本体フレーム5,10間にサンプルとしての紙12′をセ
ットし、ストロボ11a,11bから発せられ紙12′を透過し
た光による映像をカメラ9a,9bでとらえるようにしてい
る。
更に、前記両地合計1,2においては、前記カメラ9aで
は、ストロボ11aからの映像を広視野でとらえ、又、カ
メラ9bでは、ストロボ11bからの映像を狭視野でとらえ
るようにしている。
以下、第3図〜第9図を用いてJ/W比の最適値を求め
る手順について詳述する。
J/W比の変更幅を所要幅(例えば0.90〜1.10)に設定
すると共に、変更幅を等分割(例えば10分割)し、先
ず、J/W比を所要値(例えば0.90)とした場合の紙12又
は12′について、カメラ9a,9bにより夫々広視野、狭視
野で、紙12又は12′を透過したストロボ11a,11bからの
光による映像をとらえ、各映像を基に画像処理装置3に
より、画像を複数に分割した各々の領域の濃度の1次分
散の平均値、濃度の平均値の分散、穴仕様、幅方向周波
数分析仕様等を演算し、これらのうちの一つを地合係数
A、他の一つを地合係数Bとして求める。以下同様に、
J/W比の変更幅を等分割した夫々の場合に得られた紙12
又は12′について順次地合係数A,Bを求め、第3図
(イ)(ロ)及び第6図(イ)(ロ)に示す如く、広視
野、狭視野におけるJ/W比と地合係数A,Bとの関係を示す
変化曲線LA1,LA2、LB1,LB2を求める。尚、この場合、地
合係数A,Bに限らず、更に地合係数C,D,…というように
夫々における変化曲線を求めるようにしてもよい。
この後、ファジー制御装置4により、前記各変化曲線
LA1,LA2、LB1,LB2についてその地合係数A,Bの下限から
上限までの領域を夫々、縦軸方向に三等分割して良領
域、可領域、不可領域とし、該良領域、可領域、不可領
域の評価値を夫々、第4図(イ)(ロ)及び第7図
(イ)(ロ)に示す如く、1.0、0.5、0.0と設定し、広
視野、狭視野におけるJ/W比と評価値との関係を示すメ
ンバシップ関数MA1,MA2及びMB1,MB2を形成する。
続いて、前記メンバシップ関数MA1,MA2を重ね合せ、
第5図に示す如く、両者のオーバラップする部分のみを
採用して地合係数Aに関する広狭視野メンバシップ関数
MA12を求めると共に、前記メンバシップ関数MB1,MB2
重ね合せ、第8図に示す如く、両者のオーバラップする
部分のみを採用して地合係数Bに関する広狭視野メンバ
シップ関数MB12を求める。更に前記広狭視野メンバシッ
プ関数MA12、MB12を重ね合せ、第9図に示す如く、両者
のオーバラップする部分のみを採用して総合メンバシッ
プ関数Mを求め、該総合メンバシップ関数Mで囲まれる
領域の重心Gを求め、該重心Gを最適J/W比として選定
し、該最適J/W比となるようJ/W比を制御する。尚、この
場合、メンバシップ関数MA1とMB1とを重ね合せるように
してもよい。
以下同様に、フォイルによる初期脱水について総合メ
ンバシップ関数からその重心を求め、フォイル角度が最
適値となるよう初期脱水制御を行うと共に、デフレクタ
による仕上げ脱水についても総合メンバシップ関数から
その重心を求め、デフレクタ押込量、角度が最適値とな
るよう仕上脱水制御を行う。
ここで、特に仕上脱水においては、脱水要素としての
デフレクタが複数個ある場合、押込量、角度の組合せを
変えてメンバシップ関数を求め、各デフレクタについて
押込量、角度の最適値を求めるようにする。又、初期脱
水においても、フォイルが複数個ある場合、各フォイル
の角度の組合せを変えてメンバシップ関数を求め、各フ
ォイルについて角度の最適値を求めるようにする。
このようにして、ファジー制御を行う際に最初からメ
ンバシップ関数を用意しておくのではなく、J/W比、初
期脱水におけるフォイル角度、仕上脱水におけるデフレ
クタ押込量、角度等の制御変数を夫々変化させ、夫々の
場合における地合の評価値を組み合せて総合メンバシッ
プ関数を生成するため、より確実な制御が実施できると
共に、多品種の紙の抄造制御にも対応できる。
更に、センサとしてのカメラ9a,9bを広狭というよう
に視野を変えて配置し、且つサンプル情報を同時に得る
ようにしているため、マクロ的な地合とミクロ的な地合
を数値として得ることができ、人間の視覚による制御に
近い制御が可能となる。尚、当然のことながら、人間の
視覚による制御からは多少遠ざかることにはなるが、広
視野のカメラ9a又は狭視野のカメラ9bのうちのいずれか
一方のみを使用し、一方のカメラでとらえた映像を基に
メンバシップ関数を組合せて各制御を行えることは言う
までもない。
前述の如くJ/W比、初期脱水、仕上脱水について一通
りファジー制御を行ったならば、続いて、J/W比の最適
値を中心として変更幅を前回行われたファジー制御の際
のJ/W比の変更幅より小さく設定し、該小さく設定した
変更幅の範囲内でJ/W比を順次変化させ、前述と同様の
手順で総合メンバシップ関数からその重心を求め、J/W
比が今回の重心から得られた最適値となるようJ/W比制
御を行うと共に、初期脱水と仕上脱水についても前述と
同様に、フォイル角度とデフレクタ押込量とが夫々今回
の重心から得られた最適値となるよう初期脱水制御と仕
上脱水制御とを行う。
この後、監視状態に入り異常がない限り監視状態を続
け、原料条件変化等の外的変化等により地合が低下する
等の異常が検出された場合には再び前述の如き制御を行
うようにする(第10図参照)。
このように最初は、J/W比、初期脱水におけるフォイ
ル角度、仕上脱水におけるデフレクタ押込量、角度等の
制御変数の変更幅を大きく設定して粗制御を行い、該粗
制御完了後、前記各制御変数の変更幅を小さく設定して
密制御を行うと、前記粗制御によって抄造初期の段階で
ある程度の製品が得られ歩留りを良くできると共に、密
制御によって地合が良好でより高品質な製品が得られる
ことになる。
更に、粗、密制御時に得られたデータは蓄積されるた
め、同品種の紙の抄造における制御に関しては次第に密
制御のみで済むようになり、抄替え時間、立上げ時間の
短縮化を図ることができると共に、抄替え、立上げ時に
おける製品の無駄を防げる。
尚、本発明の抄紙機における地合制御方法及び装置
は、上述の実施例にのみ限定されるものではなく、メン
バシップ関数は階段状以外にも曲線状或いは三角形状に
設定するようにしてもよいこと、粗制御完了後、単に密
制御を行うのではなく、各制御変数の変更幅を夫々小さ
く設定した制御を所要段に分けて行うようにしてもよい
こと等、この他本発明の要旨を逸脱しない範囲内におい
て種々変更を加え得ることは勿論である。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明の抄紙機における地合制
御方法及び装置によれば、下記の如き種々の優れた効果
を奏し得る。
(i) ファジー制御を行う際に最初からメンバシップ
関数を用意しておくのではなく、J/W比、初期脱水、仕
上脱水の各制御変数を夫々変化させ、夫々の場合におけ
る地合の評価値を組み合せて総合メンバシップ関数を生
成するため、より確実な制御が実施できると共に、多品
種の紙の抄造制御にも対応できる。
(ii) 段階的に粗から密に移行していく制御によって
抄造初期の段階である程度の製品が得られ歩留りを良く
できると共に、その後のよりきめの細い制御によって地
合が良好でより高品質な製品が得られ、更に、粗から密
に移行する制御時に得られたデータを蓄積するようにす
れば、同品種の紙の抄造における制御に関しては次第に
最終段の制御のみで済むようになり、抄替え時間、立上
げ時間の短縮化を図れ、抄替え、立上げ時における製品
の無駄を防げる。
(iii) 最終段の制御によって地合が安定した状態で
監視状態に移行するようにすれば、原料条件変化等の外
的変化にも対応でき、地合の微妙な制御にも役立てるこ
とができる。
(iv) 複数台のカメラを広狭というように視野を変え
て配置し、且つサンプル情報を同時に得るようにするこ
とにより、マクロ的な地合とミクロ的な地合を数値とし
て得ることができ、人間の視覚による制御に近い制御が
可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の概要図、第2図は本発明の
一実施例の地合計を示す側断面図、第3図(イ)(ロ)
はJ/W比と地合係数Aとの関係を示す変化曲線図、第4
図(イ)(ロ)は地合係数AについてJ/W比と評価値と
の関係を示すメンバシップ関数線図、第5図は第4図
(イ)(ロ)を重ね合せて得られた広狭視野メンバシッ
プ関数線図、第6図(イ)(ロ)はJ/W比と地合係数B
との関係を示す変化曲線図、第7図(イ)(ロ)は地合
係数BについてJ/W比と評価値との関係を示すメンバシ
ップ関数線図、第8図は第7図(イ)(ロ)を重ね合せ
て得られた広狭視野メンバシップ関数線図、第9図は第
5、8図を重ね合せて得られた総合メンバシップ関数線
図、第10図は粗密制御の流れを示すフローチャート図、
第11図は本出願人が先に出願した地合計測方法及び該地
合計測方法を用いた地合制御方法を実施する装置の一例
を示す構成図、第12図は本出願人が先に出願した地合計
測方法及び該地合計測方法を用いた地合制御方法を実施
する装置において複数台の視野の異なるカメラを設けた
他の例を示す構成図、第13図(イ)(ロ)(ハ)(ニ)
は表示装置に於ける画像処理説明図、第14図は表示装置
に於けるウインドと画素との関係を示す模式図、第15図
は画像を構成する画素について周波数分析する場合の画
像説明図、第16図は周波数分析結果を示す線図、第17図
は抄紙機のワイヤパートを示す側面図、第18図(i)
(ii)(iii)(iv)(v)(vi)は地合係数に基づきJ
/W比変更量を決定するための手順説明図、第19図は本出
願人が先に出願した地合計測方法を用いた地合制御方法
の一例を示すフローチャート図、第20図(イ)(ロ)
(ハ)(ニ)(ホ)は本出願人が先に出願した地合計測
方法に於ける画像の表示の仕方の変形例を示す画像処理
説明図、第21図はストロボ及びカメラの設置場所を示す
全体側面図である。 1はオンライン地合計、2はオフライン地合計、3は画
像処理装置、4はファジー制御装置、9a,9bはカメラ、1
1a,11bはストロボ(光源)、12,12′は紙、LA1,LA2、L
B1,LB2は変化曲線、MA1,MA2、MB1,MB2はメンバシップ関
数、MA12、MB12は広狭視野メンバシップ関数、Mは総合
メンバシップ関数、Gは重心を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中島 郁雄 東京都江東区豊洲2丁目1番1号 石川 島播磨重工業株式会社東京第一工場内 (72)発明者 鈴木 智史 東京都江東区豊洲3丁目1番15号 石川 島播磨重工業株式会社東京第二工場内 (56)参考文献 特開 平3−130491(JP,A) 特開 昭63−75196(JP,A) 特開 昭63−175189(JP,A)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】J/W比を所要変更幅の範囲内で順次変更
    し、夫々の場合に得られた紙に光源から発せられる光を
    透過せしめてその映像をカメラでとらえ画像処理装置へ
    導入することにより、各J/W比における紙の地合を表す
    複数の地合係数を求めると共に、J/W比と複数の地合係
    数との関係を夫々示す変化曲線を求め、次で、前記各変
    化曲線の夫々からJ/W比と評価値との関係を示す複数の
    メンバシップ関数を算出し、該各メンバシップ関数を重
    ね合せそのオーバラップする部分のみを採用して総合メ
    ンバシップ関数を求め、該総合メンバシップ関数で囲ま
    れる領域の重心を求めることにより、最適J/W比を求
    め、該最適J/W比になるようにJ/W比を制御し、以下同様
    に複数のフォイル角度を変更することにより初期脱水制
    御を行い、複数のデフレクタの押込量、角度を変更する
    ことにより仕上脱水制御を行うことを特徴とする抄紙機
    における地合制御方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の抄紙機における地合制御方
    法において、J/W比、初期脱水、仕上脱水における各制
    御変数の変更幅を夫々大きく設定して粗制御を行い、該
    粗制御完了後、前記各制御変数の変更幅を夫々小さく設
    定した制御を所要段行うことを特徴とする抄紙機におけ
    る地合制御方法。
  3. 【請求項3】請求項2記載の抄紙機における地合制御方
    法において、最終段の制御によって地合が安定した状態
    で監視状態に移行することを特徴とする抄紙機における
    地合制御方法。
  4. 【請求項4】請求項1又は2又は3記載の抄紙機におけ
    る地合制御方法において、カメラを複数台視野を変えて
    配置し、光源から発せられ紙を透過した光による映像を
    前記各カメラにより広視野、狭視野で同時にとらえ、各
    映像を画像処理装置へ導入することを特徴とする抄紙機
    における地合制御方法。
  5. 【請求項5】紙に光源から発せされる光を透過せしめて
    その映像をカメラでとらえる地合計と、該地合計からの
    映像を導入して画像処理する画像処理装置と、該画像処
    理装置からの画像処理結果に基づいて最適J/W比、最適
    フォイル角度、最適デフレクタ押込量及び角度を演算し
    て出力するファジー制御装置とを備えたことを特徴とす
    る抄紙機における地合制御装置。
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